JPH05174532A - ケース内に収納された磁気ディスク - Google Patents

ケース内に収納された磁気ディスク

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JPH05174532A
JPH05174532A JP3338178A JP33817891A JPH05174532A JP H05174532 A JPH05174532 A JP H05174532A JP 3338178 A JP3338178 A JP 3338178A JP 33817891 A JP33817891 A JP 33817891A JP H05174532 A JPH05174532 A JP H05174532A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic disk
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JP3338178A
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Hidehiko Nakayama
英比古 中山
Yukihiro Ueda
幸弘 上田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塵や埃の付着に対する対策が効果的に行わ
れ、記録再生特性の向上が望めるケース内に収納された
磁気ディスクを提供することである。 【構成】 内面にライナーが設けられたケース内に磁性
塗膜が構成された磁気ディスクが収納されてなり、前記
磁性塗膜にはπ共役構造に基づく導電性の高分子化合物
を含有し、かつ、前記ライナーには分子中にポリエーテ
ル基、又はポリエーテル基とエポキシ基とを有する変性
鎖状ポリジメチルシロキサンを含有してなるケース内に
収納された磁気ディスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロッピーディスクの
ようにケース内に収納された磁気ディスクに関するもの
である。
【0002】
【発明の背景】従来より、ジャケット(ケース)内に収
納された磁気ディスク(フロッピーディスク)が広く用
いられている。ところで、フロッピーディスクの磁性層
表面に塵や埃が付着し、滞留すると、ドロップアウト等
のエラーが起き、記録再生特性の低下が著しくなる。こ
のようなことから、磁性層に対向するジャケットの内面
にはライナーが貼着されており、磁性層表面に付着した
塵や埃を払拭するようにしている。
【0003】しかしながら、ジャケットの内面にライナ
ーが単に貼着されているのみでは、使用環境の悪化によ
り充分ではなくなり、さらなる改善が待たれている。
【0004】
【発明の開示】本発明の目的は、塵や埃の付着に対する
対策が効果的に行われ、記録再生特性の向上が望めるケ
ース内に収納された磁気ディスクを提供することであ
る。この本発明の目的は、内面にライナーが設けられた
ケース内に磁性塗膜が構成された磁気ディスクが収納さ
れてなり、前記磁性塗膜にはπ共役構造に基づく導電性
の高分子化合物を含有し、かつ、前記ライナーには分子
中にポリエーテル基、又はポリエーテル基とエポキシ基
とを有する変性鎖状ポリジメチルシロキサンを含有して
なることを特徴とするケース内に収納された磁気ディス
クによって達成される。
【0005】本発明において用いられるπ共役構造に基
づく導電性の高分子化合物としては、例えばポリピロー
ル、ポリメチルピロール、ポリメチルチオフェン、ポリ
アズレン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン等が挙げ
られる。その他、抵抗値が103 Ω以下の高分子化合物
であれば使用することができる。尚、これらの中でもポ
リピロールが最も好ましい。
【0006】π共役構造に基づく導電性の高分子化合物
は磁性塗料の一成分として塗料中に配合され、このよう
な磁性塗料が非磁性の支持体上に塗布されることによっ
て磁性塗膜中に介在させられるようにしたものでも良い
が、予め該導電性高分子化合物で磁性粉の表面を処理し
ておき、このような表面処理された磁性粉を含む塗料が
非磁性の支持体上に塗布されることによって磁性塗膜中
に介在させられるようにするのが好ましい。すなわち、
π共役構造に基づく導電性の高分子化合物の薄い膜を磁
性粉の表面に形性し、これを塗料に配合するようにする
と、磁性粉が塗料中で均一に分散すると共に、π共役構
造に基づく導電性の高分子化合物も塗料中に均一に分散
するので効率的である。
【0007】又、本発明のπ共役構造に基づく導電性の
高分子化合物は、該高分子化合物を磁性塗料中に配合し
ても良いが、該高分子化合物のモノマーと触媒、好まし
くはドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄と磁性粉及びメ
チルエチルケトン等の溶剤等を混合し、該高分子化合物
のモノマーの重合と磁性粉の表面処理を同時に行うよう
にしたのが好ましい。尚、何れの場合も、モノマー1モ
ルに対して触媒0.1〜3モルを配合し、反応条件は室
温で15〜25時間程度とすれば良い。
【0008】そして、π共役構造に基づく導電性の高分
子化合物の使用量は磁性粉100重量部に対し約0.0
5〜30重量部程度が好ましい。本発明において用いら
れる磁性粉としては、例えば微細な針状γ−Fe
2 3 ,Fe3 4 ,CrO2 のような金属酸化物、C
o被着γ−Fe2 3 ,Coドープγ−Fe2 3 のよ
うな加工処理を施したγ−Fe2 3 、鉄メタル粉等が
挙げられる。尚、微小平板状のバリウムフェライト及び
そのFe原子の一部がTi,Co,Zn,V,Nb等の
一種又は二種以上で置換された磁性粉なども用いること
ができる。又、Co,Fe−Co,Fe−Ni等の金属
又は合金の超微粉の磁性粉にニッケル、コバルト、チタ
ン、ケイ素、アルミニウムなどを金属原子、塩及び酸化
物の形で少量加えたり、表面処理した磁性粉なども用い
られる。さらには、弱い酸化性雰囲気の中で表面に薄い
被膜を作らせるような処理が行われた鉄メタル粉を用い
ることもできる。
【0009】磁気ディスクの磁性塗膜を構成する為のバ
インダとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または反
応型樹脂やこれらの混合物を併用することができる。例
えば、熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、
アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、アク
リル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸
エステル−スチレン共重合体、メタクリル酸エステル−
アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸エステル−塩
化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−スチレ
ン共重合体、ウレタンエラストマー、ポリ弗化ビニル、
塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリ
ビニルブチラール、セルース誘導体( セルロースアセテ
ートブチレート、セルロースジアセテート、セルロース
トリアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロセ
ルロース等) 、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエ
ステル樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂( ポリブ
タジエン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、スチレ
ン−ブタジエン共重合体等) 及びこれらの混合物が挙げ
られる。熱硬化性樹脂または反応性樹脂としては、フェ
ノール・ホルマリン−ノボラツック樹脂、フェノール・
ホルマリン−レゾール樹脂、フェノール・フルフラール
樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、乾性油変性アルキッド樹脂、石炭酸樹脂変
性アルキッド樹脂、マレイン酸樹脂変性アルキッド樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂と硬化剤
(ポリアミン、酸無水物、ポリアミド樹脂、その他)、
末端イソシアネートポリエステル湿気硬化型樹脂、末端
イソシアネートポリエーテル湿気硬化型樹脂、ポリイソ
シアネートプレポリマー(ジイソシアネートと低分子量
トリオールとを反応させて得た1分子内に3個以上のイ
ソシアネート基を有する化合物、ジイソシアネートのト
リマーおよびテトラマー)、ポリイソシアネートプレポ
リマーと活性水素を有する樹脂(ポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルポリオール、アクリル酸共重合体、マ
レイン酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト共重合体、パラヒドロキシスチレン共重合体など)、
及びこれらの混合物等が挙げられる。これらバインダ樹
脂成分は、磁性粉末100重量部に対して約15〜30
重量部の範囲で使用される。
【0010】磁気ディスクの磁性塗膜には上記の成分の
他、この分野で通常使用される添加剤として分散剤、潤
滑剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、防黴剤等が加えら
れても良い。分散剤としては、炭素数12〜18個の脂
肪酸(R1 COOH、R1 は炭素数11〜17個のアル
キルまたはアルケニル基)、前記の脂肪酸のアルカリ金
属(Li,Na,K等)又はアルカリ土類金属(Mg,
Ca,Ba等)からなる金属石鹸、前記の脂肪酸エステ
ルのフッ素を含有した化合物、前記の脂肪酸のアミド、
ポリアルキレンオキサイドアルキルリン酸エステル、レ
シチン、トリアルキルポリオレフィンオキシ第四アンモ
ニウム塩(アルキルは炭素数1〜5個、オレフィンはエ
チレン、プロピレン等)等が挙げられる。この他に炭素
数12以上の高級アルコール、硫酸エステル等もある。
これらの分散剤は磁性粉100重量部に対して10重量
部以下の範囲で添加され得る。
【0011】潤滑剤としては、上記分散剤も効果がある
が、ジアルキルポリシロキサン(アルキル基は炭素数1
〜5個)、ジアルコキシポリシロキサン(アルコシ基は
炭素数1〜4個)、モノアルキルモノアルコキシポリシ
ロキサン(アルキル基は炭素数1〜5個、アルコキシ基
は炭素数1〜4個)、フェニルポリシロキサン、フロロ
アルキルポリシロキサン(アルキル基は炭素数1〜5
個)等のシリコーンオイル、グラファイト等の導電性微
粉末、二硫化モリブデン、二硫化タングステン等の無機
微粉末、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン
−塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等
のプラスチック微粉末、α−オレフィン重合物、常温で
液状の不飽和脂肪族炭化水素、炭素数12〜20個の一
塩基性脂肪族と炭素数3〜12個の一価のアルコールか
ら成る脂肪酸エステル類、フルオロカーボン類などが挙
げられる。これらの潤滑剤は、磁性粉100重量部に対
して0.1〜15重量部の範囲で添加される。
【0012】研磨剤としては溶融アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム(Cr23)、コランダム、人造コラン
ダム、ダイアモンド、人造ダイアモンド、ザクロ石、エ
メリー( 主成分:コンラダムと磁鉄鉱)等が挙げられ
る。これらの研磨剤は、モース硬度が5以上であり、平
均粒子径が0.05〜5μmの大きさのものが使用さ
れ、特に好ましくは0.1〜2μmである。そして、こ
れらの研磨剤は、磁性粉100重量部に対し0.5〜1
5重量部の範囲で添加される。
【0013】帯電防止剤としてはカーボンブラック等の
導電性微粉末、サポニンなどの天然界面活性剤、アルキ
レンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系など
のノニオン界面活性剤、高級アルキルアミン類、第4級
アンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環類、ホスホ
ニウム又はスルホニウム等のカチオン界面活性剤、カル
ボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エス
テル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸
類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸また
は燐酸エステル類等の両性活性剤などが挙げられる。
尚、これらは帯電防止剤として用いられるものがある
が、時としてその他の目的、例えば分散、磁気特性の改
良、潤滑性の改良、塗布助剤として適用される場合もあ
る。
【0014】防錆剤としてはリン酸、スルファミド、グ
アニジン、ピリジン、アミン、尿素、ジンククロメー
ト、カルシウムクロメート、ストロンチウムクロメート
等が使用できるが、特にジシクロヘキシルアミンナイト
ライト、シクロヘキシルアミンクロメート、ジイソプロ
ピルアミンナイトライト、ジエタノールアミンホスフェ
ート、シクロヘキシルアンモニウムカーボネート、ヘキ
サメチレンジアミンカーボネート、プロピレンジアミン
ステアレート、グアニジンカーボネート、トリエタノー
ルアミンナイトライト、モルフォリンステアレート等の
気化性防錆剤(アミン、アミド又はイミドの無機酸塩ま
たは有機酸塩)を使用すると防錆効果が向上する。これ
らの防錆剤は強磁性微粉末100重量部に対して0.0
1〜20重量部の範囲で使用される。
【0015】防黴剤としてはサルチルアニライド、酸化
ビス(トリブチルスズ)、フェニルオレイン酸水銀、ナ
フテン酸銅、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸水銀、ペンタ
クロロフェノール、トリクロロフェノール、p−ジニト
ロフェノール、ソルビン酸、p−オキシ安息香酸ブチ
ル、ジヒドロアセト酸などがあり、結合剤100重量部
に対して0.01〜5重量部の範囲で使用される。
【0016】磁気ディスクに用いられる非磁性の支持体
の素材としてはポリエレチンテフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート等のポリエステル類、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリイミド、ポリアミドイミド等のプラスチックの
他、アルミニウム、銅、スズ、亜鉛又はこれらを含む非
磁性合金などの非磁性金属類、ガラス、陶器、磁気など
のセラミック類、紙、バライタまたはポリエチレン、ポ
レプロピレン、エチレン−ブテン共重合体などの炭素数
2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布またはラミネー
トした紙などの紙類も使用できる。尚、これらの支持体
表面をコロナ放電処理、紫外線照射、放射線照射してお
いても良い。又、適宜な樹脂をプレコートしておいても
良い。
【0017】磁性塗料の製造に用いられる溶剤としては
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系の溶剤、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸グリコ
ールモノエチルエーテル等のエステル系の溶剤、エーテ
ル、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチ
ルエーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系の溶
剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等のタール系(芳香
族炭化水素系)の溶剤、メチレンクロライド、エチレン
クロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロ
ルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素系の
溶剤を適宜選択して使用できる。
【0018】磁性粉、結合剤等が混練されて磁性塗料と
される訳であるが、混練に際しては、磁性粉末及び上述
の各成分が全て同時に、あるいは個々順次に混練機に投
入される。この磁性塗料の混練分散にあたっては各種の
混練機、例えば二本ロールミル、三本ロールミル、ボー
ルミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグライダー、
Szegvariアトライター、高速インペラー分散
機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、
ニーダー、高速ミキサー、ホモジナイザー、超音波分散
機などで行われる。
【0019】非磁性の支持体上に磁性塗料を塗布する方
法としては、例えばエアードクターコート、ブレードコ
ート、エアナイフコート、押し出しコート、スクイズコ
ート、含浸コート、リバースロールコート、トランスフ
ァーロールコート、グラビアコート、キスコート、キャ
スコート、スプレイコート、スピンコート等を利用で
き、その他の方法も可能である。
【0020】磁気ディスクが収納されるケース(ハード
な素材で構成されたものでも、ソフトな素材で構成され
たものでも良い)内面にはライナーが設けられている訳
であるが、このライナーには分子中にポリエーテル基、
又はポリエーテル基とエポキシ基とを有する変性鎖状ポ
リジメチルシロキサンが含有されている。尚、この変性
鎖状ポリジメチルシロキサンは、粘度が約50〜300
0cSt(25℃)のものであることが好ましい。より
一層好ましくは500〜2000cSt(25℃)の変
性鎖状ポリジメチルシロキサンである。すなわち、粘度
が50cSt未満の小さ過ぎるものでは、変性鎖状ポリ
ジメチルシロキサンが磁気ディスク側に移行し、磁気デ
ィスクを汚染する傾向が高くなり、逆に、粘度が300
0cStを越えて高すぎるものでは、クリーニング効果
が乏しくなる傾向がある。
【0021】変性鎖状ポリジメチルシロキサンは、分子
中にポリエーテル基、またはポリエーテル基とエポキシ
基とを有している。ポリエーテル基を有する変性鎖状ポ
リジメチルシロキサンは、未変性鎖状ポリジメチルシロ
キサンをエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキ
サイドで変性することによって得ることが出来、又、ポ
リエーテル基とエポキシ基とを有する変性鎖状ポリジメ
チルシロキサンは、未変性鎖状ポリジメチルシロキサン
をエチレンオキサイドで変性することによって得ること
が出来る。このような変性鎖状ポリジメチルシロキサン
は、未変性鎖状ポリジメチルシロキサンに比してライナ
ーとの結合力が強く、磁気ディスクへ移行し難く、その
含有量を安定的に保持することが出来、経時的に安定し
たクリーニング特性を維持することが出来る。
【0022】そして、変性鎖状ポリジメチルシロキサン
はライナー1重量部に対して約0.001〜0.05重
量部含有させられてなることが好ましい。以下、具体的
な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0023】
【実施例】
〔実施例1〕Co被着γ−Fe2 3 100重量部、ピ
ロール2重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄の
30%水溶液5重量部、メチルエチルケトン500重量
部を1リットルのフラスコに入れ、室温にて約18時間
攪拌し、その後内容物を遠心分離機にかけて磁性粉を取
り出し、乾燥し、ポリピロールによって表面処理された
磁性粉を得た。
【0024】このポリピロール表面処理Co被着γ−F
2 3 磁性粉102重量部、アルミナ4重量部、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体10重量部、ポリブチレン
アジペート系ポリウレタン10重量部、メチルエチルケ
トン/トルエン/シクロヘキサノン(80/50/10
0)294重量部を混合した後、ボールミルにて90時
間シリングした後、硬化剤としてトリメチロールプロパ
ントリイソシアナート3重量部を入れ、アプリケーター
にてポリエチレンテレフタレート製フィルム上に塗布、
乾燥して磁性塗膜を形成した。その後60℃にて2日間
エージングし、カレンダー処理後、ディスク状に打ち抜
いて3.5インチの磁気ディスクを得た。
【0025】一方、3.5インチ用のケースの内側にラ
イナーを溶着し、これに粘度(25℃)が1000cS
tのポリエーテル変性鎖状ポリジメチルシロキサン(東
芝シリコーン(株)製TSF4452)を含浸させた。
尚、ライナーはレーヨンとナイロンからなり、このライ
ナー1g中にポリエーテル変性鎖状ポリジメチルシロキ
サンが0.003g含浸されている。
【0026】そして、上記のケース内に上記の磁気ディ
スクが収納された。 〔実施例2〕実施例1において、ポリエーテル変性鎖状
ポリジメチルシロキサンの含浸量をライナー1g当たり
0.006gのものとした。 〔実施例3〕実施例1において、ポリエーテル変性鎖状
ポリジメチルシロキサンの含浸量をライナー1g当たり
0.015gのものとした。
【0027】〔比較例1〕実施例1において、ポリピロ
ール表面処理Co被着γ−Fe2 3 磁性粉の代わりに
ポリピロールで表面処理していないCo被着γ−Fe2
3 磁性粉を用いて同様に行い、ケース内に収納された
磁気ディスクを得た。 〔比較例2〕実施例1において、ライナー中にポリエー
テル変性鎖状ポリジメチルシロキサンを含浸させない他
は同様に行い、ケース内に収納された磁気ディスクを得
た。
【0028】〔比較例3〕実施例1において、ポリエー
テル変性鎖状ポリジメチルシロキサンの代わりにポリジ
メチルシロキサンを用いた他は同様に行い、ケース内に
収納された磁気ディスクを得た。 〔比較例4〕実施例1において、ポリピロール表面処理
Co被着γ−Fe2 3 磁性粉の代わりにポリピロール
で表面処理していないCo被着γ−Fe2 3 磁性粉を
用い、かつ、ライナー中にポリエーテル変性鎖状ポリジ
メチルシロキサンを含浸させない他は同様に行い、ケー
ス内に収納された磁気ディスクを得た。
【0029】
【特性】上記の各例で得たケース内に収納された磁気デ
ィスクについて、24rpmの回転速度で回転させ、磁
気ディスクが1回転する間にケースのヘッド孔に現れた
磁気ディスクの表面をカメラで25回連続的に撮影し、
これら各撮影部位に残存する塵埃を1個ずつ計数し、各
撮影部位における塵埃の残存数を検査し、磁気ディスク
の表面全体の計数値を求めることにより塵埃付着防止の
性能を調べたので、その結果を表1に示す。
【0030】 これによれば、本発明のものは、塵や埃の付着に対する
対策が効果的に行われており、記録再生特性の向上が望
める。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面にライナーが設けられたケース内に
    磁性塗膜が構成された磁気ディスクが収納されてなり、
    前記磁性塗膜にはπ共役構造に基づく導電性の高分子化
    合物を含有し、かつ、前記ライナーには分子中にポリエ
    ーテル基、又はポリエーテル基とエポキシ基とを有する
    変性鎖状ポリジメチルシロキサンを含有してなることを
    特徴とするケース内に収納された磁気ディスク。
  2. 【請求項2】 25℃における粘度が約50〜3000
    cStの変性鎖状ポリジメチルシロキサンであることを
    特徴とする請求項1のケース内に収納された磁気ディス
    ク。
  3. 【請求項3】 変性鎖状ポリジメチルシロキサンをライ
    ナー1重量部に対して約0.001〜0.05重量部含
    有してなることを特徴とする請求項1のケース内に収納
    された磁気ディスク。
  4. 【請求項4】 π共役構造に基づく導電性の高分子化合
    物を磁性粉100重量部に対して約0.05〜30重量
    部含有してなることを特徴とする請求項1のケース内に
    収納された磁気ディスク。
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