JPH0517372A - 不快な味が軽減された生薬配合組成物 - Google Patents

不快な味が軽減された生薬配合組成物

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JPH0517372A
JPH0517372A JP3197219A JP19721991A JPH0517372A JP H0517372 A JPH0517372 A JP H0517372A JP 3197219 A JP3197219 A JP 3197219A JP 19721991 A JP19721991 A JP 19721991A JP H0517372 A JPH0517372 A JP H0517372A
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JP
Japan
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extract
solvent
drug
sodium
crude drug
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Application number
JP3197219A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Hayashida
知大 林田
Makoto Hatayama
誠 畑山
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Japan Tobacco Inc
Welfide Corp
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Welfide Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 不快な味を有する生薬と、カルボキシメチル
基を有するセルロース類またはデンプン類を組み合わせ
ることからなる組成物。 【効果】 本発明の配合組成物は、生薬本来の持つ風味
を損なうことなく、服用時に弊害となる苦味、辛味、収
斂味を軽減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生薬独特の苦味、辛味ま
たは収斂味等の不快な味が軽減された生薬配合組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から不快な味を有する薬物に、いわ
ゆるマスキング剤を添加あるいはコーティングして不快
な味を軽減させる方法は多数知られている。例えば塩化
カリウムの苦味を糖アルコールで軽減する方法(特開昭
62─32855号公報)、センブリ末などの苦味を硫
酸ナトリウムで軽減する方法(特開平2─25428号
公報)、アセトアミノフェンを酢酸セルロースとポリビ
ニルピロリドンでコーティングした後、賦形剤を添加し
打錠する方法(特開平2─106号公報)等が知られて
いる。また、霊芝抽出液にβーサイクロデキストリンを
添加し凍結乾燥またはスプレードライをして苦味を軽減
する方法(特開昭61─69729号公報)、薬物を含
む核剤に各種ポリマー溶剤を噴霧し被覆する方法(特開
平1─100116号公報)などがあるが、主薬成分を
例えばβ−サイクロデキストリンで包接する方法では、
元の主薬成分と比較し、薬理効果、吸収、排泄などの点
で、差異が生じる恐れがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、生薬本来の味
あるいは匂いを損なうことなく、苦味、辛味または収斂
味等の不快な味だけを軽減させる方法の開発が望まれて
いた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決しようと鋭意研究を重ねた結果、生薬とカルボキ
シメチル基を有するセルロース類あるいはデンプン類と
を混合することによって、生薬の持つ苦味、辛味または
収斂味等の不快な味を軽減することを見出し本発明を完
成するに至った。すなわち本発明は、生薬と生薬の不快
な味を軽減しうるカルボキシメチル基を有するセルロー
ス類あるいはデンプン類からなる配合組成物に関する。
本発明の生薬含有組成物は、生薬末あるいは生薬エキス
類ならば適当な溶媒に適宜溶解したもの、または液体状
生薬エキス類をカルボキシメチル基を有するセルロース
類あるいはデンプン類に混合して、溶媒を除去すること
により得られる。
【0005】本発明に使用される生薬としては、オウレ
ン、サイシン、ショウキョウ、ゲンチアナ、ゴシュユ、
センブリ、チョウジなどの苦味、辛味、収斂味を有す
る、通常一般的に汎用されている生薬ならば、いかなる
ものでもよい。また生薬の形態としては、乾燥粉末状,
軟エキス剤のような粘稠状なもの,またはチンキ剤など
の液剤であってもよい。なお、生薬単味ではなく、苦味
を有する生薬などの混合物として、同時に2種以上の生
薬成分を本発明の方法によって処理し、苦味などの隠蔽
を行うことは自由である。生薬末あるいは生薬エキス類
の場合に用いる溶媒としては、通常、医薬品製剤の製造
に用いられる溶媒であるならいかなるものでも良いが、
安全性の面から精製水またはエタノールが望ましく、そ
の使用量は一様に湿って混練されうる量であればよい。
【0006】本発明に使用されるカルボキシメチル基を
有する物質としては、カルボキシメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム、架橋されたカルボキシメチル
セルロースナトリウムなどのセルロース類または、カル
ボキシメチルスターチナトリウムなどのデンプン類が挙
げられる。なお、これらは二種以上を組み合わせて用い
てもよい。また生薬に対するカルボキシメチル基を有す
る物質の配合量は、オウレンやセンブリのように極めて
苦みの強い生薬では、原生薬1重量部に対して0.5 重量
部以上、望ましくは1.5 〜5重量部であり、ゲンチアナ
のような比較的苦味の少ない生薬では、原生薬1重量部
に対して0.2重量部以上、望ましくは0.7〜3重量
部である。ただし、本発明の目的の範囲内であれば、原
生薬の種類や量および製剤形の種類に応じて適宜増減す
ることが出来る。
【0007】混合は、捏和機、万能攪拌機、転動攪拌型
造粒機などの湿式混練に用いることが出来る装置で混練
し、次いで加熱乾燥(40〜70℃)、減圧乾燥、風乾
などの方法によって溶媒を除去することが出来る。本発
明により得られる生薬含有組成物は、製薬上汎用されて
いる賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤などを添加して剤
形に応じた操作を行って散剤、錠剤(糖衣錠、フィルム
コート錠)、カプセル剤等の製剤とすることができる。
また他の薬効成分や栄養成分を加えることも出来る。
【0008】
【実施例】次の実施例により本発明の効果を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0009】実施例1 センブリ末10gを精製水10mlに充分懸濁させたも
のを、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産業
社製、商品名:エクスプロタブ)10gに加え乳鉢中で
均一に混合した。50℃で1時間乾燥し、粉砕すること
によりセンブリ末を得た。
【0010】実施例2 ショウキョウエキス(原生薬:エキス=2:1)50g
をオウレン流エキス(原生薬:エキス=1:1)200
mlに溶解した溶液およびカルボキシメチルセルロース
カルシウム(ニチリン化学社製、商品名:ECG−50
5)240gを攪拌混合機(容量5リットル)中で5分
間混合した後、60℃で2時間静置乾燥し、24メッシ
ュの篩を通して整粒し、オウレン・ショウキョウ混合エ
キス末を得た。
【0011】実施例3 ソウジュツ流エキス134ml中に、オウレン末17
g、ショウキョウエキス7gおよび人参エキスP12g
を加え混合したものを、架橋されたカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム(旭化成社製、商品名:Ac−di
−sol)225gに添加して乳鉢中でよく混練した
後、60℃で2時間乾燥した。乾燥後、24メッシュの
篩を通し、これに塩化ベタネコール1g、甘草粗エキス
17gおよび粉糖160gを加えて混合し、ローラープ
レス機で圧延した後、ロールグラニュレーターで製粒し
て顆粒剤を製した。
【0012】実施例4 ショウキョウエキス125gと人参エキスP214gを
オウレン流エキス500mlに溶解したものを、カルボ
キシメルセルロースカルシウム(ニチリン化学社製、商
品名:ECG−505)750gに添加し、スピードミ
キサー中でよく混練した後、60℃で2時間乾燥した。
乾燥後、24メッシュの篩を通し、これに桂皮乾燥エキ
ス68g、甘草粗エキス300g、ソウジュツ乾燥エキ
ス150g、ウルソデオキシコール酸18g、および粉
糖2263gを加えて混合し、ローラープレス機で圧延
した後、ロールグラニュレーターで製粒した。その後、
本製粒末に、L−メントール5gおよびステアリン酸マ
グネシウム15gを加えて混合した後、直径15mmの平
面杵を用いて、錠剤に製した。
【0013】
【発明の効果】実験例1 苦味、辛味、収斂味などの不快な味を有する生薬の代表
的なものとして、オウレン、サイシン、ショウキョウ、
ゲンチアナ、ゴシュユ、センブリ、チョウジのの7種を
選び、これらのエキス類と各種製剤用添加剤との配合物
を調製し、味の比較実験を行った。オウレン流エキス
(原生薬:エキス=1:1)、サイシン流エキス(原生
薬:エキス=1:1)、ショウキョウ流エキス(原生
薬:エキス=1:1)、ゲンチアナ流エキス(原生薬:
エキス=1:1)、ゴシュユ流エキス(原生薬:エキス
=1:1)各2g、センブリエキス(原生薬:エキス=
5:1)0.4gまたはチョウジ乾燥エキス(原生薬:
エキス=10:1)0.2gを精製水2mlに溶解した
溶液と、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース
カルシウム、架橋されたカルボキシメチルセルロースナ
トリウム、あるいはカルボキシメチルスターチナトリウ
ム各2gを各品目ごとの2成分系で均一になるまで乳鉢
中で混合し、50℃で一時間静置乾燥した後、乳鉢中で
粉砕して、計35種の生薬粉末を得た。また比較例とし
て、オウレン流エキス、サイシン流エキス、ショウキョ
ウ流エキス、ゲンチアナ流エキス、ゴシュユ流エキス各
2g、センブリエキス(原生薬:エキス=5:1)0.
4gまたはチョウジ乾燥エキス(原生薬:エキス=1
0:1)0.2gを精製水2mlに溶解した溶液と、結
晶セルロース、乳糖、またはトウモロコシデンプン各2
gを各品目ごとの2成分系で均一になるまで乳鉢中で混
合し、50℃で一時間静置乾燥した後、乳鉢中で粉砕し
て、計21種の生薬粉末を得た。パネラーにより、上記
で製した生薬粉末各0.2gを約10秒間、口に含んで
官能検査を行った。結果を第1表に示す。表中の各記号
は次の意味を示す。 − :ほとんど不快な味または苦味を感じない。あるい
は僅かに不快な味または苦味を感じる。 + :不快な味または苦味を感じる。 ++ :かなり不快な味または苦味を感じる。 +++:強く不快な味または苦味を感じる。 また、配合組成物〜、比較例配合組成物〜は次
の物質である。 カルボキシメチルセルロース カルボキシメチルセルロースナトリウム カルボキシメチルセルロースカルシウム 架橋されたカルボキシメチルセルロースナトリウム カルボキシメチルスターチナトリウム 結晶セルロース 乳糖 トウモロコシデンプン
【表1】 第1表の結果から明らかなようにカルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カル
ボキシメチルセルロースカルシウム、架橋されたカルボ
キシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルス
ターチナトリウムは生薬エキス類の持つ不快な味を軽減
する効果を示した。
【0013】
【発明の効果】本発明の生薬含有組成物は、生薬の持つ
風味を損なうことなく、服用時に弊害となる苦味、辛
味、収斂味を軽減させた、医薬品上非常に価値のあるも
のである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生薬末あるいは生薬エキス類を溶媒に懸
    濁または溶解した溶液、または液体状生薬エキス類をカ
    ルボキシメチル基を有するセルロース類あるいはデンプ
    ン類に混合して、溶媒を除去することによって得られる
    不快な味が軽減された生薬配合組成物
  2. 【請求項2】 カルボキシメチル基を有するセルロース
    類またはデンプン類としてカルボキシメチルセルロー
    ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキ
    シメチルセルロースカルシウム、架橋されたカルボキシ
    メチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルスター
    チナトリウムを一種または二種以上用いることを特徴と
    する請求項1記載の生薬配合組成物
JP3197219A 1991-07-10 1991-07-10 不快な味が軽減された生薬配合組成物 Pending JPH0517372A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6093401A (en) * 1997-09-16 2000-07-25 Shanbrom Technologies Llc Natural color concentrates and antimicrobial nutraceutial from plants
JP2008133234A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Ss Pharmaceut Co Ltd 消化管への刺激性を減少した経口固形組成物
JP2010241760A (ja) * 2009-04-09 2010-10-28 Takada Seiyaku Kk 不快な味の軽減された口腔内速崩壊錠及びその製造方法
EP2244591B1 (en) 2007-12-20 2017-08-16 N.V. Nutricia A palatable nutritional composition comprising a nucleotide and/or a nucleoside and a taste masking agent

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