JP3422911B2 - 服用感に優れた固形製剤 - Google Patents
服用感に優れた固形製剤Info
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Description
る医薬品製剤において、服用する際に伴う不快感が緩和
された服用性に優れる固形製剤に関する。
刺激を有するものが多く、苦味をマスキングする様々な
方法がとられてきた。近年は特に、患者や生活者のベネ
フィットとコンプライアンスを考えて、不快感がなく服
用のし易い医薬品を提供することは医薬品を提供する側
にとって当然の使命でもある。従来から苦味等の刺激を
マスキングする方法としてとられてきたのは、多くの場
合、製剤にコーティングを施し被覆することにより苦味
成分の溶出を抑制する方法である。たとえば、特開昭63
-27423号公報にはフィルムコーティングにより製剤を被
覆して苦味をマスキングする方法が開示されている。し
かしフィルムコーティングは錠剤以外の剤形に適さず、
また顆粒剤等の場合はザラツキ等によりむしろ服用性が
悪化してしまうなどの難点があった。
ることができるコーティングの方法として、ワックス等
によるコーティングを製剤に施して苦味をマスキングす
る方法がよく用いられる。たとえば、特開平4-300821号
公報には高級アルコールや高級脂肪酸などのワックス状
物質で製剤を被覆する方法、特開平5-201855号公報には
結合剤などの水溶性高分子および糖類が分散された外層
を顆粒剤に設ける方法が開示されている。しかしなが
ら、このようにワックス等によるコーティングを施す場
合、これら被覆剤の成分が水に不溶の固形成分であるた
めにザラツキ等の服用性の悪化を避けることはできず、
更にまた製剤化の工程を煩雑化させるなどの難点があっ
た。
327528号公報にセルロース等の細孔構造を有する物質の
細孔内に苦味成分を担持、封孔して苦味をマスキングす
る方法が開示されているが、この方法では苦味などの刺
激を有する成分を完全に密閉包含することができないた
めマスキングの効果が弱く、また製剤化の工程が煩雑に
なるなどして有効な方法とは言い難い。
ングによらない方法として、特開平9-143100号公報にマ
ンニトール及び乳糖を組み合わせて配合し苦味をマスキ
ングする方法が開示されている。この方法によるとザラ
ツキ等の口当たりを悪化させることがなく、服用性の点
では改善がみられるとあるが、しかし苦味を有する薬物
に対しては苦味マスキング効果が弱いという難点があ
り、より効果的な苦味マスキング方法が求められてい
る。従って、本発明の目的は、従来に比較してより強力
な苦味マスキング効果を有し、更に対象とする薬物及び
剤形の限定を受けない一般的な方法を見出すことによっ
て、含有する有効成分を安定に保ちながら苦味などの刺
激による不快感が緩和された服用性に優れる医薬品の製
剤を提供することにある。
潰瘍治療剤として広く使用されるイソプレノイド誘導体
である。本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討
を重ねた結果、苦味、刺激等の不快な味を有する医薬品
において前記したテプレノンを配合することにより、従
来のような服用性の悪化を招くことなくより強力に苦味
等の刺激に伴う不快感を緩和できることを見出し、本発
明を完成するにいたった。
な味を有する薬物を含有する不快な味が隠蔽された固形
製剤であり、その製剤化に関しても、何ら複雑な工程を
経ることなく簡単に製造することが可能である。
9,13,17‐ノナデカテトラエン‐2‐オン(ゲラ
ニルゲラニルアセトン)である。本発明における苦味等
の刺激を有する薬物は特に限定されずイブプロフェン、
カフェイン、アスピリン、アセトアミノフェン、クロラ
ムフェニコール、エリスロマイシン、インドメタシン、
塩酸ジフェンヒドラミン、又はニンジン、アロエ、オウ
バク、コウボク、エンゴサク、ソウジュツ、アカメガシ
ワ等の生薬又はそのエキスである。要するに本発明は服
用に際して苦味等の刺激による不快感を伴う成分であれ
ば何にでも適用することができる。本発明にかかる固形
製剤は、テプレノン1重量部に対して不快な味を有する
薬物を10重量部以下、より好ましくは5重量部以下、更
に好ましくは3.5重量部以下配合する固形製剤である。
剤、細粒剤、カプセル剤、丸剤及び錠剤など特に限定さ
れない。要するに本発明における苦味マスキング方法は
固形製剤であれば何にでも適用することができる。
雑な工程を経ることなく通常の製剤化の方法で簡単に製
造することができる。まず、例えばテプレノンは常温常
圧下では油状の物質であるので、無水ケイ酸、含水二酸
化ケイ素、多孔性物質等にテプレノンを吸着させる。次
に不快な味を有する薬物と、必要に応じて乳糖、マンニ
トール等の賦形剤とを混合しポリビニルピロリドン、ヒ
ドロキシプロピルセルロース等の結合剤を加えて造粒、
乾燥、篩過して顆粒剤とすることができる。これを更に
通常の方法により、カプセル剤、錠剤とすることができ
る。更に別の造粒法としてはたとえば押出し造粒、流動
層造粒又は噴霧乾燥式造粒等の通常の方法を用いること
もできる。
を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定され
るものではない。
型)に含水二酸化ケイ素(富士シリシア社)50g及び乳
糖(DMV社)660gを入れ、撹拌混合しながらテプレノン3
7.5gを投入して吸着させた。吸着処理後、D-マンニトー
ル(東和化成工業)224.7gとコウボクエキス27.5g(原
生薬換算333.6g)を入れて撹拌混合し、粉状固形製剤を
得た。この粉状固形製剤を1gずつ分包し、実施例の服用
性試験用サンプルとした。[対照例] 上記実施例からテプレノンを除いて製造した
散剤を比較例とした。すなわち、混合機(カワタ製 ス
ーパーミキサーSMV-20型)に含水二酸化ケイ素(富士シ
リシア社)50g及び乳糖(DMV社)660gを入れて撹拌混合
した後、D-マンニトール(東和化成工業)262.2gとコウ
ボクエキス27.5g(原生薬換算333.6g)を入れ更に撹拌
混合し、粉状固形製剤を得た。この粉状固形製剤を1gず
つ分包し、比較例の服用性試験用サンプルとした。
服用性試験用サンプルそれぞれをボランティアに渡し、
苦味不快感に関する比較試験を実施した。結果を表1に
示す。
型)に含水二酸化ケイ素(富士シリシア社)50g及び乳
糖(DMV社)890gを入れ、撹拌混合しながらテプレノン5
0gを投入して吸着させた。吸着処理後、カフェイン10g
を入れて撹拌混合し、粉状固形製剤を得た。この粉状固
形製剤を0.5gずつ分包し、実施例の服用性試験用サンプ
ルとした。[対照例] 上記実施例からテプレノンを除いて製造した
散剤を比較例とした。すなわち、混合機(カワタ製 ス
ーパーミキサーSMV-20型)に含水二酸化ケイ素(富士シ
リシア社)50g、乳糖(DMV社)940g及びカフェイン10g
を入れて撹拌混合し、粉状固形製剤を得た。この粉状固
形製剤を0.5gずつ分包し、比較例の服用性試験用サンプ
ルとした。
服用性試験用サンプルそれぞれをボランティアに渡し、
苦味不快感に関する比較試験を実施した。結果を表2に
示す。
型)に含水二酸化ケイ素(富士シリシア社)50g及び乳
糖(DMV社)870gを入れ、撹拌混合しながらテプレノン5
0gを投入して吸着させた。吸着処理後、エンゴサクエキ
ス30g(原生薬換算300g)を入れて撹拌混合し、粉状固
形製剤を得た。この粉状固形製剤を0.5gずつ分包し、実
施例の服用性試験用サンプルとした。[対照例] 上記実施例からテプレノンを除いて製造した
散剤を比較例とした。すなわち、混合機(カワタ製 ス
ーパーミキサーSMV-20型)に含水二酸化ケイ素(富士シ
リシア社)50g、乳糖(DMV社)920g及びエンゴサクエキ
ス30g(原生薬換算300g)を入れて撹拌混合し、粉状固
形製剤を得た。この粉状固形製剤を0.5gずつ分包し、比
較例の服用性試験用サンプルとした。
服用性試験用サンプルそれぞれをボランティアに渡し、
苦味不快感に関する比較試験を実施した。結果を表3に
示す。
固形製剤は苦味等の不快な味が隠蔽されていることが明
らかである。従来の苦味のマスキングは、苦味を有する
成分に対して効果が弱く、またたとえ苦味をマスキング
できたとしても、かわりに製剤表面がザラつくなど服用
感の悪化を招いていた。本発明は、苦味を有する成分に
対しても効果的であり、また通常知られる簡単な製剤工
程を経るだけで製剤化することを可能とする。本発明に
より、苦味等の不快感が緩和され服用性に優れた固形製
剤を提供することができた。
Claims (3)
- 【請求項1】テプレノンおよび不快な味を有する薬物
(オウレン、オウバク、ビンロウジ、セキリュウカヒ、
カンゾウ、チンピ、ショウマ、インチンコウ、エンゴサ
ク、センナ、シソヨウ、ゴボウシ、タンジン、レンギョ
ウ、ボタンピ、サンザシ、ホウブシ、キンギンカ、コウ
ブシ、コウカ、ウヤク、レンニク、ダイオウ、ショウキ
ョウ、クジン、アロエ、シャクヤク、チョウジを除く)
を含有する不快な味が隠蔽された固形製剤。 - 【請求項2】不快な味を有する薬物が生薬(オウレン、
オウバク、ビンロウジ、セキリュウカヒ、カンゾウ、チ
ンピ、ショウマ、インチンコウ、エンゴサク、センナ、
シソヨウ、ゴボウシ、タンジン、レンギョウ、ボタン
ピ、サンザシ、ホウブシ、キンギンカ、コウブシ、コウ
カ、ウヤク、レンニク、ダイオウ、ショウキョウ、クジ
ン、アロエ、シャクヤク、チョウジを除く)である請求
項1記載の固形製剤。 - 【請求項3】生薬がコウボクまたはソウジュツである請
求項2に記載の固形製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22872097A JP3422911B2 (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | 服用感に優れた固形製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22872097A JP3422911B2 (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | 服用感に優れた固形製剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1160503A JPH1160503A (ja) | 1999-03-02 |
JP3422911B2 true JP3422911B2 (ja) | 2003-07-07 |
Family
ID=16880766
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22872097A Expired - Lifetime JP3422911B2 (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | 服用感に優れた固形製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3422911B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2865212A1 (fr) * | 2004-01-20 | 2005-07-22 | Herve Peckeu | Procede d'application d'un complexe transparent et antiderapant sur une surface composite |
KR20130055595A (ko) * | 2010-04-15 | 2013-05-28 | 크로모셀 코포레이션 | 쓴맛을 감소시키거나 제거하기 위한 화합물, 조성물 및 방법 |
AU2015258252B2 (en) * | 2010-04-15 | 2017-11-02 | Chromocell Corporation | Compounds, Compositions, And Methods For Reducing Or Eliminating Bitter Taste |
CN103998028B (zh) | 2011-10-20 | 2017-12-08 | 卓莫赛尔公司 | 用于减小或消除苦味的化合物、组合物和方法 |
-
1997
- 1997-08-26 JP JP22872097A patent/JP3422911B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1160503A (ja) | 1999-03-02 |
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