JPH04243832A - 自己免疫疾患治療剤 - Google Patents

自己免疫疾患治療剤

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JPH04243832A
JPH04243832A JP3023665A JP2366591A JPH04243832A JP H04243832 A JPH04243832 A JP H04243832A JP 3023665 A JP3023665 A JP 3023665A JP 2366591 A JP2366591 A JP 2366591A JP H04243832 A JPH04243832 A JP H04243832A
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drug
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JP3023665A
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Shoji Nakai
祥二 中井
Takuya Kawakita
川喜多 卓也
Yuji Saito
雄二 齋藤
Akira Suzuki
章 鈴木
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自己免疫疾患の治療剤に
関する。さらに詳しくは、人参養栄湯エキスを有効成分
とする自己免疫疾患治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】自己免疫疾患とは、自己の組織構成成分
(自己抗原)に対して特異性を有する抗体あるいは免疫
担当細胞の作用の結果生じた組織または機能障害の見ら
れる疾患として知られており、これには例えば全身性エ
リテマトーデス、慢性関節リウマチ等が挙げられる。
【0003】自己免疫疾患には副腎皮質ホルモン剤が対
症療法に有効と認められているが長期連続投与では副作
用の出現を常に考慮する必要がある。また骨髄移植が自
己免疫疾患の根治療法として実験的には試みられている
が実用化には至っていない。さて、漢方処方は比較的副
作用が少ないことから種々の慢性疾患に広く長期にわた
り用いられている薬剤である。人参養栄湯も漢方処方の
1つであり、これは従来、病後の体力低下、疲労倦怠、
食欲不振、ねあせ、および貧血に対して有効であること
が知られている。また人参養栄湯エキスはテガフールの
制癌作用を増強することも知られている(特開昭61−
194031号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、漢方
エキスを有効成分とする自己免疫疾患の優れた治療剤を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】種々の漢方処方について
検討を行った結果、本発明者等は人参養栄湯エキスが自
己免疫疾患に対して有効であることを見出し、この知見
に基づき本発明を完成した。
【0006】本発明に於ける人参養栄湯の構成(質量比
)は、人参(2.0〜4.0)、当帰(3.0〜5.0
)、芍薬(1.0〜5.0)、地黄(3.0〜5.0)
、白じゅつ(3.0〜5.0)、伏苓(3.0〜5.0
)、桂皮(1.5〜3.5)、黄ぎ(0.5〜3.5)
、陳皮(1.0〜3.5)、遠志(0.5〜3.0)、
五味子(0.5〜2.5)および甘草(0.5〜2.5
)であり、好ましくは人参(3.0)、当帰(4.0)
、芍薬(2.0〜4.0)、地黄(4.0)、白じゅつ
(4.0)、伏苓(4.0)、桂皮(2.5)、黄ぎ(
1.5〜2.5)、陳皮(2.0〜2.5)、遠志(1
.5〜2.0)、五味子(1.0〜1.5)および甘草
(1.0〜1.5)である。
【0007】人参養栄湯エキスは以下のようにして製造
することが出来る。まず、人参養栄湯に対し重量比で5
〜25倍、好ましくは8〜20倍の抽出溶剤を加え、こ
れを通常80〜100℃で30分〜2時間加熱して人参
養栄湯の抽出液を得る。抽出溶剤には、水、水溶性有機
溶剤あるいはこれらの混合溶剤を使用する。水溶性有機
溶剤としてはエタノールが好ましい。
【0008】次に、抽出液を濾過あるいは遠心分離して
不溶物を除去し、次いで、通常の濃縮手段、例えば減圧
濃縮し濃縮エキスとするか、あるいは通常の乾燥手段、
例えば減圧乾燥、噴霧乾燥あるいは凍結乾燥により乾燥
エキス末とする。
【0009】本発明の自己免疫疾患治療剤(以下、本発
明薬剤という)は、上記の、濃縮エキス、乾燥エキス末
、およびこれらを含有するカプセル剤、顆粒剤、錠剤、
細粒剤、散剤あるいは液剤などの各種製剤を包含する。 これら各種製剤は、必要に応じて賦形剤、崩壊剤などの
通常の医薬品添加物、例えば乳糖、でんぷん、結晶セル
ロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、無水
ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、ステアリン酸マグネ
シウムなどを加えて常法により製造することができる。
【0010】本発明薬剤は、全身性エリテマトーデス、
慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患の予防および治療
薬として投与される。本発明薬剤の投与量は、患者の病
態、年齢、体重などによって一定しないが、通常、成人
に対して1日当り乾燥エキス末として0.3〜10gで
あり、通常この量を一度にまたは2〜3回に分けて経口
投与される。
【0011】
【発明の作用効果】自己免疫疾患の治療効果は、例えば
自己免疫疾患モデルマウス(MRL/lpr マウス)
の生存率および全身性エリテマトーデス様症状の発症予
防効果により確認される。自己免疫疾患モデルマウス(
MRL/lpr マウス)を用いて試験したところ、本
発明薬剤は後記試験例1および後記試験例2に示す通り
、MRL/lpr マウスの病態に対して優れた治療効
果を有した。一方、本発明薬剤の毒性は低い(後記試験
例3参照)。従って、本発明薬剤は自己免疫疾患の予防
および治療に有効かつ安全に使用することができる。
【0012】以下に本発明の効果を試験例を挙げてさら
に詳細に説明する。
【0013】試験例1  自己免疫疾患モデルマウスヘ
の投与試験(腹腔内投与) (1)検体 実施例1の人参養栄湯乾燥エキス末(本発明薬剤)(2
)試験方法 同一時期に生まれた雄性の自己免疫疾患モデルマウス(
MRL/lpr マウス)25匹(6週齢、体重16〜
24g)を11匹の本発明薬剤投与群と14匹の対照群
に分けた。
【0014】本発明薬剤投与群のマウスの体重に応じ、
人参養栄湯乾燥エキス末を生理食塩水中に12.5mg
/ml〜20mg/mlの濃度に懸濁させ、このエキス
末懸濁液をそれぞれ乾燥エキス末として1回当り200
mg/kg(懸濁液の液量として約0.2ml/匹)の
割合でマウスの腹腔内に3日に1回の間隔でマウスが5
0週齢に達するまで投与した。
【0015】一方、対照群マウスには上記エキス末懸濁
液のかわりに生理食塩水を同様の方法で投与した。
【0016】本発明薬剤の効果は、本発明薬剤投与群マ
ウスの、50週齢までの生存率および25週齢における
全身性エリテマトーデス様症状の病態を対照群マウスの
それと比較することにより判定した。
【0017】全身性エリテマトーデス様症状の病態の比
較は、下記の基準に従って病態を点数化(この点数を病
態スコアと呼ぶ)し、本発明薬剤投与群マウスの病態ス
コア合計点を対照群のそれと比較することにより評価し
た(本発明薬剤投与群マウスの病態スコア合計点が対照
群マウスのそれより小さい程治療効果があると判定され
る)。 病態スコアの基準 以下のa)〜d)の各症状が認められる毎にそれぞれ病
態スコアを1点とする。 a)蛋白尿が300mg/dl(和光純薬製prete
st 3Aを用いて測定)以上 b)腋下リンパ節腫脹が7mm以上 c)耳部皮膚炎 d)脱毛 なお、マウスが死亡した場合は、上記の症状とは関係な
く病態スコアを5点とする。 (3)試験結果 本発明薬剤投与群マウスの経時的な生存率を折れ線Aと
して、対照群マウスのそれを折れ線Bとして図1に示す
。Fisherの直接確立計算法で有意差検定したとこ
ろ28週齢から32週齢における本発明薬剤投与群の生
存率は対照群のそれに較べて有意(P<0.05)に高
かった。また、50%生存率を示すマウスの週齢を比較
すると、本発明薬剤投与群では43週齢に対して対照群
では28週齢であり、このことからも本発明薬剤投与群
の生存率は対照群のそれより高いことが明白である。
【0018】一方、25週齢における病態スコア合計点
を、第1表に示す。
【0019】
【表1】第1表 第1表の通り、本発明薬剤投与群マウスの25週齢にお
ける病態スコア合計点の平均値は0.5に対し、対照群
のそれは3.1であり、明らかに本発明薬剤投与群では
全身性エリテマトーデス様症状の発症が抑制されている
【0020】試験例2  自己免疫疾患モデルマウスヘ
の投与試験(経口投与) (1)検体 試験例1に同じ。 (2)実験方法 雄性の自己免疫疾患モデルマウス(MRL/lpr マ
ウス)マウス20匹(6週齢、体重16〜24g)を9
匹の本発明薬剤投与群と11匹の対照群に分けた。
【0021】本発明薬剤投与群のマウスの体重に応じ、
人参養栄湯乾燥エキス末を生理食塩水中に62.5mg
/ml〜100mg/mlの濃度に懸濁させた。このエ
キス末懸濁液をゾンデを使用しマウスに乾燥エキス末と
して1回当り1000mg/kg(懸濁液の液量として
約0.2ml/匹)、1日1回、1週間に6回の割合で
マウスが50週齢に達するまで経口投与した。
【0022】一方、対照群マウスには上記エキス末懸濁
液のかわりに生理食塩水を同様の方法で投与した。本発
明薬剤の効果の評価方法は試験例1と同様である。 (3)結果 本発明薬剤投与群マウスの経時的な生存率を折れ線aと
して、対照群マウスのそれを折れ線bとして図2に示す
【0023】本発明薬剤投与群マウスの生存率は、対照
群のそれに較べて高く、27週齢から32週齢における
本発明薬剤投与群の生存率は、Fisherの直接確立
計算法による有意差検定で対照群のそれに対し有意(P
<0.05)であった。また、50%生存率の週齢を比
較すると、本発明薬剤投与群では35週齢に対して対照
群では23週齢であり、このことからも本発明薬剤投与
群の生存率は対照群のそれより高いことが明白である。
【0024】一方、25週齢における病態スコア合計点
を第2表に示す。
【0025】
【表2】第2表 第2表の通り、本発明薬剤投与群マウスの25週齢にお
ける病態スコア合計点の平均値は2.9に対し、対照群
のそれは4.2であり、明らかに本発明薬剤投与群では
全身性エリテマトーデス様症状の発症が抑制されている
【0026】試験例3  急性毒性試験(1)検体及び
試験方法 実施例1の人参養栄湯乾燥エキス末を0.5(w/w)
%カルボキシメチルセルロース  ナトリウム水溶液に
懸濁(濃度1000mg/ml)してddY系マウス(
6週齢、体重26〜29g、1群10匹)に乾燥エキス
末として10g/kg宛て経口投与し、投与後2週間ま
での死亡数を観察した。 (2)試験結果 投与後2週間までに全く死亡例を認めなかった。従って
、本発明薬剤はきわめて毒性が低い。
【0027】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。
【0028】実施例1  人参養栄湯乾燥エキス末の製
造人参3.0kg、当帰、地黄、白じゅつ、ぶく苓の各
4.0kg、芍薬、陳皮、遠志の各2.0kg、桂皮2
.5kg、黄ぎ1.5kg、および五味子、甘草の各1
.0kgからなる混合生薬に水310リットルを加えて
加熱し、100℃で1時間抽出した。抽出液を濾過し、
約30リットルまで減圧濃縮後、噴霧乾燥して、人参養
栄湯乾燥エキス末6.7kgを得た。
【0029】実施例2  乾燥エキス末の製造実施例1
の場合と同一の混合生薬にエタノール/水の混合溶剤(
v/v:20:80)248リットルを加えて30分間
加熱還流して抽出した。抽出液を濾過し溶剤を減圧下に
留去した。残査を減圧乾固した後、粉砕して人参養栄湯
乾燥エキス末5.7kgを得た。
【0030】実施例3  人参養栄湯エキス細粒剤の製
造(処方) 主薬(実施例1の乾燥エキス末)  89重量部結晶セ
ルロース                    5
重量部合成ケイ酸アルミニウム           
 5重量部ステアリン酸マグネシウム        
  1重量部(操作) 上記の各成分を充分混合し、この混合物を圧縮成形機に
より板状物とした後、オシレーターで粉砕粒状とし、こ
れを、整粒、篩過して1g中に人参養栄湯のエキス89
0mgを含む細粒剤を得た。
【0031】実施例4  錠剤の製造 (処方) 主薬(実施例1の乾燥エキス末        60重
量部乳糖                     
           18重量部トウモロコシでんぷ
ん                  5重量部合成
ケイ酸アルミニウム                
9重量部カルボキシメチルセルロースカルシウム  7
重量部ステアリン酸マグネシウム          
    1重量部(操作) 上記の主薬、乳糖、トウモロコシデンプンおよび合成ケ
イ酸アルミニウムに99%エタノール28重量部を加え
充分練合の後、パワーミル(株式会社ダルトン製)にて
破砕造粒し、乾燥して造粒物を得た。この造粒物にカル
ボキシメチルセルロースカルシウムを加え充分混合し、
さらにステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、この
混合物を1錠300mgに打錠して、1錠中に人参養栄
湯エキス180mgを含む錠剤を得た。
【0032】実施例5  カプセル剤の製造(処方) 主薬(実施例1の乾燥エキス末)      92.8
重量部合成ケイ酸アルミニウム           
     5.0重量部ステアリン酸マグネシウム  
            2.2重量部(操作) 上記の各成分を充分混合し、この混合物の360mg宛
てをカプセルに充填して1カプセル中に人参養栄湯エキ
ス334mgを含むカプセル剤を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の薬剤を自己免疫疾患モデルマウ
ス(MRL/lpr)に腹腔内投与したときのマウスの
生存率と対照群マウスの生存率を示したものであり、折
れ線Aは本発明の薬剤を投与したときの生存率を、折れ
線Bは対照群マウスのそれを示す。
【図2】図2は本発明の薬剤を自己免疫疾患モデルマウ
ス(MRL/lpr)に経口投与したときのマウスの生
存率と対照群マウスの生存率を示したものであり、折れ
線aは本発明の薬剤を投与したときの生存率を、折れ線
bは対照群マウスのそれを示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  人参養栄湯エキスを有効成分とする自
    己免疫疾患治療剤。
  2. 【請求項2】  人参養栄湯エキスを有効成分とする全
    身性エリテマトーデス治療剤。
JP3023665A 1991-01-22 1991-01-22 自己免疫疾患治療剤 Pending JPH04243832A (ja)

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