JPH05173633A - 走行車両の電磁誘導制御装置 - Google Patents

走行車両の電磁誘導制御装置

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JPH05173633A
JPH05173633A JP3339047A JP33904791A JPH05173633A JP H05173633 A JPH05173633 A JP H05173633A JP 3339047 A JP3339047 A JP 3339047A JP 33904791 A JP33904791 A JP 33904791A JP H05173633 A JPH05173633 A JP H05173633A
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JP
Japan
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traveling vehicle
magnetic sensors
cable
vehicle
traveling
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Application number
JP3339047A
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English (en)
Inventor
Taiji Mizukura
泰治 水倉
Wataru Nakagawa
渉 中川
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自走式走行車両1を磁気センサー45a,4
5bにより誘導ケーブル46に沿って自動操向制御する
ときに、誘導ケーブル46と磁気センサー45a,45
bとの間の相対距離が変動しても、走行車両1を誘導ケ
ーブル46に沿って正確に操向制御させる。 【構成】 上下に検出域をもつ磁気センサー45a,4
5bを用いる。これら磁気センサー45a,45bの差
動出力値を演算する差動演算回路56と、前記磁気セン
サー45a,45bからの差動出力値と、出力の和の値
の関数との比から成る関数を演算する関数演算回路59
とを設ける。そして、これら各演算回路56,59の出
力値から横ずれ量を演算して操向制御し、磁気センサー
45a,45bと誘導ケーブル46との距離が変動して
も正確な操向制御を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、果樹園などで薬剤散布
機などとして使用される走行車両の電磁誘導制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種走行車両の電磁誘導制御
装置は、例えば特開昭63−204415号公報に示さ
れているように、自走式走行車両に、誘導経路に沿って
配設された電磁誘導ケーブルから発生する磁界強度の大
小を検出する左右対の磁気センサーと、これら各磁気セ
ンサーからの出力値に基づき前記走行車両を前記誘導ケ
ーブルに沿って操向制御するコントローラとを設けてい
る。
【0003】そして、前記走行車両を果樹園などで作業
走行させる場合には、前記誘導ケーブルの周囲に発生す
る磁界強度を前記左右対の磁気センサーで検出し、つま
り、前記誘導ケーブルに対する前記走行車両の横ずれ大
きさに対応して発生する磁界強度の大小を前記各磁気セ
ンサーで検出し、該各磁気センサーからの出力値の差に
基づき前記走行車両の横ずれの大きさ(横ずれ偏位量)
と横ずれ方向(右又は左)とを前記コントローラで計出
し、このコントローラで前記横ずれ偏位量がゼロとなる
ように前記走行車両の操舵系駆動部を操向制御すること
により、該走行車両を前記誘導ケーブルに沿って自動操
向させるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な電磁誘導制御装置で前記走行車両を前記誘導ケーブル
に沿って正確に操向制御するためには、前記誘導ケーブ
ルに対する前記各磁気センサーの取付け高さと、該各磁
気センサーの前記誘導ケーブルに対する横幅間隔とが重
要である。即ち、前記誘導ケーブルから発生する磁界強
度を検出して前記各磁気センサーから出力される出力値
は、これら各磁気センサーの前記誘導ケーブルに対する
取付高さと横幅方向の取付間隔とによって変化し、例え
ば、前記取付高さや横幅方向の取付間隔が小さいときに
は、前記各磁気センサーからの出力値が大となり、一
方、前記取付高さや横幅方向の取付間隔が大きいときに
は、前記各磁気センサーからの出力値が小となる。そし
て、これら各磁気センサーからの出力値が小の場合に
は、該各磁気センサーと前記誘導ケーブルとの相対距離
が変動したときに、この変動による前記出力値の変化が
小となり、また、前記各磁気センサーからの出力値が大
の場合には、該各磁気センサーと前記誘導ケーブルとの
相対距離が変動したときに、この変動による前記出力値
の変化が大きくなるのである。
【0005】しかして前記走行車両を前記誘導ケーブル
に沿って自動操向制御させるとき、該誘導ケーブルは前
記走行車両の誘導経路に沿って果樹園の地面などに敷設
したり、又は、前記誘導経路の上方の空中に架設するの
であるが、前記各磁気センサーは地上に敷設する場合と
空中に架設する場合に対応して設けるものであって、こ
れら誘導ケーブルに沿って前記走行車両の自動操向制御
を行う場合に、前記誘導ケーブルに対する前記各磁気セ
ンサーの取付高さや横幅方向の取付間隔は、所定高さ及
び所定間隔に設定して、前記車両に装着するのである。
【0006】所が、前記走行車両が走行される地面など
に凹凸などがあるような場合、また、前記誘導経路の上
方に架設される前記誘導ケーブルが垂れ下がったり、或
は、該誘導ケーブルの取付高さに誤差があるような場合
で、この誘導ケーブルに対する前記各磁気センサーの相
対距離が変動したとき、この変動による前記各磁気セン
サーからの出力値が変化して誤作動を招き易く、前記走
行車両を前記誘導ケーブルに沿って正確に操向制御する
ことができない問題があった。また、前記各磁気センサ
ーは、誘導ケーブルを地上に敷設する場合と空中に架設
する場合に対応して前記車両に装着しているため、例え
ば地上ケーブルに対応して構成した走行車両を、誘導ケ
ーブルを空中に架設した誘導経路には利用できない問題
も有しているのである。
【0007】本発明は以上のような問題に鑑みてなした
もので、その目的は、誘導ケーブルを地上に敷設する場
合でも、また空中に架設する場合でも適用でき、しか
も、走行車両に設ける左右一対の磁気センサと誘導ケー
ブルとの間の相対距離が例え変動することがあっても、
その影響を受けること少なく前記走行車両を前記誘導ケ
ーブルに沿って正確に操向制御することができる電磁誘
導制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明は、自走式走行車両1に、誘導経路に沿って
配設された電磁誘導ケーブル46から発生する磁界強度
の大小を検出する左右対の磁気センサー45a,45b
と、これら磁気センサー45a,45bにより検出する
出力値に基づいて前記走行車両1を前記誘導ケーブル4
6に沿って操向制御するコントローラ49とを設けた走
行車両の電磁誘導制御装置において、前記検出器は、上
下に検出域をもつ磁気センサー45a,45bから構成
すると共に、これら磁気センサー45a,45bの差動
出力の値を演算する差動演算回路56と、前記各磁気セ
ンサー45a,45bの差動出力の値と、これら各磁気
センサー45a,45bの出力の和の値の関数との比か
ら成る関数を演算する関数演算回路59とを備え、前記
両演算回路56,59の出力値から、前記誘導ケーブル
46に対する前記磁気センサー45a,45bの横ずれ
量を演算するコントロ−ラ49を設けたのである。ま
た、左右対の磁気センサー45a,45bを、走行車輌
1におけるフレ−ム1aの高さ位置より上方に設けるの
が好ましい。
【0009】
【作用】前記検出器を、上下に検出域をもつ磁気センサ
ー45a,45bにより構成するから、前記誘導ケーブ
ルを地上に敷設する場合でも、また空中に架設する場合
でも適用でき、しかも、前記各磁気センサー45a,4
5bの差動出力の値と、これら磁気センサー45a,4
5bの出力の和の値の関数との比から成る関数がほゞ一
定になることを基にして、差動出力を演算する差動演算
回路と関数演算回路との演算結果を用い、前記誘導ケー
ブル46に対する横ずれ量を演算することにより、前記
誘導ケーブル46と前記各磁気センサー45a,45b
との距離が変化しても、正確な操向制御が実行できるの
である。
【0010】また、前記磁気センサー45a,45b
は、前記走行車両1におけるフレ−ム1aの高さ位置よ
り上方に設けることにより、前記誘導ケーブルを地上に
敷設した場合に適用したとき、前記ケーブルとの距離を
大きくできるので、前記各磁気センサー45a,45b
と前記誘導ケーブル46との間の相対距離が変動するこ
とがあっても、この相対距離の変動による影響を受け難
くなり、前記各磁気センサー45a,45bからの出力
に基づき前記走行車両1を前記誘導ケーブル46に沿っ
て正確に操向制御することができる。
【0011】
【実施例】図面は本発明の電磁誘導制御装置を適用する
走行車両として薬剤散布機を示しており、この薬剤散布
機は、図4,図5に示したように、自走式走行車両1の
前部にハンドル2を備えた運転操縦部3を設けると共
に、前記走行車両1に薬剤タンク4を搭載し、また、そ
の後部側には噴霧部5を設けている。
【0012】前記噴霧部5は、前記走行車両1の下面を
除く外周囲に適宜間隔で半径方向外方に向けて設けた多
数の噴霧ノズル5Aと、その半径方向外方に風を送る送
風機5Bとを備え、前記噴霧ノズル5Aは、前記走行車
両1の左右及び上面の3区画もしくは左右2区画ごとに
噴霧作業を行えるようにその噴霧方向を制御可能として
おり、また、前記噴霧部5には、前記薬剤タンク4内の
薬剤を前記各噴霧ノズル5Aから噴霧させるための動力
ポンプ5Cを備えている。
【0013】また、符号8,8は左右前輪、9,9は左
右後輪であり、これら各輪8,9の駆動方式は、前記走
行車両1の車体フレーム1a上にエンジン10と走行変
速機構11とを搭載し、前記エンジン10の回転動力を
前記走行変速機構11から前記各輪8,9にそれぞれ伝
達して駆動させるようにした所謂4輪駆動型とされてい
る。
【0014】更に、前記エンジン10の回転動力は、前
記フレーム1a上に搭載した別の動力伝達機構12から
前記噴霧部5の送風機5Bと前記動力ポンプ5Cとに動
力分配部13を介してそれぞれ伝達され、この動力分配
部13と前記動力ポンプ5Cとの間には、該動力ポンプ
5Cを駆動制御して前記各噴霧ノズル5Aへの薬剤流れ
をオン・オフ制御する動噴クラッチ6が介装され、この
動噴クラッチ6を制御することにより、前記タンク4の
薬剤を前記各噴霧ノズル5Aから噴出させたり停止させ
るようにしており、また、前記動力ポンプ5Cと前記各
噴霧ノズル5Aとの間には、該各噴霧ノズル5Aから各
区画ごとの薬剤噴霧方向を切換える切換バルブ7が介装
されて、該バルブ7を切換制御することにより、前記各
噴霧ノズル5Aからの薬剤噴霧方向を果樹園などにおけ
る樹木の植立状態に対応して切換可能としている。
【0015】また、前記各輪8,9の操舵装置14とし
ては、図6で示したように、パワーステアリング機構1
5が採用されており、このパワーステアリング機構15
は、後述する油圧回路16に組み込まれた第1油圧シリ
ンダ17で前記後輪9側の向きを変更操作する平面視W
形状のベルクランク18と、該ベルクランク18に連結
ロッド19を介して連動連結され、前記前輪8側の向き
を変更操作する平面視V形状のベルクランク20とを備
え、前記油圧シリンダ17を伸長方向に作動させたとき
には、前記後輪9が右向きに、かつ、前記前輪8が左向
きに変更され、また、前記油圧シリンダ17を縮小方向
に作動させたときには、前記後輪9が左向きに、かつ、
前記前輪8が右向きに変更されるようにした所謂4輪操
舵形とされている。尚、前記各輪8,9は、それぞれ別
々の油圧シリンダ式パワーステアリング機構を用いて各
別に操舵するようにしてもよい。
【0016】前記油圧回路16は、図7で示したよう
に、前記ハンドル2の回動角度に比例して前記第1油圧
シリンダ17側への油送り量を調整可能とした油圧モー
タ21と、該油圧モータ21側に作動油を供給する油圧
ポンプ22と、これら油圧モータ21と油圧ポンプ22
との間に介装された手動操舵用の第1切換制御弁23と
を備え、前記各輪8,9の手動による操舵時には、前記
第1切換制御弁23の切換操作に伴い前記油圧ポンプ2
2からの作動油を前記油圧モータ21に供給し、この油
圧モータ21から前記ハンドル2の回動角度に比例して
前記油圧シリンダ17側に作動油を供給することによ
り、前記各輪8,9を手動操舵させるようにしている。
【0017】また、前記油圧回路16には、自動操舵時
に前記第1油圧シリンダ17側に作動油を供給する電磁
ソレノイド式の第2切換制御弁24を設けると共に、前
記走行車両1の走行を停止させるブレーキの操作と、前
記走行変速機構11に連動する走行クラッチの断続操作
とを兼用して行うための第2油圧シリンダ25を備え、
この第2油圧シリンダ25を制御する電磁ソレノイド式
の第3切換制御弁26を設けており、これら第2,第3
切換制御弁24,26は、前記油圧ポンプ22における
前記第1切換制御弁23の上流側にそれぞれ直列状に接
続され、かつ、前記第3切換制御弁26は前記第2切換
制御弁24よりも上流側に接続されている。そして、前
記走行クラッチやブレーキを操作するときには、前記第
3切換制御弁26の切換操作に伴い前記第2油圧シリン
ダ25が前記第1油圧シリンダ17に優先して作動さ
れ、この第1油圧シリンダ17は二次的に作動されるよ
うになっている。
【0018】図8は、前記運転操縦部3に設ける前記走
行クラッチとブレーキとの操作部分を示しており、この
ブレーキを操作するブレーキペダル27aを取付けた第
1筒体27と、前記走行クラッチを操作するクラッチペ
ダル28を取付けた第2筒体29と、これら各筒体2
7,29間に介装される第3筒体30と、前記第2筒体
29の外側部に設けられる第4筒体31とを備え、これ
ら第1〜第4筒体27,29,30,31を支持軸32
に挿嵌させて、該支持軸32に前記第1筒体27と第4
筒体31とをそれぞれ固定ピン33,33を介して一体
に固定させると共に、前記第4筒体31に突設させたア
ーム34に前記ブレーキ側に至るブレーキ操作体35を
連結して、前記ブレーキペダル27aの踏込み操作に伴
い前記第1筒体27と支持軸32とを介して前記第4筒
体31を回動させ、これに伴い前記アーム34を揺動さ
せることにより、前記操作体35を介して前記ブレーキ
を操作するようにしており、また、前記クラッチペダル
28を取付けた前記第2筒体29には、前記走行クラッ
チ側に至るクラッチ操作体36が連結されたアーム37
を突設して、前記クラッチペダル28の踏込み操作に伴
い前記第2筒体29を前記支持軸32に対し回動させな
がら前記アーム37を揺動させることにより、前記操作
体36を介して前記走行クラッチを操作するようにして
いる。
【0019】また、前記第2筒体29には、概略断面L
形状とされたブラケット38を固定すると共に、該ブラ
ケット38に前記第2筒体29から前記支持軸32内に
挿入状態又は離脱状態に保持可能とした結合ピン39を
支持させて、このピン39を前記第2筒体29から前記
支持軸32内に挿入保持することにより、この支持軸3
2と前記第2筒体29とを一体に結合させて、前記ブレ
ーキペダル27a又はクラッチペダル28の何れか一方
を踏込み操作するだけで、前記走行クラッチとブレーキ
とを同時に作動可能となし、又、前記ピン39を前記支
持軸32から離脱させて、この支持軸32と前記第2筒
体29との結合を解除することにより、前記ブレーキペ
ダル27aとクラッチペダル28との各別な踏込み操作
で、前記走行クラッチとブレーキとをそれぞれ独立して
作動させるようにしている。尚、同図において、40は
前記結合ピン39の先端側に設けた受け片41と前記ブ
ラケット38との間に介装させた前記ピン39の付勢用
ばね、また、42は前記ピン39における前記ブラケッ
ト38の外部側に設けられたボス部で、このボス部42
に係合ピンなどを設けて、該係合ピンで前記結合ピン3
9を前記支持軸32から離脱状態に保持可能としてい
る。
【0020】更に、前記第2筒体29に取付けた前記ク
ラッチペダル28には、連結軸43を介して断面L形状
のブラケット44を取付けると共に、該ブラケット44
に前記第2油圧シリンダ25のピストンロッド25aを
連結して、この油圧シリンダ25の作動で前記クラッチ
ペダル28を単独操作し、又、前記係合ピン39による
前記クラッチペダル28と前記ブレーキペダル27aと
の結合時には、これら各ペダル27a,28を前記油圧
シリンダ25の作動で同時に操作できるようにしてい
る。前記各ペダル27a,28は、後述するように前記
走行車体1を自動操向させるようなときに、前記結合ピ
ン39を介して一体に結合され、前記第2油圧シリンダ
25の作動で前記各ペダル27a,28を同時に操作す
るようにしている。
【0021】また、以上のような自走式走行車両1に
は、図4〜図6に示したように、その前方下面側で車幅
方向中心位置から一定間隔離れた両側位置に、上下に検
出域をもつ左右一対の磁気センサー45a,45bをそ
れぞれ設けている。これら各センサー45a,45bと
しては、例えば導体をコイル状に巻いたピックアップコ
イルやホール素子、ホールIC、磁気抵抗素子及び磁気
トランジスタなどが使用される。
【0022】そして、図1,図4で示したように、果樹
園などの地面に前記走行車両1の誘導経路に沿って電磁
誘導ケーブル46を敷設し、この誘導ケーブル46に電
源を備えた交流電流発生装置で所定周波数の交流電流を
印加することにより、前記誘導ケーブル46から発信さ
れる電磁波、つまり、該誘導ケーブル46の周囲に発生
する交流磁界強度を前記左右一対のコイル型磁気センサ
ー45a,45bでそれぞれ検出し、この検出結果に基
づき前記走行車両1を前記誘導ケーブル46に沿って自
動操向制御するようにするのである。
【0023】また、前記誘導ケーブル46は、例えば図
1で示したように、前記走行車両1における誘導経路の
上方部の空中に架設されることがあり、この場合にも、
前記誘導ケーブル46で発生する磁界強度を前記各磁気
センサー45a,45bが検出し、この検出結果に基づ
き前記走行車両1の自動走行制御が行われるのである。
【0024】更に、前記走行車両1には、図4で示した
ように、オペレータが操作する無線遠隔操作器47から
発信された指令信号を受信する受信機48を備え、前記
無線遠隔操作器47から発信され、前記受信機48で受
信される指令信号で前記動噴クラッチ6をオン・オフ制
御して、前記動力ポンプ5Cの発停制御を行うことによ
り、前記噴霧ノズル5Aからの薬剤散布作業を行った
り、その作業を停止させるようにしており、さらに、前
記受信器48で受信される指令信号で前記第2切換制御
弁26の電磁ソレノイド26L,26Rを励磁制御する
ことにより、前記第2油圧シリンダ25を操作して、前
記走行車両1を走行させたり停止できるようにしてい
る。
【0025】しかして以上のような薬剤散布機の電磁誘
導制御装置において、前記走行車両1に設ける前記各磁
気センサー45a,45bは、図1に示したように前記
走行車両1におけるフレーム1aに対し前方に離反した
位置で、かつ、機体高さの範囲内で、前記フレ−ム1a
の高さ位置より上方、好ましくは、前記機体高さの半分
以上の高さ位置に配設すると共に、前記磁気センサー4
5a,45bの間隔は前記走行車両1における機体全幅
の範囲内で、その40%以上の間隔にするのが好まし
い。
【0026】図1に示した実施例は、前記走行車両1の
機体高さHが約105cmで、かつ、該走行車両1の機
体全幅Dが約140cmの場合で、前記誘導ケーブル4
6を果樹園などの地面深さ0〜30cmに敷設すると
き、又は、果樹園などの地上高さ180〜250cmに
架設する何れのときにも対応可能となるように、前記走
行車両1に対する前記各磁気センサー45a,45bの
地面からの取付高さyを、前記機体高さHの半分以上の
例えば70cm±15cmとなし、また、前記各磁気セ
ンサー45a,45bの車幅方向ピッチ間隔Pを、機体
全幅の40%以上例えば80cm±20cmとしてい
る。また、前記各磁気センサー45a,45bは、前記
誘導ケーブル46を中心とした車幅方向両側に等間隔に
配設するのであって、つまり、前記誘導ケーブル46を
中心とした前記各磁気センサー45a,45bの距離C
は、それぞれ約40cm±10cmとなすのである。
【0027】以上のように、前記走行車両1に対する前
記各磁気センサー45a,45bの取付位置を設定する
ことにより、前記誘導ケーブル46に対して前記各磁気
センサー45a,45bが、該各磁気センサー45a,
45bと前記誘導ケーブル46との間の相対距離が変動
しても影響を受け難い最適な位置に保持されることとな
り、このため、例え前記各磁気センサー45a,45b
と前記誘導ケーブル46との間の相対距離が変動するこ
とがあっても、この相対距離の変動による影響を受け難
くなり、つまり、前記誘導ケーブル46から発生する磁
界強度を検出して前記各磁気センサー45a,45bか
ら出力される出力値の変化が少なくなって、前記走行車
両1を前記誘導ケーブル46に沿って正確に操向制御さ
せることが可能となる。
【0028】また、以上のように、前記各磁気センサー
45a,45bを前記走行車両1のフレーム1aに対し
前方側に離反した位置に設けることにより、前記各磁気
センサー45a,45bで前記誘導ケーブル46から発
生する磁界強度を検出するときに、前記ケーブル46が
地上に敷設される場合でも、空中に架設される場合でも
前記走行車両1のフレーム1aによる悪影響を受けたり
することなく、つまり、該フレーム1aで乱された磁界
を前記各磁気センサー45a,45bが検出したりする
ことがなく、前記誘導ケーブル46による磁界強度を前
記各磁気センサー45a,45bで正確に検出すること
ができる。
【0029】更に、上下に検出域をもつ前記各磁気セン
サー45a,45bを用い、これら磁気センサー45
a,45bの前記走行車両1に対する取付位置を、以上
のように設定することにより、前述したように、前記誘
導ケーブル46を前記走行車両1の誘導経路に沿って地
面などに敷設し、又は、この誘導経路の上方に前記誘導
ケーブル46を架設する何れの場合にも対応することが
でき、つまり、これら誘導ケーブル46に対して前記各
磁気センサー45a,45bを、該各磁気センサー45
a,45bと前記誘導ケーブル46との間の相対距離が
変動しても影響を受け難い最適な位置に保持することが
でき、従って、例え前記各磁気センサー45a,45b
と前記誘導ケーブル46との間の相対距離が変動するこ
とがあっても、この相対距離の変動による影響を受け難
くなり、何れの場合にも前記各磁気センサー45a,4
5bからの出力に基づき前記走行車両1を前記誘導ケー
ブル46に沿って正確に操向制御することができる。
【0030】図2は、以上のような電磁誘導制御装置の
制御ブロックを示しており、前記走行車両1に搭載した
マイクロコンピュータなどから成るコントローラ49に
おける中央演算処理装置50には、データ等の読み書き
可能メモリ(RAM)51及び制御プログラム等を記憶
させた読み出し専用メモリ(ROM)52が接続されて
いる。また、中央演算処理装置50には、図5に示すよ
うに、前記磁気センサー45a,45bからの検出信号
を演算等処理する前処理部53を介して入力する。前処
理部53は、後述の原理に従って求められた所定の比率
の式を演算するためのものであり、該前処理部53は図
3のように前記磁気センサー45a,45bからの検出
信号を増幅する増幅器54,54、所定レベルに増幅さ
れた信号を平滑にして整流させたのちデジタル信号に変
換するための整流・積分回路55,55、両センサーの
出力の差(差動出力値)を求める差動演算回路56、前
記左右両センサー45a,45bからの検出信号の平均
値(Vm=(Va+Vb)/2) を求めるための平均値演算回路5
7、平均値Vmからその3乗値を演算する巾乗演算回路
58、及び差動出力値と、前記平均値Vmの3乗値との
比率を演算する比率演算回路等の関数演算回路59、増
幅回路60等からなる。
【0031】この増幅回路60の出力端子61から前記
比率の値を中央処理装置50に入力し、この読み出し専
用メモリ(ROM)52または読み書き可能メモリ(R
AM)51内に記憶させた定数(後述の表1の値等)に
基づき、前記横ずれ量xを求めるのである。
【0032】即ち、図9に示したように、左右距離2c
の磁気センサー45a,45bを結ぶ水平直線の中点を
Oとし、O点から前記水平直線と直交する垂線と平行に
誘導ケーブル46から垂線を立て、誘導ケーブル46か
ら水平直線迄の高さ距離y、誘導ケーブル46から垂線
までの水平距離を横ずれ量x、誘導ケーブル46から一
方の磁気センサー45aまでの距離a、誘導ケーブル4
6から他方の磁気センサー45bまでの距離bとする
と、三平方の定理から、 (c−x)2 +y2 =a2 (c+x)2 +y2 =b2 となる。
【0033】この2式からyを消去し、xについて展開
すると、 4cx=(b2 −a2 )・・・・(1) 式となる。
【0034】一方、各磁気センサー45a,45bの各
検出出力は、前記距離a,bに反比例するので、定数を
αとすると、Va=α/a、Vb=α/bとなり、前記
(1)式のa,bを消去すると、 4cx=α2 〔(1/Va)2 −(1/Vb)2 〕・・・・(2) となる。c及びαは定数であるので、K=α2 /4cと
すれば、(2) 式を展開して、 x−K(Va2 −Vb2 )/(Va2 ・Vb2 ) x=K〔(Va−Vb)・(Va+Vb)/Va2 ・Vb2 〕・・・・(3) となる。(3) 式を変形すると、 (Va−Vb)=xVa2 Vb2 /K(Va+Vb)・・・・(4) となる。
【0035】ところで、前記差動出力値(Va−Vb)
は、実験の結果から、図10の点線で示すような曲線と
なることが分かっている。そこで、左右両センサー45
a,45bの間に誘導ケーブル46が位置する時、つま
り、横ずれ量xがx1からx2の間では、差動出力値
(Va−Vb)を横ずれ量xの変数に対して3次曲線に
近似した曲線、または一次曲線に近似しているものと仮
定する。
【0036】一方、前記両磁気センサー45a,45b
の検出出力の和(Va+Vb)、もしくは平均値Vm=
(Va+Vb)/2の関数は、左右両センサー45a,
45bの間に誘導ケーブル46が位置する区間では略一
定値であり、且つその一定値は、前記高さ距離yに応じ
て変化する。そこで、前記(4) 式の右辺のうち、xVa
2 Vb/(Va+Vb)は、xの一次関数であるから、
これに適当な一定の係数βを掛けることで、横ずれ値x
がx1からx2までの区間では、前記差動出力値(Va
+Vb)と、前記xについての一次関数とが一致するか
又は平行状となると考えてよい。そこで、Va2 Vb2
/(Va+Vb)≒(Va+Vb)3 /8=(Vm)3
と仮定する。つまり、Va2 Vb2 /(Va+Vb)を
左右両センサー45a,45bの出力の平均値の3乗と
仮定する。
【0037】そうすると、前記(4) 式を変形して、 (Va−Vb)/(Vm)3 ・x=1/K・・・・(5) な
る。
【0038】実験では、横ずれ量xcm、高さ距離ycmの
とき、(5) 式における(1/K)の値として以下に示す
〔表1〕のごとくの結果を得た。
【0039】つまり、横ずれ量xがx1からx2までの
区間では、(5) 式の左辺の分母と分子との比率が略一定
(1/K)となる、換言すると、差動出力値(Va−V
b)とxVa2 Vb2 /(Va+Vb)の関数とは平行
状であることが分かる。
【0040】
【表1】
【0041】従って、この結果から理解できるように、
上記のxおよびyの範囲内では、前記(5) 式を変形して x=〔(Va+Vb)/(Vm)3 〕/0.117・・・・(6) の式から、(Va−Vb)/(Vm) の値が求められ
れば、高さ距離yの値に関係なく、横ずれ量xを求める
ことができる。
【0042】尚、前記(5) 式において、左辺の分母をx
の3次関数と仮定して、(Va−Vb)/(Vm)3
3 =1/K′・・・・(7) とおいて、前記と同様にして横
ずれ量xを求めることができる。これらの場合、前記
(1/K)または(1/K′)の値を実験結果で予め求
め、読み出し専用メモリ(ROM)または、読み書き可
能メモリ(RAM)に予め記憶させておけば良い。
【0043】前記差動出力の差動演算回路56や和又は
平均値の関数の関数演算回路59は、それ専用の電子素
子による演算回路で構築しても良いが、マイクロコンピ
ュータの演算部を利用してソフトウエアとした構築も良
い。
【0044】このようにして、誘導ケーブル46の軸線
に対する走行車両1の中心線の横ずれの偏位量や、車体
の横ずれ方向が左右いずれであるかを中央処理装置50
にて演算するのである。
【0045】つまり、一対の磁気センサー45a,45
bの検出信号を演算すれば、車体の誘導ケーブル46に
対する横ずれの偏位量を求めることおよび横ずれの向き
(右または左)を判別することができる。
【0046】尚、前記平均値Vmの3乗値等、両検出器
の出力の和の関数値を増幅回路62を介して増幅させた
信号を、出力端子62aから中央処理装置50に入力し
て、一定しきい値Vsと比較して、誘導ケーブル46の
断線もしくは左右両センサー45a,45bが誘導ケー
ブル46の箇所から大きく逸脱しているか否かの判別を
している。
【0047】即ち、左右いずれか一つの磁気センサーの
出力では、図10に示すように、誘導ケーブル46が左
右対の磁気センサー45a,45bの中点にある場合の
出力値と、誘導ケーブル46がセンサーよりも外側に大
きく横ずれしている場合の出力とは略同程度になるか
ら、一つの磁気センサーの出力を検出していただけで
は、誘導ケーブルが断線しているのか、誘導ケーブルに
対して左右対の磁気センサーが大きく横ずれしているか
の判別が不可能である。しかし、誘導ケーブル46が左
右対の磁気センサー45a,45bの中間にあるとき
は、両センサーの出力の和もしくはその和の関数の値は
大きくなり、誘導ケーブル46が断線しているときや誘
導ケーブル46がセンサーよりも外側に大きく横ずれし
ている場合には、前記両センサーの出力の和もしくはそ
の和の関数の値は、極めて小さくなるので、容易に判別
できるのである。
【0048】また、前記中央演算処理装置50の入力側
には、キースイッチ63と、自動モード又は手動モード
に切換える自動・手動切換スイッチ64と、前記無線遠
隔操作器47から発信され、前記受信器48で受信され
る指令信号でオン・オフ制御される前記走行車両1の走
行駆動系を操作する走行スイッチ65と、前記無線遠隔
操作器47から発信される指令信号を受信する前記受信
器48と、前記操縦運転席3に設ける座席シート3aに
着座したときにオン動作するシートスイッチ66とをそ
れぞれ接続する。
【0049】また、中央演算処理装置50におけるイン
ターフェイスの出力端子には、薬液タンク4から噴霧ノ
ズル5Aに薬液を送る動力ポンプ5cの駆動回路67
と、薬液流通管の途中に設けて液の流通量を調節し、遮
断することが可能な調節バルブ68の駆動回路69と、
前記第2切換制御弁24の右操舵用電磁ソレノイド24
Rの電気式駆動回路70と左操舵用電磁ソレノイド24
Lの電気式駆動回路7と、前記第2油圧シリンダ25を
操作する前記第3切換制御弁26の駆動回路72とを接
続する。
【0050】しかして、以上の構成において果樹園の樹
木などに薬剤散布作業を行うべく、前記走行車両1を所
定の誘導経路に沿って自動操向させるときには、先ず、
前記キースイッチ63がオン動作され、また、前記自動
・手動切換スイッチ64が自動モード側に切換えられ
る。そして、前記誘導ケーブル46の周囲に発生する交
流磁界強度が前記各磁気センサー45a,45bで検出
されて前記コントロ−ラ49に入力され、つまり、前記
誘導ケーブル46に対する前記走行車両1の横ずれ大き
さに対応して発生する磁界強度の大小が前記各磁器気セ
ンサー45a,45bで検出され、これら各磁気センサ
ー45a,45bからの出力値の差に基づき前記走行車
両1の横ずれ偏位量(横ずれ大きさ)と横ずれ方向(左
又は右)とが前記コントロ−ラ49で演算され、この演
算結果に基づく前記コントロ−ラ49からの出力によ
り、前記第2切換制御弁24の左右電磁ソレノイド24
L,24Rを励磁させて、前記第1油圧シリンダ17を
操作し、この油圧シリンダ17で前記各輪8,9の操舵
方向を前記横ずれ偏位量がゼロとなるように変更操作す
ることにより、前記走行車両1を前記誘導ケーブル46
に沿って正確に自動操向制御されるのである。
【0051】また、オペレータによる操作で前記無線遠
隔操作器47から発信され、前記受信器48側で受信さ
れる指令信号に基づく前記コントローラ49からの出力
により前記第2油圧シリンダ25を操作する前記第3切
換制御弁26の電磁ソレノイド26L,26Rが切換制
御され、この切換制御に伴い前記走行車両1の果樹園内
における走行・停止制御が行われる。
【0052】ところで、一般的な走行車両の電磁誘導制
御装置では、前記自動・手動切換スイッチ51を手動モ
ード側に切換えたとき、前記コントローラ49からの出
力により、前記第2油圧シリンダ25を操作する前記第
3切換制御弁26の電磁ソレノイド26L,26Rが自
動的に切換制御されて、前記走行車両1の操向制御を行
うクラッチやブレーキがクラッチ入・ブレーキ切の状態
にロックされ、一方、前記自動・手動切換スイッチ64
を自動モード側に切換えたときには、前記コントローラ
49からの出力により前記電磁ソレノイド26L,26
Rが自動的に切換制御されて、クラッチ切・ブレーキ入
の状態にロックするようにされている。さらに、前記無
線遠隔操作器47からの指令信号で前記走行スイッチ6
5をオン動作させたときには、クラッチ入・ブレーキ切
の状態にロックされ、また、前記走行クラッチ65をオ
フ動作させたときには、クラッチ切・ブレーキ入の状態
にロックするようにされている。
【0053】従って、前記無線遠隔操作器47の操作で
前記走行スイッチ65をオフ動作させた後に、前記自動
・手動切換スイッチ64を自動モードから手動モードに
切換えたりすると、この自動モードから手動モードへの
切換時には、前記コントローラ49からの出力によりク
ラッチ切・ブレーキ入の状態からクラッチ入・ブレーキ
切の状態に自動的に切換えられることから、前記走行車
両1が急発進したりして危険を招くことがあった。
【0054】そこで、前記コントローラ49において
は、以上のような走行車両1の急発進を防止するため
に、前記無線遠隔操作器47の操作で前記走行スイッチ
65をオフ動作させた後に、前記自動・手動切換スイッ
チ64を自動モードから手動モードに切換えるときに
は、走行クラッチ切、ブレ−キ入の状態を維持するよう
に制御するのである。即ち、前記コントローラ49から
の出力により前記キースイッチ63の電源を一旦オン状
態からオフ状態に自動的に切換え、この切換えによりエ
ンジンを停止して前記走行クラッチ65のオフ動作状態
つまりクラッチ切・ブレーキ入のロック状態に保持さ
せ、この後前記キースイッチ63をリセットして電源の
みをオンとして、その後にセルモータを駆動して前記走
行車両1を手動モードで操向するように成すことによ
り、該走行車両1の手動モード切換時における急発進を
阻止できるようにしている。
【0055】また、前記走行車両1の急発進を防止する
ためには、以上の他前記無線遠隔操作器47の操作で前
記走行スイッチ65をオフ動作させた後に、前記自動・
手動切換スイッチ64を自動モードから手動モードに切
換えるときには、前記コントローラ49からの出力によ
り前記走行変速機構11を自動的に中立位置に切換え
て、この後前記走行車両1の手動モードでの走行を行う
ことにより、該走行車両1の手動モード切換時における
急発進を阻止するようにしてもよい。
【0056】さらに、一般的な走行車両の電磁誘導制御
装置では、前記自動・手動切換スイッチ64を自動モー
ドから手動モード側に切換えたとき、前記コントローラ
49からの出力により、前記無線遠隔操作器47による
走行スイッチ65の操作状態を継続保持するようにされ
ているため、該走行スイッチ65をオフ操作していると
きつまりクラッチ切・ブレーキ入の状態としているとき
には、オペレータが手動モードで前記走行車両1の走行
を行おうとしても、前記キースイッチ63をオフ動作さ
せて一旦リセットしないと、クラッチやブレーキを走行
可能状態にできないことから、操作性が悪かったのであ
る。
【0057】そこで、手動モードで前記走行車両1の走
行を行うべく、前記座席シート3aにオペレータが着座
したときにオン動作するシートスイッチ66を設けて、
このシートスイッチ66を前記コントロ−ラ49に接続
して、前記シートスイッチ66のオン動作時で前記自動
・手動切換スイッチ64が自動モードから手動モード側
に切換え、前記遠隔操作器47により走行スイッチ65
をオフ操作した後でも前記シートスイッチ66のオン動
作時には前記コントローラ49からの出力で前記クラッ
チやブレーキを自動的に走行可能状態つまりクラッチ入
・ブレーキ切の状態を維持することにより、前記キース
イッチ63をリセットしたりすることなく、前記自動モ
ードから手動モードに切換えるだけで、前記遠隔操作器
47の操作に関係なく手動操作が可能となり、その操作
性を高めることができる。また、以上のように、前記自
動・手動切換スイッチ64で自動モードから手動モード
へと切換えるときには、前述した場合と同様に、前記コ
ントローラ49からの出力によりクラッチ切・ブレーキ
入の状態からクラッチ入・ブレーキ切の状態に自動的に
切換えられることから、前記走行車両1が急発進したり
する危険性があるが、この危険を回避するためには、停
止時に前記シートスイッチ66がオン動作する場合、ク
ラッチ切、ブレ−キ入に維持し、リセット操作で解除す
るようにしてもよいし、また、自動モードから手動モー
ドに復帰させる際、前記シートスイッチ66のオン動作
でクラッチ入、ブレ−キ切の状態に制御すると同時に、
前記第3切換制御弁26の電磁ソレノイド26L,26
Rを切換制御するときの駆動デューティ比を小さくする
のであって、斯くすることによっても、前記走行車両1
の急発進を防止することができるのである。
【0058】さらに、前記自動・手動切換スイッチ64
で自動モードから手動モードに切換えるときの急発進を
防止する手段として、前記シートスイッチ66がオン動
作し、かつ、前記自動・手動切換スイッチ64が自動モ
ードから手動モード側に切換えられ、また、前記走行変
速機構11を中立位置に切換えられたときにのみ、前記
コントローラ49からの出力により前記クラッチやブレ
ーキを自動的に走行可能状態つまりクラッチ入・ブレー
キ切の状態に切換えるようにすることによっても達成で
きる。即ち、この場合には、前記走行変速機構11を中
立位置に切換えられたときにのみ、前記クラッチやブレ
ーキが走行可能状態に切換えられることから、前述した
場合のように、前記走行車両1が急発進を防止するため
に、前記第3切換制御弁26の電磁ソレノイド26L,
26Rを切換制御するときの駆動デューティ比を小さく
したりすることなく、前記走行車両1の急発進を防止す
ることができる。
【0059】また、前記自動・手動切換スイッチ64の
切換操作により前記走行車両1を自動モードで走行させ
ているときに、オペレータが緊急に前記走行車両1を手
動で操作しようとしても、自動モード時には前記第3切
換制御弁26の電磁ソレノイド26L,26R及び前記
第2切換制御弁24の電磁ソレノイド24L,24Rが
それぞれロックされて切換制御不能な状態とされている
ため、オペレータが手動モードで前記走行車両1の操向
制御を行おうとしても、前記キースイッチ63をオフ動
作して一旦リセットしないと、前記クラッチやブレーキ
を走行可能状態とすることができず、又、前記各輪8,
9の操舵も行うことができないのであるが、自動モード
で前記走行車両1の操向制御を行っているときに、オペ
レータが前記座席シート3aに着座して前記シートスイ
ッチ66がオン動作されたとき、前記第3切換制御弁2
6の電磁ソレノイド26L,26Rや前記第2切換制御
弁24の電磁ソレノイド24L,24Rをロック解除し
て、これらの切換制御を前記自動・手動切換スイッチ6
4を手動モード側に切換えるだけで手動操作可能とすれ
ば、前記キースイッチ63をリセットしたりすることな
く、自動モード運転時における前記走行車両1の手動操
向制御を可能として操作性を高めることができる。
【0060】また、図4,図5においては、前記走行車
両1の自動操向状態を示す自動ランプや、該走行車両1
の方向指示ランプ及び前記薬剤タンク4内の薬剤量を示
す薬剤ランプなどを組み込んだモニター部73を、前記
走行車両1の外面で前後及び左右両側に合計4個取付け
て、この走行車両1の自動操向時に、該走行車両1の作
業状態をオペレータが遠く離れた箇所からでも正確に確
認できるようにしている。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、自走式
走行車両1に、誘導経路に沿って配設された電磁誘導ケ
ーブル46から発生する磁界強度の大小を検出する左右
対の磁気センサー45a,45bと、これら磁気センサ
ー45a,45bから出力される出力値に基づいて前記
走行車両1を前記誘導ケーブル46に沿って操向制御す
るコントローラ49とを設けた走行車両の電磁誘導制御
装置において、前記検出器は、上下に検出域をもつ磁気
センサー45a,45bから構成すると共に、これら磁
気センサー45a,45bの差動出力の値を演算する差
動演算回路56と、前記各磁気センサー45a,45b
の差動出力の値と、これら各磁気センサー45a,45
bの出力の和の値の関数との比から成る関数を演算する
関数演算回路59とを備え、前記両演算回路56,59
の出力値から、前記誘導ケーブル46に対する前記磁気
センサー45a,45bの横ずれ量を演算するコントロ
−ラ49を設けたから、前記誘導ケーブル46を果樹園
の地面などに前記走行車両1の誘導経路に沿って敷設し
たり、又は、前記誘導ケーブル46を前記誘導経路上の
空中に架設する場合でも適用できるのであり、しかも、
これら誘導ケーブル46に沿って前記走行車両1の自動
操向制御を行うときに、前記走行車両1が走行される誘
導経路の地面などに凹凸などがあるような場合、また、
前記誘導経路の上方に架設される前記誘導ケーブル46
の途中が垂れ下がったり、或は、該誘導ケーブル46の
取付高さに誤差があるような場合で、この誘導ケーブル
46と前記走行車両1に設けられる前記各磁気センサー
45a,45bとの間の相対距離が変動することがあっ
ても、誘導ケーブル46に対する横ずれ量を正確に検出
して、前記走行車両1を前記誘導ケーブル46に沿って
正確に操向制御させることが可能となる。
【0062】また、前記各磁気センサー45a,45b
を前記走行車両1のフレーム1aの高さ位置より上方に
設けることにより、誘導ケーブル46を地上に敷設する
場合に適用したとき、前記誘導ケーブル46との距離を
大きくとれるので、該ケーブル46と前記各磁気センサ
ー45a,45bとの距離が変動することがあっても、
この距離の変動による影響を受け難くなり、前記磁気セ
ンサー45a,45bからの出力に基づく走行車両1の
操向制御をより正確に行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電磁誘導制御装置を備えた走行
車両の正面図である。
【図2】電磁誘導制御装置の制御ブロック図である。
【図3】磁気センサーの出力の演算回路の機能ブロック
図である。
【図4】走行車両の一部切欠いた側面図である。
【図5】同走行車両の平面図である。
【図6】操舵装置の平面図である。
【図7】同操舵装置の制御油圧回路図である。
【図8】走行クラッチとブレーキとの関係を示す斜視図
である。
【図9】誘導ケーブル位置ずれした磁気センサーとの位
置関係を示す説明図である。
【図10】磁気センサーの出力を示す説明図である。
【符号の説明】
1 自走式走行車両 45a,45b 磁気センサー 46 誘導ケーブル 49 コントローラ 50 中央演算処理装置 53 前処理部 56 差動演算回路 59 関数演算回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自走式走行車両1に、誘導経路に沿って
    配設された電磁誘導ケーブル46から発生する磁界強度
    の大小を検出する左右対の検出器を設けると共に、これ
    ら検出器により検出する出力値に基づいて前記走行車両
    1を前記誘導ケーブル46に沿って操向制御するように
    した走行車両の電磁誘導制御装置において、前記検出器
    は、上下に検出域をもつ磁気センサー45a,45bか
    ら構成すると共に、これら磁気センサー45a,45b
    の差動出力の値を演算する差動演算回路56と、前記各
    磁気センサー45a,45bの差動出力の値と、これら
    各磁気センサー45a,45bの出力の和の値の関数と
    の比から成る関数を演算する関数演算回路59とを備
    え、前記両演算回路56,59の出力値から、前記誘導
    ケーブル46に対する前記磁気センサー45a,45b
    の横ずれ量を演算するコントロ−ラ49を設けているこ
    とを特徴とする走行車輌の電磁誘導制御装置。
  2. 【請求項2】 左右対の磁気センサー45a,45b
    を、走行車輌1におけるフレ−ム1aの高さ位置より上
    方に設けている請求項1記載の走行車輌の電磁誘導制御
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010161980A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Mayekawa Mfg Co Ltd 農作業支援用自律走行ロボットにおける走行経路認識装置及び走行経路認識に用いられる防草シート
JP2014180894A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Yanmar Co Ltd 走行車両
KR102244491B1 (ko) * 2019-11-14 2021-04-28 한국생산기술연구원 작업 차량 자동 제어 장치 및 방법

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