JPH05172U - 撃球バランス性を備えたゴルフクラブヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】重量バランスを取るための加重物のゴルフクラ
ブのメタルヘッドに簡便に取り付けること。 【構成】ヘッドの成型時に、ヘッドの内面側の適当な位
置に中空のソケットを有する柱状に突起する部分を形成
する。このソケットに加重物として所要量の銅柱を挿入
し、ヘッドの表面の銅柱とソケットの間を銅溶接で結合
する。 【効果】加重物の銅柱は寸法形状に制約を受けず、任意
に重量バランスを設定できる。また、銅溶接によってヘ
ッド表面を研摩加工することなしに滑らかに仕上げるこ
とができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は撃球バランス性を備えたゴルフクラブヘッドに関し、特にクラブヘッ ドの撃球力を平均化させる構造を備えたゴルフクラブヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

現在、ゴルフクラブヘッドの重心の加重方式は沢山あり、その大部分はクラブ ヘッドを成型する前に加重物を挿入してクラブヘッドで包むものである。しかし この主の成型構造は加工工程において余りに複雑であるために生産性が悪く、経 済的利益および効果の追求に適合しない。

【０００３】 また、米国特許第４８６９５０７号には、クラブヘッドとクラブの適当な場所 に内ねじ山加工されたソケットがあり、このソケットの中に外ねじ山の加重物を 栓め入れている。このようにした全部のクラブヘッド、クラブのソケットおよび 加重物は、先にねじ加工を行い、そして加重物とソケットを栓め合わした後、両 者のねじ表面の間隙を必ず溶接しなければならなかった。そうしなれば長期的な 使用によりクラブヘッド撃球時の震動力が加重物を緩め、ひどい場合には抜け落 ちて使用者を困らせるものであった。このような栓合方式の形状は円形のみであ り、形状構造の変化の必要に応じることができない。また各加重物は工具によっ てソケットの中に栓合しなければならないので、栓合作業速度が遅く、かつ形成 された二柱定孔（ソケット）または溝（前記米国特許明細書の図７、図８、図９ 参照）は更に研摩し、光沢を出さなければならないので製造コストが高くつくも のであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案者は多年のクラブヘッドの製造経験に基づき、本考案を考案したもので あり、加重物を効果的に組み込むことにより撃球力を更に平均化してより有効な 撃球の平衡性を備えることができ、かつ加重物を簡単にしかも耐久性を付与させ て取り付けることのでき、更に二次的加工を施すことなしに滑らかな表面を有す ることのできるゴルフクラブヘッドを得ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によるゴルフクラブヘッドは、クラブヘッドのトウ側、ヒール側および 後方表面の中央位置にステンレスクラブヘッド成型時に、予め内向きの円柱を設 け、円柱は更に銅柱を入れることができるようにクラブヘッド型のソケットを貫 き、かつ銅柱外表面とクラブヘッド外表面の間隙を銅溶接の手段で接合して、銅 柱をソケットの中に固着させることにより作成される。

【０００６】

【作用】

本考案によるゴルフクラブヘッドは、クラブヘッド内に加重物として取り付け られる銅柱の量を適宜に変更することにより、クラブヘッドに下向き後ろ向きの 所望に応じた撃球重心を付与し、撃球力を更に平均化してより有効な撃球の平衡 性を備えたゴルフクラブヘッドとなる。

【０００７】 また、銅柱外表面とクラブヘッド外表面の間隙を銅溶接の手段で接合すること により、加重物が使用中に外れてしまうおそれを確実に回避している。

【０００８】

【実施例】

図１および図３に示すものは、本考案が異なった形状の銅柱と円柱の設計方式 で、その中、図１に示すものは円形であり、図３に示すものは四角形である。し かしながら、本考案はこの２種類の形状に限定されるものではなく、その他の幾 何学的形状や不定形の形状のものもまた本考案の範囲内にあるものであり、それ については後述から容易に理解されよう。

【０００９】 図１、図３および図４に示すように、本考案の実施例によるクラブヘッドはク ラブのネック部分(hosel portion)１１、フェース部分１２、後方表面部分１３ 、底面部分１４、ヒール部分１５、トウ部分１６および内表面１７（図２参照） を備えている。ヒール部分１５、トウ部分１６および後方表面部分の中央の３つ の位置にはステンレスクラブヘッドの成型時に内表面１７側にそれぞれ円柱２１ 、２２および２３が形成される。各円柱２１、２２、２３は、図２に図１の円柱 形状の銅柱を例に取り示されるように、クラブヘッドの壁１８のソケット２３１ を貫き、そしてソケット２３１の内表面２３２とクラブヘッドの内表面１７とは 同じ鋳造表面（これは滑らかでも粗くもない）である。このようにして各円柱２ １、２２、２３のソケットと同じ形状の銅柱３１、３２、３３をそれぞれ挿入し 、銅柱３１、３２、３３の外表面とソケット２３１の内表面２３２との間の間隙 ３１１、３２１、３３１を銅溶接の方式で接合して、加重物を付加する。次いで 、クラブヘッドの底に底板を取り付けてヘッドを完成する（図５参照）。

【００１０】 図３に示すように、円柱２１、２２、２３にそれぞれ四角柱状のソケットを適 用することもできる。この場合、加重物の固定は銅溶接の方式を採用しているの で、銅柱３１、３２、３３はソケットの形状に適合した形状に加工でき、クラブ ヘッドの重量バランスを適宜に変更、設定できる。

【００１１】 また、円柱は３つの位置に必ず必要とするものではなく、図４に示すように、 トウ部分１６および後方表面部分の中央の２つの位置に設けてもよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、クラブヘッドの成型時にソケットを同時に形成し、加重物と の間を銅溶接で結合することにより、従来の加重物の固定に必要であったねじ山 加工を不要にでき、生産性を飛躍的に向上できるものである。

【００１３】 また、銅溶接によってクラブヘッド表面における加重物とソケットとの間隙を 充填して固定するため、滑らかな表面を有するクラブヘッドを簡便に作成できる ものである。

【００１４】 更に、加重物に銅柱を用いかつ銅溶接により固定することにより、加重物の寸 法形状に何等の制限を受けることがなく、所望の重量バランスに適合した加重物 の付加を実現可能にするものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例によるクラブヘッドを底面側か
ら見た図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線における断面図である。

【図３】本考案の別の実施例によるクラブヘッドを示す
図１と同様な図である。

【図４】本考案の更に別の実施例によるクラブヘッドを
示す図１と同様な図である。

【図５】図１に示すクラブヘッドの完成状態を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１１ ネック部分 １２ フェース部分 １３ 後方表面部分 １４ 底面部分 １５ ヒール部分 １６ トウ部分 １７ （クラブヘッドの）内表面 １８ 壁 ２１、２２、２３ 円柱 ３１、３２、３３ 銅柱 ２３１ ソケット ２３２ （ソケットの）内表面 ３１１、３２１、３３１ 間隙

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 クラブヘッドのトウ側、ヒール側および
   後方表面の中央位置にステンレスクラブヘッド成型時
   に、予め内向きの円柱を設け、円柱は更に銅柱を入れる
   ことができるようにクラブヘッド型のソケットを貫き、
   かつ銅柱外表面とクラブヘッド外表面の間隙を銅溶接の
   手段で接合して、銅柱をソケットの中に固着させること
   により、クラブヘッドに下向き後ろ向きの撃球重心を付
   与し、撃球力を更に平均化してより有効な撃球の平衡性
   を備えることを特徴とする撃球バランス性を備えたゴル
   フクラブヘッド。
2. 【請求項２】 前記円柱は四角形柱またはその他の幾何
   学的形状に作成され、かつ前記ソケットはまた円柱と同
   じ形状で、また同形状の銅柱と組み合わされて銅溶接の
   手段で接合されることを特徴とする請求項１記載のゴル
   フクラブヘッド。