JPH0623304Y2 - アイアン・ゴルフクラブセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、アイアン・ゴルフクラブセットに係わり、
更に詳しくは特にクラブシャフトの長さが短くなるショ
ートアイアン側を打ち易くしたアイアン・ゴルフクラブ
セットの改良に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、アイアン・ゴルフクラブセットに於いては、シ
ョートアイアン側をより振り易くするために、クラブヘ
ッドをクラブ番手が大きくなるに伴って重量を大きくし
ている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

然しながら、クラブシャフトの重量は、殆どがクラブ番
手が大きくなるに伴ってクラブシャフトの長さが短くな
ることから、その成り行きにより軽くなるのが一般的で
ある。

従って、ショートアイアン側を打ち易くするためにクラ
ブシャフトの重量が軽くなる分を含めてクラブヘッドの
重量を大きくしている。

更にショートアイアン側をより振り易くするためには、
クラブシャフト自体に重量も重くすることが好ましい。

そこで、本考案者等は、種々の実験を重ね、特にショー
トアイアン側のクラブシャフトが短くなっても、シャフ
ト重量は重くなるような設計を行い、ショートアイアン
側をより振り易くした。

この考案は、かかる従来の問題点に着目して案出された
もので、特にショートアイアン側のアイアン・ゴルフク
ラブを、クラブヘッドの重量を大きくするだけではな
く、クラブシャフト自体の重量も重くして、ショートア
イアン側をより振り易くし、またクラブシャフトの重量
感不足を補い、打球時の安心感を高めて安定した飛距離
と方向性を得ることが出来るアイアン・ゴルフクラブセ
ットを提供することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案は上記目的を達成するため、クラブの番手が大
きくなるに従ってロフト角が順次増大し、かつクラブシ
ャフトの長さが順次短くなって行くアイアン・ゴルフク
ラブセットにおいて、前記クラブシャフトの重量を、ミ
ドルアイアンを境として、クラブの番手が大きくなるに
従って重量を順次増大させるように構成したことを要旨
とするものである。

また、前記クラブシャフトの重量を、クラブの番手が大
きくなるに従って、略一定の割合で増大させるように構
成しても良く、更にクラブシャフトの重量を、クラブの
番手が大きくなるに従って、段階的に増大するように構
成しても良い。

〔考案の作用〕

この考案は、上記のように構成され、アイアン・ゴルフ
クラブセットのうち、特にミドルアイアンと呼称させる
５番のアイアンから９番またはピッチングウエッジ（Ｐ
Ｗ）までのアイアンを、クラブヘッドの重量を重くする
だけでなく、クラブシャフトの重量も重くすることでア
イアン・ゴルフクラブの全体を重くし、ショートアイア
ン側を従来のクラブに比してより振り易くし、またクラ
ブシャフトの重量感不足を補って、打球時の安心感を高
めて安定した飛距離と方向性を得ることが出来るように
したことを特徴としている。

〔考案の実施例〕

以下添付図面に基いて、この考案の実施例を説明する。

第１図は、この考案を実施したアイアン・ゴルフクラブ
１の全体斜視図を示し、２はクラブヘッド、３はクラブ
シャフト、４はグリップ、はクラブシャフト３の長さ
を示している。

この考案では、特にショートアイアン側を従来のクラブ
に比してより振り易くする為に、クラブシャフト３の重
量を、ミドルアイアン（５番）を境として、クラブの番
手が大きくなるに従って重量を順次増大させるように構
成したもので、その具体的な構成としては、クラブシャ
フト３の材料を、比重の高いガラス繊維や繊維強化プラ
スチック（ＣＦＲＰ）を使用し、肉厚を厚く構成し、重
量を重くしている。

第２図及び第３図は、この考案のアイアン・ゴルフクラ
ブセットと従来のアイアン・ゴルフクラブセットとの、
クラブシャフトの重量及びクラブシャフトの長さの関係
を示したもので、第２図に示すこの考案のアイアン・ゴ
ルフクラブセットは、クラブヘッド２の重量が重くな
り、かつクラブシャフト３の長さが短くなるミドルア
イアン（５番）を境として、クラブ番手が大きくなる
（１番）に従って、クラブシャフト３の重量を順次増大
させるように構成したものである。

これに対して、従来のアイアン・ゴルフクラブセットの
場合には、第３図に示すように、ミドルアイアン（５
番）を境として、クラブ番手が大きくなる（９番）に従
って、クラブシャフト３の重量が軽くなっており、これ
はクラブシャフト３の長さが短くなった分だけ、重量が
軽くなっていることを示しており、成り行きにまかせた
製造方法を示すものである。

第４図及び第５図は、この考案のアイアン・ゴルフクラ
ブセットの変形実施例を示すもので、第４図は、アイア
ン・ゴルフクラブセットの１番から５番までは、クラブ
シャフト３の重量は比例的に減少し、５番から９番まで
のショートアイアンを、クラブ番手が大きくなるに伴っ
てクラブシャフトの重量を段階的に増大させて構成した
ものである。

また、第５図の実施例では、アイアン・ゴルフクラブセ
ットの１番から５番までのクラブシャフト３の重量は一
定であり、５番から９番までのショートアイアンを、ク
ラブ番手が大きくなるに伴ってクラブシャフトの重量を
比例的に増大させるように構成したものである。

更に、第６図(a),(b),(c)は、クラブ番手と、クラブシ
ャフト３の長さとの関係（第６図(a)）、クラブ番手
と、クラブヘッド２の重量との関係（第６図(b)）、ク
ラブ番手と、スウィングバランスとの関係（第６図
(c)）を夫々示すもので、第６図(a)に示すクラブ番手
と、クラブシャフト３の長さとの関係は、クラブ番手が
大きくなるに伴ってクラブシャフト３の長さが順次短く
なる。

また第６図(b)に示すクラブ番手と、クラブヘッド２の
重量との関係は、クラブ番手が大きくなるに伴ってクラ
ブヘッド２の重量も順次増大している。

また、第６図(c)に示すクラブ番手と、スウィングバラ
ンスとの関係は、線図Ａで示すこの考案の場合には、ク
ラブ番手が大きくなるに伴ってスウィングバランスが段
階的に小さくなるが、線図Ｂで示す従来のアイアン・ゴ
ルフクラブセットの場合には、クラブ番手が大きくなる
に伴ってスウィングバランスは、略一定となっている。

この考案は、上記のように構成され、アイアン・ゴルフ
クラブセットのうち、特にミドルアイアンと呼称させる
５番のアイアンから９番またはピッチングウエッジ（Ｐ
Ｗ）までのアイアンを、クラブヘッド２の重量を重くす
るだけでなく、クラブシャフト３の重量も重くすること
でショートアイアン・ゴルフクラブの全体を重くしてシ
ョートアイアン側を従来のクラブに比してより振り易く
し、またクラブシャフトの重量感不足を補って、打球時
の安心感を高めて安定した飛距離と方向性を得ることが
出来るようにしたものである。

〔考案の効果〕

この考案は、上記のようにクラブの番手が大きくなるに
従ってロフト角が順次増大し、かつクラブシャフトの長
さが順次短くなって行くアイアン・ゴルフクラブセット
において、前記クラブシャフトの重量を、ミドルアイア
ンを境として、クラブの番手が大きくなるに従って重量
を順次増大させるように構成したため、特にショートア
イアン側のアイアン・ゴルフクラブを、クラブヘッドの
重量を大きくするだけではなく、クラブシャフト自身の
重量を重くして、ショートアイアン側をより振り易く
し、またクラブシャフトの重量感不足を補い、打球時の
安定感を高めて安定した飛距離と方向性を得ることが出
来る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案を実施したアイアン・ゴルフクラブ
の全体斜視図、第２図及び第３図はこの考案のアイアン
・ゴルフクラブセットの一つの例と従来のアイアン・ゴ
ルフクラブセットとのクラブシャフトの重量と長さとの
関係を比較したグラフ説明図、第４図及び第５図は、こ
の考案の第２実施例と、第３実施例を示すグラフ説明
図、第６図(a),(b),(c)は、この考案の他の実施例を示
し、第６図(a)は、クラブ番手と、クラブシャフトの長
さとの関係を示し、第６図(b)は、クラブ番手と、クラ
ブヘッドの重量との関係を示し、第６図(c)は、クラブ
番手と、スウィングバランスとの関係を示す各々のグラ
フ説明図である。 １……アイアン・ゴルフクラブ、 ２……クラブヘッド、３……クラブシャフト、 ４……グリップ、……クラブシャフトの長さ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】クラブの番手が大きくなるに従ってロフト
   角が順次増大し、かつクラブシャフトの長さが順次短く
   なって行くアイアン・ゴルフクラブセットにおいて、前
   記クラブシャフトの重量を、ミドルアイアンを境とし
   て、クラブの番手が大きくなるに従って重量を順次増大
   させるように構成したことを特徴とするアイアン・ゴル
   フクラブセット。
2. 【請求項２】前記クラブシャフトの重量を、クラブの番
   手が大きくなるに従って、略一定の割合で増大させるよ
   うに構成した請求項１に記載のアイアン・ゴルフクラブ
   セット。
3. 【請求項３】前記クラブシャフトの重量を、クラブの番
   手が大きくなるに従って、段階的に増大するように構成
   した請求項１に記載のアイアン・ゴルフクラブセット。