JPH05172535A - ピーク点検出方法及びキャリブレーション方法 - Google Patents

ピーク点検出方法及びキャリブレーション方法

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JPH05172535A
JPH05172535A JP3356169A JP35616991A JPH05172535A JP H05172535 A JPH05172535 A JP H05172535A JP 3356169 A JP3356169 A JP 3356169A JP 35616991 A JP35616991 A JP 35616991A JP H05172535 A JPH05172535 A JP H05172535A
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image
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dark
peak point
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JP3356169A
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English (en)
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Tomio Sasaki
富雄 佐々木
Yasuhisa Iwasaki
泰久 岩崎
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度良くピーク点を検出すると共に、検出さ
れたピークから求められた線を用いてキャリブレーショ
ンを正確に行えるようにする。 【構成】 画像の走査線110上で暗い濃度から明るい
濃度に変化する場合、又は明るい濃度から暗い濃度に変
化する場合に、注目画素に対して、その両隣の画素の濃
度差(|f xi+1−f xi-1|)をとり、濃度差が最大とな
る点をピーク点とする。又、前記のように検出されたピ
ーク点を用いてキャリブレーション用のデータを作成す
る。又、画像の走査線110上において、明、暗、明、
あるいは暗、明、暗と濃度が変化する場合に、濃度の高
さは、最大あるいは最小となる点113、114をピー
ク点とする。又、このピーク点によりキャリブレーショ
ン用のデータを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピーク点検出方法及び
キャリブレーション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像計測技術は、計測対象をイメージセ
ンサで読み取り、読み取り画像から距離計測を行うもの
である。
【0003】このような画像計測技術においては、測定
精度を高めるため、キャリブレーション(目盛合せ)が
行われる。
【0004】従来、このキャリブレーションに関する技
術には、例えば図10に示すキャリブレーション方法が
ある(例えば、特開昭60−263804号公報等の従
来技術として記載される)。
【0005】図10は、計測対象物の撮像される面(以
下計測対象面という)10をイメージセンサ12により
読み取り、読み取られた画像が符号14で示されている
ものである。
【0006】このキャリブレーション方法においては、
計測対象面10上の目標点A、B間の実際の長さをLと
して、イメージセンサ12により計測対象面10を読み
取る。前記長さLと、読み取られた画像14上における
目標点a 、b 間の長さl との関係を予め計測しておき、
その関係をキャリブレーションデータとする。その後、
実際に計測すべき対象をイメージセンサで読み取り、読
み取り画像から、前記キャリブレーションデータに基づ
き、前記対象の長さを計測していた。
【0007】しかしながら、図10に示すキャリブレー
ション方法は、一旦キャリブレーションデータを作成し
た後に、イメージセンサと計測対象面10との間の距離
Hが変動した場合、計測に誤差が生じてしまうものであ
る。
【0008】これに対して、前記特開昭60−2638
04号公報では、前記距離Hに拘らず精度良くキャリブ
レーションができるように、図11に示すように、予め
計測対象面10上に既知のマークMを付しておき、イメ
ージセンサ12でA、B間の実際の長さLと共に、前記
マークMを読み取る。そのマークMの長さLs に対応す
る読み取り画像14中のマークlsの比をキャリブレーシ
ョンデータとして、そのキャリブレーションデータと読
み取り画像とに基づき測定対象となるA、B間の長さを
計測していた。
【0009】又、前記長さ計測においては、イメージセ
ンサに読み取られた多値画像を2値化し、2値化後のデ
ータにより長さ計測をしている。
【0010】又、1画素当りの長さをキャリブレーショ
ンデータとし、このキャリブレーションデータを読み取
り画像の全体に適用してキャリブレーションを行ってい
る。
【0011】前記のようなキャリブレーションによる計
測において精度を上げるには、イメージスキャナで読み
取られた画像中で計測対象となる線(特に直線)の検出
精度を上げることが重要となる。
【0012】このような線を特定する技術に関して、特
開昭62−202290号公報で直線算出(検出)方法
が開示されている。この直線算出方法は、多値画像の2
値化後に直線が近似される技術に比較して精度を高めて
いる。
【0013】前記直線算出方法においては、図12の
(A)に示すように、計測対象面10の読み取りにより
得られた多値画像が、走査方向に暗から明に濃度が変化
するものの場合(又はその逆に明から暗に濃度が変化す
る場合)、次のように直線を検出する。なお、図12の
(A)に示す計測対象面10の多値画像における走査線
10L上の明るさの分布(濃度分布)は、図12の
(B)に示すようになる。又、図12の(B)中、Pは
濃度差が最大となる点である。
【0014】即ち、前記直線算出方法では、まず、注目
画素と隣接画素との濃度の差( fxi− fx (i-1) )をと
る。当該差は、図12の(A)、(B)の明るさの分布
の場合、図12の(C)のようになる。当該差が最大、
つまり多値画像における明るさの変化が最大となる点
(図12の(B)中のPに相当)を荷重平均により求
め、更に、最小2乗法により暗い濃度から明るい濃度に
変化するエッジの直線近似を行う。このようにして、前
記方法では直線を検出している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特開昭
60−263804号公報の方法においては、キャリブ
レーションを行う場合、2点間の長さの距離の計測を、
読み取られた画像の2値化後に行っており、2値化する
ときのばらつきや量子化誤差の問題があり精度が劣化す
る。これに対して、計測精度を上げるためには、イメー
ジセンサの解像度の向上、又は、ズームレンズ等の使用
が考えられる。しかしながら、前記イメージセンサの解
像度向上を行う場合、メモリの大容量化が必要となりコ
ストが増大する。又、ズームレンズ等を使用した場合、
ズームレンズの駆動機構が必要になることから、装置が
大型化して、更に処理時間がかかり、処理スピードが遅
くなるという問題点がある。
【0016】又、計測精度を向上させるために、前記特
開昭62−202290号公報の直線算出方法を用いる
ことも考えられる。しかしながら、この方法では、注目
画素と隣接画素による差分をとってピーク点を求めてお
り、この差分の最も値の大きい位置は、実際のエッジの
位置からずれてしまい、正確なピーク点を求めることが
できない。
【0017】又、キャリブレーション用のチャートは、
通常直線が引かれたものであり、それ自体ピーク画像と
なっているが、前記特開昭62−202290号公報の
直線算出方法では、このような直線のピーク検出はでき
ないという問題点がある。
【0018】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、コストを増大させず、且つ、処理ス
ピードを低下させずに、実際のピーク点からずれが生じ
ることなく、精度良くピーク点を検出することができ
る、ピーク点検出方法を提供することを第1の課題とす
る。
【0019】又、本発明は、精度良く検出したピーク点
により、精度の良いキャリブレーション用データを作成
して計測精度を高くし得るキャリブレーション方法を提
供することを第2の課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本第1発明は、画像のピ
ーク点を検出する方法において、画像の走査線上で暗い
濃度から明るい濃度に変化する場合、又は明るい濃度か
ら暗い濃度に変化する場合に、注目画素に対して、その
両隣の画素の濃度差をとり、該濃度差が最大となる点を
ピーク点とすることにより、前記第1の課題を解決する
ものである。
【0021】又、本第1発明において、更に、画像の走
査線上において、明、暗、明、あるいは、暗、明、暗と
濃度が変化する場合に、濃度が、最大あるいは最小とな
る点をピーク点とすることができる。
【0022】又、本第2発明は、キャリブレーション方
法において、前記ピーク点検出方法を用いて、キャリブ
レーション用のデータを作成することにより、前記第2
の課題を解決するものである。
【0023】
【作用】本第1発明においては、ピーク点検出方法にお
いて、画像の走査線上で暗い濃度から明るい濃度に変化
する場合、又は、明るい濃度から暗い濃度に変化する場
合に、注目画素に対して、その両隣の画素の濃度差をと
り、該濃度差が最大となる点をピーク点とする。
【0024】従って、精度良くピーク点を検出すること
ができる。
【0025】即ち、従来の特開昭62−202290号
公報の直線算出方法においては、注目画素と隣接画素と
の差からピーク点を求めているが、これでは、ピーク点
が実際に濃度差が最大となる位置からずれてしまう。こ
れに対して、本発明は、注目画素の両隣の画素の濃度差
からピーク点を求めているため、このようなずれをなく
し、精度良くピーク点を検出することができる。
【0026】又、本第2発明においては、前記ピーク点
の検出法を用いてキャリブレーション用のデータを作成
する。
【0027】従って、従来、キャリブレーションの計測
精度を上げるため、2点間の長さ計測を2値化後にし、
2値化時のばらつきや量子化誤差の問題があったが、本
発明は、このような2値化時のばらつきや量子化誤差が
生じる問題が生じることなく、精度良くピーク点を検出
し、そのピーク点からキャリブレーション用のデータを
精度良く作成することができる。又、2値化するときの
計測精度を向上させるために考えられたイメージセンサ
の解像度向上やズームレンズの使用等を行う必要がな
く、メモリコストの増大、装置の大型化、処理スピード
の遅れという種々の問題が生じることがない。
【0028】なお、本第1及び第2発明において、画像
の走査線上において、明、暗、明あるいは、暗、明、暗
と濃度が変化する場合に、濃度の高さは、最大あるいは
最小となる点をピーク点とすることができる。
【0029】このようにすれば、画像の濃度が明から
暗、あるいは暗から明に変化するピーク点の検出のみな
らず、明るい濃度の背景画像に濃い濃度の直線が1本あ
るいは何本か引かれた場合、あるいは暗い濃度の背景画
像に明るい直線が何本か引かれた場合にも、その引かれ
た直線をピーク点として検出することができる。
【0030】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0031】この実施例は、図1に示すような構成の、
イメージセンサ12によって計測対象面10上の複数の
直線を読み取り、読み取られた2次元画像に基づき、当
該複数の直線間の距離を本発明により計測する距離計測
システムである。
【0032】図1に示すように、この距離計測システム
は、主に、イメージセンサ12、画像処理装置16、制
御装置18とを有するものである。
【0033】前記イメージセンサ12は、計測対象面1
0を読み取って画像処理装置16に転送するものであ
る。前記イメージセンサ12には、例えばCCD(電荷
結合素子)が撮像素子のテレビジョンカメラを用いるこ
とができる。
【0034】前記画像処理装置16は、転送された読み
取り画像に基づきキャリブレーションデータを作成し、
この作成されたキャリブレーションデータに基づき補正
を行い、直線間距離の計測を行うものである。
【0035】前記画像処理装置16の構成は、詳細には
図2に示すようになる。図2に示すように、前記画像処
理装置16は、システムバス20を介して、中央処理ユ
ニット(以下、CPUと略記する)22、リードオンリ
ーメモリ(以下、ROMと略記する)24、ランダムア
クセスメモリ(以下、RAMと略記する)26、シリア
ルインプット/アウトプット(以下、SI/Oと略記す
る)28、フレームメモリ30、及び、画像処理プロセ
ッサ32が相互に接続されているものである。
【0036】前記CPU22は、前記システムバス20
を介して画像処理プロセッサ32やその他の接続を制御
するものである。
【0037】前記ROM24は、前記画像処理装置16
が作動するのに必要なプログラムやデータが格納されて
いるものである。
【0038】前記RAM26は、後述するキャリブレー
ションデータやキャリブレーションの原点の座標や測定
結果等を保存するためのものである。
【0039】前記SI/O28は、前記制御装置18と
のインタフェイスである。
【0040】前記フレームメモリ30は、前記イメージ
センサ12から転送された読み取り画像や画像処理プロ
セッサ32で処理された画像を保存するためのものであ
る。
【0041】前記画像処理プロセッサ32は、転送等さ
れた画像に対して種々の画像処理、例えば微分処理やノ
イズ除去処理を施すプロセッサである。なお、前記フレ
ームメモリ30と前記画像処理プロセッサ32との間に
は、画像情報のみを転送するためのイメージバス34及
び36が設けられている。
【0042】前記制御装置18は、画像処理装置16に
対して測定開始や測定終了の指令信号を出力するもので
ある。前記制御装置18から前記画像処理装置16に測
定終了の信号が出力されると、計測結果を制御装置18
に転送するようになっている。
【0043】次に、実施例の作用を説明する。
【0044】実施例の距離計測システムにおいては、制
御装置18から画像処理装置16に測定開始の信号が入
力されると、所定の位置におかれた計測対象物の計測対
象面10をイメージセンサ12で撮影する。イメージセ
ンサ12で読み取られた測定対象面10の一部の画像が
画像処理装置16に転送される。該画像処理装置16
は、転送画像の測定対象面10上のエッジから各部直線
を検出し、直線間の距離を計測する。計測の結果が規定
の範囲であるか否かの良/否(OK/NG)判定を行
い、その結果を制御装置18に転送する。
【0045】この場合、本発明によりキャリブレーショ
ンデータを求め、このキャリブレーションデータを用い
て直線間距離を計測しており、以下に、この計測する手
法を中心に説明する。
【0046】まず、図3に示すように、直線間距離の予
め分かっている複数の直線が描いてあるキャリブレーシ
ョン原器38をイメージセンサ12で撮影する。撮影に
より読み取られた画面は、図3中符号40で示すものと
する。
【0047】前記画面40上で複数の直線を検出し、こ
の中の1つの直線上にキャリブレーションの原点42を
決める。この原点42は、キャリブレーション原器38
上では符号44で示す位置にあたる。
【0048】次いで、前記キャリブレーションの原点4
2から各直線までの距離 l1 、 l2 、 l3 、・・・を求
め、それらの距離 l1 、 l2 、 l3 、・・・とキャリブ
レーション原器38上における原点44から直線までの
実際の距離L1 、L2 、L3 、・・・とをキャリブレー
ションデータとして保存しておく。なお、図3において
は、前記距離 l4 と前記実際の距離L4 は零となり、省
略してある。又、画面40における直線を検出する方法
は、種々のものを用いることができるが、具体的な方法
としては、例えば対象画像に微分を施したものを適当な
閾値で2値化したうえで、各走査線毎に前記直線を構成
する点を検索して求め、求めた点列から直線を近似する
方法を用いることができる。又、キャリブレーションの
原点から直線までの距離 l1 、 l2 、 l3 、・・・は、
種々の方法を用いて計測することができるが、例えば、
キャリブレーションの原点を(Xc ,Yc )とし、直線
を次式(1)で表わすとすれば、次式(2)で求められ
る距離Lc として求めることができる。
【0049】
【数1】
【0050】ここで、前記キャリブレーションデータと
して保存される画面40上での距離l1 、 l2 、 l
3 と、実際のキャリブレーション原器38上での距離L
1 、L2 、L3 の関係を、図4に示す。図4は、その横
軸に画面40上で計測した画素単位の距離 l1 、 l2
l3 を取り、縦軸に実際の距離L1 、L2 、L3 、・・
・を取って、キャリブレーション原器38の各直線のデ
ータをプロットしたものである。
【0051】画面40上で計測した画素単位の距離を、
1画素= xc mmで変換する従来法の如き通常のキャリブ
レーションであれば、図4中に示す線46のように、一
定の傾きしかもっていないが、実際には、イメージセン
サのレンズの歪みや、イメージセンサの光軸のずれ(イ
メージセンサ12のレンズの歪みやイメージセンサと計
測対象物の直角度が保てない場合に生じる)により、図
4中一点鎖線で示すように、場所によっては傾きが違う
場合がある。このように、傾きが違う場合、1画素= x
c mmという前提条件が崩れてしまうため、計測結果の精
度が悪くなる。そこで、本実施例では、本発明により、
前記のようにキャリブレーションデータを求めて、細か
く前記傾きを求めているため、前記のように画面上にお
いて傾きが違う条件下でも高い精度の計測結果が得られ
る。
【0052】次に、図5に示すような、計測対象面10
の目標エッジA、B間の距離Lを、イメージセンサ12
によって撮影した画面40から求める場合を説明する。
【0053】即ち、まず、画面40上で前記図3と同様
に決めておいたキャリブレーションの原点42から目標
エッジa 、b までの距離la、lbを求める。それぞれ求め
られた距離la、lbに対して、キャリブレーションデータ
の中から次式(3)、(4)の関係となる直線x 、y を
求め、図6に示すような手法で直線補間を行い、実際の
距離La 、Lb を求める。
【0054】
【数2】
【0055】図6は、前記距離lx、lx+1、Lx 、Lx+1
、laから実際の距離La を求める方法を示すものであ
る。図6において、符号50及び52に示す点は、キャ
リブレーションデータとして保存されているキャリブレ
ーションの原点からの距離情報である。この時、点5
0、52は直線的に変化しているものと仮定して、直線
補間により、次式(5)のように距離La を求める。
【0056】
【数3】
【0057】又、同様にして他の実際の距離Lb の方
も、次式(6)で求める。
【0058】
【数4】
【0059】最後に、求められた距離La 、Lb の和か
ら、目標エッジA、B間の距離Lを次式(7)のように
算出する。
【0060】
【数5】
【0061】なお、前記実施例においては、キャリブレ
ーションデータをキャリブレーションの原点からの距離
としているが、本発明のキャリブレーションデータはこ
れに限定されず、他の種々のデータを取り得る。例え
ば、キャリブレーションデータを画面上における直線の
位置と隣接する直線間の計測距離( r1 、 r2 、 r3
・・・)及びその実測距離(R1 、R2 、R3 、・・
・)としてもよい。その場合には、図7に示すように、
画面上での直線の位置と隣接する直線間の距離ra、rbを
求め、直線a 、b に隣接するキャリブレーション側の直
線(図7中、破線で示す)を検索し、その直線間の距離
rx、ryを用いて実際の距離Ra 、Rb を求める。最後
に、実際の直線A、B間の距離Lは、次式(8)で求め
られる。
【0062】
【数6】
【0063】ここで、前記図3に示した画面40におけ
る直線の検出、及び、前記図5に示した画面40におけ
る直線a 、b の検出は、図8に示すエッジ検出手順を用
いて行い、非常に高い精度でエッジの位置を検出するよ
うにしている。
【0064】即ち、図8において、まず、計測対象面1
0をイメージセンサ12で撮影し、この撮影により読み
取った画像をフレームメモリ30に保存しておく(ステ
ップ100)。このようにフレームメモリ30に読み取
った画像を保存するのは、後に種々の処理に用いるから
である。
【0065】次いで、前記読み取られた画像を画像処理
プロセッサ32に入力する。該画像処理プロセッサ32
は、当該画像に対して微分処理等のエッジ強調処理を施
し(ステップ101)、エッジ強調後の画像(多値画
像)に対して2値化処理を施す(ステップ102)。
【0066】次いで、前記2値化処理により得られた2
値画像に対して、膨脹や収縮等の処理を適当に行って画
像中のノイズ除去を行い、エッジ部分のみの抽出を行う
(ステップ103)。
【0067】次いで、前記のようにエッジ部分のみ抽出
された2値画像から各走査線毎にエッジのある領域を求
める(ステップ104)。
【0068】ここで、前記フレームメモリ30に保存さ
れた原画像(ステップ100において行われている)の
エッジ領域内の濃度値を用いて、ピーク点を検出し、こ
のピーク点から正確なエッジの位置を検出する。この場
合、このエッジ位置の検出は、エッジのタイプ(形態)
によって、前処理、即ち、エッジを構成するピーク点の
検出処理が異なったものとなる(ステップ105)。
【0069】図9に、多値画像で入力された画像の3つ
のエッジのタイプの例を示す。図9の(A)は、明るい
濃度から暗い濃度に変化するとき(又は、暗い濃度から
明るい濃度に変化するときも同様)に生じるエッジであ
る。又、図9の(B)は、明るい濃度から暗い濃度へ変
化し、更に明るい濃度に変化したときに暗い濃度の部分
がエッジになる場合である。例えば、白地に黒の線を描
いた場合が該当する。又、図9の(C)は、同図(B)
の逆の場合であって、暗い濃度から明るい濃度に変化
し、更に暗い濃度に変化したときの明るい濃度の部分が
エッジになる場合である。
【0070】図9の(A)〜(C)それぞれに対して、
走査線110の濃度の変化をとる。その結果を図9の
(D)〜(F)に示す。この図9の(D)〜(F)にお
いて、f は明るさの濃度を、xiは画面上の注目画素のX
座標を示している。
【0071】図9の(D)を参照すると、図9の(A)
のタイプのエッジでは、エッジ付近で最も濃度が変化し
ていることが分かる。そこで、濃度が最も変化している
点111を求めるため、注目画素の両隣の画素(座標xi
+1、xi-1)の濃度差
【数7】 をとる。このとられた濃度差の結果を図9の(G)に示
す。
【0072】エッジ付近の濃度差はほぼ正規分布をなし
ているものとして、次式(10)で濃度が最も変化して
いる点112の位置(x 座標)を求める。
【0073】
【数8】
【0074】なお、この注目画素の両隣の濃度の差の代
わりに、注目画素とその隣の画素との濃度差( fxi− f
(xi-1))を用いる方法が提案されている(特開昭62−
202290号)がこの方法であると、最もその濃度差
の大きいところがエッジの実際の位置からずれてしまう
ため、精度が良好とならない。又、図9の(A)のタイ
プのエッジと、図9の(B)又は(C)のタイプのエッ
ジとの間の距離を計測した場合、正しい距離が計測でき
ない。
【0075】図9の(E)を参照すると、図9の(B)
のタイプのエッジでは、エッジ付近で最も濃度が暗くな
っていることが分かる。この場合、エッジ付近の濃度の
値はほぼ正規分布をなしているものとして、次式(1
1)で濃度が最も暗くなっている点113の位置を求め
る。
【0076】
【数9】
【0077】なお、この(11)式では、8ビットの多
値画像データの場合に対応しており、データの形式によ
っては、この(11)式に限定されない。
【0078】又、図9の(F)を参照すると、図9の
(C)のタイプのエッジでは、エッジ付近で最も濃度が
明るくなっていることが分かる。この場合、エッジ付近
の濃度の値はほぼ正規分布をなしているものとして、次
式(12)で濃度が最も明るくなっている点114の位
置を求める。
【0079】
【数10】
【0080】この(11)式及び(12)式は、各画素
の荷重平均を求めており、1画素以下のレベルでピーク
点の位置が特定できる。
【0081】直線の計測時には、どのエッジを検出する
か分かっているため、そのエッジのタイプも分かってい
る。従って、検出するエッジがどのタイプであるかとい
う情報は、予め持っており、タイプ別にピーク点検出が
できる。
【0082】前記のように3つのタイプのエッジを構成
するピーク点に対して、各走査線毎に1画素以下の精度
で検出を行う(ステップ105、106)。この検出を
全ての走査線に対して行い、エッジを構成するピーク点
を全て検出する。なお、必要に応じて適宜の走査線上で
ピーク点検出を行うことも可能である。
【0083】前記の前処理(ピーク点検出処理)によっ
て求めた各ピーク点からの誤差を最小となる直線を近似
する(ステップ107)。この近似方法としては、最小
2乗法を用いることができる。最小2乗法を用いること
により、エッジを構成するピーク点の幾つかがノイズ等
のために誤って検出されてもその影響を少なくすること
ができる。
【0084】次いで、前記のようにして求めた直線に対
して、キャリブレーションの原点からの距離を求める
(ステップ108)。ここで得られた距離の単位は画素
である。この際に、前述のキャリブレーションの方法
で、mm単位に変換し(ステップ109)、直線間距離の
算出を行う(ステップ120)。
【0085】前記のような直線検出方法を用いることに
より、画面内で1画素以下のレベルまで直線の位置を特
定できる。そのため、限られた倍率の中で精度の高い計
測ができるようになる。これにより、要求精度に対して
測定対象が大きいとき、例えば精度を良くするため、従
来通りの直線検出方法ではイメージセンサの倍率を上げ
なければならないときにおいて、イメージセンサに捕ら
えた画面に測定対象が入り切れなくなってしまう場合等
には、非常に有効である。
【0086】なお、実際に計測する直線を2値計測すれ
ば、多値計測より精度が劣化するが(但し、キヤリブレ
ーションを2値データで計測するよりは、精度が向上す
る)、通常の2値計測と同様の高速な処理速度が得られ
る。
【0087】又、前記実施例においては、本発明によ
り、直線間の距離を計測していたが、本発明による計測
対象は、このような直線間距離に限定されず、複数の点
間の距離、複数の線間の距離を計測することができる。
又、計測対象の線には、例えば同心円となる複数の円
や、複数の斜線を対象とすることができる。
【0088】又、前記実施例においては、図3に示すよ
うに、キャリブレーションの対象となる線が画面全体に
ほぼ一様に配置されており、その中から所望の原点を決
めてキャリブレーションデータを求めていた。これによ
り、画面のどの位置でも直線があるため、実際に計測す
る直線の位置をキャリブレーション用の直線の位置原点
に移動させる必要がないため、計測が簡易且つ迅速に行
える。
【0089】又、キャリブレーション用の直線位置検出
においては、直線を多値入力して2値化し、その2値化
後の位置を検出する場合、あるいは、多値データのまま
で直線のピーク点検出により、位置検出する場合等の位
置検出の種類に拘らず、キャリブレーション用の直線を
複数設けることで直線間距離の計測値精度が向上するも
のである。
【0090】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、精
度良く画面上のピーク点を検出することができる。又、
そのピーク点から求めたキャリブレーションデータを用
いて正確な計測が可能となる等の優れた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例に係る距離計測システ
ムの概略的な構成を示す、一部斜視図を含むブロック図
である。
【図2】図2は、前記システム中の設けられた画像処理
装置の詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、前記実施例の作用を説明するための、
キャリブレーション原器の計測対象面と読み取られた画
像における各直線間距離を示す、一部斜視図を含む概念
的な図である。
【図4】図4は、同じく、画面上の距離と実際の距離と
の関係を示す線図である。
【図5】図5は、同じく、計測対象面のエッジ距離を検
出する例を示す概念図である。
【図6】図6は、同じく、直線補間を説明するための線
図である。
【図7】図7は、同じく、原点をとらない場合の直線間
距離計測手法を説明するための平面図である。
【図8】図8は、エッジ検出の手順を示す流れ図であ
る。
【図9】図9は、各タイプのエッジの画像、当該画像の
濃度変化、当該画像の注目画素の両隣の画素の濃度の差
をそれぞれ示す平面図及び線図である。
【図10】図10は、従来のキャリブレーションによる
長さ測定の例を示す概念図である。
【図11】図11は、同じく、他の従来のキャリブレー
ションの長さ計測の概念図である。
【図12】図12は、従来のピーク点検出の例を説明す
るための平面図及び線図である。
【符号の説明】
10…計測対象面、 12…イメージセンサ、 16…画像処理装置、 18…制御装置、 20…システムバス、 22…中央処理ユニット(CPU)、 30…フレームメモリ、 32…画像処理プロセッサ、 34、36…イメージデータバス、 38…キャリブレーション原器、 40…画面、 42…キャリブレーションの画面上の原点、 44…キャリブレーション原器の原点、 46…傾き。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像のピーク点を検出する方法において、 画像の走査線上で暗い濃度から明るい濃度に変化する場
    合、又は明るい濃度から暗い濃度に変化する場合に、注
    目画素に対して、その両隣の画素の濃度差をとり、 該濃度差が最大となる点をピーク点とすることを特徴と
    するピーク点検出方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、更に、 画像の走査線上において、明、暗、明あるいは暗、明、
    暗と濃度が変化する場合に、濃度が、最大あるいは最小
    となる点をピーク点とすることを特徴としたピーク点検
    出方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のピーク点検出方法
    を用いて、キャリブレーション用のデータを作成するこ
    とを特徴とするキャリブレーション方法。
JP3356169A 1991-12-24 1991-12-24 ピーク点検出方法及びキャリブレーション方法 Pending JPH05172535A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004038877A (ja) * 2002-07-08 2004-02-05 Yazaki Corp 車両用周辺監視装置及び画像処理装置
JP2010169505A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Meidensha Corp パンタグラフ高さ測定装置及びそのキャリブレーション方法
JP2013174617A (ja) * 2006-04-28 2013-09-05 Global Sensor Systems Inc 物体の1次元のサイズを決定する方法
JP2016031309A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 株式会社東芝 エッジ位置検出装置、幅測定装置、及びその校正方法

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