JPH05172009A - エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

エンジンの燃焼制御装置

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JPH05172009A
JPH05172009A JP3336664A JP33666491A JPH05172009A JP H05172009 A JPH05172009 A JP H05172009A JP 3336664 A JP3336664 A JP 3336664A JP 33666491 A JP33666491 A JP 33666491A JP H05172009 A JPH05172009 A JP H05172009A
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exhaust gas
air
combustion chamber
combustion
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Hiromitsu Matsumoto
広満 松本
Chizuko Imai
智津子 今井
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Yamaha Motor Co Ltd
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】低負荷運転域において、稀薄燃焼エンジンと同
等のレベルにまで燃費を改善しつつ、有害成分の発生を
抑制でき、しかも、三元触媒を有害成分の浄化用として
有効に活用できるエンジンの燃焼制御装置の提供を目的
とする。 【構成】点火プラグ9を有する燃焼室に、吸気バルブ7
によって開閉される複数の吸気口5a,5bを設け、こ
れら吸気口に連なる複数の吸気通路11a,11bのう
ちの一部の吸気通路に、低負荷運転時に閉じ、中・高負
荷運転時に開く吸気制御弁16を設けるとともに、燃焼
室に連なる排気通路に、排気浄化用の三元触媒22を設
けたエンジンにおいて、吸気制御弁を有する吸気通路
に、吸気制御弁よりも下流側に位置して、不活性成分で
ある排気の一部を導入するための導入口24を設け、残
りの吸気通路に、燃焼室に理論空燃比の混合気を供給す
る燃料噴射弁17を設けたことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車に用い
られるガソリンエンジンに係り、特にその燃費を改善し
つつ、大気汚染の原因となる有害物質の発生を抑えるた
めの燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンの排気中には、多種多
様の有害成分が含まれており、この中で特に大気汚染に
対する影響が大きいとして規制の対象となっているの
は、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)および窒素
酸化物(NOx)の三種類である。
【0003】そして、従来では、この排気中に含まれる
三種類の有害成分を浄化するため、吸気として理論空燃
比の混合気を用いるとともに、エンジンの排気通路に三
元触媒を設け、排気中に含まれる未燃焼成分の酸化反応
と、窒素酸化物の還元反応を同時に行うようにした触媒
浄化方式が広く採用されている。
【0004】一方、最近、一気筒当り複数の吸気バルブ
を有するエンジンにおいて、このエンジンが低負荷の運
転状態では、理論空燃比よりも遥かに薄い混合気を用い
て稀薄燃焼させ、燃費を改善するようにしたものが知ら
れている。この稀薄燃焼エンジンでは、二つの吸気バル
ブを通じて吸入空気を吸い込むとともに、一つの吸気バ
ルブから吸い込まれる吸入空気中に燃料を噴射してお
り、この燃料が噴射される吸気バルブと対向した位置に
点火プラグが設けられている。このため、一つの燃焼室
内でも点火プラグの周囲に濃い混合気の層が形成され、
この濃い混合気に点火プラグを介して点火されるように
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の稀
薄燃焼エンジンの場合、二つの吸気バルブは同時に開閉
するので、これら吸気バルブを通じて燃焼室内に流れ込
む吸入空気量は、略同等となっている。このため、燃焼
室全体の空燃比が22〜23の場合でも、点火プラグの
近傍には、理論空燃比よりも極めて過濃な混合気領域が
存在する虞れがあり、これが原因で排気行程が終了する
までに、燃焼室に吸入された混合気の全てを燃焼させる
ことが困難となる場合があり得る。
【0006】すると、未燃焼あるいは不完全燃焼の燃料
成分が、燃焼ガスと共にそのまま排出されてしまい、そ
の分、COやHCの排出濃度が増加するとともに、三元
触媒の負担が大きくなるといった問題がある。
【0007】その上、稀薄燃焼エンジンのように、酸素
過剰の状態で燃焼させるものでは、排気中にCOやHC
を酸化させるに充分な量の酸素が残存しており、三元触
媒でNOxを分解しなくとも酸素が容易に得られること
になる。しかも、NOxの発生量は、空燃比が理論空燃
比よりも薄い16〜18といった稀薄領域で最大なるの
で、燃焼の過程で発生したNOxは、三元触媒で分解さ
れることなくそのまま排出されてしまう。
【0008】したがって、上記従来の稀薄燃焼エンジン
では、燃費に関しては改善できるものの、排気中に含ま
れる有害物質を三元触媒にて効率良く浄化することが困
難であった。
【0009】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、低負荷での運転域において、稀薄燃焼エ
ンジンと同等のレベルにまで燃費を改善しつつ、大気汚
染の原因となる有害成分の発生を抑制でき、しかも、三
元触媒を有害成分の浄化用として有効に活用できるエン
ジンの燃焼制御装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は、点火プラグを有する燃焼室に、吸気バルブによって
開閉される複数の吸気口を設け、これら吸気口に連なる
複数の吸気通路のうちの一部の吸気通路に、アイドリン
グを含む低負荷運転時に閉じ、中・高負荷運転時に開く
吸気制御弁を設けるとともに、上記燃焼室に連なる排気
通路に、排気浄化用の三元触媒を設けたエンジンにおい
て、
【0011】上記吸気制御弁を有する吸気通路に、吸気
制御弁よりも下流側に位置して、不活性成分である排気
の一部を導入するための導入口を設け、残りの吸気通路
には、上記燃焼室に理論混合比の混合気を供給するため
の燃料供給手段を設けたことを特徴としている。
【0012】
【作用】このような構成によれば、低負荷での運転域に
おいて、排気の一部は、導入口を通じて複数の吸気通路
のうちの一部の吸気通路に導入され、この排気は吸気バ
ルブが閉じている期間中に吸気通路内に充填される。吸
入行程で吸気バルブが開かれると、燃焼室内には上記吸
気通路に充填された排気が流れ込むとともに、残りの吸
気通路を通じて理論空燃比の混合気が流れ込む。
【0013】このことから、一つの燃焼室内には、再循
環された排気の流れと、理論空燃比の混合気の流れが形
成され、これら二つの流れは、圧縮行程に至っても燃焼
室内で大きく攪拌されることなく略層状のまま圧縮され
た後、点火プラグを介して点火される。
【0014】したがって、燃焼室内の混合気は、略理論
空燃比の状態で圧縮された後、点火されるので、燃焼室
内での火炎伝ぱが安定して行われるとともに、従来の稀
薄燃焼エンジンように過濃な混合気領域が燃焼室内に形
成される虞れもない。しかも、全ての吸気通路から混合
気を供給する場合に比べて、混合気の流速が早く保たれ
るので、燃料成分が吸気通路の内壁に付着し難くなり、
吸気通路内での燃料の気化が促進される。よって、未燃
焼の燃料成分が減じられるとともに、不完全燃焼も防止
することができ、排気通路へのHCやCOの排出量が少
なくなる。
【0015】また、燃焼室内に混合気と共に供給される
のは、不活性成分である排気が大部分であるから、混合
気の燃焼最高温度を低く抑えることができ、NOxの発
生が少なくなる。したがって、排気中に含まれる酸素成
分が減小するので、NOxを三元触媒で分解することが
でき、この三元触媒を有害成分の浄化用として有効に活
用できる。
【0016】さらに、低負荷運転域での燃焼が多量の排
気再循環のもとで行われるので、燃焼温度の低下による
比熱比の増大、および吸気圧力の上昇によるポンピング
損失の低減が可能となる。このため、熱効率を著しく高
めることができ、理論空燃比の混合気を供給するにも拘
らず、稀薄燃焼エンジンと同等のレベルにまで燃費を改
善することができる。
【0017】
【実施例】以下本発明の第1実施例を、図1および図2
にもとづいて説明する。
【0018】図1は、自動車用の四気筒ガソリンエンジ
ンを示しており、図中符号1はシリンダヘッドである。
シリンダヘッド1のシリンダブロック2との合面には、
四つの燃焼凹部3が形成されている。燃焼凹部3は、シ
リンダブロック2内に収容したピストン(図示せず)と
の間に燃焼室4を構成しており、この燃焼室4は、図2
に示すように、ペントルーフ形をなしている。
【0019】燃焼凹部3には、二つの吸気口5a,5b
と二つの排気口6a,6bが形成されている。吸気口5
a,5bと排気口6a,6bは、燃焼室4の中心を通
り、かつクランク軸(図示せず)と平行をなす線X1
対し向い合って配置されている。そして、吸気口5a,
5bは、二つの吸気バルブ7によって同時に開閉される
とともに、排気口6a,6bは、二つの排気バルブ8に
よって同時に開閉されるようになっている。
【0020】燃焼室4には、点火プラグ9が配置されて
いる。点火プラグ9は、吸気口5a,5bと排気口6
a,6bとによって囲まれた燃焼凹部3の中心部に位置
されており、夫々の吸気口5a,5bの開口端からずれ
た位置に設けられている。
【0021】各燃焼室4の吸気口5a,5bは、夫々吸
気通路11a,11bに連なっている。これら吸気通路
11a,11bは、互いに独立して設けられている。四
つの燃焼室4に連なる吸気通路11a,11bの上流端
は、単一の吸気チャンバ12に開口されている。吸気チ
ャンバ12は、図示しないエアクリーナに連なるスロッ
トルボデー13を備えている。スロットルボデー13内
には、スロットルバルブ14が設けられており、このス
ロットルバルブ14は、人為的に開閉操作される。
【0022】燃焼室4に連なる二本の吸気通路11a,
11bのうち、一方の吸気通路11aには、バタフライ
形の吸気制御弁16が設けられている。吸気制御弁16
は、アイドリングを含むエンジンの低負荷運転域では閉
じ、中負荷運転域から高負荷運転域において開くよう
に、図示しないアクチュエータによって開閉制御される
ようになっている。また、他方の吸気通路11bには、
燃料噴射弁17が設けられている。燃料噴射弁17は、
吸気行程中のあるタイミング、望ましくは吸気バルブ7
が閉じる直前に吸気通路11bを流れる吸入空気中に燃
料を噴射するもので、エンジンが低負荷の運転状態の時
には、理論空燃比の混合気が吸気通路11bを通じて燃
焼室4に供給されるようになっている。
【0023】また、各燃焼室4の排気口6a,6bは、
排気通路20に連なっている。排気通路20は、一本に
集合されており、この排気集合部21の下流には、排気
浄化用の三元触媒22が設けられている。
【0024】排気集合部21には、排気の一部を吸気系
に戻すための排気還流路23が接続されている。排気還
流路23は、各燃焼室4の吸気通路11aに排気を導入
するための導入口24を備えている。導入口24は、吸
気制御弁16と吸気口5aとの間に位置されており、本
実施例の場合は、吸気口5aよりも吸気制御弁16に近
い位置に開口されている。そして、この導入口24は、
図2に示すように、吸気通路11a内において吸気口5
aを指向する方向に開口されている。
【0025】排気還流路23の途中には、吸気系に戻さ
れる排気の流量を制御するためのEGR弁26が設けら
れている。EGR弁26は、吸入空気量に比例する吸気
負圧に応じて開閉されるようになっており、このEGR
弁26の駆動部は、負圧導入路28を介して吸気チャン
バ12に接続されている。この負圧導入路28には、E
GR弁26の駆動部に導かれる吸気負圧を制御するため
の負圧制御弁29が設けられている。この負圧制御弁2
9は、EGR制御装置30からの指令により制御され
る。EGR制御装置30には、エンジン運転中、実際の
エンジンの運転状況を示す各種の信号、例えばエンジン
回転数や冷却水の水温およびスロットル開度を示す信号
が入力されており、このEGR制御装置30は、入力さ
れた各種の信号にもとづいてエンジンの運転状況を判断
し、この判断結果にもとづいて負圧制御弁29を開閉制
御するようになっている。
【0026】このため、本実施例のEGR弁26は、エ
ンジンがアイドリング域を除く低・中負荷運転域にある
時に開かれ、吸入空気量の10〜20%の排気が燃焼室
4に還流されるようになっている。次に、上記構成の作
用について説明する。
【0027】エンジンが低負荷の状態で運転されている
時、一方の吸気通路11aの吸気制御弁16は閉じてい
るので、図1の白抜きの矢印で示すように、スロットル
バルブ14で絞られた吸入空気は、燃料噴射弁17を有
する他方の吸気通路11bに流れ込む。
【0028】また、この運転域では、EGR弁26が開
かれているので、図1の黒塗りの矢印で示すように、不
活性成分である排気の一部が、排気還流路23の導入口
24を通じて一方の吸気通路11aに導入される。この
場合、導入口24は吸気口5aを指向して開口されてい
るので、図2の(a)に示すように、排気は吸気口5a
に向って流れる。それとともに、吸入行程が終了した直
後においては、吸気通路11aの吸気口5aに近い下流
端には、吸気負圧が残存しているので、導入口24から
吸気通路11aに還流された排気は、吸気口5aに近い
位置から蓄えられていき、吸気口5aと吸気制御弁16
との間に充填されることになる。
【0029】エンジンが吸入行程に至り、上死点付近で
吸気バルブ7が開かれると、図2の(b)に示すよう
に、一方の吸気通路11a内に充填された排気が、吸気
口5aから燃焼室4に流れ込むとともに、他方の吸気口
5bから理論空燃比の混合気が燃焼室4に流れ込む。こ
れら二つの吸気口5a,5bを開閉する吸気バルブ7
は、同じタイミングで開くので、燃焼室4内には、還流
された排気の流れと、理論空燃比の混合気の流れが形成
され、これら二つの流れは、圧縮行程の末期まで大きく
攪拌されることなく略層状の状態を保ったまま圧縮され
る。そして、この圧縮行程の末期において、点火プラグ
9を介して混合気に点火される。
【0030】この場合、吸気口5aから燃焼室4に流れ
込むのは、不活性成分の排気が大部分であるから、燃焼
室4内の混合気は、略理論空燃比の状態で圧縮された後
に点火される。
【0031】しかも、排気が流れ込む吸気口5aは、燃
焼室4の中心に位置する点火プラグ9に対し片側にずれ
ているので、燃焼室4内での排気の層は、点火プラグ9
の片側に偏在された状態に保たれており、理論空燃比の
混合気の層が、排気の層にて過大に希釈される虞れもな
い。それとともに、燃料噴射弁17は、吸気バルブ7が
閉じる直前に燃料を吸気通路11b内に噴射するので、
点火プラグ9に周囲に理論空燃比の混合気層が確実に形
成される。
【0032】したがって、混合気への点火が確実に行わ
れ、燃焼室4内での火炎の伝ぱが安定して行われること
になり、従来の稀薄燃焼エンジンのように、燃焼室4内
に過濃な混合気の層が形成されることはない。
【0033】また、低負荷運転域では、片方の吸気通路
11bのみから混合気が供給されるので、二つの吸気通
路11a,11bから同時に混合気を供給する場合に比
べて、吸気通路11bを流れる混合気の流速が早くな
る。このため、混合気中の燃料成分が吸気通路11bの
内壁に付着し難くなるとともに、吸気通路11b内での
燃料の気化が促進される。
【0034】以上のことから、排気行程が終了するまで
に、燃焼室4に吸入された混合気の全てを燃焼させるこ
とが可能となり、未燃焼の燃料成分の発生や不完全燃焼
を防止することができる。このため、排気通路20への
HCやCOの排出量が少なくなり、三元触媒22の負担
が軽減される。
【0035】また、吸入行程時に一方の吸気通路11a
から燃焼室4に流れ込むのは、不活性成分である排気が
大部分を占めるので、排気中に含まれる余剰酸素が減小
する。しかも、混合気の燃焼最高温度を低く抑えること
ができ、その分、NOxの発生が少なくなる。したがっ
て、燃焼過程で生じたNOxを三元触媒22で分解する
ことができ、上記HCやCOの排出量が少なくなること
と合わせて、三元触媒22を有害成分の浄化用として有
効に活用できる。
【0036】その上、低負荷運転域での燃焼が、多量の
排気再循環のもとで行われることになるので、燃焼温度
の低下に伴う比熱比の増大、および吸気圧力の上昇によ
るポンピング損失の低減が可能となる。このことから、
エンジンの熱効率が著しく向上し、理論空燃比の混合気
を供給する構成でありながら、従来の稀薄燃焼エンジン
と同等のレベルにまで燃費を改善することができる。
【0037】なお、上記実施例では、点火プラグ9を燃
焼室4の中心に設けたが、この点火プラグ9を燃焼室4
の中心に対し理論空燃比の混合気が供給される吸気口5
b側にオフセットさせるようにしても良い。この構成に
よれば、点火プラグ9の周囲により確実に理論空燃比の
混合気を供給でき、着火性がより向上する。
【0038】さらに、上記実施例では排気口6a,6b
を二つ設けたが、排気口6aが一つのエンジンでは、こ
の排気口6aを、排気が還流される吸気口5aと対向し
合う位置に配置するとともに、理論空燃比の混合気が供
給される他の吸気口5bと対向し合う位置に点火プラグ
9を配置しても良い。また、本発明は上記第1実施例に
特定されるものではなく、図3に本発明の第2実施例を
示す。
【0039】この第2実施例において上記第1実施例と
相違する点は、排気還流路23の導入口24を、吸気口
5aの直前において、この吸気口5aを指向する方向に
開口させた点にあり、それ以外の構成は、上記第1実施
例と同様である。
【0040】この構成によれば、吸気バルブ7が閉じて
いる期間中に、排気を吸気口5aの直前から順次吸気通
路11a内に蓄えていくことができる。このため、吸気
バルブ7が開かれた時に、吸気口5aから燃焼室4内に
流れ込むのは排気成分がほとんどとなり、燃焼室4内に
排気と理論空燃比の混合気の二つの流れを形成する上で
より好都合となる。
【0041】また、図4には、本発明の第3実施例が開
示されている。この第3実施例では、主に吸気系の構成
が上記第1実施例と相違しており、この第3実施例にお
いて、上記第1実施例と同一の構成部分には、同一の参
照符号を付してその説明を省略する。
【0042】図4において、一つの燃焼凹部3には、三
つの吸気口31a,31b,31cが開口されており、
これら吸気口31a,31b,31cは、図示しない吸
気バルブによって同時に開閉されるようになっている。
吸気口31a,31b,31cは、排気口6a,6bに
対し点火プラグ9を挾んだ反対側に位置されており、こ
れら三つの吸気口31a,31b,31cのうち、真中
の吸気口31bの延長上に点火プラグ9が位置されてい
る。
【0043】吸気口31a,31b,31cには、夫々
吸気通路32a,32b,32cが接続されている。そ
して、これら吸気通路32a,32b,32cのうち、
両側の吸気通路32a,32cに夫々吸気制御弁16と
排気還流路23の導入口24が設けられており、夫々の
導入口24は、吸気制御弁16と吸気口31a,31c
との間に位置されている。真中の吸気通路32bには、
燃料噴射弁17が設けられている。燃料噴射弁17は、
吸気バルブが閉じる直前に吸気通路32bを流れる吸入
空気中に燃料を噴射するもので、エンジンが低負荷の運
転状態の時には、理論空燃比の混合気が吸気通路32b
のみを通じて燃焼室4に供給されるようになっている。
【0044】このような構成の第3実施例においても、
吸気制御弁16が閉じられている低負荷運転域では、両
側の吸気口31a,31cから排気が燃焼室4内に流れ
込むとともに、真中の吸気口31bから理論空燃比の混
合気が流れ込む。
【0045】したがって、燃焼室4内には、還流された
排気の流れと、理論空燃比の混合気の流れが形成され、
これら二つの流れは、圧縮行程の末期まで大きく攪拌さ
れることなく略層状の状態を保ったまま圧縮されること
になる。しかも、混合気が供給される吸気口31bの延
長上に点火プラグ9が位置されるので、点火プラグ9の
回りに理論空燃比の混合気の層が形成され、この混合気
への点火が確実に行われるとともに、火炎伝ぱも燃焼室
4の中央から周囲に向って安定して行われることにな
る。
【0046】このことから、吸気口31a,31b,3
1cが三つのエンジンにおいては、燃焼室4内での火炎
の成長がより確実に行われることになり、上記第1実施
例と同様の効果を容易に得ることができる。
【0047】なお、三つの吸気口31a,31b,31
cを有するエンジンの場合には、中央の吸気口31bに
連なる吸気通路32bに、排気還流路23の導入口24
と吸気制御弁16を設け、両側の吸気口31a,31c
に連なる吸気通路32a,32cに、2ポート式の燃料
噴射弁17を介して燃料を噴射するようにしても良い。
【0048】また、本発明に係るエンジンは、自動車用
に特定されるものではなく、例えば自動二輪車やその他
の分野の駆動源としても適用できるとともに、気筒数も
上記実施例に特定されない。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、低負荷運
転域において、燃焼室内に流れ込んだ混合気は、略理論
空燃比の状態で圧縮された後、点火されるので、燃焼室
内での火炎伝ぱが安定して行われるとともに、過濃な混
合気領域が燃焼室内に形成される虞れもない。しかも、
全ての吸気通路から混合気を供給する場合に比べて、混
合気の流速が早く保たれるので、燃料成分が吸気通路の
内壁に付着し難くなり、吸気通路内での燃料の気化が促
進される。したがって、未燃焼の燃料成分が減じられる
とともに、不完全燃焼も防止することができ、その分、
HCやCOの排出量が少なくなって、三元触媒の負担が
軽減される。
【0050】また、多量の排気再循環のもとでの燃焼と
なるから、排気中の余剰酸素が減小するとともに、混合
気の燃焼最高温度を低く抑えることができ、NOxの発
生が少なくなる。したがって、燃焼過程で生じたNOx
を三元触媒で分解することができ、上記HCやCOの排
出量が減小することと合わせて、三元触媒を有害成分に
浄化用として有効に活用できる。
【0051】さらに、低負荷での燃焼が、多量の排気再
循環のもとで行われるから、燃焼温度の低下による比熱
比の増大、および吸気圧力の上昇によるポンピング損失
の低減が可能となる。このため、エンジンの熱効率が著
しく向上し、理論空燃比の混合気を供給する構成であり
ながら、稀薄燃焼エンジンと同等のレベルにまで燃費を
改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるエンジンの概略を
示す構成図。
【図2】(a)は、吸気バルブが閉じている時、吸気通
路に還流された排気の流れを示す断面図。(b)は、吸
気バルブが開いた時、吸気通路に還流された排気の流れ
を示す断面図。
【図3】本発明の第2実施例における導入口の開口位置
を示す断面図。
【図4】本発明の第3実施例におけるエンジンの概略を
示す構成図。
【符号の説明】
4…燃焼室、5a,5b,31a,31b,31c…吸
気口、7…吸気バルブ、9…点火プラグ、11a,11
b,32a,32b,32c…吸気通路、16…吸気制
御弁、17…燃料噴射手段(燃料噴射弁)、20…排気
通路、22…三元触媒、24…導入口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 69/00 360 C 9248−3G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火プラグを有する燃焼室に、吸気バル
    ブによって開閉される複数の吸気口を設け、 これら吸気口に連なる複数の吸気通路のうちの一部の吸
    気通路に、アイドリングを含む低負荷運転時に閉じ、中
    ・高負荷運転時に開く吸気制御弁を設けるとともに、 上記燃焼室に連なる排気通路に、排気浄化用の三元触媒
    を設けたエンジンにおいて、 上記吸気制御弁を有する吸気通路に、吸気制御弁よりも
    下流側に位置して、不活性成分である排気の一部を導入
    するための導入口を設け、 残りの吸気通路には、上記燃焼室に理論空燃比の混合気
    を供給するための燃料供給手段を設けたことを特徴とす
    るエンジンの燃焼制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010031688A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Yamaha Motor Co Ltd 火花点火式内燃機関
JP2014152743A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Denso Corp 内燃機関の吸気装置

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