JP3151273B2 - エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

エンジンの燃焼制御装置

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JP3151273B2
JP3151273B2 JP02246292A JP2246292A JP3151273B2 JP 3151273 B2 JP3151273 B2 JP 3151273B2 JP 02246292 A JP02246292 A JP 02246292A JP 2246292 A JP2246292 A JP 2246292A JP 3151273 B2 JP3151273 B2 JP 3151273B2
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、三本の吸気バルブを有
するガソリンエンジンに係り、特にその燃費を改善しつ
つ、大気汚染の原因となる有害物質の発生を抑えるため
の燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンの排気中には、多種多
様の有害成分が含まれており、この中で特に大気汚染に
対する影響が大きいとして規制の対象となっているの
は、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)および窒素
酸化物(NOx)の三種類である。
【0003】そして、従来では、この排気中に含まれる
三種類の有害成分を浄化するため、吸気として理論空燃
比の混合気を用いるとともに、エンジンの排気通路に三
元触媒を設け、排気中に含まれる未燃焼成分の酸化反応
と、窒素酸化物の還元反応を同時に行うようにした触媒
浄化方式が広く採用されている。
【0004】一方、最近、一気筒当り複数の吸気バルブ
を有するエンジンにおいて、このエンジンが低負荷の運
転状態では、理論空燃比よりも遥かに薄い混合気を用い
て稀薄燃焼させ、燃費を改善するようにしたものが知ら
れている。この稀薄燃焼エンジンでは、二つの吸気バル
ブを通じて吸入空気を吸い込むとともに、一つの吸気バ
ルブから吸い込まれる吸入空気中に燃料を噴射してお
り、この燃料が噴射される吸気バルブと対向した位置に
点火プラグが設けられている。このため、一つの燃焼室
内でも点火プラグの周囲に濃い混合気の層が形成され、
この濃い混合気に点火プラグを介して点火されるように
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の稀
薄燃焼エンジンの場合、二つの吸気バルブは同時に開閉
されるので、これら吸気バルブを通じて燃焼室内に流れ
込む吸入空気量は、略同等となっている。このため、燃
焼室全体の空燃比が22〜23の場合でも、点火プラグ
の近傍には、理論空燃比よりも極めて過濃な混合気領域
が存在する虞れがあり、これが原因で排気行程が終了す
るまでに、燃焼室に吸入された混合気の全てを燃焼させ
ることが困難となる場合があり得る。
【0006】すると、未燃焼あるいは不完全燃焼の燃料
成分が、燃焼ガスと共にそのまま排出されてしまい、そ
の分、COやHCの排出濃度が増加するとともに、三元
触媒の負担が大きくなるといった問題がある。
【0007】また、稀薄燃焼エンジンのように、酸素過
剰の状態で燃焼させるものでは、排気中にCOやHCを
酸化させるに充分な量の酸素が残存しており、三元触媒
でNOxを分解しなくとも酸素が容易に得られることに
なる。しかも、NOxの発生量は、空燃比が理論空燃比
よりも薄い16〜18といった稀薄領域で最大なるの
で、燃焼の過程で発生したNOxは、三元触媒で分解さ
れることなくそのまま排出されてしまう。
【0008】したがって、上記従来の稀薄燃焼エンジン
では、燃費に関しては改善できるものの、排気中に含ま
れる有害物質を三元触媒にて効率良く浄化することが困
難であった。
【0009】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、特に低負荷での運転域において、燃費を
改善しつつ大気汚染の原因となる有害成分の発生を抑制
でき、しかも、三元触媒を有害成分の浄化用として有効
に活用できるエンジンの燃焼制御装置の提供を目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、 点火プラグを有する燃焼室
に、上記点火プラグの周囲に位置して吸気バルブによっ
て個別に開閉される三つの吸気口を設け、これら吸気口
に夫々吸気通路を連通させるとともに、上記燃焼室に連
なる排気通路排気浄化用の三元触媒を設けたエンジン
を前提としている。
【0011】そして、上記燃焼室に連なる三つの吸気口
のうち、中央の吸気口を上記点火プラグの位置の方向に
向けて開口させ、この中央の吸気口に連なる一本の吸気
通路に、理論空燃比の混合気を上記燃焼室に供給するた
めの燃料供給手段を設けるとともに、上記中央の吸気通
路を挟んだ両側の吸気通路には、少なくとも低負荷運転
時に不活性成分である排気の一部を導入するための導入
口を設けたことを特徴としている。請求項2において
は、排気の一部を吸気通路に導くための導入口を、吸気
口の近傍においてこの吸気口を指向して開口させたこと
を特徴としている。
【0012】また、請求項3においては、導入口を有す
る両側の吸気通路に対応した吸気バルブの開時期を、中
央の吸気通路に対応した吸気バルブの開時期よりも早く
設定したことを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1および2に記載された構成によれば、
少なくとも低負荷での運転域において、排気の一部は、
導入口を通じて両側の二つの吸気通路に導入され、この
排気は吸気バルブが閉じている期間中に吸気通路内に充
填される。この場合、導入口は吸気口の近傍に開口され
ているので、上記吸気通路に還流された排気は、吸気口
の開口端から順次上流側に向って蓄えられていくことに
なる。そして、吸入行程で吸気バルブが開かれると、燃
焼室内には上記吸気通路に充填された排気が流れ込むと
ともに、中央の吸気通路を通じて理論空燃比の混合気が
流れ込む。この中央の吸気通路が連なる吸気口は、点火
プラグによる火花点火位置に向けて開口されているの
で、この点火プラグの付近に理論空燃比の混合気が確実
に導かれ、火花点火位置に着火容易な混合気層を形成す
ることができる。
【0014】このことから、一つの燃焼室内には、再循
環された排気の流れと、理論空燃比の混合気の流れが形
成され、これら二つの流れは、圧縮行程に至っても燃焼
室内で大きく攪拌されることなく略層状のまま圧縮され
た後、点火プラグを介して点火される。
【0015】よって、燃焼室内の混合気は、略理論空燃
比の状態で圧縮された後、点火されるので、燃焼室内で
の火炎伝ぱが安定して行われるとともに、従来の稀薄燃
焼エンジンように過濃な混合気領域が燃焼室内に形成さ
れる虞れもない。したがって、未燃焼の燃料成分が減じ
られるとともに、不完全燃焼も防止することができ、排
気通路へのHCやCOの排出量が少なくなる。
【0016】また、燃焼室内に混合気と共に供給される
のは、不活性成分である排気が大部分であるから、この
燃焼室から排出される排気中に含まれる酸素成分が減少
する。このため、NOxを三元触媒で分解することが可
能となり、この三元触媒を有害成分の浄化用として有効
に活用できる。
【0017】さらに、混合気の燃焼が多量の排気再循環
のもとで行われるので、吸気圧力の上昇によるポンピン
グ損失の低減が可能となり、その分、燃費を改善するこ
とができる。
【0018】請求項3に記載された構成によれば、少な
くとも低負荷での運転域において、排気の一部は導入口
を通じて両側の吸気通路に導入され、この排気は吸気バ
ルブが閉じている期間中に吸気通路内に充填される。そ
れとともに、この排気が還流される吸気通路に対応した
吸気バルブは、中央の吸気通路に対応した吸気バルブよ
りも早く開くので、排気行程中における燃焼室と両側の
吸気通路との連通が、上死点前の早い時期から行われる
ことになり、排気行程の末期において、燃焼室内に残留
している高圧の既燃ガスが、吸気口を通じて吸気通路内
に逆流する。
【0019】このことから、両側の二つの吸気通路内に
は、排気と既燃ガスが還流されるので、両側の吸気通路
内に蓄えられる不活性成分を充分なものとすることがで
き、吸気バルブが開かれた際に、これら二本の吸気通路
から燃焼室内に新気が流入するのを極力抑えることがで
きる。
【0020】
【実施例】以下本発明を、図面に示す一実施例にもとづ
いて説明する。
【0021】図1は、自動車用の四気筒ガソリンエンジ
ンを示しており、図中符号1はシリンダヘッドである。
シリンダヘッド1のシリンダブロック2との合面には、
四つの燃焼凹部3が形成されている。燃焼凹部3は、シ
リンダブロック2内に収容したピストン(図示せず)と
の間に燃焼室4を構成しており、この燃焼室4は、図2
に示すように、ペントルーフ形をなしている。
【0022】燃焼凹部3には、三つの吸気口5a,5
b,5cと二つの排気口6a,6bが形成されている。
吸気口5a,5b,5cと排気口6a,6bは、燃焼室
4の中心を通り、かつクランク軸(図示せず)と平行を
なす線X1 に対し向い合って配置されている。これら吸
気口5a,5b,5cは、三つの吸気バルブ7によって
個別に開閉され、排気口6a,6bは、二つの排気バル
ブ8によって個別に開閉されるようになっている。
【0023】そして、本実施例の場合、両側の吸気口5
a,5cを開閉する吸気バルブ7は、中央の吸気口5c
を開閉する吸気バルブ7よりも上死点前4°ないし10
°(クランク角度)くらい早いタイミングで開き始め、
下死点後4°ないし10°(クランク角度)くらい早い
タイミングで閉じるようになっている。
【0024】燃焼室4には、点火プラグ9が配置されて
いる。点火プラグ9は、吸気口5a,5b,5cと排気
口6a,6bとによって囲まれた燃焼凹部3の中心部に
位置されている。そして、この点火プラグ9は、図1に
示すように、三つの吸気口5a,5b,5cのうち、中
央の吸気口5bの延長上に位置されている。このため、
中央の吸気口5bは、上記点火プラグの位置、つまり燃
焼室4内での火花点火位置の方向に向けて開口されてい
る。
【0025】各燃焼室4の吸気口5a,5b,5cは、
夫々吸気通路11a,11b,11cに連なっている。
吸気通路11a,11b,11cは、互いに独立して設
けられており、これら三本の吸気通路11a,11b,
11cの容積は、行程容積の25%以上に設定されてい
る。三本の吸気通路11a,11b,11cは互いに平
行に配置されており、これら吸気通路11a,11b,
11cの吸気口5a,5b,5cに連なる側の端部は、
図2に示すように、下向きに湾曲されている。そして、
中央の吸気通路11bの湾曲部分の曲率は、両側の吸気
通路11a,11cの湾曲部分の曲率よりも小さくなっ
ている。
【0026】四つの燃焼室4に連なる吸気通路11a,
11b,11cの上流端は、単一の吸気チャンバ12に
開口されている。吸気チャンバ12は、図示しないエア
クリーナに連なるスロットルボデー13を備えている。
スロットルボデー13内には、スロットルバルブ14が
設けられており、このスロットルバルブ14は、人為的
に開閉操作される。
【0027】燃焼室4に連なる三本の吸気通路11a,
11b,11cのうち、中央の吸気通路11bには、燃
料噴射弁15が設けられている。燃料噴射弁15は、吸
気行程中のあるタイミング、望ましくは吸気バルブ7が
閉じる直前に吸気通路11bを流れる吸入空気中に燃料
を噴射するもので、エンジンが低・中負荷の運転状態の
時には、理論空燃比の混合気が吸気通路11bを通じて
燃焼室4に供給されるようになっている。
【0028】また、各燃焼室4の排気口6a,6bは、
排気通路17に連なっている。排気通路17は、一本に
集合されており、この排気集合部18の下流には、排気
浄化用の三元触媒19が設けられている。
【0029】排気集合部18には、排気の一部を吸気系
に戻すための排気還流路20が接続されている。排気還
流路20は、上記中央の吸気通路11bを挾んだ両側の
二本の吸気通路11a,11cに排気を導入するための
導入口21を備えている。導入口21は、図2に示すよ
うに、吸気口5a,5cの直前において、これら吸気口
5a,5cを指向するような姿勢で開口されている。
【0030】排気還流路20の途中には、吸気系に戻さ
れる排気の流量を制御するためのEGR弁22が設けら
れている。EGR弁22は、吸入空気量に比例する吸気
負圧に応じて開閉されるようになっており、このEGR
弁22の駆動部は、負圧導入路23を介して吸気チャン
バ12に接続されている。この負圧導入路23には、E
GR弁22の駆動部に導かれる吸気負圧を制御するため
の負圧制御弁24が設けられている。この負圧制御弁2
4は、EGR制御装置25からの指令により制御され
る。EGR制御装置25には、エンジン運転中、実際の
エンジンの運転状況を示す各種の信号、例えばエンジン
回転数や冷却水の水温およびスロットル開度を示す信号
が入力されており、このEGR制御装置25は、入力さ
れた各種の信号にもとづいてエンジンの運転状況を判断
し、この判断結果にもとづいて負圧制御弁24を開閉制
御するようになっている。
【0031】このため、本実施例のEGR弁22は、エ
ンジンがアイドリング域を除く低・中負荷運転域にある
時に開かれ、吸入空気量の10〜20%の排気が燃焼室
4に還流されるようになっている。次に、上記構成の作
用について説明する。
【0032】エンジンが低負荷の状態で運転されている
時、スロットルバルブ14で絞られた吸入空気は、図1
の白抜きの矢印で示すように、吸気チャンバ12を介し
て三本の吸気通路11a,11b,11cに導かれる。
【0033】そして、この運転域ではEGR弁22が開
かれているので、図1の黒塗りの矢印で示すように、不
活性成分である排気の一部が、排気還流路20の導入口
21を通じて両側の二本の吸気通路11a,11cに導
入される。この場合、導入口21は吸気口5a,5cの
直前で、これら吸気口5a,5cを指向して開口されて
いるので、図2の(a)に示すように、導入口21から
の排気は吸気口5a,5cに向って流れる。それととも
に、図2の(b)に示すように、排気が環流される吸気
通路11a,11cに対応した吸気バルブ7は、理論空
燃比の混合気が供給される吸気通路11bに対応した吸
気バルブ7よりも早いタイミングで開き始めるので、排
気行程中における燃焼室4と吸気通路11a,11cと
の連通が、上死点前の早い時期から行われることにな
り、燃焼室4内に残留している高圧の既燃ガスが、吸気
口5a,5cを通じて吸気通路11a,11c内に逆流
する。しかも、この吸気通路11a,11cの容積は、
行程容積の25%以上と大きく設定されているので、吸
気バルブ7が閉じている期間中、吸気通路11a,11
cには充分な量の不活性成分が蓄えられることになる。
【0034】エンジンが吸入行程に至り、上死点付近で
吸気バルブ7が開かれると、両側の吸気通路11a,1
1c内に充填された不活性成分が、吸気口5a,5cか
ら燃焼室4に流れ込むとともに、中央の吸気口5bから
理論空燃比の混合気が燃焼室4に流れ込む。この中央の
吸気口5bは、点火プラグ9による火花点火位置に向け
て開口されているので、この点火プラグ9の付近に理論
空燃比の混合気が確実に導かれることになり、燃焼室4
内の火花点火位置に、着火容易な混合気層を形成するこ
とができる。
【0035】このようなことから、燃焼室4内には、還
流された不活性成分の流れと、理論空燃比の混合気の流
れが形成され、これら二つの流れは、圧縮行程の末期ま
で大きく攪拌されることなく略層状の状態を保ったまま
圧縮される。そして、この圧縮行程の末期において、点
火プラグ9を介して混合気に点火される。
【0036】この場合、吸気口5a,5cから燃焼室4
に流れ込むのは、吸気バルブ7が閉じられている時に吸
気通路11a,11cに蓄えられた不活性成分が大部分
であるから、燃焼室4内の混合気は、略理論空燃比の状
態で圧縮された後に点火される。
【0037】しかも、本実施例において、燃料噴射弁1
5は、吸気バルブ7が閉じる直前に燃料を吸気通路11
b内に噴射するので、点火プラグ9に周囲に理論空燃比
の混合気層が確実に形成される。
【0038】したがって、混合気への点火が確実に行わ
れ、燃焼室4内での火炎の伝ぱが安定して行われること
になり、従来の稀薄燃焼エンジンのように、燃焼室4内
に過濃な混合気の層が形成されることはない。
【0039】このことから、排気行程が終了するまで
に、燃焼室4に吸入された混合気の全てを燃焼させるこ
とが可能となり、未燃焼の燃料成分の発生や不完全燃焼
を防止することができる。このため、排気通路17への
HCやCOの排出量が少なくなり、三元触媒19の負担
が軽減される。
【0040】また、吸入行程時に吸気通路11a,11
cから燃焼室4内に流れ込むのは、不活性成分である排
気が大部分を占めるので、この燃焼室4から排出される
排気中に含まれる酸素成分が減少する。したがって、燃
焼過程で生じたNOxを三元触媒19で分解することが
でき、上記HCやCOの排出量が少なくなることと合わ
せて、三元触媒19を有害成分の浄化用として有効に活
用できる。
【0041】その上、低負荷運転域での燃焼が、多量の
排気再循環のもとで行われることになるので、吸気圧力
の上昇によるポンピング損失の低減が可能となる。この
ため、理論空燃比の混合気を供給する構成でありなが
ら、燃費を改善することができる。
【0042】また、この実施例では、吸入行程の末期に
おいて、不活性成分を燃焼室4に供給する吸気バルブ7
が早く閉じるので、中央の吸気口5bから供給される混
合気の流れが、不活性成分の流れの影響を受け難くな
る。このため、点火プラグ9の回りに混合気が流れ込み
易くなって、ここに混合気の層をより確実に形成するこ
とができ、混合気への着火性が向上するといった利点も
ある。
【0043】なお、上記実施例のにように、排気行程の
初期に燃焼室内の既燃ガスを吸気口から吸気通路内に逆
流させる場合には、排気を吸気通路に導く導入口は、必
ずしも吸気口の近傍に設ける必要はなく、たとえば吸気
通路の中間部分に設けても良い。
【0044】さらに、上記実施例では、不活性成分を燃
焼室に供給する両側の吸気バルブを、混合気を燃焼室に
供給する中央の吸気バルブよりも早く閉じるようにした
が、本発明はこれに限らず、例えば両側の吸気バルブが
閉じるタイミングを、中央の吸気バルブと同じか、ある
いはそれよりも遅くしても良い。
【0045】また、本発明に係るエンジンは、自動車用
に特定されるものではなく、例えば自動二輪車やその他
の分野の駆動源としても適用できるとともに、気筒数も
上記実施例に特定されない。
【0046】
【発明の効果】請求項1ないし3に記載した構成によれ
ば、燃焼室内の火花点火位置に、着火容易な混合気層を
確実に形成できるとともに、この燃焼室内に流れ込んだ
混合気は、略理論空燃比の状態で圧縮された後に点火さ
れるので、燃焼室内での火炎伝ぱが安定して行われ、か
つ過濃な混合気領域が燃焼室内に形成される虞れもな
い。したがって、未燃焼の燃料成分が減じられるととも
に、不完全燃焼も防止することができ、その分、HCや
COの排出量が少なくなって、三元触媒の負担が軽減さ
れる。
【0047】また、多量の排気再循環のもとでの燃焼と
なるから、排気中の余剰酸素が減少する。したがって、
燃焼過程で生じたNOxを三元触媒で分解することがで
き、上記HCやCOの排出量が減少することと合わせ
て、三元触媒を有害成分浄化用として有効に活用でき
る。
【0048】さらに、低負荷運転時での燃焼が、多量の
排気再循環のもとで行われるから、吸気圧力の上昇によ
るポンピング損失の低減が可能となり、理論空燃比の混
合気を供給する構成でありながら、燃費を改善すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるエンジンの概略を示
す構成図。
【図2】(a)は、吸気バルブが閉じている時、吸気通
路に還流された排気の流れを示す断面図。(b)は、中
央の吸気バルブが開いた時、吸気通路に還流された排気
の流れを示す断面図。
【符号の説明】
4…燃焼室、5a,5b,5c…吸気口、7…吸気バル
ブ、9…点火プラグ、11a,11b,11c…吸気通
路、15…燃料噴射手段(燃料噴射弁)、17…排気通
路、19…三元触媒、21…導入口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/07 580 F02M 25/07 550

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火プラグを有する燃焼室に、上記点火
    プラグの周囲に位置して吸気バルブによって個別に開閉
    される三つの吸気口を設け、 これら吸気口に夫々吸気通路を連通させるとともに、 上記燃焼室に連なる排気通路排気浄化用の三元触媒を
    設けたエンジンにおいて、 上記燃焼室に連なる三つの吸気口のうち、中央の吸気口
    を上記点火プラグの位置の方向に向けて開口させ、 この中央の吸気口に連なる一本の吸気通路に、理論空燃
    比の混合気を上記燃焼室に供給するための燃料供給手段
    を設けるとともに、 上記中央の吸気通路を挟んだ両側の吸気通路には、少な
    くとも低負荷運転時に不活性成分である排気の一部を導
    入するための導入口を設けたことを特徴とするエンジン
    の燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、上記導入口
    は、吸気口の近傍においてこの吸気口を指向して開口さ
    れていることを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の記載において、上記導入口を
    有する両側の吸気通路に対応した吸気バルブの開時期
    を、中央の吸気通路に対応した吸気バルブの開時期より
    も早く設定したことを特徴とするエンジンの燃焼制御装
    置。
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