JPH0517086Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はキヤデイバツグ等のゴルフ用具をゴル
フの競技場所まで運搬するゴルフカートに関す
る。

［従来の技術］ キヤデイバツグは重量が嵩むところから、ゴル
フ競技中にはゴルフカートに積んで競技場所まで
運搬するのが一般的である。従来、このゴルフカ
ートは、運転者の操作でフエアウエイの芝生を
走る自走式車輌か、フエアウエイに施工された
専用道路を自走式あるいは遠隔操作で走行する車
輌か、あるいは地上にモノレールを構築してモ
ノレールに沿つて走る車輌が使用されていた。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、上記の従来技術は芝生上を車
輪が走るので芝生を早期に傷めており、の従来
技術はフエアウエイを道路が横切るのでフエアウ
エイの美観を損ねると共に、道路の反対側にゴル
フボールが達した場合には、キヤデイバツグ内の
クラブの交換に時間を要していた。さらに、の
従来技術はモノレールの構築によつてゴルフ場と
しての美観を損ねると共に、構築可能場所が限定
されている。従つて、いずれの従来技術も致命的
な問題点を有しており、全てを満足できるもので
はなかつた。

このような従来技術に対し、出願人は先にゴル
フ場のフエアウエイ下方に埋設されるゴルフカー
ト走行用のガイドレールに関する発明を出願した
（特開昭62−137302号）。これにより、ゴルフ場の
美観の向上と、キヤデイバツグの運搬効率を向上
させることが可能となつている。本考案はかかる
地下構築のガイドレールを利用したゴルフカート
を提供するものである。

［問題点を解決するための手段］ このため本考案にかかるゴルフカートはゴルフ
場のフエアウエイ下方に施工されたガイドレール
内に挿入されるガイド車輪と、ガイド車輪の両側
面に一体回転するように取り付けられて前記ガイ
ドレール上を走行する走行車輪と、支持装置とよ
りなり、前記支持装置は、カート本体のブラケツ
トに上下動可能に挿通され、かつ下方で２叉に分
岐した支軸に回転自在に設けられた補助車輪と、
前記支軸を上方に附勢するばねと、前記支軸の上
端に枢着されて後方下方へ傾斜状に延出し、中間
部が枢軸にて枢着され回動可能な作動軸の下端に
回転自在に設けられた作動車輪とより構成されて
いることを特徴とするものである。

［作用］ ガイド車輪はゴルフカートをガイドレールに沿
うように案内すると共に、ゴルフカートの転倒を
防止する。また、支持装置はガイドレール外での
ゴルフカートの走行の際に作用し、この走行の転
倒を防止する。

［実施例］ 以下、本考案を図示する実施例を参照して具体
的に説明する。

第１図および第２図は本考案の一実施例の側面
図および正面図、第３図および第４図は保護カバ
ーを取り外した状態の側面図および正面図、第５
図および第６図は支持装置の側面図及び正面図で
ある。ゴルフカートはキヤデイバツグが搭載され
るカート本体１と、カート本体１の前後に配設さ
れたガイド車輪２および走行車輪３とを備え、さ
らにカート本体１後部に取り付けられた支持装置
４とを備えて構成される。カート本体１はキヤデ
イバツグ（図示せず）が立て掛けられるバツグ搭
載部５，５が前後位置に配されると共に、後部に
はハンドル６が取り付けられている。又、バツグ
搭載部５，５の間にはエンジン、モータ等の駆動
装置（図示せず）や遠隔操作の制御信号の授受を
行う制御装置（図示せず）等が搭載されるボツク
ス部６が設けられている。７はカート本体１の両
サイドを囲むように取り付けられた保護カバーで
ある。

前記ガイド車輪２および走行車輪３は、このよ
うなカート本体１の前後に取り付けられている。
これらの車輪２および３は同一車軸８に一体的に
回転するように支持されている。ここで、走行車
輪３はガイド車輪２の両側面に接するように取り
付けられると共に、走行車輪３が小径の車輪によ
り形成されて、ガイド車輪２が大径の車輪によつ
て形成されいる。又、ガイド車輪２は後述するよ
うに、フエアウエイ下方に施工されたガイドレー
ル９の間に挿入され、一方、走行車輪３はガイド
レール９上を走行するようになつている。これに
より走行車輪３がゴルフカートの走行を図り、ガ
イド車輪２がガイドレール９に沿つた移動を案内
すると共にガイドレール走行時におけるゴルフカ
ートの転倒を防止するように作用している。な
お、ガイド車輪２、走行車輪３の双方とも外周面
にゴムリング２ａ，３ａが嵌められて、芝生の保
護と不用意な走行防止が図られている。

前記支持装置４はブラケツト１０を介してカー
ト本体１の後部に取り付けられている。この支持
装置４は上下動可能にブラケツト１０に挿通され
た支軸１１と、支軸１１下端部に取り付けられた
補助車輪１２と、支軸１１上端部に連結されて後
方側下方へ傾斜状に延びる作動軸１３と、作動軸
１３下端に取り付けられた作動車輪１４とを備え
て構成されている。前記支軸１１の下部は２叉に
分岐されており、分岐された各下端部１１ａに前
記補助車輪１２がそれぞれ取り付けられている。
この補助車輪１２はガイドレール９以外の軌道外
走行を行う場合地面上を転動して地面走行を行う
ものであり、２叉に分岐されることでゴルフカー
トを両サイドから支持するから該走行時における
ゴルフカートの転倒を防止している。又、支軸１
１には支軸１１を上方に附勢するばね１５が巻回
され、これにより自由状態では支軸１１に取り付
けられている補助車輪１２，１２が地面上方に浮
き上がつた状態を維持するようになつている。前
記作動軸１３と支軸１１との連結は作動軸上端部
に長孔１３ａが形成されると共に、この長孔１３
ａ内に支軸１１上端部の横軸１１ｂが挿入される
ことでなされている。また、作動軸１３は、カー
ト本体１より突出するアーム１８に中間部が枢軸
１９で枢着され可動可能となつている。更に、作
動軸１３は支軸１１よりも下方に達するように延
びており、その下端部に取り付けられた作動車輪
１４はゴルフカートのガイドレールに沿つた軌道
走行時にはガイドレール９内に挿入された状態と
なつている。この場合、ゴルフカートの軌道外の
走行に際しては、作動車輪１４がガイドレール９
から抜け出て地面上に接地され、この接地により
作動軸１３が枢軸１９を中心に回動する。これに
より、作動軸１３に連結された支軸１１が下方に
スライドして補助車輪１２が地面上に下降する。
従つて、ゴルフカートが両サイドで支持され、そ
の転倒が防止されるから、軌道外走行も可能とな
る。この場合には、ガイド車輪２が地面上を走行
し、走行車輪３はガイド車輪２と共回りをする自
由状態となつている。なお、補助車輪１２および
作動車輪１４の外周面にもゴムリングを嵌めて芝
生の損痛を防止してもよい。

以上のように構成されたゴルフカートは、フエ
アウエイ下方に埋設するように施工されたガイド
レール９に沿つて走行する。ガイドレール９は特
開昭62−137302号と同内容のものが使用できるた
め、その詳細は省略するが、このガイドレール９
はフエアウエイに埋設された排水溝１６上に施工
されるようになつている。この排水溝１６の上面
には長手方向にスリツト１７が形成されており、
ガイドレール９はスリツト１７と同間隔となるよ
うに敷設されている。従つて、雨水、ゴミ等の異
物はガイドレール９の間からスリツトを通つて排
水溝１６内に導かれて、その排出が行われるから
走行の障害とならない。なお、かかるガイドレー
ル９の間隔はゴルフボールの径よりも小さくなる
ように施工するのが好ましく、これによりゴルフ
ボールがガイドレール９に嵌まつたり、ガイドレ
ール９を通過して排水溝１６内に落下することが
なくなる。

次に、作動を説明する。キヤデイバツグをゴル
フ競技場所に運搬する軌道走行では、ガイド車輪
２がガイドレール９内に挿入され、走行車輪３が
ガイドレール８上に接しながら転動し、これによ
り、ガイドレール９に沿つた運搬が行われる。ガ
イドレール９以外の軌道外走行では作動車輪１４
が接地し、これにより補助車輪１２が地面上に下
降して転動する。この場合にはガイド車輪２が地
面上を転動すると共に補助車輪１２によつて両サ
イドからの支持が行われゴルフカートの転倒が防
止される。従つて、軌道外走行も軌道走行と同様
に行うことができる。

［考案の効果］ 以上の通り本考案は、ガイドレールに挿入され
るガイド車輪とガイドレールを転動する走行車輪
とによつて軌道走行を行い、ガイド車輪と支持装
置の補助車輪とによつて軌道外走行を行うように
したから、軌道走行および軌道外走行の双方の走
行が可能となり、キヤデイバツグの運搬を効率よ
く行うことができる。又、ガイドレールをフエア
ウエイ下方に埋設できるからゴルフ場の美観も向
上する、効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例の全体
側面図及び正面図、第３図および第４図は保護カ
バーを除去した状態の側面図および正面図、第５
図および第６図は支持装置の側面図および正面図
である。 １……カート本体、２……ガイド車輪、３……
走行車輪、４……支持装置、１２……補助車輪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ゴルフ場のフエアウエイ下方に施工されたガイ
   ドレール内に挿入されるガイド車輪と、ガイド車
   輪の両側面に一体回転するように取り付けられて
   前記ガイドレール上を走行する走行車輪と、支持
   装置とよりなり、 前記支持装置は、カート本体のブラケツトに上
   下動可能に挿通され、かつ下方で２叉に分岐した
   支軸に回転自在に設けられた補助車輪と、前記支
   軸を上方に附勢するばねと、前記支軸の上端に枢
   着されて後方下方へ傾斜状に延出し、中間部が枢
   軸にて枢着され回動可能な作動軸の下端に回転自
   在に設けられた作動車輪とより構成されているこ
   とを特徴とするゴルフカート。