JPH05170401A - 排熱の回収方法及び回収排熱の熱輸送方法 - Google Patents
排熱の回収方法及び回収排熱の熱輸送方法Info
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- JPH05170401A JPH05170401A JP3355723A JP35572391A JPH05170401A JP H05170401 A JPH05170401 A JP H05170401A JP 3355723 A JP3355723 A JP 3355723A JP 35572391 A JP35572391 A JP 35572391A JP H05170401 A JPH05170401 A JP H05170401A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- waste heat
- hydrogen
- energy
- exhaust heat
- Prior art date
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B3/00—Hydrogen; Gaseous mixtures containing hydrogen; Separation of hydrogen from mixtures containing it; Purification of hydrogen
- C01B3/02—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen
- C01B3/22—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen by decomposition of gaseous or liquid organic compounds
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/10—Process efficiency
- Y02P20/129—Energy recovery, e.g. by cogeneration, H2recovery or pressure recovery turbines
Abstract
(57)【要約】
【目的】エクセルギー率の低い排熱の持つ熱エネルギー
をそれよりもエクセルギー率の高い燃料にして回収する
と同時に、該回収された燃料の移動が簡単であり、かつ
移動の際に損失のないようにした熱輸送方法を提供す
る。 【構成】メタノールの吸熱改質反応に摂氏150度以下
の排熱を使用して二酸化炭素と水素を生じさせ、エクセ
ルギー率の低い排熱の持つ熱エネルギーをそれよりもエ
クセルギー率の高い水素に変換して回収し、この水素を
燃料として使用し、更には吸熱改質反応によって生じた
二酸化炭素を大気放出することなく回収し、更に又、回
収された水素を配管あるいはボンベによって輸送するこ
と。
をそれよりもエクセルギー率の高い燃料にして回収する
と同時に、該回収された燃料の移動が簡単であり、かつ
移動の際に損失のないようにした熱輸送方法を提供す
る。 【構成】メタノールの吸熱改質反応に摂氏150度以下
の排熱を使用して二酸化炭素と水素を生じさせ、エクセ
ルギー率の低い排熱の持つ熱エネルギーをそれよりもエ
クセルギー率の高い水素に変換して回収し、この水素を
燃料として使用し、更には吸熱改質反応によって生じた
二酸化炭素を大気放出することなく回収し、更に又、回
収された水素を配管あるいはボンベによって輸送するこ
と。
Description
【産業上の利用分野】本発明は低温排熱の熱エネルギー
を回収する方法及び該回収された排熱の熱エネルギーを
熱輸送する方法に関する。
を回収する方法及び該回収された排熱の熱エネルギーを
熱輸送する方法に関する。
【従来の技術】熱エネルギーは人類の文化的生活に欠く
ことのできないものであるが、その反面において地球的
規模での環境破壊(地球の温暖化)の元凶の一つに挙げ
られている。その理由は、熱エネルギーを得る最も普通
の手段が、化石燃料の燃焼であり、該化石燃料の燃焼に
よって生ずる二酸化炭素が地球の温暖化を促進している
といわれているからである。このような二酸化炭素によ
る地球の温暖化現象を低減させるには、燃焼しても二酸
化炭素の生じない燃料、いわゆるクリーンな燃料を燃焼
させるようにすれば良い。水素は、燃焼しても二酸化炭
素が発生せず、しかも水蒸気(あるいは水)が生成する
だけであるから、近年、クリーンな燃料として注目され
ている。一方、熱エネルギーをエネルギー利用の質から
観た場合には、単にエネルギーの総量だけを論じても不
十分であり、仕事に変えることのできるエネルギー(以
下、これをエクセルギーという)という観点から論じな
ければならない。ここで、エクセルギーAは、そのエネ
ルギーから取り出し得る最大の仕事量を意味し、流動系
では次の式で定義される。 A=H−H0−T0(S−S0) ここで、Hはエンタルピー、Sはエントロピーで、下付
きの添字は周囲環境状態を示す。一方、その流動系状態
で有しているエネルギーQは、 Q=H−H0 である。エネルギーの総量は熱交換や熱変換によっても
変わることがないというエネルギーの保存則から、自分
の有しているエネルギーを放出すれば、エンタルピーが
低下し、エネルギーも低下するが、そのエネルギーを受
け取った側のエネルギーはその分増加している。しか
し、このエネルギーの移動によって減少したエクセルギ
ーAは、受け取った側のエクセルギー増加量よりも常に
大きい。つまり、エネルギーQの総量は常に保存される
が、エクセルギーAの総量はエネルギーの移動とともに
常に減少していく。そこで、エネルギー総量の内でエク
セルギーに変換し得る割合を考える。エネルギーの総量
は常に保存されるのに対し、エクセルギーは絶えず減少
していくものであるから、物質のもつエネルギーに対す
るエクセルギーの割合はその物質のもつエネルギーの質
を表しているといえる。このエネルギーの質を表す値を
エクセルギー率(η)と呼ぶことにする。即ち、T>T
0、P=P0の気体ではエクセルギー率(η)は次の式で
与えられる。 η=1−T0(S−S0)/(H−H0) 通常、我々がエネルギーを消費するという場合、正確に
はエクセルギーを消費するということを意味し、消費す
る度にエクセルギー率(η)は減少する。以上のような
エクセルギーの観点から論ずると、化石燃料の方が水素
よりも質の高い(エクセルギー率の高い)燃料というこ
とができ、そして排熱はエクセルギーの観点からみると
水素よりも質の低い(エクセルギー率の低い)エネルギ
ーである。今、排熱のエネルギーを回収して再利用する
場合、排熱よりもエクセルギー率の高いエクセルギー率
に高めてとして回収することが好ましい。即ち、エクセ
ルギーを増加させるには、どこからかその増加分以上の
エクセルギーを供給してやる必要がある。そこで、炭化
水素の吸熱反応による水素と二酸化炭素への分解(以
下、これを吸熱改質反応と称する)をみると、炭化水素
というエクセルギー率の高い燃料から水素というエクセ
ルギー率の低い燃料を生成したことになり、熱エネルギ
ーの有効利用の観点からは好ましいことではないが、そ
の反面、改質反応によって生じた二酸化炭素を大気に放
出させないで回収することは簡単であり、かつ水素とい
うクリーンな燃料を生じたのであるから環境破壊の面で
は有効な燃料を得たことになる。そして、吸熱改質反応
に必要な熱を排熱によって得るならば、エクセルギー率
の低い排熱をそれよりもエクセルギー率の高い水素に高
めたということができる。従来、炭化水素を吸熱改質反
応させ、これによって得られた水素を燃料を含めた種々
の用途に使用するようにしたシステムは公知である。
又、工場内や団地等の限られた地域において、そこで発
生する排熱を回収して再利用するようにしたシステムも
種々提案されている。
ことのできないものであるが、その反面において地球的
規模での環境破壊(地球の温暖化)の元凶の一つに挙げ
られている。その理由は、熱エネルギーを得る最も普通
の手段が、化石燃料の燃焼であり、該化石燃料の燃焼に
よって生ずる二酸化炭素が地球の温暖化を促進している
といわれているからである。このような二酸化炭素によ
る地球の温暖化現象を低減させるには、燃焼しても二酸
化炭素の生じない燃料、いわゆるクリーンな燃料を燃焼
させるようにすれば良い。水素は、燃焼しても二酸化炭
素が発生せず、しかも水蒸気(あるいは水)が生成する
だけであるから、近年、クリーンな燃料として注目され
ている。一方、熱エネルギーをエネルギー利用の質から
観た場合には、単にエネルギーの総量だけを論じても不
十分であり、仕事に変えることのできるエネルギー(以
下、これをエクセルギーという)という観点から論じな
ければならない。ここで、エクセルギーAは、そのエネ
ルギーから取り出し得る最大の仕事量を意味し、流動系
では次の式で定義される。 A=H−H0−T0(S−S0) ここで、Hはエンタルピー、Sはエントロピーで、下付
きの添字は周囲環境状態を示す。一方、その流動系状態
で有しているエネルギーQは、 Q=H−H0 である。エネルギーの総量は熱交換や熱変換によっても
変わることがないというエネルギーの保存則から、自分
の有しているエネルギーを放出すれば、エンタルピーが
低下し、エネルギーも低下するが、そのエネルギーを受
け取った側のエネルギーはその分増加している。しか
し、このエネルギーの移動によって減少したエクセルギ
ーAは、受け取った側のエクセルギー増加量よりも常に
大きい。つまり、エネルギーQの総量は常に保存される
が、エクセルギーAの総量はエネルギーの移動とともに
常に減少していく。そこで、エネルギー総量の内でエク
セルギーに変換し得る割合を考える。エネルギーの総量
は常に保存されるのに対し、エクセルギーは絶えず減少
していくものであるから、物質のもつエネルギーに対す
るエクセルギーの割合はその物質のもつエネルギーの質
を表しているといえる。このエネルギーの質を表す値を
エクセルギー率(η)と呼ぶことにする。即ち、T>T
0、P=P0の気体ではエクセルギー率(η)は次の式で
与えられる。 η=1−T0(S−S0)/(H−H0) 通常、我々がエネルギーを消費するという場合、正確に
はエクセルギーを消費するということを意味し、消費す
る度にエクセルギー率(η)は減少する。以上のような
エクセルギーの観点から論ずると、化石燃料の方が水素
よりも質の高い(エクセルギー率の高い)燃料というこ
とができ、そして排熱はエクセルギーの観点からみると
水素よりも質の低い(エクセルギー率の低い)エネルギ
ーである。今、排熱のエネルギーを回収して再利用する
場合、排熱よりもエクセルギー率の高いエクセルギー率
に高めてとして回収することが好ましい。即ち、エクセ
ルギーを増加させるには、どこからかその増加分以上の
エクセルギーを供給してやる必要がある。そこで、炭化
水素の吸熱反応による水素と二酸化炭素への分解(以
下、これを吸熱改質反応と称する)をみると、炭化水素
というエクセルギー率の高い燃料から水素というエクセ
ルギー率の低い燃料を生成したことになり、熱エネルギ
ーの有効利用の観点からは好ましいことではないが、そ
の反面、改質反応によって生じた二酸化炭素を大気に放
出させないで回収することは簡単であり、かつ水素とい
うクリーンな燃料を生じたのであるから環境破壊の面で
は有効な燃料を得たことになる。そして、吸熱改質反応
に必要な熱を排熱によって得るならば、エクセルギー率
の低い排熱をそれよりもエクセルギー率の高い水素に高
めたということができる。従来、炭化水素を吸熱改質反
応させ、これによって得られた水素を燃料を含めた種々
の用途に使用するようにしたシステムは公知である。
又、工場内や団地等の限られた地域において、そこで発
生する排熱を回収して再利用するようにしたシステムも
種々提案されている。
【発明の解決しようとする課題】ところが、従来公知の
炭化水素の吸熱改質反応においては、吸熱反応に使用さ
れる熱の温度レベルが比較的高くなっており(300度
ないし800度)、これを排熱から得んとすると非常に
高い排熱を使用しなければならず、工場から発生する排
熱や地域で生ずる排熱を利用して行うことは実質的に困
難となっていた。又、熱エネルギーとして排熱を利用す
る一般的なシステムは、排熱で燃焼用の空気を予熱した
り、あるいは排熱を液体加熱に利用したりするだけであ
り、排熱のエクセルギー率を高めて回収使用するものと
はなっていない。更に、排熱のエネルギーを他の場所に
移動させて利用せんとする場合、該排熱のエネルギーを
液体や気体に与えて移動させるか、あるいは排熱を持つ
媒体自身を移動させるしかなく、熱放出による損失を免
れないものとなっていた。そこで、本発明の目的は、エ
クセルギー率の低い排熱の持つ熱エネルギーをそれより
もエクセルギー率の高いエネルギー媒体(燃料)にして
回収すると同時に、該回収されたエネルギー媒体の移動
が簡単であり、かつ移動の際に損失がなく、熱輸送に使
用される媒体がそのまま燃料としても使用でるないよう
にした熱輸送方法を提供せんとするにある。
炭化水素の吸熱改質反応においては、吸熱反応に使用さ
れる熱の温度レベルが比較的高くなっており(300度
ないし800度)、これを排熱から得んとすると非常に
高い排熱を使用しなければならず、工場から発生する排
熱や地域で生ずる排熱を利用して行うことは実質的に困
難となっていた。又、熱エネルギーとして排熱を利用す
る一般的なシステムは、排熱で燃焼用の空気を予熱した
り、あるいは排熱を液体加熱に利用したりするだけであ
り、排熱のエクセルギー率を高めて回収使用するものと
はなっていない。更に、排熱のエネルギーを他の場所に
移動させて利用せんとする場合、該排熱のエネルギーを
液体や気体に与えて移動させるか、あるいは排熱を持つ
媒体自身を移動させるしかなく、熱放出による損失を免
れないものとなっていた。そこで、本発明の目的は、エ
クセルギー率の低い排熱の持つ熱エネルギーをそれより
もエクセルギー率の高いエネルギー媒体(燃料)にして
回収すると同時に、該回収されたエネルギー媒体の移動
が簡単であり、かつ移動の際に損失がなく、熱輸送に使
用される媒体がそのまま燃料としても使用でるないよう
にした熱輸送方法を提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、以下の構成にある。メタノール(CH3OH)の
吸熱改質反応 2CH3OH→2CO2+4H2 に摂氏150度以下の排熱を使用して二酸化炭素(CO
2)と水素(H2)を生じさせ、エクセルギー率の低い排
熱の持つ熱エネルギーをそれよりもエクセルギー率の高
い可燃物質である水素(H2)に変換して回収し、この
可燃物質である水素(H2)を燃料として使用し、更に
は吸熱改質反応によって生じた二酸化炭素(CO2)を
大気放出することなく回収することを特徴とするもので
ある。更に、本発明の他の特徴とするところは、上記回
収された水素(H2)を配管あるいはボンベによって輸
送することを特徴とするところにあり、更に又、熱輸送
された水素(H2)を燃料として使用するところにあ
る。
ろは、以下の構成にある。メタノール(CH3OH)の
吸熱改質反応 2CH3OH→2CO2+4H2 に摂氏150度以下の排熱を使用して二酸化炭素(CO
2)と水素(H2)を生じさせ、エクセルギー率の低い排
熱の持つ熱エネルギーをそれよりもエクセルギー率の高
い可燃物質である水素(H2)に変換して回収し、この
可燃物質である水素(H2)を燃料として使用し、更に
は吸熱改質反応によって生じた二酸化炭素(CO2)を
大気放出することなく回収することを特徴とするもので
ある。更に、本発明の他の特徴とするところは、上記回
収された水素(H2)を配管あるいはボンベによって輸
送することを特徴とするところにあり、更に又、熱輸送
された水素(H2)を燃料として使用するところにあ
る。
【実施例】以下、図によって本発明の一実施例を説明す
る。図1は本発明の一実施例を示す排熱回収システムを
示す概略図である。反応槽1にはメタノール(CH3O
H)が収容されており、該反応槽には排熱源2から排熱
Qが与えられている。メタノールは排熱Qを吸収して次
のような吸熱改質反応を起こし、水素(H2)と二酸化
炭素(CO2)に分解される。 2CH3OH→2CO2+4H2 この吸熱改質反応に必要な排熱の温度は摂氏150度以
下の温度で良く、銅系の触媒を使用することにより、摂
氏100度以下の温度でも改質反応が進行することが分
かっている。尚、メタノール(CH3OH)の吸熱改質
反応には、 CH3OH→CO+2H2 のような反応もあり、これによっても水素(H2)が得
られるが、この場合には一酸化炭素(CO)が得られる
ものとなる。この一酸化炭素(CO)を燃料として使用
し、これによって得られた燃焼熱を再度メタノール(C
H3OH)の吸熱改質反応に使用することもできるが、
一酸化炭素(CO)を燃料として使用した場合には、燃
焼によって二酸化炭素(CO2)が発生し、これを外気
へ排出することなく捕捉するのは困難であるから、本発
明の吸熱改質反応では主としてメタノール(CH3O
H)の水素(H2)と二酸化炭素(CO2)への分解を目
的としているものである。しかしながら、吸熱改質反応
が行われる反応槽1内には、水素(H2)と二酸化炭素
(CO2)及び一酸化炭素(CO)とが混合状態で存在
する場合もある。よって、本発明において、メタノール
(CH3OH)の吸熱改質反応 2CH3OH→2CO2+4H2 という場合、このような水素(H2)と二酸化炭素(C
O2)への分解の他に、 CH3OH→CO+2H2 のように、水素(H2)と一酸化炭素(CO)への分解
をも含むものであることは吸熱改質反応の実態に照らし
て明白である。反応槽1での吸熱改質反応によって生じ
た二酸化炭素は回収槽3に回収され、水素は回収槽4に
溜められる。回収槽4に溜められた水素は配管5によっ
て任意の場所へ送られる。尚、水素をボンベに詰めて輸
送することもできる。上記メタノールの吸恒改質反応
は、低エクセルギー率の排熱をそれよりもエクセルギー
率の高い水素に変換したことになり、しかも水素は輸送
が簡単かつ輸送による損失もないので、熱輸送システム
としても好ましいものといえる。
る。図1は本発明の一実施例を示す排熱回収システムを
示す概略図である。反応槽1にはメタノール(CH3O
H)が収容されており、該反応槽には排熱源2から排熱
Qが与えられている。メタノールは排熱Qを吸収して次
のような吸熱改質反応を起こし、水素(H2)と二酸化
炭素(CO2)に分解される。 2CH3OH→2CO2+4H2 この吸熱改質反応に必要な排熱の温度は摂氏150度以
下の温度で良く、銅系の触媒を使用することにより、摂
氏100度以下の温度でも改質反応が進行することが分
かっている。尚、メタノール(CH3OH)の吸熱改質
反応には、 CH3OH→CO+2H2 のような反応もあり、これによっても水素(H2)が得
られるが、この場合には一酸化炭素(CO)が得られる
ものとなる。この一酸化炭素(CO)を燃料として使用
し、これによって得られた燃焼熱を再度メタノール(C
H3OH)の吸熱改質反応に使用することもできるが、
一酸化炭素(CO)を燃料として使用した場合には、燃
焼によって二酸化炭素(CO2)が発生し、これを外気
へ排出することなく捕捉するのは困難であるから、本発
明の吸熱改質反応では主としてメタノール(CH3O
H)の水素(H2)と二酸化炭素(CO2)への分解を目
的としているものである。しかしながら、吸熱改質反応
が行われる反応槽1内には、水素(H2)と二酸化炭素
(CO2)及び一酸化炭素(CO)とが混合状態で存在
する場合もある。よって、本発明において、メタノール
(CH3OH)の吸熱改質反応 2CH3OH→2CO2+4H2 という場合、このような水素(H2)と二酸化炭素(C
O2)への分解の他に、 CH3OH→CO+2H2 のように、水素(H2)と一酸化炭素(CO)への分解
をも含むものであることは吸熱改質反応の実態に照らし
て明白である。反応槽1での吸熱改質反応によって生じ
た二酸化炭素は回収槽3に回収され、水素は回収槽4に
溜められる。回収槽4に溜められた水素は配管5によっ
て任意の場所へ送られる。尚、水素をボンベに詰めて輸
送することもできる。上記メタノールの吸恒改質反応
は、低エクセルギー率の排熱をそれよりもエクセルギー
率の高い水素に変換したことになり、しかも水素は輸送
が簡単かつ輸送による損失もないので、熱輸送システム
としても好ましいものといえる。
【発明の効果】以上に説明した本発明による効果を列挙
すると、以下のとおりである。炭化水素の吸熱改質反応
において、吸熱反応に使用される熱の温度レベルが比較
的低くなっており(150度以下)、工場から発生する
排熱や地域で生ずる排熱を利用して行うことが簡単とな
る。又、熱エネルギーとして排熱を利用する場合に排熱
のエクセルギー率を高めて回収使用するものとなってい
るので、回収後のエネルギーの利用効率を高めた回収シ
ステムとなっている。更に、回収された後のエネルギー
媒体である水素は、移動が簡単であり、移動時に熱損失
もないので、非常に好ましい熱輸送方法となっている。
すると、以下のとおりである。炭化水素の吸熱改質反応
において、吸熱反応に使用される熱の温度レベルが比較
的低くなっており(150度以下)、工場から発生する
排熱や地域で生ずる排熱を利用して行うことが簡単とな
る。又、熱エネルギーとして排熱を利用する場合に排熱
のエクセルギー率を高めて回収使用するものとなってい
るので、回収後のエネルギーの利用効率を高めた回収シ
ステムとなっている。更に、回収された後のエネルギー
媒体である水素は、移動が簡単であり、移動時に熱損失
もないので、非常に好ましい熱輸送方法となっている。
【図1】図1は本発明の方法を説明するための概略図で
ある。
ある。
【符号の説明】 1 反応槽 2 排熱源 3 回収槽 4 回収槽 5 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土方 邦夫 東京都世田谷区深沢4ー35ー13
Claims (5)
- 【請求項1】メタノール(CH3OH)の吸熱改質反応 2CH3OH→2CO2+4H2あるいはCH3OH→CO
+2H2 に摂氏150度以下の排熱を使用して二酸化炭素(CO
2)と水素(H2)を生じさせ、エクセルギー率の低い排
熱の持つ熱エネルギーをそれよりもエクセルギー率の高
い可燃物質である水素(H2)に変換して回収すること
を特徴とする排熱の回収方法。 - 【請求項2】可燃物質である水素(H2)を燃料として
使用することを特徴とする請求項1記載の排熱の回収方
法。 - 【請求項3】吸熱改質反応によって生じた二酸化炭素
(CO2)を大気放出することなく回収することを特徴
とする請求項1記載の排熱の回収方法。 - 【請求項4】メタノール(CH3OH)の吸熱改質反応 2CH3OH→2CO2+4H2あるいはCH3OH→CO
+2H2 に摂氏150度以下の排熱を使用して二酸化炭素(CO
2)あるいは一酸化炭素(CO)と水素(H2)を生じさ
せ、エクセルギー率の低い排熱の持つ熱エネルギーをそ
れよりもエクセルギー率の高い可燃物質である水素(H
2)に変換して回収し、該水素(H2)を配管あるいはボ
ンベによって輸送することを特徴とする回収排熱の熱輸
送方法。 - 【請求項5】熱輸送された水素(H2)を燃料として使
用することを特徴とする請求項4記載の回収排熱の熱輸
送方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3355723A JPH05170401A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 排熱の回収方法及び回収排熱の熱輸送方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3355723A JPH05170401A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 排熱の回収方法及び回収排熱の熱輸送方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05170401A true JPH05170401A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=18445437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3355723A Pending JPH05170401A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 排熱の回収方法及び回収排熱の熱輸送方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05170401A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106622063A (zh) * | 2016-12-27 | 2017-05-10 | 厦门大学 | 一种基于余热利用的制氢反应装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61286203A (ja) * | 1985-06-14 | 1986-12-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | メタノ−ル改質方法 |
JPS62114652A (ja) * | 1985-11-12 | 1987-05-26 | Santoku Kinzoku Kogyo Kk | 活性化した希土類元素−コバルト合金触媒を用いるアルコ−ル分解法 |
JPH01224046A (ja) * | 1988-03-01 | 1989-09-07 | Agency Of Ind Science & Technol | メタノール改質用触媒 |
JPH03242301A (ja) * | 1990-02-19 | 1991-10-29 | Nkk Corp | 水素製造方法 |
-
1991
- 1991-12-20 JP JP3355723A patent/JPH05170401A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS61286203A (ja) * | 1985-06-14 | 1986-12-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | メタノ−ル改質方法 |
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