JPH05170372A - シート反転機構及びこれを用いた両面印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一の搬送路からのシートをスイッチバックロ
ーラと羽根車を用いて、一の搬送路と接続する他の搬送
路に方向転換して、シートを反転するシート反転機構及
びこれを用いた両面印刷装置に関し、シート後端に反り
があっても、確実にシートを他の搬送路に向けることを
目的とする。 【構成】 一の搬送路３０からのシートＰＰを，該スイ
ッチバックローラ５５で一方向に送って、該羽根車５４
に該シートＰＰの後端を位置し、該羽根車５４の回転に
より、該シートＰＰの後端を該他の搬送路５９に向け、
該スイッチバックローラ５５の逆方向送りにより、該他
の搬送路５９に搬送して、該シートＰＰを反転するシー
ト反転機構において、該羽根車５４と該スイッチバック
ローラ５５との間に、該シートＰＰの後端を該他の搬送
路５９方向に向けるための補助ガイド６を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】〔目次〕 産業上の利用分野 従来の技術（図８） 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段（図１） 作用 実施例 (a) 第１の実施例の説明（図２乃至図５） (b) 第２の実施例の説明（図６乃至図７） (c) 他の実施例の説明 発明の効果

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明は、一の搬送路からのシー
トをスイッチバックローラと羽根車を用いて、一の搬送
路と接続する他の搬送路に方向転換して、シートを反転
するシート反転機構及びこれを用いた両面印刷装置に関
する。

【０００３】複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の
印刷装置では、シートの両面に印刷することが要求され
ており、表面と裏面用の印刷機構を設けると、印刷装置
が大型化、高価格化するため、１台の印刷機構を利用し
て、両面印刷することが要求されている。

【０００４】このため、印刷機構で表面が印刷されたシ
ートを反転して、印刷機構に印刷させるシート反転機構
が必要となる。又、紙幣処理装置においては、投入され
た紙幣の表裏を揃えて金庫に収容するため、収容前に、
紙幣の表裏を反転するシート反転機構が用いられてい
る。

【０００５】このようなシート反転機構では、シートの
反りがあっても、確実に反転動作できることが望まれて
いる。

【０００６】

【従来の技術】図８は従来技術の説明図である。例え
ば、両面印刷装置１では、図８（Ａ）に示すように、図
示しない用紙カセットから取り出された用紙（シート）
が、電子写真機構で構成される印刷機構３に送られ、シ
ートの表面が印刷され、搬送路３０よりスイッチバック
ローラ５５方向に送られる。

【０００７】印刷機構３の搬送路３０の出口では、裏面
印刷用搬送路５９が接続しており、裏面印刷用搬送路５
９は、シートを印刷機構３の入口に搬送する。この印刷
機構３の搬送路３０の出口の裏面印刷用搬送路５９との
接続位置には、回転する羽根車５４と、スイッチバック
ローラ５５と、センサＳとが設けられ、搬送路３０から
のシートＰＰは、スイッチバックローラ５５の正方向送
りにより、図の左方排出路に送られ、センサＳでシート
ＰＰの後端が、羽根車５４に到達すると、スイッチバッ
クローラ５５の正方向送りから逆方向送りに変わる。

【０００８】この状態では、図８（Ａ）に示すように、
シートＰＰの後端は、反時計方向に回転する羽根車５４
に係合し、シートＰＰの後端は，図の点線に示すよう
に、裏面印刷用搬送路５９に向けられ、スイッチバック
ローラ５５の逆方向送りにより、シートＰＰは円滑に裏
面印刷用搬送路５９に導入され、シートＰＰは反転され
て印刷機構３の入口に搬送され、印刷機構３により裏面
印刷が行われ、搬送路３０を介し、スイッチバックロー
ラ５５により排出路に排出され，両面印刷が行われる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、次の問題があった。 図８（Ｂ）に示すように、シートＰＰの後端が反って
いると、シートＰＰの後端を羽根車５４が係合、保持で
きず、スイッチバックローラ５５の逆方向回転により、
搬送路３０に逆送され、反転ジャムを起こす。

【００１０】特に、印刷機構３の熱ローラ定着器３８
でシートＰＰが熱定着されると、定着器３８の熱によ
り、シートＰＰがカールが大きく、一層シートＰＰの後
端が反り易く、シートＰＰの後端を羽根車５４が係合、
保持できず、反転ジャムを生じやすい。

【００１１】従って、本発明は、シート後端に反りがあ
っても、確実にシートを他の搬送路に向けることができ
るシート反転機構を提供することを目的とする。又、本
発明は、印刷によりシート後端に反りが生じても、確実
にシートを裏面印刷用搬送路に向けることができる両面
印刷装置を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】図１は本発明の原理図で
ある。本発明の請求項１は、一の搬送路３０と他の搬送
路５９との接続位置に、回転する羽根車５４と、スイッ
チバックローラ５５とを設け、該一の搬送路３０からの
シートＰＰを、該スイッチバックローラ５５で一方向に
送って、該羽根車５４に該シートＰＰの後端を位置し、
該羽根車５４の回転により、該シートＰＰの後端を該他
の搬送路５９に向け、該スイッチバックローラ５５の逆
方向送りにより、該他の搬送路５９に搬送して、該シー
トＰＰを反転するシート反転機構において、該羽根車５
４と該スイッチバックローラ５５との間に、該シートＰ
Ｐの後端を該他の搬送路５９方向に向けるための補助ガ
イド６を設けたことを特徴とする。

【００１３】本発明の請求項２は、請求項１において、
前記補助ガイド６は、回転軸６２を中心に回動するシー
トガイド６０を有し、該シートガイド６０は、該一の搬
送路３０を搬送する該シートＰＰにより、上方向に回動
し、該シートＰＰの後端を自重により、前記他の搬送路
５９方向に向けることを特徴とする。

【００１４】本発明の請求項３は、請求項２において、
前記シートガイド６０のシート突入側が、シート突入角
度に対して、鋭角で接する形状であることを特徴とす
る。本発明の請求項４は、請求項１において、前記補助
ガイド６は、回転軸６２を中心に回動するシートガイド
６０と、該シートガイド６０を回動させる駆動手段６３
とを有し、該駆動手段６３により，該シートガイド６０
が、該シートＰＰの後端が該羽根車５４の後端に到達し
た時に回動して、該シートＰＰの後端を前記他の搬送路
５９方向に向けることを特徴とする。

【００１５】本発明の請求項５は、請求項１又は２又は
３又は４において、前記羽根車５４に前記シート（Ｐ
Ｐ）の後端が到達したことを検出するためのセンサＳ
と、センサＳの出力により前記スイッチバックローラ５
５の駆動を制御する制御部７とを設け、前記制御部７
は、前記センサＳの出力により、前記羽根車５４に前記
シートＰＰの後端が到達したことを検出して、前記スイ
ッチバックローラ５５の一方向送りを停止し、一定時間
経過後に、前記スイッチバックローラ５５の逆方向送り
を開始することを特徴とする。

【００１６】本発明の請求項６は、シートＰＰの片面を
印刷する印刷機構３と、該印刷機構３の搬送路３０の出
口で接続し、該シートＰＰを該搬送路３０の入口に導く
裏面印刷用搬送路５９と、該印刷機構の搬送路３０と該
裏面印刷用搬送路５９との接続位置に、回転する羽根車
５４と、スイッチバックローラ５５とを設け、該印刷機
構の搬送路３０からのシートＰＰを、該スイッチバック
ローラ５５で一方向に送って、該羽根車５４に該シート
ＰＰの後端を位置し、該羽根車５４の回転により、該シ
ートＰＰの後端を該裏面印刷用搬送路５９に向け、該ス
イッチバックローラ５５の逆方向送りにより、該裏面印
刷用搬送路５９に搬送して、該シートＰＰを反転して、
両面印刷する両面印刷装置において、該羽根車５４と該
スイッチバックローラ５５との間に、該シートＰＰの後
端を該裏面印刷用搬送路５９方向に向けるための補助ガ
イド６を設けたことを特徴とする。

【００１７】本発明の請求項７は、請求項６において、
前記補助ガイド６は、回転軸６２を中心に回動するシー
トガイド６０を有し、該シートガイド６０は、該印刷機
構の搬送路３０を搬送する該シートＰＰにより、上方向
に回動し、該シートＰＰの後端を自重により、前記裏面
用印刷搬送路５９方向に向けることを特徴とする。

【００１８】本発明の請求項８は、請求項７において、
前記シートガイド６０のシート突入側が、シート突入角
度に対して、鋭角で接する形状であることを特徴とす
る。本発明の請求項９は、請求項６において、前記補助
ガイド６は、回転軸６２を中心に回動するシートガイド
６０と、該シートガイド６０を回動させる駆動手段６３
とを有し、該駆動手段６３により、該シートガイド６０
が、該シートＰＰの後端が該羽根車５４の後端に到達し
た時に回動して、該シートＰＰ後端を前記裏面印刷用搬
送路５９方向に向けることを特徴とする。

【００１９】本発明の請求項１０は、請求項６又は７又
は８又は９において、前記羽根車５４に前記シートＰＰ
の後端が到達したことを検出するためのセンサＳと、セ
ンサＳの出力により前記スイッチバックローラ５５の駆
動を制御する制御部７とを設け、前記制御部７は、前記
センサＳの出力により、前記羽根車５４に前記シートＰ
Ｐの後端が到達したことを検出して、前記スイッチバッ
クローラ５５の一方向送りを停止し、一定時間経過後
に、前記スイッチバックローラ５５の逆方向送りを開始
することを特徴とする。

【００２０】

【作用】本発明の請求項１又は６では、該羽根車５４と
該スイッチバックローラ５５との間に、該シートＰＰの
後端を該他の搬送路（裏面印刷用搬送路）５９方向に向
けるための補助ガイド６を設けたので、シートＰＰの後
端に反りがあっても、補助ガイド６が、スイッチバック
ローラ５５とシートＰＰの後端の間のシートＰＰ部分
を、他の搬送路５９方向に強制力を与えるので、シート
ＰＰの後端が羽根車５４に係合し、羽根車５４の強制力
により、シートＰＰの後端を他の搬送路（裏面印刷用搬
送路）５９方向に向けることができ、反転ジャムを防止
できる。

【００２１】本発明の請求項２又は７では、前記補助ガ
イド６は、回転軸６２を中心に回動するシートガイド６
０を有し、該シートガイド６０は、該印刷機構の搬送路
３０を搬送する該シートＰＰにより、上方向に回動し、
該シートＰＰの後端を自重により、前記他の搬送路（裏
面印刷用搬送路）５９方向に向けるので、簡単な構成で
実現できる。

【００２２】本発明の請求項３又は８では、前記シート
ガイド６０のシート突入側が、シート突入角度に対し
て、鋭角で接する形状であるので、シートガイド６０に
シートＰＰが突入した際に、シートＰＰを上方向に導く
ことなく、シートガイド６０が上方向に回動し、シート
ＰＰの正方向送りの邪魔とならない。

【００２３】本発明の請求項４又は９では、前記補助ガ
イド６は、回転軸６２を中心に回動するシートガイド６
０と、該シートガイド６０を回動させる駆動手段６３と
を有し、該駆動手段６３により、該シートガイド６０
が、該シートＰＰの後端が該羽根車５４の後端に到達し
た時に回動して、該シートＰＰ後端を前記他の搬送路
（裏面印刷用搬送路）５９方向に向けるので、腰の強い
シートＰＰの後端に反りがあっても、補助ガイド６がシ
ートＰＰの後端を羽根車５４に係合すにような強制力を
与えるので、シートＰＰの後端が羽根車５４に係合し，
羽根車５４の強制力により、シートＰＰの後端を他の搬
送路（裏面印刷用搬送路）５９方向に向けることがで
き、反転ジャムを防止できる。

【００２４】本発明の請求項５又は１０では、前記羽根
車５４に前記シートＰＰの後端が到達したことを検出す
るためのセンサＳと、センサＳの出力により前記スイッ
チバックローラ５５の駆動を制御する制御部７とを設
け、前記制御部７は、前記センサＳの出力により、前記
羽根車５４に前記シートＰＰの後端が到達したことを検
出して、前記スイッチバックローラ５５の一方向送りを
停止し、一定時間経過後に、前記スイッチバックローラ
５５の逆方向送りを開始するので、シートＰＰが停止し
た状態で、補助ガイド６によるシートＰＰの後端を羽根
車５４に係合するような強制力を与えることができ、よ
り確実にシートＰＰの後端を羽根車５４に係合させるこ
とができる。

【００２５】

【実施例】

(a) 第１の実施例の説明 図２は本発明の一実施例印刷装置の構成図であり、プリ
ンタを示している。

【００２６】図２に示すように、印刷装置１は、用紙カ
セット２と、印刷機構３と、搬送系５とで構成され、印
刷機構３は、電子写真ユニットで構成されており、両面
印刷可能に構成されている。

【００２７】印刷機構３は、搬送路３０と、回転する感
光ドラム３１と、感光ドラム３１を帯電する帯電器３２
と、感光ドラム３１に光像を書き込み、潜像を形成する
（レーザー）光学系ユニット３３と、感光ドラム３１の
潜像をトナーで現像する現像ユニット３４と、転写すべ
き用紙を待機させる待機ローラ３５と、待機ローラ３５
により送られる用紙に、感光ドラム３１のトナー像を転
写し、分離する転写／分離器３６と、転写後の感光ドラ
ム３１をクリーニングするクリーナーユニット３７と、
用紙上のトナー像を熱定着する熱ローラ定着器３８とを
有する。

【００２８】用紙搬送系５は、用紙カセット２の用紙を
ピックするピックローラ５０と、ピックした用紙を待機
ローラ３５まで搬送する搬送ローラ５１、５２、５３
と、熱ローラ定着器３８からの用紙の後端を裏面印刷用
搬送路５９に向ける羽根車５４と、熱ローラ定着器３８
からの用紙を排出方向に搬送した後、裏面印刷用搬送路
５９に送るスイッチバックローラ５５と、用紙の排出を
ガイドするためのガイドローラ５６と、排出ローラ５７
と、排出された用紙を収納する排出トレイ５８と、裏面
印刷のため、スイッチバックローラ５５からの用紙を搬
送ローラ５９ａ、５９ｂで待機ローラ３５に送る裏面印
刷用搬送路５９とを有する。

【００２９】この印刷装置１の動作は、用紙カセット２
から、ピックローラ５０でピックし、搬送ローラ５１、
５２、５３で待機ローラ３５まで送り、帯電器３２で帯
電され、光学系ユニット３３で光像が書き込まれ、潜像
が形成され、現像ユニット３４でトナー像が形成される
感光ドラム３１のトナー像と同期をとる。

【００３０】待機ローラ３５で送られる用紙は、表面
に、感光ドラム３１のトナー像が、転写／分離器３６で
転写され、感光ドラム３１から分離され、熱ローラ定着
器３８で定着され、スイッチバックローラ５５方向に送
られ、スイッチバックローラ５５で、排出トレイ５８方
向に搬送される。

【００３１】用紙の後端が、羽根車５４に到達すると、
スイッチバックローラ５５は、搬送動作を停止し、用紙
を停止させると、用紙後端が羽根車５４の反時計方向へ
の回転により、用紙後端は、裏面印刷用搬送路５９に向
き、スイッチバックローラ５５は、用紙を裏面印刷用搬
送路５９に送り、用紙は裏面印刷用搬送路５９の搬送ロ
ーラ５９ａ、５９ｂにより、待機ローラ３５に送られ
る。

【００３２】以後、表面印刷と同様に、待機ローラ３５
で送られる用紙は、裏面に、感光ドラム３１のトナー像
が、転写／分離器３６で転写され、感光ドラム３１から
分離され、熱ローラ定着器３８で定着され、スイッチバ
ックローラ５５方向に送られ、スイッチバックローラ５
５で、排出トレイ５８方向に搬送され、排出ローラ５７
により、排出トレイ５８に排出され、両面印刷が行われ
る。

【００３３】片面印刷の場合は、表面の印刷のみで、排
出トレイ５８に排出される。このような印刷装置１は、
用紙カセット２が、前面から装着されて、装置内に収容
され、上部の排出トレイ５８に排出されるため、両面に
スペースを要せず、省スペース化が可能となり、搬出路
をスペースバックに用いているので、装置を小型にし
て、両面印刷できる。

【００３４】図３は本発明の第１の実施例説明図、図４
は本発明の第１の実施例補助ガイドの構成図、図５は本
発明の第１の実施例動作説明図である。図３に示すよう
に、印刷機構３の搬送路３０と、裏面印刷用搬送路５９
との接続位置には、羽根車５４と、スイッチバックロー
ラ５５とが設けられ、印刷機構３の熱ローラ定着器３８
の出口には、センサＳが、羽根車５４とスイッチバック
ローラ５５との間には、補助ガイド６が設けられてい
る。

【００３５】補助ガイド６は、図４に示すように、シー
トガイド６０を回転軸６２を有する支持部材６１で支持
してなり、回動可能であり、図４（Ｃ）に示すように、
シートガイド６０のシートＰＰの突入側６０ａは、シー
ト突入角度に対して鋭角で接するように形成されてい
る。

【００３６】スイッチバックローラ５５は、図５（Ａ）
に示すように、センサＳの出力により、制御部７がスペ
ースバックローラ駆動部７０を制御して、正方向送り、
停止、逆停止送りを行う。

【００３７】シートＰＰが搬送路３０で搬送されていな
い状態では、図５（Ｃ）に示すように、補助ガイド６
は、自重で、搬送路３０を塞ぐよう位置しており、印刷
機構３の熱ローラ定着器３８からシートＰＰが出てくる
と、センサＳが検出するとともに、シートＰＰの先端
は、図５（Ｃ）に示すように、補助ガイド６のシートガ
イド６０の鋭角部６０ａに突き当たる。

【００３８】これにより、シートＰＰは下方向に曲がる
抗力を受けつつ、補助ガイド６を、図３（Ａ）に示すよ
うに、上方向に持ち上げ、スイッチバックローラ５５に
進入する。

【００３９】スイッチバックローラ５５は、図５（Ｂ）
に示すように、正方向送りの回転をしているので、シー
トＰＰは、図３（Ａ）のように、排出方向に送られる。
制御部７は、センサＳがシートＰＰの後端を検出する
と、シートＰＰの後端が羽根車５４の真上に到来し、更
に約７mm進むに要する時間（ｔ０＋ｔ１）正方向送りを
継続させた後、スイッチバックローラ５５の正方向送り
を停止させ、シートＰＰの後端を、羽根車５４の左方７
mmの所で、停止させる。

【００４０】この時、シートＰＰの後端は、フリーとな
っているため、補助ガイド６が自重により回動して、図
３（Ｂ）に示すように、シートＰＰの後端近傍を下方向
に押し、シートＰＰの後端を羽根車５４に係合させる。

【００４１】この時、補助ガイド６のみでは、シートＰ
Ｐの後端が反っていると、シートＰＰの後端近傍は、搬
送路５９に向くが、反った端部は、搬送路３０方向に向
いているため、搬送路５９に導くことができず、羽根車
５４により、シートＰＰの後端を搬送路５９に向けるこ
とができない。

【００４２】このようにシートＰＰの後端が反るのは、
印刷機構３の熱ローラ定着器３８が、シートＰＰのトナ
ーのある上面を加熱するため、上面が収縮するからであ
る。この補助ガイド６と羽根車５４により、シートＰＰ
の後端が搬送路５９に向くのに要する停止時間ｔ２をと
って、制御部７は、スイッチバックローラ５５を逆方向
送りさせると、シートＰＰは、搬送路５９に導かれて送
られる。

【００４３】このため、シートＰＰが、熱定着によりカ
ールして、後端が反っても、補助ガイド６により、シー
トＰＰの後端を羽根車５４に係合させ、羽根車５４によ
る搬送路５９へ向ける動作を補助できる。

【００４４】この例では、スイッチバックローラ５５を
停止させているので、補助ガイド６と羽根車５４によ
り、シートＰＰの後端が確実に搬送路５９に向いてか
ら、逆方向送りでき、搬送ジャムの発生をより防止でき
る。

【００４５】又、補助ガイド６の自重を利用しているの
で、構成が簡単であり、補助ガイド６のシートガイド６
０に鋭角部６０ａを設けているので、シートＰＰの突入
時に、シートＰＰが上方向にガイドされて、ジャムを発
生することを防止できる。

【００４６】(b) 第２の実施例の説明 図６は本発明の第２の実施例説明図、図７は本発明の第
２の実施例動作説明図である。

【００４７】図中、図３乃至図５で示したものと同一の
ものは、同一の記号で示してあり、６３はソレノイドで
あり、シートガイド６０を回転軸６２を中心に回動させ
るものである。

【００４８】この例でも、図２の構成の印刷装置１を対
象とし、図５の制御部７が、更にソレノイド６３を制御
する。シートＰＰが搬送路３０で搬送されていない状態
では、図７（Ａ）に示すように、補助ガイド６は、ソレ
ノイド６３のオフにより、搬送路３０を開放しており、
印刷機構３の熱ローラ定着器３８からシートＰＰが出て
くると、センサＳが検出し、スイッチバックローラ５５
は、図６（Ｂ）に示すように、正方向送りの回転をして
いるので、シートＰＰは、排出方向に送られる。

【００４９】制御部７は、センサＳがシートＰＰの後端
を検出すると、シートＰＰの後端が羽根車５４の真上に
到来し、更に約７mm進むに要する時間（ｔ０＋ｔ１）正
方向送りを継続させた後、スイッチバックローラ５５の
正方向送りを停止させ、シートＰＰの後端を、羽根車５
４の左方７mmの所で、停止させる。

【００５０】この時点で、制御部７は、ソレノイド６３
をオンし、図７（Ｂ）に示すように、補助ガイド６を回
動して、シートＰＰの後端近傍を下方向に押し、シート
ＰＰの後端を羽根車５４に係合させる。

【００５１】この時、補助ガイド６のみでは、シートＰ
Ｐの後端が反っていると、シートＰＰの後端近傍は、搬
送路５９に向くが、反った端部は、搬送路３０方向に向
いているため、搬送路５９に導くことができず、羽根車
５４により、シートＰＰの後端を搬送路５９に向けるこ
とができない。

【００５２】このようにシートＰＰの後端が反るのは、
印刷機構３の熱ローラ定着器３８が、シートＰＰのトナ
ーのある上面を加熱するため、上面が収縮するからであ
る。この補助ガイド６と羽根車５４により、シートＰＰ
の後端が搬送路５９に向くのに要する停止時間ｔ２をと
って、制御部７は、スイッチバックローラ５５を逆方向
送りさせると、シートＰＰは、搬送路５９に導かれて送
られる。

【００５３】このため、シートＰＰが、熱定着によりカ
ールして、後端が反っても、補助ガイド６により、シー
トＰＰの後端を羽根車５４に係合させ、羽根車５４によ
る搬送路５９へ向ける動作を補助でき、しかもシートＰ
Ｐの腰が強くても、ソレノイド６３の駆動力により、確
実に補助ガイド６により、シートＰＰの後端を羽根車５
４に係合させることができる。

【００５４】(C) 他の実施例の説明 上述の実施例の他に、本発明は、次のような変形が可能
である。 上述の実施例では、印刷機構３を電子写真機構で説明
したが、熱定着する他の印刷機構（例えば、静電記録機
構等）や、印刷によりカールの発生する印刷機構等にも
使用できる。

【００５５】印刷装置で説明したが、紙幣処理機等の
シートの反転の必要なものにも適用できる。 シートＰＰは、用紙に限らず、他の媒体を用いること
ができる。

【００５６】補助ガイド６を回動型で説明したが、突
き出し型等を用いても良い。 第２の実施例において、シートガイドの駆動部材をソ
レノイドで説明したが、他の駆動部材あってもよい。

【００５７】印刷装置をプリンタで説明したが、複写
機、ファクシミリ等他の印刷装置であっても良い。 以上、本発明を実施例により説明したが、本発明の主旨
の範囲内で種々の変形が可能であり、これらを本発明の
範囲から排除するものではない。

【００５８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果を奏する。 一の搬送路の他の搬送路との接続位置のスイッチバッ
クローラと羽根車との間に、補助ガイドを設けたので、
後端の反ったシートでも、補助ガイドにより、シートの
後端を羽根車に係合させることができ、シート反転動作
におけるジャムを防止できる。

【００５９】又、一の搬送路への逆送りを防止でき、
シート反転動作を確実にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理図である。

【図２】本発明の一実施例印刷装置の構成図である。

【図３】本発明の第１の実施例説明図である。

【図４】本発明の第１の実施例補助ガイドの構成図であ
る。

【図５】本発明の第１の実施例動作説明図である。

【図６】本発明の第２の実施例説明図である。

【図７】本発明の第２の実施例動作説明図である。

【図８】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１ 印刷装置 ２ 用紙カセット ３ 印刷機構 ５ 搬送機構 ６ 補助ガイド ３０ 印刷機構の搬送路 ５４ 羽根車 ５５ スイッチバックローラ ５９ 裏面印刷用搬送路

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一の搬送路（３０）と他の搬送路（５
   ９）との接続位置に、回転する羽根車（５４）と、スイ
   ッチバックローラ（５５）とを設け、該一の搬送路（３
   ０）からのシート（ＰＰ）を、該スイッチバックローラ
   （５５）で一方向に送って、該羽根車（５４）に該シー
   ト（ＰＰ）の後端を位置し、該羽根車（５４）の回転に
   より、該シート（ＰＰ）の後端を該他の搬送路（５９）
   に向け、該スイッチバックローラ（５５）の逆方向送り
   により、該他の搬送路（５９）に搬送して、該シート
   （ＰＰ）を反転するシート反転機構において、 該羽根車（５４）と該スイッチバックローラ（５５）と
   の間に、該シート（ＰＰ）の後端を該他の搬送路（５
   ９）方向に向けるための補助ガイド（６）を設けたこと
   を特徴とするシート反転機構。
2. 【請求項２】 前記補助ガイド（６）は、回転軸（６
   ２）を中心に回動するシートガイド（６０）を有し、該
   シートガイド（６０）は、該一の搬送路（３０）を搬送
   する該シート（ＰＰ）により、上方向に回動し、該シー
   ト（ＰＰ）の後端を自重により、前記他の搬送路（５
   ９）方向に向けることを特徴とする請求項１のシート反
   転機構。
3. 【請求項３】 前記シートガイド（６０）のシート突入
   側が、シート突入角度に対して、鋭角で接する形状であ
   ることを特徴とする請求項２のシート反転機構。
4. 【請求項４】 前記補助ガイド（６）は、回転軸（６
   ２）を中心に回動するシートガイド（６０）と、該シー
   トガイド（６０）を回動させる駆動手段（６３）とを有
   し、該駆動手段（６３）により、該シートガイド（６
   ０）が、該シート（ＰＰ）の後端が該羽根車（５４）の
   後端に到達した時に回動して、該シート（ＰＰ）の後端
   を前記他の搬送路（５９）方向に向けることを特徴とす
   る請求項１のシート反転機構。
5. 【請求項５】 前記羽根車（５４）に前記シート（Ｐ
   Ｐ）の後端が到達したことを検出するためのセンサ
   （Ｓ）と、センサ（Ｓ）の出力により前記スイッチバッ
   クローラ（５５）の駆動を制御する制御部（７）とを設
   け、 前記制御部（７）は、前記センサ（Ｓ）の出力により、
   前記羽根車（５４）に前記シート（ＰＰ）の後端が到達
   したことを検出して、前記スイッチバックローラ（５
   ５）の一方向送りを停止し、一定時間経過後に、前記ス
   イッチバックローラ（５５）の逆方向送りを開始するこ
   とを特徴とする請求項１又は２又は３又は４のシート反
   転機構。
6. 【請求項６】 シート（ＰＰ）の片面を印刷する印刷機
   構（３）と、該印刷機構（３）の搬送路（３０）の出口
   で接続し、該シート（ＰＰ）を該搬送路（３０）の入口
   に導く裏面印刷用搬送路（５９）と、該印刷機構の搬送
   路（３０）と該裏面印刷用搬送路（５９）との接続位置
   に、回転する羽根車（５４）と、スイッチバックローラ
   （５５）とを設け、該印刷機構の搬送路（３０）からの
   シート（ＰＰ）を、該スイッチバックローラ（５５）で
   一方向に送って、該羽根車（５４）に該シート（ＰＰ）
   の後端を位置し、該羽根車（５４）の回転により、該シ
   ート（ＰＰ）の後端を該裏面印刷用搬送路（５９）に向
   け、該スイッチバックローラ（５５）の逆方向送りによ
   り、該裏面印刷用搬送路（５９）に搬送して、該シート
   （ＰＰ）を反転して、両面印刷する両面印刷装置におい
   て、 該羽根車（５４）と該スイッチバックローラ（５５）と
   の間に、該シート（ＰＰ）の後端を該裏面印刷用搬送路
   （５９）方向に向けるための補助ガイド（６）を設けた
   ことを特徴とする両面印刷装置。
7. 【請求項７】 前記補助ガイド（６）は、回転軸（６
   ２）を中心に回転するシートガイド（６０）を有し、該
   シートガイド（６０）は、該印刷機構の搬送路（３０）
   を搬送する該シート（ＰＰ）により、上方向に回動し、
   該シート（ＰＰ）の後端を自重により、前記裏面印刷用
   搬送路（５９）方向に向けることを特徴とする請求項６
   の両面印刷装置。
8. 【請求項８】 前記シートガイド（６０）のシート突入
   側が、シート突入角度に対して、鋭角で接する形状であ
   ることを特徴とする請求項７の両面印刷装置。
9. 【請求項９】 前記補助ガイド（６）は、回転軸（６
   ２）を中心に回動するシートガイド（６０）と、該シー
   トガイド（６０）を回動させる駆動手段（６３）とを有
   し、該駆動手段（６３）により、該シートガイド（６
   ０）が、該シート（ＰＰ）の後端が該羽根車（５４）の
   後端に到達した時に回動して、該シート（ＰＰ）の後端
   を前記裏面印刷用搬送路（５９）方向に向けることを特
   徴とする請求項６の両面印刷装置。
10. 【請求項１０】 前記羽根車（５４）に前記シート（Ｐ
    Ｐ）の後端が到達したことを検出するためのセンサ
    （Ｓ）と、センサ（Ｓ）の出力により前記スイッチバッ
    クローラ（５５）の駆動を制御する制御部（７）とを設
    け、前記制御部（７）は、前記センサ（Ｓ）の出力によ
    り、前記羽根車（５４）に前記シート（ＰＰ）の後端が
    到達したことを検出して、前記スイッチバックローラ
    （５５）の一方向送りを停止し、一定時間経過後に、前
    記スイッチバックローラ（５５）の逆方向送りを開始す
    ることを特徴とする請求項６又は７又は８又は９のシー
    ト反転機構。