JPH0516998U

JPH0516998U - 壁筋固定用補助具

Info

Publication number: JPH0516998U
Application number: JP9238691U
Authority: JP
Inventors: 正明布村
Original assignee: 正明布村
Priority date: 1991-08-23
Filing date: 1991-08-23
Publication date: 1993-03-02

Abstract

(57)【要約】【目的】建築物における壁部分のコンクリート打設にお
いて、事前に設ける壁筋の組み上げのための補助具を提
供する。【構成】棒状体の側面に支持棒挿入孔ａ（２）と、等間
隔に設けられた複数個のステー挿入孔（３）を各々設け
て本体（１）を形成し、適宜長さの棒状体の一端近傍に
脱落防止部（６）を設けるとともに他端近傍にロックピ
ン挿入孔（１０）を穿設したステー（４）およびロック
ピン（８）を設け、一方、本体が挿入可能なる中空棒状
体の側面適所に支持棒挿入孔ｂ（１１）を穿設したホル
ダー（１２）を設け、この支持棒挿入孔ｂおよび支持棒
挿入孔ａに挿入可能なる支持棒（１３）を設けて、以上
の本体、ステー、ロックピン、ホルダーおよび支持棒と
の組み合わせよりなることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、建造物におけるコンクリート打設時に必要となる壁筋の組み立て固定の際に使用する補助具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、壁部分のコンクリート打設時において、事前に壁筋の一部（床より立ち上がっている鉄筋）に横方向の鉄筋を結束固定させる作業が必要となるが、この場合、取り付け箇所にチョーク等で印をつけて数人が鉄筋を保持しながら作業するのが従来からの方法であり、本案に示すような壁筋取り付け作業時に使用する補助具は現在のところ見当たらない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

一般的に、コンクリート建築物には柱部分と壁部分が設けられ、コンクリート打設により形成されるのであるが、この打設前の作業として鉄筋の組み上げが行われる。このとき、通常は前記したようにフロアーから立ち上がっている鉄筋に、横方向に別の鉄筋を固定することになるが、この鉄筋は数ｍ以上の長さを有しているため、数人がかりでこれを持ち上げて所望の位置に水平に保持させ、順に結束固定させるのである。また、この作業前に取り付け位置を表す目印をつけてこの位置に固定するが、目印の位置がずれていたり、作業時に正しい位置に固定されない場合がしばしば起こるため、手直しなど手間のかかるものであった。また、この作業は少なくとも３人以上が必要となり、時間的にも経費上でも負担となるものであった。本考案は、以上記した従来からの壁筋固定作業にかかわる課題を解決するために考案されたもので、小人数で能率的に作業のできる補助具を提供することを目的として開発されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この考案は、支持棒挿入孔ａとステー挿入孔を有する本体と、脱落防止部とロックピン挿入孔を有するステーと、支持棒挿入孔ｂを有するホルダーと、ロックピンおよび支持棒との組み合わせよりなるものである。ここでステーは各々一定長さに形成され、ステー挿入孔は等間隔に配設されており、またホルダーには本体が自在に出入りできるものとする。

【０００５】

【作用】

本案を使用するには、まず床面より上方所定の位置に横方向の鉄筋を持ち上げ、主筋（コンクリート床面に一部埋設され、上方に立ち上がる鉄筋で柱部分に設けられる）にその両端を結束固定する。次に、この固定された横方向の鉄筋（以下、壁筋と称する）に複数本の本案の本体部分を結び、コンクリート床面より上方に立ち上がる本体を設ける。このとき、本体下端はホルダーに挿入され、支持棒挿入孔ａと支持棒挿入孔ｂに支持棒が挿入されている。また、ステー挿入孔にはステーが挿入され、ワイヤー固定具ａとロックピン挿入孔間に本体が位置し、このロックピン挿入孔にロックピンが挿入保持されて不用意にステーが本体から離脱することのないよう構成されている。そして、本体に設けられたステー挿入孔内に、順次ステーを挿入保持させて準備が完了する。壁筋を固定するときは、壁筋をステー上に乗せると、このステーは等ピッチにて保持されており、従って壁部分のフロアーから立ち上がる鉄筋に次々に壁筋を結束固定し、この作業を繰り返して壁筋の固定作業が終了する。作業終了後は、支持棒を抜き取るとともに最初に壁筋に結び付けた部分を解除すると、本体およびステーは固定された壁筋より少し下に移動するため容易に引き出すことができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本案の実施例について説明する。（イ）金属性の中空角体において、両端近傍に支持棒挿入孔ａ（２）を設けるとともに、その側面に等ピッチ複数種類のステー挿入孔（３）を複数個穿設して本体（１）を形成する。（ロ）一定寸法に裁断した金属性パイプにおいて、一端近傍にビスとナットよりなるストッパー（５）と他端近傍にロックピン挿入孔（１０）を設け、他端よりワッシャ（６ａ）とゴムブッシュ（６ｂ）を挿入してストッパーに当設させて脱落防止部（６）とし、パイプ側面適所にビスとナットよりなるワイヤー固定具ａ（７）を設けるとともに、該ワイヤー固定具とロックピン（８）間を適宜長さのワイヤー（９）にて接続し、以上の構成よりなるステー（４）を設ける。（ハ）本体と同形で本体がその内面を自在に摺動可能なるサイズの中空角体を適宜長さに裁断して、その側面適所に支持棒挿入孔ｂ（１１）を穿設してホルダー（１２）を形成し、一方、パイプを適当長さに切断してなる支持棒（１３）を設けるとともに、支持棒の一端にワイヤー固定具ｂ（１４）にてワイヤー（１５）を固定し、ワイヤー他端をホルダーの一端近傍に固定する。以上が本案の一実施例である。

【０００７】本例では、本体に中空角体を用いているので、軽量のため取り扱いが楽であり、図２〜図３に示すように、Ａ_１〜Ａ_３の複数種類のステー挿入孔を設けているため、使用状況に合わせて取り付けピッチを選択することができる。また、ステーにはロックピンを差し込む構成としているので、作業時に本体からステーが抜け落ちることがなく、かつステーとロックピンとはワイヤーにて接続されているのでピンを紛失する恐れもない。さらに、ホルダーと支持棒も同様にワイヤー接続されているので、取り扱いに便利なものとなっている。なお、本例は本体およびホルダーを中空角体にて形成しているが、本体については中実角体や中実丸棒にしてもよい。またホルダーは本体形状に適合するものであればよく、筒体を用いることもできる。本例におけるステーに設けた脱落防止部はワッシャとゴムブッシュを用いたが、ステーに凸部分を設けるなどして、ステーと一体化した脱落防止部としてもよい。また、本体長さについては図示したものに限定することなく、必要に応じて適宜長さのものを使用すればよい。以上のように、本案利用により能率的な壁筋取り付け作業が可能となる。

【０００８】

【考案の効果】

本案によれば、等ピッチにて装着されたステー上に壁筋を乗せて作業ができるので、従来のように数人がかりで壁筋を保持している必要がなく、また取り付け箇所を示すための目印いわゆるピッチ割りをすることもないため、素人・女性でも作業ができ、また数十ｍの壁に対しても本案を設置するだけで容易に作業ができて、作業時間の短縮と労力の軽減に役立つ用具が得られ、作業後の処理も容易なる補助具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案の各部品を装着した状態を示す斜視図

【図２】本案の本体を示す平面図

【図３】本案の本体を示す正面図

【図４】本案のステーを示す正面図

【図５】本案のステー取り付け状態説明図

【図６】本案のホルダーおよび支持棒を示す斜視図

【図７】本案のホルダー装着部分を示す説明図

【図８】本案の使用状態を示す要部側面図

【図９】本案の使用状態を示す要部正面図

【符号の説明】

１本体２支持棒挿入孔ａ３ステー挿入孔４ステー５ストッパー６脱落防止部６ａワッシャ６ｂゴムブッシュ７ワイヤー固定具ａ８ロックピン９ワイヤー１０ロックピン挿入孔１１支持棒挿入孔ｂ１２ホルダー１３支持棒１４ワイヤー固定具ｂ１５ワイヤー１６壁筋１７主筋

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】棒状体の側面に支持棒挿入孔ａ（２）と、
等間隔に設けられた複数個のステー挿入孔（３）を各々
設けて本体（１）を形成し、適宜長さの棒状体の一端近
傍に脱落防止部（６）を設けるとともに他端近傍にロッ
クピン挿入孔（１０）を穿設したステー（４）およびロ
ックピン（８）を設け、一方、本体が挿入可能なる中空
棒状体の側面適所に支持棒挿入孔ｂ（１１）を穿設した
ホルダー（１２）を設け、この支持棒挿入孔ｂおよび支
持棒挿入孔ａに挿入可能なる支持棒（１３）を設けて、
以上の本体、ステー、ロックピン、ホルダーおよび支持
棒との組み合わせよりなることを特徴とする壁筋固定用
補助具。
【請求項２】本体およびホルダーを中空角体にて形成
し、ステーおよび支持棒を筒体にて形成した請求項１記
載の壁筋固定用補助具。
【請求項３】ロックピンとステー、ホルダーと支持棒を
各々ワイヤーにて接続した請求項１または２記載の壁筋
固定用補助具。
【請求項４】脱落防止部にワッシャとゴムブッシュを用
いた請求項１〜３のいずれかの項に記載の壁筋固定用補
助具。
【請求項５】本体側面に等ピッチに設けられたステー挿
入孔を、複数種類とした請求項１〜４のいずれかの項に
記載の壁筋固定用補助具。