JPH05169013A - 木質板の表面強化方法 - Google Patents
木質板の表面強化方法Info
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- JPH05169013A JPH05169013A JP35785991A JP35785991A JPH05169013A JP H05169013 A JPH05169013 A JP H05169013A JP 35785991 A JP35785991 A JP 35785991A JP 35785991 A JP35785991 A JP 35785991A JP H05169013 A JPH05169013 A JP H05169013A
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- Japan
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- coating material
- coating
- resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 装置や工程が簡単で、木質板の表面硬度や耐
摩耗性などの表面物性を強化する。 【構成】 表面を毛羽立たせた木質板に、熱硬化性樹脂
を主体とする塗料を塗布して、毛羽相互間に塗料を保持
した状態で硬化させて被覆する。
摩耗性などの表面物性を強化する。 【構成】 表面を毛羽立たせた木質板に、熱硬化性樹脂
を主体とする塗料を塗布して、毛羽相互間に塗料を保持
した状態で硬化させて被覆する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂塗料を被覆す
る木質板の表面強化方法に関する。
る木質板の表面強化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、木質板の表面強化方法として
は、合板や集成材などの木質板上に、メラミン樹脂やジ
アリルフタレート樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸したオ
ーバーレイ含浸紙を積層して熱圧成形するオーバーレイ
木質板とする方法や、メチルメタアクリレートやメラミ
ン−ホルムアルデヒド初期縮合物などの低分子量の樹脂
を、圧力容器内で、木質材を減圧や加圧操作により、含
浸して、硬化させるWPC化木質材とする方法があっ
た。
は、合板や集成材などの木質板上に、メラミン樹脂やジ
アリルフタレート樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸したオ
ーバーレイ含浸紙を積層して熱圧成形するオーバーレイ
木質板とする方法や、メチルメタアクリレートやメラミ
ン−ホルムアルデヒド初期縮合物などの低分子量の樹脂
を、圧力容器内で、木質材を減圧や加圧操作により、含
浸して、硬化させるWPC化木質材とする方法があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オーバ
ーレイ木質板とする方法では、オーバーレイ含浸紙の木
質板への積層熱圧装置や工程を必要とするし、含浸紙と
木質板との密着性や含浸性に問題があり、白化現象が生
じたりした。また、WPC化木質板とする方法では、減
圧加圧装置や工程を必要とするし、低分子量の樹脂しか
使用できないし、含浸性や表面付着量に問題があった。
いずれにしても、上記の方法では木質板表面に形成され
る膜厚は薄く、押し傷や耐摩耗性などの表面物性の点で
問題があった。
ーレイ木質板とする方法では、オーバーレイ含浸紙の木
質板への積層熱圧装置や工程を必要とするし、含浸紙と
木質板との密着性や含浸性に問題があり、白化現象が生
じたりした。また、WPC化木質板とする方法では、減
圧加圧装置や工程を必要とするし、低分子量の樹脂しか
使用できないし、含浸性や表面付着量に問題があった。
いずれにしても、上記の方法では木質板表面に形成され
る膜厚は薄く、押し傷や耐摩耗性などの表面物性の点で
問題があった。
【0004】他方、表面に木材用塗料、例えばウレタン
樹脂やアクリル樹脂などの比較的柔軟性のある塗料を被
覆することもあるが、表面硬度に問題があった。また、
メラミン樹脂などのアミノアルキッド樹脂塗料やポリエ
ステル樹脂などの比較的硬質の塗料で、塗膜が厚い場合
には塗膜にひび割れが生じたりするので、膜厚が薄くな
り、押し傷や耐摩耗性などの表面引っかき抵抗性の向上
には限界があった。
樹脂やアクリル樹脂などの比較的柔軟性のある塗料を被
覆することもあるが、表面硬度に問題があった。また、
メラミン樹脂などのアミノアルキッド樹脂塗料やポリエ
ステル樹脂などの比較的硬質の塗料で、塗膜が厚い場合
には塗膜にひび割れが生じたりするので、膜厚が薄くな
り、押し傷や耐摩耗性などの表面引っかき抵抗性の向上
には限界があった。
【0005】本発明の目的は、装置や工程が簡単で、木
質板の表面硬度や耐摩耗性などの物性を強化する方法を
提供することにある。
質板の表面硬度や耐摩耗性などの物性を強化する方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面を毛羽長
さ0.3mm以上に毛羽立たせた木質板に熱硬化性樹脂を
主体とする塗料を塗布して、毛羽相互間に該塗料を保持
した状態で硬化させて被覆する木質板の表面強化方法で
ある。
さ0.3mm以上に毛羽立たせた木質板に熱硬化性樹脂を
主体とする塗料を塗布して、毛羽相互間に該塗料を保持
した状態で硬化させて被覆する木質板の表面強化方法で
ある。
【0007】本発明で、木質板の表面を毛羽長さ0.3
mm以上に毛羽立たせる方法としては、粒子の粗いサンド
ペーパーで研摩する方法、木質板表面に水もしくは水蒸
気を吹付けて膨潤させてからサンドペーパーやワイヤー
ブラシで研摩する方法などがある。なお、毛羽長さ0.
3mm以下では、被覆膜厚が薄くなり、本発明の効果が認
められない。
mm以上に毛羽立たせる方法としては、粒子の粗いサンド
ペーパーで研摩する方法、木質板表面に水もしくは水蒸
気を吹付けて膨潤させてからサンドペーパーやワイヤー
ブラシで研摩する方法などがある。なお、毛羽長さ0.
3mm以下では、被覆膜厚が薄くなり、本発明の効果が認
められない。
【0008】表面被覆材となる熱硬化性樹脂を主体とす
る塗料としては、メラミン系樹脂、ジアリルフタレート
系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、
ウレタン系樹脂、ビニルエステル系樹脂、エポキシ−ア
クリレート系樹脂などの様に硬化物の表面硬度が硬い木
質用塗料が適している。また、塗膜硬度や耐摩耗性の向
上を目的に、アルミナ、シリカなどの無機質フィラーを
添加したり、着色用の顔料、紫外線吸収剤、溶剤、希釈
剤などの各種変性剤の使用もできる。
る塗料としては、メラミン系樹脂、ジアリルフタレート
系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、
ウレタン系樹脂、ビニルエステル系樹脂、エポキシ−ア
クリレート系樹脂などの様に硬化物の表面硬度が硬い木
質用塗料が適している。また、塗膜硬度や耐摩耗性の向
上を目的に、アルミナ、シリカなどの無機質フィラーを
添加したり、着色用の顔料、紫外線吸収剤、溶剤、希釈
剤などの各種変性剤の使用もできる。
【0009】毛羽相互間に上記塗料を保持する方法とし
ては、スプレー、ハケ、ロールコーター、フローコータ
ーなどの公知の塗布器具を用いて塗布して、乾燥器など
を用いて溶剤や水などの溶媒を揮発させて、予めべとつ
かない程度まで硬化させた後に、ポリエチレンシートな
どの離形用シートを介して、ステンレス板などの当板で
圧締しながらホットプレスなどを用いて熱圧成形して、
樹脂を硬化させることにより被覆する。
ては、スプレー、ハケ、ロールコーター、フローコータ
ーなどの公知の塗布器具を用いて塗布して、乾燥器など
を用いて溶剤や水などの溶媒を揮発させて、予めべとつ
かない程度まで硬化させた後に、ポリエチレンシートな
どの離形用シートを介して、ステンレス板などの当板で
圧締しながらホットプレスなどを用いて熱圧成形して、
樹脂を硬化させることにより被覆する。
【0010】なお、塗布量としては、毛羽立部分を覆い
得る程度は必要であり、被膜厚さ0.1〜0.5mmが適
している。また、被覆面は製品の反り防止の点から、木
質板の表裏両面に被覆するのが望ましい。
得る程度は必要であり、被膜厚さ0.1〜0.5mmが適
している。また、被覆面は製品の反り防止の点から、木
質板の表裏両面に被覆するのが望ましい。
【0011】
【発明の効果】本発明では、木質板表面の毛羽立相互間
に硬度の高い熱硬化性樹脂を主体とする塗料を保持した
状態で被覆しているので、塗膜の木質板への密着性が良
く、しかも毛羽と樹脂のFRP化により、硬くて脆い樹
脂の厚膜にもかかわらずひび割れやクラックを生じな
い。また、高硬度の被膜が厚く施されているので、押し
傷や耐摩耗性、耐熱性、耐水性などの表面物性の優れた
木質板が得られる。また、オーバーレイ原紙や化粧紙
(パータン紙)などの異質材を使用していないために、
被膜が厚いにも関わらず、木材本来の表面意匠を生かす
ことができる。
に硬度の高い熱硬化性樹脂を主体とする塗料を保持した
状態で被覆しているので、塗膜の木質板への密着性が良
く、しかも毛羽と樹脂のFRP化により、硬くて脆い樹
脂の厚膜にもかかわらずひび割れやクラックを生じな
い。また、高硬度の被膜が厚く施されているので、押し
傷や耐摩耗性、耐熱性、耐水性などの表面物性の優れた
木質板が得られる。また、オーバーレイ原紙や化粧紙
(パータン紙)などの異質材を使用していないために、
被膜が厚いにも関わらず、木材本来の表面意匠を生かす
ことができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明する。 実施例1 ゴムノキからなる集成板の両面に水蒸気を当てて表面を
膨潤させて、粗面サンドペーパー(No.24)で研摩
して毛羽立たせた面に、樹脂分65%のメチルエーテル
化メラミン樹脂100部に対して、α−アルミナの微粉
末10部を添加した塗料を、エアレススプレーを使用し
て約450g/m2塗布し、40℃乾燥器内に24時放
置して、表面がべとつかない程度に乾燥させてから、ス
テンレス製当板で両面に重ねてホットプレスにて140
℃、15kg/cm2、20分間の熱圧成形条件で塗膜を硬
化させて、室温に放冷してから当板を取り除き、表面強
化木質板とした。
膨潤させて、粗面サンドペーパー(No.24)で研摩
して毛羽立たせた面に、樹脂分65%のメチルエーテル
化メラミン樹脂100部に対して、α−アルミナの微粉
末10部を添加した塗料を、エアレススプレーを使用し
て約450g/m2塗布し、40℃乾燥器内に24時放
置して、表面がべとつかない程度に乾燥させてから、ス
テンレス製当板で両面に重ねてホットプレスにて140
℃、15kg/cm2、20分間の熱圧成形条件で塗膜を硬
化させて、室温に放冷してから当板を取り除き、表面強
化木質板とした。
【0013】比較例1 実施例1にて、集成板の両面を毛羽立たせないで、平滑
面の状態で表面被覆して、比較例1の表面強化木質板と
した。
面の状態で表面被覆して、比較例1の表面強化木質板と
した。
【0014】次に実施例1及び比較例1の表面強化木質
板の塗膜厚さをマイクロスコープで測定した。また、塗
膜の引っかき抵抗性を、JIS K5400、6.14
「鉛筆引っかき試験」に準じて、9Hの鉛筆を用い荷重
を増していき、押し傷のつかない限界の荷重を測定し
た。これらの測定値を表1に示す。
板の塗膜厚さをマイクロスコープで測定した。また、塗
膜の引っかき抵抗性を、JIS K5400、6.14
「鉛筆引っかき試験」に準じて、9Hの鉛筆を用い荷重
を増していき、押し傷のつかない限界の荷重を測定し
た。これらの測定値を表1に示す。
【0015】表1より明らかの如く、本発明の木質板の
表面強化方法では、従来法に比べて、塗膜が厚く被覆で
きて引っかき抵抗性(押し傷荷重)も大きいことが判明
した。
表面強化方法では、従来法に比べて、塗膜が厚く被覆で
きて引っかき抵抗性(押し傷荷重)も大きいことが判明
した。
【0016】
【表1】
Claims (1)
- 【請求項1】 表面を毛羽長さ0.3mm以上に毛羽立た
せた木質板に、熱硬化性樹脂を主体とする塗料を塗布し
て、毛羽相互間に該塗料を保持した状態で硬化させて被
覆することを特徴とする木質板の表面強化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35785991A JPH05169013A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 木質板の表面強化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35785991A JPH05169013A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 木質板の表面強化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05169013A true JPH05169013A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=18456300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35785991A Pending JPH05169013A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 木質板の表面強化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05169013A (ja) |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP35785991A patent/JPH05169013A/ja active Pending
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