JPH051677A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH051677A JPH051677A JP15658691A JP15658691A JPH051677A JP H051677 A JPH051677 A JP H051677A JP 15658691 A JP15658691 A JP 15658691A JP 15658691 A JP15658691 A JP 15658691A JP H051677 A JPH051677 A JP H051677A
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- pressure
- piston
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、広い範囲の運転負荷全般にわたっ
て適正な中間押付圧を得ることを目的とする。 【構成】 旋回スクロールの端板に複数個の中間圧力導
入孔を設け、運転負荷に応じて前記複数個の中間圧力導
入孔を選択的に開閉し、運転負荷に応じた旋回スクロー
ル背圧を発生させる。 【効果】 吐出圧力と吸入圧力との差圧が少なくなる軽
負荷時には摩擦損失を軽減させ、吐出圧力が高くなる高
負荷時には洩れ損失を軽減させ、適正な中間背圧とする
ことにより性能を向上しうるスクロール圧縮機を提供で
きる。
て適正な中間押付圧を得ることを目的とする。 【構成】 旋回スクロールの端板に複数個の中間圧力導
入孔を設け、運転負荷に応じて前記複数個の中間圧力導
入孔を選択的に開閉し、運転負荷に応じた旋回スクロー
ル背圧を発生させる。 【効果】 吐出圧力と吸入圧力との差圧が少なくなる軽
負荷時には摩擦損失を軽減させ、吐出圧力が高くなる高
負荷時には洩れ損失を軽減させ、適正な中間背圧とする
ことにより性能を向上しうるスクロール圧縮機を提供で
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクロール圧縮機に係
り、特に、空気調和機,冷蔵庫等の冷凍機に用い、簡便
な構造で性能向上を図るのに好適なスクロール圧縮機に
関するものである。
り、特に、空気調和機,冷蔵庫等の冷凍機に用い、簡便
な構造で性能向上を図るのに好適なスクロール圧縮機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の装置は、例えば、特公昭57−2
3793号公報に記載されているように、それぞれ端板
上に直立する渦巻状のラップを有する旋回,固定2つの
スクロールが互いにラップを噛み合わせて圧縮室を形成
し、旋回スクロールが自転を阻止された状態で、固定ス
クロールに対して旋回運動をなすものであり、固定スク
ロールには、中心部に吐出口、外周部に吸入口を有し、
旋回スクロールのラップと反対側の面に背圧室を備えて
なるスクロール圧縮機において、前記圧縮室と前記背圧
室とを連通する中間圧力導入孔を一対設けたものが知ら
れている。
3793号公報に記載されているように、それぞれ端板
上に直立する渦巻状のラップを有する旋回,固定2つの
スクロールが互いにラップを噛み合わせて圧縮室を形成
し、旋回スクロールが自転を阻止された状態で、固定ス
クロールに対して旋回運動をなすものであり、固定スク
ロールには、中心部に吐出口、外周部に吸入口を有し、
旋回スクロールのラップと反対側の面に背圧室を備えて
なるスクロール圧縮機において、前記圧縮室と前記背圧
室とを連通する中間圧力導入孔を一対設けたものが知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、スク
ロール端板に一対の中間圧力導入孔を設けただけであ
り、吸入圧力に応じて一定の比率で定まる中間圧力を発
生させる構造である。そこで、広い範囲の運転負荷全般
にわたって適正な中間押付圧を得ることが困難であり、
特に、吐出圧力と吸入圧力との差圧が少なくなる軽負荷
時には、中間押付圧が必要以上に過大となり、摩擦損失
が増加することにより著しく性能が低下するという問題
があった。また、高負荷時には、中間押付圧が過小なた
め、旋回スクロール端板が固定スクロール部材に十分密
着しないためにシールが不十分となり著しく性能が低下
するという問題があった。
ロール端板に一対の中間圧力導入孔を設けただけであ
り、吸入圧力に応じて一定の比率で定まる中間圧力を発
生させる構造である。そこで、広い範囲の運転負荷全般
にわたって適正な中間押付圧を得ることが困難であり、
特に、吐出圧力と吸入圧力との差圧が少なくなる軽負荷
時には、中間押付圧が必要以上に過大となり、摩擦損失
が増加することにより著しく性能が低下するという問題
があった。また、高負荷時には、中間押付圧が過小なた
め、旋回スクロール端板が固定スクロール部材に十分密
着しないためにシールが不十分となり著しく性能が低下
するという問題があった。
【0004】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、簡便な構造で、
広い範囲の運転負荷全般にわたって適正な中間押付圧を
得ることができ、特に、吐出圧力と吸入圧力との差圧が
少なくなる軽負荷時と、吐出圧力が高くなる高負荷時と
に、適正な中間背圧とすることにより性能が向上しうる
スクロール圧縮機を提供することにある。
るためになされたもので、その目的は、簡便な構造で、
広い範囲の運転負荷全般にわたって適正な中間押付圧を
得ることができ、特に、吐出圧力と吸入圧力との差圧が
少なくなる軽負荷時と、吐出圧力が高くなる高負荷時と
に、適正な中間背圧とすることにより性能が向上しうる
スクロール圧縮機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るスクロール圧縮機の構成は、密閉容器
内に、電動機と該電動機にクランク軸で連結された圧縮
機構部とを収納するものであって、圧縮機構部は、少な
くとも、それぞれ端板上に直立する渦巻状のラップを有
する2つのスクロールが互いにラップを噛み合わせて圧
縮室を形成し、一方のスクロールに係る旋回スクロール
が自転を阻止された状態で、他方のスクロールに係る固
定スクロールに対して旋回運動をなすものであり、固定
スクロールには、中心部に吐出口、外周部に吸入口を有
し、旋回スクロールのラップと反対側の面に背圧室を備
えてなるスクロール圧縮機において、前記旋回スクロー
ルの端板に複数個の中間圧力導入孔を設け、運転負荷に
応じて、これら複数個の中間圧力導入孔を選択的に開閉
するものである。
に、本発明に係るスクロール圧縮機の構成は、密閉容器
内に、電動機と該電動機にクランク軸で連結された圧縮
機構部とを収納するものであって、圧縮機構部は、少な
くとも、それぞれ端板上に直立する渦巻状のラップを有
する2つのスクロールが互いにラップを噛み合わせて圧
縮室を形成し、一方のスクロールに係る旋回スクロール
が自転を阻止された状態で、他方のスクロールに係る固
定スクロールに対して旋回運動をなすものであり、固定
スクロールには、中心部に吐出口、外周部に吸入口を有
し、旋回スクロールのラップと反対側の面に背圧室を備
えてなるスクロール圧縮機において、前記旋回スクロー
ルの端板に複数個の中間圧力導入孔を設け、運転負荷に
応じて、これら複数個の中間圧力導入孔を選択的に開閉
するものである。
【0006】より詳しく述べれば、旋回スクロールの端
板に、一端はラップ中心に、他端は旋回スクロール外周
に通じるシリンダと、このシリンダを通り前記圧縮室と
前記背圧室とを連通する少なくとも3個の中間圧力導入
孔と、このシリンダ内に弾性支持され圧力差により摺動
するピストンとを設けるとともに、当該ピストンに、運
転負荷に応じて前記中間圧力導入孔と選択的に連通する
少なくとも3個の連通溝を形成したものである。
板に、一端はラップ中心に、他端は旋回スクロール外周
に通じるシリンダと、このシリンダを通り前記圧縮室と
前記背圧室とを連通する少なくとも3個の中間圧力導入
孔と、このシリンダ内に弾性支持され圧力差により摺動
するピストンとを設けるとともに、当該ピストンに、運
転負荷に応じて前記中間圧力導入孔と選択的に連通する
少なくとも3個の連通溝を形成したものである。
【0007】
【作用】上記の技術的手段による働きは次のとおりであ
る.すなわち、上記した構成により、軽負荷運転時に
は、低い中間圧力を発生させる中間圧力導入孔が開状態
になり、旋回スクロール背面に作用する押圧を低下させ
るので、旋回スクロールと固定スクロールとの摩擦損失
が軽減し性能向上を図ることができる。また逆に、高負
荷運転時には、高い中間圧力を発生させる中間圧力導入
孔が開状態になり、旋回スクロール背面に作用する押圧
を上昇させるので、旋回スクロールと固定スクロールと
のシールが十分となり圧縮室からの洩れ損失が軽減し性
能向上を図ることができる。
る.すなわち、上記した構成により、軽負荷運転時に
は、低い中間圧力を発生させる中間圧力導入孔が開状態
になり、旋回スクロール背面に作用する押圧を低下させ
るので、旋回スクロールと固定スクロールとの摩擦損失
が軽減し性能向上を図ることができる。また逆に、高負
荷運転時には、高い中間圧力を発生させる中間圧力導入
孔が開状態になり、旋回スクロール背面に作用する押圧
を上昇させるので、旋回スクロールと固定スクロールと
のシールが十分となり圧縮室からの洩れ損失が軽減し性
能向上を図ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図4を
参照して説明する。まず、全体構成を説明する。図1
は、本発明の一実施例に係るスクロール圧縮機の縦断面
図、図2は、図1の要部拡大断面図である。図1に示す
スクロール圧縮機は、密閉容器1内の上部に圧縮機構部
(ポンプ部)、下部に電動機部が収納されている。圧縮
機構部は、固定スクロール2、旋回スクロール3、フレ
ーム4、クランク軸5、オルダムリング6を主要構成要
素としている。固定スクロール2の吸込口10には外部
サイクルに接続する吸込パイプ11が圧入されている。
参照して説明する。まず、全体構成を説明する。図1
は、本発明の一実施例に係るスクロール圧縮機の縦断面
図、図2は、図1の要部拡大断面図である。図1に示す
スクロール圧縮機は、密閉容器1内の上部に圧縮機構部
(ポンプ部)、下部に電動機部が収納されている。圧縮
機構部は、固定スクロール2、旋回スクロール3、フレ
ーム4、クランク軸5、オルダムリング6を主要構成要
素としている。固定スクロール2の吸込口10には外部
サイクルに接続する吸込パイプ11が圧入されている。
【0009】電動機部は、ステータ7およびロータ8か
らなり、ステータ7は密閉容器1内に焼き嵌めなどによ
り固定されており、ロータ8は、クランク軸5に圧入な
どにより嵌着されている。フレーム4の外周部は密閉容
器1に固定されており、前記クランク軸5を回転させる
軸受を具備している。固定スクロール2はボルト16に
よりフレーム4に締結されている。
らなり、ステータ7は密閉容器1内に焼き嵌めなどによ
り固定されており、ロータ8は、クランク軸5に圧入な
どにより嵌着されている。フレーム4の外周部は密閉容
器1に固定されており、前記クランク軸5を回転させる
軸受を具備している。固定スクロール2はボルト16に
よりフレーム4に締結されている。
【0010】固定スクロール2は、端板2aとこの端板
2a上に直立する渦巻状のラップ2bとからなり、旋回
スクロール3は、端板3aとこの端板3a上に直立する
渦巻状のラップ3bとからなり、それぞれのラップ部2
b,3bを互いに内側に向けて噛み合わせて圧縮室12
を形成している。旋回スクロール3のボス部にはクラン
ク軸5の偏心部5aが回転自在に嵌入され、端板3a部
の溝3cとフレーム4の溝(図示せず)にはオルダムリ
ング6が摺動自在に装着され、旋回スクロール3の自転
防止手段として機能している。また、フレーム4には、
環状の座面4aが形成されており、この座面4aにてス
クロール3の端板3aを支持している(図2参照)。9
は、クランク軸5の下部を支持する軸受である。
2a上に直立する渦巻状のラップ2bとからなり、旋回
スクロール3は、端板3aとこの端板3a上に直立する
渦巻状のラップ3bとからなり、それぞれのラップ部2
b,3bを互いに内側に向けて噛み合わせて圧縮室12
を形成している。旋回スクロール3のボス部にはクラン
ク軸5の偏心部5aが回転自在に嵌入され、端板3a部
の溝3cとフレーム4の溝(図示せず)にはオルダムリ
ング6が摺動自在に装着され、旋回スクロール3の自転
防止手段として機能している。また、フレーム4には、
環状の座面4aが形成されており、この座面4aにてス
クロール3の端板3aを支持している(図2参照)。9
は、クランク軸5の下部を支持する軸受である。
【0011】本発明の特徴部の構成を図1,2を参照し
て説明する。旋回スクロール3の端板3a部には、シリ
ンダ20が穿設され、一端は旋回スクロール3の外周に
通じ、他の一端はラップの中心部に通じている。前記シ
リンダ20には複数個(本例では3個)の中間圧力導入
孔22a,22b,22cが圧縮室12と背圧室13に
通じるよう直線状に穿孔されている。シリンダ20内に
は、ピストン21が摺動自在に装備され、このピストン
21外周には圧縮室12と背圧室13を結ぶ前記中間圧
力導入孔22a,22b,22cを連絡するように複数
個(本例では3個)の連通溝21a,21b,21cが
形設されており、ピストン21が移動するに伴い、いず
れかの中間圧力導入孔が、圧縮室12−中間圧力導入孔
−ピストン21の連通溝−背圧室13のように連通する
構成となっている。シリンダ20右端は軸方向に孔を穿
設したストッパ24が係止され、ストッパ24とピスト
ン20との間にはばね23が装備されている。
て説明する。旋回スクロール3の端板3a部には、シリ
ンダ20が穿設され、一端は旋回スクロール3の外周に
通じ、他の一端はラップの中心部に通じている。前記シ
リンダ20には複数個(本例では3個)の中間圧力導入
孔22a,22b,22cが圧縮室12と背圧室13に
通じるよう直線状に穿孔されている。シリンダ20内に
は、ピストン21が摺動自在に装備され、このピストン
21外周には圧縮室12と背圧室13を結ぶ前記中間圧
力導入孔22a,22b,22cを連絡するように複数
個(本例では3個)の連通溝21a,21b,21cが
形設されており、ピストン21が移動するに伴い、いず
れかの中間圧力導入孔が、圧縮室12−中間圧力導入孔
−ピストン21の連通溝−背圧室13のように連通する
構成となっている。シリンダ20右端は軸方向に孔を穿
設したストッパ24が係止され、ストッパ24とピスト
ン20との間にはばね23が装備されている。
【0012】このようなスクロール圧縮機の一般的な作
用を説明する。ロータ8はステータ7により回転力を受
け、クランク軸5が回転し、旋回スクロール3はオルダ
ムリング6の作用により自転することなく偏心回動(公
転)する。旋回スクロール3の偏心回動により、吸込パ
イプ11を通して吸込まれた冷媒ガスは固定スクロール
2の吸込口10を経て圧縮室12で徐々に圧縮され、吐
出口14から密閉容器1の中に放出される。放出された
冷媒ガスは電動機部を冷却し吐出パイプ15から外部サ
イクルへ供給される。
用を説明する。ロータ8はステータ7により回転力を受
け、クランク軸5が回転し、旋回スクロール3はオルダ
ムリング6の作用により自転することなく偏心回動(公
転)する。旋回スクロール3の偏心回動により、吸込パ
イプ11を通して吸込まれた冷媒ガスは固定スクロール
2の吸込口10を経て圧縮室12で徐々に圧縮され、吐
出口14から密閉容器1の中に放出される。放出された
冷媒ガスは電動機部を冷却し吐出パイプ15から外部サ
イクルへ供給される。
【0013】次に、中間圧力導入孔の作用を図2ないし
図4を参照して説明する。図3は、低負荷時のピストン
と中間圧力導入孔との位置関係を示す拡大断面図、図4
は、高負荷時のピストンと中間圧力導入孔との位置関係
を示す拡大断面図である。本実施例によれば、吐出圧力
が低下して圧縮負荷が軽減し、旋回スクロール3の固定
スクロール2への押し付け力が過大となる場合には、ピ
ストン21の図に向かって左端には減少した吐出圧力が
作用し、右端には背圧室13の圧力とばね23の押付力
との合力が作用し、前記ピストン21は、その圧力差に
よって平衡する。
図4を参照して説明する。図3は、低負荷時のピストン
と中間圧力導入孔との位置関係を示す拡大断面図、図4
は、高負荷時のピストンと中間圧力導入孔との位置関係
を示す拡大断面図である。本実施例によれば、吐出圧力
が低下して圧縮負荷が軽減し、旋回スクロール3の固定
スクロール2への押し付け力が過大となる場合には、ピ
ストン21の図に向かって左端には減少した吐出圧力が
作用し、右端には背圧室13の圧力とばね23の押付力
との合力が作用し、前記ピストン21は、その圧力差に
よって平衡する。
【0014】したがって、図2に示すように、今まで第
2の中間圧力導入孔22bが背圧室13に連通して平衡
していたピストン21を、図3に示すように、左方向に
移動させる。そこで、第1の中間圧力導入孔22aがピ
ストン21外周の連通溝21aを介して背圧室13に開
口することになる。中間圧力導入孔は、旋回スクロール
3の外側にあるほど圧縮過程が前段になり、低い圧力で
あるので、背圧室13にはより低い中間背圧が導入さ
れ、旋回スクロール3の背圧が下降し、固定スクロール
2への押し付け力を減少させる。すなわち、旋回スクロ
ール3を固定スクロール2へ過度に押し付けて摩擦損失
を増加させることが無くなり、軽負荷時の性能を向上さ
せることができる。
2の中間圧力導入孔22bが背圧室13に連通して平衡
していたピストン21を、図3に示すように、左方向に
移動させる。そこで、第1の中間圧力導入孔22aがピ
ストン21外周の連通溝21aを介して背圧室13に開
口することになる。中間圧力導入孔は、旋回スクロール
3の外側にあるほど圧縮過程が前段になり、低い圧力で
あるので、背圧室13にはより低い中間背圧が導入さ
れ、旋回スクロール3の背圧が下降し、固定スクロール
2への押し付け力を減少させる。すなわち、旋回スクロ
ール3を固定スクロール2へ過度に押し付けて摩擦損失
を増加させることが無くなり、軽負荷時の性能を向上さ
せることができる。
【0015】また反対に、吐出圧力が上昇して圧縮負荷
が増加し、旋回スクロール3の固定スクロール2への押
し付け力が不足する場合には、ピストン21左端には増
加した吐出圧力が作用し、右端には背圧室圧力とばね押
付力との合力が作用し、ピストン21は、その圧力差に
よって平衡する。
が増加し、旋回スクロール3の固定スクロール2への押
し付け力が不足する場合には、ピストン21左端には増
加した吐出圧力が作用し、右端には背圧室圧力とばね押
付力との合力が作用し、ピストン21は、その圧力差に
よって平衡する。
【0016】したがって、図2に示すように、今まで第
2の中間圧力導入孔22bが背圧室13に連通して平衡
していたピストン21を、図4に示すように、右方向に
移動させる。そこで、第3の中間圧力導入孔22cがピ
ストン21外周の連通溝21cを介して背圧室13に開
口することになる。中間圧力導入孔は、旋回スクロール
3の内側にあるほど圧縮過程が後段になり、高い圧力で
あるので、背圧室13にはより高い中間背圧が導入さ
れ、旋回スクロール3の背圧が上昇し、固定スクロール
2により強く旋回スクロール3を押し付けシール性を増
加させる。これにより、圧縮効率を向上させる効果があ
り、高負荷時の性能を向上させることができる。
2の中間圧力導入孔22bが背圧室13に連通して平衡
していたピストン21を、図4に示すように、右方向に
移動させる。そこで、第3の中間圧力導入孔22cがピ
ストン21外周の連通溝21cを介して背圧室13に開
口することになる。中間圧力導入孔は、旋回スクロール
3の内側にあるほど圧縮過程が後段になり、高い圧力で
あるので、背圧室13にはより高い中間背圧が導入さ
れ、旋回スクロール3の背圧が上昇し、固定スクロール
2により強く旋回スクロール3を押し付けシール性を増
加させる。これにより、圧縮効率を向上させる効果があ
り、高負荷時の性能を向上させることができる。
【0017】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、簡便な構造で、広い範囲の運転負荷全般にわたっ
て適正な中間押付圧を得ることができ、特に、吐出圧力
と吸入圧力との差圧が少なくなる軽負荷時と、吐出圧力
が高くなる高負荷時とに、適正な中間背圧とすることに
より性能が向上しうるスクロール圧縮機を提供すること
ができる。
れば、簡便な構造で、広い範囲の運転負荷全般にわたっ
て適正な中間押付圧を得ることができ、特に、吐出圧力
と吸入圧力との差圧が少なくなる軽負荷時と、吐出圧力
が高くなる高負荷時とに、適正な中間背圧とすることに
より性能が向上しうるスクロール圧縮機を提供すること
ができる。
【図1】本発明の一実施例に係るスクロール圧縮機の縦
断面図である。
断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】低負荷時のピストンと中間圧力導入孔との位置
関係を示す拡大断面図である。
関係を示す拡大断面図である。
【図4】高負荷時のピストンと中間圧力導入孔との位置
関係を示す拡大断面図である。
関係を示す拡大断面図である。
1 密閉容器
2 固定スクロール
3 旋回スクロール
2a,3a 端板
2b,3b ラップ
5 クランク軸
6 オルダムリング
7 ステータ
8 ロータ
10 吸込口
12 圧縮室
13 背圧室
14 吐出口
20 シリンダ
21 ピストン
21a,21b,21c 連通溝
22a,22b,22c 中間圧力導入孔
Claims (2)
- 【請求項1】 密閉容器内に、電動機と該電動機にクラ
ンク軸で連結された圧縮機構部とを収納するものであっ
て、圧縮機構部は、少なくとも、それぞれ端板上に直立
する渦巻状のラップを有する2つのスクロールが互いに
ラップを噛み合わせて圧縮室を形成し、一方のスクロー
ルに係る旋回スクロールが自転を阻止された状態で、他
方のスクロールに係る固定スクロールに対して旋回運動
をなすものであり、固定スクロールには、中心部に吐出
口、外周部に吸入口を有し、旋回スクロールのラップと
反対側の面に背圧室を備えてなるスクロール圧縮機にお
いて、前記旋回スクロールの端板に複数個の中間圧力導
入孔を設け、運転負荷に応じて、これら複数個の中間圧
力導入孔を選択的に開閉することを特徴とするスクロー
ル圧縮機。 - 【請求項2】 密閉容器内に、電動機と該電動機にクラ
ンク軸で連結された圧縮機構部とを収納するものであっ
て、圧縮機構部は、少なくとも、それぞれ端板上に直立
する渦巻状のラップを有する2つのスクロールが互いに
ラップを噛み合わせて圧縮室を形成し、一方のスクロー
ルに係る旋回スクロールが自転を阻止された状態で、他
方のスクロールに係る固定スクロールに対して旋回運動
をなすものであり、固定スクロールには、中心部に吐出
口、外周部に吸入口を有し、旋回スクロールのラップと
反対側の面に背圧室を備えてなるスクロール圧縮機にお
いて、前記旋回スクロールの端板に、一端はラップ中心
に、他端は旋回スクロール外周に通じるシリンダと、こ
のシリンダを通り前記圧縮室と前記背圧室とを連通する
少なくとも3個の中間圧力導入孔と、このシリンダ内に
弾性支持され圧力差により摺動するピストンとを設ける
とともに、当該ピストンに、運転負荷に応じて前記中間
圧力導入孔と選択的に連通する少なくとも3個の連通溝
を形成したことを特徴とするスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15658691A JPH051677A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15658691A JPH051677A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051677A true JPH051677A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=15631006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15658691A Pending JPH051677A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH051677A (ja) |
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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