JPH05167341A - 電磁波吸収材料を有する有機樹脂の構造およびその製造方法 - Google Patents
電磁波吸収材料を有する有機樹脂の構造およびその製造方法Info
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- JPH05167341A JPH05167341A JP3330753A JP33075391A JPH05167341A JP H05167341 A JPH05167341 A JP H05167341A JP 3330753 A JP3330753 A JP 3330753A JP 33075391 A JP33075391 A JP 33075391A JP H05167341 A JPH05167341 A JP H05167341A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 任意の絶縁体基体101上に形成され、有機
樹脂103内の分布密度が連続的に変化する粉末状の電
磁波吸収材料102を含有してなる有機樹脂の構造及び
その製造方法。 【効果】 任意に変化する電磁波吸収強度をもつ有機樹
脂をワンステッププロセスで製造できる。
樹脂103内の分布密度が連続的に変化する粉末状の電
磁波吸収材料102を含有してなる有機樹脂の構造及び
その製造方法。 【効果】 任意に変化する電磁波吸収強度をもつ有機樹
脂をワンステッププロセスで製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波吸収材料を有す
る有機樹脂の構造とその製造方法に関する。
る有機樹脂の構造とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の粉末状の電磁波吸収材料を
有する有機樹脂の構造とその製造方法を表した図であ
る。従来の粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂に
関しては、フェライト粉末を含んだ有機樹脂、あるいは
カーボン粉末を含んだ有機樹脂等がある。これらの有機
樹脂の構造は、粉末状の電磁波吸収材料の分布密度がほ
ぼ一様な構造である。また、これらの有機樹脂の製造方
法として、図6に示すように、あらかじめ粉末状の電磁
波吸収材料602が含まれた液状あるいはフィルム状の
有機樹脂603を任意の絶縁体基板601上に塗布し、
加熱硬化することにより製造する方法が取られている。
有する有機樹脂の構造とその製造方法を表した図であ
る。従来の粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂に
関しては、フェライト粉末を含んだ有機樹脂、あるいは
カーボン粉末を含んだ有機樹脂等がある。これらの有機
樹脂の構造は、粉末状の電磁波吸収材料の分布密度がほ
ぼ一様な構造である。また、これらの有機樹脂の製造方
法として、図6に示すように、あらかじめ粉末状の電磁
波吸収材料602が含まれた液状あるいはフィルム状の
有機樹脂603を任意の絶縁体基板601上に塗布し、
加熱硬化することにより製造する方法が取られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂においては、
該電磁波吸収材料の分布密度がほぼ一様であるため、該
有機樹脂の電磁波吸収特性は樹脂全体にわたってほぼ一
様である。したがって、有機樹脂内において異なる周波
数領域の電磁波吸収特性を示す部分を実現する場合、あ
るいは、同一の周波数領域の電磁波吸収量が異なる部分
を実現する場合には、異なる電磁波吸収特性を示す少な
くとも2種類以上の有機樹脂を張り合わせるか、あるい
は、積層しなければならない。したがって、製造工程が
増加し、煩雑となるだけでなく、これらに要する費用も
多大になるという問題点があった。さらには、装置の小
型化に適さないという問題点があった。
粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂においては、
該電磁波吸収材料の分布密度がほぼ一様であるため、該
有機樹脂の電磁波吸収特性は樹脂全体にわたってほぼ一
様である。したがって、有機樹脂内において異なる周波
数領域の電磁波吸収特性を示す部分を実現する場合、あ
るいは、同一の周波数領域の電磁波吸収量が異なる部分
を実現する場合には、異なる電磁波吸収特性を示す少な
くとも2種類以上の有機樹脂を張り合わせるか、あるい
は、積層しなければならない。したがって、製造工程が
増加し、煩雑となるだけでなく、これらに要する費用も
多大になるという問題点があった。さらには、装置の小
型化に適さないという問題点があった。
【0004】本発明の目的は、電磁波吸収材料を有する
有機樹脂の新たな構造を提案するとともに、その構造を
実現するための簡便な製造方法を提案することにある。
有機樹脂の新たな構造を提案するとともに、その構造を
実現するための簡便な製造方法を提案することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、任意の絶縁体基板上に形成された、粉末状
の電磁波吸収材料を有する有機樹脂の構造であって、該
電磁波吸収材料の分布密度が該有機樹脂内において連続
的に変化していることを特徴とする電磁波吸収材料を有
する有機樹脂の構造である。
の本発明は、任意の絶縁体基板上に形成された、粉末状
の電磁波吸収材料を有する有機樹脂の構造であって、該
電磁波吸収材料の分布密度が該有機樹脂内において連続
的に変化していることを特徴とする電磁波吸収材料を有
する有機樹脂の構造である。
【0006】また、本発明は、任意の絶縁体基板上に形
成された、粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂の
構造であって、該電磁波吸収材料が該有機樹脂の平面内
において離散的に分布していることを特徴とする電磁波
吸収材料を有する有機樹脂の構造である。
成された、粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂の
構造であって、該電磁波吸収材料が該有機樹脂の平面内
において離散的に分布していることを特徴とする電磁波
吸収材料を有する有機樹脂の構造である。
【0007】また、本発明は、任意の絶縁体基板上に粉
末状の電磁波吸収材料を有する液状の有機樹脂を塗布し
た後、該電磁波吸収材料の分布密度を変化させる方向と
平行に電場あるいは磁場を印加し、該電磁波吸収材料を
液状の有機樹脂内で泳動させることにより、該電磁波吸
収材料の分布密度を連続的に変化させ、しかる後に、加
熱硬化させることを特徴とする電磁波吸収材料を有する
有機樹脂の製造方法である。
末状の電磁波吸収材料を有する液状の有機樹脂を塗布し
た後、該電磁波吸収材料の分布密度を変化させる方向と
平行に電場あるいは磁場を印加し、該電磁波吸収材料を
液状の有機樹脂内で泳動させることにより、該電磁波吸
収材料の分布密度を連続的に変化させ、しかる後に、加
熱硬化させることを特徴とする電磁波吸収材料を有する
有機樹脂の製造方法である。
【0008】また、本発明は、任意の絶縁体基板上に液
状の有機樹脂の上方より、粉末状の電磁波吸収材料を噴
射し、該絶縁体基板と該電磁波吸収材料との間に、電場
あるいは磁場を印加することにより、該電磁波吸収材料
の噴射軌跡を制御し、液状の有機樹脂内へ到達する時の
材料の分布密度を変化させ、しかる後に、加熱硬化させ
ることを特徴とする電磁波吸収材料を有する有機樹脂の
製造方法である。。
状の有機樹脂の上方より、粉末状の電磁波吸収材料を噴
射し、該絶縁体基板と該電磁波吸収材料との間に、電場
あるいは磁場を印加することにより、該電磁波吸収材料
の噴射軌跡を制御し、液状の有機樹脂内へ到達する時の
材料の分布密度を変化させ、しかる後に、加熱硬化させ
ることを特徴とする電磁波吸収材料を有する有機樹脂の
製造方法である。。
【0009】更に、本発明は、任意の絶縁体基板の上方
より、粉末状の有機樹脂と粉末状の電磁波吸収材料を噴
射し、該絶縁体基板と該電磁波吸収材料との間に、電場
あるいは磁場を印加することにより、該電磁波吸収材料
の噴射軌跡を制御し、絶縁体基板上へ該有機樹脂と該電
磁波吸収材料を積層させ、該有機樹脂に対する電磁波吸
収材料の分布密度を変化させ、しかる後に、加熱硬化さ
せることを特徴とする電磁波吸収材料を有する有機樹脂
の製造方法である。
より、粉末状の有機樹脂と粉末状の電磁波吸収材料を噴
射し、該絶縁体基板と該電磁波吸収材料との間に、電場
あるいは磁場を印加することにより、該電磁波吸収材料
の噴射軌跡を制御し、絶縁体基板上へ該有機樹脂と該電
磁波吸収材料を積層させ、該有機樹脂に対する電磁波吸
収材料の分布密度を変化させ、しかる後に、加熱硬化さ
せることを特徴とする電磁波吸収材料を有する有機樹脂
の製造方法である。
【0010】上記発明の中でも、本発明の特徴を最もよ
く表すものは、絶縁体基板上に形成する有機樹脂に粉末
状の電磁波吸収材料を混合させ、該有機樹脂内における
該電磁波吸収材料の分布密度を連続的に変化させた構造
に関する発明である。すなわち、本発明では、図6に示
した、従来の絶縁体基板上に形成した粉末状の電磁波吸
収材料を有する有機樹脂の構造において、電場あるいは
磁場を印加することにより、該有機樹脂内における該電
磁波吸収材料の分布密度を変化させ、所望の電磁波吸収
特性を示す有機樹脂の構造とすることにより、上記問題
点の解決を図っている。
く表すものは、絶縁体基板上に形成する有機樹脂に粉末
状の電磁波吸収材料を混合させ、該有機樹脂内における
該電磁波吸収材料の分布密度を連続的に変化させた構造
に関する発明である。すなわち、本発明では、図6に示
した、従来の絶縁体基板上に形成した粉末状の電磁波吸
収材料を有する有機樹脂の構造において、電場あるいは
磁場を印加することにより、該有機樹脂内における該電
磁波吸収材料の分布密度を変化させ、所望の電磁波吸収
特性を示す有機樹脂の構造とすることにより、上記問題
点の解決を図っている。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。実施例1 図1は本発明による粉末状の電磁波吸収材料を有する有
機樹脂の構造を示した図であって、任意の絶縁体基板1
01上に形成された有機樹脂103内における粉末状の
電磁波吸収材料102の分布密度が曲線104に示すよ
うに連続的に変化した有機樹脂の構造である。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。実施例1 図1は本発明による粉末状の電磁波吸収材料を有する有
機樹脂の構造を示した図であって、任意の絶縁体基板1
01上に形成された有機樹脂103内における粉末状の
電磁波吸収材料102の分布密度が曲線104に示すよ
うに連続的に変化した有機樹脂の構造である。
【0012】以下に、この構造を実現するための製造方
法例について述べる。 ・製造方法例1 図3は、図1に示された構造を実現するための第1の製
造方法例を表した図である。任意の絶縁体基板301上
に粉末状の電磁波吸収材料302を有する液状の有機樹
脂303を塗布する((a)参照)。ここで、電磁波吸
収材料302は負に帯電しているものとする。この時、
電磁波吸収材料302の分布密度を変化させる方向と平
行に電場Eを印加すると((b)参照)、電磁波吸収材
料302は液状の有機樹脂303内を泳動し、電場Eの
正の方向へ移動する。あるいは、電磁波吸収材料302
の分布密度を変化させる方向と垂直に磁場Hを印加する
と((b)参照)、電磁波吸収材料302は液状の有機
樹脂303内を泳動し、紙面の表から裏へ印加された磁
場Hと垂直な方向へ移動する。これにより、電磁波吸収
材料302の分布密度が連続的に変化し((c)参
照)、しかる後に有機樹脂303を加熱硬化することに
より、所望の電磁波吸収特性分布を示す有機樹脂を製造
する。この方法により形成した有機樹脂の電磁波吸収特
性は曲線308に示される通りである((d)参照)。
法例について述べる。 ・製造方法例1 図3は、図1に示された構造を実現するための第1の製
造方法例を表した図である。任意の絶縁体基板301上
に粉末状の電磁波吸収材料302を有する液状の有機樹
脂303を塗布する((a)参照)。ここで、電磁波吸
収材料302は負に帯電しているものとする。この時、
電磁波吸収材料302の分布密度を変化させる方向と平
行に電場Eを印加すると((b)参照)、電磁波吸収材
料302は液状の有機樹脂303内を泳動し、電場Eの
正の方向へ移動する。あるいは、電磁波吸収材料302
の分布密度を変化させる方向と垂直に磁場Hを印加する
と((b)参照)、電磁波吸収材料302は液状の有機
樹脂303内を泳動し、紙面の表から裏へ印加された磁
場Hと垂直な方向へ移動する。これにより、電磁波吸収
材料302の分布密度が連続的に変化し((c)参
照)、しかる後に有機樹脂303を加熱硬化することに
より、所望の電磁波吸収特性分布を示す有機樹脂を製造
する。この方法により形成した有機樹脂の電磁波吸収特
性は曲線308に示される通りである((d)参照)。
【0013】なお、電磁波吸収材料302が正に帯電し
ている場合には、電場Eあるいは磁場Hをそれぞれ逆の
方向に印加すれば、曲線308で示される特性が得られ
る。 ・製造方法例2 図4は、図1に示された構造を実現するための第2の製
造方法例を表した図である。液状の有機樹脂403を塗
布した任意の絶縁体基板401((a)参照)の上方よ
り、粉末状の電磁波吸収材料402を噴射する。ここ
で、電磁波吸収材料402は負に帯電しているものとす
る。この時、絶縁体基板401と電磁波吸収材料402
との間に、電磁波吸収材料402の分布密度を変化させ
る方向と平行に電場Eを印加することにより、電磁波吸
収材料402の噴射軌跡を電場Eの正の方向へ移動する
ように制御する((b)参照)。あるいは、電磁波吸収
材料402の分布密度を変化させる方向と垂直に磁場H
を印加することにより、電磁波吸収材料402の噴射軌
跡を紙面の表から裏へ印加された磁場Hと垂直な方向へ
移動するように制御する((b)参照)。これにより、
液状の有機樹脂403へ到達した時の電磁波吸収材料4
02の分布密度が連続的に変化し((c)参照)、しか
る後に有機樹脂403を加熱硬化させることにより、所
望の電磁波吸収特性分布を示す有機樹脂を製造する。こ
の方法により形成した有機樹脂の電磁波吸収特性は曲線
408に示される通りである((d)参照)。
ている場合には、電場Eあるいは磁場Hをそれぞれ逆の
方向に印加すれば、曲線308で示される特性が得られ
る。 ・製造方法例2 図4は、図1に示された構造を実現するための第2の製
造方法例を表した図である。液状の有機樹脂403を塗
布した任意の絶縁体基板401((a)参照)の上方よ
り、粉末状の電磁波吸収材料402を噴射する。ここ
で、電磁波吸収材料402は負に帯電しているものとす
る。この時、絶縁体基板401と電磁波吸収材料402
との間に、電磁波吸収材料402の分布密度を変化させ
る方向と平行に電場Eを印加することにより、電磁波吸
収材料402の噴射軌跡を電場Eの正の方向へ移動する
ように制御する((b)参照)。あるいは、電磁波吸収
材料402の分布密度を変化させる方向と垂直に磁場H
を印加することにより、電磁波吸収材料402の噴射軌
跡を紙面の表から裏へ印加された磁場Hと垂直な方向へ
移動するように制御する((b)参照)。これにより、
液状の有機樹脂403へ到達した時の電磁波吸収材料4
02の分布密度が連続的に変化し((c)参照)、しか
る後に有機樹脂403を加熱硬化させることにより、所
望の電磁波吸収特性分布を示す有機樹脂を製造する。こ
の方法により形成した有機樹脂の電磁波吸収特性は曲線
408に示される通りである((d)参照)。
【0014】なお、電磁波吸収材料402が正に帯電し
ている場合には、電場Eあるいは磁場Hをそれぞれ逆の
方向に印加すれば、曲線408で示される特性が得られ
る。 ・製造方法例3 図5は、図1に示された構造を実現するための第3の製
造方法例を表した図である。任意の絶縁体基板501の
上方より、粉末状の有機樹脂513と粉末状の電磁波吸
収材料502を噴射する。ここで、電磁波吸収材料50
2は負に帯電し、また有機樹脂513は電気的に中性で
あるものとする。この時、絶縁体基板501と電磁波吸
収材料502との間に、電磁波吸収材料502の分布密
度を変化させる方向と平行に電場Eを印加することによ
り、電磁波吸収材料502の噴射軌跡を電場Eの正の方
向へ移動するように制御する((a)参照)。あるい
は、電磁波吸収材料502の分布密度を変化させる方向
と垂直に磁場Hを印加することにより、電磁波吸収材料
502の噴射軌跡を紙面の表から裏へ印加された磁場H
と垂直な方向へ移動するように制御する((a)参
照)。これにより、絶縁体基板501上へ有機樹脂51
3と電磁波吸収材料502が積層し、有機樹脂511に
対する電磁波吸収材料502の分布密度が連続的に変化
し((b)参照)、しかる後に有機樹脂511を加熱硬
化させることにより所望の電磁波吸収特性分布を示す有
機樹脂を製造する。この方法により形成した有機樹脂の
電磁波吸収特性は曲線508に示される通りである
((c)参照)。実施例2 図2は本発明による粉末状の電磁波吸収材料を有する有
機樹脂の他の構造を示した図であって、任意の絶縁体基
板201上に形成された有機樹脂203内における粉末
状の電磁波吸収材料202が有機樹脂203の平面内に
おいて離散的に分布している有機樹脂の構造である。図
2において、A−B間における電磁波吸収材料202の
分布密度は曲線204に示される通りである。
ている場合には、電場Eあるいは磁場Hをそれぞれ逆の
方向に印加すれば、曲線408で示される特性が得られ
る。 ・製造方法例3 図5は、図1に示された構造を実現するための第3の製
造方法例を表した図である。任意の絶縁体基板501の
上方より、粉末状の有機樹脂513と粉末状の電磁波吸
収材料502を噴射する。ここで、電磁波吸収材料50
2は負に帯電し、また有機樹脂513は電気的に中性で
あるものとする。この時、絶縁体基板501と電磁波吸
収材料502との間に、電磁波吸収材料502の分布密
度を変化させる方向と平行に電場Eを印加することによ
り、電磁波吸収材料502の噴射軌跡を電場Eの正の方
向へ移動するように制御する((a)参照)。あるい
は、電磁波吸収材料502の分布密度を変化させる方向
と垂直に磁場Hを印加することにより、電磁波吸収材料
502の噴射軌跡を紙面の表から裏へ印加された磁場H
と垂直な方向へ移動するように制御する((a)参
照)。これにより、絶縁体基板501上へ有機樹脂51
3と電磁波吸収材料502が積層し、有機樹脂511に
対する電磁波吸収材料502の分布密度が連続的に変化
し((b)参照)、しかる後に有機樹脂511を加熱硬
化させることにより所望の電磁波吸収特性分布を示す有
機樹脂を製造する。この方法により形成した有機樹脂の
電磁波吸収特性は曲線508に示される通りである
((c)参照)。実施例2 図2は本発明による粉末状の電磁波吸収材料を有する有
機樹脂の他の構造を示した図であって、任意の絶縁体基
板201上に形成された有機樹脂203内における粉末
状の電磁波吸収材料202が有機樹脂203の平面内に
おいて離散的に分布している有機樹脂の構造である。図
2において、A−B間における電磁波吸収材料202の
分布密度は曲線204に示される通りである。
【0015】この構造を実現するための製造方法につい
て述べると、実施例1の製造方法例2および3とほぼ同
様で、粉末状の電磁波吸収材料202の分布密度を離散
的にするため、電磁波吸収材料202の噴射源をノズル
状として数カ所に限定するか、あるいは、絶縁体基板上
あるいはその上方へ電磁波吸収材料202の分布密度に
対応したマスクを設けた後、噴射を行えばよい。
て述べると、実施例1の製造方法例2および3とほぼ同
様で、粉末状の電磁波吸収材料202の分布密度を離散
的にするため、電磁波吸収材料202の噴射源をノズル
状として数カ所に限定するか、あるいは、絶縁体基板上
あるいはその上方へ電磁波吸収材料202の分布密度に
対応したマスクを設けた後、噴射を行えばよい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂を1種類だけ
用いて、有機樹脂内において異なる周波数領域の電磁波
吸収特性を示す部分、あるいは、同一の周波数領域の電
磁波吸収量が異なる部分を一回の製造工程により実現す
ることができる。さらに、製造に要する費用も低減し、
装置の小型化にも適する。
粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂を1種類だけ
用いて、有機樹脂内において異なる周波数領域の電磁波
吸収特性を示す部分、あるいは、同一の周波数領域の電
磁波吸収量が異なる部分を一回の製造工程により実現す
ることができる。さらに、製造に要する費用も低減し、
装置の小型化にも適する。
【図1】本発明に係る粉末状の電磁波吸収材料を有する
有機樹脂の構造の一例を示す概念図である。
有機樹脂の構造の一例を示す概念図である。
【図2】本発明に係る粉末状の電磁波吸収材料を有する
有機樹脂の構造の他の例を示す概念図である。
有機樹脂の構造の他の例を示す概念図である。
【図3】図1に示す構造を実現するための第1の製造方
法例を示す説明図である。
法例を示す説明図である。
【図4】図1に示す構造を実現するための第2の製造方
法例を示す説明図である。
法例を示す説明図である。
【図5】図1に示す構造を実現するための第3の製造方
法例を示す説明図である。
法例を示す説明図である。
【図6】従来の粉末状の電磁波吸収材料を有する有機樹
脂の構造とその製造方法を示す概念図である。
脂の構造とその製造方法を示す概念図である。
101,201,301,401,501,601
絶縁体基板 102,202,302,402,502,602
粉末状の電磁波吸収材料 103,203,303,403,603 液状の有
機樹脂 513 粉末状の有機樹脂 104,204 粉末状の電磁波吸収材料の分布密度
を表す曲線 308,408,508 電磁波吸収特性を表す曲線
絶縁体基板 102,202,302,402,502,602
粉末状の電磁波吸収材料 103,203,303,403,603 液状の有
機樹脂 513 粉末状の有機樹脂 104,204 粉末状の電磁波吸収材料の分布密度
を表す曲線 308,408,508 電磁波吸収特性を表す曲線
Claims (5)
- 【請求項1】 任意の絶縁体基板上に形成された、粉末
状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂の構造であって、
該電磁波吸収材料の分布密度が該有機樹脂内において連
続的に変化していることを特徴とする電磁波吸収材料を
有する有機樹脂の構造。 - 【請求項2】 任意の絶縁体基板上に形成された、粉末
状の電磁波吸収材料を有する有機樹脂の構造であって、
該電磁波吸収材料が該有機樹脂の平面内において離散的
に分布していることを特徴とする電磁波吸収材料を有す
る有機樹脂の構造。 - 【請求項3】 任意の絶縁体基板上に粉末状の電磁波吸
収材料を有する液状の有機樹脂を塗布した後、該電磁波
吸収材料の分布密度を変化させる方向と平行に電場ある
いは磁場を印加し、該電磁波吸収材料を液状の有機樹脂
内で泳動させることにより、該電磁波吸収材料の分布密
度を連続的に変化させ、しかる後に、加熱硬化させるこ
とを特徴とする電磁波吸収材料を有する有機樹脂の製造
方法。 - 【請求項4】 任意の絶縁体基板上に液状の有機樹脂の
上方より、粉末状の電磁波吸収材料を噴射し、該絶縁体
基板と該電磁波吸収材料との間に、電場あるいは磁場を
印加することにより、該電磁波吸収材料の噴射軌跡を制
御し、液状の有機樹脂内へ到達する時の材料の分布密度
を変化させ、しかる後に、加熱硬化させることを特徴と
する電磁波吸収材料を有する有機樹脂の製造方法。 - 【請求項5】 任意の絶縁体基板の上方より、粉末状の
有機樹脂と粉末状の電磁波吸収材料を噴射し、該絶縁体
基板と該電磁波吸収材料との間に、電場あるいは磁場を
印加することにより、該電磁波吸収材料の噴射軌跡を制
御し、絶縁体基板上へ該有機樹脂と該電磁波吸収材料を
積層させ、該有機樹脂に対する電磁波吸収材料の分布密
度を変化させ、しかる後に、加熱硬化させることを特徴
とする電磁波吸収材料を有する有機樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33075391A JP3252974B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 電磁波吸収材料を有する有機樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33075391A JP3252974B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 電磁波吸収材料を有する有機樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05167341A true JPH05167341A (ja) | 1993-07-02 |
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---|---|---|---|---|
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1991
- 1991-12-13 JP JP33075391A patent/JP3252974B2/ja not_active Expired - Fee Related
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