JPH05166178A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH05166178A
JPH05166178A JP33168291A JP33168291A JPH05166178A JP H05166178 A JPH05166178 A JP H05166178A JP 33168291 A JP33168291 A JP 33168291A JP 33168291 A JP33168291 A JP 33168291A JP H05166178 A JPH05166178 A JP H05166178A
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浩一 山岸
Junya Tada
準也 多田
Kazuhiro Hosomi
和弘 細見
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録媒体面からの磁気ヘッドの浮上量を
低く設定しても磁気記録媒体や磁気ヘッドに傷が付き難
い磁気記録媒体の製造方法を提供すること。 【構成】 粗面化処理された非磁性基板上に磁気記録層
と保護層4とを備える磁気記録媒体の製造法に係り、上
記保護層を研磨テープを用い研磨処理して保護層表面の
微小突起を除去すると共に、ポリエステル及び/又はポ
リアミドから成る極細繊維の編織物にて構成されかつ上
記極細繊維の外周面に及び/又は編織されたこれ等極細
繊維の間隙にくさび状の凹部を有するクリーニングテー
プ6を用いて上記微小突起が除去された保護層表面をク
リーニング処理することを特徴とする。そして上記クリ
ーニングテープ6は従来のものに較べてクリーニング機
能が優れておりクリーニング処理後の保護層表面に研磨
くず等の残留物が少ないため磁気ヘッドと上記残留物と
の衝突を極端に低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粗面化処理された非磁
性基板上に磁気記録層と保護層とを備えCSS方式(コ
ンタクト・スタート・アンド・ストップ方式)を採用し
た磁気ディスク装置等に適用される磁気記録媒体の製造
方法に係り、特に、磁気記録媒体面からの磁気ヘッドの
浮上量を低く設定しても磁気記録媒体や磁気ヘッドに傷
が付き難い磁気記録媒体の製造方法の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】情報処理システムにおける外部記憶装置
の中で、上記CSS方式(コンタクト・スタート・アン
ド・ストップ方式)を採用した磁気ディスク装置等に適
用される磁気記録媒体においては、非操作時に上記磁気
記録媒体と磁気ヘッド面とが面接触し、また、操作開始
時と停止時において磁気記録媒体と磁気ヘッド面とが接
触摺動する。
【0003】そこで、非操作時における磁気記録媒体面
への磁気ヘッドの吸着現象を防止し、かつ、接触摺動時
における磁気記録媒体と磁気ヘッド双方のダメージを最
小にしてその耐久性を向上させるため、従来においては
上記非磁性基板を粗面化処理しこの粗面化処理に伴って
保護層表面が粗面状態になっている磁気記録媒体が適用
されている。
【0004】すなわち、この種の磁気記録媒体を製造す
るには、非磁性基板表面に対しラップ加工、ポリッシュ
加工、及び、テクスチャ加工等一連の表面処理を施して
その表面を粗面化した後、粗面化処理された非磁性基板
上に磁気記録層を成膜し、かつ、この磁気記録層上にこ
れを保護するためのカーボン、SiO2 等から成る保護
層を成膜する。このとき、保護層表面には上記非磁性基
板の粗面状態に対応した微小突起が多数形成されてしま
うためこの表面を研磨テープを用い研磨処理して上記微
小突起を除去すると共に、コットン、ポリアミド、ポリ
エステル等の不織布から成るクリーニングテープを用い
上記保護層表面をクリーニング処理して磁気記録媒体を
求める。
【0005】次いで、クリーニング処理された保護層上
にフロロカーボン系の潤滑剤を塗布して潤滑層を形成
し、かつ、バーニッシュヘッドを用いて潤滑層が形成さ
れた磁気記録媒体表面に付着する塵埃等の付着物を除去
した後、グライドハイトテスト(glide height test…ヘ
ッド滑走特性試験)を行って所定の規格に適合した磁気
記録媒体を製造している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この様にし
て製造された磁気記録媒体に対し磁気ヘッドの浮上量を
低く設定し、磁気ヘッドをより磁気記録媒体面に接近さ
せて操作した場合、保護層の表面粗さRmax (基準長さ
内の最高山頂から最深谷底までの高さ)より磁気ヘッド
の浮上量を大きく設定しているにも拘らず上記保護層の
凸部部分と磁気ヘッドとが衝突して磁気ヘッドの安定し
た低浮上走行が図れなくなる欠点があり、このため磁気
記録媒体と磁気ヘットに傷が付き易くなって長期間の使
用に耐えられなくなる問題点があった。
【0007】そこで、この原因について鋭意研究を重ね
た結果、上記クリーニング処理において適用されている
コットン、ポリエステル等不織布から成る従来のクリー
ニングテープにその原因があることが判明した。
【0008】すなわち、コットン、ポリエステル等不織
布から成る従来のクリーニングテープではそのクリーニ
ング機能が弱く上記研磨処理にて発生した研磨くずを十
分に取除くことが困難であったこと、また、従来適用さ
れているある種のクリーニングテープにおいてはこのテ
ープを構成している短繊維が脱落して保護層表面に付着
してしまうことがあるため、これ等残留した研磨くずや
脱落した短繊維に磁気ヘッドが衝突してしまうためであ
った。
【0009】尚、上記グライドハイトテストを行う前に
実施するバーニッシュヘッドによる処理の際、その浮上
量を低く設定させることにより保護層表面に残留する研
磨くずや短繊維を除去することは可能である。
【0010】しかし、限界以上にバーニッシュヘッドの
浮上量を低下させると、バーニッシュヘッドの底面側に
掻きとられた研磨くず等が堆積し易く、このたまった研
磨くず等との接触により保護層表面が傷付いてしまうた
め上記問題点を解消する方法にはなり得なかった。
【0011】本発明はこの様な問題点に着目してなされ
たもので、その課題とするところは、磁気記録媒体面か
らの磁気ヘッドの浮上量を低く設定しても磁気記録媒体
や磁気ヘッドに傷が付き難い磁気記録媒体の製造方法を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に係る
発明は、粗面化処理された非磁性基板上に、磁気記録層
とこの上に設けられた保護層とを備える磁気記録媒体の
製造方法を前提とし、上記保護層表面を研磨テープを用
い研磨処理して保護層表面の微小突起を除去すると共
に、ポリエステル及び/又はポリアミドから成る極細繊
維の編織物にて構成され、かつ、上記極細繊維の外周面
に及び/又は編織されたこれ等極細繊維の間隙にくさび
状の凹部を有するクリーニングテープを用いて上記微小
突起が除去された保護層表面をクリーニング処理するこ
とを特徴とするものであり、また、請求項2に係る発明
は請求項1に係る発明を前提とし、上記クリーニングテ
ープの背面側に弾性ローラを配置し、この弾性ローラに
よりクリーニングテープを磁気記録媒体の保護層側へ押
圧してクリーニング処理を行うことを特徴とするもので
ある。
【0013】この様な技術的手段において上記クリーニ
ングテープを構成する編織物はポリエステル及び/又は
ポリアミドから成る太さ1〜5μm程度の極細繊維を主
成分とするものである。そして、この様な極細繊維を求
めるには、例えば、ポリエステルとポリアミドのフィブ
リル化型複合繊維を編織物の製造前及び/又は後におい
て加熱処理や化学処理を施してフィブリル化(複合繊維
を各成分に分割すること)することによって得ることが
できる。求められた極細繊維の断面形状は、三角形、四
角形、多角形等鋭角な角部を有する形状になっており、
これ等極細繊維の外周面に及び/又は編織されたこれ等
極細繊維の間隙にくさび状の凹部を備えている。このた
め、研磨テープによる研磨処理が施された保護層表面に
対し上記極細繊維から成るクリーニングテープはよく適
合し保護層表面上に残留する研磨くずを的確に捕らえる
ことが可能となり、そのクリーニング機能を大幅に向上
できる。更に、これ等極細繊維から成るクリーニングテ
ープは自己発塵性がなく短繊維の脱落もないため、従来
のようにクリーニング処理後に保護層表面上に短繊維等
が付着する恐れもなくそのクリーニング機能を劣化させ
ることもない。
【0014】そして、この技術的手段において適用でき
るクリーニングテープとしては、例えば、『ザヴィーナ
ミニマックス』(カネボウ株式会社製ワイピングクロ
スの商品名)、『ミクロスター』(帝人株式会社製ワイ
ピングクロスの商品名)、『シャインアップ』(株式会
社クラレ製ワイピングクロスの商品名)、及び、『ミラ
クルクリーンクロス』(東レ株式会社製ワイピングクロ
スの商品名)等が具体的に挙げられる。
【0015】ここで、研磨テープによる研磨処理が施さ
れた保護層表面に対し上記クリーニングテープを接触さ
せる方式は任意であり、例えば、クリーニングテープの
背面側に鏡面仕上げされた板状プラテンやゴムローラ等
弾性ローラを配置し、これ等プラテンや弾性ローラによ
りクリーニングテープを磁気記録媒体の保護層側へ押圧
する方式が適用できる。尚、後者の弾性ローラを配置す
る方式を適用した場合には前者の方式を適用した場合に
較べて以下のような利点を有する。すなわち、この弾性
ローラにより押圧することによりクリーニングテープが
伸長され、その極細繊維外周面や編織された極細繊維の
間隙が露出してそのくさび状凹部が磁気記録媒体の保護
層表面に接触し易くなり、このくさび状凹部により保護
層表面に残留する研磨くずをより的確に捕らえることが
可能となる利点を有する。
【0016】次に、この技術的手段において磁気記録媒
体の非磁性基板については従来と同様の材料を適用する
ことができ、例えば、磁気ディスクとして使用されるも
のについては高純度アルミニウム、アルミニウム合金、
セラミックス、硬質プラスチック等から成る円盤状基板
が適用できる。尚、広く利用されている高純度アルミニ
ウム基板については表面をアルマイト処理後鏡面仕上げ
を行うか、上記表面を無電解メッキ等によりNi−P合
金、Ni−Cu−P合金等の皮膜を形成した後鏡面仕上
げ処理を施す。このように硬化処理した基板は、公知の
ように研摩テープや研摩液を使用して板材の円周方向に
ほぼ同心円状の傷をつける粗面化加工いわゆるテクスチ
ャ加工を施す。
【0017】また、上記磁気記録層を構成する記録材料
としては、γ−Fe2 3 から成るスパッタリング膜
や、Co系、CoNi系、CoNiCr系、CoPt
系、CoCrTa系、Fe系等のスパッタリング膜、蒸
着膜、メッキ膜等従来と同様の材料が適用でき、かつ、
磁気特性を調整するために下地層としてCr、Cr合金
等の皮膜を設けてもよい。更に、磁気記録層を保護する
保護層としては、従来と同様にカーボン、SiO2 、S
iN、SiAlON、ZrO2 膜等が適用でき、また、
この保護膜の耐摩耗性を改善する潤滑剤についても、フ
ロロカーボン系等従来の材料が適用できる。
【0018】
【作用】請求項1に係る発明によれば、保護層表面を研
磨テープを用い研磨処理して保護層表面の微小突起を除
去すると共に、ポリエステル及び/又はポリアミドから
成る極細繊維の編織物にて構成され、かつ、上記極細繊
維の外周面に及び/又は編織されたこれ等極細繊維の間
隙にくさび状の凹部を有するクリーニングテープを用い
て上記微小突起が除去された保護層表面をクリーニング
処理しており、研磨処理で削り取られた微小突起の研磨
くずを、クリーニングテープにおける極細繊維の外周面
及び/又は編織されたこれ等極細繊維の間隙が保有する
くさび状凹部にて的確に捕らえてこれを確実に除去でき
ると共に、極細繊維から成るクリーニングテープは自己
発塵性がなく短繊維の脱落もないため保護層表面にクリ
ーニングテープを構成する繊維が付着する恐れもなくす
ことが可能となる。
【0019】また、請求項2に係る発明によれば、上記
クリーニングテープの背面側に弾性ローラを配置し、こ
の弾性ローラによりクリーニングテープを磁気記録媒体
の保護層側へ押圧してクリーニング処理を施しており、
上記弾性ローラの押圧によりクリーニングテープが伸長
されその極細繊維外周面や編織された極細繊維の間隙が
露出してそのくさび状凹部が保護層表面に接触し易くな
るため、このくさび状凹部により研磨処理で削り取られ
た微小突起の研磨くずを的確に捕らえてより確実に除去
することが可能となる。
【0020】従って、クリーニング処理後の保護層表面
に研磨くず等が残留し難いことからバーニッシュヘッド
でバーニッシュ処理を行う際、バーニッシュヘッドの浮
上量を低く設定しても掻きとられる研磨くず等が相対的
に少なくなるためバーニッシュヘッドの底面側に堆積さ
れる研磨くず等も少なくなり、その分、保護層表面に傷
がつき難くなって磁気ヘッドの低浮上走行を補償するこ
とが可能になる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を磁気ディスクに適用した実施
例について詳細に説明する。
【0022】尚、この磁気ディスクは、図1に示すよう
に粗面化処理されたアルミニウム合金(Mg:4重量
部,Al:96重量部)から成る基板1と、この基板1
上に無電解メッキ法により成膜されたNi−P合金の硬
化処理膜2と、この硬化処理膜2上にクロムから成る下
地層(図示せず)を介しDCマグネトロンスパッタリン
グ法にて成膜された厚さ300ÅのCoCrTa磁気記
録層3と、この磁気記録層3上にDCスパッタリング法
で成膜されたカーボン保護層4とでその主要部が構成さ
れ、かつ、この保護層4上にパーフロロポリエーテルの
潤滑層5が形成されて成るものである。
【0023】以下、この実施例に係る磁気ディスクの製
造工程を説明すると、まず、無電解メッキ法にてNi−
P合金の硬化処理膜2が成膜された上記アルミニウム合
金から成る直径3.5インチの基板1に対し、ラップ加
工及びポリッシュ加工を施して表面粗さRmax (基準
長さ内の最高山頂から最深谷底までの高さ)が300Å
以下の表面粗度を有するディスク基板を製造した。
【0024】この粗さを有する基板1表面に対し、ポリ
エステルベースフィルム上に平均粒径6μmのアルミナ
砥粒が結着されて成る研摩テープを一定の力で押付けて
テクスチャ加工を施しその表面粗さをRtmで約550Å
に設定した。
【0025】次に、このテクスチャ加工が施された基板
1をDCスパッタリング装置のチャンバー内にセット
し、チャンバー内の圧力が約10-7Torrになるまで真空
ポンプ装置により排気した後、チャンバー内に設置され
たヒーターにより上記基板1を300℃に加熱した。
【0026】そして、この基板1上に、DCスパッタリ
ング法により基板温度:300℃,Arガス圧:10 m
Torr,DC投入電力:5W/cm2 の条件下で厚さ50
0ÅのCrを成膜して磁気特性を調整するための下地層
(図示せず)を形成し、かつ、上記基板1とスパッタリ
ング用ターゲットの間に(−150V)のバイアス電圧
を印加して厚さ300ÅのCoCrTa磁気記録層3を
成膜した後、この上に上記下地層と同条件でカーボン保
護層4を成膜した。
【0027】次に、カーボン保護層4が成膜された基板
1を高速で回転させると共にポリエステルベースフィル
ム上に平均粒径2μmのアルミナ砥粒が結着されて成る
研磨テープを上記カーボン保護層4上に密着し、かつ、
テープ研磨装置を用いてテープ押圧0.9kg/cm2
の条件で研磨処理を施してカーボン保護層4表面の微小
突起を除去した後、図2〜3に示すようにナイロンとポ
リエステルから成る極細繊維の編織物(カネボウ株式会
社製ワイピングクロス 商品名『ザヴィーナミニマック
ス』,原糸径:1〜5μm,繊維密度:約13,000
本/cm2 )で構成されたクリーニングテープ6を用
い、この背面側に配置されたゴムローラ7によりクリー
ニングテープ6を保護層4側へテープ押圧0.9kg/
cm2 の条件で押圧してクリーニング処理を施した。
【0028】尚、上記クリーニングテープ6は、図3に
示すようにその供給ローラ61から巻取ローラ62側へ
回収されるようになっており、常に新しい面が上記カー
ボン保護層4と接するように調整されている。また、ク
リーニングテープ6を構成する極細繊維の外周面には図
4に示すようにくさび状の凹部60が備わっており、ま
た編織されたこれ等極細繊維の間隙にもくさび状の凹部
を有しており、これ等くさび状凹部により保護層4表面
の研磨くずを的確に捕らえて確実に除去できるように構
成されている。
【0029】そして、研磨処理とクリーニング処理が施
された上記保護層4表面上にスピンコート法により膜厚
25Åのパーフルオロポリエーテル系潤滑剤(モンテジ
ソン社製 商品名AM2001)を塗布した後、バーニ
ッシュヘッドによるバーニッシュ処理(処理条件 シー
ク速度:12mm/sec ,シークヘッドと磁気ディスクの
相対速度:6m/sec ,処理回数:3往復)を施すと共
にグライドハイトテスト(ヘッド滑走特性試験 ヘッド
浮上量:0.09μm,検査領域:半径19.6〜4
4.8mm)を行って低浮上走行可能な磁気ディスクを製
造した。
【0030】尚、ディスク10枚(20面)についてバ
ーニッシュ処理とグライドハイトテストを行ったが、グ
ライドハイトテストの際、保護層4表面に残留した微小
突起とヘッドとの接触突起数(1面平均当りの個数)、
及び、この接触によって形成された平均スクラッチ本数
(1面平均当りの本数)を外観検査によりそれぞれ測定
した。この結果を表1に示す。
【0031】[比較例1]ナイロンとポリエステルから
成る極細繊維の編織物で構成されたクリーニングテープ
に代えて、100%ポリアミド製の不織布で構成された
クリーニングテープを用いクリーニング処理を施した以
外は実施例と略同一である。
【0032】そして、ディスク10枚について、同じく
上記グライドハイトテストにおける接触突起数(1面平
均当りの個数)及び平均スクラッチ本数(1面平均当り
の本数)を測定した。この結果を表1に示す。
【0033】[比較例2]ナイロンとポリエステルから
成る極細繊維の編織物で構成されたクリーニングテープ
に代えて、50%ポリアミドと50%ポリエステルから
成る不織布で構成されたクリーニングテープを用いクリ
ーニング処理を施した以外は実施例と略同一である。
【0034】そして、ディスク10枚について、同じく
上記グライドハイトテストにおける接触突起数(1面平
均当りの個数)及び平均スクラッチ本数(1面平均当り
の本数)を測定した。この結果を表1に示す。
【0035】[比較例3]ナイロンとポリエステルから
成る極細繊維の編織物で構成されたクリーニングテープ
に代えて、100%ポリエステル製の不織布で構成され
たクリーニングテープを用いクリーニング処理を施した
以外は実施例と略同一である。
【0036】そして、ディスク10枚について、同じく
上記グライドハイトテストにおける接触突起数(1面平
均当りの個数)及び平均スクラッチ本数(1面平均当り
の本数)を測定した。この結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 『耐久性テスト』次に、実施例並びに各比較例に係る磁
気ディスクについてCSSテストに基づく耐久性テスト
を行った。
【0038】すなわち、膜厚25Åのパーフルオロポリ
エーテル系潤滑剤が塗布された磁気ディスクを回転スピ
ンドルにセットすると共にこの磁気ディスクの半径20
mmの位置に薄膜磁気ヘッド(スライダ材質:Al2 3
・TiC,スライダ寸法:長さ3.20mm、幅:2.6
6mm,荷重:7.2g重)をおいた後、0rpm(すな
わち薄膜磁気ヘッドが磁気ディスク面に接触している状
態)→3600rpm(すなわち薄膜磁気ヘッドが磁気
ディスク面から浮上している状態。尚、本試験では浮上
量:0.13μm)→0rpm(すなわち薄膜磁気ヘッ
ドが再び浮上状態から接触状態に戻る)の工程を30秒
の周期で行ってCSSテスト(コンタクト・スタート・
アンド・ストップ)を実施し、開始前の摩擦係数、開始
してから5,000回後の摩擦係数、20,000回後
の摩擦係数、並びに20,000回後で48時間放置後
の摩擦係数をそれぞれ測定した。
【0039】そして、この結果を表2に示す。
【0040】
【表2】 『評価』 (1)グライドハイトテスト 表1の結果から明らかなように、比較例においては1面
平均当りの接触突起数が0.08以上であるのに対し、
実施例に係る磁気ディスクにおいては1面平均当りの接
触突起数が0.045個で極端に少なくなってる。
【0041】また、1面平均当りのスクラッチ本数につ
いても、比較例においては0.072本以上あるのに対
し、実施例に係る磁気ディスクにおいては0.015本
と同じく少なくなっている。
【0042】この差異は、比較例に較べて実施例に係る
磁気ディスクにおいては保護層表面に研磨くず等の残留
物が少ないことからバーニッシュヘッドでバーニッシュ
処理を行う際、バーニッシュヘッドの浮上量を低く設定
しても掻きとられる残留物が相対的に少なくなるため、
バーニッシュヘッドの底面側に堆積される残留物も少な
くなり、その分、保護層表面に傷がつき難くグライドハ
イトテストにおける磁気ヘッドの低浮上走行が補償され
ているためであると思われる。
【0043】(2)CSSテスト 表2の結果から明らかなように、CSSテスト開始前の
摩擦係数値が実施例と比較例とが略同一であるものの、
5,000回後の摩擦係数については実施例に較べて比
較例に係る磁気ディスクにおいては極端に大きくなって
おり、比較例に係る磁気ディスクは実施例に較べその耐
久性が劣っている。
【0044】この差異は、比較例に較べて実施例に係る
磁気ディスクにおいては保護層表面に研磨くず等の残留
物が少なく、従って、CSSテストを繰返しても磁気ヘ
ッドと保護層表面上の残留物との衝突が少なく傷が付き
難いのに対し、比較例に係る磁気ディスクにおいては上
記残留物と磁気ヘッドとの衝突が頻繁に起こるため磁気
ディスク表面に傷が付き易く、従って、CSSテストを
繰返す度にその摩擦係数が大きくなるためであると思わ
れる。
【0045】
【発明の効果】請求項1〜2に係る発明によれば、クリ
ーニング処理後の保護層表面に研磨くず等が残留し難い
ことからバーニッシュヘッドでバーニッシュ処理を行う
際、バーニッシュヘッドの浮上量を低く設定しても掻き
とられる研磨くず等が相対的に少なくなるためバーニッ
シュヘッドの底面側に堆積される研磨くず等も少なくな
り、その分、保護層表面に傷がつき難くなって磁気ヘッ
ドの低浮上走行を補償することが可能になる。
【0046】従って、磁気記録媒体面からの磁気ヘッド
の浮上量を低く設定できるため記録信号のSN比が向上
する効果を有しており、かつ、磁気ヘッドの浮上量を低
く設定しても磁気記録媒体や磁気ヘッドに傷が付き難い
効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る磁気ディスクの断面図。
【図2】実施例に係るクリーニング処理を説明する平面
図。
【図3】図2の側面状態を示す概略側面図。
【図4】実施例に係るクリーニングテープを構成する極
細繊維の部分拡大図。
【符号の説明】
1 基板 2 硬化処理膜 3 磁気記録層 4 保護層 5 潤滑層 6 クリーニングテープ 7 ゴムローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細見 和弘 東京都港区新橋5−11−3 住友軽金属工 業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗面化処理された非磁性基板上に、磁気記
    録層とこの上に設けられた保護層とを備える磁気記録媒
    体の製造方法において、 上記保護層表面を研磨テープを用い研磨処理して保護層
    表面の微小突起を除去すると共に、 ポリエステル及び/又はポリアミドから成る極細繊維の
    編織物にて構成され、かつ、上記極細繊維の外周面に及
    び/又は編織されたこれ等極細繊維の間隙にくさび状の
    凹部を有するクリーニングテープを用いて上記微小突起
    が除去された保護層表面をクリーニング処理することを
    特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】上記クリーニングテープの背面側に弾性ロ
    ーラを配置し、この弾性ローラによりクリーニングテー
    プを磁気記録媒体の保護層側へ押圧してクリーニング処
    理を行うことを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体
    の製造方法。
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