JPH05164645A - 圧力センサ - Google Patents

圧力センサ

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JPH05164645A
JPH05164645A JP35092091A JP35092091A JPH05164645A JP H05164645 A JPH05164645 A JP H05164645A JP 35092091 A JP35092091 A JP 35092091A JP 35092091 A JP35092091 A JP 35092091A JP H05164645 A JPH05164645 A JP H05164645A
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JP
Japan
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piezoelectric body
pressure
body portion
receiving rod
piezoelectric
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Application number
JP35092091A
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English (en)
Inventor
Shigeo Okuma
重男 大隈
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Japan Electronic Control Systems Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Electronic Control Systems Co Ltd filed Critical Japan Electronic Control Systems Co Ltd
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Publication of JPH05164645A publication Critical patent/JPH05164645A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力センサにおいて、圧力を長期に亘り高精
度に検出できると共に、温度補償機能を有する圧力セン
サをコンパクトに構成する。 【構成】 圧電体31の上,下面に貼着された各プラス
側電極32A,各マイナス側電極32Cの間を、応力軸
方向と同一方向となる分極軸P1 を有する第1の圧電体
部31A,31Aとし、各マイナス側電極32B,プラ
ス側電極32Dの間を、応力軸方向と逆方向となる分極
軸P2 を有する第2の圧電体部31B,31Bとして扇
状に4分割にして形成する。そして、受圧ロッド33の
各扇状押圧面33Fで前記各第1の圧電体部31Aを押
圧して圧力を検出し、各第2の圧電体部31Bでパイロ
電気を検出し、各第1の圧電体部31Aに加重されるパ
イロ電気分を打消すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ン等の燃焼圧を検出する燃焼圧センサに用いて好適な圧
力センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ケーシングと、該ケーシングの
先端側に設けられ、該ケーシングの先端側に外部から作
用する圧力に応じて軸方向に変位するダイヤフラムと、
該ダイヤフラムに当接するように、前記ケーシング内に
設けられた受圧ロッドと、該受圧ロッドを介して伝達さ
れる前記ダイヤフラムの変位を前記圧力に応じた電圧信
号として出力する圧電体とからなる圧力センサとしての
燃焼圧センサは、例えば実開昭60−535号公報等に
よって知られている。
【0003】そこで、この種の燃焼圧センサに用いられ
る圧電体を図6および図7に基づいて説明する。
【0004】図中、1はチタン酸鉛等の圧電材料からな
る圧電体で、該圧電体1の上下面には、導電性ペースト
等からなる電極1A,1Bが形成されている。そして、
該圧電体1は燃焼圧によるダイヤフラムの変位を受圧ロ
ッドを介して受承し、この燃焼圧に応じた電圧信号をコ
ントロールユニット(いずれも図示せず)に向けて出力
するようになっている。また、該圧電体1は図6に示す
如く、製造時に該各電極1A,1Bを介して高電界が加
えられることにより、自発分極の向きがある程度揃えら
れて分極軸Pが上下方向(軸方向)に形成され、該分極
軸Pに対して並行な応力軸Fから圧力(応力)が作用す
ると、圧電体1の内部に歪みが生じ、この圧力に応じた
電荷(電圧信号)を各電極1A,1Bを介して信号軸V
の方向に出力する所謂d33型素子として構成されてい
る。
【0005】そして、この種の従来技術による燃焼圧セ
ンサはエンジンの燃焼室に取付けられ、燃焼時の高い圧
力(燃焼圧)をダイヤフラムで受承し、該ダイヤフラム
の軸方向の変位を受圧ロッドを介して圧電体1に伝える
ことにより、該圧電体1は燃焼圧に応じた電圧信号をコ
ントロールユニット等に出力し、コントロールユニット
はこの電圧信号に基づいて燃焼圧の大小を判定し、エン
ジンへの燃料噴射時期や点火タイミング等を制御するよ
うになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、ダイヤフラムの変位を受圧ロッドを介して
圧電体1に伝達することにより、燃焼室内の高温が圧電
体1に直接的に伝わって該圧電体1が破損したりするの
を防止するようになっている。しかし、該圧電体1は図
6に示す如く、分極軸Pと信号軸Vとが同方向に形成さ
れているから、温度変化によりパイロ電気を生じ易く、
ケーシング本体,受圧ロッド等を介して燃焼室内の高温
が伝達され、圧電体1の温度が上昇すると、図7中に実
線で示す特性線2の如く、圧電体1の温度上昇によって
パイロ電気が検出信号(電圧信号)に加重され、正確に
燃焼圧を出力することができないという問題がある。
【0007】このため、上述した従来技術によるもので
は、圧電体1の近傍に熱電対やサーミスタ等の温度セン
サを設け、該温度センサによって圧電体1の周囲温度を
検出し、コントロールユニットはこの検出温度に基づい
て該圧電体1の検出信号を補正するようになっている。
しかし、この温度センサと圧電体1は異なる信号を出力
するから、コントロールユニットの電子回路や補正プロ
グラム等が複雑化してコストが大幅に増大するばかり
か、温度センサを取付ける分だけ燃焼圧センサ全体が大
型化して取付け自由度が低下する上に、温度センサが経
年劣化した場合は正確に補正することが出来ないという
問題がある。
【0008】本発明は上述した従来技術による問題に鑑
みなされたもので、本発明は圧電体の温度が変化した場
合でも、温度依存性のない安定した検出信号を出力でき
るようにした圧力センサを提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成は、ケーシングと、該ケー
シングの先端側に設けられ、該ケーシングの先端側に外
部から作用する圧力に応じて軸方向に変位するダイヤフ
ラムと、該ダイヤフラムに当接するように前記ケーシン
グ内に設けられた受圧ロッドと、該受圧ロッドを介して
伝達される前記ダイヤフラムの変位を前記圧力に応じた
電圧信号として出力する圧電体とからなる圧力センサに
おいて、前記圧電体は応力軸方向と分極軸方向とが同一
方向となる第1の圧電体部と応力軸方向と分極軸方向と
が互いに逆方向となる第2の圧電体部とに分割して形成
し、前記受圧ロッドの圧電体押圧面側には、前記圧電体
の第1の圧電体部と対応する位置に押圧突起面を形成し
たことにある。
【0010】さらに、前記圧電体の第1の圧電体部と第
2の圧電体部との軸方向端面の面積を同一面積となるよ
うに形成することが望ましい。
【0011】
【作用】上記構成により、第1の圧電体部では受圧ロッ
ドの押圧突起面からの圧力を検出し、第2の圧電体部で
は温度変化によるパイロ電気のみを検出し、第1の圧電
体部に発生する温度変化によるパイロ電気を打ち消すこ
とができる。
【0012】さらに、第1の圧電体部と第2の圧電体部
との軸方向の端面の面積を同一面積にすることにより、
前記各圧電体部に発生するパイロ電気の変化量を同程度
にでき、より正確にパイロ電気の影響を除去することが
できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例による圧力センサを、
燃焼圧センサとして用いた場合を例に挙げ、図1ないし
図5に基づき説明する。
【0014】まず、第1の実施例を図1ないし図3に示
し説明する。
【0015】図中、11はケーシング、12は後述する
ダイヤフラム13、上カバー14と共に該ケーシング1
1を構成するケーシング本体を示し、該ケーシング本体
12は、その上端側が上カバー14によって施蓋され、
後述のコンタクトプレート19、圧電体16等を収容し
た大径筒部12Aと、該大径筒部12Aの下端側に一体
形成され、後述の受圧ロッド15を収容した小径筒部1
2Bとから段付筒状に形成され、該小径筒部12Bの下
端側にはダイヤフラム13が一体的に設けられている。
そして、該ケーシング本体12はダイヤフラム13がエ
ンジン本体の燃焼室内に臨むようにして、エンジン本体
のシリンダヘッド(いずれも図示せず)に取付けられ
る。
【0016】13はケーシング本体12の小径筒部12
Bの下端側に一体形成された薄肉円板状のダイヤフラム
を示し、該ダイヤフラム13は燃焼室内の圧力(燃焼
圧)を受圧すると、この圧力に応じて軸方向(上,下方
向)に撓み、受圧ロッド15を軸方向に変位させるもの
である。
【0017】14はケーシング本体12の大径筒部12
Aの上端側にレーザ溶接等の手段を用いて固着された段
付円筒状の上カバーを示し、該上カバー14の上側には
シリンダヘッド外へと上向きに突出する縮径部14Aが
形成され、該上カバー14内には後述のリード線20が
上向きに伸長して設けられている。
【0018】15はケーシング本体12の小径筒部12
B内に位置して軸方向に変位可能に設けられたステンレ
ス等の導電性材料により段付棒状に形成された受圧ロッ
ドを示し、該受圧ロッド15は、小径部15Aと、該小
径部15Aの先端側に形成され、ダイヤフラム13の上
面側に当接する球面部15Bと、前記小径部15Aの基
端側にテーパ部15Cを介して形成された大径部15D
と、該大径部15Dの上端面に、図2に示すように突出
形成された大径部15Dよりも小径の筒状突起部15E
とから構成されている。また、該筒状突起部15Eの先
端面は平坦な押圧突起面としての環状押圧面15Fとな
り、該環状押圧面15Fは後述する圧電体16のマイナ
ス側電極17Cに銅プレート18を介して当接するよう
に同一の環状に形成されている。そして、該受圧ロッド
15は、燃焼圧によってダイヤフラム13が軸方向に撓
むと、ケーシング本体12内を軸方向に変位し、このダ
イヤフラム13の変位を、環状押圧面15F,銅プレー
ト18を介してマイナス側電極17Cに押圧し、この押
圧力を後述の第1の圧電体部16Aに対して軸方向に伝
達する。
【0019】16はケーシング本体12の大径筒部12
A内に位置して、受圧ロッド15の環状押圧面15Fの
上端側に銅プレート18を介して設けられ、チタン酸鉛
などの圧電性材料により短尺厚肉の円筒状に形成された
圧電体を示し、該圧電体16の上面側および下面側に
は、それぞれ印刷手段など同心円状に、かつ同一面積を
有するように形成された2枚の環状シート電極がそれぞ
れ離間して貼着されている。そして、該各電極のうち、
図2に示すように上面側の内側電極がプラス側電極17
A、外側電極がマイナス側電極17Bとなり、図3に示
すように下面側の内側電極がマイナス側電極17C、外
側電極がプラス側電極17Dとなり、前記マイナス側電
極17Cは銅プレート18を介して受圧ロッド15の環
状押圧面15Fに当接している。
【0020】ここで、前記圧電体16に貼着された電極
17A〜17Dは前述した極性方向となるように、該圧
電体16は製造時に図3に示す如く、上面側のプラス側
電極17Aと下面側のマイナス側電極17Cとの間で
は、応力軸Fと同一方向となる分極軸P1 および信号軸
V1 を有する第1の圧電体部16Aが形成され、上面側
のマイナス側電極17Bと下面側のプラス側電極17D
との間では、応力軸Fと逆方向となる分極軸P2 および
信号軸V2 を有する第2の圧電体部16Bが形成されて
いる。そして、第1の圧電体部16Aは受圧ロッド15
の環状押圧面15Fによる押圧を銅プレート18および
マイナス側電極17Cを介して受承するようになってい
るから、圧力検出部として動作し、第2の圧電体部16
Bは環状押圧面15Fの影響を受けないから、温度変化
によるパイロ電気を検出する温度補正検出部として動作
する。
【0021】なお、18は圧電体16の下面側と受圧ロ
ッド15の環状押圧面15Fとの間に位置して設けられ
た薄肉の円板状に形成された銅プレートを示し、該銅プ
レート18は圧電体16の下面側に貼着されたマイナス
側電極17C,プラス側電極17Dおよび受圧ロッド1
5とを電気的に接続するものである。
【0022】そして、前記圧電体16の下面側のマイナ
ス側電極17C,プラス側電極17Dは、銅プレート1
8,受圧ロッド15,ケーシング本体12等を介してエ
ンジン本体にアースされ、上面側のプラス側電極17
A,マイナス側電極17Bは、後述のコンタクトプレー
ト19のコンタクト部19Aに接触して電気的に接続さ
れ、前記第1の圧電体部16Aと第2の圧電体部16B
とは極性方向の異なる並列接続になっている。
【0023】従って、該圧電体16は、ダイヤフラム1
3が軸方向に撓んで受圧ロッド15が軸方向に変位し、
該受圧ロッド15の環状押圧面15Fによって銅プレー
ト18を介して第1の圧電体部16Aのみが軸方向に押
圧されるから、該第1の圧電体部16Aでは、圧縮歪が
応力軸F方向に生じ、分極軸P1 方向に分極が発生し、
信号軸V1 方向に電荷が発生する。そして、この電荷
(電圧信号)を燃焼圧に対応した検出電圧としてプラス
側電極17Aからコンタクトプレート19,リード線2
0等を介してコントロールユニット(図示せず)に出力
する。
【0024】19は受圧ロッド15と対向してケーシン
グ本体12の大径筒部12A内に設けられた導電性材料
からなるコンタクトプレートを示し、該コンタクトプレ
ート19の下端側には円板状のコンタクト部19Aが形
成され、該コンタクト部19Aの下面側は圧電体16の
プラス側電極17A,マイナス側電極17Bにそれぞれ
当接し、該コンタクトプレート19の上端側は上カバー
14の縮径部14A内に伸長してリード線20にカシメ
固定されている。そして、該コンタクトプレート19は
圧電体16のプラス側電極17A,マイナス側電極17
Bからの電圧信号をリード線20を介してコントロール
ユニットに伝達するものである。
【0025】21はコンタクトプレート19のコンタク
ト部19Aの上面側に当接して設けられ、絶縁性を有す
るセラミック材料により環状に形成されたアッパープレ
ートを示し、該アッパープレート21は、後述の止めね
じ22によってコンタクトプレート19、圧電体16等
を押圧して固定するときに、該止めねじ22でコンタク
トプレート19、圧電体16等が損傷を防止すると共
に、コンタクトプレート19のコンタクト部19Aと止
めねじ22との間を絶縁するものである。
【0026】22はケーシング本体12の大径筒部12
A内に螺着され、先端部がアッパープレート21の上面
側に当接した止めねじを示し、該止めねじ22は、アッ
パープレート21,コンタクトプレート19を介して圧
電体16を上側から所定の荷重で押圧して初期荷重を加
えると共に、該圧電体16、受圧ロッド15等をダイヤ
フラム13との間に挟持して固定するものである。
【0027】23はコンタクトプレート19の外周側に
設けられた絶縁チューブを示し、該絶縁チューブ23
は、コンタクトプレート19と止めねじ22等との間を
絶縁している。
【0028】なお、電極17A〜17Dおよび銅プレー
ト18は図面においては、厚みを有するように図示して
いるが、実際にはμm単位およびmm単位の厚さにな
り、特に、銅プレート18は受圧ロッド15からの変位
を第2の圧電体部16Bに伝達しないようになってい
る。
【0029】本実施例による燃焼圧センサは上述の如き
構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0030】まず、エンジンの燃焼室内の混合気が点火
されて燃焼圧が発生し、この燃焼圧によりダイヤフラム
13が軸方向に撓むと、受圧ロッド15が軸方向に変位
し、この変位は環状押圧面15Fおよび銅プレート18
を介して第1の圧電体部16Aのみに伝達され、該第1
の圧電体部16Aでは、圧縮歪が応力軸F方向に発生
し、分極軸P1 方向に分極を生じさせ、信号軸V1 方向
に起電圧を発生させる。そして、この起電圧を第1の圧
電体部16Aのプラス側電極17Aからコンタクトプレ
ート19,リード線20等を介してコントロールユニッ
ト(図示せず)に出力する。
【0031】一方、第2の圧電体部16Bは、応力軸F
方向に対して逆方向を向く分極軸P2 および信号軸V2
を有すると共に、前記第1の圧電体部16Aとは並列に
接続され、かつ受圧ロッド15の変位を検出しないよう
に環状押圧面15Fとは離間して設けられているから、
該第2の圧電体部16Bでは、温度変化によるパイロ電
気のみを信号軸V2 方向に検出し、第1の圧電体部16
Aに発生する信号軸V1 方向と逆方向にパイロ電気の電
圧を加えることになる。
【0032】ところで、圧電体16の温度変化を考える
と、第1の圧電体部16Aでは信号軸V1 方向、即ちマ
イナス側電極17Cからプラス側電極17Aに向けてパ
イロ電気が発生し、第2の圧電体部16Bでは前記第1
の圧電体部16Aの信号軸V1 とは逆方向の信号軸V2
方向、即ちマイナス側電極17Bからプラス側電極17
Dに向けてパイロ電気が発生することになる。そして、
圧電体16の上面側の電極17A,17Bはコンタクト
プレート19のコンタクト部19Aで電気的に接続さ
れ、下面側の電極17C,17Dは銅プレート18によ
り電気的に接続されているから、各圧電体部16A,1
6Bに発生する各パイロ電気は打ち消し合うことにな
る。そして、圧力検出部となる第1の圧電体部16Aの
温度変化によるパイロ電気の影響を除去し、検出電圧の
検出誤差を低減することができる。
【0033】かくして、本実施例によれば、圧電体16
を、応力軸F方向と同一方向となる分極軸P1 および信
号軸V1 を有し、小径の環状に形成された第1の圧電体
部16Aと、応力軸F方向と逆方向となる分極軸P2 お
よび信号軸V2 を有し、大径の環状に形成された第2の
圧電体部16Bとに分割して構成し、受圧ロッド15の
圧電体16を押圧する面の形状を、前記第1の圧電体部
16Aのみを押圧する小径の環状押圧面15Fとし、さ
らに前記第1の圧電体部16Aと第2の圧電体部16B
とを電気的に極性の異なる方向を向く並列接続としたか
ら、第2の圧電体部16Bには受圧ロッド15からの変
位は伝達されず温度変化によるパイロ電気のみを検出
し、第1の圧電体部16Aの信号軸V1 方向とは逆方向
の信号軸V2 方向にパイロ電気による電圧が発生する。
そして、前記第1の圧電体部16Aから圧縮歪により検
出される検出電圧に加重されて出力されるパイロ電気分
を打消すことができ、温度依存性を除去して、燃焼圧力
を正確に検出することができる。
【0034】従って本実施例では、燃焼室内の燃焼圧を
長期に亘り高精度に検出できると共に、温度補正機能を
有する燃焼圧センサをコンパクトに構成できる。そし
て、従来技術で用いた温度センサや補正用の電子回路等
を不要にでき、コントロールユニットの回路構成を簡略
化できる等、種々の効果を奏する。
【0035】なお、前記実施例では、圧電体16に形成
された第1の圧電体部16Aと第2の圧電体部16Bと
を、第1の圧電体部16Aを小径に、第2の圧電体部1
6Bを大径にした環状に形成したが、本発明はこれに限
らず、第1の圧電体部16Aを大径に、第2の圧電体部
16Bを小径にして構成し、前記大径の第1の圧電体部
16Aを押圧するように受圧ロッド15の押圧突起面1
5Fを大径の環状に形成してもよい。
【0036】次に、本発明の第2の実施例を図4および
図5に示し説明する。本実施例の特徴は、圧電体の第1
の圧電体部および第2の圧電体部を端面が扇状となって
交互に配列される4分割に構成し、受圧ロッドの圧電体
に当接する部分を前記各第1の圧電体部の形状に対応す
るように一対の扇状に形成したことにある。なお、前記
第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0037】図中、31は本実施例の圧電体を示し、該
圧電体31は前述した第1の実施例による圧電体16と
同様にチタン酸鉛等の圧電性材料により短尺厚肉の円筒
状に形成され、該圧電体31の上面側および下面側に
は、それぞれ印刷手段等により同一面積を有するように
形成された4枚の扇状シート電極がそれぞれ離間して貼
着され、該各電極のうち、図4に示すように、上面側の
一方の対向する電極がプラス側電極32A,32A、他
方の対向するマイナス側電極32B,32Bとなり、図
5に示すように、下面側の一方の対向する電極がマイナ
ス側電極32C(一方のみ図示)、他方の対向する電極
がプラス側電極32D(一方のみ図示)となり、前記各
マイナス側電極32Cは銅プレート18を介して後述す
る受圧ロッド33の各扇状押圧面33Fに当接する。
【0038】ここで、前記圧電体31に貼着された各電
極32A〜32Dは前述した極性方向となるように、該
圧電体31は製造時に図5に示す如く、上面側の各プラ
ス側電極32Aと下面側の各マイナス側電極32Cとの
間では、応力軸Fと同一方向となる分極軸P1 および信
号軸V1 を有する一対の第1の圧電体部31A,31A
が形成され、上面側の各マイナス側電極32Bと下面側
の各プラス側電極32Dとの間では、応力軸Fと逆方向
となる分極軸P2 および信号軸V2 を有する一対の第2
の圧電体部31B,31Bが形成されている。そして、
各第1の圧電体部31Aは受圧ロッド33の各扇状押圧
面33Fによる押圧を銅プレート18および各マイナス
側電極32Cを介して受承するようになっているから、
圧力検出部として動作し、各第2の圧電体部31Bは受
圧ロッド33の各扇状押圧面33Fの影響を受けないか
ら、温度変化によるパイロ電気を検出する温度補正検出
部として動作する。
【0039】33は受圧ロッドを示し、該受圧ロッド3
3は前述した第1の実施例の受圧ロッド15とほぼ同様
に、小径部33Aと、該小径部33Aの先端側に形成さ
れ、ダイヤフラム13の上面側に当接する球面部33B
と、前記小径部33Aの基端側にテーパ部33Cを介し
て形成された大径部33Dとから構成され、該大径部3
3Dに扇状の切欠き部33E,33Eを形成することに
より、残りの部分は先端面が扇状をなす平坦な扇状押圧
面33F,33Fを形成している。そして、該各扇状押
圧面33Fは前記圧電体31の各マイナス側電極32C
を銅プレート18を介して当接するように同一形状にな
っている。
【0040】また、前記圧電体31は、ダイヤフラム1
3が軸方向に撓んで受圧ロッド33が軸方向に変位し、
該受圧ロッド33の各扇状押圧面33Fによって銅プレ
ート18を介して各第1の圧電体部31Aのみが軸方向
に押圧されるから、該各第1の圧電体部31Aでは、圧
縮歪が応力軸F方向に生じ、分極軸P1方向に分極が発
生し、信号軸V1 方向に電荷が発生する。そして、この
電荷(電圧信号)を燃焼圧に対応した燃焼圧検出信号と
して各プラス側電極32Aからコンタクトプレート1
9,リード線20等を介してコントロールユニット(図
示せず)に出力する。本実施例による燃焼圧センサは上
述の如き構成を有するもので、その作動は前述した第1
の実施例とほぼ同様である。
【0041】かくして、本実施例においては、圧電体3
1を、応力軸F方向と同一方向となる分極軸P1 および
信号軸V1 を有する一対の圧電体部31A,31Aと、
応力軸F方向と逆方向となる分極軸P2 および信号軸V
2 を有する一対の第2の圧電体部31B,31Bとにそ
れぞれ交互に扇状に4分割して形成し、受圧ロッド33
の圧電体部31を押圧する面を、前記各第1の圧電体部
31Aのみを押圧する扇状押圧面33F,33Fとし、
かつ銅プレート18およびコンタクトプレート19のコ
ンタクト部19Aにより各第1の圧電体部31Aと各第
2の圧電体部31Bとが極性向きのそれぞれ異なる並列
接続としている。この結果、各第2の圧電体部31Bで
は温度変化によるパイロ電気のみを検出して、各第1の
圧電体部31Aの信号軸V1 方向とは逆方向の信号軸V
2 方向にパイロ電気を発生させることができる。このた
め、各第1の圧電体部31Aで圧縮歪に加重されて出力
されるパイロ電気分を効果的に除去することができ、温
度依存性を除去でき、各第1の圧電体部31Aから燃焼
圧力に対応する検出電圧を正確に検出することができ
る。
【0042】従って、前述した第1の実施例と同様の効
果を得ることができる。
【0043】なお、前記各実施例では、圧電体16(3
1)に第1の圧電体部16A(31A)および第2の圧
電体部16B(31B)を製造時に形成するものとして
述べたが、本発明はこれに限らず、第1の圧電体部16
A(31A)および第2の圧電体部16B(31B)を
別々に形成して、絶縁性の接着剤で厚肉の円筒状に形成
するようにしてもよい。
【0044】また、前記第1の実施例においては、圧電
体16を径方向に環状に2分割した場合、第2の実施例
においては、圧電体31を扇状に4分割した場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、圧電体を径方向に
環状に3分割以上しても、扇状に2,3分割または5分
割以上にしてもよく、この場合には、圧電体の端面に形
成される第1の圧電体部,第2の圧電体部の面積を同一
面積にすると共に、受圧ロッドの押圧突起面のそれぞれ
の形状を、受圧ロッドにより押圧される第1の圧電体部
の下面側の形状と同一形状にすればよい。
【0045】さらに、前記実施例では、圧力センサを燃
焼圧センサに用いた場合を例に挙げて説明したが、本発
明はこれに限らず、例えば空気、工業用ガス等の気体や
燃料、水等の液体の圧力を検出する圧力センサにも適用
することができる。一方、車輌のノッキングを検出する
ノッキングセンサに用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明による圧力セ
ンサによれば、圧電体を応力軸方向と分極軸方向とが同
一方向となる第1の圧電体部と応力軸方向と分極軸方向
とが互いに逆方向となる第2の圧電体部とに分割して形
成し、受圧ロッドの圧電体押圧面側には、前記圧電体の
第1の圧電体部と対応する位置に押圧突起面を形成する
ことにより、ダイヤフラムで受承した圧力を受圧ロッド
の軸方向の変位とし、この変位を第1の圧電体部に押圧
突起面を介して伝達し、第1の圧電体部でこの変位を圧
力に対応した電圧信号として出力するようにし、一方、
第2の圧電体部では温度変化によるパイロ電気のみを出
力し、第1の圧電体部とは逆方向の分極軸方向にパイロ
電気を出力するから、第1の圧電体部ではパイロ電気の
影響を除去して圧力の変位に応じた電気信号のみを外部
に出力し、圧力の高精度検出を行なうことができる。
【0047】かくして、温度補償機能を有する圧力セン
サをコンパクトに形成することができ、従来技術のよう
に温度センサを圧力センサ内に設け、該温度センサから
の信号により温度補償を外部のソフト回路等で行なう必
要がなくなり、コスト低減を図ることができる。
【0048】さらに、前記圧電体の第1の圧電体部およ
び第2の圧電体部の端面の面積を同一にすることによ
り、圧電体の第1の圧電体部に発生するパイロ電気の電
圧を確実に打消し、より高精度の圧力検出を可能にす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す燃焼圧センサの縦
断面図である。
【図2】図1に示す受圧ロッド,銅プレートおよび圧電
体の拡大斜視図である。
【図3】図2中の矢示III-III 方向からみた圧電体の縦
断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例による受圧ロッド,銅プ
レートおよび圧電体を示す拡大斜視図である。
【図5】図4中の矢示V-V 方向からみた圧電体の縦断面
図である。
【図6】従来技術による燃焼圧センサに用いられる圧電
体の一部を拡大して示す縦断面図である。
【図7】図6中の圧電体の検出信号と温度変化との関係
を示す特性線図である。
【符号の説明】
11 ケーシング 12 ケーシング本体 12A 大径筒部 13 ダイヤフラム 15,33 受圧ロッド 15F 環状押圧面 (押圧突起面) 16,31 圧電体 16A,31A 第1の圧電体部 16B,31B 第2の圧電体部 17A,17D,32A,32D プラス側電極 17B,17C,32B,32C マイナス側電極 33F 扇状押圧面(押圧突起面) F 応力軸 V1,V2 信号軸 P1,P2 分極軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシングの先端側に
    設けられ、該ケーシングの先端側に外部から作用する圧
    力に応じて軸方向に変位するダイヤフラムと、該ダイヤ
    フラムに当接するように前記ケーシング内に設けられた
    受圧ロッドと、該受圧ロッドを介して伝達される前記ダ
    イヤフラムの変位を前記圧力に応じた電圧信号として出
    力する圧電体とからなる圧力センサにおいて、前記圧電
    体は応力軸方向と分極軸方向とが同一方向となる第1の
    圧電体部と応力軸方向と分極軸方向とが互いに逆方向と
    なる第2の圧電体部とに分割して形成し、前記受圧ロッ
    ドの圧電体押圧面側には、前記圧電体の第1の圧電体部
    と対応する位置に押圧突起面を形成したことを特徴とす
    る圧力センサ。
  2. 【請求項2】 前記圧電体の第1の圧電体部と第2の圧
    電体部との軸方向端面の面積を同一面積となるように形
    成してなる請求項1記載の圧力センサ。
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JP2004347387A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 圧力センサ
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