JPH0516383U - ペングリツパー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内径及びグリップ径を調節可能とする。 【構成】 筆記具に挿着可能な円筒形に形成したペング
リッパーを、弾性を有する素材を用いて筆記具の軸部の
長手方向に伸縮可能な蛇腹状に構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、鉛筆、シャープペンシル及びボールペン等の筆記用具の手で握持 する部分に挿着されるペングリッパーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のペングリッパー２１は合成ゴム等の弾性のある素材を用いて、 鉛筆、シャープペンシル及びボールペン等の筆記具２の握持部分２ａを被覆可能 な長さＬと所定の肉厚Ｔと内径を有した略円筒形状に形成されている。また、円 筒形の表面は、筆圧による滑り止めのために長手方向に多数の格子状の凹状溝に 形成されていることもある。そして、筆記具２の軸径２ｃにあわせて、前記ペン グリッパー２１を弾性開拡させて、筆記具２を円筒内に挿入するとともに、その 握持部分２ａに装着固定することができる。

【０００３】 一般には、上記の筆記具２の断面は、軸径２ｃが８ｍｍ以下の円形あるいは多 角形に形成されて、筆記する際には軸径２ｃが細いため握りにくく不必要な握力 を要して疲れやすいとともに、筆記具２の表面が滑らかな場合には指が滑り易い こともある。 そこで、肉厚Ｔを有したペングリッパー２１を筆記具２に挿着することにより 、筆記具２の軸径２ｃよりも太いグリップ径Ａを形成して使用者の手の大きさに あわせて握り易く書きやすくしたり、あるいは、筆記中の手指が筆圧により握持 部分２ａからズレるのを防いだりすることができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、筆記具２の使用者は大人から子供までにわたり、手指の大きさ も様々であるとともに、筆記の仕方も各人様々であるので、各人の最適なグリッ プ径Ａの範囲はかなり広くなる。また、一方筆記具２の軸径２ｃも多様である。 しかし、ペングリッパー２１の製造業者は、内径と肉厚Ｔをいろいろ変えた多種 のペングリッパー２１を製造することはコストの面で不可能であるため、実際筆 記具２の使用者は自分の好みのグリップ径Ａを得ることはほとんど不可能であっ た。

【０００５】 そこで、本考案は、前述の問題点を解決するため、内径及びグリップ径を調節 可能なペングリッパーを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

筆記具に挿着可能な円筒形に形成したペングリッパーを、弾性を有する素材を 用いて筆記具の軸部の長手方向に伸縮可能な蛇腹状に構成したペングリッパー。

【０００７】

【作用】

ペングリッパー１の蛇腹６ｂの内側突起７が常に筆記具２の芯材３を指向して 締め付け状に内接して、ペングリッパー１を筆記具２に固定するとともに、蛇腹 ６ｂの伸縮により内径及びグリップ径Ａを調節可能とする。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案の一実施例を、図面に基づいて説明する。 まず、図１に示すようにペングリッパー１は例えば鉛筆等の筆記具２の切削端 の芯材３が露出するテーパー状に形成された芯材固定部５の連続する軸部４の長 手方向にわたって筆記具２の握持部分２ａを被覆可能な所定の長さＬの略円筒形 状に形成されている。

【０００９】 このペングリッパー１は例えば弾性を有する合成ゴム等で形成されるとともに 、その一端には、筆記具２の軸部４に密着状に挿着可能な円筒形のバンド部６ａ が所定の巾に形成されている。また、このバンド部６ａに一体成形されて、挿着 した筆記具２の軸部４の長手方向に伸縮可能な蛇腹６ｂが所定の長さに形成され ている。

【００１０】 図１に示すように、このバンド部６ａの内径は、自然状態において蛇腹６ｂの 内側突起７が包囲して形成する円筒の直径とほぼ一致して形成され、ペングリッ パーの内径が構成されている。また、ペングリッパーの肉厚Ｔは蛇腹６ｂの内側 突起７と外側突起８との間隔、つまり蛇腹６ｂの高さと対応する。 したがって、ペングリッパー１を筆記具２に挿着固定の際に形成されるグリッ プ径Ａは筆記具２の軸径２ｃ（挿着時のペングリッパーの内径）と蛇腹６ｂによ って形成される肉厚Ｔとによって形成される。 この蛇腹６ｂを伸長させることにより、蛇腹６ｂが左右に開拡して肉厚Ｔは減 少して内径は開拡し、逆に、蛇腹６ｂを収縮させることにより、肉厚Ｔは増大し 、内径は収縮する。

【００１１】 本例は以上のように構成したものであり、この構成によって以下に述べるよう な作用効果をなす。図２及び図３は、ペングリッパー１装着時の作用説明図であ る。

【００１２】 図１に示すように、素材の弾性を利用して、バンド部６ａあるいは蛇腹６ｂを 軸径方向に弾性開拡させて、筆記具２の芯材固定部５の真上にバンド部６ａが位 置するように筆記具２をペングリッパー１に挿入するとともに、その握持部分２ ａに挿着する。このとき、バンド部６ａは、軸部４に密着して握持部分２ａの下 方に強固に固定される。

【００１３】 次に、図２に示すように使用者の持ちやすいグリップ径Ａが太い場合には、バ ンド部６ａを伸縮基端として蛇腹６ｂを軸部４の長手方向に褶動収縮させて蛇腹 ６ｂを短くＬａして、ペングリッパー１の肉厚Ｔを増大Ｔａさせることにより、 大人や手の大きな人向けのグリップ径Ａａとする。 一方、図３に示すようにバンド部６ａを伸縮基端として蛇腹６ｂを軸部４の長 手方向に褶動伸長させて蛇腹６ｂを長くＬｂして、ペングリッパー１の肉厚Ｔを 減少Ｔｂさせると、子供や、手の小さな人向けの細めのグリップ径Ａｂとなる。

【００１４】 すなわち、ペングリッパー１は弾性を有するとともに、その蛇腹６ｂの肉厚Ｔ の変化により、内径を調節可能であるので、筆記具２の軸径２ｃの多様性に対応 できるとともに、蛇腹６ｂの長さＬを微妙に調節することにより自分の好みのグ リップ径Ａを得ることができる。さらに、バンド部６ａを設けたことにより蛇腹 ６ｂの伸縮が容易である。

【００１５】 また、蛇腹６ｂを軸部４の長手方向に伸縮させても、バンド部６ａが筆記具２ の軸２ａに強固に固定されているとともに、常に内側突起７はゴムの弾性により 内側を指向して筆記具２の表面に締め付け状に内接しているので、筆記中の蛇腹 ６ｂも伸縮してずれることがなく、ペングリッパー１は調節されたグリップ径Ａ を維持して軸部４に挿着固定された状態を保たれる。 この蛇腹６ｂにより、筆記中の筆圧による指の軸部４の長手方向への滑り止め にも効果がある。

【００１６】 なお、蛇腹６ｂを伸長することにより、不必要に長くなっても、蛇腹６ｂは部 分的にも伸縮可能であるので実際に握持しない部分は収縮させておけばよい。

【００１７】

【考案の効果】

上記構成としたことにより、弾性を有する蛇腹が筆記具の軸径の多様性に対応 することができるとともに、蛇腹を伸縮させてペングリッパーの肉厚を無段階に 調節して、筆記具に挿着固定することができるので、一種類のペングリッパーで 誰にでも持ちやすく書きよいグリップ径を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ペングリッパーを筆記具に挿着した断面図であ
る。

【図２】ペングリッパーを筆記具に挿着して蛇腹を収縮
させた断面図である。

【図３】ペングリッパーを筆記具に挿着して蛇腹を伸長
した断面図である。

【図４】従来のペングリッパーを筆記具に挿着した断面
図である。

【符号の説明】

１ ペングリッパー ２ 筆記具 ４ 軸部 ６ｂ 蛇腹

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筆記具に挿着可能な円筒形に形成したペ
   ングリッパーを、弾性を有する素材を用いて筆記具の軸
   部の長手方向に伸縮可能な蛇腹状に構成したペングリッ
   パー。