JPH05163611A - 潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条及びその製法 - Google Patents
潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条及びその製法Info
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- JPH05163611A JPH05163611A JP33363991A JP33363991A JPH05163611A JP H05163611 A JPH05163611 A JP H05163611A JP 33363991 A JP33363991 A JP 33363991A JP 33363991 A JP33363991 A JP 33363991A JP H05163611 A JPH05163611 A JP H05163611A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 製糸や染色が容易で，アルカリ減量処理によ
り優れた吸水性能とソフトな風合を発揮する潜在吸水性
ポリエステル繊維を提供する。 【構成】ポリエチレンテレフタレ−トを９５重量％以上
含有するポリエステルからなる中空率１０〜３０％の中
空太細繊維糸条であって，該糸条を構成する各繊維の長
手方向及び各繊維間において自発熱伸長性を有する太部
と熱収縮性を有する細部とがランダムに存在し，更にア
ルカリ減量処理によって太部に繊維軸と直角方向にのび
ると共に繊維の中空部に到達する横溝が多数発生する潜
在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条。
り優れた吸水性能とソフトな風合を発揮する潜在吸水性
ポリエステル繊維を提供する。 【構成】ポリエチレンテレフタレ−トを９５重量％以上
含有するポリエステルからなる中空率１０〜３０％の中
空太細繊維糸条であって，該糸条を構成する各繊維の長
手方向及び各繊維間において自発熱伸長性を有する太部
と熱収縮性を有する細部とがランダムに存在し，更にア
ルカリ減量処理によって太部に繊維軸と直角方向にのび
ると共に繊維の中空部に到達する横溝が多数発生する潜
在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は，アルカリ減量処理によ
り優れた吸水性とソフトな風合を発揮する潜在吸水性ポ
リエステル中空太細繊維糸条及びその製法に関するもの
である。
り優れた吸水性とソフトな風合を発揮する潜在吸水性ポ
リエステル中空太細繊維糸条及びその製法に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来，ポリエステル繊維に吸水性や吸汗
性を付与する方法として次のような方法が知られてい
た。すなわち，（１）吸水性や吸汗性を有するポリマ−
とポリエステルとを複合紡糸する方法，（２）繊維断面
を特殊な形状にして繊維間の毛細管現象を利用して吸水
性を付与する方法，及び（３）繊維断面を中空断面にし
て繊維表面から中空部に到達する微細孔を形成し，微細
孔と中空部を利用して吸水性を付与する方法等である。
性を付与する方法として次のような方法が知られてい
た。すなわち，（１）吸水性や吸汗性を有するポリマ−
とポリエステルとを複合紡糸する方法，（２）繊維断面
を特殊な形状にして繊維間の毛細管現象を利用して吸水
性を付与する方法，及び（３）繊維断面を中空断面にし
て繊維表面から中空部に到達する微細孔を形成し，微細
孔と中空部を利用して吸水性を付与する方法等である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら，上記
（１）の方法には，異質のポリマ−の組み合わせによる
製糸性の悪化や染色工程での管理の困難さ等の問題があ
り，又（２）の方法には構成繊維間の拘束状態，すなわ
ち構成繊維間に形成される空隙状態により吸水性能が変
動して安定した吸水性能が発揮されないという問題があ
り，更に（３）の方法には中空断面繊維の曲げ弾性の高
さに基づく風合の硬化等の問題があった
（１）の方法には，異質のポリマ−の組み合わせによる
製糸性の悪化や染色工程での管理の困難さ等の問題があ
り，又（２）の方法には構成繊維間の拘束状態，すなわ
ち構成繊維間に形成される空隙状態により吸水性能が変
動して安定した吸水性能が発揮されないという問題があ
り，更に（３）の方法には中空断面繊維の曲げ弾性の高
さに基づく風合の硬化等の問題があった
【０００４】本発明はかかる従来の問題点を解消し，製
糸や染色が容易で，アルカリ減量処理により優れた吸水
性能とソフトな風合を発揮する潜在吸水性ポリエステル
繊維及びその製法を提供するものである。
糸や染色が容易で，アルカリ減量処理により優れた吸水
性能とソフトな風合を発揮する潜在吸水性ポリエステル
繊維及びその製法を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は，ポリエチレン
テレフタレ−トを９５重量％以上含有するポリエステル
からなる中空率１０〜３０％の中空太細繊維糸条であっ
て，該糸条を構成する各繊維の長手方向及び各繊維間に
おいて自発熱伸長性を有する太部と熱収縮性を有する細
部とがランダムに存在し，更にアルカリ減量処理によっ
て太部に繊維軸と直角方向にのびると共に繊維の中空部
に到達する横溝が多数発生することを特徴とする潜在吸
水性ポリエステル中空太細繊維糸条，及びポリエチレン
テレフタレ−トを９５重量％以上含有するポリエステル
を中空紡糸口金を用いて中空率が１０〜３０％となるよ
うに紡糸した中空繊維糸条の未延伸糸を，該未延伸糸の
結晶化温度以下の温度で，且つ延伸後の残留伸度が７０
〜９０％となる倍率で延伸し，次いで前記未延伸糸のガ
ラス転移点温度以上結晶化温度以下の温度で，且つ１.
００１〜１.０４０倍の緊張比で熱処理することを特徴
とする潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条の製法
を要旨とするものである。
テレフタレ−トを９５重量％以上含有するポリエステル
からなる中空率１０〜３０％の中空太細繊維糸条であっ
て，該糸条を構成する各繊維の長手方向及び各繊維間に
おいて自発熱伸長性を有する太部と熱収縮性を有する細
部とがランダムに存在し，更にアルカリ減量処理によっ
て太部に繊維軸と直角方向にのびると共に繊維の中空部
に到達する横溝が多数発生することを特徴とする潜在吸
水性ポリエステル中空太細繊維糸条，及びポリエチレン
テレフタレ−トを９５重量％以上含有するポリエステル
を中空紡糸口金を用いて中空率が１０〜３０％となるよ
うに紡糸した中空繊維糸条の未延伸糸を，該未延伸糸の
結晶化温度以下の温度で，且つ延伸後の残留伸度が７０
〜９０％となる倍率で延伸し，次いで前記未延伸糸のガ
ラス転移点温度以上結晶化温度以下の温度で，且つ１.
００１〜１.０４０倍の緊張比で熱処理することを特徴
とする潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条の製法
を要旨とするものである。
【０００６】本発明を図面に従って更に詳細に説明する
と，図１は本発明に係わる潜在吸水性ポリエステル中空
太細繊維糸条の製造に用いる紡糸口金孔及びそれらから
紡糸された繊維の各種例を示す断面図であり，図２は本
発明に係わる潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維のア
ルカリ減量処理後の太部の拡大斜視図であって，図２に
おいて本発明の繊維には中空部２が存在し，且つ減量率
５〜３０％のアルカリ減量処理を施すことにより，太部
に繊維軸と直角方向にのびると共に前記中空部に到達す
る横溝１が多数存発生し，これら中空部２と横溝１との
相乗作用により優れた吸水性を発揮する。すなわち，繊
維表面に接触した水は多数の横溝１を介して繊維内部の
中空部２に吸入され，中空部２に吸入された水は該中空
部２を伝わって水蒸気圧のより低い部分に伝搬されるの
で，構成繊維間の空隙状態に影響されない優れた吸水性
能を発揮するのである。
と，図１は本発明に係わる潜在吸水性ポリエステル中空
太細繊維糸条の製造に用いる紡糸口金孔及びそれらから
紡糸された繊維の各種例を示す断面図であり，図２は本
発明に係わる潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維のア
ルカリ減量処理後の太部の拡大斜視図であって，図２に
おいて本発明の繊維には中空部２が存在し，且つ減量率
５〜３０％のアルカリ減量処理を施すことにより，太部
に繊維軸と直角方向にのびると共に前記中空部に到達す
る横溝１が多数存発生し，これら中空部２と横溝１との
相乗作用により優れた吸水性を発揮する。すなわち，繊
維表面に接触した水は多数の横溝１を介して繊維内部の
中空部２に吸入され，中空部２に吸入された水は該中空
部２を伝わって水蒸気圧のより低い部分に伝搬されるの
で，構成繊維間の空隙状態に影響されない優れた吸水性
能を発揮するのである。
【０００７】本発明に係わる繊維の中空率は１０〜３０
％にする必要があり，１０％未満であると横溝が中空部
に到達することができず，又３０％を越えると紡糸段階
で正常な中空断面が得られないと共に加工段階での断面
変形により中空率が著しく低下して本発明の目的を達成
することができない。又太部に発生する横溝は，その長
さが繊維外周の７０％以下，幅が１μ以下，数が繊維長
手方向に沿って１０μ当たり２〜５本であり，これらの
範囲を越えると繊維の強力が低下して衣料用繊維として
の機能を失うことになる。
％にする必要があり，１０％未満であると横溝が中空部
に到達することができず，又３０％を越えると紡糸段階
で正常な中空断面が得られないと共に加工段階での断面
変形により中空率が著しく低下して本発明の目的を達成
することができない。又太部に発生する横溝は，その長
さが繊維外周の７０％以下，幅が１μ以下，数が繊維長
手方向に沿って１０μ当たり２〜５本であり，これらの
範囲を越えると繊維の強力が低下して衣料用繊維として
の機能を失うことになる。
【０００８】又，本発明の糸条は，該糸条を構成する各
繊維の太部が自発熱伸長性を有し，細部が熱収縮性を有
しているので，後の沸水によるアルカリ減量処理により
横溝と縦溝とが発生する太部が糸条表面上に浮き上がっ
た構造となり，これによって吸水効果がより有効に発揮
されると共に，ドライでソフトな風合が得られるのであ
る。
繊維の太部が自発熱伸長性を有し，細部が熱収縮性を有
しているので，後の沸水によるアルカリ減量処理により
横溝と縦溝とが発生する太部が糸条表面上に浮き上がっ
た構造となり，これによって吸水効果がより有効に発揮
されると共に，ドライでソフトな風合が得られるのであ
る。
【０００９】本発明の繊維糸条は，ポリエチレンテレフ
タレ−トを９５重量％以上含有する実質的にポリエチレ
ンテレフタレ−トからなるポリエステルを図１（イ），
（ロ），（ハ）に示す如き中空紡糸口金孔を有する紡糸
口金を用いて，中空率が１０〜３０％となるように紡糸
した中空繊維糸条の未延伸糸を該未延伸糸の結晶化温度
以下の温度で，且つ延伸後の残留伸度が７０〜９０％と
なる倍率で延伸し，次いで前記未延伸糸のガラス転移点
温度以上結晶化温度以下の温度で，且つ１.００１〜１.
０４０倍の緊張比で熱処理することにより製造すること
ができる。
タレ−トを９５重量％以上含有する実質的にポリエチレ
ンテレフタレ−トからなるポリエステルを図１（イ），
（ロ），（ハ）に示す如き中空紡糸口金孔を有する紡糸
口金を用いて，中空率が１０〜３０％となるように紡糸
した中空繊維糸条の未延伸糸を該未延伸糸の結晶化温度
以下の温度で，且つ延伸後の残留伸度が７０〜９０％と
なる倍率で延伸し，次いで前記未延伸糸のガラス転移点
温度以上結晶化温度以下の温度で，且つ１.００１〜１.
０４０倍の緊張比で熱処理することにより製造すること
ができる。
【００１０】太細繊維は未延伸部と延伸部とが混在する
ため，繊維の長手方向に沿って高伸度部と低伸度部とが
混在することになる。これは後工程，例えば仮撚加工を
行った場合加工の張力変動を起こす大きな原因となり，
加工安定性を損なうことになるが，延伸糸の残留伸度を
７０〜９０％にすることによって後加工の張力変動を吸
収し安定に後加工を行うことができるのである。又延伸
温度が未延伸糸の結晶化温度を越えると，延伸が行われ
る以前に未延伸糸に部分的な結晶化が進行し，太部と細
部との高度な分散状態が達成されず，しかも太部の熱脆
化や単繊維切れ等の工程不調を引き起こすことになるの
である。
ため，繊維の長手方向に沿って高伸度部と低伸度部とが
混在することになる。これは後工程，例えば仮撚加工を
行った場合加工の張力変動を起こす大きな原因となり，
加工安定性を損なうことになるが，延伸糸の残留伸度を
７０〜９０％にすることによって後加工の張力変動を吸
収し安定に後加工を行うことができるのである。又延伸
温度が未延伸糸の結晶化温度を越えると，延伸が行われ
る以前に未延伸糸に部分的な結晶化が進行し，太部と細
部との高度な分散状態が達成されず，しかも太部の熱脆
化や単繊維切れ等の工程不調を引き起こすことになるの
である。
【００１１】
【実施例１】以下本発明を実施例に基づいて更に具体的
に説明するが，実施例及び比較例中における吸水性能は
次に示す水滴消失時間及びラロ−ズ法により評価した。
に説明するが，実施例及び比較例中における吸水性能は
次に示す水滴消失時間及びラロ−ズ法により評価した。
【００１２】［水滴消失時間］試料原糸を緯糸に用いた
平織物から２０ｃｍ×２０ｃｍの試験片を採取し，該試
験片を直径１５ｃｍの金属製リングに取り付け，蒸留水
を入れたビュレットから試験片とビュレットとの距離を
１ｃｍに設定して，５秒毎に２０±２℃の蒸留水を０.
０５ｃｃ／滴の速度で滴下し，試験片が水滴を吸収して
鏡反射が消える迄の時間を測定し，１０回測定値の平均
で表す。
平織物から２０ｃｍ×２０ｃｍの試験片を採取し，該試
験片を直径１５ｃｍの金属製リングに取り付け，蒸留水
を入れたビュレットから試験片とビュレットとの距離を
１ｃｍに設定して，５秒毎に２０±２℃の蒸留水を０.
０５ｃｃ／滴の速度で滴下し，試験片が水滴を吸収して
鏡反射が消える迄の時間を測定し，１０回測定値の平均
で表す。
【００１３】［ラロ−ズ法］東洋紡エンジニアリング
（株）製ラロ−ズ法吸水性測定装置ＴＬ−０１型を使用
して，抱水した水平のグラスフィルタ−の上に試料原糸
を緯糸に用いた平織物の円形試料をセットし，この試料
の上に４８０ｇの荷重をかけて所定時間に試料がグラス
フィルタ−を通して吸い上げる水の量を測定し，５回測
定の平均値から吸水率を算出する。
（株）製ラロ−ズ法吸水性測定装置ＴＬ−０１型を使用
して，抱水した水平のグラスフィルタ−の上に試料原糸
を緯糸に用いた平織物の円形試料をセットし，この試料
の上に４８０ｇの荷重をかけて所定時間に試料がグラス
フィルタ−を通して吸い上げる水の量を測定し，５回測
定の平均値から吸水率を算出する。
【００１４】（実施例１）酸化チタンを０.５重量％含
む固有粘度［η］＝０.６５のポリエチレンテレフタレ
−トを図１の（イ）に示す形の外径３ｍｍ，スリット幅
０.１ｍｍの紡糸孔を３０個有する中空紡糸口金を用い
て，紡糸温度２９０℃，巻取速度１８００ｍ／分で紡糸
して中空率２０％，繊度１６０ｄ／３０ｆの未延伸糸を
得た。この未延伸糸のディラトメトリ−法で測定したガ
ラス転移温度は７２℃，走査型熱量計で測定した結晶化
温度は１２９℃であった。
む固有粘度［η］＝０.６５のポリエチレンテレフタレ
−トを図１の（イ）に示す形の外径３ｍｍ，スリット幅
０.１ｍｍの紡糸孔を３０個有する中空紡糸口金を用い
て，紡糸温度２９０℃，巻取速度１８００ｍ／分で紡糸
して中空率２０％，繊度１６０ｄ／３０ｆの未延伸糸を
得た。この未延伸糸のディラトメトリ−法で測定したガ
ラス転移温度は７２℃，走査型熱量計で測定した結晶化
温度は１２９℃であった。
【００１５】この未延伸糸を延伸倍率１.５９５倍，温
度１１０℃で延伸し，引続いて緊張比１.０１５，温度
１２０℃で熱処理して中空太細繊維糸条を得た。この中
空太細繊維糸条を緯糸に用いて平織物を織成後，減量率
２０％でアルカリ減量処理を施した。得られた織物の各
種吸水性能，風合，並びに構成繊維の横溝の長さ，幅，
及び数等を表１に示した。
度１１０℃で延伸し，引続いて緊張比１.０１５，温度
１２０℃で熱処理して中空太細繊維糸条を得た。この中
空太細繊維糸条を緯糸に用いて平織物を織成後，減量率
２０％でアルカリ減量処理を施した。得られた織物の各
種吸水性能，風合，並びに構成繊維の横溝の長さ，幅，
及び数等を表１に示した。
【００１６】（比較例１）実施例１で得た未延伸糸を延
伸予熱温度８５℃，延伸倍率１.０１１×２.１５０，熱
セット温度１５０℃で通常延伸を行って，残留伸度３０
％，繊度７５ｄ／３０ｆの太細のない均一な太さの中空
繊維糸条となし，この糸条を用いて実施例１と同様に織
成及びアルカリ減量処理を施した。得られた織物の各種
吸水性能を表１に示した。
伸予熱温度８５℃，延伸倍率１.０１１×２.１５０，熱
セット温度１５０℃で通常延伸を行って，残留伸度３０
％，繊度７５ｄ／３０ｆの太細のない均一な太さの中空
繊維糸条となし，この糸条を用いて実施例１と同様に織
成及びアルカリ減量処理を施した。得られた織物の各種
吸水性能を表１に示した。
【００１７】
【比較例２】実施例１で用いたのと同様のポリエステル
を，孔径０.２５ｍｍの円形口金孔を３０個有する紡糸
口金を用いて，紡糸温度２９０℃，巻取速度１８００ｍ
／分で紡糸し，繊度１６０ｄ／３０ｆの円形断面未延伸
糸を得た。この未延伸糸を実施例１と同じ条件で延伸及
び緊張熱処理を行って，円形断面太細繊維糸条となし，
実施例１と同様に織成及びアルカリ減量処理を施した。
得られた織物の各種吸水性能を表１に示した。
を，孔径０.２５ｍｍの円形口金孔を３０個有する紡糸
口金を用いて，紡糸温度２９０℃，巻取速度１８００ｍ
／分で紡糸し，繊度１６０ｄ／３０ｆの円形断面未延伸
糸を得た。この未延伸糸を実施例１と同じ条件で延伸及
び緊張熱処理を行って，円形断面太細繊維糸条となし，
実施例１と同様に織成及びアルカリ減量処理を施した。
得られた織物の各種吸水性能を表１に示した。
【００１８】
【表１】
【００１９】
【発明の効果】上述の如く構成された本発明に係わる潜
在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条は，製糸や染色
が容易で，アルカリ減量処理により構成繊維間の拘束状
態に影響されない優れた吸水性とソフトな風合を発揮す
る等の顕著な効果を奏するものである。
在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条は，製糸や染色
が容易で，アルカリ減量処理により構成繊維間の拘束状
態に影響されない優れた吸水性とソフトな風合を発揮す
る等の顕著な効果を奏するものである。
【図１】本発明に係わる潜在吸水性ポリエステル中空太
細繊維糸条の製造に用いる紡糸口金孔及びそれらから紡
糸された繊維の各種例を示す断面図である。
細繊維糸条の製造に用いる紡糸口金孔及びそれらから紡
糸された繊維の各種例を示す断面図である。
【図２】本発明に係わる潜在吸水性ポリエステル中空太
細繊維のアルカリ減量処理後の太部の拡大斜視図であ
る。
細繊維のアルカリ減量処理後の太部の拡大斜視図であ
る。
１ 横溝 ２ 中空部
【手続補正書】
【提出日】平成４年３月１２日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１３
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１３】［ラロ−ズ法］東洋紡エンジニアリング
（株）製ラロ−ズ法吸水性測定装置ＴＬ−０１型を使用
して，抱水した水平のグラスフィルタ−の上に試料原糸
を緯糸に用いた平織物の円形試料をセットし，この試料
の上に４８０ｇの荷重をかけて３０秒間に試料がグラス
フィルタ−を通して吸い上げる水の量を測定し，５回測
定の平均値から吸水率を算出する。
（株）製ラロ−ズ法吸水性測定装置ＴＬ−０１型を使用
して，抱水した水平のグラスフィルタ−の上に試料原糸
を緯糸に用いた平織物の円形試料をセットし，この試料
の上に４８０ｇの荷重をかけて３０秒間に試料がグラス
フィルタ−を通して吸い上げる水の量を測定し，５回測
定の平均値から吸水率を算出する。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１８
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１８】
【表１】
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｄ０１Ｆ 6/62 ３０３ Ｅ 7199−3Ｂ Ａ 7199−3Ｂ Ｄ０２Ｊ 1/22 Ｑ Ｄ０６Ｍ 11/38 // Ｄ０６Ｍ 101:32
Claims (3)
- 【請求項１】 ポリエチレンテレフタレ−トを９５重量
％以上含有するポリエステルからなる中空率１０〜３０
％の中空太細繊維糸条であって，該糸条を構成する各繊
維の長手方向及び各繊維間において自発熱伸長性を有す
る太部と熱収縮性を有する細部とがランダムに存在し，
更にアルカリ減量処理によって太部に繊維軸と直角方向
にのびると共に繊維の中空部に到達する横溝が多数発生
することを特徴とする潜在吸水性ポリエステル中空太細
繊維糸条。 - 【請求項２】 太部に発生する横溝の長さが繊維外周の
７０％以下，幅が１μ以下，数が繊維軸方向１０μ当た
り２〜５本である請求項１記載の潜在吸水性ポリエステ
ル中空太細繊維糸条。 - 【請求項３】 ポリエチレンテレフタレ−トを９５重量
％以上含有するポリエステルを中空紡糸口金を用いて中
空率が１０〜３０％となるように紡糸した中空繊維糸条
の未延伸糸を，該未延伸糸の結晶化温度以下の温度で，
且つ延伸後の残留伸度が７０〜９０％となる倍率で延伸
し，次いで前記未延伸糸のガラス転移点温度以上結晶化
温度以下の温度で，且つ１.００１〜１.０４０倍の緊張
比で熱処理することを特徴とする潜在吸水性ポリエステ
ル中空太細繊維糸条の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33363991A JPH05163611A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33363991A JPH05163611A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条及びその製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05163611A true JPH05163611A (ja) | 1993-06-29 |
Family
ID=18268304
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33363991A Pending JPH05163611A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 潜在吸水性ポリエステル中空太細繊維糸条及びその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05163611A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0860471A (ja) * | 1994-08-16 | 1996-03-05 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルマルチフィラメント糸条及び混繊糸 |
| JPH1046441A (ja) * | 1997-04-08 | 1998-02-17 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルマルチフィラメント混繊糸 |
| KR100481056B1 (ko) * | 1997-06-23 | 2005-07-25 | 주식회사 휴비스 | 이수축혼섬사용중공자기신장사의제조방법 |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP33363991A patent/JPH05163611A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0860471A (ja) * | 1994-08-16 | 1996-03-05 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルマルチフィラメント糸条及び混繊糸 |
| JPH1046441A (ja) * | 1997-04-08 | 1998-02-17 | Toyobo Co Ltd | ポリエステルマルチフィラメント混繊糸 |
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