JPH05163311A - 水溶性樹脂の製法 - Google Patents

水溶性樹脂の製法

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JPH05163311A
JPH05163311A JP32885291A JP32885291A JPH05163311A JP H05163311 A JPH05163311 A JP H05163311A JP 32885291 A JP32885291 A JP 32885291A JP 32885291 A JP32885291 A JP 32885291A JP H05163311 A JPH05163311 A JP H05163311A
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JP
Japan
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water
copolymer
monomer
ethylenically unsaturated
weight
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JP32885291A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Matsuda
芳樹 松田
Nao Shimizu
奈緒 清水
Masao Kanda
雅夫 神田
Masayuki Sakakibara
政行 榊原
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、水道水や食塩水に接触してもある
一定時間は強度を保持し、その後溶解する水溶性樹脂の
製法を提供する。 【構成】 該樹脂は、エチレン性不飽和カルボン酸と、
(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと、2個以上の
エチレン性不飽和の非共役二重結合を有する単量体とを
必須要素とした重量平均分子量5,000〜300,0
00の共重合体であり、該共重合体中のカルボキシル基
の一部乃至全部を一価のアルカリで中和することにより
得られる。 【効果】 本製法による樹脂は、溶解時間のコントロー
ルが容易でその時間範囲も広く、水道水は無論、中性の
一価の無機塩を含む水に対しても溶解時間を広範囲でコ
ントロールできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は使用時に水に含浸又は触
れて湿潤状態にあっても初期は充分な皮膜強度を有し、
時間の経過と共に膨潤、崩壊する水溶性樹脂の製法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水溶性樹脂は、皮膜化した後、
水に容易に再溶解してしまうものがほとんどであり、水
に対する溶解時間を1時間単位でコントロールすること
は困難であった。例えば、ポリアクリル酸、カルボキシ
ルメチルセルロースナトリウム塩等のアニオン性樹脂や
ヒドロキシルエチルセルロースなどのノニオン性樹脂
は、水に直ちに再溶解する。それ故、これ等を使用した
皮膜等の製品は、水と接触した場合、使用途中で溶解し
てしまい、製品価値を著しく損なう場合があった。
【0003】水に対する溶解時間をコントロールした樹
脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸と(メタ)ア
クリル酸エステルの共重合体であって、酸基の2〜70
モル%を1価のアルカリで塩の形にした水溶性ポリマー
が知られている(特開昭63−139906号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記水
溶性ポリマーは、中性の無機塩を含む水に対する溶解時
間をコントロールしたものであり、該無機塩を含まない
水、例えば通常の水道水には容易に溶解してしまうた
め、該無機塩を含まない水と接触する用途には使用でき
ないという欠点がある。また、このポリマーは、該無機
塩を含む水に対する溶解時間のコントロール範囲が数時
間程度までと狭く、例えば3日間までという広い範囲で
の溶解時間のコントロールができないという欠点もあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、この様な
状況に鑑みて鋭意研究した結果、エチレン性不飽和カル
ボン酸および/又はその無水物(A)と、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル(B)と、A及びBと反応性の
ある2個以上のエチレン性不飽和の非共役二重結合を有
する単量体(C)を必須成分として共重合してなる特定
分子量の共重合体を得た後、その中に含まれるカルボン
酸の一部乃至全部を中和すると、中性の無機塩を含まな
い水は無論、該無機塩を含む水に対しても溶解時間をコ
ントロールした水溶性樹脂が得られること、およびその
コントロールが容易で、コントロール範囲も1時間〜3
日間程度と広いことを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0006】すなわち、本発明は、エチレン性不飽和カ
ルボン酸および/又はその無水物(A)と、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル(B)と、分子内に二重結合
を2個以上有する単量体(C)とを必須成分として重量
平均分子量 5,000〜300,000の共重合体(I)を得た
後、該共重合体(I)中のカルボキシル基の一部乃至全
部を1価のアルカリで中和することを特徴とする水溶性
樹脂の製法を提供するものである。
【0007】本発明で用いるエチレン性不飽和カルボン
酸および/又はその無水物(A)としては、例えば(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸等が挙げられ、なかでも(メタ)ア
クリル酸が好ましい。これらはそれぞれ単独で用いてる
だけでなく、2種以上併用することもできる。
【0008】(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(B)としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デ
シル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル
酸オクタデシル等の炭素原子数18以下のアルキルのエ
ステルが挙げられ、特に炭素原子数1〜8のアルキルエ
ステルが好ましい。
【0009】不飽和結合を分子内に2個以上有する単量
体(C)としては、アリルエーテル化合物、又はモノエ
チレン性不飽和(C3〜C6)モノカルボン酸を、2〜6
個の炭素原子を有する多価アルコール、分子量が10,000
以下のポリアルキレングリコール、分子量が2,000 以下
のポリグリセリン、分子量が10,000以下のポリビニルア
ルコール又は分子内に2個以上のフェノール基を有する
化合物、モノエチレン性不飽和の1価(C3〜C6)アル
コール、分子内に2個以上のメチロール基を有するポリ
メチロール化合物でエステル化することにより得られる
少なくとも2個のエチレン性不飽和の非共役二重結合を
有す単量体又は高分子単量体である。
【0010】その例としては、テトラオキシアリルエタ
ンの様なアリルエーテル化合物;トリメチロールプロパ
ンまたはそれにエチレンオキサイドまたはプロピレンオ
キサイドを付加した後エステル化したトリアクリレート
化合物、エチレングリコールまたはプロピレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレンオキサイドまたはプロ
ピレングリコールの重合度が2から16のポリエチレン
グリコールジアクリレート、1・6−ヘキサンジオール
などのエチレン基が3から10で両端にOH基を有する
ジオールのジアクリレート化合物、ビスフェノールAの
2個のOH基にエチレンオキサイドまたはプロピレンオ
キサイド(n=1〜4)を付加した後(メタ)アクリル
酸でジエステル化した化合物、ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸にエチレンオ
キサイド付加した後エステル化したジまたはトリ(メ
タ)アクリレート化合物、ペンタエリスリトールやジペ
ンタエリスリトールのOH基を2から全て(メタ)アク
リル酸でエステル化した化合物等が挙げられる。
【0011】また、該単量体(C)の他のタイプとして
は、イソシアネート基を分子内に2個以上有するポリイ
ソシアネートと、OH基を分子内に2個以上有するポリ
オールから合成されたウレタン化合物、又はエチレング
リコールのような2価以上の多価アルコールやポリオー
ルと、アジピン酸のようなカルボキシル基を2個以上有
する多塩基酸からのエステル化合物であって、それらの
化合物の末端のOH基をアクリル酸等のモノエチレン性
不飽和(C3〜C6)モノカルボン酸でエステル化するこ
とにより誘導される少なくとも2価のエチレン性不飽和
の非共役二重結合を有する高分子単量体である。この様
な高分子単量体を構成する不飽和モノカルボン酸として
は、アクリル酸やメタアクリル酸が好ましい。
【0012】これらの単量体(C)は、それぞれ単独で
用いるだけでなく、2種以上併用することもできる。
【0013】本発明では、上記(A)、(B)および
(C)の3成分と共に、更に必要に応じてその他の重合
性単量体、例えば酢酸ビニル、プロピル酸ビニル、ビニ
ルブチラート等のビニルエステル;メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル等の
ビニルエーテル;アクリロニトリル、ビニリデンシアナ
ミド等のビニルシアニド;スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物等や、架橋
性単量体、例えばN−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール化クロトン酸アミド、N−メチロー
ル化イタコン酸アミド、N,N−ジメチロール(メタ)
アクリルアミド、これらのメチロール基をメチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチル
アルコールなどのアルコールでエーテル化した不飽和単
量体;(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、イ
タコン酸アミド;2−ヒドロキシエチル、(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アリルアルコールなどの側鎖に少なくとも1個の水
酸基を有する不飽和単量体;グリシジル(メタ)アクリ
レート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を
側鎖に有する不飽和単量体等が挙げられる。
【0014】本発明で用いる上記(A)、(B)および
(C)の3成分の使用割合には、この3成分の合計を1
00重量%とした場合、(A)が5〜95重量%、好ま
しくは10〜90重量%、(B)が5〜90重量%、好
ましくは20〜85重量%および(C)が0.1〜20重
量%、好ましくは0.3〜10重量%の範囲である。
【0015】本発明では実際に使用するに当り、共重合
体中のカルボキシル基を1価のアルカリで中和して塩の
形にしておく必要がある。ここで用いる中和剤として
は、例えばアンモニア;モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノ
エタノール、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、モルホリン等の如きアミン類; 水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウムなどアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩
又は炭酸水素塩等の如き無機アルカリ類等が挙げられる
が、なかでもアンモニアおよび/又はアミン類が好まし
い。
【0016】アルカリによる中和量は、溶解時間を考慮
して適宜選択できるが、通常は共重合体中のカルボキシ
ル基の5モル%以上、好ましくは10モル%以上を塩の
形にする量であり、なかでも20モル%以上とする量が
特に好ましい。
【0017】本発明で用いる共重合体(I)の平均分子
量は、5,000 〜300,000 であるが、好ましくは5,000〜2
00,000であり、更になかでも20,000〜100,000が好まし
い。分子量の調節は重合法によって変わる。例えば乳化
重合法を採用する場合はドデシルメルカプタンやラウリ
ルメルカプタンなど通常使用される重合調節剤を共重合
体(I)100重量部に対して0.05〜5重量部、好ま
しくは0.1〜2重量%添加することにより行うことがで
きる。溶液重合法の場合は上記重合調節剤のほかに溶剤
の使用で調節できる。
【0018】この共重合体(I)の重合法としては乳化
重合、溶液重合、パール重合、などの公知の方法を採用
できるが、好ましくは乳化重合法と溶液重合法である。
乳化重合法としては、例えば界面活性剤を溶解した水溶
液を40〜90℃に保ちながら、この中にエチレン性不
飽和カルボン酸および/又はその無水物(A)、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル(B)、分子内に二重
結合を2個以上有する単量体(C)及び重合調節剤の混
合物と重合開始剤の水溶液と、更に必要により重合促進
剤の水溶液とを別々に連続的に1〜5時間かけて滴下し
た後、1〜2時間反応させて共重合体(I)を得た後、
中和剤の水溶液を加え、中和する方法が挙げられる。
【0019】ここで用いる界面活性剤としては、アニオ
ン性および/又は非イオン性界面活性剤が好ましく、そ
の使用量は、共重合体(I)100重量部に対して、通
常0.05〜20重量%である。この重合における重合開
始剤としては、過酸化水素や過硫酸のアンモニウム又は
カリウム塩のような遊離基型の重合開始剤の単独、又は
ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、重亜硫
酸カリウム、チオ硫酸ナトリウムのような促進剤との併
用(レドックス開始剤)が可能であり、また過酸化ベン
ゾイルやターシャリーブチルハイドロパーオキサイドの
ような有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルのよ
うなアゾ化合物も開始剤として有用である。
【0020】上記重合開始剤の単独、又はこれと促進剤
の併用の場合の使用量は、共重合体(I)100重量部
に対して通常0.1〜10重量%の割合である。溶液重合
の場合は、例えば水と有機溶剤の混合溶媒の中にエチレ
ン性不飽和カルボン酸及び/またはその無水物(A)、
アクリル酸アルキルエステル(B)、分子内に二重結合
を2個以上有する単量体(C)及び重合開始剤を加え5
0〜90℃に保ちながら4〜10時間反応させて共重合
体(I)を得た後中和剤の水溶液を加え、中和する方法
が挙げられる。
【0021】ここで用いる有機溶剤としてはアセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、などのアルコール類が好ま
しい。水と有機溶剤の使用比率は1:99〜99:1で
ある。この重合における開始剤としては、過酸化水素や
過硫酸のアンモニウム又はカリウム塩のような遊離基型
の重合開始剤、過酸化ベンゾイルやターシャリーブチル
ハイドロパーオキサイドのような有機過酸化物、アゾビ
スイソブチロニトリルのようなアゾ化合物が有用であ
る。重合開始剤の使用量は共重合体(I)100重量部
に対して通常0.1〜10重量%の割合である。こうして
得られた共重合体(I)は溶媒を蒸発させることにより
容易に成形物や皮被膜とすることができる。尚、さらに
加熱処理することもできる。
【0022】このようにして成形された共重合体(I)
は、そのままでは充分な強度を有し、更に水による湿潤
状態でも実用性のある強度を有するが、時間が経過する
と共に膨潤し、水に溶解しはじめ成形物としての機能を
失ってしまうものである。
【0023】尚、本発明の製法で得た水溶性樹脂は、糊
剤水溶液や一般のアクリル系、酢酸ビニル系、ウレタン
系などのエマルジョン樹脂と混合して使用することもで
きる。
【0024】本発明の製法で得られる水溶性樹脂は、例
えば水で剥離するラベル用の接着剤や粘着剤;水で消去
できるクレヨン等の筆記具用バインダー;水により崩壊
することを目的とする粒状物用のバインダー又は袋用の
フィルム、例えば肥料をペレット化するためのバインダ
ー又は肥料を充填するための袋用フィルム;その他仮接
着剤や、不織布や紙の結合剤等に使用することができ
る。
【0025】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
更に具体的に説明する。尚、例中の部および%は重量基
準である。
【0026】実施例1 アクリル酸エチル46g、80%アクリル酸水溶液10
g、トリエチレングリコールジメタクリレート2g、ド
デシルメルカプタン0.25g、ハイテノールN−17
〔商品名、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ルサルフェートアンモニウム塩、第一工業製薬株製、以
下同じ〕2gを混合し、単量体混合物を調製した。
【0027】撹拌機、窒素導入管および還流冷却器を取
り付けた500mlのフラスコに、水1312.65g
とハイテノール N−17 2g を入れ、窒素ガス雰囲
気下で撹拌混合しながら50℃で過硫酸アンモニウム0.
1gと無水重亜硫酸ナトリウム0.1gをフラスコ内に添
加した。その後単量体混合物及び過硫酸アンモニウムの
2.5% 水溶液10gと無水重亜硫酸ナトリウムの2.
5% 水溶液10gとを2時間かけて滴下した。反応温
度は50〜60℃で、滴下終了後、60℃で更に1時間
反応させて、平均分子量90,000の共重合体を得た。その
後、室温まで冷却し、25%アンモニア水15.6g を
加えて該共重合体中のカルボキシル基のすべてをアンモ
ニウム塩の形とした後、水を添加して、固形分を20%
に調製し、樹脂水溶液を得た。
【0028】この樹脂水溶液を90μmの厚さのポリエ
ステルフィルム上にアプリケーターで乾燥後の厚さが1
50μmになる様に塗布した。その後、100℃で5分
間乾燥した後、180℃で30秒間加熱処理し、水溶性
樹脂の水崩壊試験用の試料を作成し、以下の様に試験を
行った。
【0029】(水崩壊性試験)得られた水溶性樹脂の水
崩壊試験用試料を5cm角に切断し、500mlのガラ
ス瓶に入れ、次いで水を400g加えた後、30分〜1
時間ごとに5回、ガラス棒でゆっくり撹拌した。水を加
えた直後、0.5時間後、1時間後、3時間後、6時間
後、12時間後および24時間後の試料の溶解状態を観
察し、試料が完全溶解していた時の時間を調査した。
尚、水としては水道水と、0.5%食塩水を用いた。その
結果を表−1に示す。
【0030】実施例2 アクリル酸ブチルを26.5g、80% アクリル酸水溶
液を35g、トリメチロールプロパントリアクリレート
を1.5g および水を162.55g 用いる様に使用量
を変更した以外は実施例1と同様にして重量平均分子量
80,000の共重合体を得、その後25%アンモニア水49
gを加えて共重合体中のカルボキシル基の90モル%を
アンモニウム塩の形とした後、更に水を加えて固形分2
0%の樹脂水溶液を得た。次いで、この樹脂水溶液を用
いて実施例1と同様にして試料を作成し、水崩壊性試験
を行った。その結果を表−1に示す。
【0031】実施例3 アクリル酸エチル39.5g、80% アクリル酸水溶液
20g、テトラアリルオキシエタン0.5gおよび水16
5.55g を用いる様に使用量を変更した以外は実施例
1と同様にして重量平均分子量68,000の共重合体を得た
後、更に同様に25%アンモニア水31g添加による中
和と、水による固形分調節を行い、固形分が20%の水
溶性樹脂液を得た。次いでこの樹脂水溶液を用いて実施
例1と同様にして試料を作成し、水崩壊性試験を行っ
た。その結果を表−1に示す。
【0032】実施例4 撹拌機、窒素導入管および還流冷却器を取り付けた50
0mlのフラスコに、水30gとエチルアルコール13
0gを入れ、アクリル酸エチル35g、80%アクリル
酸水溶液25g、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート2gの単量体混合物を加えた後、窒素ガス雰囲気下
で撹拌混合しながら60℃アゾビスイソブチロニトリル
0.5gをエチルアルコール30gに溶解した開始剤溶液
をフラスコ内に添加した。その後60〜70℃で6時間
反応させ、さらに80℃で1時間熱処理し、平均分子量
65,000の共重合体を得た。その後、室温まで冷却し、2
5%アンモニア水19.5g を加えて該共重合体中のカ
ルボキシル基の50モル%をアンモニウム塩の形とした
後、50%エチルアルコール水溶液を添加して固形分2
0%に調製し、樹脂溶液を得た。次いでこの樹脂溶液を
用いて実施例1と同様にして試料を作成し、水崩壊性試
験を行った。その結果を表−1に示す。
【0033】実施例5 アクリル酸エチル35gの代わりにメタアクリル酸ブチ
ル7gとアクリル酸エチル28gを用い、更に80%ア
クリル酸水溶液の使用量を25g、およびトリエチレン
グリコールジメタクリレート2gの代わりに多塩基酸と
多価アルコールの低分子ポリエステル1分子に3個以上
アクリル酸を結合したモノマー(アロニックス M−7
100,商品名、東亜合成化学工業株製)1.5g に変
更した以外は実施例4と同様にして重量平均分子量58,0
00の共重合体を得、その後25%アンモニア水39gを
加えて該共重合体中のカルボキシル基をすべてをアンモ
ニウム塩の形とし、50%エチルアルコール水溶液を加
えて固形分が20%の樹脂溶液を得た。次いでこの樹脂
溶液を用いて実施例1と同様にして試料を作成し、水崩
壊性試験を行った。その結果を表−1に示す。
【0034】実施例6 トリエチレングリコールジアクリレートの代りにジイソ
シアネートとポリオールから合成された低分子ウレタン
で両末端の水酸基をアクリル酸でエステル化した構造を
持つモノマー(アロニックス M−1210、商品名、
東亜合成化学工業株製)2.0g を用いる以外は実施例
1と同様にして重量平均分子量55,000の共重合体を得
た。その後25%アンモニア水12.5g を加えて該共
重合体中のカルボキシル基の80モル%をアンモニウム
塩の形とした後、更に50%エチルアルコール水溶液に
よる固形分調節を行ない、固形分が20%の樹脂溶液を
得た。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様にして試料
を作成し、水崩壊性試験を行った。その結果を表−1に
示す。
【0035】比較例1 トリエチレングリコールジメタクリレートを省略し、ア
クリル酸エチルの使用量を48gに変更した以外は実施
例1と同様にして重量平均分子量47,000の共重合体を得
た後、更に同様にアンモニア中和と水による固形分調節
を行い、固形分が20%の樹脂水溶液を得た。次いでこ
の樹脂水溶液を用いて実施例1と同様にして試料を作成
し、水崩壊性試験を行った。その結果を表−1に示す。
【0036】比較例2 トリエチレングリコールジメタクリレートを省略した以
外は実施例4と同様にして重量平均分子量35,000の共重
合体を得た後、更に同様にアンモニアによる中和と50
%エチルアルコール水溶液による固形分調節を行い、固
形分が20%の樹脂溶液を得た。次いでこの樹脂溶液を
用いて実施例1と同様にして試料を作成し、水崩壊性試
験を行った。その結果を表−1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の製法によれば、溶解時間のコン
トロールが容易でその範囲も1時間〜3日間程度と広
く、しかも中性の無機塩を含まない水は無論、該無機塩
を含む水に対しても溶解時間をコントロールできる水溶
性樹脂が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和カルボン酸および/又
    はその無水物(A)と、(メタ)アクリル酸アルキルエ
    ステル(B)と、A及びBと反応性のある2個以上のエ
    チレン性不飽和の非共役二重結合を有する単量体(C)
    とを必須成分として重量平均分子量5,000 〜300,000 の
    共重合体(I)を得た後、該共重合体(I)中のカルボ
    キシル基の一部乃至全部を1価のアルカリで中和するこ
    とを特徴とする水溶性樹脂の製法。
  2. 【請求項2】 共重合体(I)の重量平均分子量が10,0
    00〜200,000 である請求項1記載の製法
  3. 【請求項3】 共重合体(I)中のカルボキシル基の5
    モル%以上を1価のアルカリで中和する請求項1又は2
    記載の製法。
  4. 【請求項4】 A及びBと反応性のある2個以上のエチ
    レン性不飽和の非共役二重結合を有する単量体(C)
    が、アリルエーテル化合物、又はモノエチレン性不飽和
    (C3〜C6)モノカルボン酸を、2〜6個の炭素原子を
    有する多価アルコール、分子量が10,000以下のポリアル
    キレングリコール、分子量が2,000 以下のポリグリセリ
    ン、分子量が10,000以下のポリビニルアルコール又は分
    子内に2個以上のフェノール基を有する化合物、モノエ
    チレン性不飽和の1価(C3〜C6 )アルコール、分子
    内に2個以上のメチロール基を有するポリメチロール化
    合物でエステル化することにより得られる少なくとも2
    個のエチレン性不飽和の非共役二重結合を有す単量体又
    は高分子単量体である請求項1、2又は3記載の製法。
  5. 【請求項5】 単量体(C)がイソシアネート基を分子
    内に2個以上有するポリイソシアネートとOH基を分子
    内に2個以上有するポリオールから合成されたウレタン
    化合物又は2以上の多価アルコールやポリオールとカル
    ボキシル基を2個以上有する多塩基酸からのエステル化
    合物であって、それらの化合物の末端のOH基をモノエ
    チレン性不飽和(C3〜C6)モノカルボン酸でエステル
    化することにより誘導される少なくとも2価のエチレン
    性不飽和の非共役二重結合を有する高分子単量体である
    請求項1、2又は3記載の製法。
  6. 【請求項6】 共重合体(I)中のエチレン性不飽和カ
    ルボン酸および/又はその無水物(A)の含有率が10
    〜90重量%で、かつA及びBと反応性のある2個以上
    のエチレン性不飽和の非共役二重結合を有する単量体
    (C)の含有率が0.3〜10重量%である請求項1、
    2、3、4又は5記載の製法。
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