JPH05163312A - 水溶性樹脂の製法 - Google Patents

水溶性樹脂の製法

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JPH05163312A
JPH05163312A JP33053391A JP33053391A JPH05163312A JP H05163312 A JPH05163312 A JP H05163312A JP 33053391 A JP33053391 A JP 33053391A JP 33053391 A JP33053391 A JP 33053391A JP H05163312 A JPH05163312 A JP H05163312A
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water
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vinyl
resin
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JP33053391A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Matsuda
芳樹 松田
Nao Shimizu
奈緒 清水
Masao Kanda
雅夫 神田
Masayuki Sakakibara
政行 榊原
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、水道水や食塩水に接触してもある
一定時間は強度を保持し、その後溶解する水溶性樹脂の
製法を提供する。 【構成】 該樹脂は、エチレン性不飽和カルボン酸と、
ビニルアセテートのようなビニルエステル化合物と、架
橋性不飽和単量体とを必須要素とした重量平均分子量
5,000〜200,000の共重合体であり、該共重
合体中のカルボキシル基の一部乃至全部を一価のアルカ
リで中和することにより得られる。 【効果】 本製法による樹脂は、溶解時間のコントロー
ルが容易でその時間範囲も広く、水道水は無論、中性の
一価の無機塩を含む水に対しても溶解時間を広範囲でコ
ントロールできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用時に水に含浸又は
触れて湿潤状態にあっても、初期は充分な皮膜強度を有
し、時間の経過と共に膨潤、崩壊する水溶性樹脂の製法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水溶性樹脂は、皮膜化した後、
水に容易に再溶解してしまうものがほとんどであり、水
に対する溶解時間を1時間単位でコントロールすること
は困難であった。例えば、ポリアクリル酸、カルボキシ
ルメチルセルロースナトリウム塩等のアニオン性樹脂や
ヒドロキシルエチルセルロースなどのノニオン性樹脂
は、水に直ちに再溶解する。それ故、これ等を使用した
皮膜等の製品は、水と接触した場合、使用途中で溶解し
てしまい、製品価値を著しく損なう場合があった。
【0003】水に対する溶解性をコントロールしようと
した例としては、例えば、酢酸ビニルとクロトン酸共重
合体のアンモニウム水溶液あるいはエマルジョンを皮膜
化するか結合剤として用い、不要になったときにアルカ
リ水溶液に浸漬して溶解するポリマーが知られている
(特開昭49−112742号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ポ
リマーは、炭酸水素ナトリウムの水溶液のようなアルカ
リ性の水溶液と接触してはじめて溶解するものであっ
て、中性の無機塩を含む水や、該無機塩を含まない水、
例えば通常の水道水に対しては溶解が極めて困難であ
り、当然ながら溶解時間をコントロールできない。すな
わち中性の無機塩を含む水や含まない水と接触する用途
には使用できないという欠点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、この様な
状況に鑑みて鋭意研究した結果、エチレン性不飽和カル
ボン酸および/又はその無水物と、架橋性不飽和単量体
と、ビニルエステル化合物とを必須成分として共重合し
てなる特定分子量の共重合体を得た後、その中に含まれ
るカルボン酸の一部乃至全部を中和すると、アルカリ水
で後処理する必要がなく、中性の無機塩を含まない水は
無論、該無機塩を含む水に対しても溶解時間をコントロ
ールした水溶性樹脂が得られること、およびそのコント
ロールが容易で、コントロール範囲も広いことを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、エチレン性不飽和カ
ルボン酸および/又はその無水物(A)と、架橋性不飽
和単量体(B)と、ビニルエステル化合物(C)とを必
須成分として重量平均分子量 5,000〜200,000 の共重合
体(I)を得た後、該共重合体(I)中のカルボキシル
基の一部乃至全部を1価のアルカリで中和することを特
徴とする水溶性樹脂の製法を提供するものである。
【0007】本発明で用いるエチレン性不飽和カルボン
酸および/又はその無水物(A)としては、例えば(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸等が挙げられ、なかでも(メタ)ア
クリル酸が好ましい。これらは、それぞれ単独で用いる
だけでなく、2種以上併用することもできる。
【0008】架橋性不飽和単量体(B)としては、例え
ばN−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ール化クロトン酸アミド、N−メチロール化イタコン酸
アミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミ
ド、これらのメチロール基をメチルアルコール、エチル
アルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールな
どのアルコールでエーテル化した不飽和単量体;(メ
タ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、イタコン酸ア
ミド;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルア
ルコールなどの側鎖に少なくとも1個の水酸基を有する
不飽和単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、アリ
ルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を側鎖に有する
不飽和単量体等が挙げられ、なかでもN−メチロール
(メタ)アクリルアミド及びこれらのメチロール基をエ
ーテル化した不飽和単量体が好ましい。これらはそれぞ
れ単独で用いるだけでなく、2種以上併用することもで
きる。
【0009】ビニルエステル化合物(C)としては、ビ
ニルアセテート、ビニルプロピオネート等の炭素数が1
〜10の炭化水素のカルボン酸のビニルエステルであ
り、好ましくはビニルアセテート、ビニルプロピオネー
トである。これらは、それぞれ単独で用いるだけでな
く、2種以上併用することもできる。
【0010】本発明では、上記(A)、(B)および
(C)の3成分と共に、更に必要に応じて以下に示すそ
の他の各種重合性単量体、高分子単量体、上記(A)、
(B)、(C)のいずれかと反応性のある2個以上のエ
チレン性不飽和の非共役二重結合を有する単量体等の1
種以上を併用することもできる。その様な重合性単量体
を以下に例示する。
【0011】エチレン、プロピレン;アクリロニトリ
ル、ビニリデンシアナミド等のビニルシアニド;スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビ
ニル化合物;エチルアクリレート、ブチルアクリレート
などのアクリル酸エステル;メチルメタアクリレート、
エチルメタアクリレートなどのメタクリル酸エステル;
メチレンビスアクリルアミド、トリメチロールプロパン
またはそれにエチレンオキサイドまたはプロピレンオキ
サイドを付加した後エステル化したトリアクリレート化
合物、エチレングリコールまたはプロピレングリコール
ジアクリレート。
【0012】ポリエチレンオキサイドまたはプロピレン
グリコールの重合度が2から16のポリエチレングリコ
ールジアクリレート、1・6ーヘキサンジオールなどの
エチレン基が3から10で両端にOH基を有するジオー
ルのジアクリレート化合物、ビスフェノールAの2個の
OH基にエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイ
ド(n=1〜4)を付加した後アクリル酸でジエステル
化した化合物、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、イソ
シアヌル酸にエチレンオキサイド付加した後エステル化
したジまたはトリアクリレート化合物、ペンタエリスリ
トールやジペンタエリスリトールのOH基を2から全て
アクリル酸でエステル化した化合物。
【0013】イソシアネート基を分子内に2個以上有す
る化合物とOH基を2個以上有する化合物から合成され
たウレタン化合物または、エチレングリコールのような
2価以上の多価アルコールとアジピン酸のような2以上
の多塩基酸からのエステル化合物であって、それらの化
合物の末端のOH基をアクリル酸でエステル化した、分
子内に2個以上の不飽和基を持つ化合物。
【0014】上記化合物におけるアクリル酸部分をメタ
アクリル酸に代えた化合物。
【0015】本発明で用いる上記(A)、(B)、
(C)の3成分の使用割合は、この3成分の合計を10
0重量%とした場合、(A)が10〜80重量%、好ま
しくは15〜70重量%、(B)が0.1〜20重量
%、好ましくは0.3〜10重量%および(C)が10
〜90重量%、好ましくは20〜85重量%の範囲であ
る。
【0016】本発明では実際に使用するに当り、共重合
体中のカルボキシル基を1価のアルカリで中和して塩の
形にしておく必要がある。
【0017】ここで用いる中和剤としては、例えばアン
モニア;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、モルホリン等の如きアミン類;水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム
などアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩又は炭酸水素塩等
の如き無機アルカリ類等が挙げられるが、なかでもアン
モニアおよび/又はアミン類が好ましい。
【0018】アルカリによる中和量は、溶解時間を考慮
して適宜選択できるが、通常は共重合体中のカルボキシ
ル基のモル5%以上、好ましくは10モル%以上を塩の
形にする量であり、なかでも20モル%以上とする量が
特に好ましい。
【0019】本発明で用いる共重合体(I)の平均分子
量は、5,000 〜200,000 であるが、なかでも10,000〜10
0,000が好ましい。
【0020】分子量の調節は重合法によって変わる。例
えば乳化重合法を採用する場合はドデシルメルカプタン
やラウリルメルカプタンなど通常使用される重合調節剤
を共重合体(I)100重量部に対して0.05〜5重
量部、好ましくは0.1〜2重量%添加することにより
行うことができる。溶液重合法の場合は上記重合調節剤
のほかに溶剤の使用で調節できる。
【0021】この共重合体(I)の重合法としては乳化
重合、溶液重合、パール重合、などの公知の方法を採用
できるが、好ましくは乳化重合法と溶液重合法である。
乳化重合法としては、例えば界面活性剤を溶解した水溶
液を40〜90℃に保ちながら、この中にエチレン性不
飽和カルボン酸および/又はその無水物(A)、架橋性
不飽和単量体(B)、ビニルエステル化合物(C)及び
重合調節剤の混合物と重合開始剤の水溶液と、更に必要
により重合促進剤の水溶液とを別々に連続的に1〜5時
間かけて滴下した後、0.5〜2 時間反応させて共重合
体(I)を得た後、中和剤の水溶液を加え、中和する方
法が挙げられる。
【0022】ここで用いる界面活性剤としては、アニオ
ン性および/又は非イオン性界面活性剤が好ましく、そ
の使用量は、共重合体(I)100重量部に対して、通
常0.05〜20 重量%である。この重合における重合
開始剤としては、過酸化水素や過硫酸のアンモニウム又
はカリウム塩のような遊離基型の重合開始剤の単独、又
はナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、重亜
硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウムのような促進剤との
併用(レドックス開始剤)が可能であり、また過酸化ベ
ンゾイルやターシャリーブチルハイドロパーオキサイド
のような有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルの
ようなアゾ化合物も開始剤として有用である。
【0023】上記重合開始剤の単独、又はこれと促進剤
の併用の場合の使用量は、共重合体(I)100重量部
に対して通常0.1〜10 重量%の割合である。溶液重
合の場合は、例えば水と有機溶剤の混合溶媒の中にエチ
レン性不飽和カルボン酸及び/またはその無水物
(A)、架橋性不飽和単量体(B)、ビニルエステル化
合物(C)及び重合開始剤を加え50〜90℃に保ちな
がら3〜10時間反応させて共重合体(I)を得た後中
和剤の水溶液を加え、中和する方法が挙げられる。
【0024】ここで用いる有機溶剤としてはアセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、などのアルコール類が好ま
しい。水と有機溶剤の使用比率は1:99〜99:1で
ある。この重合における開始剤としては、過酸化水素や
過硫酸のアンモニウム又はカリウム塩のような遊離基型
の重合開始剤、過酸化ベンゾイルやターシャリーブチル
ハイドロパーオキサイドのような有機過酸化物、アゾビ
スイソブチロニトリルのようなアゾ化合物が有用であ
る。重合開始剤の使用量は共重合体(I)100重量部
に対して通常0.1〜10重量%の割合である。
【0025】このようにして得られる共重合体(I)は
フィルム、シート状その他所望の形状に成形し得るが、
そのままでは充分な強度を有し、更に水による湿潤状態
でも実用性のある強度を有する。しかし時間が経過する
と共に膨潤し、次第に水に溶解し、成形物としての機能
を失ってしまうものである。
【0026】尚、本発明の製法で得た水溶性樹脂は、ヒ
ドロキシルエチルセルロース、カルボキシルメチルセル
ロースのアルカリ塩などの糊剤水溶液や一般のアクリル
系、酢酸ビニル系、ウレタン系などのエマルジョン樹脂
と混合して使用することもできる。
【0027】本発明の製法で得られる水溶性樹脂は、例
えば水で剥離するラベル用の接着剤や粘着剤;水で消去
できるクレヨン等の筆記具用バインダー;水により崩壊
することを目的とする粒状物用のバインダー又は袋用の
フィルム、例えば肥料をペレット化するためのバインダ
ー又は肥料を充填するための袋用フィルム;その他仮接
着剤、不織布や紙の繊維状物の結合剤等に使用すること
ができる。
【0028】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
更に具体的に説明する。尚、例中の部および%は重量基
準である。
【0029】実施例1 ビニルアセテート280g、80%アクリル酸水溶液2
00g、N−メチロールアクリルアミド5g、ドデシル
メルカプタン2.0g、ハイテノールN−17〔商品
名、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサル
フェートアンモニウム塩、第一工業製薬株製、以下同
じ〕20gを混合し、単量体混合物を調製した。
【0030】撹拌機、窒素導入管および還流冷却器を取
り付けた2lのフラスコに、水1322gとハイテノー
ル N−17 20gを入れ、窒素ガス雰囲気下で撹拌混
合しながら50℃で過硫酸アンモニウム0.8gと無水
重亜硫酸ナトリウム0.8gをフラスコ内に添加した。
その後単量体混合物及び過硫酸アンモニウムの2.5 %
水溶液80gと無水重亜硫酸ナトリウムの2.5 %水溶
液80gとを2時間かけて滴下した。反応温度は50〜
70℃で、滴下終了後、70℃で更に30分間反応させ
て、平均分子量35,000の共重合体を得た。
【0031】その後、室温まで冷却し、25%アンモニ
ア水312gを加えて該共重合体中のカルボキシル基の
すべてをアンモニウム塩の形とした後、水を添加して、
固形分を20%に調製し、樹脂水溶液を得た。この樹脂
水溶液を90μmの厚さのポリエステルフィルム上にア
プリケーターで乾燥後の厚さが150μmになる様に塗
布した。その後、100℃で5分間乾燥した後、180
℃で30秒間加熱処理し、水溶性樹脂の水崩壊試験用の
試料を作成し、以下の様に試験を行った。(水崩壊性試
験)得られた水溶性樹脂の水崩壊試験用試料を5cm角
に切断し、500mlのガラス瓶に入れ、次いで水を4
00g加えた後、1時間ごとに5回、ガラス棒でゆっく
り撹拌した。水を加えた直後、0.5 時間後、1時間
後、3時間後、6時間後、12時間後および24時間後
の試料の溶解状態を観察し、試料が完全溶解していた時
の時間を調査した。尚、水としては水道水と0.5 %食
塩水を用いた。その結果を表−1に示す。
【0032】実施例2 ビニルアセテートを189g、80%メタアクリル酸水
溶液を309g、N−メチロールアクリルアミドを1
3.5gおよび水を1284.9g用いる様に使用量を変
更した以外は実施例1と同様にして重量平均分子量36,0
00の共重合体を得た。その後25%アンモニア水242
gを加えて共重合体中のカルボキシル基の60モル%を
アンモニウム塩の形とした後、更に水を加えて固形分2
0%の樹脂水溶液を得た。次いで、この樹脂水溶液を用
いて実施例1と同様にして試料を作成し、水崩壊性試験
を行った。その結果を表−1に示す。
【0033】実施例3 撹拌機、窒素導入管および還流冷却器を取り付けた50
0mlのフラスコに、水30gとエチルアルコール13
0gを入れ、ビニルアセテート35g、80%アクリル
酸水溶液25g、N−メチロールアクリルアミド1.5
gの単量体混合物を加えた後、窒素ガス雰囲気下で撹拌
混合しながら60℃でアゾビスイソブチロニトリル0.
5 gをエチルアルコール30gに溶解した開始剤溶液
をフラスコ内に添加した。その後60〜70℃で6時間
反応させ、さらに80℃で1時間熱処理し、平均分子量
28,000の共重合体を得た。
【0034】その後、室温まで冷却し、25%アンモニ
ア水11.7gを加えて該共重合体中のカルボキシル基
の30モル%をアンモニウム塩の形とした後、エチルア
ルコール50%の水溶液を添加して固形分20%に調製
し、樹脂溶液を得た。次いでこの樹脂溶液を用いて実施
例1と同様にして試料を作成し、水崩壊性試験を行っ
た。その結果を表−1に示す。
【0035】比較例1 N−メチロールアクリルアミドとトデシルメルカプタン
の使用を省略し、ビニルアセテートの使用量を315g
に変更した以外は実施例1と同様にして重量平均分子量
500,000 以上の共重合体を得た後、水による固形分調節
を行い、固形分が20%の樹脂液を得た。次いでこの樹
脂水溶液を用いて実施例1と同様にして試料を作成し、
水崩壊性試験を行った。その結果を表−1に示す。
【0036】比較例2 比較例1と同様の共重合体を得た後、25%アンモニア
水によってカルボキシル基をすべてアンモニウム塩の形
として、更に水による固形分の調整を行い、固形分が1
0%の樹脂水溶液を得た。次いでこの樹脂水溶液を用い
て実施例1と同様にして試料を作成し、水崩壊性試験を
行った。その結果を表−1に示す。
【0037】
【表1】 比較例2は塗膜の厚みを他と同一にするため2回塗布し
た。 不溶: 3日後フィルムが白濁するが変化無し。 膨潤不溶:3日後わずかに膨潤するが溶解せず。
【0038】
【発明の効果】本発明の製法によれば、溶解時間のコン
トロールが容易でその範囲も広く、しかもアルカリ性水
溶液を使用せずとも中性の無機塩を含まない水は無論、
該無機塩を含む水に対しても溶解時間をコントロールし
た水溶性樹脂が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和カルボン酸および/又
    はその無水物(A)と、架橋性不飽和単量体(B)と、
    ビニルエステル化合物(C)とを必須成分として重量平
    均分子量 5,000〜200,000 の共重合体(I)を得た後、
    該共重合体(I)中のカルボキシル基の一部乃至全部を
    1価のアルカリで中和することを特徴とする水溶性樹脂
    の製法。
  2. 【請求項2】 共重合体(I)の重量平均分子量が 10,
    000〜100,000である請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 共重合体(I)中のカルボキシル基の1
    0モル%以上を1価のアルカリで中和する請求項1又は
    2記載の製法。
  4. 【請求項4】 架橋性不飽和単量体(B)が、N−メチ
    ロール(メタ)アクリルアミドおよび/又はN−メチロ
    ール(メタ)アクリルアミドのエーテル化合物である請
    求項1、2又は3記載の製法。
  5. 【請求項5】 ビニルエステル化合物(C)が、ビニル
    アセテート、ビニルプロピオネートである請求項1、
    2、3又は4記載の製法
  6. 【請求項6】 共重合体(I)中のエチレン性不飽和カ
    ルボン酸および/又はその無水物(A)の含有率が15
    〜70重量%で、かつ架橋性不飽和単量体(B)の含有
    率が0.3〜10 重量%で、かつビニル化合物(C)の
    含有率が20〜85重量%である請求項1、2、3、4
    又は5記載の製法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013095868A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Kuraray Co Ltd 変性ビニルアルコール系重合体

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