JPH0516291A - 複合型制振材料の製造方法 - Google Patents

複合型制振材料の製造方法

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JPH0516291A
JPH0516291A JP17501291A JP17501291A JPH0516291A JP H0516291 A JPH0516291 A JP H0516291A JP 17501291 A JP17501291 A JP 17501291A JP 17501291 A JP17501291 A JP 17501291A JP H0516291 A JPH0516291 A JP H0516291A
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vibration damping
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JP17501291A
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Seiji Sakamoto
本 誠 司 坂
Yasunobu Uchida
田 康 信 内
Tomoshige Ono
野 友 重 尾
Kunihiko Eguchi
口 邦 彦 江
Hidetaka Sugibe
辺 英 孝 杉
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 特性の異なる非相溶性の複数の(粘弾性)樹
脂からなる粘弾性樹脂層を有する複合型制振材料を製造
するに際し、粘弾性樹脂層中の樹脂が均一に分散され、
広い温度範囲での高い制振性能を全面に渡って均一に発
揮することができる複合型制振材料の製造方法を提供す
る。 【構成】 金属板12への非相溶性の複数種の樹脂溶液
の塗布を複数の噴射式ノズル10A,10B,10Cを
用い、各樹脂溶液につき個々に、かつ金属板12上の同
一個所に同時に行うことにより前記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広い温度範囲にわたっ
て優れた制振性能を有し、しかも製造も容易な複合型制
振材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複合型制振材料は、2枚の鋼板等、金属
板の間に粘弾性樹脂層を介在させ、その粘弾性樹脂層に
より、金属板に加えられる振動を熱エネルギーに変換す
る騒音防止材料である。このような複合型制振材料は、
最近の騒音規制に対応するニーズに適応し、自動車のオ
イルパン、階段、ドア、床材などの建材、モーターやコ
ンプレッサーのカバーなどの用途に使用もしくは使用の
検討がなされている。
【0003】一般に、このような複合型制振材料の制振
性能は、金属板の間に配される粘弾性樹脂層の性能に依
存している。そして、この制振性能を損失係数(η)で
表すと、ηはある一定温度にピークを示す特性を有し、
制振材料は、このピーク特性温度の近傍で使用するのが
最も効果的であることが知られている。
【0004】このような複合型制振材料(以下、制振材
料とする)の粘弾性樹脂層に適用される樹脂として、従
来より、ポリウレタン(特開昭47−19277号公
報)、ポリエステル(同50−143880号公報)、
ポリアミド(同51−79146号公報)、ポリイソブ
チレン(同54−43251号公報)、エチレン/α−
オレフィン(同55−84655号公報)、EVA(同
57−34949号公報)、架橋ポリオレフィン(同5
9−152847号公報)、ポリビニルアセタール(同
60−88149号公報)などが検討されている。ま
た、アスファルト、合成ゴム、アクリル系粘着剤、エポ
キシ樹脂なども制振性能を有することが知られている。
【0005】これらのうち、アクリル系粘着剤、イソブ
チレンゴム、EVA等の常温で柔軟な樹脂は、常温付近
の温度で比較的優れた制振性を有するが、常温における
樹脂の凝集力が弱いため、接着強度が小さく、そのため
に、この樹脂を用いた制振材料は成形加工に耐えられ
ず、かつ耐熱性もないため、これらの制振材料は、平板
に近い状態で使用される建材用途に利用されるのみであ
った。
【0006】他方、共重合、ブレンド等により変成され
たポリオレフィン系樹脂、例えば、エチレン/α−オレ
フィン樹脂などは、前記の樹脂に比べて高温側の50〜
100℃の温度で比較的制振性に優れ、常温における樹
脂の凝集力が強く、成形加工に対する適応性もあるた
め、この樹脂を用いた制振材料は、自動車のオイルパン
等の高温で使用される用途に適しているといわれてい
る。
【0007】しかしながら、両者ともに、その用途を限
定したとしても、制振性能や接着性能において十分に満
足すべき水準に達しているものとはいえず、さらに、自
動車ボディー廻り部品等として使用可能な、常温付近か
ら高温までの広い温度範囲で高い制振性能を示し、かつ
成形加工に追随する強い接着性能と、高温下における接
着耐熱性を有する制振材料用の樹脂は、いまだ見出され
ていない。
【0008】このような問題点に対し、常温付近から高
温までの広い温度範囲で高い制振性能を示す制振材料と
して、ガラス転移点等の特性の異なる樹脂を分散してな
る粘弾性樹脂層を有する制振材料が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】複数種の樹脂より形成
される粘弾性樹脂層を有する制振材料は、粘弾性樹脂層
となる樹脂の溶液(以下、樹脂溶液とする)を攪拌・混
合して、ナイフコータ、T−ダイ等により金属板に塗布
することにより行われる。
【0010】ここで、全面に渡って均一な制振性能を有
する制振材料を製造するためには、複数種の樹脂溶液を
均一に混合・分散する必要が有るが、極性、分子量(粘
度)、分子量分布などの性状の異なる樹脂溶液は完全に
均一に混合することが困難であり、製品が不均一となり
がちであった。また、非相溶性の樹脂あるいは樹脂溶
液、あるいは溶剤の性質の異なる樹脂溶液を適用する際
には、混合中に樹脂が析出してしまうこともあり、製造
上のトラブルの原因ともなっている。
【0011】本発明の目的は前記の従来技術の問題点を
解決することにあり、特性の異なる複数の樹脂からなる
粘弾性樹脂層を有する複合型制振材料の製造方法であっ
て、粘弾性樹脂層中の樹脂が均一に分散され、広い温度
範囲での高い制振性能を全面に渡って均一に発揮するこ
とができる複合型制振材料の製造方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、複数の噴射
式ノズルを用い、粘弾性樹脂の溶液(樹脂溶液)を個々
に、同一個所に同時に塗布することにより、粘弾性樹脂
層中に各(粘弾性)樹脂を均一に分散させることが可能
であることを見出し、本発明をなすに至った。
【0013】すなわち、本発明は、金属板に粘弾性樹脂
層となる複数種の非相溶性の樹脂溶液を塗布した後、他
の金属板を圧着する複合型制振材料の製造方法であっ
て、前記金属板への前記複数種の非相溶性の樹脂溶液の
塗布を、複数の噴射式ノズルによって、各樹脂溶液毎に
個々に、前記金属板上の同一個所に同時に行うことを特
徴とする複合型制振材料の製造方法を提供する。
【0014】以下、本発明の複合型制振材料の製造方法
について詳細に説明する。
【0015】本発明の複合型制振材料(以下、制振材料
とする)の製造方法は、金属板の間に粘弾性樹脂層を配
してなる制振材料のうち、広範な温度領域に渡って優れ
た制振性能得ることを目的として、複数種の(粘弾性)
樹脂を分散してなる粘弾性樹脂層を有する制振材料の製
造方法であって、複数の噴射式ノズルを用い、複数の非
相溶性の樹脂の溶液(以下、樹脂溶液とする)を個々に
異なる噴射式ノズルで、同一個所に同時に塗布する。
【0016】具体的には、例えば、特性の異なる3種類
の樹脂溶液A、BおよびCより粘弾性樹脂層を形成する
際には、図1に示されるように、3つの噴射式ノズル1
0A、10Bおよび10Cを用い、樹脂溶液A、Bおよ
びCを別々の噴射式ノズルで個々に金属板12上の同位
置に同時に塗布する。そのため、各樹脂溶液A、Bおよ
びCは、噴霧される際に図1に示されるように金属板1
2に到達する前に互いに空中で交差し霧状で混合される
ので、金属板12上に塗布された際には均一に混合分散
された状態とすることができる。
【0017】前述のように、複合型の制振材料において
は、広い温度範囲にわたって高い制振性能を発揮できる
ことが望まれる。しかしながら、単独の樹脂でこれを実
現することは困難であり、複数種の樹脂をブレンドする
ことによる制振性能の向上が試みられている。従来、こ
のような複数の樹脂溶液より形成される中間樹脂層を有
する制振材料を製造する際には、樹脂溶液を混合・分散
した後に、ナイフコータ、Tダイ等を用いて金属板にこ
の混合(分散)溶液を塗布し、乾燥後、他の金属との圧
着が行われている。
【0018】ここで、複数種の樹脂をブレンドするため
には各樹脂を溶液あるいは溶融状態とする必要がある
が、例え同種の系列の樹脂であっても、わずかなモノマ
ー組成の変化で相溶しなくなってしまうものもある。こ
のような非相溶性な複数の樹脂溶液を使用して制振材料
を製造する場合に、本発明の制振材料の製造方法は特に
有効である。
【0019】また、本発明の製造方法においては、同一
の架橋剤と反応する官能基を有する樹脂を組み合わせる
のが好ましく、例えば、ポリイソシアナート化合物を架
橋剤として適用する際には、末端に水酸基およびカルボ
キシル基を有するポリエステル樹脂と、末端にアミノ基
およびカルボキシル基を有するポリアミド樹脂とを組み
合わせる等、が好適に例示される。
【0020】このような本発明の製造方法を適用するこ
とにより、複数の樹脂が均一に混合・分散された粘弾性
樹脂層を有する、広い温度範囲での高い制振性能を全面
に渡って均一に発揮することができる制振材料を容易に
製造することができる。
【0021】本発明の製造方法においては、適用可能な
噴射式ノズルには特に限定はなく、通常の樹脂溶液塗布
用のものがいずれも適用可能である。樹脂溶液の塗布は
複数の噴射式ノズルを有する1台の塗布装置で行っても
よく、あるいは1つの噴射式ノズルを有する複数の塗布
装置で行うものであってもよい。
【0022】また、噴射式ノズルの位置にも特に限定は
ないが、空中における霧状での各樹脂溶液の混合(交
差)を多くして、金属板12上における樹脂溶液の混合
・分散を良好なものとするために、各噴射式ノズルは近
接して配備されるのが好ましい。
【0023】なお、本発明の製造方法においては、噴射
式ノズルの噴射量を適宜調節する等の方法によって、得
られる制振材料の制振性能を用途などに応じて調整する
ことも可能である。
【0024】本発明の製造方法は、このような噴射式ノ
ズルによって金属板上に粘弾性樹脂層となる樹脂溶液を
塗布するものである。このような本発明の製造方法にお
いて、適用可能な金属板には特に限定はなく、冷間圧延
鋼板や、クロメート処理鋼板、亜鉛系めっき鋼板、リン
酸塩処理鋼板等の表面処理鋼板、さらに銅板、アルミ
板、ステンレス板、チタン板等であってもよい。また、
形状もコイル状、切板の何れであってもよい。
【0025】金属板の板厚にも特に限定はないが、通常
0.2〜2mm程度の物が好適に用いられる。
【0026】本発明の製造方法は、このような金属板に
特性の異なる複数の(粘弾性)樹脂の溶液(樹脂溶液)
を噴射式ノズルにより塗布する。なお、本発明におい
て、特性の異なる樹脂とは組成上異なるものをはじめと
して、組成が同一で分子量が異なるものであってもよ
い。
【0027】このような本発明に適用される複数の樹脂
(溶液)は、架橋剤に対して反応する互いに非相溶性の
ものであればよく、特に限定はない。例えば、ポリイソ
シアナート化合物を架橋剤として適用する際には、末端
に水酸基およびカルボキシル基を有するポリエステル樹
脂と、末端にアミノ基およびカルボキシル基を有するポ
リアミド樹脂との組み合わせ等、適用される樹脂すべて
と反応する架橋剤と、複数種の樹脂とを組み合わせるの
が好ましい。一方の樹脂に対しては反応するが、他方の
樹脂とは反応しない架橋剤を用いた際(同一の架橋剤に
は反応しない樹脂を組み合わせた際)には、中間樹脂層
内に未架橋の樹脂が存在してしまうため、接着強度が低
くなるだけでなく、耐熱性をも低下させるおそれがあ
る。
【0028】適用可能な樹脂としては、通常の制振材料
の中間樹脂層に適用される各種のものがいずれも適用可
能であり、特に、1分子中に2個以上の架橋性官能基を
含有する架橋性の熱可塑性樹脂を、それに応じた架橋剤
(硬化剤)で硬化してなるものが例示される。ここで、
架橋性官能基とは、後述の架橋剤と反応する基をさし、
具体的には、水酸基、エポキシ基、アミノ基、カルボキ
シル基、イソシアナート基、酸無水物基等が例示され
る。
【0029】具体的には、前記水酸基およびカルボキシ
ル基を有する熱可塑性ポリエステル系樹脂、前記エポキ
シ基(グリシジル基)を有するエポキシ系変性樹脂、分
子中に二重結合部分を有する官能基含有ジエン系樹脂、
前記アミノ基、カルボキシ基および酸アミド結合を有す
るポリアミド系樹脂、前記酸無水物基およびカルボキシ
ル基を有する変性ポリオレフィン系樹脂等が例示され
る。
【0030】また、架橋剤は、このような熱可塑性樹脂
が有する官能基と反応して分子構造を形成する架橋剤で
ある。従って、架橋剤は、熱可塑性樹脂が有する官能基
と反応しうる官能基を2つ以上有するものであればよ
く、熱可塑性樹脂の種類に応じて選択される。
【0031】例をあげると、イソシアナート系、エポキ
シ系、酸無水物系、アミン系、アジリジル系、オキサゾ
リン系などの化合物があるが、熱可塑性樹脂がカルボキ
シル基を有する熱可塑性ポリエステル樹脂を用いる場合
は、イソシアナート系あるいはエポキシ系が、エポキシ
基を有するエポキシ系樹脂を用いる場合は、酸無水物系
あるいはアミン系が、水酸基、カルボキシル基、アミノ
基を有するジエン系樹脂を用いる場合は、イソシアナー
ト系、エポキシ系あるいは酸無水物系が、アミノ基、カ
ルボキシル基あるいは酸アミド結合を有するポリアミド
系樹脂を用いる場合は、イソシアナート系、エポキシ系
あるいは酸無水物系が、酸無水物基あるいはカルボキシ
ル基を有する変性ポリオレフィン系樹脂を用いる場合
は、アミン系、イソシアナート系あるいはエポキシ系が
各々例示される。
【0032】本発明の製造方法においては、このような
熱可塑性樹脂および架橋剤よりなる樹脂は、溶液状態
(樹脂溶液)として金属板にスプレー塗布されるもので
あるが、必要に応じて溶剤に溶解されて金属板に塗布さ
れる。溶剤は樹脂の種類等によって適宜選択すれば良い
が、具体的には、トルエン、MEK、キシレン、アセト
ン、クロロホルム、MIBK、酢酸エチル等が例示され
る。
【0033】なお、本発明の製造方法においては、各樹
脂溶液において適用する溶剤は、樹脂溶液に溶解される
樹脂に応じて異なるものであってもよい。
【0034】樹脂溶液が塗布された金属板は、樹脂溶液
が溶剤型である際には乾燥工程を経て、無溶剤型である
際には必要に応じて予熱工程を経て、もう一枚の金属板
と積層され、加熱圧着され、制振材料とされる。
【0035】本発明の製造方法を適用される制振材料の
粘弾性樹脂層には、必要に応じてこれらの各成分の他
に、各種の添加材を添加してもよい。添加剤としては、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、テル
ペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン系樹脂、炭
化水素系樹脂、芳香族系樹脂、フェノール樹脂などの粘
着性付与樹脂、ポリアルキレングリコールポリエステル
系可塑剤、メラミン樹脂、シランカップリング剤などの
架橋剤、金属塩、鎖延長剤などを挙げることができる。
また、炭酸カルシウム、タルク、ハードシールなどの無
機フィラーを添加しても良い。
【0036】さらに、粘弾性樹脂層にステンレス、亜
鉛、銅、スズ、ニッケル等の導電性固体物質を配合する
ことによって導電性を付与し、複合型制振材料をスポッ
ト溶接可能な材料とすることもできる。
【0037】以上、本発明の複合型制振材料の製造方法
について詳細に説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良および変更を行っても良いのはもちろん
である。
【0038】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。
【0039】下記に示されるポリエステル樹脂、ポリア
ミド樹脂、およびポリウレタン樹脂を用意した。
【0040】[ポリエステル樹脂]テレフタル酸、アジ
ピン酸、エチレングリコール、および1,6−ヘキサン
ジオールより常法により得られた、ガラス転移温度−2
5℃、数平均分子量15000のポリエステル樹脂。な
お、得られたポリエステル樹脂は、トルエン/MEK=
1/1の溶剤に溶解し、固形分量(NV)25%の樹脂
溶液とした。
【0041】[ポリアミド樹脂]リノール酸、およびエ
チレンジアミンより常法によって得られた、ガラス転移
温度40℃、数平均分子量12000のポリアミド樹
脂。なお、得られたポリアミド樹脂は、先と同様にして
固形分量(NV)25%の樹脂溶液とした。
【0042】[ポリウレタン樹脂]先と同様にして得ら
れた数平均分子量が5000のポリエステル樹脂と、2
官能イソシアネート化合物であるミリオネートMTL−
C(日本ポリウレタン社製)との反応により得られた、
数平均分子量15000、ガラス転移温度−10℃のポ
リエステル系ポリウレタン樹脂。このポリウレタン樹脂
も、先と同様にして固形分量(NV)25%の樹脂溶液
とした。
【0043】<実施例1>前記ポリエステル樹脂溶液1
00重量部、および前記ポリアミド樹脂溶液100重量
部のそれぞれに対して、架橋剤としてイソシアナート化
合物であるコロネート2030(日本ポリウレタン社
製)を3重量部、添加・混合した。両溶液を、鋼板(冷
延鋼板 厚さ0.5mm)上に、図1に示されるように
別々の噴射式ノズルより、乾燥後の塗膜厚が25μmと
なるように塗布した。樹脂溶液を風乾後、オーブン(2
00℃×2分)で加熱乾燥を行い、溶剤を留去した。次
いで、樹脂を塗布した鋼板を樹脂層を内側にして重ね、
熱プレス(200℃×1分、圧力20kgf/cm2 )で加熱
圧着し、制振材料を得た。
【0044】<実施例2>前記ポリアミド樹脂溶液10
0重量部を前記ポリウレタン樹脂溶液100重量部に変
更した以外は、前記実施例1と同様にして制振材料を製
造した。
【0045】<比較例1>前記ポリエステル樹脂溶液1
00重量部に対し、コロネート2030(日本ポリウレ
タン社製)を3重量部添加した溶液だけを用いて、他の
種類の樹脂は使用せず、噴射式ノズルより乾燥後の塗膜
厚が25μm となるように塗布した。次いで、樹脂を塗
布した鋼板を樹脂層を内側に重ね、熱プレス(200℃
×1分、圧力20kgf/m2)で加熱圧着し、制振材料を得
た。
【0046】<比較例2>前記ポリエステル樹脂溶液1
00重量部を前記ポリアミド樹脂溶液100重量部に変
更した以外は、前記比較例1と同様にして制振材料を製
造した。
【0047】<比較例3>前記ポリエステル樹脂溶液1
00重量部を前記ポリウレタン樹脂溶液100重量部に
変更した以外は、前記比較例1と同様にして制振材料を
製造した。
【0048】得られた各種の制振材料の損失係数(η)
を、機械インピーダンス法により測定し、1000Hz
における損失係数と温度との関係を調べた。
【0049】結果が図2に示されるが、本発明の製造方
法による実施例1および2の制振材料は、従来法による
比較例1〜3に比べ、広い温度範囲にわたって良好な制
振性能を示すことが解る。以上の結果より、本発明の効
果は明らかである。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の製
造方法によれば、複数の特性の異なる樹脂を均一に分散
してなる粘弾性樹脂層を有する、広い温度範囲での高い
制振性能を全面に渡って均一に発揮することができる複
合型制振材料を容易に、しかも安全に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複合型制振材料の製造方法を概念的
に示す図である。
【図2】 本発明の複合型制振材料の製造方法による制
振材料と、従来の製造方法による制振材料の、1000
Hzにおける損失係数と温度との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10A,10B,10C 噴射式ノズル 12 金属板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾 野 友 重 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 江 口 邦 彦 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 杉 辺 英 孝 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 金属板に粘弾性樹脂層となる、複数種の
    非相溶性の樹脂溶液を塗布した後、他の金属板を圧着す
    る複合型制振材料の製造方法であって、 前記金属板への前記複数種の非相溶性の樹脂溶液の塗布
    を、複数の噴射式ノズルによって、各樹脂溶液毎に個々
    に、前記金属板上の同一個所に同時に行うことを特徴と
    する複合型制振材料の製造方法。
JP17501291A 1991-07-16 1991-07-16 複合型制振材料の製造方法 Withdrawn JPH0516291A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003031078A1 (fr) * 2001-10-02 2003-04-17 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Panneau de carrosserie revetu d'un materiau amortissant les vibrations, dispositif de revetement de materiau amortissant les vibrations et procede d'application de materiau amortissant les vibrations

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003031078A1 (fr) * 2001-10-02 2003-04-17 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Panneau de carrosserie revetu d'un materiau amortissant les vibrations, dispositif de revetement de materiau amortissant les vibrations et procede d'application de materiau amortissant les vibrations
US7264303B2 (en) 2001-10-02 2007-09-04 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Body panel with vibration damping material, vibration damping material coater, and damping material application method

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