JPH0569506A - 複合型制振材料およびその製造方法 - Google Patents

複合型制振材料およびその製造方法

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JPH0569506A
JPH0569506A JP3346634A JP34663491A JPH0569506A JP H0569506 A JPH0569506 A JP H0569506A JP 3346634 A JP3346634 A JP 3346634A JP 34663491 A JP34663491 A JP 34663491A JP H0569506 A JPH0569506 A JP H0569506A
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resin
cross
damping material
vibration damping
composite
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Application number
JP3346634A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Eguchi
口 邦 彦 江
Yasunobu Uchida
田 康 信 内
Tomoshige Ono
野 友 重 尾
Seiji Sakamoto
本 誠 司 坂
Hidetaka Sugibe
辺 英 孝 杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】20℃〜100℃の範囲で、優れた制振性能を
有し、成形加工に追随する強固な接着性能と、100℃
以上での高い耐熱安定性を有する複合型制振材料を提供
する。 【構成】1分子中に2個以上の架橋性官能基を含有する
ガラス転移点の異なる2種以上の熱可塑性樹脂の各々が
1分子中に2個以上の架橋性官能基を含有する1種以上
の架橋剤により架橋され、各架橋樹脂が相互侵入網目構
造を形成してなる樹脂組成物が2枚の金属板の間に介在
してなる複合型制振材料。熱可塑性樹脂および/または
架橋剤の構成成分が相対的に架橋反応速度の異なるもの
であって、前記熱可塑性樹脂および架橋剤を溶液化して
混合し、積層される2枚の金属板のうちの少なくとも1
枚の積層面に塗布し、溶媒を除去した後、2枚の金属板
を加熱積層接着することにより上記の複合型制振材料を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合型制振材料および
その製造方法に関する。
【0002】本発明の複合制振材料は、広範囲の温度に
対応して優れた制振性能を発揮し、かつ高接着強度、高
耐熱接着性を有するものであり、階段、ドア、床材など
の用途は勿論のこと、自動車のオイルパン、ボディ回り
のダッシュパネル、フロアパネル、ルーフパネルなどの
従来は複合型制振材料の使用が困難であった用途、ある
いはモーターやコンプレッサーのカバーなどにも使用で
きるものであり、土木建築業界、自動車業界、電機業界
において、幅広く利用できる。
【0003】
【従来の技術】近年の環境重視の世相を反映して、環境
問題の一つである騒音、振動に対する関心が高まってお
り、この問題の解決のために、多くの努力が払われてい
る。特に、騒音については、自動車騒音を中心に騒音規
制法などの関連法案が具体化され、実施に至っているこ
とから、騒音防止のための材料開発が盛んである。
【0004】このような背景を受け、制振作用を有する
材料が求められ、中でも金属層間に粘弾性樹脂からなる
芯材樹脂を介在させた複合型制振材料が、騒音、振動防
止材として注目されるようになった。この材料は、金属
板に加えられる振動を芯材樹脂が熱エネルギーに変換す
るものであり、自動車のオイルパンや階段、ドア、床
材、屋根材などの建材、モーターやコンプレッサーのカ
バーなどの用途に使用もしくは使用の検討がなされてい
る。
【0005】一般に、このような複合型制振材料の制振
性能は芯材樹脂層の性能に存在している。この制振性能
を損失係数(η)で表すと、ηはある一定温度でピーク
を示す特性を有し、複合型制振材料は、このηがピーク
を示す特性温度の近傍で使用するのが最も効果的である
ことが知られている。
【0006】この複合型制振金属板の芯材樹脂として従
来より、ポリウレタン(特開昭47−19277号公
報)、ポリエステル(特開昭50−143880号公
報)、ポリアミド(特開昭51−79146号公報)、
ポリイソブチレン(特開昭54−43251号公報)、
エチレン/α−オレフィン(特開昭55−84655号
公報)、EVA(特開昭57−34949号公報)、架
橋ポリオレフィン(特開昭59−152847号公
報)、ポリビニルアセタール(特開昭60−88149
号公報)などが検討されており、アスファルト、合成ゴ
ム、アクリル系粘着剤、エポキシ樹脂なども制振性能を
有することが知られている。
【0007】これらのうち、アクリル系粘着剤、イソブ
チレンゴム、EVAなどの常温で柔軟な樹脂は、常温付
近の温度で比較的制振性を有するが、常温における樹脂
の凝集力が弱いため、接着強度が小さく、当該樹脂を用
いた複合型制振材料は成形加工に耐えられず、かつ耐熱
性もないため、平板に近い状態で使用される建材用途に
利用されるのみであった。また、共重合、ブレンドなど
により変性されたポリオレフィン系樹脂、例えば、エチ
レン/α−オレフィン樹脂などは、前者に比べ50〜1
00℃の高温側で比較的制振性に優れ、常温における樹
脂の凝集力が強く、成形加工に対する対応もあるため、
当該樹脂を用いた複合型制振材料は自動車のオイルパン
などの高温で使用される用途に適しているといわれてい
る。
【0008】しかしながら、両者ともその用途を限定し
たとしても、制振性能や接着性能において十分に満足す
べき水準に達しているものとはいえず、さらに、自動車
ボディ廻り部品をはじめとして常温付近から高温までの
広い温度範囲で高い制振性能を有し、かつ成形加工に追
随する強い接着性能と、高温下における接着耐熱性を要
求される複合型制振材料に適した樹脂はいまだ見出され
ていない。
【0009】広い温度範囲での制振性能を検討した例と
して、特開昭60−82349号公報、特開昭61−8
9841号公報、特開昭61−217237号公報、特
開昭62−152751号公報、特開昭63−5644
6号公報、特開昭63−278845号公報などに多層
フィルムを芯材樹脂に用いる方法が開示されている。こ
れらの複合型制振材料の制振性能は、比較的広い温度で
良好であるが、いずれも多層フィルム中に熱可塑性樹脂
を含有しており、接着耐熱性に問題があった。また、多
層構造であるために引張剪断力に対して最も凝集力の弱
い樹脂層部分がズレを起こし、接着性能を満足できなか
った。
【0010】同様の検討を行った例として、特開昭60
−258262号公報、特開昭61−28551号公
報、特開昭61−28553号公報などには、互いに相
溶しない樹脂からなる制振用樹脂組成物を芯材樹脂に用
いる方法が開示されている。これらの制振性能は、比較
的広い温度で良好であるが、いずれも熱可塑性樹脂を用
いたものであるため、接着耐熱性および接着性能に問題
があった。さらに、非相溶を呈する場合、樹脂組成物を
構成する各樹脂の界面にて凝集力が低下し、接着性能を
低下させることがわかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、常温から高温、具体的には20℃〜100℃
の範囲で、優れた制振性能を有し、成形加工に追随する
強固な接着性能と、高い温度下、具体的には100℃以
上での高い耐熱安定性を有する複合型制振材料を提供し
ようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意検討を行った結果、芯材樹脂の凝
集力を高め、強固な接着性能と、高い耐熱安定性を発揮
するためには、複合型制振材料の芯材樹脂を架橋性熱可
塑性樹脂に架橋剤を配合してなる架橋構造を形成する樹
脂とするのが有効であることを知見した。また、広い温
度範囲にて優れた制振性能を発揮するためには、ガラス
転移点の異なる架橋樹脂を複合化することが有効である
ことを知見した。そして、前記架橋樹脂の複合構造を相
互侵入網目状(IPN、Interpenetrating Polymer Net
work)とすることにより、制振温度域、接着性能に追随
する樹脂凝集力、耐熱安定性の全特性を満足する複合型
制振材料が得られること、また、その製造方法として、
ガラス転移点の異なる2種以上の架橋性熱可塑性樹脂か
らなる溶液に、該架橋性熱可塑性樹脂の各々と相対的に
反応速度の異なる架橋剤を配合し、金属板に塗布された
溶液中の溶媒を除去した後、加熱積層接着を施すことに
より前記複合型制振材料が得られることを見出し、本発
明を完成したものである。
【0013】すなわち、本発明は、1分子中に2個以上
の架橋性官能基を含有するガラス転移点の異なる2種以
上の熱可塑性樹脂の各々が1分子中に2個以上の架橋性
官能基を含有する1種以上の架橋剤により架橋され、各
架橋樹脂が相互侵入網目構造を形成してなる樹脂組成物
が2枚の金属板の間に介在してなることを特徴とする複
合型制振材料を提供するものである。
【0014】また、本発明は1分子中に2個以上の架橋
性官能基を含有するガラス転移点の異なる2種以上の熱
可塑性樹脂と、1分子中に2個以上の架橋性官能基を含
有する1種以上の架橋剤から誘導される架橋樹脂が2枚
の金属板の間に介在し、該架橋樹脂が、ガラス転移点を
2つ以上有し、1μm以上の相分離を有しないことを特
徴とする複合型制振材料を提供する。
【0015】また、本発明は、前記熱可塑性樹脂および
/または架橋剤の構成成分が相対的に架橋反応速度の異
なるものであって、前記熱可塑性樹脂および架橋剤を溶
液化して混合し、積層される2枚の金属板のうちの少な
くとも1枚の積層面に塗布し、溶媒を除去した後、2枚
の金属板を加熱積層接着することにより上記の複合型制
振材料を得ることを特徴とする複合型制振材料の製造方
法を提供するものである。
【0016】ここで、架橋性熱可塑性材料樹脂が飽和ポ
リエステルであり、架橋剤がイソシアナート化合物およ
び/またはエポキシ化合物であり、熱可塑性樹脂の平均
分子量が5000〜50000の範囲であるのが好適で
ある。
【0017】また、熱可塑性樹脂のいずれか1種が、他
のいずれかの熱可塑性樹脂に対して、25重量%以上含
有される複合型制振材料が好ましい。
【0018】本発明の芯材樹脂を得る方法として、前記
した熱可塑性樹脂および架橋剤のいずれか一方、あるい
は両方の構成成分が相対的に架橋反応速度の異なるもの
であって、前記熱可塑性樹脂および架橋剤を溶液化して
混合し、加熱によって、溶媒の除去、架橋反応を進行さ
せ、ガラス転移点の異なる数種の架橋樹脂の相互侵入網
目構造を形成するという方法が例示される。
【0019】相対的に架橋反応速度を変える方法として
は、前記に示したようにガラス転移点の異なる2種以上
の熱可塑性樹脂各々の架橋剤に対する反応性を変えるこ
とがまず挙げられる。熱可塑性樹脂の架橋性官能基の種
類、例えば、ガラス転移点の異なる2種の熱可塑性樹脂
の分子鎖両末端を水酸基からなるものと、カルボキシル
基からなるものとに分けることで、イソシアナート化合
物などの架橋剤に対する反応速度が異なるものとなる。
この場合には、水酸基を有する熱可塑性樹脂とイソシア
ナート系架橋剤とが先に反応して架橋樹脂を形成し、該
架橋樹脂の網目中には、カルボキシル基を有する熱可塑
性樹脂が介在する。 加熱条件を増していくと、この未
架橋熱可塑性樹脂に対して、残存するイソシアナート系
架橋剤が反応を開始し、相互侵入網目構造を形成するに
至る(実施例2に後記する)。本方法において、好適な
熱可塑性樹脂は、飽和ポリエステルである。飽和ポリエ
ステルのガラス転移点とともに、架橋性官能基種を変え
て、架橋反応速度を調節することが可能である。また、
好適な架橋剤は、イソシアナート化合物である。
【0020】もう一つの方法としては、ガラス転移点お
よび架橋性官能基種の異なる2種以上の熱可塑性樹脂の
各々としか反応しない、または反応しやすい、架橋性官
能基種の異なる架橋剤を、樹脂と同数種配合する方法が
挙げられる。例を挙げると、ガラス転移点の異なる2種
の熱可塑性樹脂の架橋性官能基を、それぞれ水酸基とカ
ルボキシル基とし、それぞれと反応しやすいイソシアナ
ート化合物とエポキシ化合物の2種の架橋剤を配合す
る。この場合、水酸基を有する熱可塑性樹脂にはイソシ
アナート系架橋剤が、カルボキシル基を有する熱可塑性
樹脂にはエポキシ系架橋剤が選択的に反応する(カルボ
キシル基を有する熱可塑性樹脂にはイソシアナート系架
橋剤も反応可能であるが、反応速度が低いために先にエ
ポキシ系架橋剤が反応する。)。前記方法と異なり、架
橋反応は比較的同時に進行する。水酸基を有する熱可塑
性樹脂とカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂は、未架
橋時に互いに絡まっており、これに同時に、かつ選択的
に架橋が成され、得られる架橋樹脂は、前記方法と同様
な相互侵入網目構造を形成する(実施例1に後記す
る)。
【0021】本方法においては、熱可塑性樹脂として飽
和ポリエステル、架橋剤としてイソシアナート化合物と
エポキシ化合物が好適である。なお、熱可塑性樹脂の架
橋性官能基と架橋剤の架橋性官能基の組合わせとして
は、樹脂の官能基として、水酸基、カルボキシル基、ア
ミノ基、エポキシ基が例示され、架橋剤の官能基とし
て、イソシアナート基、エポキシ基、酸無水物基、アミ
ノ基が例示され、お互いに適宜選定することができる。
【0022】また、本製造方法においては、前記熱可塑
性樹脂および架橋剤を溶液化して混合する。ガラス転移
点の異なる2種以上の熱可塑性樹脂は、分子レベルで互
いによく絡み合っている混合状態が好ましい。樹脂を溶
液化することにより、容易に混合できる。この場合熱可
塑性樹脂各々を溶媒に溶かし、得られた溶液を混合する
ことができるが、各溶媒は同一のものが好ましい。溶媒
が異なる場合には、互いに混ざらない場合がある。
【0023】架橋剤は、前記の熱可塑性樹脂溶液に配合
することが好ましい。熱可塑性樹脂溶液の各々に、所定
の架橋剤を配合してから、溶液混合する、あるいは、2
種以上の熱可塑性樹脂溶液の混合溶液に、1種以上の架
橋剤を配合することができる。
【0024】また、ガラス転移点の異なる2種以上の熱
可塑性樹脂および熱可塑性樹脂溶液は、互いに相溶する
ことが好ましい。非相溶を呈し、相分離体(分散粒子)
が大きい場合には、制振性能に及ぼす影響は小さいもの
の、ガラス転移点の低い方の樹脂の低接着強度の影響を
受ける。これは、非相溶の場合には、得られる複合型制
振材料の芯材樹脂が、十分な相互浸入網目構造となら
ず、部分的に単一熱可塑性樹脂の架橋樹脂が介在するた
めと考えられる。
【0025】また、ガラス転移点の異なる2種以上の熱
可塑性樹脂の比率は、互いに等量であることが好まし
い。いずれか1種の熱可塑性樹脂の混合比が大きくなる
と、相互侵入網目構造を形成せずに、単一の熱可塑性樹
脂が架橋してなる架橋樹脂の占める割合が増大する。こ
の場合、架橋樹脂層中にマクロな相分離が現れ、従来の
非相溶性樹脂からなる制振材料と同様に接着性能の低下
を生じることがある。ガラス転移点の異なる2種以上の
熱可塑性樹脂のうち、いずれか1種の熱可塑性樹脂が、
他のいずれかの熱可塑性樹脂に対して、25重量%以上
含有されていることが好ましい。
【0026】ガラス転移点の異なる2種以上の熱可塑性
樹脂の分子量は、数平均分子量で5000〜50000
が、制振性能と接着性能を両立させる点で好ましく、数
種の樹脂の各々が、同程度の分子量であることが好まし
い。分子量が大きく異なると、相溶性、溶媒への溶解性
が低下し、架橋前の樹脂が相分離することがある。この
場合には、前記したように、樹脂の混合不均一となるた
め、相互侵入網目構造を十分に形成できない。
【0027】また、2種以上の熱可塑性樹脂のガラス転
移点は特に限定されないが、最終的に得られる複合型制
振材料に求められる制振性能を鑑みて、−30〜80℃
の範囲が好適である。混合する樹脂数、混合比率によ
り、制振性の温度依存性を調節することができる。これ
らの製造方法は、本発明の複合型制振材料の芯材樹脂を
得るための一手段であり、本発明の複合型制振材料は、
必ずしも前記の製造方法に限定されるものではない。以
上の方法等によって各架橋樹脂が相互侵入網目構造を形
成し、高接着力、高耐久性と広範な温度領域における高
制振性を両立できる。
【0028】以下、本発明の複合型制振材料を得るため
の必須構成成分について説明する。
【0029】第1の必須構成成分は、1分子中に2個以
上の架橋性官能基を含有するガラス転移点の異なる2種
以上の熱可塑性樹脂である。ここで、架橋性官能基と
は、後記架橋剤と反応する基を指し、具体的には、水酸
基、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、イソシア
ナート基、酸無水物基などが挙げられる。従って、本発
明で用いる熱可塑性樹脂としては、前記水酸基およびカ
ルボキシル基を有する熱可塑性ポリエステル系樹脂、前
記エポキシ基を有するポリオールのグリシジルエーテル
化エポキシ系樹脂、分子中に二重結合部分を有する官能
基含有ジエン系樹脂、前記アミノ基、カルボキシ基およ
び酸アミド結合を有するポリアミド系樹脂、前記酸無水
物基およびカルボキシル基を有する変性ポリオレフィン
系樹脂などが挙げられる。
【0030】より具体的には、熱可塑性ポリエステル系
樹脂としては、分子末端に水酸基あるいはカルボキシル
基を有するポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリアリレート、サーモトロピック液
晶ポリエステルなどのエンジニアリングプラスチックス
と呼ばれる材料が例示される。
【0031】また、ジメチルテレフタル酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸などの芳香族二塩基性酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、β−メチルアジピ
ン酸、ピメリン酸、1,6−ヘキサンジカルボン酸、ア
ゼライン酸、セバチン酸、ノナンジカルボン酸、デカン
ジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸などの脂肪族
二塩基性酸のうちの1種以上と、エチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、3−メチルペンタンジオール、1,3−ヘキサン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジオール、水添ビスフェノールA、ネオペンチ
ルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコールなどのグリコールもしくはその残基形成誘
導体のうちの1種以上から合成され、そのガラス転移点
が100℃以下のポリエステル樹脂、あるいはカプロラ
クトンより合成され、そのガラス転移点が100℃以下
のポリエステル樹脂、さらには、例えば、マレイン酸、
フマル酸、ダイマー酸などの不飽和脂肪酸、トリメリッ
ト酸などの二官能性を超える多官能性脂肪酸と、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリトリトールなどの二官能
性を超える多官能性水酸基を有する化合物から合成さ
れ、そのガラス転移点100℃以下のポリエステル樹脂
などが例示される。
【0032】ポリオールのグリシジルエーテル化エポキ
シ系樹脂としては、先にポリエステル樹脂原料として例
示したグリコールあるいはこれらのポリグリコールのジ
グリシジルエーテルや、グリセロールトリグリシジルエ
ーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ト
リメチロールプロパンジグリシジルエーテル、また、前
記のポリエステル樹脂の分子末端をグリシジル化したジ
グリシジルポリエステルあるいはポリグリシジルポリエ
ステルなどが例示される。
【0033】ジエン系樹脂としては、分子末端に水酸
基、カルボキシル基、アミノ基などを有するブタジエン
ホモポリマー、イソプレンホモポリマー、ブタジエン−
スチレンコポリマー、ブタジエン−イソプレンコポリマ
ー、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー等、ポリ
アミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナ
イロン8や、カプロラクタム、ラウリンラクタムなどの
ラクタムとアミノウンデカン酸、アミノドデカン酸など
のアミノカルボン酸から合成されるポリアミド樹脂、ま
た、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン
などの有機ジアミンと、先にポリエステル樹脂原料とし
て例示した芳香族二塩基性酸あるいは脂肪族二塩基性酸
から合成されるポリアミド樹脂等、変性ポリオレフィン
樹脂としては、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−
プロピレンコポリマー、無水マレイン酸グラフト変性エ
チレン−酢酸ビニルコポリマー、無水マレイン酸グラフ
ト変性エチレン−エチルアクリレートコポリマー、無水
マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸
グラフト変性ポリプロピレン、エチレン−メタクリル酸
コポリマー等が例示される。
【0034】なお、本発明では、熱可塑性樹脂として、
熱可塑性ポリエステル樹脂を用いると、耐熱性、耐水
性、加工性等の要求性能を満足する芯材樹脂を容易に得
ることができ、好ましい。
【0035】ところで、熱可塑性樹脂の分子量について
は、特に制限はないが、要求性能に鑑みて、数平均分子
量で5000以上のものが好ましい。また、熱可塑性樹
脂と架橋剤を主成分とする2種以上の樹脂組成物の各々
は、−50〜100℃の範囲内にガラス転移点を有する
ものが好ましい。さらに、熱可塑性樹脂として、周波数
0.1〜20000 Hzの範囲内におけるガラス転移に基づ
く損失正接(tanδ)の極大値が0.5以上を示すも
のが好ましい。tanδが高い値を示すものほど制振性
の高い樹脂であるといえるが、tanδの特に好ましい
値は0.7以上である。
【0036】第二の必須構成成分は、前記熱可塑性樹脂
が有する官能基と反応して3次元的分子構造を形成する
架橋剤である。従って、架橋剤は、熱可塑性樹脂が有す
る官能基と反応しうる官能基を2つ以上有するものであ
ればよいが、熱可塑性樹脂の種類に応じて選択されるも
のである。
【0037】例をあげると、イソシアナート系、エポキ
シ系、酸無水物系、アミン系、アジリジン系、オキサゾ
リン系などの化合物があるが、熱可塑性樹脂として水酸
基あるいはカルボキシル基を有する熱可塑性ポリエステ
ル樹脂を用いる場合は、イソシアナート系あるいはエポ
キシ系が、エポキシ基を有するエポキシ系樹脂を用いる
場合は、酸無水物系あるいはアミン系が、水酸基、カル
ボキシル基、アミノ基を有するジエン系樹脂を用いる場
合は、イソシアナート系、エポキシ系あるいは酸無水物
系が、アミノ基、カルボキシル基あるいは酸アミド結合
を有するポリアミド系樹脂を用いる場合は、イソシアナ
ート系、エポキシ系あるいは酸無水物系が、酸無水物基
あるいはカルボキシル基を有する変性ポリオレフィン系
樹脂を用いる場合は、アミン系、イソシアナート系ある
いはエポキシ系が各々好ましい。
【0038】架橋剤について、より具体的に述べると、
イソシアナート系架橋剤としては、分子内に2個以上の
イソシアナート基を有する多価イソシアナート化合物、
例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−
トリレンジイソシアナート(通常TDI)、メチレン−
ビス−4−フェニルイソシアナート(通称MDI)、ポ
リメチレンポリフェニルポリイソシアナートまたはポリ
オール変性MDI、例えば市販品としてコロネート10
40、コロネート1050(以上、日本ポリウレタン
製)、または、カルボジイミド変性MDI、例えばミリ
オネートMTL、ミリオネートMTL−C(以上日本ポ
リウレタン製)などのMDI誘導体、ヘキサメチレンジ
イソシアナート(通称HDI)およびその誘導体、イソ
ホロンジイソシアナート(通称IPDI)およびその誘
導体、TDIをトリメチロールプロパンなどに付加した
TDI系アダクトポリイソシアナート、例えば市販品と
して、コロネートL、HL(以上、日本ポリウレタン
製)、ディスモフェンL、ディスモジュールN(住友バ
イエルウレタン製)、あらかじめ反応せしめた重合ポリ
イソシアナート、例えば市販品として、スプラセック3
240、3250、コロネート2030、2031(日
本ポリウレタン製)、ディスモジュールIL、HL(住
友バイエルウレタン製)、イソシアナートをカプロラク
タム等でマスキングしたブロックドイソシアナート、あ
らかじめ低分子量ポリエーテルと前述の多価イソシアナ
ートとを反応せしめた末端イソシアナートプレポリマー
などを挙げることができる。
【0039】また、エポキシ系架橋剤としては、分子内
に2個以上のエポキシ基を有する多価エポキシ化合物、
例えばビスフェノールA型、臭素化ビスフェノールA型
およびビスフェノールF型エポキシ化合物などのビスフ
ェノール型エポキシ化合物、例えば市販品として、TD
−127、YD−7128、YDF−165およびYD
B−400EK60(以上、東都化成製)、EPICRON −
830 (大日本インキ化学工業製)、o−クレゾールノボ
ラック型エポキシ化合物などのノボラック型エポキシ化
合物、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエ
リスリトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポ
リグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエー
テル、プロピレングリコールジグリシジルエーテルおよ
びポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなど
のポリグリシジルエーテル類、4官能アミン型ポリグリ
シジルアミンなどのポリグリシジルアミン類、例えば市
販品として、YH−434(東都化成製)、フタル酸ジ
グリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジ
ルエステルおよびジグリシジル−p−オキシ安息香酸エ
ステルなどのグリシジルエステル類、あるいは脂環型エ
ポキシ化合物、例えば市販品として、ERL−4234
(ユニオンカーバイド製)などを挙げることができる。
【0040】さらに、酸無水物系架橋剤としては、無水
フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等
の芳香族酸無水物、無水マレイン酸、無水コハク酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸等の環状脂肪族酸無水物、ポリ
アジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバ
シン酸無水物等の脂肪族酸無水物等を挙げることができ
る。
【0041】加えて、アミン系架橋剤としては、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン等の鎖状脂肪
族ポリアミン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン
等の環状脂肪族ポリアミン、m−キシレンジアミン等の
脂肪芳香族ポリアミン、メタフェニレンジアミン、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン
等の芳香族ポリアミン等を挙げることができる。
【0042】その他、多官能基からなるアジリジン系架
橋剤、オキサゾリン系架橋剤等を挙げることができる。
【0043】以上、本発明に用いる樹脂およびその末端
基ならびに架橋剤について述べたが、本発明において
は、前記のようにこれら樹脂およびその末端基ならびに
架橋剤を (1)1種の架橋剤に対して反応速度の異なる2種以上
の樹脂を選択するか、 (2)2種以上の樹脂の各々としか反応しない(または
片方の樹脂とのみ反応しやすい)架橋剤(樹脂と同数
種)を選択することにより 各架橋樹脂が相互侵入網目構造を形成し、高接着性、高
耐久性と広範囲な温度領域における高制振性を両立でき
る。
【0044】樹脂組成物中における架橋剤の配合量につ
いては、配合量が多いほど熱可塑性樹脂との架橋度が高
まり、粘弾性樹脂の凝集力が向上し、引張剪断力に対し
て優れた効果を発揮するようになる。しかし、その反
面、必要以上に架橋度が高まると、粘弾性樹脂は硬質と
なるため、制振性が低下する傾向にある。さらに、制振
性を発揮する温度域が高温側へ移行する。これとは逆
に、架橋剤の配合量が少ない場合には、粘弾性樹脂の凝
集力が低下し、制振性は向上するものの、引張剪断力が
低下する。従って、架橋剤の配合量には好適範囲があ
り、それは、熱可塑性樹脂の官能基数と架橋剤の官能基
数との関係によって決定される。架橋剤は、単独もしく
は2種類以上を混合して使用してもよい。また、架橋剤
と熱可塑性樹脂との反応性を向上させる目的で、各種の
触媒を併用してもよい。
【0045】なお、芯材樹脂のガラス転移点やtanδ
は、後記する樹脂組成物中に含有される必須構成成分以
外の成分の影響も受ける。本発明の芯材樹脂を得るため
に用いる樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範
囲で、溶剤、各種の添加剤、フィラーなどを配合するこ
とができる。
【0046】溶剤としては、トルエン、キシレン、メチ
ルエチルケトン(MEK)等が挙げられる。添加剤とし
ては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹
脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン系
樹脂、炭化水素系樹脂、芳香族系樹脂、フェノール樹脂
などの粘着性付与樹脂、ポリアルキレングリコールポリ
エステル系可塑剤、メラミン樹脂、シランカップリング
剤などの架橋剤、金属塩、鎖延長剤などを挙げることが
できる。また、フィラーとしては、炭酸カルシウム、タ
ルク、ハードシールなどの無機フィラーが使用可能であ
る。
【0047】さらに、上記樹脂組成物に充填剤として導
電性固体物質を配合することによって導電性を付与し、
該樹脂組成物から得られる芯材樹脂を有する複合型制振
材料を、スポット溶接可能な材料とすることもできる。
このような目的で使用される導電性物質としては、ステ
ンレス、亜鉛、銅、スズ、ニッケル、黄銅などの金属を
粉末状、フレーク状、ファイバー状、ワイヤー状などに
加工した金属物質や、銅、あるいはニッケルなどのめっ
き処理した鉄系金属や、カーボンブラック、グラファイ
ト、カーボンファイバーなどの導電性炭素物質などを挙
げることができる。これらの導電性物質は、単独または
2種類以上組み合わせて使用することができる。なお、
導電性物質は、良好な導電性を発現させるためには金属
物質を選択することが好ましい。
【0048】ところで、導電性物質は、その性状が粉末
状である場合にはその最大粒径を、また、フレーク状で
ある場合には、その最大厚みを、さらにファイバー状や
ワイヤー状である場合は、その最大直径をそれぞれの代
表長さ(L)とすると、より良好な導電性を発現させる
ため、(L)と導電性物質を有する樹脂組成物から得ら
れる粘弾性樹脂(芯材樹脂)の厚さ(T)との比(L)
/(T)が0.5以上、好ましくは、0.8以上となる
ものを用いるのがよい。(L)/(T)の比が0.5未
満では、該粘弾性樹脂を芯材樹脂とする複合型制振材料
のスポット溶接性能が低下する。
【0049】さらに、導電性物質の充填量は、導電性物
質を有する樹脂組成物から得られる粘弾性樹脂(芯材樹
脂)の0.5〜10体積%を占めるようになる量が好ま
しい。0.5体積%未満では、該粘弾性樹脂を芯材樹脂
とする複合型制振材料のスポット溶接性能が低く、又、
10体積%を越えると、スポット溶接性は十分満足され
るが、金属板と芯材樹脂との間の接着性や芯材樹脂の制
振性能が低下し、好ましくない。さらに好ましい範囲は
1〜5体積%である。
【0050】本発明の芯材樹脂を得るために用いる樹脂
組成物では、熱可塑性樹脂と架橋剤とは別々に保管して
おく、すなわち、いわゆる主剤と硬化剤とからなる2液
型接着剤のように保管しておくのが一般的である。
【0051】本発明の芯材樹脂は、以上説明した樹脂組
成物を適当な条件で加熱処理する等により、該樹脂組成
物中の熱可塑性樹脂と架橋剤とを反応せしめることによ
って得られるものである。加熱処理等の条件は、熱可塑
性樹脂と架橋剤とが反応する条件であればよい。
【0052】次に、本発明の芯材樹脂を有する複合型制
振材料の製造方法について述べる。
【0053】本発明の芯材樹脂を有する複合型制振材料
を製造するにあたって、適用される金属板としては、冷
間圧延鋼板、クロメート処理鋼板、亜鉛系めっき鋼板、
リン酸塩処理鋼板などの表面処理鋼板、銅板、アルミ
板、ステンレス板などのいずれであってもよく、また、
コイル状原板、切り板のいずれであってもよい。その板
厚は、特に限定されないが、成形加工性と保形性を考慮
すれば、0.3〜2mmのものが好ましい。
【0054】該複合型制振材料を製造する方法として
は、前述の方法により予め熱可塑性樹脂溶液に、所定の
架橋剤等を混合して樹脂組成物とした後、これを、直接
金属板の片方あるいは両方の積層面に各々塗布し、室温
ないし好ましくは100〜150℃の温度で加熱して溶
剤を留去し、引き続きもしくは放置後、加熱積層接着す
る方法が用いられる。これにより、金属板間に芯材樹脂
を有する複合型制振材料が得られる。
【0055】樹脂組成物の塗工方法は、特に限定されな
いが、ロールコーター、スプレー、カーテンフローコー
ター、ドクターナイフコーター等が好ましい。
【0056】この時、樹脂組成物の塗布厚さは、最終的
に得られる芯材樹脂の厚さが、積層される1枚の金属板
の厚さの1/50〜1/5となる厚さであることが好ま
しく、実質的に20〜150μmとなる厚さであること
が好ましい。20μm未満である場合には、制振性およ
び接着性が低下し、また150μmを越える場合には、
成形加工時の金属板のズレやワレの原因となることがあ
る。
【0057】積層接着温度は、通常、樹脂組成物に13
0〜250℃の加熱が与えられるようにすればよく、加
熱プレスの場合30秒間〜2分間程度、加熱ロールの場
合には1〜10秒間程度の接触時間であればよい。ま
た、金属板を予め同温度に加熱し、冷却プレスまたは冷
却ロールにより積層接着してもよい。
【0058】このように、本発明の芯材樹脂を得るため
に用いる樹脂組成物は、溶液状で金属板に塗工すること
もできるので、金属板と芯材樹脂との密着性を高めるこ
とができ、ガス層の巻き込みを防止することができる。
【0059】また、該樹脂組成物は、金属板への塗布後
のポットライフが実用上問題のない長さであるという特
徴も有する。
【0060】さらに、本発明の芯材樹脂を有する複合型
制振材料は、積層接着後直ちに所定の接着性が得られる
という特徴を有し、その製造に際し、通常の熱可塑性樹
脂を用いる場合と同等の条件で製造されても、芯材樹脂
が接着温度以上の耐熱性を示すという特徴を有する。
【0061】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0062】本実施例においては、下記の各条件にて、
2枚の金属板の間に樹脂組成物を介在させ、複合型制振
材料を製造し、それらを試料とした。
【0063】また、各試料の性能評価試験方法は以下の
とおりである。 制振性能 制振性能の評価として、各複合型制振材料試料の損失係
数(η)を機械インピーダンス法によって測定し、10
00Hzにおける損失係数の温度依存性を調査した。 接着性能 (1)T−剥離強度:各複合型制振材料試料を25mm
幅に裁断し、引張速度200mm/分、室温23℃に
て、JIS K−6854に準じて測定した。(2)剪
断接着強度:各複合型制振材料試料を25mm×25m
mの面積に裁断し、室温23℃にて、JIS K−68
50に準じて測定した。 耐久(耐熱)性能 各複合型制振材料を200℃の空気中に1時間曝し、そ
の後、前記と同様の接着性能を調査し、試験前の接着強
度の保持率を求めた。
【0064】(実施例1)熱可塑性樹脂(A)として、
テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、ネオペンチ
ルグリコール、エチレングリコール、1,6−ヘキサン
ジオールを原料として用い、常法で合成された、数平均
分子量20000、ガラス転移点−20℃、分子鎖両末
端が、−CH2 −OHである共重合飽和ポリエステルを
用いた。そして該ポリエステルをトルエン、MEK混合
溶剤中に溶解し、固形分25重量%の共重合飽和ポリエ
ステル溶液とした。
【0065】架橋剤(A)として、重合ポリイソシアナ
ートを用いた。具体的には、重合ポリイソシアナート溶
液(3官能、固形分:50重量%、商品名:コロネート
2030(日本ポリウレタン(株)製)を用いた。
【0066】前記共重合飽和ポリエステル溶液および重
合ポリイソシアナート溶液を混合し、撹拌して熱可塑性
樹脂(A)と架橋剤(A)の混合溶液を得た。ただし、
その割合は、ポリエステル分子鎖両末端の−CH2 −O
Hに対して、3官能ポリイソシアナートの−NCOが当
量比1.2になるようにした。
【0067】これとは別に、熱可塑性樹脂(B)とし
て、前記熱可塑性樹脂(A)の共重合飽和ポリエステル
と同様の原料を用い、同様に合成された、数平均分子量
20000、ガラス転移点48℃、分子鎖両末端が、−
COOHである共重合飽和ポリエステルを用いた。そし
て該ポリエステルをトルエン、MEK混合溶剤中に溶解
し、固形分25重量%の共重合飽和ポリエステル溶液と
した。
【0068】架橋剤(B)として、エポキシ系架橋剤を
用いた。具体的には、アミン型エポキシ化合物(4官
能、商品名:YH−434(東都化成(株)製))を用
いた。
【0069】前記共重合飽和ポリエステル溶液およびア
ミン型エポキシ化合物を混合し、さらに、架橋反応触媒
として2−メチル−4−エチルイミダゾールを混合溶液
に対して0.05重量%混合し、撹拌して熱可塑性樹脂
(B)と架橋剤(B)の混合溶液を得た。ただし、その
割合は、ポリエステル分子鎖両末端の−COOHに対し
て、4官能エポキシ化合物の
【化1】 が当量比1.2になるようにした。
【0070】前記の2種類の混合溶液を、混合、撹拌
し、一つの混合溶液とした。ただし、その割合は、重量
比で等量とした。こうして得た混合溶液を、脱脂した
0.6mm厚みの冷間圧延鋼板(SPCC−SD)2枚
の片面に、ロールコーターを用いて塗布し、2枚の片面
溶液塗布鋼板を得た。両塗布鋼板をオーブン(100℃
空気中×1分)で溶剤を留去した。なお、溶剤留去後の
塗布樹脂を電子顕微鏡で観察したところ、1μm以上の
相分離体(非相溶状態)が若干認められた。この後すぐ
に、2枚の鋼板の樹脂溶液塗布面同士を合わせ、熱プレ
ス(200℃×2分×圧力5kgf/cm2 )で加熱接着し、
複合型制振材料の試料を得た。なお、加熱接着後の芯材
樹脂を電子顕微鏡で観察したところ、1μm以上の相分
離体は認められなかった。また、示差走査型熱量計(D
SC)により、芯材樹脂のガラス転移点を測定したとこ
ろ、−3℃と43℃の二点において、ガラス転移に基づ
く吸熱極大(DSC微分値の極小点)が認められた。ま
た、芯材樹脂の混合状態を調査する目的で、芯材樹脂と
同一の樹脂組成、加熱条件からなる樹脂組成物を、1m
m厚のシートとし、粘弾性スペクトロメーター(10H
z)によって動的弾性率(E´)を測定した。その結
果、温度上昇に対して緩慢な弾性低下挙動を示し、2種
の樹脂組成物のガラス転移点近傍において動的弾性率の
低下が認められた(第1図に示す)。ガラス転移に基づ
く吸熱、弾性低下が二点認められながらも、芯材樹脂中
に相分離樹脂は認められず、相溶性を示していることか
ら、該試料の芯材樹脂は、相互侵入網目状を形成してい
ると考えられる。前記試料を用いて、前記の性能評価試
験を行い、各評価結果を第1表に示した。接着性能、耐
久性能に優れ、かつ制振性を発揮する温度範囲が広いこ
とがわかる。
【0071】(実施例2)熱可塑性樹脂(B)として、
実施例1の熱可塑性樹脂(A)の共重合飽和ポリエステ
ルと同様の原料を用い、原料の配合比を変えて同様に合
成された、数平均分子量15000、ガラス転移点45
℃、分子鎖量末端が−COOHである共重合飽和ポリエ
ステルを用いた。そして該ポリエステルをトルエン、M
EK混合溶剤中に溶解し、固形分25重量%の共重合飽
和ポリエステル溶液とした。
【0072】また、架橋剤(B)として、実施例1の架
橋剤(A)を用いた。
【0073】この他は、実施例1と同様にして複合型制
振材料の試料を得た。
【0074】なお、芯材樹脂の混合状態を調査する目的
で、前記と同様に粘弾性スペクトロメーター(10H
z)によって動的弾性率(E´)を測定した。その結
果、温度上昇に対して緩慢な弾性低下挙動を示し、2種
の樹脂組成物のガラス転移点近傍において動的弾性率の
低下が認められた(第1図に示す)。示差走査型熱量計
によるガラス転移点の測定においては、−4℃と39℃
の二点において、ガラス転移に基づく吸熱極大が認めら
れた。ガラス転移に基づく吸熱、弾性低下が二点認めら
れながらも、芯材樹脂中に相分離樹脂は認められず、相
溶性を示していることから、該試料の芯材樹脂は、相互
侵入網目状を形成していると考えられる。前記試料を用
いて、前記の性能評価試験を行い、各評価結果を第1表
に示した。接着性能、耐久性能に優れ、かつ制振性を発
揮する温度範囲が広いことがわかる。
【0075】(比較例1)熱可塑性樹脂(A)として、
実施例1の熱可塑性樹脂(A)の共重合飽和ポリエステ
ルと同じ原料を用い、原料の配合比を変えて、同様に合
成された、数平均分子量20000、ガラス転移点−2
0℃、分子鎖両末端が−COOHである共重合飽和ポリ
エステルを用いた。そして、該ポリエステルをトルエ
ン、MEK混合溶剤中に溶解し、固形分25重量%の共
重合飽和ポリエステル溶液とした。熱可塑性樹脂(B)
として、実施例1の熱可塑性樹脂(A)の共重合飽和ポ
リエステルと同様の原料を用い、原料の配合比を変え
て、同様に合成された、数平均分子量20000、ガラ
ス転移温度50℃、分子鎖両末端が、−COOHである
共重合飽和ポリエステルを用いた。そして該ポリエステ
ルをトルエン、MEK混合溶液中に溶解し、固形分25
重量%の共重合飽和ポリエステル溶液とした。
【0076】この他は、実施例1と同様にして複合型制
振材料の試料を得た。
【0077】なお、溶剤留去後の塗布樹脂および加熱接
着後の芯材樹脂を電子顕微鏡で観察したところ、1μm
以上の相分離体はいずれも認められなかった。また、示
差走査型熱量計により、芯材樹脂のガラス転移点を測定
したところ、13℃の一点において吸熱極大が認められ
た。
【0078】なお、芯材樹脂の混合状態を調査する目的
で、前記と同様に粘弾性スペクトロメーター(10H
z)によって動的弾性率(E´)を測定した。その結
果、芯材樹脂のガラス転移点近傍において動的弾性率が
急激に低下した(第1表に示す)。これらの結果から、
2種の樹脂組成物が相溶していることが判明した。前記
試料を用いて、前記の性能評価試験を行い、各評価結果
を第1表に示した。2種のポリエステルが同一の分子鎖
両末端基からなり、異なる官能基を有する2種の架橋剤
を配合しても、各架橋剤がいずれの樹脂にも架橋反応す
る。このため、相互侵入網目構造は形成されず、ガラス
転移点の異なる2種のポリエステルが混合されてなる一
つの架橋樹脂が形成された。接着性、耐久性は優れてい
るものの、制振性を発揮する温度範囲が狭い。
【0079】(比較例2)熱可塑性樹脂(A)として、
実施例1の熱可塑性樹脂(A)の重合度を抑えた、同組
成で、数平均分子量4500、ガラス転移点−23℃の
共重合飽和ポリエステルを用いた。
【0080】熱可塑性樹脂(B)として、実施例1の熱
可塑性樹脂(B)の重合度を増した、同組成で、数平均
分子量52000、ガラス転移点53℃の共重合飽和ポ
リエステルを用いた。
【0081】この他は、実施例1と同様にして複合型制
振材料の試料を得た。
【0082】なお、溶剤留去後の塗布樹脂および加熱接
着後の芯材樹脂を電子顕微鏡で観察したところ、いずれ
の場合においても1μm以上の相分離体が認められた。
また、示差走査型熱量計により、芯材樹脂のガラス転移
点を測定したところ、−18,23,57の三点におい
て吸熱極大が認められた。
【0083】なお、芯材樹脂の混合状態を調査する目的
で、前記と同様に粘弾性スペクトロメーター(10H
z)によって動的弾性率(E´)を測定した。その結
果、温度上昇に対して緩慢な弾性低下挙動を示し、2種
の樹脂組成物のガラス転移点近傍において動的弾性率の
低下が認められた(第1図に示す)。相互侵入網目構造
を形成する架橋樹脂の粘弾性と類似の挙動であるが、1
μm以上の相分離樹脂が観察されたため、2種の樹脂組
成物が非相溶挙動を呈していることが判明した。前記試
料を用いて、前記の性能評価試験を行い、各評価結果を
第1表に示した。2種のポリエステルの分子量が大きく
異なるため、同分子量(実施例1)の場合に比較して、
相分離体が大きい。 このため、架橋樹脂は、部分的に
相互侵入網目構造を形成するのみで、低ガラス転移点ポ
リエステルと高ガラス転移点ポリエステルの架橋樹脂が
別々に介在しており、芯材樹脂のガラス転移点が三点現
れた。制振性を発揮する温度範囲は広いが、相分離体の
樹脂界面における凝集力が低いため、接着性、耐久性は
低い。
【0084】比較例1および2はいずれも、接着性、耐
久性と制振性を発揮する温度範囲を両立できない。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】(実施例3)熱可塑性樹脂(A)として、
テレフタル酸、イソフタル酸、セバチン酸、エチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、ポリプロピレング
リコール(数平均分子量1000)を原料として用い、
常法で合成された、数平均分子量15000、ガラス転
移点−20℃、分子鎖両末端が、−CH2 −OHである
共重合飽和ポリエステルを用いた。そして、該ポリエス
テルをトルエン、MEK混合溶剤中に溶解し、固形分2
5重量%の共重合飽和ポリエステル溶液とした。架橋剤
(A)として、ジイソシアナート化合物を用いた。具体
的には、カルボジイミド変性MDI(2官能、商品名:
ミリオネートMTL−C(日本ポリウレタン(株)製)
を用いた。前記共重合飽和ポリエステル溶液およびジイ
ソシアナート化合物を混合し、撹拌して熱可塑性樹脂
(A)と架橋剤(A)の混合溶液を得た。ただし、その
割合は、ポリエステル分子鎖両末端の−CH2 −OHに
対して、ジイソシアナート化合物の−NCOが当量比
1.2になるようにした。これとは別に、熱可塑性樹脂
(B)として、前記熱可塑性樹脂(A)の共重合飽和ポ
リエステルと同様の原料を用い、原料の配合比を変えて
同様に合成された数平均分子量10000、ガラス転移
点40℃、分子鎖両末端が−COOHである共重合飽和
ポリエステルを用いた。そして該ポリエステルをトルエ
ン、MEK混合溶剤中に溶解し、固形分25重量%の共
重合飽和ポリエステル溶液とした。架橋剤(B)とし
て、実施例1の架橋剤(A)と同じ重合ポリイソシアナ
ートを用いた。前記共重合飽和ポリエステル溶液および
重合ポリイソシアナート化合物を混合し、撹拌して熱可
塑性樹脂(B)と架橋剤(B)の混合溶液を得た。ただ
し、その割合は、ポリエステル分子鎖両末端の−COO
Hに対して、重合ポリイソシアナート化合物の−NCO
が当量比1.2になるようにした。以後、実施例1と同
様の方法によって、複合型制振材料の試料を得た。な
お、溶剤留去後の塗布樹脂および加熱接着後の芯材樹脂
を電子顕微鏡で観察したところ、1μm以上の相分離体
は、いずれも認められなかった。また、示差走査型熱量
計により、芯材樹脂のガラス転移点を測定したところ、
−5℃と35℃の二点で吸熱極大が認められた。また、
芯材樹脂の混合状態を調査する目的で、前記と同様に粘
弾性スペクトロメーター(10Hz)によって動的弾性
率(E´)を測定した。その結果、温度上昇に対して緩
慢な弾性低下挙動を示し、2種の樹脂組成物のガラス転
移点近傍において動的弾性率の低下が認められた(第1
図の実施例2の挙動に類似)。ガラス転移に基づく吸
熱、弾性低下が二点認められながらも、芯材樹脂中に相
分離樹脂は認められず、相溶性を示していることから、
該試料の芯材樹脂は、相互侵入網目状を形成していると
考えられる。本実施例においては、架橋剤(A)が架橋
剤(B)よりも反応が速く、また、熱可塑性樹脂(A)
が熱可塑性樹脂(B)よりも反応が速いため、熱可塑性
樹脂(A)と架橋剤(A)が先に架橋樹脂(ただし、二
次元的架橋)を形成する。その後、長時間の加熱によっ
て、熱可塑性樹脂(B)と架橋剤(B)との反応が進行
する(三次元的架橋)。前記試料を用いて、前記の性能
評価試験を行い、各評価結果を第1表に示した。接着性
能、耐久性能に優れ、かつ制振性を発揮する温度範囲が
広いことがわかる。
【0090】(比較例3、4)実施例3において、熱可
塑性樹脂(A)と架橋剤(A)からなる混合溶液と、熱
可塑性樹脂(B)と架橋剤(B)からなる混合溶液を、
混合、撹拌して、一つの混合溶液とするのに際して、第
1表(その2)に示す割合で、両混合溶液を混合した他
は、実施例3と同様にして複合型制振材料の試料を得
た。なお、溶剤留去後の塗布樹脂および加熱接着後の芯
材樹脂を電子顕微鏡で観察したところ、比較例4の溶剤
留去後の塗布樹脂を除いて、いずれの場合においても1
μm以上の相分離体が認められた。また、示差走査型熱
量計により、芯材樹脂のガラス転移点を測定したとこ
ろ、第1表(その4)に示すように、いずれも二点にお
いて吸熱極大が認められた。なお、芯材樹脂の混合状態
を調査する目的で、前記と同様に粘弾性スペクロトメー
ター(10Hz)によって動的弾性率(E´)を測定し
た。その結果、温度上昇に対して緩慢な弾性低下挙動を
示し、2種の樹脂組成物のガラス転移点近傍において動
的弾性率の低下が求められた。相互侵入網目構造を形成
する架橋樹脂の粘弾性と類似の挙動を示したが、1μm
以上の相分離樹脂が観察されたため、2種の樹脂組成物
が非相溶挙動を呈していることが判明した。前記試料を
用いて、前記の性能評価試験を行い、各評価結果を第1
表に示した。2種のポリエステルの混合比が大きく異な
るため、混合比が等量である場合(実施例3)に比べ
て、相分離体が大きい。混合比の大きい方の熱可塑性樹
脂のガラス転移点近傍に架橋樹脂のガラス転移点(2点
認められるうちの1点)が現れていることから、架橋樹
脂は、部分的に相互侵入網目構造を形成するのみで、低
ガラス転移点ポリエステル(比較例3)、高ガラス転移
点ポリエステル(比較例4)の架橋樹脂が介在している
と考えられる。制振性を発揮する温度範囲は広いが、相
分離体の樹脂界面における凝集力が低いため、接着性、
耐久性は低い。比較例3および4はいずれも、接着性、
耐久性と制振性を発揮する温度範囲を両立できない。
【0091】
【発明の効果】上述したように、本発明の芯材樹脂を用
いれば、広い温度変化に対して優れた制振性を有し、加
工性、耐久性においても優れた性能を有する複合型制振
材料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】芯材樹脂の動的弾性率の温度による変化を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 3/24 CFD Z 9268−4F F16F 15/02 Q 9138−3J // C08L 67:02 (72)発明者 尾 野 友 重 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 坂 本 誠 司 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 杉 辺 英 孝 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子中に2個以上の架橋性官能基を含有
    するガラス転移点の異なる2種以上の熱可塑性樹脂の各
    々が1分子中に2個以上の架橋性官能基を含有する1種
    以上の架橋剤により架橋され、各架橋樹脂が相互侵入網
    目構造を形成してなる樹脂組成物が2枚の金属板の間に
    介在してなることを特徴とする複合型制振材料。
  2. 【請求項2】1分子中に2個以上の架橋性官能基を含有
    するガラス転移点の異なる2種以上の熱可塑性樹脂と、
    1分子中に2個以上の架橋性官能基を含有する1種以上
    の架橋剤から誘導される架橋樹脂が2枚の金属板の間に
    介在し、該架橋樹脂が、ガラス転移点を2つ以上有し、
    1μm以上の相分離を有しないことを特徴とする複合型
    制振材料。
  3. 【請求項3】前記熱可塑性樹脂が飽和ポリエステルであ
    る請求項1または2に記載の複合型制振材料。
  4. 【請求項4】前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が500
    0〜50000の範囲内にある請求項1〜3のいずれか
    に記載の複合型制振材料。
  5. 【請求項5】前記架橋剤がイソシアナート化合物および
    /またはエポキシ化合物である請求項1〜4のいずれか
    に記載の複合型制振材料。
  6. 【請求項6】前記熱可塑性樹脂のいずれか1種が、他の
    いずれかの熱可塑性樹脂に対して、25重量%以上含有
    されている請求項1〜5のいずれかに記載の複合型制振
    材料。
  7. 【請求項7】前記熱可塑性樹脂および/または架橋剤の
    構成成分が相対的に架橋反応速度の異なるものであっ
    て、前記熱可塑性樹脂および架橋剤を溶液化して混合
    し、積層される2枚の金属板のうちの少なくとも1枚の
    積層面に塗布し、溶媒を除去した後、2枚の金属板を加
    熱積層接着することにより、請求項1〜6のいずれかに
    記載の複合型制振材料を得ることを特徴とする複合型制
    振材料の製造方法。
JP3346634A 1990-12-28 1991-12-27 複合型制振材料およびその製造方法 Withdrawn JPH0569506A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007500260A (ja) * 2003-07-30 2007-01-11 サン−ゴバン ペルフォルマンス プラスティク 音響減衰及び結合特性を有する材料
JP2012017435A (ja) * 2010-07-09 2012-01-26 Dic Corp ポリウレタンエラストマー組成物及び防振材

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JP2007500260A (ja) * 2003-07-30 2007-01-11 サン−ゴバン ペルフォルマンス プラスティク 音響減衰及び結合特性を有する材料
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