JPH0516272A - 吸音性に優れた積層シート - Google Patents

吸音性に優れた積層シート

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JPH0516272A
JPH0516272A JP3195009A JP19500991A JPH0516272A JP H0516272 A JPH0516272 A JP H0516272A JP 3195009 A JP3195009 A JP 3195009A JP 19500991 A JP19500991 A JP 19500991A JP H0516272 A JPH0516272 A JP H0516272A
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JP
Japan
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felt layer
sound
heat
resin substrate
foamed resin
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Withdrawn
Application number
JP3195009A
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English (en)
Inventor
Toru Oishi
大石  徹
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い音域にわたって良好な吸音特性を持ち、
簡単な施工で所定箇所に取り付けることができる積層シ
ートを得る。 【構成】 ロックウール,ガラスウール等を編成したフ
ェルト層10を、熱融着性樹脂で発泡樹脂基板20,3
0に貼り合わせる。フェルト層10と発泡樹脂基板2
0,30との間に形成された接合層40は、フェルト層
10の無機質繊維11間の空間部を充填した熱融着性樹
脂42及び発泡樹脂基板20,30の連続気泡21,3
1に侵入した熱融着性樹脂41をもつ。 【効果】 フェルト層10及び発泡樹脂基板20,30
に熱融着性樹脂42,41が侵入することにより、フェ
ルト層10及び発泡樹脂基板20,30が強固に一体化
されると共に、特有な吸音特性をもつ接合層40が形成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天井材、壁材、床材等
の建築用資材として使用される吸音性に優れた積層シー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】天井や床等にロックウール等の無機質繊
維を張り合わせ、断熱性、遮音性等を向上させることが
知られている。また、壁に対しても、同様な目的でその
内部に無機質繊維を張り合せたり充填している。ところ
が、建築現場で無機質繊維を張り合せ或いは充填する方
法では、無機質繊維を両側から支持する部材が必要とな
るため、作業性が劣る。また、場合によっては、内装材
或いは外装材を取り外して、無機質繊維を張り合せる作
業が要求される。
【0003】作業性を改善するため、たとえば実開昭6
1−47309号公報では、図1に示すように、無機質
繊維でできた吸音断熱マット1を遮音シート2,3で挟
み込んだ防音断熱材が紹介されている。遮音シート2,
3としては、金属粉末,鉱物粉末等の高密度充填材を混
入した合成樹脂が使用され、端部に取付け用の耳部4,
5が形成されている。この防音断熱材は、耳部で既存の
壁等に取り付けられるため、内装材や外装材を取外す必
要なく作業を行うことが可能となる。
【0004】防音断熱材を音波が伝播するとき、内部に
充填されている吸音断熱マット1の振動として音波エネ
ルギーが吸収され、透過した音波の減衰量が大きくな
る。また、吸音断熱マット1が断熱層として働く空気層
を含んでいるため、所定の断熱効果も得られる。その結
果、防音断熱材で囲まれた空間は、外部からの騒音や熱
が遮断された環境となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】防音断熱材を透過する
音波の吸収は、吸音断熱マット1を構成する無機質繊維
の固有振動によって影響される。一般的に、繊維質の吸
音材を使用したものにあっては、低周波側の音波の吸収
効率が良好である。しかし、発生する騒音には、高周波
の音波もあり、この種の騒音に対して無機質繊維製の吸
音材はあまり効果的でない。
【0006】そこで、低周波から高周波までの広い周波
数領域にわたる騒音を防止するためには、高周波域の遮
音性が良好な材質を無機質繊維製のマット1に積層する
ことが必要となる。この点、図1に示した遮音シート
2,3を構成する合成樹脂板でも、ある程度の遮音効果
を呈するが、いまだ十分なものではない。
【0007】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、無機質繊維製のフェルト層と発泡
樹脂製基板とを接着性樹脂で貼り合わせることにより、
低周波から高周波までの広い音域にわたり優れた遮音特
性をもつ積層シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の遮音シートは、
その目的を達成するため、連続気泡が形成された発泡樹
脂基板と、無機質繊維を編成したフェルト層と、前記発
泡樹脂基板と前記フェルト層とを接合する接着性樹脂か
らなる接合層とを備えており、前記接着性樹脂は、一部
が前記フェルト層の無機質繊維間の空隙を充填し、一部
が前記発泡樹脂基板の連続気泡中に侵入していることを
特徴とする。
【0009】フェルト層としては、ロックウール、スラ
グウール、ガラスウール等の無機質繊維と柔軟性バイン
ダー樹脂とを解繊・混合し、加熱成型したものが使用さ
れる。ロックウール又はガラスウールを単独に使用する
こともできるが、ロックウールの強度の向上を目的とし
て、ガラスウールを50wt%以下の量を添加すること
が好ましい。
【0010】柔軟性バインダー樹脂としては、塩ビ系、
スチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ナイ
ロン系等の熱可塑性樹脂の粒状又は粉末状、フィルム状
のものが挙げられる。より好ましくは、これらを繊維状
に成型加工し、軟化温度の異なる複数の樹脂で構成され
た熱融着繊維である。
【0011】発泡樹脂基板には、ポリウレタン、ポリス
チレン等の合成樹脂に連続気泡を発生させたものが使用
される。また、フェルト層及び発泡樹脂基板を接合する
接着性樹脂としては、発泡樹脂基板の連続気泡に侵入す
る十分な流動性を呈する溶剤タイプの合成ゴム系、合成
樹脂系接着剤、水系のエマルジョンタイプのエチレン酢
ビ、ビニルウレタン等が使用されるが、好ましくは発泡
樹脂基板となる合成樹脂を直接フェルト層の上面に流し
込み、その場で発泡、固化させることによって、発泡樹
脂基板となる合成樹脂の一部がフェルト層中に浸透し、
接合層を形成し、発泡樹脂基板とフェルト層とを自己接
着させるものである。。
【0012】
【作 用】発泡樹脂基板は、主として気泡に含まれてい
る空気の振動によって伝播された音波を減衰させるもの
である。この音波減衰特性は、気泡のサイズや分布率等
によって影響されるが、無機質繊維製の吸音材に比較し
て高周波域の吸音に効果を発揮する。
【0013】そこで、気泡のサイズ,分布率等を変更す
ることにより、所定の吸音特性を発泡樹脂基板に持たせ
ることができる。気泡のサイズ,分布率等は、ウレタ
ン,スチレン等に配合ざれる発泡剤の種類,粒径,配合
量や加熱処理時の温度,時間等によって自由に調節する
ことができる。
【0014】発泡樹脂基板に貼り合わされるフェルト層
は、たとえば柔軟性バインダー樹脂として、熱融着性繊
維を配合したロックウールをマット状或いはシート状に
編成した後、加熱処理によりシートとして成形する。加
熱処理前のシートにニードリング処理を行うことによ
り、シートの強度を高める事ができる。また、必要に応
じて、複数枚のシートを重てからニードリング処理を行
うことにより、所定の厚さの1枚のシートとすることも
可能である。フェルト層の吸音特性は、主としてシート
の密度、熱融着性繊維を配合率を変えることにより調整
することができる。
【0015】無機質繊維製のフェルト層は、接着性樹脂
により発泡樹脂基板に貼り合わされる。この接着性樹脂
は、接合界面側の発泡樹脂基板表面に開口した連続気泡
に侵入し、且つフェルト層の無機質繊維間の空間を充填
する。接着性樹脂の侵入及び充填により、フェルト層及
び発泡樹脂基板が強固に一体化されることは勿論、形成
された接合層によって特有の吸音特性が呈せされる。そ
の結果、得られた積層シートは、低周波から高周波まで
の広い音域にわたって優れた吸音特性をもつものとな
る。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しながら、実施例によって
本発明を具体的に説明する。本実施例の積層シートは、
図2に示すように、無機質繊維製のフェルト層10と発
泡樹脂基板20とを接合したものである。或いは、使用
形態に応じては、フェルト層10の両面に、発泡樹脂基
板を貼り合わせることも可能である。
【0017】発泡樹脂基板20は、発泡剤としてフレオ
ンを使用したウレタン樹脂原液から連続気泡を発生させ
た板厚40mmの樹脂板を使用した。他方、フェルト層
10としては、ロックウールに柔軟性バインダー樹脂と
してポリエチレン/ポリプロピレン系熱融着性繊維12
重量部を添加しシート化した密度240kg/m3 、厚
み2.2mmのフェルトを使用した。
【0018】なお、発泡樹脂基板20とフェルト層10
の接着性樹脂としては、発泡樹脂基板の成形時にウレタ
ン樹脂原液を直接フェルト層10の上で発泡、固化させ
ることにより、自己接着とした。
【0019】次いで、積層シートの吸音特性をJIS
A1405に準拠して垂直入射吸音率を測定した。図4
は、その測定結果を示すグラフである。なお、図4に
は、本実施例の積層シートと同じ厚みの発泡樹脂基板及
び無機質繊維製フェルトとれそれ単体についての吸音特
性を調べた結果を併せ示している。
【0020】図4から明らかなように、発泡樹脂基板単
独の場合には、高周波域側で高い吸音特性が得られてい
るものの、周波数が小さくなるに従って急激な吸音特性
の低下がみられる。また、厚さ3.5mmの無機質繊維
製フェルトでは、全般に吸音率が比較的低い。
【0021】これに対し、熱融着性樹脂でフェルト層1
0を発泡樹脂基板20に貼り合わせた本実施例の積層シ
ートにあっては、低周波から高周波までの広い音域で優
れた吸音特性が示されている。特に、騒音として比較的
高い頻度で発生する400〜600Hzの周波数領域に
おける吸音特性が向上している。この吸音特性の向上
は、その理由は明らかでないが、図3に示した接着性樹
脂41,42を有する接合層40に原因があるものと推
察される。ちなみに、フェルト層10及び発泡樹脂基板
20を感圧接着剤で貼り合わせたものにあっては、発泡
樹脂基板20及びフェルト層10側に侵入した接着性樹
脂41、42に相当するものが形成されず、400〜6
00Hzの周波数領域における吸音特性の向上もみられ
ない。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、無機質繊維製のフェルトを接着性樹脂で発泡樹脂基
板に貼り合わせることにより、広い音域にわたって良好
な吸音特性を呈する積層シートが得られる。この積層シ
ートは、軽量で、しかもカッターや鋸等で所定のサイズ
に裁断することができ、釘打ちも可能である。そのた
め、極めて簡単な施工で騒音の少ない環境を作ることが
できる。また、無機質繊維の優れた耐熱性,断熱性,耐
燃性を活用した各種用途にも使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の防音断熱材の斜視図
【図2】 本発明実施例の積層シートの斜視図
【図3】 積層シートの接合界面の断面図
【図4】 積層シートの吸音特性を表したグラフ
【符号の説明】
10 フェルト層 11 無機質繊維 20 発泡樹脂基板 21 連続気泡 40 接合層 41 連続気泡に侵入した熱融着
性樹脂 42 無機質繊維間の空隙に充満された熱融着性樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続気泡が形成された発泡樹脂基板と、
    無機質繊維からなるフェルト層と、前記発泡樹脂基板と
    前記フェルト層とを接合する接着性樹脂からなる接合層
    とを備えており、前記接着性樹脂は、一部が前記フェル
    ト層の無機質繊維間の空隙を充填し、一部が前記発泡樹
    脂基板の連続気泡中に侵入していることを特徴とする吸
    音性に優れた積層シート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無機質繊維がロックウー
    ル、ガラスウール等の無機質繊維と柔軟性バインダー樹
    脂とを解維・混合し、加熱成型したものであることを特
    徴とする吸音性に優れた積層シート。
JP3195009A 1991-07-10 1991-07-10 吸音性に優れた積層シート Withdrawn JPH0516272A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999046760A1 (fr) * 1998-03-10 1999-09-16 Shishiai-Kabushikigaisha Appareil de precision comportant un film absorbant le son
WO1999046761A1 (fr) * 1998-03-10 1999-09-16 Shishiai-Kabushikigaisha Appareil acoustique comportant un film phono-absorbant

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999046760A1 (fr) * 1998-03-10 1999-09-16 Shishiai-Kabushikigaisha Appareil de precision comportant un film absorbant le son
WO1999046761A1 (fr) * 1998-03-10 1999-09-16 Shishiai-Kabushikigaisha Appareil acoustique comportant un film phono-absorbant

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Date Code Title Description
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Effective date: 19981008