JPH05161382A - 誘導電動機の駆動制御装置 - Google Patents

誘導電動機の駆動制御装置

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JPH05161382A
JPH05161382A JP3339592A JP33959291A JPH05161382A JP H05161382 A JPH05161382 A JP H05161382A JP 3339592 A JP3339592 A JP 3339592A JP 33959291 A JP33959291 A JP 33959291A JP H05161382 A JPH05161382 A JP H05161382A
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JP
Japan
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induction motor
neural network
magnetic flux
nnw
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JP3339592A
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Shigeru Tanaka
茂 田中
Susumu Tadakuma
進 多田隈
Kazuo Shimane
一夫 嶋根
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ベテランの調整員を必要とせず、自動的にベク
トル制御の定数を最適値に選択し、かつ、温度上昇等の
外乱にも強い装置を提供することにある。 【構成】誘導電動機IMに可変電圧可変周波数の交流電力
を供給する電力変換器SSと、SSの出力電圧Va,Vb,Vc及び
出力電流ia,ib,icを検出する検出手段CT1,CT2,CT3,PT1,
PT2,PT3 と、該出力電圧Va,Vb,Vcと該出力電流ia,ib,ic
からIMの磁束およびトルク電流を演算または推定する手
段と、IMの磁束およびトルク電流の指令値を与える指令
値手段と、指令値手段からの磁束およびトルク電流指値
手段と、磁束およびトルク電流の演算または推定手段か
らの出力信号を交互に入力し、バックプロパゲーション
回路BPにより学習しながらIMの励磁電流指令値およびす
べり周波数指令値を出力するニューラルネットワークNN
W と、このNNW からのすべり周波数指令値および励磁電
流指令値を用いてベクトル制御する手段をしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機の2次抵抗
値の変化あるいは励磁インダクタンスの変化に自動的に
対応するニューラルネットワークを用いた誘導電動機の
すべり周波数形ベクトル制御方式の駆動制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の誘導電動機のすべり周波数
形ベクトル制御装置の概略構成を示すブロック図であ
る。図中、1Mは誘導電動機、SSは電力変換器、PG
は回転速度検出器、CT1 〜CT3 は電流検出器、CA
L1は励磁電流演算器、CAL2はすべり周波数演算器、
C1 〜C3は比較器、Gr(S)は速度制御補償回路、
Gd(S),Gq(S)は電流制御補償回路、VEC−
1,VEC−2は座標変換回路、ADは加算器、INT
は積分回路、ROMはメモリテーブルである。
【0003】電力変換器SSは、可変電圧可変周波数の
3相交流電力を電動機IMに供給するもので、例えば、
パルス幅変調制御(PWM)インバータ、サイクロコン
バータなどがある。
【0004】速度制御回路は、比較器C1 と制御補償回
路Gr(S)で構成され、トルク電流の指令値iq *
出力する。すなわち、回転速度検出器PGによって検出
された速度ωr と速度指令値ωr *を比較器C1 により
比較し、その偏差εr =ωr * −ωr を制御補償回路G
r(S)により増幅し、トルク電流指令値iq * を求め
ている。
【0005】一方、誘導電動機IMの2次磁束指令値φ
2 * を演算器CAL1 に入力し、次の演算を行うことに
より、励磁電流の指令値id * を求める。
【0006】 id * =φ2 * /M+[L2 /(M・R2 )]・dφ2 * /dt ここで、Mは誘導電動機IMの相互インダクタンス、L
2 は誘導電動機IMの2次インダクタンス、R2 は誘導
電動機IMの2次抵抗である。
【0007】また、トルク電流指令値iq * を前記2次
磁束指令値φ2 * を演算器CAL2に入力し、次の演算
を行うことにより、すべり角周波数ωs1* を求める。す
なわち、 ωs1* =(M・R2 /L2 )・iq * /φ2 * となる。
【0008】すべり角周波数ωs1* と、回転速度検出器
PGによって検出された回転角速度ωr を加算器ADに
より加算し、1次角周波数ωe を求める。この1次角周
波数ωe を積分回路INTにより積分し、位相角θ=ω
e tを求め、メモリテーブルROMを介して、2相の単
位正弦波信号sin θ、cos θを発生させる。この単位正
弦波信号sin θ、cos θは座標変換回路VEC−1、V
EC−2に入力される。
【0009】座標変換回路VEC−2は、電流検出器C
T1 〜CT3 によって検出された3相電流ia 、ib 、
ic を、dq座標(回転座標)の励磁電流(直軸電流)
id、トルク電流(横軸電流)iq に変換する。すなわ
ち、 id =cos θ・iα−sin θ・iβ iq =sin θ・iα+cos θ・iβ ただし、 iα=k・(ia −ib /2−ic /2) iβ=k′・(ib −ic ) k=21/2 ÷31/2 , k′=1÷21/2 となる。
【0010】比較器C2 により、励磁電流の指令値id
* と励磁電流id を比較し、その偏差εd =id * −i
d を制御補償回路Gd(S)により増幅し、この出力e
d * は電力指令値のd軸成分となる。
【0011】同様に、比較器C3 により、トルク電流の
指令値iq * と前記直軸電流id を比較し、その偏差ε
q =iq * −iq を、制御補償回路Gq(S)により増
幅し、この出力eq * は電圧指令値のq軸成分となる。
【0012】座標変換回路VEC−1は、前記dq軸の
電圧指令値ed * 、eq * を3相電圧指令値ea * 、e
b * 、ec * に変換する。すなわち、 ea * =k・eα* eb * =k・(−eα* /2+eβ* ・31/2 /2) ec * =k・(−eα* /2−eβ* ・31/2 /2) ただし、 eα* =cos θ・ed * +sin θ・eq * eβ* =−sin θ・ed * +cos θ・eq * となる。
【0013】電力変換器SSは、前記3相電圧指令値e
a * 、eb * 、ec * に比例した電圧を発生し、誘導電
動機IMの電機子電流ia 、ib 、ic を制御する。
【0014】このような構成の従来誘導電動機のすべり
周波数形のベクトル制御装置では、励磁電流id とトル
ク電流iq をそれぞれの指令値に一致させるように制御
することにより、直流電動機と同等の特性を出すことが
可能となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のベクト
ル制御装置では、すべり角周波数ωs1* を演算器CAL
2 により演算し、それを用いてベクトル制御の基準とな
る位相信号θを作っている。
【0016】また、演算器CAL1 により、磁束指令値
φ2 * に対する励磁電流指令値id * を演算し、磁束と
電流の対応を図っている。
【0017】従って、2つの演算器CAL1 、CAL2
で使われる(M,R2 ,L2 )の定数が正しければ、正
確な電流指令値id* および位相信号θが得られ、誘導
電動機IMの磁束φ2 とトルク電流iq のベクトルが直
角に保たれ、直流機と同等の特性を出すことができる。
【0018】しかし、前記誘導電動機IMの定数(M,
R2 ,L2 )は、誘導電動機の種類や出力定格によって
異なり、正確な値を知ることが困難である。通常は設計
値を用いて演算しているが、果たして正確なベクトル制
御が実現されているかどうかは疑問の残るところであ
る。その対策として、ベテラン(熟練)の調整員が試験
運転を行い、定常定常特性などを測定しながら、前記定
数M,R2 ,L2 を最適と思われる値に調整しているの
が実状である。この調整には時間と費用を要し、誘導電
動機台数が多い汎用モータでは大まかな調整しかでき
ず、出力特性が低下する等の問題が生じていた。
【0019】また、誘導電動機IMの2次抵抗R2 は、
回転子の温度により変化し、相互インダクタンスMや2
次インダクタンスL2 は鉄心の飽和により変化するの
で、最初に正確な定数を入れたとしても運転中に定数が
変化し、前記磁束φ2 とトルク電流iq のベクトルが直
角に保たれなくなり、誘導電動機IMの発生トルクが低
下する等の問題が生じる。
【0020】本発明は、ベクトル制御装置に使われる誘
導電動機定数の無調整化をはかり、かつ運転中に誘導電
動機定数が変化した場合でもそれに対応して演算定数を
自動的に調整できる誘導電動機の駆動制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、本発明の誘導電動機の駆動制御装置は、誘導電動
機に可変電圧可変周波数の交流電力を供給する電力変換
器と、この電力変換器の出力電圧および出力電流を検出
する検出手段と、この検出手段による出力電圧および出
力電流検出値から前記誘導電動機の磁束およびトルク電
流を演算または推定する手段と、前記誘導電動機の磁束
およびトルク電流の指令値を与える指令値手段と、この
指令値手段からの磁束およびトルク電流指令値と、前記
磁束およびトルク電流の演算または推定手段からの出力
信号を交互に入力し、バックプロパゲーションにより学
習しながら前記誘導電動機の励磁電流指令値およびすべ
り周波数指令値を出力するニューラルネットワークと、
このニューラルネットワークからのすべり周波数指令値
および励磁電流指令値を用いて前記誘導電動機をベクト
ル制御する手段とを具備している。
【0022】
【作用】本発明によれば、ニューラルネットワークの学
習機能を用いて誘導電動機のベクトル制御を行せるよう
にしたので、ベクトル制御に使用される電動機定数の無
調整化を図ることができ、かつ、運転中に電動機定数が
変化した場合でも対応でき、前記電動機定数を自動的に
調整できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の誘導電動機の駆動制御装置の
実施例について説明する。
【0024】図1は本発明の一実施例の概略構成を示す
ブロック図である。図中、IMは誘導電動機本体、SS
は電力変換器、PGは回転速度検出器、CT1〜CT3
は電流検出器、PT1 〜PT3 は電圧検出器、FCAL
は磁束演算器、C1 〜C3 は比較器、Gr(S)は速度
制御補償回路、Gd(S)、Gq(S)は電流制御補償
回路、VEC−1、VEC−2は座標変換回路、ADは
加算器、INTは積分回路、ROMはメモリテーブルで
ある。また、NNWはニューラルネットワーク回路、S
W1 〜SW4はスイッチ回路、BPはバックプロパゲー
ション(逆伝播)回路である。
【0025】電力変換器SSは、可変電圧可変周波数の
3相交流電力を誘導電動機IMに供給するもので、例え
ば、パルス幅変調制御(PWM)インバータ、サイクロ
コンバータなどがある。
【0026】ニューラルネットワーク回路NNWの入力
信号として、2次磁束指令値φ2 * とトルク電流指令値
iq * を用いる。2次磁束指令値φ2 * は通常一定値で
与えられるが、誘導電動機IMの回転速度に応じて弱め
界磁制御などを行うときにはその指令値を変化させる。
2次磁束指令値φ2 * は、スイッチ回路SW1 を介して
ニューラルネットワーク回路NNWに与えられる。
【0027】トルク電流指令値iq * は直接与えられる
こともあるが、一般には次に述べる速度制御回路からの
出力がトルク電流指令値となる。速度制御回路は、比較
器C1 と制御補償回路Gr(S)で構成され、トルク電
流の指令値iq * を出力する。すなわち、回転速度検出
器PGによって検出された速度ωr とその指令値ωr *
を比較器C1 により比較し、その偏差εr =ωr * −ω
r を制御補償回路Gr(S)により増幅し、トルク電流
指令値iq* をスイッチ回路SW2 を介してニューラル
ネットワーク回路NNWに与える。
【0028】一方、電力変換器SSから誘導電動機IM
に供給される電流ia、ib 、icおよび電圧va 、vb
、vc をそれぞれ電流検出器CT1 〜CT3 および電
圧検出器PT1 〜PT3 で検出し、その検出値を磁束演
算器FCALに入力する。磁束演算器FCALは電流i
a 〜ic を使って、電動機IMの2次磁束φ2cおよびト
ルク電流iqcを演算する。
【0029】まず、検出された3相(a,b,c相)の
電圧電流を2相(α,β相)の電圧電流に座標変換す
る。すなわち、 iα=k・(ia −ib /2−ic /2) iβ=k′・(ib −ic ) および eα=k・(ea −eb /2−ec /2) eβ=k′・(eb −ec ) となる。ただし、 k=21/2 ÷31/2 , k′=1÷21/2 である。
【0030】このαβ座標系の2次磁束φ2 α、φ2 β
は次の演算を行うことにより求められる。
【0031】
【数1】 ただし、R1 は1次抵抗、R2 は2次抵抗、L1 は1次
インダクタンス、L2は2次インダクタンス、Mは相互
インダクタンス、σ=1−M2 /(L1 ・L2)はもれ
係数である。
【0032】前記αβ座標系の2次磁束φ2 α、φ2 β
をdq座標系へ変換するには、次の計算を行う。
【0033】 φ2d=cos ψ・φ2 α+sin ψ・φ2 β φ2q=−sin ψ・φ2 α+cos ψ・φ2 β ここで、
【0034】
【数2】 φ2q=0 となる。φ2dが2次磁束の検出値φ2dd となる。
【0035】また、dq座標系の電流検出値iddd 、i
qdd は前記cos ψ、sin ψを用いて、次のように求めら
れる。
【0036】 iddd =cos ψ・iα+sin ψ・iβ iqdd =−sin ψ・iα+cos ψ・iβ すなわち、iqdd がトルク電流検出値となる。
【0037】2次磁束演算値φ2cおよびトルク電流演算
値iqcは、ニューラルネットワーク回路NNWのもう一
方の入力信号となる。すなわち、2次磁束演算値φ2cは
スイッチ回路SW1 を介してニューラルネットワーク回
路NNWに入力され、トルク電流演算値iqcはスイッチ
回路SW2 を介してニューラルネットワーク回路NNW
に入力される。
【0038】ニューラルネットワーク回路NNWの一方
の入力信号として、二次磁束指令値φ2 * とトルク電流
指令値iq * を用いる。2次磁束指令値φ2 * は通常一
定値で与えられるが、誘導電動機IMの回転速度に応じ
て弱め界磁制御などを行うときにはその指令値を変化さ
せる。トルク電流指令値iq * は直接与えられることも
あるが、一般には速度制御回路からの出力がトルク電流
指令値となる。
【0039】一方、電力変換器SSから誘導電動機IM
に供給される電圧電流を電圧検出器PT1 ,PT2 ,P
T3 、および、電流検出器CT1 ,CT2 ,CT3 を検
出し、その検出値を磁束演算器FCALに入力し、誘導
電動機IMの2次磁束φ2cおよびトルク電流iqcを演算
する。前記2次磁束演算値φ2cおよびトルク電流演算値
iqcはニューラルネットワーク回路NNWの他方の入力
信号となる。
【0040】ニューラルネットワーク回路NNWの出力
信号として、励磁電流指令値id * とすべり角周波数ω
s1* を選ぶ。この選ばれた励磁電流指令値id * および
すべり角周波数ωs1* を用いて、誘導電動機IMのベク
トル制御を行う。
【0041】すなわち、ニューラルネットワーク回路N
NWは、2次磁束指令値φ2 * およびトルク電流指令値
iq * と、励磁電流指令値id * およびすべり角周波数
指令値ωs1* を結び付けるもので、従来の図3のすべり
周波数形のベクトル制御装置の演算器CAL1 、CAL
2 の役目をする。
【0042】ニューラルネットワーク回路NNWの結合
係数は、バックプロパゲーション(逆伝播)回路BPに
よって学習する。すなわち、サンプル時間Δt毎にスイ
ッチ回路SW1 〜SW4 をa側またはb側に交互に接続
し、出力側のスイッチ回路SW3 、SW4 からの出力信
号U1 、U2 およびV1 、V2 を用いて学習させる。
【0043】ニューラルネットワーク回路NNWの出力
信号は、励磁電流指令値id * とすべり角周波数ωs1*
である。励磁電流指令値id * とすべり角周波数ωs1*
を用いて、誘導電動機IMのベクトル制御を行う。
【0044】すなわち、ニューラルネットワークは、2
次磁束指令値φ2 * およびトルク電流指令値iq * と、
励磁電流指令値id * およびすべり角周波数指令値ωs1
* を結び付けるもので、従来の演算器CAL1 、CAL
2 の役目をする。
【0045】ニューラルネットワーク回路NNWの結合
係数はバックプロパゲーション(逆伝播)によって学習
する。すなわち、まず、適当な結合係数を入れて、2次
磁束指令値φ2 * およびトルク電流指令値iq *から励
磁電流指令値id * およびすべり角周波数指令値ωs1*
を出力し、これにより電動機IMが運転される。そのと
きの電圧電流から電動機IMの2次磁束演算値φ2cおよ
びトルク電流演算値iqcを演算し、その値を保持してお
く。次に、当該2次磁束演算値φ2cおよびトルク電流演
算値iqcを用いて、ニューラルネットワーク回路NNW
を介して励磁電流指令値id * o およびすべり角周波数
指令値ωs1* o を求める。そして、当該励磁電流指令値
id * o およびωs1* o と先に求めたid * およびωs1
* とのそれぞれの差分に応じてニューラルネットワーク
回路NNWの結合係数を変化させ、最終的に当該差分が
零になるように学習を繰り返していく。
【0046】つまり最終的には、φ2 * =φ2c、iq *
=iqc、id * =id * c 、ωs1* =ωs1* c となって
落ちつく。このとき、磁束演算器FCALによって求め
た2次磁束演算値φ2cおよびトルク電流演算値iqcが十
分正確な値であるとすれば、ニューラルネットワーク回
路NNWによって求めた励磁電流指令値id * およびす
べり角周波数指令値ωs1* も十分正確な値が期待でき、
その結果、直流機と同等の出力特性を持つベクトル制御
誘導電動機が達成できる。
【0047】一般に、前記磁束演算器FCALによる2
次磁束演算値φ2cおよびトルク電流演算値iqcの精度は
誘導電動機IMの回転速度が低いときに悪くなるので、
前記ニューラルネットワークの学習は回転速度が高いと
きに行い、回転速度が低くなったときには学習を一時停
止させるのが良い。
【0048】運転中に、回転子の温度が上昇した場合で
も、それに対応して、ニューラルネットワークの結合係
数が更新され、常に最適な状態で、誘導電動機IMのベ
クトル制御を行うことが可能となる。誘導電動機IMの
鉄心が飽和した場合も同様である。
【0049】このようにして、本発明の誘導電動機の駆
動制御装置は、ベテランの調整員を必要とせず、自動的
にベクトル制御の定数を最適値に選択し、かつ、温度上
昇等の外乱にも強いものとなる。
【0050】次に、図2を参照してはニューラルネット
ワークNNWの具体例を説明する。図中、SW1 〜SW
4 はスイッチ回路、NNWはニューラルネットワーク回
路、BPはバックプロパゲーション回路、X1 〜X3 は
入力要素、A1 、A2 は加算要素、W1 〜W5 は結合係
数、Z-1は遅延要素である。一般に、ニューラルネット
ワークはニューラルネットワーク回路NNWとバックプ
ロパゲーション回路BPを合わせたものを言う。
【0051】次に、図2を用いて、ニューラルネットワ
ークの学習機能の動作を説明する。
【0052】まず、スイッチ回路SW1 〜SW4 をa側
に接続し、ニューラルネットワーク回路NNWに適当な
結合係数W1 〜W5 を入れ、2次磁束指令値φ2 * およ
びトルク電流指令値iq * から励磁電流指令値id *
よびすべり角周波数指令値ωs1* を出し、誘導電動機I
Mを運転させる。
【0053】すなわち、次のように、加算要素A1 の出
力が励磁電流指令値id * となり、加算要素A2 の出力
がすべり角周波数指令値ωs1* となる。
【0054】 id * =X1 ・W1 +X2 ・W3 +X3 ・W4 ωs1* =X1 ・W1 +X3 ・W5 この状態で運転したときの電圧va 、vb 、vc および
電流ia 、ib 、icを磁束演算器FCALに入力し、
前述の方法により誘導電動機IMの2次磁束φ2cおよび
トルク電流iqcを演算し、その値を保持しておく。
【0055】次に、スイッチ回路SW1 〜SW4 をb側
に接続し、前記2次磁束演算値φ2cおよびトルク電流演
算値iqcを用いて、ニューラルネットワーク回路NNW
を介して励磁電流指令値id * oおよびすべり角周波数
指令値ωs1* o を求める。そして、当該指令値id * o
およびωs1* o と先に求めたid * およびωs1* とのそ
れぞれの差分に応じてニューラルネットワークの結合係
数を変化させ、最終的に当該差分が零になるように学習
を繰り返していく。すなわち、差分δ1 、δ2 を δ1 =U1 −V1 =id * −id *o δ2 =U2 −V2 =ωs1* −ωs1* o とした場合、結合係数W1 〜W5 の補正量ΔW1 〜ΔW
5 を、 ΔW1 =K1 ・δ1 ・X1 ΔW2 =K2 ・δ2 ・X1 ΔW3 =K1 ・δ1 ・X1 ΔW4 =K1 ・δ1 ・X3 ΔW5 =K2 ・δ2 ・X3 とする。
【0056】ただし、 K1 、K2 はゲイン、 X1 =φ2c(n) :サンプル時のφ2c X2 =φ2c(n-1) :1つ前のサンプルφ2c X3 =iqc(n) :サンプル時のiqc である。従って、結合係数W1 〜W5 は、 W1 (k+1) =W1 (k) +ΔW1 W2 (k+1) =W2 (k) +ΔW2 W3 (k+1) =W3 (k) +ΔW3 W4 (k+1) =W4 (k) +ΔW4 W5 (k+1) =W5 (k) +ΔW5 のように補正される。
【0057】例えば、id * >id * c で、δ1 が正に
なった場合、結合係数W1 、W3 、W4 が増加し、実際
の運転に使われる励磁電流指令値id * を増やす。その
結果、id * =id * c となるように学習される。
【0058】また、ωs1* >ωs1* c で、δ2 が正にな
った場合、結合係数W2 、W5 が増加し、実際の運転に
使われるすべり角周波数ωs1* を増加させる。その結
果、ωs1* =ωs1* c となるように学習される。
【0059】最終的には、φ2 * =φ2c、iq * =iq
c、id * =id * c 、ωs1* =ωs1* c となって落ち
つく。このとき、前記磁束演算器FCALによって求め
た2次磁束演算値φ2cおよびトルク電流演算値iqcが十
分正確な値であるとすれば、ニューラルネットワークに
よって求めた励磁電流指令値id * およびすべり角周波
数指令値ωs1* も十分正確な値が期待でき、その結果、
直流機と同等の出力特性を持つベクトル制御誘導電動機
が達成できる。
【0060】しかし、一般に前記磁束演算器FCALに
よる2次磁束演算値φ2cおよびトルク電流演算値iqcの
精度は電動機の回転速度が低いときに悪くなるので、前
記ニューラルネットワークの学習は回転速度が高いとき
に行い、回転速度が低くなったときには学習を一時停止
させるのが良い。
【0061】運転中に、回転子の温度が上昇し、2次抵
抗値R2 が変化した場合でも、それに対応して、ニュー
ラルネットワークの結合係数が更新される。誘導電動機
IMの鉄心が飽和し、相互インダクタンスが変わった場
合も同様にニューラルネットワークの結合係数が自動的
に更新され、常に最適な状態で、誘導電動機IMのベク
トル制御を行うことが可能となる。
【0062】なお、図2の実施例では、結合係数5つ、
遅延要素1つの場合を示したが、より良い応答を得るた
めに、必要に応じて、遅延要素の数を増加したり、結合
係数の数を増減することも考えられる。
【0063】また、図1の実施例では、2次磁束φ2cお
よびトルク電流iqcを検出するために、磁束演算器FC
ALを用いたが、それの代わりに、磁束オブザーバを用
いても同様に達成できることは言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、ベテランの調整員を必
要とせず、自動的にベクトル制御の定数を最適値に選択
し、かつ、温度上昇等の外乱にも強い誘導電動機の駆動
制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による誘導電動の機駆動制御装置の一実
施例の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1のニューラルネットワークの具体例を示す
ブロック図。
【図3】従来の誘導電動機の駆動制御装置の一例の概略
構成を示すブロック図。
【符号の説明】
IM…誘導電動機、SS…電力変換器、PG…回転速度
検出器、CT1 〜CT3 …電流検出器、PT1 〜PT3
…電圧検出器、FCAL…磁束演算器、C1 〜C3 …比
較器、Gr(S)…速度制御補償回路、Gd(S),G
q(S)…電流制御補償回路、VEC−1,VEC−2
…座標変換回路、AD…加算器、INT…積分回路、R
OM…メモリテーブル、NNW…ニューラルネットワー
ク回路、SW1 〜SW4 …スイッチ回路、BP…バック
プロパゲーション(逆伝播)回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導電動機に可変電圧可変周波数の交流
    電力を供給する電力変換器と、 この電力変換器の出力電圧および出力電流を検出する検
    出手段と、 この検出手段による出力電圧および出力電流検出値から
    前記誘導電動機の磁束およびトルク電流を演算または推
    定する手段と、 前記誘導電動機の磁束およびトルク電流の指令値を与え
    る指令値手段と、 この指令値手段からの磁束およびトルク電流指令値と、
    前記磁束およびトルク電流の演算または推定手段からの
    出力信号を交互に入力し、バックプロパゲーションによ
    り学習しながら前記誘導電動機の励磁電流指令値および
    すべり周波数指令値を出力するニューラルネットワーク
    と、 このニューラルネットワークからのすべり周波数指令値
    および励磁電流指令値を用いて前記誘導電動機をベクト
    ル制御する手段と、 を具備した誘導電動機の駆動制御装置。
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