JPH0516120U - 長尺物端末複合加工機 - Google Patents

長尺物端末複合加工機

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JPH0516120U
JPH0516120U JP6525991U JP6525991U JPH0516120U JP H0516120 U JPH0516120 U JP H0516120U JP 6525991 U JP6525991 U JP 6525991U JP 6525991 U JP6525991 U JP 6525991U JP H0516120 U JPH0516120 U JP H0516120U
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英 永野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、長尺物素材の端末の3箇所の異な
った加工部位に対して機械加工をすることができる長尺
物端末複合加工機に関し、長尺物素材を移動させずに1
回の位置決めで、上記3つの異なった加工部位に対して
所定の加工を施すことを目的とする。 【構成】 長尺物素材をその帯状リブ材を横にした横向
姿勢で上下左右長手方向の3方向で位置決め及びその解
除が可能なクランプ装置を配置し、帯状底板材の裏面の
平坦加工部を形成する正面フライスユニットを長尺物素
材の裏面が臨む側に配置し、長尺物素材の帯状底板材の
孔部を形成するドリルユニットを長尺物素材の帯状リブ
材が臨む側に配置し、長尺物素材の端面に端面加工部を
形成する端面削りフライスユニットを長尺物素材の端面
側に長尺物素材の搬送経路から外れた位置に配置した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、長尺物素材の端末の3箇所の異なった加工部位に対して機械加工を することができる長尺物端末複合加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鍛造品や鋳造品は、成形精度が不充分で、後工程でその所定の部位を 機械加工で切削加工される。例えば、長尺物の1つとしてのエレベータレールは 、図12ないし図14にレール素材Rの切削加工後の状態が示されるが、このエ レベータレールは、帯状底板材R1にその軸方向に沿って帯状リブ材R2を垂直 に形成して構成される断面T字状のレール素材Rを、以下のように切削加工して 造られる。
【0003】 端面削りフライス盤により、レール素材Rの一側の端面に端面ほぞ溝フライス 加工が施され、その端面がフライス加工されて平坦になるとともに帯状リブ材R 2の部分にほぞ溝K1が形成される。レール素材Rの他側の端面に端面フライス 加工が施されて平坦になるとともに、帯状リブ材R2の部分に他のエレベータレ ールのほぞ溝(図示せず)と嵌合するほぞ溝係合突部K2が、それぞれ形成され る。
【0004】 また、ドリル盤により、レール素材Rの帯状底板材R1に、貫通孔K3及びこ の貫通孔K3と同心のざぐり部K4が4箇所に亘ってドリル加工される。 さらに、正面フライス盤により、レール素材Rの帯状底板材R1の、帯状リブ 材R2と反対側の裏面に平坦加工部K5,K5が目板取付面用としてフライス加 工される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、従来、レール素材Rの一方の端末の3箇所の加工部位を切削加工す るには、ドリル盤,正面フライス盤,端面削りフライス盤の3台の工作機械を必 要としているが、各加工部位が近接しているので、加工対象となる長尺物に対し て上記各工作機械を近接して配置することは困難で、例えば、各工作機械を、所 定の距離隔てて直列的に配置し、ドリル工程→正面フライス工程→端面削りフラ イス工程の順序で各工作機械にレール素材Rを送って各工程で個別に加工するの が一般的である。
【0006】 この場合、レール素材Rの定尺長さ寸法が例えば5mと長いこともあって、各 工作機械間でレール素材Rの移動スペースを含めると、広大な加工スペースを要 し、且つ、各工作機械に対してそれぞれレール素材Rの取付・取外しを行なうこ とにより、レール素材Rの位置決めが別々の治具基準となるので、加工部位間の 相互寸法精度の不良が発生し易かった。
【0007】 本考案は、上述の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、帯状 底板材にその軸方向に沿って帯状リブ材を設けてなる長尺物素材を、その端面の 端面加工部をフライス加工し、その帯状底板材に孔部をドリル加工で形成し、そ の帯状底板材の、帯状リブ材と反対側の裏面に平坦加工部をフライス加工して長 尺物を完成する際、長尺物素材を移動させずに1回の位置決めで、上記3つの異 なった加工部位に対して所定の加工を施すことができる長尺物端末複合加工機を 提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、帯状底板材にその軸方向に沿って帯状リブ材を設けてなる長尺物素 材を材料として、その端面に端面加工部をフライス加工で形成し、その帯状底板 材に端面の近傍の孔部をドリル加工で形成し、その帯状底板材の、帯状リブ材と 反対側の裏面に端面の近傍の平坦加工部をフライス加工で形成するものであって 、長尺物素材を、その帯状リブ材を横にした横向姿勢で上下左右長手方向の3方 向で位置決め固定及びその解除が可能なクランプ装置を配置し、フライス工具を 横向姿勢の長尺物素材の帯状底板材の裏面に回転しながら平行に移動させること により、帯状底板材の裏面の平坦加工部を形成する正面削りフライスユニットを 長尺物素材の裏面が臨む側に配置し、ドリルを横向姿勢の長尺物素材の帯状底板 材に回転しながら軸方向に移動させることにより、長尺物素材の帯状底板材の孔 部を形成するドリルユニットを長尺物素材の帯状リブ材が臨む側に配置し、フラ イス工具を横向姿勢の長尺物素材の端面に回転しながら平行に移動させることに より、長尺物素材の端面に端面加工部を形成する端面削りフライスユニットを長 尺物素材の端面側に長尺物素材の搬送経路から外れた位置に配置したことを特徴 とする。
【0009】
【作用】
本考案においては、当該長尺物端末複合加工機に長尺物素材が搬入されると、 クランプ装置により、長尺物素材は、その帯状リブ材を横にした横向姿勢で上下 左右長手方向の3方向で位置決め固定される。
【0010】 正面削りフライスユニットでは、その正面フライスを長尺物素材の帯状底板材 の裏面に回転しながら平行に移動させることにより、長尺物素材の帯状底板材の 裏面が平坦にフライス加工され、平坦加工部が形成される。
【0011】 ドリルユニットでは、ドリルを帯状底板材に回転しながら軸方向に移動させる ことにより、長尺物素材の帯状底板材がドリル加工され、孔部が形成される。 端面削りフライスユニットでは、端面削りフライスを長尺物素材の端面に回転 しながら平行に移動させることにより、長尺物素材の端面が削られ、端面加工部 が形成される。
【0012】 長尺物素材に対する上記機械加工が完了して長尺物が形成されると、この長尺 物は、その位置決めが解除され、当該長尺物端末複合加工機から搬出される。
【0013】
【実施例】
以下、図1ないし図11により、長尺物素材として図12ないし図14に示す レール素材Rを例に挙げ、その3つの加工部位における加工形状を切削加工する 長尺物端末複合加工機の構造を説明する。
【0014】 図1,図2は本考案の実施例に係わる長尺物端末複合加工機1,2を示し、両 長尺物端末複合加工機1,2は、図12に示すレール素材Rの前側端末部分Rf 及び後側端末部分Rrをそれぞれ切削加工するものであり、対向して配置されて いる。レール素材Rの加工部位及び加工形状は従来例と同様であり、レール素材 Rの前側端末部分Rfにおいては、その端面に平坦部が形成されるとともに帯状 リブ材R2の部分にほぞ溝K1が形成され、その帯状底板材R1に、貫通孔K3 及びこの貫通孔K3と同心のざぐり部K4が4箇所に亘ってドリル加工され、そ のレール素材Rの帯状底板材R1の、帯状リブ材R2と反対側の裏面に平坦加工 部K5が目板取付面用に形成される。
【0015】 また、レール素材Rの後側端末部分Rrにおいては、前側端末部分Rfと比べ て、貫通孔K3及びこの貫通孔K3と同心のざぐり部K4,平坦加工部K5につ いては、各端面から対称位置に形成されているが、レール素材Rの後側端末部分 Rrにおける端面に、平坦部が形成されるとともに帯状リブ材R2の部分に他の エレベータレールのほぞ溝K1と嵌合するほぞ溝係合突部K2が形成される。
【0016】 図1,図2に示す各長尺物端末複合加工機1,2は、一部を除いては同様の構 成であり、図1に示す長尺物端末複合加工機1を説明し、図2に示す長尺物端末 複合加工機についての説明は必要な部分を除いて省略する。
【0017】 図1,図3において、3は正面フライスユニット、4はドリルユニット、5は 端面削りフライスユニット、6はテーブル、7はクランプ装置、8は治具クリー ナ、9はチップコンベヤ、10はクーラントタンクを示す。
【0018】 レール素材Rの搬送経路に、一対のローラを有してなるガイドローラ11が複 数個所定間隔で設置されており、図におけるレール素材Rは、その帯状リブ材R 2を横にした横向姿勢で上下左右長手方向の3方向でクランプ装置7に位置決め して取り付けられた状態が示されている。詳細は後述する。
【0019】 図1,図3に示すように、上記のテーブル6は、床面12上に固設されたベッ ド13に、レール素材Rの搬送経路に対して直角方向に往復移動自在に構成され 、サーボモータ6Aの回転駆動力によりテーブル送り装置6Bを介して回転運動 を直線運動に変換されて駆動する。このテーブル6は、レール素材Rの搬送経路 に対して直角方向に交差する長方形状(平面視で)の構成になっており、機械の 正面からみてその左側部分(図3において左側部分)には正面フライスユニット 3が、その右側部分にはドリルユニット4,端面削りフライスユニット5が設置 されている。
【0020】 正面フライスユニット3は、テーブル6の左側部分に固定設置したコラム3E と、このコラム3Eの上端に取り付けたサーボモータ3Aと、このサーボモータ 3Aの回転力を上下方向の往復運動に変換する横ヘッド送り装置3Bと、コラム 3Eの前面に上下摺動自在に支持され、横ヘッド送り装置3Bにより上下方向に 移動される横軸ヘッド3Cと、横軸ヘッド3Cに取り付けられたモータ3Fによ り回転駆動される正面フライス3Dとから構成され、レール素材Rの帯状底板材 R1の裏面を平坦にフライス加工して平坦加工部K5を形成する。
【0021】 ドリルユニット4は、前記テーブル6の右側部分に固定設置したドリルユニッ ト本体4Aと、ドリルユニット本体4Aに取り付けられたドリルヘッド4Bと、 ドリルヘッド4Bに取り付けられ軸方向をテーブル6の移動方向に向けて水平に 設けられた4本のドリル4Cと、ドリルユニット本体4Aに取付けられ、上記ド リル4Cを回転駆動するモータ4Mとから構成され、レール素材Rの帯状底板材 R1をドリル加工して、貫通孔K3及びこの貫通孔K3と同心のざぐり部K4を 形成する。図11に示すように、ドリル4Cは、貫通孔K3をドリル加工する小 径部4Dと、小径部4Dと段部4Eを介して連続する大径部4Fとで構成された 段付ドリルで、段部4Eで貫通孔K3と同心のざぐり部K4をドリル加工する。
【0022】 端面削りフライスユニット5は、テーブル6の中央部に前後方向に移動調節可 能に設置されたコラム5Cと、該コラム5Cに組み込まれており、該コラム5C の後面に固定したモータにより回転駆動される垂直な主軸5Dを有する立軸ヘッ ド5Aと、立軸ヘッド5Aから駆動力を受け垂直な軸の周りに回転する主軸5D に固定した端面削りフライス5Bとから構成され、レール素材Rの端面をフライ ス加工して、平坦な端面とほぞ溝K1を形成する。図7に示すように、端面削り フライス5Bは、周面にカッタ軸に対し傾斜した多数のチップが設けられた上下 一対の円柱形カッタ5Cと、それらの中央部に位置して設けられ、それらの外周 より環状に突起しているほぞ溝用カッタ5Dとから構成されている。
【0023】 次に、クランプ装置7について図4ないし図9により説明する。 図4ないし図6に示すように、クランプ装置7においては、両側面に縦長の台 形の板材14,14が形成された枠体15が、その長手方向をレール素材Rの搬 送方向に沿わせてベッド13の前側に張り出した部分に設置され、枠体15の上 面には支持ブロック16が固設され、この支持ブロック16に押圧シリンダ17 が複数個レール素材Rの搬送方向に沿って直列に設置されている。
【0024】 図4,図9に示すように、枠体15の上部には、切欠き空間を区画する垂直壁 面18Aと水平壁面18Bとが形成され、この水平壁面18B上に位置決めブロ ック19が配置されている。この位置決めブロック19に垂直壁面18A側に凹 部19Aが形成されている。また、枠体15にロッド20が周方向及び軸方向に 摺動自在に設けられ、このロッド20の先端に設けたカムの下面により、上記凹 部19Aの下面が押圧されて位置決めブロック19が枠体15に固定して取り付 けられる。
【0025】 位置決めブロック19は、切欠き空間を区画するレール素材R用の位置決め水 平壁面21を有し、この位置決め水平壁面21には、レール素材Rの帯状リブ材 R2を高さ方向に位置決めする位置決面21Aと、レール素材Rの帯状リブ材R 2を水平方向に位置決めする位置決め面21Cを有し、位置決め面21Aに対し てレール素材Rの帯状リブ材R2の板厚と同一の高さを有する段差21Bとが形 成されている。位置決めブロック19は、レール素材Rの寸法(帯状底板材R1 ,帯状リブ材R2の寸法)に対応して、それぞれ寸法の異なるものが用意されて いる。位置決めブロック19の交換は、ロッド20の、位置決めブロック19の 凹部19Aに対する挿入・解除により行なわれる。
【0026】 また、押圧シリンダ17は、先端が球面凹状の基部ロッド22と、基端が基部 ロッド22の先端と球面接触する押圧ロッド23とを有し、レール素材Rの帯状 リブ材R2の側面の誤差に対応して、押圧ロッド23の下面が帯状リブ材R2の 側面を直角に押圧するようになっている。
【0027】 また、押圧シリンダ17は、位置決めブロック19の交換に合わせて、その水 平方向の位置を、調整ねじ棒17Aを回転させて、移動板17Bを水平方向に移 動させることにより、調節できるようになっている。
【0028】 そして、図4,図5に示すように、枠体15の側方には縦長ブロック体25の 上端が、枠体15の上端に設けた支持ブロック16にピン26を介してピン結合 されて沿直面内で回動自在に支持されて設けられ、その下端はピン27を介して 、枠体15に取り付けた位置決めシリンダ28のロッド29の先端にピン結合し ている(図8に図示)。上記縦長ブロック体25の中間部には、レール素材Rの 搬送方向に平行にして上下2本の支持シャフト24,24が、その軸方向に摺動 自在に嵌挿されている。
【0029】 支持シャフト24,24の前後両端にはプレート30が嵌挿されて取り付けら れ、この前端側のプレート30に先端が尖った位置決めピン31が固設されてい る。この位置決めピン31の先端は、レール素材Rの帯状底板材R1の裏面を押 圧し、レール素材Rの水平方向の位置決めがなされる。なお、レール素材Rの長 手方向の位置決めは図示しない長手方向位置決め装置によりなされる。
【0030】 図4,図5,図8に示すように、枠体15の一方の板材14には、ロック用シ リンダ32が固定して取り付けられ、そのロッド32Aに固定したロック軸33 の先端のテーパ部33Aは、位置決めシリンダ28のロッド29に形成したテー パ孔部29Aに係止・解除するようになっている。
【0031】 また、図5に示すように、上記の縦長ブロック体25には、シャフト用シリン ダ34が水平に固設され、シャフト用シリンダ34のロッド35の先端に上記前 端側のプレート30が取り付けられ、プレート30は支持シャフト24,24と 共にロッド35の軸方向に往復自在となっている。
【0032】 上述のように図1の長尺物端末複合加工機1は構成されているが、図2の長尺 物端末複合加工機2については、長尺物端末複合加工機1に比して端面削りフラ イスユニット5の端面削りフライス5Bの形状が異なる。長尺物端末複合加工機 2の端面削りフライスは、周面に多数のカッタが設けられた上下一対の円柱形カ ッタと、これらの中央部に位置して設けられ、それらの外径より小径のほぞ溝係 合突部用カッタとから構成されている。
【0033】 次に、本実施例の作用を説明する。 先ず、当該長尺物端末複合加工機1の全体の動作を説明する。図1に示すよう に、レール素材Rを複数のガイドローラ11の間を横向姿勢で搬送させて、クラ ンプ装置7により、レール素材Rを、その帯状リブ材R2を横にした横向姿勢で 上下左右長手方向の3方向で位置決めし、以下のようにレール素材Rの前側端末 部分Rfにおける3つの加工部位(従来例と同一部位)を切削加工した後、クラ ンプ装置7によるレール素材Rの位置決めを解除する。
【0034】 そして、図2の長尺物端末複合加工機2に搬送し、クランプ装置7により位置 決めし、レール素材Rの後側端末部分Rrにおける3つの加工部位(従来例と同 一部位)を切削加工してエレベータレールを完成し、加工完了後クランプ装置7 の位置決めを解除し、エレベータレールを搬出する。
【0035】 これによりレール素材Rの前側端末部分Rf,後側端末部分Rrにおける各加 工部位がそれぞれ切削加工される。 以下、長尺物端末複合加工機1におけるレール素材Rの位置決め、切削加工の 詳細を述べる。
【0036】 最初に、レール素材Rの位置決めを説明する。 図4,図9に示すように、長尺物端末複合加工機1内に搬入されたレール素材 Rの長手方向を位置決めするとともに、レール素材Rの帯状リブ材R2の側面を 、位置決めブロック19の位置決め水平壁面21の位置決め面21A上に置き、 帯状リブ材R2の頂部を水平壁面21の段差21Bの位置決め面21Cに突き当 てる。その状態で、各押圧シリンダ17のロッド22,23を下降させてレール 素材Rの帯状リブ材R2を弱締めすし、さらに、位置決めシリンダ28を作動さ せてピン27を枠体15側に引き寄せると、縦長ブロック体25がピン26を軸 として回動し、縦長ブロック体25とともにプレート30の位置決めピン31が ほぼ水平方向に移動し、位置決めピン31の先端がレール素材Rの帯状底板材R 1の裏面を押圧して位置決めする。次いで、押圧シリンダ17を強締めに切り換 え、レール素材Rの位置決めが確定される。
【0037】 このように、レール素材Rが不安定な横向姿勢にあっても、正確に位置決めさ れる。図8に示すように、この状態で、ロック用シリンダ32に連結したロック 軸33の先端のテーパ部33Aが、位置決めシリンダ28のロッド29に形成し たテーパ孔部29Aに係止して、位置決めシリンダ28のロッド29は強い固定 状態となる。
【0038】 この時、図5に示すように、シャフト用シリンダ34のロッド35が伸長した 状態にあり、前端側のプレート30は実線で示す(イ)の位置にある。従って、 後述のレール素材Rの下記のドリル加工,端面削りフライス加工の際には、それ らの切削箇所に近い位置にあるので、各切削加工時の切削抵抗に対抗して、レー ル素材Rを固定状態に保持している。
【0039】 また、シャフト用シリンダ34のロッド35を縮ませると、前端側のプレート 30は二点鎖線で示す(ロ)の位置になる。従って、後述のレール素材Rの下記 の正面フライス加工の際には、加工時の切削抵抗に対応するとともに、プレート 30と支持シャフト24,24が、正面フライスユニット3の正面フライス3D との干渉を避け、レール素材Rの帯状底板材R1の裏面のフライス加工を可能に している。
【0040】 このようにクランプ装置7で位置決めされたレール素材Rは、テーブル6上に 設置した各加工ユニットにより切削加工されるが、図1,図11に示すように、 正面フライスユニット3の正面フライス3Dに対してドリルユニット4のドリル 4C及び端面削りフライスユニット5の端面削りフライス5Bは、常時所定の距 離を隔てており、S点の初期状態では、レール素材Rに対して、正面フライスユ ニット3は近接した位置にあり、ドリルユニット4,端面削りフライスユニット 5は逃げた位置にある。
【0041】 図10,図11において、図1に示される初期位置状態のテーブル6を図1の M方向に早送りすると、テーブル6上の正面フライスユニット3,ドリルユニッ ト4,端面削りフライスユニット5は、テーブル6の移動距離と同一距離だけ図 1のM方向に移動し(区間(1))、T点に至る。この状態では、正面フライス ユニット3は、レール素材Rに対して逃げた位置となり、ドリルユニット4,端 面削りフライスユニット5は、レール素材Rに対して近接した位置となっている 。
【0042】 さらに、テーブル6を図1のM方向に最適な切削速度で移動させることにより 、テーブル6上の端面削りフライスユニット5を水平方向に送り駆動させると、 その端面削りフライス5BはT点からU点に至り(区間2,3)、レール素材R の前側端末部分Rfの端面が平坦に加工されるとともにほぞ切り加工され、図1 2に示すほぞ溝K1が形成される。
【0043】 この時、端面削りフライスユニット5の移動とともにドリルユニット5も端面 削りフライス5BのT点からU点に相当する移動に対応して移動する。さらに、 テーブル6を図1のM方向に最適な切削速度で移動させることにより、ドリルユ ニットが水平方向に移動し(区間4,5)、そのドリル4Cにより、レール素材 Rの帯状底板材R1の貫通孔K3及びこの貫通孔K3と同心のざぐり部K4が4 箇所に亘ってドリル加工される。その加工完了の位置は図10,図11のV点で 示される。また、端面削りフライスユニット5もテーブル6によって移動され、 V点に至る。
【0044】 さらに、テーブル6を図1のM方向と反対方向に早送り(区間(6))すると 、正面フライスユニット3はW点に至る。この時、ドリルユニット4,端面削り フライスユニット5は、レール素材Rに対して逃げた位置となる。
【0045】 そして、テーブル6を停止した状態で、正面フライスユニット3の正面フライ ス3Dを早送りで下降させた(区間(7))後、最適な切削速度で引き続き下降 させる(区間(8))ことにより、レール素材Rの帯状底板材R1の、帯状リブ 材R2と反対側に当たる裏面に平坦加工部K5が目板取付面用としてフライス加 工される。加工完了後、テーブル6をM方向に早送りしながら、正面フライス3 Dを早送りで上昇させる(区間(9))と、初期状態のS点に戻る。
【0046】 上記の各加工部位の切削加工が終了すると、クランプ装置7により、レール素 材Rの位置決めが解除され、長尺物端末複合加工機1から完成品のエレベータレ ールが搬出され、長尺物端末複合加工機2に搬入され、長尺物端末複合加工機1 と同様に所定の加工部位が切削加工される。
【0047】 以上の如き構成によれば、レール素材Rの、その帯状リブ材R2を横にした横 向姿勢では、レール素材Rの加工部位が近接した位置あっても、正面フライスユ ニット3,ドリルユニット4,端面削りフライスユニット5を適切な位置に設置 し、ドリルユニット4のドリル4C,端面削りフライスユニット5の端面削りフ ライス5Bを水平方向に送りながら切削加工をすることができ、また、正面フラ イスユニット3の正面フライス3Dを垂直方向に送りながら切削加工をすること ができる。
【0048】 即ち、レール素材Rを移動しない状態で、レール素材Rの端面をフライス加工 してほぞ溝K1を有する端面加工部を形成し、帯状底板材R1をドリル加工して 貫通孔K3及びこの貫通孔K3と同心のざぐり部K4を4箇所に亘って形成し、 帯状底板材R1の、帯状リブ材R2と反対側の裏面をフライス加工して、平坦加 工部K5を形成することができる。
【0049】 その結果、長尺物端末複合加工機1の正面フライスユニット3,ドリルユニッ ト4,端面削りフライスユニット5の3つの加工ユニットで、クランプ装置7に 1回のレール素材Rの取付け・位置決めで、3か所の異なった加工部位を加工す ることができ、レール素材Rを加工するための移動スペースを必要とせず、また 、クランプ装置7に対して1回の取付け・位置決めで、すべての加工部位を加工 することができるので、加工部位に応じた3回の取付け・取外しを1回にするこ とができる。さらに、同一の長尺物端末複合加工機1で切削加工することができ るので、位置決め基準が変わることがなく、加工部位間の相互寸法精度を向上さ せることができる。
【0050】 なお、本実施例においては、長尺物として断面T字状のエレベータレールを例 に挙げて説明しているが、これに限定されることなく、例えば、断面L字状のも のでも良い。
【0051】 また、本実施例においては、レール素材Rの前側端末部分Rf及び後側端末部 分Rrをそれぞれ切削加工する場合を例に挙げて説明しているが、これに限定さ れることなく、例えば、前側端末部分Rfだけ切削加工する場合についても同様 である。
【0052】 さらに、本実施例においては、レール素材Rの端面に、平坦面とともにほぞ溝 K1,ほぞ溝係合突部K2を形成する場合を例に挙げて説明しているが、端面は 、かかる形状に限定されることなく、例えば、平坦面だけでも良い。
【0053】 そして、本実施例においては、レール素材Rの帯状底板材R1に、貫通孔K3 及びこの貫通孔K3と同心のざぐり部K4が4箇所に亘ってドリル加工される場 合を例に挙げて説明しているが、かかる加工部位及び加工形状に限定されること なく、例えば、貫通孔K3のみをドリル加工する場合や、ざぐり部K4のみをざ ぐり加工する場合について適用することができる。
【0054】 そして、また、本実施例においては、1つの移動可能なテーブル6上に、正面 フライスユニット3,ドリルユニット4,端面削りフライスユニット5が設置さ れているが、テーブルの数を複数個にし、例えば、正面フライスユニット3を移 動可能な1つのテーブル上に設置し、ドリルユニット4,端面削りフライスユニ ット5を移動可能な他の1つのテーブル上に設置することができる。
【0055】 そして、さらに、本実施例においては、1つの移動可能なテーブル6上に、正 面フライスユニット3,ドリルユニット4,端面削りフライスユニット5が設置 されているが、テーブル6が無くても、例えば、正面フライスユニット3,ドリ ルユニット4をレール素材Rの両側に配置するとともに、端面削りフライスユニ ットに移動機構を設け、この移動機構によりその正面フライスをレール素材Rの 加工部位に移動させることもできる。
【0056】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、長尺物素材の、その帯状リブ材を横にし た横向姿勢では、長尺物素材の各加工部位が近接した位置あっても、各加工部位 の切削加工が可能なように、正面フライスユニット,ドリルユニット,端面削り フライスユニットを適切な位置に設置しているので、ドリルユニット,端面削り フライスユニットの各カッタを水平方向に送りながら長尺物素材を切削加工をす ることができ、また、正面フライスユニットのカッタを垂直方向または水平方向 に送りながら長尺物素材を切削加工をすることができる。
【0057】 即ち、長尺物素材を移動しない状態で、長尺物素材の端面をフライス加工して 端面加工部を形成し、その帯状底板材をドリル加工して孔部を形成し、その帯状 底板材の、帯状リブ材と反対側の裏面をフライス加工して平坦加工部を形成する ことができる。
【0058】 その結果、長尺物端末複合加工機の正面フライスユニット,ドリルユニット, 端面削りフライスユニットの3つの加工ユニットで、クランプ装置に1回の長尺 物素材の取付け・位置決めで、3か所の異なった加工部位を加工することができ 、長尺物素材を加工するための移動スペースを必要とせず、また、クランプ装置 に対して1回の取付け・位置決めで、すべての加工部位を加工することができる ので、加工部位に応じた3回の取付け・取外しを1回にすることができる。さら に、同一の長尺物端末複合加工機で機械加工することができるので、位置決め基 準が変わることがなく、加工部位間の相互寸法精度を向上させることができる効 果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係わる長尺物端末複合加工機
を配置した状態を示す左側平面図である。
【図2】同長尺物端末複合加工機を配置した状態を示す
右側平面図である。
【図3】同長尺物端末複合加工機の側面図である。
【図4】図1のクランプ装置の側面図である。
【図5】図4のクランプ装置の正面図である。
【図6】図4のクランプ装置の平面図である。
【図7】図4のクランプ装置の上部正面図である。
【図8】図4のA−A線で切断した一部断面図である。
【図9】図4のB部の拡大断面図である。
【図10】同長尺物端末複合加工機における各機械の加
工シーケンス図である。
【図11】同長尺物端末複合加工機における各機械のカ
ッタの相互位置関係を示す平面図である。
【図12】レール素材の平面図である。
【図13】同レール素材の端末の側面図である。
【図14】図12のC方向矢視図である。
【符号の説明】
1 長尺物端末複合加工機 3 正面フライスユニット 3D 正面フライス 4 ドリルユニット 4C ドリル 5 端面削りフライスユニット 5B 端面削りフライス 6 テーブル 7 クランプ装置 R レール素材 R1 帯状底板材 R2 帯状リブ材 K1 ほぞ溝 K2 ほぞ溝係合突部 K3 貫通孔 K4 ざぐり部 K5 平坦加工部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状底板材にその軸方向に沿って帯状リ
    ブ材を設けてなる長尺物素材を材料として、その端面に
    端面加工部をフライス加工で形成し、その帯状底板材に
    端面の近傍の孔部をドリル加工で形成し、その帯状底板
    材の、帯状リブ材と反対側の裏面に端面の近傍の平坦加
    工部をフライス加工で形成するものであって、 長尺物素材を、その帯状リブ材を横にした横向姿勢で上
    下左右長手方向の3方向で位置決め固定及びその解除が
    可能なクランプ装置を配置し、 フライス工具を横向姿勢の長尺物素材の帯状底板材の裏
    面に回転しながら平行に移動させることにより、帯状底
    板材の裏面の平坦加工部を形成する正面削りフライスユ
    ニットを長尺物素材の裏面が臨む側に配置し、 ドリルを横向姿勢の長尺物素材の帯状底板材に回転しな
    がら軸方向に移動させることにより、長尺物素材の帯状
    底板材の孔部を形成するドリルユニットを長尺物素材の
    帯状リブ材が臨む側に配置し、 フライス工具を横向姿勢の長尺物素材の端面に回転しな
    がら平行に移動させることにより、長尺物素材の端面に
    端面加工部を形成する端面削りフライスユニットを長尺
    物素材の端面側に長尺物素材の搬送経路から外れた位置
    に配置したことを特徴とする長尺物端末複合加工機。
JP6525991U 1991-08-19 1991-08-19 長尺物端末複合加工機 Expired - Lifetime JPH0723160Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54129211A (en) * 1978-03-30 1979-10-06 Hachirou Hayashida Disc engine
JP2010099754A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Mitsubishi Motors Corp 動弁系ホルダの軸孔加工方法

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