JPH05159717A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JPH05159717A
JPH05159717A JP32460291A JP32460291A JPH05159717A JP H05159717 A JPH05159717 A JP H05159717A JP 32460291 A JP32460291 A JP 32460291A JP 32460291 A JP32460291 A JP 32460291A JP H05159717 A JPH05159717 A JP H05159717A
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screen
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Katsutoshi Ono
勝利 大野
Norihiro Tateyama
典広 立山
Tsuneo Kusuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 陰極線管の蛍光面の輝度、解像度の向上を図
る。 【構成】 パネル1の内面に蛍光面11を有する陰極線
管において、蛍光面11を電子線4の蛍光面への侵入距
離X1 の1/3〜2/3の粒径をもつ蛍光体12を用い
て形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パネル内面に蛍光面を
有する陰極線管、特に蛍光面に使用される蛍光体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、陰極線管においては、図4に示す
ように、パネル1の内面に平均粒径d 1 が4〜10μm
あるいはそれ以上へ蛍光体2を用いて蛍光面3が形成さ
れている。一方、電子銃に印加される加速電圧は最大の
投写管に於ても35kV程度である。
【0003】電子銃から照射される電子線の物質への侵
入距離Xは数1で表される。
【0004】
【数1】 X=2.5×10-12ρ-1・Eo2cm 但し、 X:平均侵入距離 ρ:物質の密度 Eo:加速度電圧
【0005】カラー陰極線管に使用されている蛍光体、
例えばZnS系蛍光体の密度は約4.1である。従っ
て、電子銃に印加される加速電圧30〜35kVでは電
子線4の蛍光体即ち蛍光面3への侵入距離X1 が5〜8
μm程度となる。
【0006】一般に蛍光体2の充填密度をほぼ満足させ
て最大輝度を得るための蛍光面3の膜厚D1 は蛍光体粒
子2〜3層(図示の例は3層)からなる蛍光膜が最適と
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した平
均粒径4〜10μmの蛍光体2を用いて、蛍光体粒子2
〜3層の蛍光面3を形成した場合、膜厚D1は8〜30
μmとなり、電子線4の侵入距離X1 =5〜8μmより
も大きくなる。
【0008】図4に示すと、電子線4で発光する蛍光体
2は斜線で示す例えば最上層の蛍光体2だけとなる。従
って、電子線4を照射して蛍光面3を発光させたとき、
発光した蛍光体2の光5は、蛍光体2の非発光層を通過
してパネル1の前面に出射されることになり、光の吸
収、散乱が生じ、輝度、解像度の点で不利になる。
【0009】本発明は、上述の点に鑑み、発光した蛍光
体の吸収、散乱による輝度低下、解像度低下を防止した
陰極線管を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、パネル内面に
蛍光面を有する陰極線管において、蛍光面11を電子銃
からの電子線4の蛍光面11への侵入距離X1 の1/3
〜2/3の大きさの平均粒径d2 をもつ蛍光体12を用
いて形成する。
【0011】
【作用】本発明においては、電子線4の蛍光面11への
侵入距離X1 の1/3〜2/3の大きさの平均粒径をも
つ蛍光体12を用いることにより、蛍光体12の充填密
度をほぼ満足させて最大輝度を得るための最適膜厚、即
ち蛍光体粒子2〜3層の蛍光面11を形成したとき、蛍
光面11の膜厚D2 が、蛍光面への電子線4の侵入距離
1 と同等又は之に近くなる。
【0012】即ち電子線4を照射したときの蛍光体の発
光層と同等の厚みの蛍光面11が得られる。このため、
蛍光体の非発光層がなくなり、又は非常に少なくなり、
発光した蛍光体の光5の吸収、散乱が最小となり、輝
度、解像度の点で有利となる。
【0013】
【実施例】以下、図1〜図3を参照して本発明による陰
極線管の実施例を説明する。
【0014】図1において、1は陰極線管のパネル、1
1はパネル1の内面に形成された蛍光面を示す。蛍光面
11は、電子銃からの電子線4の蛍光体即ち蛍光面への
侵入距離X1 の1/3〜2/3の大きさの平均粒径をも
つ蛍光体12を用いて蛍光体粒子2〜3層(本例では3
層)とした最適膜厚D2 で形成される。
【0015】図示の例では単色蛍光体層による蛍光面に
適用したが、その他、赤、緑、青の3色の蛍光体層にも
同様に電子線4の侵入距離X1 の1/3〜2/3の平均
粒径d2 をもつ蛍光体12を用いてカラー蛍光面を形成
するようになす。
【0016】図1の構成によれば、電子線4の蛍光面へ
の侵入距離X1 の1/3〜2/3の大きさの平均粒径を
もつ蛍光体12を用いて蛍光面11を形成することによ
り、最大輝度を得るための蛍光体粒子2〜3層からなる
蛍光面11の膜厚D2 が電子線4の侵入距離X1 と同
等、従って電子線照射時の発光層の厚さと同等となる。
従って、蛍光面11において非発光層がなくなり、又は
非常に少なくなり、従来のような発光した蛍光体12の
光5の非発光層による吸収、散乱が最小となり、輝度低
下、解像度低下を防止することができる。
【0017】図2のグラフIは平均粒径2〜10μmの
蛍光体を用いて最大輝度となる膜厚所謂最適膜厚の蛍光
面を有する20インチ型陰極線管(加速電圧Hvが30
kV、カソード電流IK が200μA)を作製し、その
蛍光体の平均粒径と輝度の関係を測定した特性図であ
る。
【0018】図2から、平均粒径が2〜3μmの蛍光体
を用いた蛍光面が最大の輝度を示すことが判る。
【0019】図3のグラフII は、蛍光体の平均粒径を
変化させ、最適膜厚の蛍光面を有する20インチ型陰極
線管での加速電圧Hv30kV、カソード電流IK 20
0μAでの走査線の幅(最大輝度の5%の輝度を示す
幅)を示す特性図である。
【0020】図3から、蛍光体の粒径が小さいほど、即
ち蛍光面の膜厚が小さいほど発光した蛍光体の光の散乱
による走査線幅の広がりが小さいことが判る。そして、
走査線幅が小さいことが解像度の向上につながる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、蛍光面の膜厚が電子線
の侵入距離と同等、即ち発光層と同等の厚みとなるの
で、非発光層が可及的に少なくなり、発光の吸収、散乱
による輝度低下、解像度低下が回避され、相対的に輝
度、解像度を向上することができる。
【0022】従って、本発明は、例えば高品位カラー陰
極線管、高精度管等に適用して好適ならしめる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る陰極線管の蛍光面の例を示す断面
図である。
【図2】本発明の説明に供する蛍光体の粒径と相対輝度
の関係を示す特性図である。
【図3】本発明の説明に供する蛍光体の粒径と走査線幅
の関係を示す特性図である。
【図4】従来の陰極線管の蛍光面の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 陰極線管のパネル 2,12 蛍光体 3,11 蛍光面 4 電子線 5 蛍光体の光 X1 電子線の蛍光面への侵入距離 d1 ,d2 蛍光体の粒径 D1 ,D2 蛍光面の膜厚

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル内面に蛍光面を有する陰極線管に
    おいて、上記蛍光面が電子線の蛍光面への侵入距離の1
    /3〜2/3の大きさの平均粒径をもつ蛍光体を用いて
    形成されて成る陰極線管。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7518304B2 (en) 2003-10-31 2009-04-14 Samsung Sdi Co., Ltd. Flat panel display device

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