JP2000109823A - 蛍光膜およびそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

蛍光膜およびそれを用いた画像表示装置

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JP2000109823A
JP2000109823A JP10280715A JP28071598A JP2000109823A JP 2000109823 A JP2000109823 A JP 2000109823A JP 10280715 A JP10280715 A JP 10280715A JP 28071598 A JP28071598 A JP 28071598A JP 2000109823 A JP2000109823 A JP 2000109823A
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Shin Imamura
伸 今村
Masatoshi Shiiki
正敏 椎木
Masaaki Komatsu
正明 小松
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】輝度飽和、輝度劣化、及び色調の全てについて
良好な特性の得られる蛍光膜およびそれを用いた画像表
示装置を実現する。 【解決手段】発光表示する蛍光膜が、第1蛍光体層3及
びその上に責そうされた第2蛍光体層2の2層膜で構成
され、しかも電子線照射側層を構成する第2蛍光体層2
の蛍光体粒子の平均粒径を、第1蛍光体層3を構成する
蛍光体粒子の平均粒径より大きくした。粒径が大きく、
輝度飽和が少なく、輝度劣化特性の良い蛍光体で、陰極
よりの電子線が照射される第2蛍光体層2を形成し、粒
径が小さい蛍光体で、主に2次電子線により発光する第
1蛍光体層3を形成することで、各蛍光体の良好な特性
を引き出し、課題となっていた全ての特性を向上させ
た。 【効果】従来の単層もしくは2層構造膜の蛍光膜では得
られない輝度飽和、輝度劣化及び色調の全てについて良
好な特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2層の蛍光体層が
積層された蛍光膜の改良およびそれを用いた陰極線管を
含む画像表示装置に係り、特に電子線による輝度飽和が
少ない蛍光膜およびそれを備えた画像表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】画像表示装置として、カラー画像を表示
する陰極線管は、近年、ニーズの高まりにより高精細
化、高輝度化が進んでいる。このような陰極線管は、電
子線のスポット径の縮小、励起電子線強度の増大によ
り、輝度飽和、輝度劣化が顕著になり、画質の低下が問
題となっている。
【0003】陰極線管では、輝度の強弱は励起電子線の
電流値により制御を行う。そのため、蛍光体の輝度は電
流値に対し直線的に大きくなることが必要である。しか
し、一般的に、蛍光体は、電子線による励起強度が高く
なると、輝度飽和現象が生じ、輝度の直線性が失われ
る。また、強い励起強度で画像を表示すると、蛍光体材
料の劣化が激しくなり、使用しているうちに輝度低下、
および発色の劣化が生じる。
【0004】輝度飽和及び劣化特性は、蛍光体材料の種
類、製法、添加物、組成等によって、大きく異なる。従
来、上記の問題の改善のために、より特性の良い蛍光体
の選択、および組成や製法の改良が検討されてきた。し
かし、今のところ、単独の蛍光体材料で、必要とされる
すべての特性を十分満たすものは得られていない。
【0005】以下、例として、緑色蛍光体の場合を例に
挙げて説明するが、本発明の趣旨は、赤色や、青色の、
他の色の蛍光体を用いた蛍光膜にも当てはまるものであ
る。
【0006】緑色発光蛍光体は、白色画面上で70%の輝
度を占めるため、改善が重要である。現在までに、陰極
線管用の緑色蛍光体として用いられてきた材料は、Zn2S
iO4:Mn系蛍光体、Gd2O2S:Tb系蛍光体、Y2SiO5:Tb系蛍光
体、及びY3Al5O12:Tb系蛍光体等が例として挙げられ
る。
【0007】このうち、劣化し難く、輝度飽和の少ない
Y3Al5O12:Tb系蛍光体を用いれば、輝度劣化と輝度飽和
の問題はある程度解決できる。しかし、この蛍光体は、
発色が黄色味がかり、色再現が悪く単独で画像表示装置
(ディスプレイ)に用いることができない。そのため、
例えば、公開特許昭59-49279号公報に見られるように、
発色が良好なZnSiO:Mn系蛍光体を混合し用いている。
【0008】また、低電流域で発光効率の良いGd2O2S:T
b蛍光体は、高電流域で発光効率が悪く、高電流域で発
光効率がよいは、低電流域では発光効率が悪い。そのた
め、公開特許平4-359845に見られるように、Gd2O2S:Tb
蛍光体をフェイスプレート側、Y2SiO5:Tb蛍光体層をア
ルミバック側に形成した2層の蛍光膜をもちいること
で、広い電流域での発光効率向上が図られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、Y3(Al,
Ga)5O12:Tb系蛍光体とZn2SiO4:Mn系蛍光体とを混合した
蛍光膜では、電子線が双方の蛍光体に均等に照射される
ことにより、Zn2SiO4:Mn系蛍光体が輝度飽和を起こすと
いう課題があった。また、Zn2SiO4:Mn系蛍光体が先に劣
化することにより、色調及び輝度の劣化がおこるという
課題があった。また、十分な色調を得るために、Zn2SiO
4:Mn系蛍光体の混合比率を大きくすると、Zn2SiO4:Mn系
蛍光体の特性が強く顕れ、残光が長く、劣化が激しい蛍
光膜となる、という課題があった。
【0010】また、従来のように、Gd2O2S:Tb蛍光体を
フェイスプレート側、Y2SiO5:Tb蛍光体層をアルミバッ
ク側に形成した2層の蛍光膜では、フェイスプレート側
のGd2O2S:Tb蛍光体の発光が黄緑であるため、色調が悪
く、実用化は困難である。
【0011】したがって、本発明の目的は、上記課題を
解決することにあり、電子線による強励起で輝度飽和が
少なく、色調がよく、かつ劣化が少ない蛍光膜およびそ
れを用いた陰極線管を含む画像表示装置を提供すること
にある。なお、ここで云う陰極線管を含む画像表示装置
とは、電子線照射により蛍光体を励起し、発光させて画
像情報を表示する装置であり、例えばCRTは勿論のこ
と蛍光表示管(VFD)や、フィールドエミッターディ
スプレイ(FED)も含まれる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、フェイスプ
レート上に第1蛍光体層およびこの第1蛍光体層に重ね
て第2蛍光体層が順次形成された2層構造の蛍光膜にお
いて、前記第2蛍光体層を構成する蛍光体粒子の平均粒
子径を、前記第1蛍光体層を構成する蛍光体粒子の平均
粒子径より大きくしたことを特徴とする蛍光膜、及びこ
の蛍光膜を画像表示面に備えた画像表示装置により達成
される。
【0013】また、第2蛍光体層を構成する蛍光体粒子
の平均粒子径を、第1蛍光体層を構成する蛍光体粒子の
平均粒子径より10〜400%大きくした場合、さらに特性を
向上させることができる。
【0014】すなわち、第1蛍光体層を構成する蛍光体
粒子の平均粒子径をa1、第2蛍光体層を構成する蛍光体
粒子の平均粒子径をa2としたとき、次式(1)を満たすこ
とである。
【0015】
【数】 10(%) ≦ (a2 − a1) / a1 × 100 ≦ 400(%) … (1) さらに、実用上より好ましくは、第2蛍光体層を構成す
る蛍光体粒子の平均粒子径を、第1蛍光体層を構成する
蛍光体粒子の平均粒子径より20〜200%大きくした場合で
ある。
【0016】10%未満では、第1蛍光体層と第2蛍光体
層との平均粒子径に差を持たせた事による格別の効果が
見られない。また、400%を越えると、第1蛍光体層を構
成する蛍光体の粒径が小さくなりすぎることにより、第
1蛍光体層からの発光が弱くなり、全体の輝度が落ち、
色調が悪くなるため、実用可能な上限は400%程度であ
る。
【0017】なお、第2蛍光体層を構成する蛍光体の平
均粒子径は通常4〜15μmである。平均粒子径が4μmに満
たないものは、輝度及び電流特性が実用上不十分であ
る。15μmより大きいものは、膜の充填密度が小さくな
り輝度が低下し、解像度も悪くなるため、実用上用いる
事ができない。
【0018】一般的に、粒径の大きい蛍光体は、粒径の
小さいものに比べて、同一の電流密度に対して、輝度が
高く、輝度飽和が少なく、輝度劣化が少ない。
【0019】上記構成による蛍光膜を用いた陰極線管で
は、陰極から放射された電子線線(1次電子線)はまず第
2層の蛍光体に照射され、発光が起こり、その際発生し
た2次電子線が第1層に照射される。2次電子線は、最
初に照射される1次電子線に比較して励起エネルギーが
弱い。そのため、比較的輝度飽和が少なく劣化が生じに
くい第2層の蛍光体(大粒径蛍光体)が、強度の強い1
次電子線によって励起され、比較的輝度飽和が多く、劣
化しやすい第1層の蛍光体(小粒径蛍光体)が、強度の弱
い2次電子線により励起されることになる。
【0020】また、フェイスプレートから見た際の色調
に主に関わる、第1層の蛍光体は、温度上昇が少なく、
劣化が少ないために、色の変化が少ない。また、粒径が
小さいために、充填密度が高く、さらに第1層の色調が
強調される。これらの作用により、輝度飽和が少なく、
劣化が起りにくく、色調が良い陰極線管が得られる。
【0021】上記構成に加えて、第2層を構成する蛍光
体が、10μA/cm2の陰極線2000時間照射後の輝度の、初
期輝度に対する比率が0.7以上であるものを用いれば、
輝度劣化特性をさらに向上させることができる。
【0022】また、同様に、第2層を構成する蛍光体
が、10μA/cm2の陰極線での、照射電流に対する発光輝
度の増加率が0.9以上であるものをもちいれば、高電流
での輝度飽和をさらに抑制することができる。
【0023】また、同様に、第2層を構成する蛍光体
が、10μA/cm2の陰極線照射時において、300℃における
輝度の、常温における輝度に対する比率が0.7以上であ
るものを用いれば、温度上昇をともなう、長時間の高電
流励起での輝度飽和および輝度劣化をさらに抑制するこ
とができる。
【0024】投射型TV用CRT(以下投射管と略)を例
に説明すると、投射型TVはRBG三色の三本の投射管に
よって構成されるが、三色の投射管の全ての蛍光膜に本
発明を適用しても良いが、少なくとも緑色(G)発光の
蛍光膜に適用すると効果的である。その理由は、緑色発
光蛍光体は、白色画面上で70%の輝度を占めるため、改
善効果が著しく現れるためである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の、具体的な材料を示した
例として、緑色発光のZn2SiO4:Mn蛍光体(以下EIA番号
に従いP1と略する)からなる層(第1蛍光体層)、及び
Y3(AlxGa(1-x))5O12:Tb(ただし、xは0〜1の数値)蛍光
体(同様に以下P53と略する)からなる層(第2蛍光体
層)の、2層で構成したものを挙げる。この蛍光膜に、
P53蛍光体層側(第2蛍光体層側)から、電子線を照射
し励起することで、輝度飽和が少なく、劣化が起りにく
く、色の変化が少なく色調が良い陰極線管を得ることが
できる。
【0026】その他、赤色発光のY2O3:Eu蛍光体やY2O
2S:Eu蛍光体、青色発光のZnS:Ag,Al蛍光体やZnS:Al,Cl
蛍光体、及び緑色発光Y2SiO5:Tb蛍光体やZnS:Cu,Al蛍光
体などについても、上記緑色発光蛍光体の場合と同様の
効果が得られる。
【0027】
【実施例】<実施例1>陰極線管の蛍光膜として、図1
に示す構造を持った蛍光膜を形成し、それぞれの膜の厚
さを変化させ、発光特性を調べた。本試作では、単色膜
で構成された投射型ブラウン管用陰極線管を作製した。
【0028】7インチバルブに、先ず第1蛍光体層3と
して、P1を水沈降により塗布を行い、乾燥させ、その上
に第2蛍光体層2として、P53層を沈降し、2層構造の蛍
光膜を作製した。
【0029】蛍光体の粒子径を表す値として、中央粒子
径と平均粒子径を用いる。中央粒子径を、蛍光体粒子の
容積解析によって得られた、粒子数と粒子径の関係か
ら、大きさの順に並べて中央に位置する粒子の粒径を表
すものと定義する。また、平均粒子径を、走査電子顕微
鏡よって測定した各粒子の二軸平均径の、長さ平均粒子
径と定義する。この二つの値は必ずしも一致しない。実
施例に使用したP1の中央粒子径は7.2μm、平均粒子径は
2.9μmであり、P53の中央粒子径は8.5μm、平均粒子径
は8.4μmである。
【0030】この蛍光膜に、さらに、フィルミング及び
アルミバック処理をして、図1に示す蛍光膜を形成し
た。このバルブに所定の工程を施し、陰極線管として完
成させ、発光特性を調べた。
【0031】発光特性は、ラスタサイズ8mm × 8mmの電
子線を照射し、輝度計を用いて、ラスタ中心部5mmΦの
円形の部分を測定した。
【0032】図4に照射電流と輝度の関係を示す。第1
蛍光体層3と第2蛍光体層2の膜厚の比が2:8、4:
6、5:5、6:4、8:2のものを、それぞれ特性曲
線a、b、c、d、eとして示す。なお、第1蛍光体層
3と第2蛍光体層2との膜厚合計は30μmである。
【0033】本発明と従来の技術との比較として、現在
実用化されている、P1とP53を1:9の比率で混合した
蛍光体を用いた陰極線管のデータをfとして示す。本発
明の陰極線管では、すべての膜厚比において、従来品よ
り輝度飽和が少なくなっている。また、膜厚比が5:5
より第2蛍光体層が厚いものでは、特性曲線a、bで示し
たように、従来品より著しく輝度が高くなることがわか
る。
【0034】次に色調の比較を行った。蛍光体の色調
は、一般的にx-yの色度座標を用いて表される。緑色の
蛍光体は、色度値yが大きいほど純粋な緑色に近く、色
調がよい。図3に照射電流と色度値yの関係を示す。同
図に示したデータa〜fは、それぞれ図2に示したもの
と同じ膜厚比の陰極線管のものである。
【0035】本発明の陰極線管のほとんどは、従来品に
比較して、照射電流が高くなっても色調が悪くならない
ことがわかる。また、膜厚比が5:5より第2蛍光体層
が厚いものでは、特性曲線a、bで示したように、すべて
の照射電流において従来品より色調が良いことがわか
る。
【0036】次に輝度劣化の比較を行った。8mm × 8mm
のラスタで、300μAの電子線を30分間照射した後の輝度
と、照射初期の輝度との比をとることによって、照射に
よる劣化特性の差異を比較した。この照射電流は、実際
に表示に使用する場合よりも1桁程度高い電流値であ
り、通常より激しい劣化が生じる条件である。表1に結
果の比較を示す。
【0037】
【表1】
【0038】データa〜fは、それぞれ図2に示したも
のと同じ膜厚比の陰極線管のものである。本発明による
陰極線管は、従来品より、30分照射後の輝度の比率が高
くなっていることがわかる。このことから、本発明によ
る蛍光膜は、電子線照射による輝度低下が少ないこと、
すなわち劣化特性が良好であることが分かる。
【0039】<実施例2>実施例1と同様の製造工程
で、P1を第1蛍光体層に用い、P53に代えて緑色発光蛍
光体Y2SiO5蛍光体を第2蛍光体層に用いて単色膜で構成
された投射型ブラウン管用陰極線管を作成した。すなわ
ち、第1蛍光体層3を構成する蛍光体の平均粒子径が2.
9μm、第2蛍光体層2の平均粒子径が6.2μmであり、こ
れら各層の膜厚は前者が15μm、後者が15μmで2層膜の
合計膜厚を30μmとした。この場合も実施例1と同様の
効果が確認できた。
【0040】<実施例3>実施例1と同様の製造工程
で、P1に代えて緑色発光蛍光体Y2SiO5蛍光体を第1蛍光
体層に用い、P53を第2蛍光体層に用いて単色膜で構成
された投射型ブラウン管用陰極線管を作成した。すなわ
ち、第1蛍光体層3を構成する蛍光体の平均粒子径が6.
2μm、第2蛍光体層2の平均粒子径が8.4μmであり、こ
れら各層の膜厚は前者が15μm、後者が15μmで2層膜の
合計膜厚を30μmとした。この場合も実施例1と同様の
効果が確認できた。
【0041】<実施例4>実施例1と同様の製造工程
で、緑色蛍光体の代りに赤色発光蛍光体Y2O3:Euを用い
て単色膜で構成された投射型ブラウン管用陰極線管を作
成した。すなわち、第1蛍光体層3を構成する蛍光体の
平均粒子径が5.2μm、第2蛍光体層2の平均粒子径が9.
4μmであり、これら各層の膜厚は前者が15μm、後者が1
5μmで2層膜の合計膜厚を30μmとした。この場合も実
施例1と同様の効果が確認できた。
【0042】<実施例5>実施例1と同様の製造工程
で、緑色蛍光体の代りに青色発光蛍光体ZnS:Ag,Alを用
いて単色膜で構成された投射型ブラウン管用陰極線管を
作成した。すなわち、第1蛍光体層3を構成する蛍光体
の平均粒子径が6.8μm、第2蛍光体層2の平均粒子径が
11.2μmであり、これら各層の膜厚は前者が15μm、後者
が15μmで2層膜の合計膜厚を30μmとした。この場合も
実施例1と同様の効果が確認できた。
【0043】<実施例6>赤色、青色、緑色蛍光体に、
それぞれY2O2S:Eu、ZnS:Al,Cl、ZnS:Cu,Al蛍光体を用
い、周知の塗布技術によりRGB三色のストライプ状の蛍
光体を備えたブラックマトリックスCRTを製造した。こ
の時の各蛍光体の第1蛍光体層と第2蛍光体層の平均粒
径はそれぞれ、赤色で5.7μmと8.0μm、青色で6.3μmと
10.4μm、緑色で5.7μmと8.2μmであった。また、膜厚
比(第1蛍光体層:第2蛍光体層の比)は、それぞれ2:8
とし、合計膜厚をそれぞれ30μmとした。
【0044】上記実施例では、いずれも画像表示装置と
して、陰極線管の例を示したが、その他、同様の蛍光膜
を形成する、例えば平面発光型蛍光表示管(VFD)や、
フィールドエミッター利用の画像表示装置についても、
同様に適用できることは云うまでもない。
【0045】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明により所期の
目的を達成することができた。すなわち、従来よりも輝
度飽和が少なく、色調がよく、かつ劣化が少ない、高電
流密度励起に適した陰極線管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる陰極線管の蛍光膜の断
面構造を模式的に示した構成図である。
【図2】照射電流と輝度の関係について、従来例と対比
して示した本発明の特性曲線図である。
【図3】照射電流と色度値yの関係について、従来例と
対比して示した本発明の特性曲線図である。
【符号の説明】
1…アルミバック 2…Y3(AlxGa(1-x))5O12:Tb…蛍光体層(第2蛍光体
層) 3…Zn2SiO4:Mn…蛍光体層(第1蛍光体層) 4…フェイスプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 31/10 H01J 31/10 A (72)発明者 小松 正明 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 4H001 XA08 XA13 XA14 XA30 XA31 XA39 YA25 YA65 5C036 EE01 EF01 EF07 EF09 EF11 EG36 EH12 EH23

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェイスプレート上に第1蛍光体層および
    この第1蛍光体層上に重ねて第2蛍光体層が順次形成さ
    れた2層構造の蛍光膜において、前記第2蛍光体層を構
    成する蛍光体粒子の平均粒子径を、前記第1蛍光体層を
    構成する蛍光体粒子の平均粒子径より大きくしたことを
    特徴とする蛍光膜。
  2. 【請求項2】第2蛍光体層を構成する蛍光体粒子の平均
    粒子径を、第1蛍光体層を構成する蛍光体粒子の平均粒
    子径より10〜400%大きくしたことを特徴とする請求項1
    記載の蛍光膜。
  3. 【請求項3】第2蛍光体層を形成する蛍光体の平均粒子
    径が4〜15μmであることを特徴とする請求項1もしく
    は2記載の蛍光膜。
  4. 【請求項4】第1蛍光体層を構成する蛍光体がZn2SiO4:
    Mnであり、第2蛍光体層を構成する蛍光体がY3(AlxGa
    (1-x))5O12:Tb(ただし、xは0から1までの数値)である
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか一つに記載の
    蛍光膜。
  5. 【請求項5】第1蛍光体層を構成する蛍光体がZn2SiO4:
    Mnであり、第2蛍光体層を構成する蛍光体がY2SiO5:Tb
    であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一つに
    記載の蛍光膜。
  6. 【請求項6】第1蛍光体層を構成する蛍光体がY2SiO5:T
    bであり、第2蛍光体層を構成する蛍光体がY3(AlxGa
    (1-x))5O12:Tb(ただし、xは0から1までの数値)である
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか一つに記載の
    蛍光膜。
  7. 【請求項7】フェイスプレート上に第1蛍光体層および
    この第1蛍光体層上に重ねて第2蛍光体層が順次形成さ
    れた2層構造の蛍光膜と、前記蛍光膜に電子ビームを照
    射し発光させる手段とを備えた画像表示装置であって、
    前記蛍光膜の第2蛍光体層を構成する蛍光体粒子の平均
    粒子径を、前記第1蛍光体層を構成する蛍光体粒子の平
    均粒子径より大きくしたことを特徴とする画像表示装
    置。
  8. 【請求項8】蛍光膜の第2蛍光体層を構成する蛍光体粒
    子の平均粒子径を、第1蛍光体層を構成する蛍光体粒子
    の平均粒子径より10〜400%大きくしたことを特徴とする
    請求項7記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】画像表示装置を、フェイスプレート上に形
    成された2層構造の蛍光膜と、前記蛍光膜に電子ビーム
    を照射する電極とを備えた陰極線管で構成したことを特
    徴とする請求項7もしくは8記載の画像表示装置。
  10. 【請求項10】第2蛍光体層を構成する蛍光体が、8μA
    /cm2の陰極線2000時間照射後の輝度の、初期輝度に対す
    る比率が0.7以上であることを特徴とする請求項9記載
    の画像表示装置。
  11. 【請求項11】第2蛍光体層を構成する蛍光体が、10μ
    A/cm2の陰極線での、照射電流に対する発光輝度の増加
    率が0.9以上であることを特徴とする請求項9記載の画
    像表示装置。
  12. 【請求項12】第2蛍光体層を構成する蛍光体が、10μ
    A/cm2の陰極線照射時において、300℃における輝度の、
    常温における輝度に対する比率が0.7以上であることを
    特徴とする請求項9記載の画像表示装置。
  13. 【請求項13】第1蛍光体層を構成する蛍光体がZn2SiO
    4:Mnであり、第2蛍光体層を構成する蛍光体がY3(AlxGa
    (1-x))5O12:Tb(ただし、xは0から1までの数値)である
    ことを特徴とする請求項9記載の画像表示装置。
  14. 【請求項14】第1蛍光体層を構成する蛍光体がZn2SiO
    4:Mnであり、第2蛍光体層を構成する蛍光体がY2SiO5:T
    bであることを特徴とする請求項9記載の画像表示装
    置。
  15. 【請求項15】第1蛍光体層を構成する蛍光体がY2Si
    O5:Tbであり、第2蛍光体層を構成する蛍光体がY3(AlxG
    a(1-x))5O12:Tb(ただし、xは0から1までの数値)であ
    ることを特徴とする請求項9記載の画像表示装置。
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