JPH05159367A - 光情報記録媒体 - Google Patents
光情報記録媒体Info
- Publication number
- JPH05159367A JPH05159367A JP3349800A JP34980091A JPH05159367A JP H05159367 A JPH05159367 A JP H05159367A JP 3349800 A JP3349800 A JP 3349800A JP 34980091 A JP34980091 A JP 34980091A JP H05159367 A JPH05159367 A JP H05159367A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- recording medium
- information recording
- optical information
- protective film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 記録膜の保護効果が高く、長期保存性に優れ
た光情報記録媒体を提供する。 【構成】 透明基板1のプリフォーマットパターン形成
面2に、少なくとも記録膜4を含む1層又は複数層の薄
膜3〜6を担持してなる光情報記録媒体において、少な
くとも前記薄膜を覆うように、吸水率が1%以下で、不
純物塩素イオン濃度が1PPM以下の有機高分子保護
膜、例えばポリパラキシレン誘導体保護膜を化学蒸着す
る。
た光情報記録媒体を提供する。 【構成】 透明基板1のプリフォーマットパターン形成
面2に、少なくとも記録膜4を含む1層又は複数層の薄
膜3〜6を担持してなる光情報記録媒体において、少な
くとも前記薄膜を覆うように、吸水率が1%以下で、不
純物塩素イオン濃度が1PPM以下の有機高分子保護
膜、例えばポリパラキシレン誘導体保護膜を化学蒸着す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光情報記録媒体に係り、
特に、記録膜を腐食性雰囲気から保護するための保護膜
材料に関する。
特に、記録膜を腐食性雰囲気から保護するための保護膜
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に、従来より知られている光情報記
録媒体の膜構造の一例を示す。これは、光磁気記録媒体
を示すものであって、透明基板1のプリフォーマットパ
ターン形成面2に、無機誘電体製のエンハンス膜3と、
光磁気記録膜4と、無機誘電体製の無機保護膜5と、ア
ルミニウムなどの金属製の反射膜6とがスパッタリング
によって順次積層されており、これらの薄膜3〜6を覆
うようにして、紫外線硬化性樹脂製の樹脂保護膜7が形
成されている。
録媒体の膜構造の一例を示す。これは、光磁気記録媒体
を示すものであって、透明基板1のプリフォーマットパ
ターン形成面2に、無機誘電体製のエンハンス膜3と、
光磁気記録膜4と、無機誘電体製の無機保護膜5と、ア
ルミニウムなどの金属製の反射膜6とがスパッタリング
によって順次積層されており、これらの薄膜3〜6を覆
うようにして、紫外線硬化性樹脂製の樹脂保護膜7が形
成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、紫外線硬化
性樹脂は硬化時の反応率が低く、吸水性及び透水性が高
い樹脂材料であり、またアルミニウムのスパッタ薄膜は
多孔質であり、さらに無機誘電体のスパッタ薄膜はピン
ホールなどの欠陥が生じやすいので、前記構造の光情報
記録媒体は、空気中の水分が光磁気記録膜4に達しやす
い。欠陥がない部分及び塩素イオンなどの腐食性物質が
存在しない環境下においては、水分が付着しても光磁気
記録膜4は腐食しにくいが、欠陥部分に水分が付着する
と、そこから光磁気記録膜4の腐食が急速に進行する。
一般に、大面積の透明基板1上に無欠陥の光磁気記録膜
4を形成することは困難であり、一部に欠陥を含む場合
の方がむしろ普通である。また仮に、無欠陥の光磁気記
録膜4をスパッタ成膜したとしても、無機保護膜5及び
反射膜6をスパッタリング成膜したときのストレス、及
び紫外線硬化性樹脂製の樹脂保護膜7を硬化したときの
ストレスが光磁気記録膜4に作用するため、光磁気記録
膜4に局部的な剥離等を生じるといった事後的な欠陥は
避けがたい。このため、前記構造の光情報記録媒体は、
空気中の水分によって光磁気記録膜4が腐食されやす
く、長期保存性が低いという問題がある。特に、塩素イ
オンなどの腐食性物質が存在する場合に、かかる不都合
が顕著になる。
性樹脂は硬化時の反応率が低く、吸水性及び透水性が高
い樹脂材料であり、またアルミニウムのスパッタ薄膜は
多孔質であり、さらに無機誘電体のスパッタ薄膜はピン
ホールなどの欠陥が生じやすいので、前記構造の光情報
記録媒体は、空気中の水分が光磁気記録膜4に達しやす
い。欠陥がない部分及び塩素イオンなどの腐食性物質が
存在しない環境下においては、水分が付着しても光磁気
記録膜4は腐食しにくいが、欠陥部分に水分が付着する
と、そこから光磁気記録膜4の腐食が急速に進行する。
一般に、大面積の透明基板1上に無欠陥の光磁気記録膜
4を形成することは困難であり、一部に欠陥を含む場合
の方がむしろ普通である。また仮に、無欠陥の光磁気記
録膜4をスパッタ成膜したとしても、無機保護膜5及び
反射膜6をスパッタリング成膜したときのストレス、及
び紫外線硬化性樹脂製の樹脂保護膜7を硬化したときの
ストレスが光磁気記録膜4に作用するため、光磁気記録
膜4に局部的な剥離等を生じるといった事後的な欠陥は
避けがたい。このため、前記構造の光情報記録媒体は、
空気中の水分によって光磁気記録膜4が腐食されやす
く、長期保存性が低いという問題がある。特に、塩素イ
オンなどの腐食性物質が存在する場合に、かかる不都合
が顕著になる。
【0004】本発明は、かかる従来技術の不備を解決す
るためになされたものであって、樹脂保護膜の吸水性及
び透水性を低下すると共に、光磁気記録膜に作用するス
トレスを低減せしめて、長期保存性に優れた光情報記録
媒体を提供することを目的とする。
るためになされたものであって、樹脂保護膜の吸水性及
び透水性を低下すると共に、光磁気記録膜に作用するス
トレスを低減せしめて、長期保存性に優れた光情報記録
媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、透明基板の片面に、少なくとも記録膜を
含む1層又は複数層の薄膜を担持してなる光情報記録媒
体において、少なくとも前記薄膜を覆うように、吸水率
が1%以下で、不純物塩素イオン濃度が1PPM以下の
有機高分子製保護膜を化学蒸着した。前記有機高分子保
護膜を構成する有機高分子材料としては、ポリパラキシ
レンまたはその誘導体が特に好適である。ポリパラキシ
レンの誘導体としては、ポリ−モノクロロ−パラキシレ
ン、ポリ−ジクロロ−パラキシレンなどがある。また、
前記有機高分子保護膜は、前記透明基板として吸水性又
は透水性の低い材料からなるものが用いられている場合
には、前記薄膜のみを覆うように形成することができ、
また、前記透明基板として吸水性又は透水性の高い材料
からなるものが用いられている場合には、前記透明基板
及び薄膜の全面を覆うように形成することもできる。
達成するため、透明基板の片面に、少なくとも記録膜を
含む1層又は複数層の薄膜を担持してなる光情報記録媒
体において、少なくとも前記薄膜を覆うように、吸水率
が1%以下で、不純物塩素イオン濃度が1PPM以下の
有機高分子製保護膜を化学蒸着した。前記有機高分子保
護膜を構成する有機高分子材料としては、ポリパラキシ
レンまたはその誘導体が特に好適である。ポリパラキシ
レンの誘導体としては、ポリ−モノクロロ−パラキシレ
ン、ポリ−ジクロロ−パラキシレンなどがある。また、
前記有機高分子保護膜は、前記透明基板として吸水性又
は透水性の低い材料からなるものが用いられている場合
には、前記薄膜のみを覆うように形成することができ、
また、前記透明基板として吸水性又は透水性の高い材料
からなるものが用いられている場合には、前記透明基板
及び薄膜の全面を覆うように形成することもできる。
【0006】
【作用】ポリパラキシレン、及びポリ−モノクロロ−パ
ラキシレン、ポリ−ジクロロ−パラキシレンなどのポリ
パラキシレン誘導体は、紫外線硬化性樹脂に比べて吸水
率及び不純物塩素イオン濃度がきわめて小さい。また、
この種の有機高分子材料は化学蒸着が可能であり、化学
蒸着された薄膜は紫外線硬化された樹脂膜に比べてスト
レスが小さい。よって、ポリパラキシレンまたはその誘
導体製の化学蒸着膜を有機高分子保護膜として形成する
と、透明基板上に担持された薄膜(記録膜)に欠陥が生
じにくく、かつ記録膜に空気中の水分や有機高分子保護
膜中の腐食性物質が付着しないので、長期保存性が改善
される。
ラキシレン、ポリ−ジクロロ−パラキシレンなどのポリ
パラキシレン誘導体は、紫外線硬化性樹脂に比べて吸水
率及び不純物塩素イオン濃度がきわめて小さい。また、
この種の有機高分子材料は化学蒸着が可能であり、化学
蒸着された薄膜は紫外線硬化された樹脂膜に比べてスト
レスが小さい。よって、ポリパラキシレンまたはその誘
導体製の化学蒸着膜を有機高分子保護膜として形成する
と、透明基板上に担持された薄膜(記録膜)に欠陥が生
じにくく、かつ記録膜に空気中の水分や有機高分子保護
膜中の腐食性物質が付着しないので、長期保存性が改善
される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1及び図2に
基づいて説明する。図1は本例に係る光情報記録媒体の
断面図であり、図2は透明基板に形成されるプリフォー
マットパターンを模式的に示す本例に係る光情報記録媒
体の平面図である。
基づいて説明する。図1は本例に係る光情報記録媒体の
断面図であり、図2は透明基板に形成されるプリフォー
マットパターンを模式的に示す本例に係る光情報記録媒
体の平面図である。
【0008】図1に示すように、本例の光情報記録媒体
は、透明基板1のプリフォーマットパターン形成面2
に、無機誘電体製のエンハンス膜3と、光磁気記録膜4
と、無機誘電体製の無機保護膜5と、金属製の反射膜6
とがスパッタリングによって順次積層されており、これ
らの薄膜3〜6と透明基板1との全体に、ポリパラキシ
レンまたはその誘導体からなる保護膜11が被覆されて
いる。
は、透明基板1のプリフォーマットパターン形成面2
に、無機誘電体製のエンハンス膜3と、光磁気記録膜4
と、無機誘電体製の無機保護膜5と、金属製の反射膜6
とがスパッタリングによって順次積層されており、これ
らの薄膜3〜6と透明基板1との全体に、ポリパラキシ
レンまたはその誘導体からなる保護膜11が被覆されて
いる。
【0009】透明基板1は、例えばポリカーボネート、
ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、エポ
キシ、光硬化性樹脂などの透明プラスチック材料をもっ
て、図2に示すように中心部にセンター孔1aを有する
所望直径の円板状に形成されている。そして、その片面
には、プリフォーマットパターン2が、センター孔1a
と同心の渦巻状もしくは同心円状に形成されている。プ
リフォーマットパターン2は、例えば光学ヘッドをトラ
ッキングするための案内溝と、各トラックあるいは各ト
ラックを周方向に等分してなるセクタのアドレスなどを
表示するヘッダー信号や情報信号などを表わすピット列
からなり、前記透明基板2の片面に微細な凹凸の形で形
成される。なお、プリフォーマットパターン2の配列、
寸法、製造方法等については、公知に属する技術であ
り、かつ本発明の要旨でもないので、説明を省略する。
ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、エポ
キシ、光硬化性樹脂などの透明プラスチック材料をもっ
て、図2に示すように中心部にセンター孔1aを有する
所望直径の円板状に形成されている。そして、その片面
には、プリフォーマットパターン2が、センター孔1a
と同心の渦巻状もしくは同心円状に形成されている。プ
リフォーマットパターン2は、例えば光学ヘッドをトラ
ッキングするための案内溝と、各トラックあるいは各ト
ラックを周方向に等分してなるセクタのアドレスなどを
表示するヘッダー信号や情報信号などを表わすピット列
からなり、前記透明基板2の片面に微細な凹凸の形で形
成される。なお、プリフォーマットパターン2の配列、
寸法、製造方法等については、公知に属する技術であ
り、かつ本発明の要旨でもないので、説明を省略する。
【0010】エンハンス膜3は、透明基板1のプリフォ
ーマットパターン2形成面と光磁気記録膜4との間で再
生用レーザビームを多重反射させ、見掛け上のカー回転
角を大きくして大きな再生C/N比を得るために設けら
れるものであって、例えばSiO,SiO2,SiN,
Si3N4,AlN,Al2O3など、再生用レーザビーム
の屈折率が透明基板1よりもやや大きな無機誘電体にて
形成される。
ーマットパターン2形成面と光磁気記録膜4との間で再
生用レーザビームを多重反射させ、見掛け上のカー回転
角を大きくして大きな再生C/N比を得るために設けら
れるものであって、例えばSiO,SiO2,SiN,
Si3N4,AlN,Al2O3など、再生用レーザビーム
の屈折率が透明基板1よりもやや大きな無機誘電体にて
形成される。
【0011】光磁気記録膜3としては、公知に属する任
意の光磁気記録材料からなるものを用いることができる
が、特に、希土類元素と遷移金属とを主成分とする垂直
磁化膜が好適である。この種の記録材料としては、Gd
−Fe,Tb−Fe,Dy−Fe,Gd−Coなどの2
元合金、Gd−Tb−Fe,Gd−Fe−Co,Tb−
Fe−Co,Dy−Fe−Coなどの3元合金、Gd−
Tb−Fe−Co,Tb−Dy−Fe−Coなどの4元
合金などがある。
意の光磁気記録材料からなるものを用いることができる
が、特に、希土類元素と遷移金属とを主成分とする垂直
磁化膜が好適である。この種の記録材料としては、Gd
−Fe,Tb−Fe,Dy−Fe,Gd−Coなどの2
元合金、Gd−Tb−Fe,Gd−Fe−Co,Tb−
Fe−Co,Dy−Fe−Coなどの3元合金、Gd−
Tb−Fe−Co,Tb−Dy−Fe−Coなどの4元
合金などがある。
【0012】無機保護膜5は、光磁気記録膜4を衝撃力
や腐食性雰囲気から保護すると共に、光磁気記録膜4と
反射膜6との間で、光磁気記録膜4を透過した再生用レ
ーザビームを多重反射させ、見掛け上のカー回転角を大
きくして大きな再生C/N比を得るために設けられるも
のであって、前記エンハンス膜3と同様の無機誘電体に
て形成される。
や腐食性雰囲気から保護すると共に、光磁気記録膜4と
反射膜6との間で、光磁気記録膜4を透過した再生用レ
ーザビームを多重反射させ、見掛け上のカー回転角を大
きくして大きな再生C/N比を得るために設けられるも
のであって、前記エンハンス膜3と同様の無機誘電体に
て形成される。
【0013】反射膜6は、光磁気記録膜4を透過した再
生用レーザビームを透明基板1側に戻し、大きな信号強
度を得るために設けられるものであって、例えばアルミ
ニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼などによって
形成される。
生用レーザビームを透明基板1側に戻し、大きな信号強
度を得るために設けられるものであって、例えばアルミ
ニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼などによって
形成される。
【0014】保護膜11は、パラキシレン、又はモノク
ロロ−パラキシレンやジクロロ−パラキシレンなどのパ
ラキシレン誘導体を、化学蒸着(CVD;Chemical Vap
orDeposition )することによって形成される。ポリパラ
キシレン、及びポリ−モノクロロ−パラキシレンやポリ
−ジクロロ−パラキシレンなどのポリパラキシレン誘導
体は、吸水率及び不純物塩素イオン濃度がきわめて小さ
い。また、この種の有機高分子保護膜の化学蒸着膜は、
機械的なストレスがきわめて小さい。よって、ポリパラ
キシレンまたはその誘導体の化学蒸着膜を有機高分子保
護膜11として形成すると、透明基板1上に担持された
光磁気記録膜3に欠陥が生じにくく、かつ記録膜に空気
中の水分や保護膜11中の腐食性物質が付着しにくいの
で、光情報記録媒体の長期保存性を改善することができ
る。
ロロ−パラキシレンやジクロロ−パラキシレンなどのパ
ラキシレン誘導体を、化学蒸着(CVD;Chemical Vap
orDeposition )することによって形成される。ポリパラ
キシレン、及びポリ−モノクロロ−パラキシレンやポリ
−ジクロロ−パラキシレンなどのポリパラキシレン誘導
体は、吸水率及び不純物塩素イオン濃度がきわめて小さ
い。また、この種の有機高分子保護膜の化学蒸着膜は、
機械的なストレスがきわめて小さい。よって、ポリパラ
キシレンまたはその誘導体の化学蒸着膜を有機高分子保
護膜11として形成すると、透明基板1上に担持された
光磁気記録膜3に欠陥が生じにくく、かつ記録膜に空気
中の水分や保護膜11中の腐食性物質が付着しにくいの
で、光情報記録媒体の長期保存性を改善することができ
る。
【0015】以下に本発明の実験例を掲げ、本発明の効
果を明らかにする。透明基板1のプリフォーマットパタ
ーン形成面2に、無機誘電体のエンハンス膜3と光磁気
記録膜4と無機誘電体の無機保護膜5と金属製の反射膜
6とを順次スパッタ成膜した後に、透明基板1及び薄膜
3〜6の表面全体に、ポリパラキシレン保護膜を50
μmの厚さに化学蒸着したもの、ポリ−モノクロロ−
パラキシレン保護膜を50μmの厚さに化学蒸着したも
の、ポリ−ジクロロ−パラキシレン保護膜を50μm
の厚さに化学蒸着したもの、紫外線硬化性樹脂保護膜
を10μmの厚さに形成したものを用意し、気温が80
℃、相対湿度が90%の環境下に2000時間放置した
後、取り出して欠陥の測定と腐食の有無の検査とを行な
ったところ、従来技術に係る前記の光情報記録媒体に
ついては、光磁気記録膜3の一部に腐食が認められたの
に対し、本発明に係る前記、、の光情報記録媒体
については、再生C/N比の劣化及び腐食は共に認めら
れず、本発明に係る光情報記録媒体には、腐食性雰囲気
に対する高い保護効果があることが分かった。
果を明らかにする。透明基板1のプリフォーマットパタ
ーン形成面2に、無機誘電体のエンハンス膜3と光磁気
記録膜4と無機誘電体の無機保護膜5と金属製の反射膜
6とを順次スパッタ成膜した後に、透明基板1及び薄膜
3〜6の表面全体に、ポリパラキシレン保護膜を50
μmの厚さに化学蒸着したもの、ポリ−モノクロロ−
パラキシレン保護膜を50μmの厚さに化学蒸着したも
の、ポリ−ジクロロ−パラキシレン保護膜を50μm
の厚さに化学蒸着したもの、紫外線硬化性樹脂保護膜
を10μmの厚さに形成したものを用意し、気温が80
℃、相対湿度が90%の環境下に2000時間放置した
後、取り出して欠陥の測定と腐食の有無の検査とを行な
ったところ、従来技術に係る前記の光情報記録媒体に
ついては、光磁気記録膜3の一部に腐食が認められたの
に対し、本発明に係る前記、、の光情報記録媒体
については、再生C/N比の劣化及び腐食は共に認めら
れず、本発明に係る光情報記録媒体には、腐食性雰囲気
に対する高い保護効果があることが分かった。
【0016】なお、前記実施例においては、光情報記録
媒体の全体を保護膜11にて被覆したが、透明基板1が
例えばガラスなどの吸湿性及び透水性が低い物質をもっ
て構成される場合には、図3に示すように、薄膜3〜6
のみを覆うように保護膜11を形成することもできる。
また、本発明の要旨は、記録膜を保護する保護層の材質
にあるのであって、基板の形状や材質、プリフォーマッ
トパターンの構成、それに各薄膜の材質や配列等につい
ては、前記実施例に拘らず、適宜設計することができ
る。また、前記実施例においては、ディスク状光情報記
録媒体を例にとって説明したが、カード状又はテープ状
など、他の形状の光情報記録媒体にも応用できる。
媒体の全体を保護膜11にて被覆したが、透明基板1が
例えばガラスなどの吸湿性及び透水性が低い物質をもっ
て構成される場合には、図3に示すように、薄膜3〜6
のみを覆うように保護膜11を形成することもできる。
また、本発明の要旨は、記録膜を保護する保護層の材質
にあるのであって、基板の形状や材質、プリフォーマッ
トパターンの構成、それに各薄膜の材質や配列等につい
ては、前記実施例に拘らず、適宜設計することができ
る。また、前記実施例においては、ディスク状光情報記
録媒体を例にとって説明したが、カード状又はテープ状
など、他の形状の光情報記録媒体にも応用できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ポリパラキシレンまたはその誘導体の化学蒸着膜を用い
て有機高分子保護膜を形成したので、透明基板上に担持
された記録膜に欠陥が生じにくく、かつ記録膜に空気中
の水分や有機高分子保護膜中の腐食性物質が付着しにく
いので、光情報記録媒体の長期保存性を改善することが
できる。
ポリパラキシレンまたはその誘導体の化学蒸着膜を用い
て有機高分子保護膜を形成したので、透明基板上に担持
された記録膜に欠陥が生じにくく、かつ記録膜に空気中
の水分や有機高分子保護膜中の腐食性物質が付着しにく
いので、光情報記録媒体の長期保存性を改善することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光情報記録媒体の膜構造の一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】本発明に係る光情報記録媒体の平面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図4】従来例に係る光情報記録媒体の膜構造の一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【符号の説明】 1 透明基板 2 プリフォーマットパターン形成面 3 無機誘電体製のエンハンス膜 4 光磁気記録膜 5 無機誘電体製の無機保護 6 金属製の反射膜 11 保護膜
Claims (3)
- 【請求項1】 透明基板の片面に、少なくとも記録膜を
含む1層又は複数層の薄膜を担持してなる光情報記録媒
体において、少なくとも前記薄膜を覆うように、吸水率
が1%以下で、不純物塩素イオン濃度が1PPM以下の
有機高分子製保護膜を化学蒸着したことを特徴とする光
情報記録媒体。 - 【請求項2】 請求項1記載において、前記有機高分子
製保護膜が、ポリパラキシレンまたはその誘導体にて形
成されていることを特徴とする光情報記録媒体。 - 【請求項3】 請求項1記載において、前記有機高分子
製保護膜が、前記透明基板及び薄膜の全面を覆うように
形成されていることを特徴とする光情報記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3349800A JPH05159367A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | 光情報記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3349800A JPH05159367A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | 光情報記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05159367A true JPH05159367A (ja) | 1993-06-25 |
Family
ID=18406202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3349800A Pending JPH05159367A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | 光情報記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05159367A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1333398C (zh) * | 2002-10-18 | 2007-08-22 | 松下电器产业株式会社 | 光信息记录媒体 |
-
1991
- 1991-12-10 JP JP3349800A patent/JPH05159367A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1333398C (zh) * | 2002-10-18 | 2007-08-22 | 松下电器产业株式会社 | 光信息记录媒体 |
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