JPH0515905A - オーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法

Info

Publication number
JPH0515905A
JPH0515905A JP11968891A JP11968891A JPH0515905A JP H0515905 A JPH0515905 A JP H0515905A JP 11968891 A JP11968891 A JP 11968891A JP 11968891 A JP11968891 A JP 11968891A JP H0515905 A JPH0515905 A JP H0515905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
rolled
temperature
rolling mill
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11968891A
Other languages
English (en)
Inventor
Akito Yahiro
昭人 八尋
Takeshi Masui
健 益居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP11968891A priority Critical patent/JPH0515905A/ja
Publication of JPH0515905A publication Critical patent/JPH0515905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/22Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
    • B21B1/24Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length in a continuous or semi-continuous process
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/22Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
    • B21B1/30Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length in a non-continuous process
    • B21B1/32Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length in a non-continuous process in reversing single stand mills, e.g. with intermediate storage reels for accumulating work
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B45/00Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills
    • B21B45/004Heating the product
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B3/00Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
    • B21B3/02Rolling special iron alloys, e.g. stainless steel

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】テンパーカラーの発生なしに、被圧延材の加熱
温度を高くして加工硬化を防ぎながらオーステナイト系
ステンレス鋼を圧延する。 【構成】圧延機またはロールスタンドの入側に設けたピ
ンチロール3と圧延機のワークロール2とを電極とし
て、これらのロール間の被圧延材Sに直接通電して被圧
延材を 600℃以下に加熱して圧延し、1パスの圧延ごと
に被圧延材を 200℃以下に冷却する。圧延機入側に設け
た少なくとも2対のピンチロール(3-1,3-2)を電極とし
て、これらのピンチロール対の間の被圧延材に直接通電
して加熱してもよい。 【効果】被圧延材が高温となる領域が短くなり、圧延機
直前のごくわずかな範囲に限られるため、最高加熱温度
を 600℃としてもテンパーカラーの発生を抑止できる。
従って、タンデムミルでの高速連続圧延も可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は冷間加工硬化の著しい
オーステナイト系ステンレス鋼帯の圧延方法、特に、被
圧延材を加熱して加工硬化を避けながら効率よく圧延す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼の冷間圧延は通常、ゼンジ
ミアミル、クラスターミル等の小径ワークロールを有す
る多重式圧延機を使用して可逆圧延(リバース圧延)で
行われる。しかし、この圧延方法は生産性が低いため、
鋼板の製造原価が嵩むことになる。そこで、最近では多
スタンドの圧延機によるタンデム圧延による製造が一部
で行われ始めた。しかし、オーステナイト系ステンレス
鋼は、加工誘起変態でマルテンサイト化するので加工硬
化が著しく、大きな圧延荷重が必要となり圧延速度を上
げられないという問題がある。
【0003】オーステナイト系ステンレス鋼の加工誘起
変態は常温近くで著しいから、被圧延材の温度を上げる
と加工硬化が少なくなり圧延荷重を下げることができ
る。そこで、被圧延材を加熱してから圧延する種々の方
法が特開昭63−10005 号公報、同63−10009 号公
報、同64−21013 号公報、特開平1−210103号公報
等に提案されている。これらの公報に示されている加熱
方法は、誘導加熱装置、直火炉、ラジアントチューブバ
ーナ式炉、ガスジェット加熱装置等を使用するものであ
る。そして、加熱温度としては、およびではテンパ
ーカラーの発生抑止のため 200℃以下、ではヒートス
トリーク(焼付)の発生抑止のため 250℃以下、では
次工程で酸化膜を消失させることが可能な範囲の450 ℃
以下としている。いずれにしても、加熱の上限温度は酸
化膜の生成(テンパーカラーの発生)の防止、およびヒ
ートストリーク防止の観点から決定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】オーステナイト系ステ
ンレス鋼の圧延に際して、被圧延材の温度を上げること
は、加工硬化を防いで圧延能率を高めるのに極めて有利
である。特に、ワークロール径が大きいため圧延荷重が
過大となるタンデムミルでは、被圧延材を加熱し加工誘
起マルテンサイトの発生を抑止して荷重の低減を図れ
ば、連続圧延によって高い生産性で圧延を行うことがで
きる。しかし、前記のようにテンパーカラーやヒートス
トリークの問題があるため、従来の加熱方法では被圧延
材の加熱上限温度が 200〜450 ℃に制約されていた。
【0005】本発明の目的は、製品の商品価値を低下さ
せるテンパーカラー発生の懸念なしに、被圧延材の加熱
温度を高くして圧延能率を上げることができるオーステ
ナイト系ステンレス鋼の圧延方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】テンパーカラーの発生
は、最高加熱温度のみならず、高温状態で大気に曝され
る時間にも依存する。即ち、加熱温度が高くても、その
温度に維持される時間が短かければテンパーカラーは発
生せず、或いは発生しても軽微であり、後の調質圧延工
程で除去することができる。従って、圧延の前の加熱を
迅速に行い加熱から圧延までの時間を短縮すれば、加熱
温度を高くしてもテンパーカラーの発生を懸念せずに圧
延を行うことができることになる。
【0007】本発明は、下記 (1)および(2) の圧延方法
を要旨とする。
【0008】(1) 圧延機またはロールスタンドの入側に
設けたピンチロールと圧延機のワークロールとを電極と
して、これらのロール間の被圧延材に直接通電して被圧
延材を600℃以下に加熱して圧延し、1パスの圧延ごと
に被圧延材を 200℃以下に冷却することを特徴とするオ
ーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法。
【0009】(2) 圧延機またはロールスタンドの入側に
設けた少なくとも2対のピンチロールを電極として、こ
れらのピンチロール対の間の被圧延材に直接通電して被
圧延材を 600℃以下に加熱して圧延し、1パスの圧延ご
とに被圧延材を 200℃以下に冷却することを特徴とする
オーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法。
【0010】上記の本発明方法による圧延は、1スタン
ドの圧延機(例えば、ゼンジミア圧延機)でのリバース
方式でも、また多スタンドの圧延機によるタンデム方式
でも実施することができる。
【0011】図1は、1スタンドの圧延機(図の簡略化
のため4Hiの圧延機を例示した)による本発明の実施態
様を示す図である。その (a) では、圧延機1のワーク
ロール2と圧延機入側に設けた一対のピンチロール3を
電極として被圧延材Sに通電し、これを加熱する。
(b) では、圧延機の入側に2対のピンチロール3-1 お
よび3-2 を設置し、これら電極として被圧延材Sに通電
し加熱する。これらの図において、4は電源、5はスプ
レーノズルのような冷却装置、6および6’は捲取り−
巻戻し装置である。
【0012】図1では、被圧延材Sは、まず捲取り−巻
戻し装置6(この時は巻戻し装置として作動する)から
送りだされて矢印の方向に進行する。 (a) の装置で
は、ピンチロール3とワークロール2が電極になってい
るから、これらの間で被圧延材Sには直接通電されてジ
ュール熱が発生する。供給する電流を調整することによ
って、加熱温度は任意に制御できる。こうして所定温度
に加熱された被圧延材Sは、圧延機1で圧延される。圧
延終了の後の被圧延材Sは、冷却装置5からの水または
潤滑油 (エマルジョン) の噴射によって直ちに 200℃以
下まで冷却され、捲取り−巻戻し装置6’(この時は巻
取り装置として作動する)で巻き取られる。リバース圧
延を行う場合には、6’から巻き戻した被圧延材Sを破
線矢印の方向に送り出し、点線で示すピンチロール3’
とワークロール2を電極とし、電源4’で加熱し、圧延
後は点線で示す冷却装置5’で冷却して、捲取り−巻戻
し装置6(この時は巻取り装置として作動する)で巻き
取る。即ち、この場合は圧延機の入側と出側が先の場合
とは逆になる。このようなリバース圧延は必要に応じて
何度でも繰り返すことができる。
【0013】一回の圧延(1パスの圧延)ごとに 200℃
以下に被圧延材を冷却するのは、テンパーカラーの発生
を防止するためである。後述するように、本発明方法に
よれば、従来の加熱温度の上限よりもはるかに高い 600
℃までの加熱が可能であるが、その加熱温度は任意に選
ぶことができる。仮に、1パスの圧延終了時の被圧延材
の温度が 200℃以下になっていれば、敢えて冷却を行う
必要はない。
【0014】電源4としては、直流電源、交流電源のい
ずれでも使用できる。なお、 (a)の装置では、比較的
絶縁の容易なピンチロールを絶縁して給電ロールとし、
ワークロールは接地して絶縁を省略することができる。
【0015】図1の (b) の装置は、圧延機1の入側近
くに2対のピンチロール(3-1,3-2)を設けて、これらを
電極とするものである。この場合は、両ピンチロール対
の間で加熱された被圧延材Sがワークロールで圧延さ
れ、その後は、冷却装置で直ちに冷却される。その他の
操作は (a) の装置における場合と同じである。この場
合は、上流側のピンチロール対3-1 を絶縁して給電ロー
ルとし、他方は絶縁せずに接地しておく。2対のピンチ
ロールはできるだけ圧延機に近い位置に設けて、被圧延
材が高温で大気に曝される時間が短くなるようにする。
【0016】図2は、複数のロールスタンド(No.1, N
o.2, No.3, ・・・No.N) を備えたタンデム圧延機1で
本発明を実施する場合を説明する図である。ここでは、
被圧延材Sは矢印方向に送られて連続的に圧延され巻取
り装置7で巻き取られる。
【0017】図2の (a) は、圧延機の入側に1対のピ
ンチロール3があって、このピンチロールと圧延機のN
o.1スタンドのワークロールが電極になっている。従っ
て、被圧延材Sは、これらのロール間で通電され所定の
温度に加熱されて圧延される。
【0018】圧延終了後は、冷却装置5で直ちに 200℃
以下に冷却される。電極となる圧延機のワークロール
は、No.1スタンドのワークロールに限らない。No.1〜N
o.Nのスタンドの任意のワークロールを電極にすること
ができる。即ち、ピンチロール3を、No.2スタンドの前
(入側) に置いてこのピンチロールとNo.2スタンドのワ
ークロールを電極として加熱を行ってもよい。以下、N
o.3〜No.Nのスタンドについても同様である。冷却装置
5も、各スタンドの後に設けて各スタンドでの圧延の直
後に冷却を行う。各スタンドで加熱−圧延−冷却を行う
のが理想的であるが、必ずしも全スタンドでこのように
する必要はない。例えば、加工硬化の激しい後段のスタ
ンドの幾つかでこの方法を実施するか、或いは前段でこ
の方法を用いて強圧下し、後段では圧下率を小さくする
という方法も採用できる。なお、いずれの場合もピンチ
ロール3を絶縁して給電ロールとし、圧延機のワークロ
ールは絶縁せずに接地しておくのが装置構成上有利であ
る。
【0019】図2の (b) は圧延機の直前にピンチロー
ルを2対設けて、これらを電極とする場合である。この
ときは、両ピンチロール対の間で被圧延材Sに通電し加
熱することになる。ピンチロールの一方だけを絶縁して
給電ロールとし、他方は接地しておくことができるこ
と、および2対のピンチロールをできるだけ圧延機の近
くにおくべきであることは図1の (b) の場合と同じで
ある。圧延後は冷却装置5で直ちに200 ℃以下に冷却す
る。2対のピンチロールはNo.2〜No.Nスタンドのどのス
タンドの前 (入側) に設置してもよい。冷却装置も各ス
タンドでの圧延後に直ちに冷却できるように配置する。
【0020】図2に示したタンデム圧延は、連続圧延で
あり高速で量産する場合に適している。本発明方法で
は、被圧延材を高い温度に加熱することができるから、
大径のワークロールを使用するタンデムミルであって
も、過大な負荷なしに効率よく圧延ができる。
【0021】
【作用】燃料を使用する加熱炉による方法であれ、誘導
加熱による方法であれ、従来の加熱方法では、加熱装置
の出口位置付近で被圧延材の温度は最高値をとり、その
後、圧延機に入るまでに放熱し温度が低下する。これに
対して、ワークロールを電極の一方として被圧延材に直
接通電し抵抗発熱させる本発明方法では、被圧延材の温
度はワークロール直前で最高になる。即ち、被圧延材の
昇温曲線は、温度が上昇すると抵抗値も上昇するのでワ
ークロール直前で急速に立ち上がる。2対のピンチロー
ルを電極とする場合でも、このピンチロールを圧延機に
近接させて設けることによって同じ効果が得られる。
【0022】図3は誘導加熱の場合、図4は本発明の圧
延機ワークロールを電極の一つとする直接通電の場合の
圧延ラインと昇温曲線を模式的に示した図である。
【0023】図3は、誘導加熱装置の出口を圧延機の前
(入側)500mmの位置においた例である。図示のとお
り、被圧延材の温度は誘導加熱装置の出口ではおよそ60
0 ℃であるが、圧延機に到達するまでの放熱で 400℃程
度まで下がっている。圧延温度をこれより高くしようと
すれば加熱装置出口での温度を更に上げなければならな
い。誘導加熱装置は、圧延機の近くに設置するのが困難
であるから、加熱装置を出てから圧延機に到るまでの間
に、被圧延材が高温のままで大気に曝される時間が長く
なって酸化され、テンパーカラーの発生が激しくなる。
【0024】図4は一方の電極となるピンチロールを圧
延機前 300 mm に置き、圧延機のワークロールとの間で
通電加熱した本発明方法の例である。被圧延材の昇温曲
線は、給電ロールからワークロールに近づくにつれて急
激に上昇する。これは、温度が上昇すると材料の抵抗値
も上昇するため、上流側(給電ロール側)に比べ下流側
(ワークロール側)の材料抵抗が高くなり、発熱量が増
したためである。これにより、例えば 400℃を越える領
域は約20mmとなり、被圧延材が高温である時間は非常に
短い。ワークロールに噛み込まれると熱伝達により抜熱
される。従って、高温の状態で大気にさらされている時
間は非常に短く、酸化膜の形成が抑止されるので加熱温
度を従来の方法に比べ高くすることができる。但し、ワ
ークロールを出た後に大気にさらされるため、圧延終了
後はできるだけ早く 200℃以下に冷却する必要がある。
【0025】なお、本発明方法において、被圧延材の加
熱温度の上限を 600℃としたのは、これより高温に加熱
すると大気に曝される時間が短くても後に除去できない
ようなテンパーカラーが発生するからである。
【0026】本発明方法で被圧延材を加熱して圧延する
ときに懸念されるヒートストリークは、圧延油を適正に
選ぶことによってさけることができる。例えば、本出願
人が特開平2−197302号に示した温間圧延油の使用が推
奨される。
【0027】圧延ライン内に加熱炉や誘導加熱装置を組
み込むには大きなスペースを要し、メインテナンスにも
手間がかかるが、本発明方法を実施する場合は、先に説
明した図1および図2に示すように、通常の圧延ライン
に電極となるピンチロールと冷却装置を組み込むだけで
ある。ワークロールを電極の一つとする場合でも、ワー
クロールの絶縁は必ずしも必要としない。しかも、温度
分布も誘導加熱方式では端部が高温となり易いのに比
べ、本発明方法によれば幅方向に均一に加熱されるとい
う利点もある。
【0028】
【実施例】板厚0.15mm、幅 112.5 mm のオーステナイト
ステンレス鋼(SUS 304 )のコイルを本発明の直接通電
加熱および従来の誘導加熱の2方式で加熱して圧延し
た。
【0029】圧延条件は下記のとおりである。
【0030】(1) 直接通電加熱方式 A. 図1(a)に示すライン構成で、ワークロール2の
径 105mm、バックアプロール径 330mm、ピンチロール3
の径 80 mm、ピンチロールとワークロールの距離 300mm
の装置を使用。ワークロールとピンチロールを容量100K
VA(0〜40V,2500A)の電源に接続。
【0031】ピンチロールの荷重を 100kgf とし、ライ
ン速度 50 m/分で1パスで15%の圧下率で圧延した。潤
滑油はベース粘度 460 cStの5%エマルジョンを使用
し、これを冷却剤として圧延直後の鋼板に噴射した。
【0032】B.図1(b)に示すライン構成で、両ピ
ンチロール3-1 と3-2 の間隔を 300mm、ピンチロール3-
2 とワークロール2との間隔を 200mmとし、両ピンチロ
ールを上記の電源に接続。その他はAと同じ条件として
圧延した。
【0033】(2) 誘導加熱方式 容量 50 KW、周波数50〜100kHzのインダクションヒータ
を出口がワークロールの前方 500mmに来る位置に設置し
た。圧延機の構成および圧延条件は上記(1) と同じであ
る。
【0034】表1は、上記の各加熱方式で被圧延材の圧
延機入側の温度を変えて圧延した試験結果である。圧延
終了後は被圧延材を冷却してその温度 (表1に出側温度
として示す) の影響も調べた。
【0035】表1に示すとおり、両方式とも圧延機入側
での被圧延材の温度を上げていくと圧延荷重は大幅に低
減する (参考に示すNo.15 参照) 。しかし、誘導加熱方
式では、入側温度 400℃ (No.12)で薄くテンパーカラー
が現れ 500℃以上 (No.13 、14) ではかなり変色した。
400 ℃でのテンパーカラーは、スキンパスによって除去
できる程度であるが、500 ℃以上で生じたテンパーカラ
ーはそれが不可能であった。
【0036】直接通電加熱方式では、入側温度が 400℃
以下の場合 (No.1〜3)はいずれもテンパーカラーの発生
は皆無である。入側温度を 500〜600 ℃とし、圧延後た
だちに200 ℃以下に冷却したNo.4、5 では薄くテンパー
カラーが現れたが、これはスキンパス圧延で除去可能で
ある。入側温度 700℃(No.7)では除去できない変色が現
れた。また、入側温度を 600℃とし、冷却を抑えて出側
温度を250 ℃とした場合 (No.6) にも変色が激しく、ス
キンパスでも消すことはできなかった。なお、直接通電
方式のBの方法 (表1のNo.8、9)でも良好な結果が得ら
れた。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】前述したように、本発明方法では被圧延
材が高温となる領域が短くなり、圧延機直前のごくわず
かな範囲に限られるため、最高加熱温度を 600℃として
もテンパーカラーの発生を抑止できる。即ち、本発明の
方法によれば、商品価値を低下させるテンパーカラーの
発生を防ぎながら、従来よりも高い温度に被圧延材を加
熱し、圧延荷重を低くすることができる。従って、タン
デムミルでの高速連続圧延が可能になる。また、リバー
ス圧延の場合には一回の圧下率を大きくすることができ
るから、パス回数が減少し工程の合理化ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1スタンドの圧延機でのリバース圧延に本発明
方法を適用する場合の圧延ラインの概略図である。
【図2】多スタンドのタンデム圧延に本発明方法を適用
する場合の圧延ラインの概略図である。
【図3】従来の誘導加熱による被圧延材の昇温曲線を示
す図である。
【図4】本発明方法による被圧延材の昇温曲線を示す図
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延機またはロールスタンドの入側に設け
    たピンチロールと圧延機のワークロールとを電極とし
    て、これらのロール間の被圧延材に直接通電して被圧延
    材を600 ℃以下に加熱して圧延し、1パスの圧延ごとに
    被圧延材を 200℃以下に冷却することを特徴とするオー
    ステナイト系ステンレス鋼の圧延方法。
  2. 【請求項2】圧延機またはロールスタンドの入側に設け
    た少なくとも2対のピンチロールを電極として、これら
    のピンチロール対の間の被圧延材に直接通電して被圧延
    材を600 ℃以下に加熱して圧延し、1パスの圧延ごとに
    被圧延材を 200℃以下に冷却することを特徴とするオー
    ステナイト系ステンレス鋼の圧延方法。
JP11968891A 1991-05-24 1991-05-24 オーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法 Pending JPH0515905A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11968891A JPH0515905A (ja) 1991-05-24 1991-05-24 オーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11968891A JPH0515905A (ja) 1991-05-24 1991-05-24 オーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0515905A true JPH0515905A (ja) 1993-01-26

Family

ID=14767595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11968891A Pending JPH0515905A (ja) 1991-05-24 1991-05-24 オーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0515905A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0524105U (ja) * 1991-09-05 1993-03-30 石川島播磨重工業株式会社 圧延装置
WO2009051134A1 (ja) * 2007-10-16 2009-04-23 Ihi Metaltech Co., Ltd. マグネシウム熱間圧延方法及びマグネシウム熱間圧延装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0524105U (ja) * 1991-09-05 1993-03-30 石川島播磨重工業株式会社 圧延装置
WO2009051134A1 (ja) * 2007-10-16 2009-04-23 Ihi Metaltech Co., Ltd. マグネシウム熱間圧延方法及びマグネシウム熱間圧延装置
JP2009095849A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Ihi Metaltech Co Ltd マグネシウム熱間圧延方法及びマグネシウム熱間圧延装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2429922C1 (ru) Способ горячей прокатки и термообработки стальной полосы
TWI261000B (en) Hot rolling method and apparatus for steel strip
EP3590614B1 (en) Cold rolling mill and cold rolling method
JPH09122709A (ja) 薄肉圧延ストリップの圧延のためのホットストリップ製造プラント
US8734601B2 (en) Method for hot rolling a metal slab, strip or sheet
JP2003320402A (ja) 熱延鋼帯の製造方法および製造装置
JPH0515905A (ja) オーステナイト系ステンレス鋼の圧延方法
JPH0550130A (ja) 冷間圧延鋼帯の油模様発生防止方法
JP2002172401A (ja) 連続鋳造熱延設備および連続鋳造熱延方法
EP0904861A1 (en) Method of producing thin hot rolled steel sheet, and apparatus to carry out the method
JP3284913B2 (ja) 熱延鋼帯の圧延方法
JP3342331B2 (ja) 熱間圧延設備
JPH11129015A (ja) 薄スケール鋼板の製造方法
JP2006239777A (ja) 熱延鋼板の製造方法
JPH07173545A (ja) 金属帯の連続熱処理装置および連続熱処理方法
JPH11169910A (ja) 熱延鋼板の製造方法
JPS6171105A (ja) 熱間圧延方法
JP3695242B2 (ja) 熱間圧延設備及び圧延方法
JPH0760303A (ja) 鋼帯の冷間圧延設備
JP3793515B2 (ja) 鋼板の熱間圧延方法及び装置
JPH07331330A (ja) 表面品質の優れたCr−Ni系ステンレス鋼薄板の製造方法および薄帯状鋳片の製造設備
JP2004167523A (ja) 熱間圧延方法および熱間圧延ライン
JP3345770B2 (ja) 鋼板の熱間圧延方法及びその設備
JP2004195496A (ja) 熱間圧延ラインにおける鋼材加熱方法
JPS61165206A (ja) 特殊鋼の連続冷間圧延方法および連続冷間圧延設備