JPH05158117A - 閃光発光制御装置 - Google Patents

閃光発光制御装置

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JPH05158117A
JPH05158117A JP14756892A JP14756892A JPH05158117A JP H05158117 A JPH05158117 A JP H05158117A JP 14756892 A JP14756892 A JP 14756892A JP 14756892 A JP14756892 A JP 14756892A JP H05158117 A JPH05158117 A JP H05158117A
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寿明 石丸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】仕様の決定が遅れがちな反射傘等の影響に付い
ては別途製造時に書き込み可能とし、リスクの少ない、
しかも、発光制御の精度も高い閃光発光制御装置を提供
する。 【構成】適正光量値を求める適正光量演算手段1と、フ
ル発光時の光量の実際値を記憶するフル発光光量記憶手
段2と、上記フル発光時の光量値と上記適正光量値との
差を求める差演算手段3と、上記差出力と発光装置の発
光時間との関係を記憶している差出力/発光時間記憶手
段4を具備しており、ストロボの発光時間を制御する場
合、上記実際のフル発光時の光量値と上記適正光量値と
の差から発光時間を求め、発光時間制御手段5によりス
トロボ回路6の発光制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は閃光発光制御装置、詳し
くは、時間制御により光量制御を行わせる閃光発光制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、閃光発光装置においてストロボの
キセノン管と直列に接続し、そのゲート電圧を操作する
だけで簡単に発光時間を制御できるIGBT(INSULATE
D GATEBIPOLAR TRANSISTOR )等の素子の開発により、
ストロボの発光量を時間で制御することが行われてい
る。これらの技術は、特開平1−119527号公報、
あるいは、特開平2−32194号公報に開示の閃光発
光制御装置に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の特開平1−11
9527号公報、あるいは、特開平2−32194号公
報に開示の閃光発光制御装置においては、適正露光に必
要なストロボ光量のGv値と発光時間の関係を示すテー
ブルを制御回路の記憶部に記憶しておき、そのテーブル
により、計算により求めた適正露光を与えるGv値から
ストロボの発光時間を求めるものであった。なお、上記
Gv値はストロボのガイドナンバ(以下、GNo と記
す)の対数変換値であり、次式で表される。
【0004】Gv= Log2 GNo2 図17は、従来のストロボの発光状態を示す発光部の断
面図であり、図において、51は反射傘であり、52は
キセノン管である。図18は、上記IGBT素子を用い
た発光回路を示す図であって、この発光回路において、
電源53で駆動される充電回路54によりメインコンデ
ンサ55に所定電荷量のチャージを行い、発光制御回路
56の発光開始信号をトリガ電極57に与えて発光を開
始させ、発光停止信号をIGBT58に与えて発光を停
止させて所望の光量を発光させる。
【0005】ところが、上記ストロボの発光光量は、上
記のように発光時間をコントロールしたとしても、反射
傘51の反射状態によっても変化し、キセノン管52の
特性、メインコンデンサの容量、更に、IGBT58の
効率等によって変化する。そこで、光量をより正確に求
めるため、それらのバラツキから、その中心値を求めよ
うとすると、莫大な量の測定データを必要とするばかり
か、生産の直前までそれらの特性が決まらないような場
合がある。一方、制御回路に用いられるCPUを大量生
産する場合、生産の2カ月程度前にプログラムを決定し
ておく必要があり、前記従来例のように発光時間を光量
と発光時間とのテーブルから求める方式では、測定不十
分のまま上記テーブルを決めてしまうことになってしま
い、設計上大きなリスクを負うことになっていた。特
に、上記反射傘51の形状は、カメラの外装に関与する
ことから決定が遅くなることが多く、更に、上記テーブ
ルに書き込むデータが不十分になってしまう。
【0006】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであって、比較的開発の初期の段階で仕様
が決定されるキセノン管等による発光特性を制御部に記
憶するようにして、仕様の決定が遅れがちな反射傘等の
影響に付いては別途製造時に書き込み可能とし、実際の
光量に、より近い値が発光光量として指定でき、リスク
のすくない閃光発光制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1の概念図に示すよう
に、本発明の閃光発光制御装置は時間制御により光量制
御を行わせる閃光発光装置において、被写体に対する適
正光量値を求める適正光量演算手段1と、閃光発光装置
のフル発光時の光量の実際値を記憶するフル発光光量記
憶手段2と、上記フル発光時の光量値と上記適正光量値
との差を求める差演算手段3と、上記差出力と発光装置
の発光時間との関係を記憶している差出力/発光時間記
憶手段4を具備したことを特徴とする。
【0008】
【作用】いま、同じ発光時間における設計のねらいのG
No をGNoi、また、実際のGNo をGNorとすると、
両者の関係は、光量がGNo2 に比例することから次式
で示される。
【0009】 GNor2 =C・GNoi2 ……………………(1) ここで、Cは個々のストロボのねらい値からのズレで決
まる値である。そして、両辺の対数をとり、実際のGv
値であるGvrは、 Gvr= Log2 GNor2 ねらいのGv値であるGviは、 Gvi= Log2 GNoi2 ズレ量の対数変換値であるGv値に対応する補正値Cv
は、 Cv = Log2 C でそれぞれ示され、(1)式は、 Gvr=Gvi+Cv ……………………(2) となる。
【0010】(2)式より実際のGv値Gvrは、ねらい
のGv値Gviと補正値Cvとの和で表され、この補正値
Cvはフル発光以下の範囲で一定とみることができる。
図2は、各Gv値とそのGv値を与える発光時間の関係
を示す特性曲線図であって、充電電圧330vにおい
て、設計のねらいのGv値Gviの特性線を補正値Cv分
だけ右方に平行移動して実際のGv値Gvrが求められる
ことを示している。このことにより、ねらいのGv値特
性曲線と実際のフル発光時のGv値とが分かっていれ
ば、実際のGv値特性曲線は推定できることになる。な
お、図中、上記補正値Cvが負の値である場合、値Gv
i′の特性線を左側に平行移動すると実際のGv値Gvr
の特性線となることを示す。
【0011】そこで、本発明の閃光発光制御装置では、
ストロボの発光時間を制御する場合、上記ねらいのGv
値特性に対応するものであって、例えば、キセノン管の
みの発光特性に基づいた、いわゆる,補正前のフル発光
値を基準にした差分のGv値の△Gv′とその光量を与
える発光時間の関係を示すデータを差出力/発光時間記
憶手段4に記憶させる。一方、適正光量演算手段1で適
正光量値のGv 対応値Gvxを求め、フル発光光量記憶手
段2に記憶している、実際のストロボ装置を実装したと
きのフル発光時の実際のGv値である値Gvmとの差△G
v を差演算手段3で演算する。そして、上記差△Gvを
差出力/発光時間記憶手段4の差分Gv値の△Gv′に
等しく置いて、その値△Gv により上記の差出力と発光
時間の関係を示すデータから発光時間を求める。その
後、上記発光時間だけストロボ発光を行うため、発光時
間制御手段5によりストロボ回路6で発光制御を行な
う。このようにして求めた発光時間は、上述したように
発光光量と発光時間の特性曲線が平行移動する関係から
実際に実装したストロボ装置における発光時間に極く等
しいとみることができるものである。
【0012】また、上記発光時間の求め方を図2で説明
すると、フル発光時の実際のGv値Gvmは、図2ではG
vrの特性線のフルGv値に対応する。その値から△Gv
だけ下がったa点での発光時間には、差出力/発光時間
記憶手段4に記憶されている、ねらいのGv値であるG
viの特性線上で、上記差出力△Gvに等しい差値△G
v′のb点に対する発光時間を求め、その値を該当させ
ることになる。なお、上記差出力△Gvと差値△Gv′
とは、それぞれのフル発光のGv値を基準とした差の値
で示すものであるので、以下の説明では特に区別せず、
△Gvで示す。
【0013】
【実施例】以下図示の実施例に基づいて本発明を説明す
る。
【0014】図3は、本発明の一実施例を示す閃光発光
制御装置を内蔵するカメラの制御回路のブロック構成図
である。本図に示すようにカメラの各制御要素は、CP
U12によりコントロールされるものとする。そして、
制御回路の一つであるストロボ回路11は、既知のよう
に電源回路11a、メインコンデンサ11b、トリガ回
路11c、閃光発光管11d、IGBT11e、ゲート
制御回路11fで構成されている。上記IGBT11e
は閃光発光管11dと直列に接続され、ゲート制御回路
11fの出力による制御を受けて、既知の如く発光管1
1dの発光時間を制御する。ゲート制御回路11fは、
カメラ内のCPU12からの出力を受けて上記IGBT
11eのオンのタイミング、、および、オンの期間を制
御する。
【0015】上記カメラの制御回路の構成要素の測光回
路17は、既知の如く被写体輝度を測光して、上記CP
U12に伝え、そのデータに基づいてカメラの露出機構
が制御される。測距回路18は、被写体までの距離を算
出する。レンズ駆動回路19は、上記測距回路18の出
力に基づいてカメラのレンズを駆動する。巻き上げ回路
15は、既知の如くフィルムの巻き上げ、巻き戻しを制
御する。シャッタ回路14は、CPU12の出力を受け
てシャッタ機構を制御する。モード設定回路16は、ス
トロボのオン/オフモードを使用者が選択するための回
路である。記憶回路13は、E2 PROM 等の記憶素
子で構成され、フル発光光量記憶手段と差出力/発光時
間記憶手段等を内蔵しており、E2 PROM 等の記憶
素子で撮影ずみのコマ数や、カメラの状態と、フル発光
光量記憶手段に実際のストロボのフル発光光量のGv値
のGvmと、差出力/発光時間記憶手段に補正前のフル発
光のGv値を基準にしたGv値の差出力である値△Gv
と発光時間との関係を示すテーブル(後述する表1)の
データや充電電圧による発光特性の補正値を示すテーブ
ル(後述する表2)のデータ等を記憶している。スイッ
チSW1は、レリーズスイッチの第1段でオン操作され
るスイッチであり、スイッチSW2は、レリーズスイッ
チの第2段でオン操作されるスイッチである。
【0016】上記CPU12には適正光量演算手段12
aと差演算手段12bと発光時間演算手段12cも内蔵
されている。そして、上記適正光量演算手段12aは、
測光回路17や図示しないフィルム感度入力手段の出力
とから適正露光となるストロボ光量のGv値Gvxを求め
る手段である。また、差演算手段12bは、記憶回路1
3に記憶されているストロボの実際のフル発光量のGv
値Gvmと上記適正Gv値Gvxとからその差のGv値、即
ち、値(Gvm−Gvx)である△Gvを演算する。発光時
間演算手段12cは、記憶回路13の差出力/発光時間
記憶手段のテーブル(表1)を参照して、上記差のGv
値△Gvに対応するストロボの発光時間を求める。例え
ば、値△Gvが−2.5(Ev)であれば、発光時間は1
25μsが求まる。一方、充電電圧がフル電圧でなかっ
た場合、CPU12は、表2の値を参照してGv値の補
正を行う。この補正の詳細については後述する。
【0017】図4は、各充電電圧(330V〜210
V)におけるフル発光値を基準にした差のGv値△Gv
に対する発光時間の変化を示す特性曲線Gvo〜Gv4の線
図である。表1は、上記図4のフル充電時の特性につい
て、各差値△Gv(単位Ev)に対する発光時間(単位μ
s)の値を示したものである。
【0018】
【表1】 また、表2は、図4に示す各Gv値を得るための各充電
電圧での発光時間特性ラインのフル充電、フル発光時の
特性ラインに対するズレを、フル充電、フル発光時のG
v値を基準にした差値△Gv(単位Ev)の段数毎での補
正段数(単位Ev)で示すものである。
【0019】
【表2】 上記表1のデータは、キセノン管単体の光量が発光時間
が変わるに従ってフル発光から何段落ち(差値△Gv が
対応)になるかを測定すればよいので、ストロボ傘等の
実装を必要とせず、生産の早い時期に入力可能である。
そして、上記実際のフル発光のGv値Gvmは、E2 PR
OM等の書き換え可能な不揮発性メモリに記憶させるこ
とで製造時に値を書き込むことが可能であり、ストロボ
傘等の実装状態での光量を生産直前までに十分に測定し
て値を定められる。従って、本実施例のものでは、従来
のような生産上のリスクをなくし、精度の高いストロボ
発光の制御ができる。また、表2のデータを用いてスト
ロボのコンデンサがフル充電でない状態であっても表2
のデータを用いてGv値の補正をより高精度に行える。
【0020】次に、本実施例のカメラの撮影シーケンス
の処理を図5〜8のフロ−チャ−トにより説明する。レ
リーズスイッチが半押し、即ち、第1段のSW1がオン
になると、図5のサブルーチン「REL」がコールされ
る。そして、まず、測距/測光を行い、レンズの繰り出
し量、および、被写体距離dの対数変換値のDv 値
(Log2 2 で示される)を計算する。更に、挿入され
ているフィルムのDxコードを取り込み、その対数変換
値のSv 値(Log2 (ISO感度/100)で示され
る)を計算する(ステップS11〜14)。
【0021】そして、ステップS15において、測光用
の受光素子の中心部と周辺部の輝度データの対数変換値
をそれぞれ中心部の輝度値Bvs,周辺部の輝度値Bvaと
して、輝度値Bvsが輝度値Bvaに比較して所定量以上小
さい、即ち、暗い場合、逆光と判断して、ステップS1
8に進み、上記値Sv と輝度値Bvsを加算して露光値で
あるEv 値 として読み込む。また、上記の値の比較で
所定量以上大きい、即ち、明るい場合、逆光ではないと
判断して、ステップS16に進み、上記値Svと輝度値
Bvaを加算してEv 値 として読み込む。このEv 値に
基づいてシャッタの秒時を計算する(ステップS1
7)。
【0022】次に、図6に示すように発光を行うかどう
かの判断をステップS21で行う。本カメラでは、スト
ロボに関するモードにはEv 値 が低いときのみストロ
ボ発光を行うノーマルモードとストロボ発光を行わない
ストロボオフモードがある。また、発光が必要な場合で
も条件に満たないときには露光を禁止し、そのときは、
半押し中にファインダ内のLEDを点滅させて撮影者に
警告を発する。上記のステップS21の判断でストロボ
オフモードであると判断された時は、ステップS37に
ジャンプし、発光フラグを0として発光を禁止し、未充
電ロックフラグを0にして露光を許可する状態にして図
7のステップS40に進む。
【0023】また、ノーマルモードであった場合、ステ
ップS22に進み、手振れ時間をそのときのズームの状
態に応じて求める。そして、前記ステップS17で求め
たシャッタ秒時と上記手振れ時間を比較して、秒時の方
が早く、更に、逆光でない場合、発光フラグを0として
発光を禁止し、未充電ロックフラグを0にして露光を許
可する状態にしてステップS40に進む(ステップS2
3,24,37,38)。また、秒時と上記手振れ時間
を比較して、秒時の方が遅い場合、秒時を上記の手振れ
れ秒時に置き換えてステップS26に進む(ステップS
25)。上記ステップS24で逆光と判断された場合も
ステップS26に進む。
【0024】ステップS26と27では、充電電圧の判
別を行い、発光を許可するかどうかの判断をする。即
ち、充電電圧200V以下の場合は、電圧が低すぎて発
光しない可能性があるのでステップS35,37にジャ
ンプして、発光フラグを0として発光を禁止し、未充電
ロックフラグを1にして露光を許可しない状態にしてス
テップS40に進む。また、充電電圧200V以上、3
10V未満の場合は、ステップS28,29、30に進
む。そして、各充電電圧でのフル発光したときのGv値
を求め、また、前記被写体距離Dv値、ISO感度Sv
値から得られる適正露光のためのGv値Gvxを求める
(ステップS28,29)。なお、適正から1段ぐらい
アンダーでも十分に撮影は、可能であるからその1段ア
ンダーのGv値を必要なGv値としてもよい。ステップ
S30の判断で、フル発光のGv値が適正露光のGv値
と比較して小さい場合、適正な撮影が行えないので、発
光フラグを0として発光を禁止し、未充電ロックフラグ
を1にして露光を許可しない状態にしてステップS40
に進む。
【0025】ステップS26の判断で充電電圧が310
V以上であった場合、または、充電電圧200V以上、
310V未満であって、フル発光のGv値が適正露光の
Gv値と比較して大きい場合は、発光フラグを1として
発光を許可し、未充電ロックフラグを0にして露光を許
可する状態にして(ステップS31,32ステップ)、
発光までの時間と発光時間を計算する(ステップS3
3,34)。その後、ステップS40に進む。上記発光
時間は、前述のように記憶回路13に記憶に記憶される
実際のフル発光のGv値Gvmと適正露光のGv値Gvxと
の差の値△Gvを用いて、差出力/発光時間記憶手段の
テーブル(表1)により求められる。発光までの時間の
求め方の詳細は後述する。
【0026】図7に示すようにステップS40〜48
は、レリーズスイッチ半押し中の処理ループであって、
ステップS40で90秒タイマの計時をスタートさせ
る。続いて、未充電ロックフラグを判別して、フラグが
0の場合は、露光が許可されているのでステップS49
に進み、レリーズスイッチの第2段スイッチSW2のチ
ェックを行う。しかし、フラグ1の場合は、レリーズス
イッチの第2段スイッチSW2のチェックは行わず、レ
リーズスイッチ半押し中の処理ループを循環する。そし
て、250μsの時間ごとにストロボLEDの表示の反
転を行って、撮影者にフラッシュの光量が不足して露光
が行えないことを知らせる(ステップS42,43)。
そして、レリーズスイッチの第1段のSW1の状態がオ
フ、または、90秒タイマがオバーフローしたときに
は、本サブルーチン「REL」から抜ける。上記タイマ
がオバーフロー等が検出されない限り、ステップS46
に進み、充電電圧のチェックを行い、電圧が330Vに
達したときは、充電信号をオフとして充電を停止し、電
圧が330V以下であれば、充電信号をオンとして充電
を続行する。そして、ステップS41に戻り、半押し中
のループ処理を続行する。
【0027】上記ステップS49のチェックで第2段ス
イッチSW2がオフのときは、ステップS44に戻る。
SW2がオンであれば、露光動作を行うため、ステップ
S50〜53に進み、ストロボLEDを消灯し、充電信
号をオフにして充電を停止し、レンズを合焦位置まで繰
り出す。そして、ステップS53にてサブルーチン「S
HUTR」がコールされシャッタ制御が行われる。その
後、フィルムの1コマ巻き上げを行い(ステップS5
4)、本サブルーチン「REL」から抜ける。
【0028】上記サブルーチン「SHUTR」は、図8
に示すようにステップS60〜63にて、シャッタ羽根
係止のためのマグネットに通電し、シャッタ駆動モータ
を駆動し、秒時タイマと発光までの時間タイマをスター
トさせる。そして、ステップS64、65で適正露光に
必要なシャッタ秒時が経過したか、あるいは、ストロボ
発光までの時間が経過したかの判断を行う。まず、シャ
ッタ秒時経過前に発光までの時間が経過したときは、ス
テップS66で発光フラグの判別を行う。フラグが0の
ときは、そのまま発光を行わずステップS70,64で
秒時の経過を待ち、フラグが1のときは、ステップS6
7〜69で発光を開始し、ステップS34で求めた必要
な発光量に対応する発光時間の経過を待ち、その後、発
光を停止する。そして、シャッタ秒時が経過したならば
ステップS71に進み、マグネットを非通電として本サ
ブルーチン「SHUTR」のループを終了する。
【0029】次に、本カメラに適用される露光制御、お
よび、発光制御について詳細に説明する。図9は、P
(プログラム)線図とFM(フラッシュマチック)線図
である。本カメラは、ズームカメラであり、ズーミング
に応じて開放のFNo(絞り)は、異なってくる。その
ため、左上に示すP線図の如くテレとワイドの2本の線
が引ける。テレとワイドの間のズーム位置ではこの2本
の線の間で秒時と絞りが示される。一方、右下に示すF
M線図は、フィルム感度ISO400でワイドの場合の
被写体距離とGv値の関係を示すものであが、本図に示
すようにフラッシュ領域は、3つの領域に分けられる。
即ち、絞り開放から2.5段だけ絞られたタイミングで
フル発光より短い発光時間であって、被写体距離に応じ
た発光時間だけ発光してGNoを制御する領域Aと、ス
トロボの発光はフル発光であるが発光するタイミングが
絞り開放から2.5段の間の任意のFNoに制御される
領域Bと、絞り解放でフル発光を行う領域Cに分けられ
る。
【0030】領域B,Cでは、フル発光領域であるが、
領域Bでは発光タイミングを変えることで発光時の絞り
FNoを変えるので適正露光がえられる。しかし、領域
Cでは絞り開放でのフル発光であり、これ以上露光量を
増やせないため距離が遠くなるに従いアンダーになる。
また、領域Aでは距離が近くなるに従って発光時間を短
くしてGNoを小さくして適正露光を得ることができ
る。なお、ズーム位置やISO感度が変わるとFM線図
上の線もそれに対応してシフトする。上記各領域で適用
される絞り位置は、図10の開口波形に示される。
【0031】上記図9のP線図、FM線図に基づく制御
を実行するために必要な種々の演算について次に説明す
る。まず、手振れ秒時については、この秒時は手振れに
なり易くなる秒時であって、通常、1/(焦点距離)で
よい。例えば、テレ,ワイドの焦点距離を70mm,35
mmとするので、手振れ秒時は、P線図に示すようにテレ
時で1/70秒、ワイド時で1/35秒となるような直
線で示される。従って、上記テレ時、ワイド時での手振
れ秒時をメモリに記憶して、中間のズーム値に対して
は、補間により手振れ秒時を求めてもよい。また、ズー
ム毎の手振れ秒時を記憶するようにしてもよい。メイン
コンデンサ11bがフル充電されていない場合、各充電
電圧でのフル発光のGv値は、最長発光時間を2560
μsとすると、図4の各充電電圧の基準値の線図の25
60μs のGv値と、記憶回路13のE2 PROM
に記憶したフル充電,フル発光でのGv値との差を示す
前記表2のデータを用いて求めれば良い。
【0032】次に、シャッタ秒時の計算方法について説
明する。本実施例のカメラでは、シャッタ秒時は絞りの
開口波形を図11に示す台形領域と、図12に示す三角
領域に分割して、近似した状態で求める。今、tを経過
時間,Tsを求めようとしているシャッタ秒時,Foを
開放の絞りFNo,Toを開口波形で開放の絞りFoに
達する点であるγ変換点の秒時,Fowをワイド側開放の
絞りFNo,Zvをズーミングに対応して変化する値で
ワイド時に0、テレになるに従い大きくなる値,Evを
被写体輝度とフィルムISO感度から求まる量の対数変
換値,Avを絞りFNoの対数変換値(=Log2 FNo
2 ),Tvを時間tの逆数の対数変換値(=Log2 (1
/t)),a、および、bを定数と置く。
【0033】まず、三角領域での開口波形は次式で示さ
れる。 1/FNo2 =a・2-Zv ・tb …………(3) 両辺の対数をとって、 −Log2 FNo2 =Log2 a−Zv+b・Log2 t…………(4) この式に上記Av値、Tv値を代入して整理すると、 Log2 a=b・Tv−Av+Zv …………(5) ここで、γ変換点での上記Tv,Av値をTvo,Avoとすると、(5)式は、 Log2 a=b・Tvo−Avo+Zv …………(6) また、ワイド開放時のAv値をAvow とすると、 Avo=Avow +Zv ……………………(7) となる。 三角領域の露光量Sは、上記(3)式を秒時で積分して
求められる。
【0034】
【数1】 また、Ev値は、上記(8)式の逆数の対数をとって求
められる。 Ev=−Log2 S =−Log2 {a・2-Zv ・t(b+1) /( b+1) } =−Log2 a+Log2 ( b+1) +Zv−( b+1) Log2 t…(9) この式に前記Tv=−Log2 tと(6)式を代入すると、次式が求まる。 Ev=( b+1) ・Tv +Log2 ( b+1) −b・Tvo+Avow −Zv …………(10) また、γ変換点でのEv値をEvoとすると、 Evo=( b+1) ・Tvo+Log2 ( b+1) −b・Tvo+Avow −Zv =Tvo+Avow +Log2 ( b+1) −Zv………………………(11) となる。
【0035】従って、露光制御を図11の台形領域で行
うか、図12の三角領域で行うかの判断は、次のどちら
の不等式を満足するかにより判断される。即ち、三角領
域の場合、 Ev−Tvo−Avow −Log2 ( b+1) −Zv≧0…………(12) 台形領域の場合、 Ev−Tvo−Avow −Log2 ( b+1) −Zv<0…………(13) そして、三角領域でのシャッタ秒時のTv値は、(10)式より求まり、 Tv ={Ev- Log2 ( b+ 1)+b・Tvo- Avow+Zv}/( b+ 1) ………(14) また、実時間のシャッタ秒時Tsは、 Ts=2-Tv ………………………………………………………………(15) となる。
【0036】一方、台形領域の露光量Sは、(8)式、
および、図11より、 S=a・2-Zv ・To(b+1) /(b+1) +a・2-Zv ・to b ・(Ts −To ) =a・2-Zv ・To (b+1) ・(Ts −( b/( b+1))・To )…(16) となり、Ev値は、 Ev=−Log2 S =−Log2 {a・2-Zv ・To ・(Ts −( b/( b+1))To)} =−Log2 a+Zv−b・Log2 To −Log2 (Ts-( b/( b+ 1))・To)…………(17) となる。この式にTvo=−Log2 To、および、(6)式を代入すると、 Ev=−(b・Tvo−Avo+Zv )−Zv+b・Tvo −Log2 (Ts−( b/( b+1))・To ) =Avo−Log2 (Ts −( b/( b+1))・To )……………(18) となり、更に、(7)式を代入すると、 Ev=Avow +Zv−Log2 (Ts −( b/( b+1))・To)…(19) が求まる。そして、台形領域でのシャッタ秒時Tsは、上記(19)式より、 Ts=2-(Ev-Avow-Zv) +( b/( b+1))・To …………………(20) となる。
【0037】以上の秒時の計算をまとめると、まず、領
域の判断は、次式により行う。即ち、 三角領域では、 Ev−P1 −Zv≧0 ……………………(21) 台形領域では、 Ev−P1 −Zv<0 ……………………(22) がそれぞれ成立する。そして、各領域のシャッタ秒時は、次式で求められる。 三角領域のシャッタ秒時は、 Ts=2-P3 ・(Ev+P2-Zv) …………………(23) 台形領域のシャッタ秒時は、 Ts=2-(Ev-Avow-Zv) +P4 …………………(24) ここで、P1 〜P4 は、つぎの値を示している。即ち、 P1 =Tvo+Avow +Log2 ( b+1) P2 =b・Tvo−Avow −Log2 ( b+1) P3 =1/( b+1) P4 =(b/( b+1) )・To である。
【0038】なお、P1 〜P4 の値は、カメラ毎の固有
の値であり、これらをE2 PROM等に記憶することで
(21)〜(24)式のような簡単な計算でシャッタ秒
時を求めることが可能になる。また、シャッタ羽根に取
付けられたPI(フォトインターラプタ)の遮光から透
光になるタイミングと開き始めるタイミングがずれるよ
うな場合にはそのズレもカメラ毎にE2PROM に記
憶し、その値を(23),(24)式で求めた秒時に加
算して補正されたシャッタ秒時を求めるようにする。
【0039】次に、ストロボ発光の制御に必要なGv値
の計算方法について説明する。ガイドナンバGNoは、
次式で示される。
【0040】 GNo=FNo・d・(S(100 )/S)1/2 …………(25) ここで、dは、被写体距離、また、Sは、フィルムのI
SO感度を示す。この式の両辺を2乗して対数をとる
と、 Log2 GNo2 =Log2 FNo2 +Log2 2 +Log2 S(100 )−Log2 S …………(26) ここで、つぎのように値を置換する。
【0041】Gv=Log2 GNo2 Av=Log2 FNo2 Dv=Log2 2 Sv(100 )=Log2 S(100 ) Sv=Log2 S 上記(26)式にこれらを代入すると、 Gv=Av+Dv+Sv(100 )ーSv ……………………(27) となる。
【0042】このGv値が最も小さくなるのは絞り開放
のときで、そのGv値をGvminとすると、 Gvmin=Avo+Dv+Sv(100 )ーSv……………………(28) となり、これに(7)式を代入すると、 Gvmin=Avow +Zv+Dv+Sv(100 )ーSv …………(29) が求まる。このGv値Gvminと、フル発光したときの発
光量のGv値を比較して発光制御が可能かどうかの判断
をする。なお、実際にはすでに説明したように1段アン
ダーでも写真として問題ないので、1段下げた値である
Gv値(Gvmin−1)により発光制御の判断がなされ
る。
【0043】次に、ストロボ発光の制御に必要な発光ま
での時間、即ち、発光タイミングの計算方法について説
明する。ストロボの充電電圧が低下するとフル発光のG
v値も低下する。フル充電でのフル発光のGv値をGv
m、充電電圧低下によるフル発光Gv値の減少分を△G
v(V)とすると、任意の充電電圧のGv値は、 Gv=Gvm−△Gv( V) ……………………(31) で示される。前記(27)式にこの(31)式を代入す
ると、 Gvm−△Gv( V) =Avf+Dv+Sv(100 )−Sv 但し、Avfは、発光時における絞りのAv値である。そ
して、この式から値Avfは求められ、 Avf=Gvm−△Gv( V) −Dv−Sv(100 )+Sv …………(32 ) となる。
【0044】上記値Avfがフル発光したときに適正とな
るAv値である。そして、図9のAv 値が開放から2.
5段の範囲にある時は、FM線図上ストロボ制御領域の
B領域で制御され、その両側にある時は、領域A、また
は、領域Cとなる。このことをまとめて示すと次のよう
になる。即ち、フル発光での適正Av値のAvfが、領域
Aでは、 Avo+2.5<Avf …………(33) 領域Bでは、 Avo<Avf≦Avo+2.5 …………(34) 領域Cでは、 Avf≦Avo …………(35) にある。そして、領域A,CでのAvfの値は、それぞれ
Avo+2.5、および、Avoに固定される。
【0045】前記(5),(6)よりLog2 aとZvを
消去すると、 Tv=Tvo+(Av−Avo)/b ここで、値AvをAvfに置き換え、更に、秒時値Tv
は、−Log2tであるから、t=2-Tv となるので、そ
のtを発光までの時間Tfに置き換えて、 Tf=2-{Tvo+(Avf-Avo)/b} ……………………(36) が求められる。
【0046】次に、GNo制御を行う場合のストロボ発
光時間を求める方法について説明する。上記領域B,C
では、フル発光制御を行うが、領域AではGNo制御を
行うのでそのときの発光時間を求める必要がある。発光
時のAv値は、開放から2.5段であるので、Avの値
にAvo+2.5を(27)式に代入して、Gv値を求め
ると、 Gv=Avo+2.5+Dv+Sv(100 )−Sv ………(37) となり、この値が必要なGv値となる。図4に示すよう
に複数の充電電圧における、フル充電、フル発光時のG
v値から降下した段数と発光時間のテーブルをメモリに
格納している場合は、近い充電電圧のテーブルを用いて
(37)式で求めたGv値から発光時間を求めることが
できる。
【0047】しかし、現実的には図4のような複数のテ
ーブルを持つとROM容量が非常に大きくなってしま
う。そこで、本実施例のものでは、前記表2のような充
電電圧によるGv値の補正値のテーブルを持つようにし
て、この補正値をGv値の段数に加えてGv値の補正を
行うようにすれば、1つのテーブルでも十分に精度のよ
い発光時間を求めることができる。
【0048】例えば、必要Gv値がフル充電、フル発光
時のGv値から差のGv値△Gvで示すと−4Evであ
り、充電電圧が270Vであった場合、図4の線図から
発光時間を求めるにはGv2(270V)曲線上のc点か
らの発光時間は、64μsであることが求められる。こ
れを前述の表2で求めるには、同様に、差のGv値△G
vが−4Evであって、充電電圧が270Vとすると、表
2より補正段数1.1Evが求まる。これを上記△Gvの
−4Evに加えて、−4Ev+1.1Ev=−2.9Evを求
め、これをフル充電、フル発光時のGv値からのGvo
(330V)曲線上の差のGv値に変換した補正値△G
vとする。そして、この△Gvに基づきGvo(330
V)曲線上のd点からの発光時間は、64μsであるこ
とが求められる。但し、本実施例のものでは、この△G
vから発光時間を求めるには前述したように表1のデー
タを用いる。即ち、記憶回路13に記憶されているスト
ロボの実際のフル発光量のGv値Gvmと上記適正Gv値
Gvxとからその差の△Gvを求め、上記差値△Gvによ
り、テーブル(表1)を参照してストロボの発光時間を
求める。
【0049】このように多くの充電電圧の特性曲線を記
憶しようとすると、非常に多くのROM容量を必要とす
るが、本実施例のものによればフル充電時の特性を示す
表1のデータと各充電電圧での補正値を示す上記表2の
データという少ない記憶容量で精度の高いストロボ発光
制御が可能になる。
【0050】次に、本実施例の閃光発光制御装置におけ
る測光、及び逆光判定について、図13〜図15に沿っ
て説明する。逆光判定は、被写体の平均的な輝度と主被
写体の輝度を測定し、その輝度差に基づいて行なう。測
定される光は撮影レンズを通した光であっても、通して
いない光を用いてもよい。また、測光素子の測光パター
ンを示す図15のように周辺部と中央部に分割されたシ
リコン・フォト・ダイオード(以下SPDと記す)であ
るSPD1とSPD2を使って、簡単に行なっても良
い。なお、分割数を多くしても良いが、本実施例もので
は図13のように、2分割のSPD1とSPD2により
受光する。
【0051】測光処理を行う測光回路については、多く
の提案がなされており、何れの回路を用いてもよいが、
本実施例では、図14に示す測光回路を用いる。この図
14の測光回路において、トランジスタTr5,Tr6の増
幅率が十分大きいとすると、定電流Iαはほぼダイオー
ドD1 ,抵抗R1 に流れると考えてよい。従って、トラ
ンジスタTr5,Tr6のベース電圧を与える電圧値Vα
は、 Vα=IαR1 +VT ・ln (Iα/IS ) ここで、IS は逆方向飽和電流を示し、VT はK・T/q
で与えられる熱電圧を示す。
【0052】平均測光となる周辺のSPD1を選択して
測光した場合、その出力電流IP1は、トランジスタTr
1,Tr2のカレントミラー回路を介し、トランジスタTr
5にも上記電流IP1が流れる。従って、トランジスタTr
5のエミッタ電圧V1 の値は、Vαに対して、トランジ
スタTr5の電圧VBE分だけ落ちることになり、ダイオー
ドD1とトランジスタTr5,Tr6の特性を等しくするこ
とにより、 V1 =Vα−VT ・ln (IP1/IS ) =IαR1 +VT ・ln (Iα/IS )−VT ・ln (IP1/IS ) =IαR1 +VT ・ln (Iα/IP1) で示され、輝度を対数圧縮した値に比例した電圧とな
る。そこで、オペアンプOP1 の入力電圧として、上記
電圧V1 を選択すると出力電圧VBVが出力される。該出
力電圧VBVは、同様に次式で示される。即ち、 VBV=IαR1 +VT ・ln (Iα/IP1) となる。なお、図14において抵抗R2 、コンデンサC
1 は出力VBVのノイズ吸収用素子である。
【0053】中央部(スポット)のSPD2を選択した
場合も同様に、トランジスタTr6のエミッタ電圧V2
は、 V2 =IαR1 +VT ・ln (Iα/IP2) となる。なお、トランジスタTr3,Tr4は同様にカレン
トミラー回路を構成する。そこで、オペアンプOP1 の
入力電圧として電圧V2 を選択することで、出力電圧V
BVが出力される。該出力電圧VBVは、同様に次式で示さ
れる。即ち、 VBV=IαR1 +VT ・ln (Iα/IP2) となる。
【0054】そこで、輝度値BV 値は、光量を対数圧縮
した値に比例するので、平均、及びスポット時の上記V
BVの電圧値をA/D変換し、平均のBV 値(以下、BVA
と記す)とスポットのBV 値(以下、BVSと記す)を求
める。
【0055】本実施例における逆光判定の条件は、 BVA≧4EV 、且つ、BVS≦0.9・BVA であり、平均測光輝度とスポット輝度の関係を示す図1
5の領域Hが逆光領域となる。そして、平均とスポット
のSPD分割の領域が図13に示すようにスポット領域
は、平均領域に較べて面積が小さく、低輝度の信頼性が
低いのでBVAが4EV 未満の場合は逆光判定を行わな
い。更に、暗いときに較べて明るいときの方が被写体の
部分毎の輝度のバラツキは大きくなる。従って、輝度が
明るくなる程、中心と周辺の差が大きいときを逆光とし
た方が一般的な撮影者の感性に合う。このため、本実施
例のものでは、上記のように判定条件における係数を1
ではなく、 0.9として、高輝度側の差を大きくして
いる。
【0056】図16は、本実施例における、各種条件の
時の主被写体の露出状態についてまとめて示したもので
ある。即ち、図16に示すようにストロボオートモード
のとき、順光であれば平均測光値に基づいて露出を行
い、逆光のときには、スポット測光値に基づいて露出を
行なう。そして、ストロボが発光するのは、低輝度およ
び逆光時である。また、シャッタ秒時を延ばすと手ブレ
により、ブレた写真になるため、ストロボオートモード
のときは手ブレが起きない秒時に丸める。
【0057】従来、逆光時には、逆光らしく露光させる
ために主被写体がアンダーとなるように自動露出を行な
うことがよく行われており、輝度が明るいときでも主被
写体がアンダーとなるカメラが多かった。しかし、一般
的な撮影においては、逆光かどうかを撮影者が意識する
ことは少なく、明るいときに撮影すれば、主被写体は周
辺に比べてアンダーであったとしても、被写体も明るか
ったと意識することが多い。例えば、晴れたスキー場で
記念写真を撮った時に、ストロボ光が届かない遠い位置
に被写体が位置していたとすると、被写体の顔が黒くつ
ぶれてしまう。そして、晴れていたのにアンダーの写真
になってしまったという失望感を撮影者に与えることが
あった。
【0058】本実施例では、このような場合、スポット
測光を選択するので被写体位置が遠くてストロボ光が届
かなくても顔は適正露出になる。被写体が近くて、スト
ロボ光の分で適正露出になる場合でも、外光とストロボ
光合わせて1段のオーバーになるが、写真のラチチュー
ドは、オーバー側に広いので全く問題とならない。な
お、ストロボオフモードでは高輝度、低輝度、逆光に関
らずストロボは発光しない。また、測光の選択はストロ
ボオートモードと同様に順光では平均測光により、逆光
ではスポット測光により露出制御を行うものとする。
【0059】
【発明の効果】上述のように本発明の閃光発光制御装置
は、実際のフル発光時の光量値と適正光量値との差出力
に基づいて、差出力と発光装置の発光時間との関係を記
憶している記憶手段から発光時間を演算してストロボ発
光制御を行うようにしたので、本発明のものによれば、
製造前の比較的早い時期に閃光発光管の発光時間に対す
る発光量の変化のみを測定し、記憶手段に記憶させて置
くことができる。そして、傘の設計変更などによりスト
ロボのGNoが変化しても上記発光光量と発光時間のデ
ータは、書き換える必要もないものであり、予め記憶さ
せておくことができる。一方、ストロボの傘の性能、バ
ラツキ等は、生産直前に決定してその時点で実際のフル
発光時の光量値として取り込めばよく、生産の立ち上が
りやコスト上等で有利となり、しかも、発光光量の精度
も上げられるなど数多くの顕著な効果を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を示すブロック構成図。
【図2】ストロボ発光光量のGv値と発光時間の関係を
示す特性曲線の線図。
【図3】本発明の一実施例を示す閃光発光制御装置を内
蔵するカメラの電気回路のブロック構成図。
【図4】上記図3のカメラにおける各充電電圧に対する
ストロボ発光光量のGv値と発光時間の関係を示す特性
曲線の線図。
【図5】上記図3のカメラの撮影シーケンス処理でコー
ルされるサブルーチン「REL」のフロ−チャ−トの一
部。
【図6】上記図3のカメラの撮影シーケンス処理でコー
ルされるサブルーチン「REL」のフロ−チャ−トの一
部。
【図7】上記図3のカメラの撮影シーケンス処理でコー
ルされるサブルーチン「REL」のフロ−チャ−トの一
部。
【図8】上記図7のサブルーチン「REL」の処理でコ
ールされるサブルーチン「SHUTR」のフロ−チャ−
ト。
【図9】上記図3のカメラの露光制御に用いられるP線
図、および、FM線図。
【図10】上記図3のカメラのシャッタ開口波形を示す
図。
【図11】上記図3のカメラの台形領域のシャッタ開口
波形を示す図。
【図12】上記図3のカメラの三角領域のシャッタ開口
波形を示す図。
【図13】上記図3のカメラに用いられる測光素子の測
光パターンを示す図。
【図14】上記図3のカメラに用いられる測光回路の回
路図。
【図15】上記図3のカメラにおける平均測光輝度とス
ポット測光輝度に対する逆光領域を示す図。
【図16】上記図3のカメラにおける各種条件のもとで
の主被写体に対する露出状態を示す図。
【図17】従来例を示すカメラのストロボの反射傘の反
射状態を示す図。
【図18】上記図17のカメラのストロボ発光回路図。
【符号の説明】 1,12a……………………適正光量演算手段 2………………………………フル発光光量記憶手段 3,12b……………………差演算手段 4………………………………差出力/発光時間記憶手段 13……………………………記憶回路(フル発光光量記
憶手段, 差出力/発光時間記憶手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時間制御により光量制御を行わせる閃光発
    光装置において、 被写体に対する適正光量値を求める光量演算手段と、 閃光発光装置のフル発光時の光量の実際値を記憶する記
    憶手段と、 上記フル発光時の光量値と上記適正光量値との差を求め
    る差演算手段と、 上記差出力と発光装置の発光時間との関係を記憶してい
    る記憶手段と、 を具備し、上記記憶手段出力に基づき発光時間を補正す
    るようにしたことを特徴とする閃光発光制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001142114A (ja) * 1999-11-11 2001-05-25 Yoshiyuki Takematsu 増灯用閃光器
JP2002341413A (ja) * 2001-05-14 2002-11-27 Nikon Corp 電子閃光装置
JP2006177737A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Olympus Corp 画像処理装置、顕微鏡装置、検査装置および画像処理プログラム

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