JP2969543B2 - 赤目軽減機能付カメラ - Google Patents

赤目軽減機能付カメラ

Info

Publication number
JP2969543B2
JP2969543B2 JP5262541A JP26254193A JP2969543B2 JP 2969543 B2 JP2969543 B2 JP 2969543B2 JP 5262541 A JP5262541 A JP 5262541A JP 26254193 A JP26254193 A JP 26254193A JP 2969543 B2 JP2969543 B2 JP 2969543B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emission
time
value
camera
red
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5262541A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06258696A (ja
Inventor
寿明 石丸
淳 丸山
啓一 土田
登 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP5262541A priority Critical patent/JP2969543B2/ja
Publication of JPH06258696A publication Critical patent/JPH06258696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2969543B2 publication Critical patent/JP2969543B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stroboscope Apparatuses (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、赤目軽減機能付カメ
ラ、詳しくはストロボ装置を備えるカメラにおいて、赤
目現象を軽減する機能を有するカメラに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】赤目現象は、ストロボを発光させ、人物
を正面からカラー撮影した際、人物の目が赤く写る現象
であり、これは人の瞳孔が開いた状態で撮影が行われる
ことが原因とされている。即ち、比較的に暗い状況で
は、人の目は瞳孔が開いた状態にあるので、この状態で
ストロボ撮影を行うと、ストロボ光が瞳孔を通して網膜
まで達し、その反射光によって人の目が赤く写ることに
なる。人の瞳孔は光に感応して閉じるように作用する
が、光を感じてから閉じるまでの時間は、一般に0.5〜
1秒が必要とされるため、ストロボの発光からカメラの
シャッタが開くまでの間には間に合わず、赤目現象が発
生する。よって、従来、この赤目現象の軽減手段の一つ
として、ストロボ撮影を行う直前に一回ないし数回のプ
リ発光を行う方法が提案されている。この方法では、プ
リ発光によって人の瞳孔を閉じさせておき、その上でメ
イン発光により撮影を行うので、瞳孔が開いた状態での
撮影を回避することができ、赤目現象が軽減できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カメラのス
トロボ装置は、周知のようにコンデンサに電荷を充電さ
せておき、この充電電荷を放電させて発光管を発光させ
るようになっている。この発光管による発光量はコンデ
ンサに充電された電荷量、つまり、コンデンサの両端に
生じる充電電圧によって決定される。そして、カメラの
撮影に際しては、発光管の発光量に応じて適正露出とな
るようにカメラの絞りが決定される。
【0004】このため、ストロボ装置を用いて赤目現象
を軽減するためのプリ発光を行うと、このプリ発光によ
りコンデンサに充電された電荷の一部が消費されてコン
デンサの充電電圧が低下し、次に続くメイン発光時の発
光量が低下され、結果として露出が不足して適正露出の
撮影を行うことができなくなる恐れがある。
【0005】これを救済するために、プリ発光を行うと
同時にコンデンサを急速充電させて充電電圧を回復させ
ることが考えられるが、その回路構成が非常に複雑にな
ると共に、実際にプリ発光とメイン発光の間の微小時間
内に充電電圧を回復させることは極めて難しい。
【0006】そこで本発明の目的は、上記問題点を解消
し、赤目現象を軽減すると共に、ストロボ装置を複雑化
することなく、しかも適正露出で撮影ができる赤目軽減
機能付カメラを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】充電電圧に応じた光量で
発光するストロボ装置を備え、このストロボ装置を利用
して撮影直前にプリ発光を行う赤目軽減機能付カメラに
おいて、上記プリ発光により低下された充電電圧に相当
する分、カメラの絞り値を補正する手段を設けたことを
特徴とし、また、上記プリ発光により低下された充電電
圧に相当する分、上記ストロボ装置の発光時間を補正す
る手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
【作用】赤目現象軽減時のプリ発光により低下した充電
電圧に相当する分、カメラの絞り値、またはストロボ装
置の発光時間を補正する。
【0009】
【実施例】以下、図示の実施例により本発明を説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示す赤目軽減機能付カ
メラにおけるストロボ制御装置1のブロック構成図で、
図2は、そのフラシュマチック方式の設計用FMv線図
である。図において、フィルム感度検出手段3によって
フィルム感度Sv(アペックス演算値)が検出される
と、Sv値算出手段4によりSv値が算出される。ま
た、測距手段5により出力された測距データに基づいて
Dv値演算手段6でDv値が演算される。略フル発光の
Gv値の記憶手段2によって記憶されたデータGVMと、
上記Sv値,Dv値の3つのデータが、まずAvx(=G
VM+Sv−Dv)判定手段7に入力されると、この判定
手段7で、絞り値Avxが所定値より大きいか否かを判定
する。
【0010】絞り値Avxが所定値より大きいときは、図
2の領域エであり、小さいときは領域オに入っていると
判定する。また、上記3つのデータGVM,Sv,Dvは
発光タイミング演算手段8にも入力される。この演算手
段8では、領域オまたはカのときの発光、つまり略フル
発光するときの発光タイミングをGVM,Sv,Dvから
演算する。その演算結果は、演算による発光タイミング
記憶手段10に記憶され、略フル発光時間が略フル発光
時間記憶手段11に記憶される。この2つの記憶手段1
0,11を合わせたものが第1の発光制御データ記憶手
段12であり、領域オ,カ時の発光制御データが記憶さ
れる。
【0011】また、上記2つのデータDv,Svは発光
時間演算手段9に入力される。この演算手段9では、領
域エのときの発光時間、即ち、所定の発光タイミング
(図2ではAv=6.7,Tv=9)のときの発光時間
を演算し、その結果を演算による発光時間記憶手段14
に記憶する。所定の発光タイミングが所定の発光タイミ
ング記憶手段13に記憶され、上記2つの記憶手段1
3,14を合わせたものが第2の発光制御データ記憶手
段15で、領域エのときの発光制御データが記憶され
る。
【0012】これら第1,第2の発光制御データ記憶手
段12,15から出力されたデータは、選択手段16に
入力され、Avx判定手段7によって選択された方のデー
タが発光制御手段17に出力され、これによってストロ
ボ装置18の発光タイミングと発光時間が制御される。
【0013】このように領域オ,カつまり遠距離側で
は、発光がフル発光で、発光時のFNo(レンズのFN
o)が制御される。一方、領域エつまり近距離側では、
発光時のFNoが固定で、発光時間が制御される。これ
により、ストロボの連動する範囲は、発光量の制御分と
FNoの制御分の和となり、広い範囲で連動することに
なる。以上2〜18の手段および装置により、本発明の
赤目軽減機能付カメラにおけるストロボ制御装置1は構
成されている。
【0014】次に、このように構成された本実施例の動
作を、図3以下のタイミングチャートとフローチャート
により説明する。図3にレリーズ後の一連のカメラ動作
のタイミングチャートを、図4,図5に第1レリーズ後
のフロー“REL”を、それぞれ示す。図4において、
第1レリーズが押されると、プログラム“REL”が実
行される。まず、測距と測光を行い(ステップS1)、
レンズを合焦させるための繰出し量を計算し(ステップ
S2)、測距データDからDv(=log2 2 )値を
(ステップS3)、また、フィルムのDXコードを読取
ってSv値を(ステップS4)、それぞれ算出する。そ
して、測光値Bvとフィルム感度Svから露光量Evを
求め(ステップS5)、このEv値を基に秒時が計算さ
れる(ステップS6)。これらステップS1〜S6の処
理が図3に示す測距,測光,秒時演算(a)に対応す
る。
【0015】次に、図3のタイムチャートに示す充電電
圧チェックと発光の判断(b)に対応するステップS7
〜S27のフローは、発光の判断(b1 )を行うステッ
プS7〜S21(図4参照)と、発光タイミング,発光
時間算出(b2 )を行うS22〜S27(図5参照)と
からなる。そして、このカメラには4つのストロボモー
ド、つまり強制発光モード、ストロボ・オフ・モード,
赤目低減モードおよびノーマルモードがある。また、発
光フラグは本発光するとき1、しないとき0のフラグ
で、プリ発光フラグは、プリ発光するとき1、しないと
き0のフラグである。
【0016】図4のステップS7〜S21からなる(b
1 )では発光の判断を行い、下記第1表に示すように決
定する。
【0017】表1 即ち、ノーマルモードあるいは赤目低減モードのとき
に、Ev値から求めた秒時が手振れ秒時(手振れになり
やすくなる秒時で通常焦点距離の逆数)より速く、順光
なら発光フラグを0にし、逆光で充電電圧が260V以
上なら発光フラグを1にすると共に、赤目低減モードの
ときにはプリ発光フラグを1とする。低速のときには秒
時を手振れの秒時にきめる(ステップS14)。充電電
圧が260V以上であれば発光フラグ=1とし、赤目低
減モードのときはプリ発光フラグ=1とする。強制発光
モードなら、充電電圧で判断し、260V以上のときは
発光フラグを1とする。ストロボオフモードのときは、
発光フラグを0のままとする。
【0018】図5に移ってステップS22〜S27から
なる(b2 )においては、発光タイミング及び発光時間
を算出するもので、本発明のポイントである。計算の詳
細は後述するので、ここでは簡単に流れを説明する。ま
ず(絞り値)Avx(=GVM+Sv−Dv−充電電圧補正
1−赤目補正)を計算し(ステップS22)、この値が
所定値より大きいかどうか判定(ステップS23)する
ことで、図2のFMv線図で発光の領域が領域オ,カ、
あるいは領域エのどちらに入っているかを判定する。A
vxが所定値以下(領域オ,カ)、つまり遠距離側ならG
VM,Sv,Dvより発光タイミングを演算(ステップS
24)し、これにより絞り制御を実行する。このとき、
発光時間を略フル発光時間(ステップS25)にしてお
く。絞り値Avxが所定値以上(領域エ)、つまり近距離
側なら、発光タイミングを所定の発光タイミング(ステ
ップS26)にした後、Sv,Dvから発光時間を演算
(ステップS27)し、これによってストロボのGNo
制御を実行する。
【0019】次に、ステップS28の(c)において
は、レンズの繰り出しを行う。そして、ステップS29
〜S31の(d)の期間に、表示処理を行いながら、第
2レリーズがオンするまで待機する(ステップS29,
S30,S31)。この待機期間中に、もし第1レリー
ズがオフ(ステップS31)すると、レンズセットして
HALTになり、スタンバイ状態となる。
【0020】上記ステップS29に戻って第2レリーズ
がオンすると、ステップS32〜S37からなるプリ発
光(但し、赤目低減モード時のみ)(e)に進む。即
ち、プリ発光フラグをチェック(ステップS32)し、
プリ発光フラグが1なら50ms毎(ステップS37)
に(N+1)回(ステップS35,S36)のプリ発光
(ステップS34)を行う。なお、本実施例ではN=1
1とする(ステップS33)。このプリ発光により、被
写体の人物の目の瞳孔を小さくし、赤目現象が発生する
のを防止するが、このプリ発光による赤目防止について
は、本出願人が先に出願した特願昭63−311619
号に詳しく記載されているので、ここでの説明を省略す
る。また、上記ステップS34のサブルーチン“プリ発
光”については後記図9で説明する。
【0021】ステップS38の露光(f)においては、
サブルーチン“SHUTR”により露光動作が行われ
る。このサブルーチン“SHUTR”については後記図
6,図7により詳述する。次に、ステップS39の1コ
マ巻上げ(g)を実行した後、ステップS40のレンズ
リセット(h)を実行し、“HALT”になりスタンバ
イ状態となる。この“HALT”の解除は、第1レリー
ズあるいはモード切換スイッチ等により行われるものと
する。
【0022】次に、上記図5におけるステップS38の
露光動作を示すサブルーチン“SHUTR”について、
その動作タイミングを示す図6と、フローを示す図7に
より説明する。図7において、まず、マグネットMgに
通電(ステップS51)し、モータをオン(ステップS
52)する。そして、シャッタが開くタイミングを検出
するスイッチAESWのオフするまで待機(ステップS
53)し、AESWのオフから実際にシャッタが開くま
での時間待機(ステップS54)する。ここで、図6に
示すシャッタが開き始めてからの時間Ts,To,TF
は、それぞれMgをオフするまでの秒時がTsで、開放
までの時間To,発光までの時間がTF,発光時間がT
FLである。
【0023】図7に示すように、AESWのオフからA
ETRG時間を待機した後、秒時タイマ(Ts時間のタ
イマ)と、開放までの時間タイマ(To時間のタイマ)
と、発光までの時間(TF 時間のタイマ)とをそれぞれ
スタートする(ステップS55〜S57)。その後、ス
テップS58,S64,S66に示す3つの判断、つま
り秒時になったか(ステップS58)、開放までの時間
になったか(ステップS64)、発光の時間になったか
(ステップS66)が、それぞれ並列的に実行される。
【0024】図6に示すシャッタが開き始めてからの時
間Ts,To,TF のうちのどれが先にくるかは演算結
果に依存するが、シャッタ羽根の開口に従って絞り値が
変化する領域、つまり図6に示すシャッタ開口波形が右
上がり直線l1 で表される三角開口領域でストロボ発光
し、開放迄の時間ToよりMgをオフするまでの秒時T
sが長い場合を考える。その場合、始めに発光の時間に
なり(ステップS66)、発光フラグが1(ステップS
67)なら、後記図9で説明するサブルーチン“FLU
SH”(ステップS62)により本発光を行う。次に開
放の時間(ステップS64)になり、モータをブレーキ
(ステップS63)する。更に、Mgをオフする秒時の
時間になり(ステップS58)、マグネットをオフ(ス
テップS59)し、シャッタが閉じる。ここで、発光フ
ラグが1(ステップS60)だが、すでに発光した(ス
テップS61)のであれば、“FLUSH”(スッテプ
S62)での本発光は行わず、モータをブレーキ(ステ
ップS63)する。3つのタイマの時間が逆転した場合
も図7のフローで容易に考えられるので、ここでの説明
は省略する。
【0025】図8は、上記図7におけるステップS62
のサブルーチン“FLUSH”の詳細を示すフローであ
る。このサブルーチン“FLUSH”は、図に示すよう
に、発光時間タイマを用いて発光時間TFL(図6参照)
の間だけ本発光させるようになっている。
【0026】図9は、前記図5におけるステップS34
のサブルーチン“プリ発光”の詳細を示すフローであ
る。このサブルーチン“プリ発光”は、図に示すように
12μsの間だけ赤目防止用のプリ発光を行わせるよう
になっている。
【0027】ここで、露出値Evとアペックス演算され
た秒時との関係から実際のシャッタ秒時を求める場合に
ついて説明する。求める秒時をTsとすると、三角領域
では、図10(A)に示す斜線部が露光量であり、 Ev=Bv+Sv ……(1) であり、 斜線部の面積=露光量=2-Ev となる。この2-Ev は、図10(A)から、 で表すことができる。
【0028】両辺の対数をとって整理すると、 となる。
【0029】アペックス演算の変換式より、絞り値をA
vとし、開放のAv値をAvoとすると、 となる。
【0030】また、シャッタ秒時をTvとし、秒時の1
/2のTv値をTvsとすると、 となる。
【0031】更に、開放までの時間の1/2のTv値を
Tvoとすると、 となる。
【0032】これらを上記(2)式に代入すると、 Tvs=1/2(Ev−Avo+Tvo)……(4) Ts=2(1−Tvs) ……(5) がそれぞれ得られる。
【0033】一方、台形領域では、図10(B)に示す
斜線部の面積=2−Evより、 で表すことができる。
【0034】この両辺の対数をとって整理すると、 となる。
【0035】この式に上記(3)式を代入すると、 Tvs=Ev−Avo ……(6) Ts=1/2{2(1−Tvs)+To}……(7) がそれぞれ得られる。
【0036】三角領域と台形領域は連続なので、γ変換
点の露出値Evは、上記(4)式と(6)式からTvs
を消去することによって求めることができる。即ち、 三角領域:Ev≧Avo+Tvs ……(8) 台形領域:Ev≦Avo+Tvs ……(8) 本実施例の場合、開放までのTv値を補正するための値
TvSFTと露出値Evを補正するための値EvSFT
とをE2 PROM等の記憶手段に記憶しておき、演算時
にそれぞれ補正を施すようにしている。
【0037】以上のことから、秒時の演算は以下の如く
行われる。 このように、測光値、つまり被写体輝度が全体にアンダ
ーまたはオーバーのときや、レンズが設計値より暗かっ
たり、明るいときは、工場での調整時にそれらを補正す
るためのEvSFTなる値をE2 RPOMに書き込んで
おく。
【0038】次に、本発明のFM方式について図2と図
11を参照して説明する。FMv線図は図2で示され、
低ISO感度のフィルムを使用したり、あるいは、被写
体が遠距離のときは、開放でフル発光する。即ち、図2
における領域カである。近距離、あるいは高ISOにな
ると発光はフル発光のままで、発光ポイントを変え、絞
りが全開になる前に発光を行う。即ち、図2における領
域オである。シャッタが開放に近ければ、発光タイミン
グが多少ずれても絞りの段数Av値にはあまり影響がな
いが絞りが絞られると、発光タイミングの小さなずれが
絞りの段数Av値に大きく影響する。
【0039】一般に、シャッタ自体のメカ的誤差や電池
電圧、温度等により、開口速度や開口タイミングが変化
するので、大きく絞ってFM制御を行うことは露出誤差
の増大に繋がる。このため、本実施例ではシャッタ速度
が1/500までは発光ポイントを変えて絞り込むが、
それ以上は速く発光させない。更に、近距離、あるいは
高ISOになると、ストロボの発光時間を短くし、これ
によってストロボのGNoを小さくすることにより、適
正露光にしている。つまり、図2における領域エであ
る。図2では、ISO400のFMv線図のみを記入し
たが、他のISO感度のフィルムでも同様である。
【0040】次に、本実施例のFM方式の演算方式であ
るが、FNoの制御とGNoの制御の2段階の制御を行
うことにより、ストロボ光による露出を適正にするため
の式Gv=Av+Dv−Sv+5 (Bv=5,Sv=
5)を満足させる領域を広げるようにしている。まず始
めに、図2の領域エなのか領域オ,カなのかを判断す
る。図2では、切り換えポイントは Av=6.7 Tv=9(秒時=1/500) であるが、この切換ポイントにおけるAv値,Tv値は
カメラの性格により変わるので、それぞれAvp,Tvpと
する。また、フル発光時のGv値はGVMなので、これら
を上式に代入すれば GVM=Avp+Dv−Sv+5 となる。上式を整理すれば、 GVM+Sv−Dv=Avp+5 となる。従って、領域の判断は、FNo制御領域(オ,
カ)では GVM+Sv−Dv≦Avp+5 …………………(10) GNo制御領域(エ)では GVM+Sv−Dv>Avp+5 …………………(10) となる。
【0041】ストロボの充電電圧が充分高く、略フル発
光するときは上記(10)式で良いが、実際には充電電
圧が低く、略フル発光しないときがある。そこで、本実
施例ではレリーズタイミングを優先させるために、レリ
ーズ時、フル充電していないときに再度充電を行いフル
充電にするというようなことはせず、そのかわり、充電
電圧が低いときには、その電圧でのフル発光時のGv値
を(10)式のGVMに置き換える。このGvは、充電電
圧から直接求めてもよいし、GVMから充電電圧に応じた
補正置を引いてもよい。この補正値はストロボ装置の特
性で一義的に決まるので、充電電圧と補正置のテーブル
を持っていれば容易に補正できる。ここでは、充電電圧
補正値A1 とする。
【0042】また、赤目低減モードにおいて、ストロボ
発光する際、本発光に先立って赤目を低減するためのプ
リ発光を行う。このプリ発光の後で再度充電電圧をチェ
ックすれば、前記の充電電圧補正値A1 で補正できる
が、プリ発光前にしか充電電圧をチェックしない場合に
は、プリ発光によるGv値の低下を補正する必要があ
る。この補正値も充電電圧と補正値のテーブルを持てば
容易に補正できる。ここでは赤目補正置A2 とする。即
ち、本発光のフル発光時のGv値は Gv=GVM−充電電圧補正値A1 −赤目補正値A2 となる。したがって上記(10)式はFNo制御領域
(オ,カ)では Avx≦Avp+5 GNo制御領域(エ)では Avx>Avp+5 となる。但し、 Avx=GVM−充電電圧補正値A1 −赤目補正値A2 +Sv−Dv ……(11) と整理できる。
【0043】このカメラの場合、ズームにより、図2に
示すようにワイドからテレおよびマクロがあり、関数の
Av値がズームによって異なる。また、FNo,GNo
の切換えポイントはAv値ではなく、Tv=9(秒時=
1/500)で決めている。従って、(11)式の固定
値Avp+5をTv値による表現に変える。図11(B)
より相似形なので 両辺の対数をとって、 ここで を上式に代入すれば Avp=−Tvo+Tvp+Avo =Tvp−Tvo+Avo …………………(12) となる。この(12)式を上記(11)式に代入する
と、 FNo制御領域(オ,カ)ではAvx≦N ………(12´) GNo制御領域(エ)ではAvx>N ………(12´) 但し、 Avx=GVM−充電電圧補正値A1 −プリ発光補正値A2
+Sv−Dv N=Tvp−Tvo+Avo+5 ……………(12´) =ズーム毎に決まる一定値 ……………(12′) となる。このカメラでは、TvoやAvoはズーム値によっ
て変化するが、Tvpは9に固定である。勿論、ズームに
よってこの値が変わっても同様である。
【0044】次に、各領域毎に演算する。まず、領域
オ,カではフル発光であり、必要なのは発光タイミング
である。(12)式で、TvpをTVFに置き換えて GVM−充電電圧補正値A1 −プリ発光補正値A2 +Sv
−Dv=TVF−Tvo+Avo+5 これと、TF =2(1 −TVFより TVF=GVM−充電電圧補正値A1 −プリ発光補正値A2
+Sv−Dv+Tvo−Avo−5 TF =2(1 −TVF により、発光までの時間を求める。この時間が開放の時
間より長ければ、開放の時間にきめるのはいうまでもな
い。
【0045】一方、領域エでは、発光タイミングはTp
であり、発光時間を求める。まず、充分充電している場
合を考えると、(12′)式でGVMをGVF(発光時のG
v値)とし、補正値を除いて、 GVF=Dv−Sv+Tvp−Tvo+Avo+5 となる。GVFになる発光時間は充電電圧及びプリ発光を
するかどうかによって決まる。理想的には充電電圧およ
びプリ発光の有無によるGVFと発光時間の関係式がある
か、あるいは、各充電電圧、プリ発光の有無毎のGVF
発光時間のテーブルがあればよい。実際にそれを行おう
とすると複雑な計算や膨大なROMデータが必要とな
る。そこで、本実施例では、フル充電時のGv値と発光
時間のテーブルを1つだけ持ち、充電電圧が低いときは
充電電圧の補正値(充電電圧補正B1)を必要なGv値
に加え、更にプリ発光するときにはプリ発光の補正値
(プリ発光補正B2 )を加え GVF′=Dv−Sv+Tvp−Tvo+Avo+5+ 充電電圧補正B1 +プリ発光補正B2 …………(13) を求め、GVF′からテーブルを参照して発光時間を求め
ている。
【0046】FNo制御及びGNo制御のどちらの場合
においても、発光タイミングはシャッタ秒時より遅いと
意味はなさないので、そのときには、発光タイミングを
シャッタ秒時とする。即ち、 TF ≧Ts なら TF ←Ts これをTv値にすると TVF≦Tvs なら TVF←Tvs 又、このときにはこのタイミングをもとに発光時間を、
改めて求めなおす必要がある。(13)式でTvp=Tvs
として、 GVF′=Dv−Sv+Tvs−Tvo+Avo+5+充電電圧
補正B1 +プリ発光補正B2 を求め、このGVF′からテーブルを参照して発光時間を
求める。
【0047】GVF′=Dv−Sv+Tvs−Tvo+Avo+
5+充電電圧補正B1 +プリ発光補正B2 発光タイミング=Ts 以上の計算で本実施例のFM制御が行われる。
【0048】一般に、ストロボは発光時間が短くなるに
従って、充電電圧の低下によるGv値の低下が大きくな
る。そのため、充電電圧補正B1 やプリ発光補正B
2 を、単に充電電圧のみで補正するのは適切ではない。
従って、本実施例では、必要なGvと充電電圧のマトリ
ックスによって補正値を求めている。これにより、Gv
値と発光時間のテーブルが1つだけでも、非常に精度の
高いFM制御を実現できる。
【0049】以上を整理すると、FM演算は以下の如く
行われる。
【0050】 1)領域の判断:Avx≦N……FNoの制御領域 Avx>N……GNoの制御領域 但し、Avx=GVM−充電電圧補正値A1 −プリ発光補正
値A2 +Sv−Dv N=Tvp−Tvo+Avo+5 2)FNo制御領域: 発光時間=略フル発光の時間 発光タイミング=2(1 −TVFVF=GVM−充電電圧補正値A1 −プリ発光補正値A2
+Sv−Dv+Tvo−Avo−5 但し、開放より遅い時は開放のタイミングにする。
【0051】3)GNo制御領域:発光時間=GVF′か
ら(Gv値,発光時間)テーブルを参照して求める。 GVF′=Dv−Sv+Tvp−Tvo+Avo+5+充電電圧
補正B1 +プリ発光補正B2 発光タイミング=Tp Tp=2(1 −Tvp 4)上記2),3)において、TVF≦Tvsのとき発光時
間=GVF′から(Gv値,発光時間)テーブルを参照し
て求める。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、赤目
現象を軽減するためのプリ発光により低下した充電電圧
に相当する分、カメラの絞り値、またはストロボ装置の
発光時間を補正するようにしたので、適正露出で撮影が
できるという顕著な効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す赤目軽減機能付カメラ
におけるストロボ制御装置のブロック構成図。
【図2】上記図1における設計用FMv線図。
【図3】本実施例が適用されたカメラにおけるレリーズ
後の一連のカメラ動作のタイミングチャート。
【図4】本実施例が適用されたカメラにおけるレリーズ
後の一連のカメラ動作を示すフローチャート。
【図5】本実施例が適用されたカメラにおけるレリーズ
後の一連のカメラ動作を示すフローチャート。
【図6】上記図3〜図5における露光動作のタイミング
チャート。
【図7】上記図3〜図5における露光動作のフローチャ
ート。
【図8】上記図7におけるサブルーチン“FLUSH”
の詳細を示すフローチャート。
【図9】上記図5におけるサブルーチン“プリ発光”の
詳細を示すフローチャート。
【図10】露出値と露光秒時とから露光量を算出するた
めの特性線図。
【図11】露出値と露光秒時とから露光量を算出するた
めの特性線図。
【符号の説明】
1………ストロボ制御装置 3………フィルム感度検出手段(フィルム感度情報出力
手段) 4………Sv値算出手段(フィルム感度情報出力手段) 5………測距手段(被写体距離情報出力手段) 6………Dv値演算手段(被写体距離情報出力手段) 7………Avx判定手段(絞り値を求める演算手段) 12………第1の発光制御データ記憶手段(発光時間制
御手段) 15………第2の発光制御データ記憶手段(発光時間制
御手段) 16………選択手段(比較手段および発光時間制御手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 登 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 15/05 G03B 7/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充電電圧に応じた光量で発光するストロ
    ボ装置を備え、このストロボ装置を利用して撮影直前に
    プリ発光を行う赤目軽減機能付カメラにおいて、 上記プリ発光により低下された充電電圧に相当する分、
    カメラの絞り値を補正する手段を設けたことを特徴とす
    る赤目軽減機能付カメラ。
  2. 【請求項2】 充電電圧に応じた光量で発光するストロ
    ボ装置を備え、このストロボ装置を利用して撮影直前に
    プリ発光を行う赤目軽減機能付カメラにおいて、 上記プリ発光により低下された充電電圧に相当する分、
    上記ストロボ装置の発光時間を補正する手段を設けたこ
    とを特徴とする赤目軽減機能付カメラ。
JP5262541A 1993-10-20 1993-10-20 赤目軽減機能付カメラ Expired - Fee Related JP2969543B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5262541A JP2969543B2 (ja) 1993-10-20 1993-10-20 赤目軽減機能付カメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5262541A JP2969543B2 (ja) 1993-10-20 1993-10-20 赤目軽減機能付カメラ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2032194A Division JP2524416B2 (ja) 1990-02-13 1990-02-13 ストロボ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06258696A JPH06258696A (ja) 1994-09-16
JP2969543B2 true JP2969543B2 (ja) 1999-11-02

Family

ID=17377247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5262541A Expired - Fee Related JP2969543B2 (ja) 1993-10-20 1993-10-20 赤目軽減機能付カメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2969543B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004252413A (ja) * 2003-01-31 2004-09-09 Fuji Photo Film Co Ltd カメラ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06258696A (ja) 1994-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5229856A (en) Method for the control of stroboscopic light used in electronic still cameras
US4984006A (en) Brightness measuring apparatus for providing adequate object brightness and a flashlight emission apparatus providing adequate exposure, irrespective of photographing conditions
JP3077791B2 (ja) ストロボ内蔵カメラ
JP2505640Y2 (ja) カメラシステム
JPS5855916A (ja) 絞り開口制御装置
JP2969543B2 (ja) 赤目軽減機能付カメラ
JPS63303329A (ja) カメラの撮影モ−ド切換装置
JPS61162032A (ja) 可変焦点カメラの露出制御装置
JP2524416B2 (ja) ストロボ制御装置
US6597866B2 (en) Camera for taking a picture in a good focus condition
JP3141027B2 (ja) カメラ
JPH08171118A (ja) ストロボ内蔵カメラ
JP3002745B2 (ja) 電子カメラ
JP3709243B2 (ja) カメラ
JP2893114B2 (ja) 画像記録装置
JPH08240834A (ja) カメラ
JP3113341B2 (ja) カメラの測光装置
JP3177942B2 (ja) ストロボ内蔵カメラ
JPH06222259A (ja) 自動焦点カメラ
JPH0777726A (ja) カメラシステム
JP2976233B2 (ja) ストロボ撮影における赤目防止装置
JP2526097B2 (ja) スロ―シンクロ撮影可能カメラ
JPH02161877A (ja) 電子スチルカメラ
JP2002006362A (ja) カメラ
JPH08304908A (ja) 情報記録機能付カメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990727

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees