JPH05156926A - ディーゼル機関用パティキュレートトラップ - Google Patents

ディーゼル機関用パティキュレートトラップ

Info

Publication number
JPH05156926A
JPH05156926A JP3349036A JP34903691A JPH05156926A JP H05156926 A JPH05156926 A JP H05156926A JP 3349036 A JP3349036 A JP 3349036A JP 34903691 A JP34903691 A JP 34903691A JP H05156926 A JPH05156926 A JP H05156926A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diesel engine
filter
particulates
exhaust gas
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3349036A
Other languages
English (en)
Inventor
Taro Uchiyama
太郎 内山
Kazuhiko Takesa
和彦 竹佐
Satoshi Ebato
智 江波戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AG Technology Co Ltd
Original Assignee
AG Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AG Technology Co Ltd filed Critical AG Technology Co Ltd
Priority to JP3349036A priority Critical patent/JPH05156926A/ja
Publication of JPH05156926A publication Critical patent/JPH05156926A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】パティキュレートの焼却処理を安定的かつ継続
的に行なえるディーゼル機関用パティキュレートトラッ
プを提供する。 【構成】フィルタ39の下方にパティキュレート受け部
51を設け、その底部にパティキュレートの焼却処理用
の電気ヒータ53を配置し、ディーゼル機関33に取付
けた回転センサ85と負荷センサ87の信号により、電
気ヒータ53に供給される電力を調節して、ヒータ53
の表面温度を適温に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル機関の排気
ガス中に含まれる、炭素を主成分とし、硫化物、酸化
鉄、未燃炭化水素の凝縮物等を含む微粒子(以下、総称
してパティキュレートと呼ぶ)を捕捉して除去するため
のディーゼル機関用パティキュレートトラップに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関から排出される排気ガス
には、炭素を主成分とするパティキュレートが多く含ま
れており、ガソリン機関からの排気ガスに比べて窒素酸
化物(NOx )の排出レベルが高いという問題がある。
【0003】NOx については、ディーゼル機関の排気
ガス中の残留酸素濃度が高いため、ガソリン機関の排気
ガス処理に用いられている三元触媒が転用できず、ディ
ーゼル機関独自の排気ガス処理技術が必要とされ、触媒
を開発する努力がなされているが、未だ実用的な目途を
得るまでには至っていない。
【0004】一方、噴射時期の調整を始めとする比較的
実用性の高いNOx 低減対策による場合には、NOx
低減できる反面、パティキュレートの排出が増加する傾
向にある。このため、NOx 低減対策とパティキュレー
ト除去対策とを組合せた総合的な排気ガス処理対策が検
討されている。
【0005】そして、パティキュレート除去対策とし
て、すでに各種のディーゼル機関用パティキュレートト
ラップが提案されている。
【0006】例えば、特開昭57−35918号には、
図5に示すようなセラミックス製のハニカム型フィルタ
が開示されている。
【0007】このフィルタ1は、濾壁3で区画された互
いに平行な複数のセル5を有するいわゆるハニカム構造
をなし、一方の端面Aにおいては約半分のセル5aがシ
ール材7によって市松模様状に塞がれ、他方の端面Bに
おいては、端面Aにおいて塞がれるセル5aは開口し、
端面Aにおいて開口しているセル5bが同じくシール材
9によって塞がれた構造をなしている。
【0008】このフィルタ1の一方の端面Bからディー
ゼル機関の排気ガスを導入すると、排気ガスは含塵ガス
流路であるセル5a内に導入されて通気性のある濾壁3
を通過し、その際に含塵ガス中に含まれているパティキ
ュレートがセル5aの濾壁面に捕捉され、パティキュレ
ートが除去された清浄な排気ガスとなって清浄ガス流路
であるセル5bを通って他方の端面Aより流出する。
【0009】また、特開昭56−124417号には、
図6に示すようなセラミックス製のフィルタが開示され
ている。このフィルタ11は、全体として直方体の外形
を有し、相互に平行な複数枚の長方形状の板状体13、
15と、リブ17、21、スペーサ19、23とから構
成されている。これらの板状体13、15と、リブ1
7、21、スペーサ19、23はいずれもフィルタ機能
を有する通気性の多孔質セラミックスからなっている。
【0010】板状体13はフィルタ11の上面と下面と
を形成し、板状体15は上下面の板状体13の間に複数
枚平行に配置されている。板状体13、15の間には、
フィルタ11の長手方向に走るリブ17、スペーサ19
と、上記と直交する方向に走るリブ21、スペーサ23
とが交互に配置され、隣接する板状体13、15を互い
に連結している。リブ17は、板状体13、15の間の
長手方向に沿った両側面を形成し、スペーサ19は、リ
ブ17の間を複数に区画して長手方向に沿ったガス流路
25を形成している。同様に、リブ21は、板状体1
3、15の間の上記と直交する方向に沿った両側面を形
成し、スペーサ23は、リブ21の間を複数に区画して
その方向に沿ったガス流路27を形成している。
【0011】したがって、フィルタ11は、長手方向に
沿って走る複数のガス流路25と、それと直交する方向
に沿って走る複数のガス流路27とを有し、これらのガ
ス流路25、27が板状体15を境として上下に交互に
形成された構造をなしている。なお、ガス流路25、2
7の両端は、フィルタ11の対向する端面でいずれも開
口している。
【0012】このフィルタ11においては、ガス流路2
5の開口する2つの端面のうち一方の端面を直接または
間接的に閉塞しておき、他方の開口している端面からデ
ィーゼル機関の排気ガスを導入する。あるいは、ガス流
路25の2つの開口する両端面から同時にディーゼル機
関の排気ガスを導入する。そして、排気ガスが板状体1
5を通過してガス流路27へ流出する際に、板状体15
が濾壁となってパティキュレートがガス流路25の濾壁
面に捕捉される。パティキュレートが除去された清浄な
排気ガスは、ガス流路27を経て系外へ排出される。
【0013】ところが、このようなフィルタを用いたパ
ティキュレートトラップにおいては、捕捉されたパティ
キュレートがフィルタの濾壁面に堆積し、運転時間の経
過とともにフィルタが目詰まりを起こし、排気ガスの通
気圧損が増大しディーゼル機関の出力が低下することに
なる。
【0014】パティキュレートによって目詰まりしたフ
ィルタを再生する方法として、実開昭62−35849
号には、フィルタの排気ガス入口上流側にバーナを設
け、このバーナからの高温燃焼ガスによってフィルタの
濾壁面上に堆積しているパティキュレートに着火し、こ
れを燃焼させて焼却処理するようにしたパティキュレー
トトラップが開示されている。
【0015】また、特開昭56−92318号には、排
気ガス流路を2系統に分割して、それぞれの流路にパテ
ィキュレートトラップを配置し、パティキュレートトラ
ップのフィルタの再生を交互に行なう方式が提案されて
いる。この場合、フィルタの再生は上記と同様に、フィ
ルタの濾壁面上でパティキュレートに着火し、燃焼させ
て焼却する方法が採用されている。
【0016】しかしながら、捕捉されたパティキュレー
トをフィルタ上で焼却する従来の方法では、パティキュ
レートの燃焼熱によってフィルタが溶損したり、フィル
タ内部の温度分布や熱衝撃に起因する熱応力によってフ
ィルタに亀裂が発生するという問題があった。
【0017】また、ディーゼル機関の排気ガス中には、
無視できない量の不燃成分(例えば灰分の他、ディーゼ
ル機関や配管から出る鉄分等)が含有されており、これ
らの不燃成分は、焼却によって除去できずにフィルタ上
に蓄積され、長期間の運転によってフィルタの通気圧損
が増大するという問題もあった。
【0018】このような問題点を解決するために、本出
願人は、図7に示すようなディーゼル機関用パティキュ
レートトラップを既に提案している。
【0019】このディーゼル機関用パティキュレートト
ラップ31は、ディーゼル機関33から延出する排気管
35を2つに分岐させ、それぞれに導入管55a、55
bを介してケーシング37a、37bを取付けている。
そしてケーシング37a、37b内に、パティキュレー
トを捕捉するためのフィルタ39a、39bをシール材
41を介して固定し、収容している。
【0020】フィルタ39a、39bには、上方から下
方に貫通する複数の含塵ガス流路43と、側方に開口す
る複数の清浄ガス流路45とが通気性を有する多孔質材
の濾壁で区画されて形成されている。
【0021】一方、ケーシング37a、37bの清浄ガ
ス流路45が開口する側には、フィルタに対応するよう
に清浄ガスの排出管47a、47bがそれぞれ接続さ
れ、さらに各排出管47a、47bには、排気ガスの上
流側に向けて開口する圧縮気体噴射用の逆洗ノズル49
a、49bが設けられている。逆洗ノズル49a、49
bは、圧縮空気容器61に配管63及び電磁弁59a、
59bを介して接続されている。
【0022】ケーシング37a、37bの下方にはパテ
ィキュレート受け部51a、51bが配置されており、
その底部には、パティキュレート受け部51a、51b
に移されたパティキュレートに着火し、焼却するための
電気ヒータ53a、53bが設けられている。
【0023】ディーゼル機関から送られる排気ガスは、
導入管55a、55bを経てフィルタ39a、39bの
含塵ガス流路43内に、その上部開口端から導入され
る。排気ガスの大部分はフィルタ39の濾壁を通過して
清浄ガス流路45内に入り、排出管47a、47bを経
て排出される。このとき、排気ガス中のパティキュレー
トは、濾壁を通過できず、含塵ガス流路43の濾壁面に
付着し堆積する。こうした集塵操作を所定時間行なった
後、短時間の逆洗を行なう。
【0024】逆洗操作を行なう場合には、まず開閉弁5
7aまたは57bを閉じ、例えば0〜1秒の後に電磁弁
59aまたは59bを開いて圧縮空気容器61に貯めて
ある圧縮空気を配管63を経て逆洗ノズル49aまたは
49bから、例えば0.1〜1秒間噴射する。噴射され
た圧縮気体は、パルス流となってフィルタの清浄ガス流
路45から濾壁を通過して含塵ガス流路43へと、パテ
ィキュレート捕集操作時とは逆の方向へ流れる。
【0025】圧縮気体を逆方向に噴射して逆洗操作を行
なうと、フィルタ39aまたは39bの含塵ガス流路4
3の濾壁面に付着、堆積していたパティキュレートがフ
ィルタの濾壁面から剥離する。剥離したパティキュレー
トの大部分は、ケーシング37の下方に設けられたパテ
ィキュレート受け部51a、51bへ落下する。
【0026】このようにして、集塵操作においてフィル
タ39aまたは39bの含塵ガス流路43内に捕捉され
たパティキュレートは、逆洗操作によってパティキュレ
ート受け部51a、51bへ集められ、一定の電力が連
続的または断続的に供給される電気ヒータ53a、53
bによって着火され、焼却される。
【0027】そして、この逆洗操作をフィルタ39aと
フィルタ39bについて交互に行なうことにより、ディ
ーゼル機関の排気ガス中のパティキュレートを長期間連
続して捕捉し、処理することができるようになってい
る。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ディーゼル機関用パティキュレートトラップでは、ディ
ーゼル機関の運転状態を考慮することなく、電気ヒータ
に常に一定の電力を連続的または断続的に供給してパテ
ィキュレートの焼却を行なっていたが、ディーゼル機関
の運転モードにより、電気ヒータの付近を流れる排気ガ
スの温度や流量が異なるので次のような問題があった。
【0029】すなわち、ディーゼル機関の負荷の高い状
態では、パティキュレートがその発生量が多くなって電
気ヒータの上に厚く堆積するとともに、排気ガスがその
温度が高温となって電気ヒータ付近に流れ込むため、通
電による電気ヒータ自身の発熱に加えて、パティキュレ
ートの急激な燃焼熱と、高温の排気ガスの熱が作用し
て、電気ヒータが過熱されて断線することがあった。
【0030】逆に、ディーゼル機関の負荷の低い状態で
は、電気ヒータ付近に低温の排気ガスが流入し、電気ヒ
ータが冷却されて、その表面温度が低下するので、場合
によってはパティキュレートの着火点以下の温度にな
り、パティキュレートに着火することができなくなるこ
ともあった。
【0031】このように、電気ヒータが断線したり、温
度低下したりして、パティキュレートに着火できなくな
ると、焼却処理されないでパティキュレート受け部に残
留するパティキュレートの量が異常に増加し、逆洗によ
るフィルタの再生、すなわちパティキュレートの払い落
しができなくなり、最後にはフィルタが完全に目詰まり
して、ディーゼル機関の運転ができなくなるという問題
があった。
【0032】したがって、本発明の目的は、パティキュ
レート受け部においてパティキュレートの焼却処理を安
定的、かつ継続的に行うことができるディーゼル機関用
パティキュレートトラップを提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明のディーゼル機関用パティキュレートトラッ
プは、濾壁で区画された含塵ガス流路と清浄ガス流路と
を有するフィルタと、前記含塵ガス流路にパティキュレ
ートを含むディーゼル機関の排気ガスを導入する導入管
と、前記清浄ガス流路から流出する清浄ガスを排出する
排出管と、前記清浄ガス流路から前記含塵ガス流路へと
逆方向に流れるガス流を間欠的に発生させる逆洗手段
と、逆洗によって前記フィルタの濾壁から払い落とされ
るパティキュレートを受けるように配置され、底部に電
気ヒータを有するパティキュレート受け部とからなり、
排気ガスの温度と流量を直接的または間接的に検知する
センサを配設し、前記センサから送られる信号に応じて
前記電気ヒータに対する電力の供給量を制御する制御手
段を設けたことを特徴とするものである。
【0034】本発明のディーゼル機関用パティキュレー
トトラップの好ましい態様においては、前記排気ガスの
温度と流量を直接的または間接的に検知するセンサが、
回転センサと負荷センサとの組合せ、または回転センサ
とアクセル開度センサとの組合せからなっている。
【0035】
【作用】本発明のディーゼル機関用パティキュレートト
ラップでは、排気ガスの温度及び流量を直接的または間
接的に検知するセンサを配設し、このセンサから送られ
る信号に応じて電気ヒータへの電力供給量を制御する制
御手段を設けているので、例えば、排気ガスの温度が高
く、流量が多いときには、電気ヒータへの電力供給量を
低減させ、排気ガスの温度が低く、流量が少ないときに
は、電気ヒータへの電力供給量を増大させるなど、ディ
ーゼル機関の運転モードに応じて電気ヒータへの電力供
給量を調整することができ、それによって電気ヒータの
表面温度を常に適切な状態に保つことができる。このた
め、電気ヒータが過熱されて断線したり、パティキュレ
ートの着火点以下にまで冷却されたりすることがなくな
り、パティキュレートの焼却処理を確実に行なわせるこ
とができる。
【0036】本発明の好ましい態様においては、回転セ
ンサによって、排気ガスの流量を間接的に検出すること
ができ、負荷センサまたはアクセル開度センサによって
排気ガスの温度と流量を間接的に検出することができ、
これらの検出データから、パティキュレートの燃焼状態
や、電気ヒータ付近の温度を予測して、それに応じた電
力を電気ヒータに供給することができる。また、負荷セ
ンサやアクセル開度センサの代わりに、排ガス温度セン
サや酸素濃度センサを用いることもできる。
【0037】
【実施例】図1には、本発明のディーゼル機関用パティ
キュレートトラップの一実施例が示されている。
【0038】このディーゼル機関用パティキュレートト
ラップ71は、ディーゼル機関33の排気管35を2つ
に分岐させ、分岐させた排気経路のそれぞれに取付けら
れている。すなわち、分岐させた排気管35に、導入管
55a、55bを介してケーシング37a、37bを取
付け、これらのケーシング37a、37b内にパティキ
ュレートを捕捉するためのフィルタ39a、39bをシ
ール材41を介して収容している。また、ケーシング3
7a、37bのフィルタ39a、39bで濾過された排
気ガスの出口には、排出管47a、47bが接続されて
いる。
【0039】排出管47a、47bには、配管63及び
電磁弁59a、59bを介して圧縮空気容器61に接続
された逆洗ノズル49a、49bが、その噴出口を排気
ガスの上流側に向けて開口するように配置されている。
圧縮空気容器61は、図示しないコンプレッサに接続さ
れている。
【0040】逆洗ノズル49a、49bが設けられてい
る箇所よりもさらに下流の排出管47a、47b内に
は、開閉弁57a、57bが配置されている。開閉弁5
7a、57bとしては、例えばディーゼル機関駆動のト
ラックで使用されているエキゾーストブレーキ用バタフ
ライ弁が好適に使用される。なお、この開閉弁57a、
57bは、図示しないエアシリンダで作動し、通常の状
態においては開放状態となっている。
【0041】フィルタ39a、39bとしては、図3に
示す構造のものが好ましく使用される。このフィルタ3
9は、多孔質コーディエライトセラミックスからなり、
全体として板状をなすフィルタ素子73に、板幅方向に
上下に貫通する複数の含塵ガス流路43と、上下縁部に
沿って突出するリブ75とを設け、このフィルタ素子7
3の複数枚を、それらのリブ75と背面77とが当接す
るように積層し、接合して構成されている。その結果、
図中上方から下方に貫通する複数の含塵ガス流路43
と、側方に開口する複数の清浄ガス流路45とが通気性
のある多孔質材の濾壁で区画された構造をなしている。
フィルタ素子73のリブ75と背面77との接合は、耐
熱性の接着剤による接合、パッキンなどを挟み込んでの
締め付け、あるいはフィルタ素子を積層した状態で焼成
と同時に一体化させるなどの手段によって行なわれ、気
密性が確保されている。なお、リブ75を設ける代わり
に、接着剤自身の厚みによって、あるいは、同質材から
なる帯状のスペーサを挟んで隣接するフィルタ素子73
間の間隔を確保してもよい。
【0042】このフィルタ39では、含塵ガス流路43
と清浄ガス流路45とが直交するように形成されるた
め、含塵ガス流路43が上下方向となり、清浄ガス流路
45が横方向になるように配置させれば、清浄ガス流路
45から逆洗ガスを送入して含塵ガス流路43の濾壁に
捕捉されたパティキュレートを剥離させたとき、剥離し
たパティキュレートを含塵ガス流路43の下方に落下せ
しめることができる。すなわち、含塵ガスのフィルタへ
の入口とパティキュレートの落下口とを別々に設けるこ
とができ、パティキュレートを重力に逆らわずに、か
つ、排気ガスの流れに逆らわずに移動させて捕集するこ
とができる。
【0043】ただし、フィルタとしては、図4に示した
ハニカム型フィルタや、図6に示した直交流型フィルタ
も用いることもできる。図4に示したハニカム型フィル
タは、含塵ガスのフィルタへの入口とパティキュレート
の取り出し口とが同方向になるので、逆洗によって剥離
させたパティキュレートを排気ガスの流れに逆らって取
り出す必要があるが、濾壁3の全てを濾過壁として利用
することができるので、容積当りの有効濾過面積を大き
く取ることができる。
【0044】ケーシング37a、37bの下方には、パ
ティキュレート受け部51a、51bが設けられてい
る。この例ではパティキュレート受け部51a、51b
は全体として漏斗状をなしており、逆洗によってフィル
タ39a、39bから剥離されて落下するパティキュレ
ートを底部中央に集積する。
【0045】パティキュレート受け部51a、51bの
底部には、パティキュレートに着火して焼却処理するた
めの電気ヒータ53a、53bが配置されている。電気
ヒータ53a、53bは、電力を制御するパワートラン
ジスター81を介してバッテリ83に接続されており、
バッテリ83から給電される。この実施例では、電気ヒ
ータ53a、53bとして、外径8mm、表面電力密度
3.0W/cm2 、電源DC24V用のU字形をしたシ
ーズ型電気ヒータが用いられており、パティキュレート
への着火を確実にし、かつヒータの耐久性を確保するた
めに、表面温度が550〜1100℃の範囲にあるよう
に設定されている。電気ヒータ53a、53bのシーズ
材としては、パティキュレート中に含まれる硫酸酸性成
分に対して耐食性を有する金属材料、例えばステンレス
310S、インコネル600を用いることが好ましい。
【0046】制御ユニット82は、CPU82a、RO
M82b、RAM82c、I/Oインターフェイス82
dを有し、これらがバスライン82eを介して互いに接
続されている。上記I/Oインターフェイス82dの入
力ポートに、ディーゼル機関33に取付けられた回転セ
ンサ85、負荷センサ87が接続され、また、I/Oイ
ンターフェイス82dの出力ポートが、駆動回路82f
を介して上記パワートランジスター81に接続されてい
る。
【0047】上記ROM82bには、制御プログラム、
及び図2に示すヒータ供給電力マップ(詳細は後述す
る)が記憶されており、また、RAM82cには、上記
回転センサ85、負荷センサ87で検出したディーゼル
機関の回転数データ、負荷データが格納されている。C
PU82aでは、RAM82cに格納されたデータに基
づいて上記ROM82bに記憶された制御プログラムに
従い、上記電気ヒータ53a、53bへ供給する電力を
設定する。
【0048】回転センサ85及び負荷センサ87は、デ
ィーゼル機関33から排出される排気ガスの温度と流量
を間接的に検知するものである。すなわち、排気ガスの
流量は、ディーゼル機関の回転数に比例するため、回転
センサ85によってディーゼル機関の回転数を検出する
ことにより、間接的に排気ガスの流量を検出することが
できる。また、排気ガスの温度は、ディーゼル機関の出
力に比例する傾向があるので、負荷センサ87によりデ
ィーゼル機関の負荷を検出することにより、間接的に排
気ガスの温度を検出することができる。
【0049】なお、この実施例では回転センサ85と負
荷センサ87を用いているが、回転センサ85とアクセ
ルの開度を検出するアクセル開度センサ89とを用いて
排気ガスの温度と流量を間接的に検知してもよい。ま
た、負荷センサ87に代えて、排気管35内に配置され
た排ガス温度センサ91や酸素濃度センサ93を用いる
こともできる。
【0050】次に、このパティキュレートトラップによ
り排気ガス中のパティキュレートを捕捉、除去する方法
について述べる。
【0051】ディーゼル機関33から送られてきた排気
ガスは、導入管55a、55bを経てフィルタ39a、
39bの含塵ガス流路43内に、その上部開口端から流
入する。含塵ガス流路43内に流入した排気ガスはフィ
ルタ39a、39bの濾壁を通過して清浄ガス流路45
内に入り、排出管47a、47bを経て系外へ排出され
る。このとき、排気ガス中のパティキュレートは、フィ
ルタ39a、39bの濾壁を通過できず、含塵ガス流路
43の濾壁面に付着堆積し、排出管47a、47bから
はパティキュレートが除かれた清浄ガスが排出される。
このような集塵操作を所定時間行ない、含塵ガス流路4
3の濾壁面に所定量のパティキュレートを付着、堆積さ
せた後、短時間の逆洗再生を行う。
【0052】逆洗操作を行なう場合には、まず、開放状
態となっている開閉弁57aまたは57bを閉じ、それ
から0.05〜3秒、好ましくは0.05〜0.5秒後
に、電磁弁59aまたは59bを0.02〜2秒、好ま
しくは0.02〜0.1秒間開放して、逆洗ノズル49
aまたは49bから圧縮空気を噴出させる。噴射された
圧縮空気は、パルス流となってフィルタ39aまたは3
9bの清浄ガス流路45から濾壁を通過して含塵ガス流
路43へと、パティキュレート捕集操作時とは逆の方向
へ流れ、含塵ガス流路43の濾壁面に付着、堆積したパ
ティキュレートを剥離せしめる。このようにして剥離さ
れたパティキュレートの一部は含塵ガス流路43内に浮
遊するが、パティキュレートの大部分はケーシング37
aまたは37bの下方に設けられたパティキュレート受
け部51aまたは51bへ落下し、電気ヒータ53aま
たは53bの上に堆積する。
【0053】圧縮空気の噴出が終了した後、0.05〜
3秒、好ましくは0.05〜0.5秒後に、再び開閉弁
57aまたは57bが開放され、ディーゼル機関33か
ら送られた排気ガスは、フィルタ39a、39b及び排
出管47a、47bの双方を経由して系外へ排出され
る。
【0054】なお、この実施例の装置では排気管35を
2つに分岐させ、それぞれにパティキュレートトラップ
を設置しているので、上記逆洗操作は、2つのフィルタ
39a、39bに対して交互に、所定時間ずつずらして
行なう。すなわち、あるシステムについて逆洗を行なっ
ている間にはディーゼル機関からの排気ガスや吹き込ま
れた圧縮気体が、逆洗を行なっていない他のシステムを
経由して排出されるようにする。このようにすれば、逆
洗時にはわずかな背圧上昇しか生ぜず、ディーゼル機関
に対する負担を小さくすることができる。
【0055】これら一連の逆洗操作は、フィルタ39
a、39bによりパティキュレートを所定時間捕捉した
後に再開され、以後このような逆洗再生サイクルを、デ
ィーゼル機関の運転期間中断続的に行なう。なお、例え
ば電磁弁59a、59bの開放時間など、逆洗を行なう
際のそれぞれの時間は、フィルタ39a、39bの通気
圧損が長期に亙って一定レベル以下に維持されるよう
に、個々のケースによって調整される。また、一連の逆
洗操作は、通気圧損を検知するセンサの信号に基づくコ
ンピュータ制御などによって、自動的に行なわれるよう
にすることが好ましい。
【0056】次に、パティキュレートを電気ヒータ53
a、53b上に堆積させた状態で、ヒータ53a、53
bに、電力を供給してパティキュレートに着火し、これ
を焼却する。なお、この際、例えば圧縮空気容器61か
ら燃焼用の空気をパティキュレート受け部51a、51
bに送ってパティキュレートの焼却を促進するようにす
ることもできる。
【0057】この場合、ディーゼル機関33の負荷の高
い状態においては、排気ガスの温度が高くなるだけでな
く、発生するパティキュレートも多量になる。このた
め、電気ヒータ53a、53bに一定の電力を供給して
パティキュレートの焼却を行なうと、電気ヒータ53
a、53bの表面温度が上昇するとともに、ヒータ53
a、53b付近に高温の排気ガスが流れ込んで、堆積し
たパティキュレートが急激に燃焼してヒータ53a、5
3bの周囲の温度が異常に上昇し、ヒータ53a、53
bが過熱されて断線することがある。
【0058】一方、アイドリング状態など、ディーゼル
機関33の負荷の低い状態では、ディーゼル機関33か
ら送られてくる排気ガスの温度は低くなる。このような
低温の排気ガスがパティキュレート受け部51a、51
bへ流入し、電気ヒータ53a、53bに接触すると、
ヒータ53a、53bの表面温度が低下して、パティキ
ュレートに着火できなくなり、パティキュレートの焼却
処理を行なうことができなくなることがある。
【0059】そこで、本発明のディーゼル機関用パティ
キュレートトラップでは、パティキュレート受け部51
a、51bに流入する排気ガスの温度と流量を直接的ま
たは間接的に検出し、この排気ガスの温度と流量に応じ
て電気ヒータ53a、53bへの電力供給量を調節する
ことにより、電気ヒータ53a、53bの表面温度が常
に適温となるようにしている。すなわち、回転センサ8
5と負荷センサ87が、ディーゼル機関33の回転数と
負荷を検出し、検知した情報を信号に変えて制御ユニッ
ト82に送る。制御ユニット82は、各センサ85、8
7から送られた情報に応じてバッテリ83から電気ヒー
タ53a、53bへ供給される電気量をコントロールし
てヒータ53a、53bの表面温度を調節する。
【0060】上記制御ユニット82における制御動作の
一例を図5のフローチャートに従って説明する。
【0061】まず、ステップ101(以下、S101と
略す)で、ディーゼル機関の回転数と負荷を回転センサ
85、負荷センサ87の出力信号から検出し、S102
で、上記ディーゼル機関の回転数と負荷をパラメータと
して、ヒータ供給電力マップに基づきヒータ供給電力を
検索する。
【0062】このヒータ供給電力マップは、三次元マッ
プとし、上記ディーゼル機関の回転数と負荷で特定する
領域には、予め実験などから求めた最適なヒータ供給電
力が格納されている。例えば、図2のマップにおいて、
Lの状態(アイドリング状態、またはディーゼル機関の
回転数及び負荷が高域である場合)では、電力密度が
0.9W/cm2 、Mの状態(ディーゼル機関の回転数
及び負荷が中域である場合)では、2.2W/cm2
Hの状態(ディーゼル機関の回転数及び負荷が低域であ
る場合)では、3.6W/cm2 となるデータが記憶さ
れている。
【0063】なお、ディーゼル機関の回転数の区分は、
例えば、最高回転数の30%未満を低回転域、30%以
上60%未満を中回転域、60%以上を高回転域として
設定することができる。また、負荷またはアクセル開度
については、30%未満を低域、30%以上70%未満
を中域、70%以上を高域として区分することができ
る。
【0064】そして、S103において、上記S102
で検索したヒータ供給電力に対応する制御信号(例えば
デューティ信号)を、駆動回路82fを介してパワート
ランジスター81へ出力し、ルーチンを抜ける。
【0065】このように、ディーゼル機関の運転モード
に応じて100〜400Wの電力を供給して、ヒータ5
3a、53bの表面温度が常に550〜1100℃の範
囲内にあるように制御することによって、パティキュレ
ートの焼却処理を安定的、かつ継続的に行なうことがで
きる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のディーゼ
ル機関用パティキュレートトラップによれば、電気ヒー
タ付近に流れ込む排気ガスの温度と流量をセンサによっ
て直接的または間接的に検出し、排気ガスの温度と流量
に応じてヒータに供給する電気量を制御して、電気ヒー
タの表面温度を常に適温に保つことができる。このた
め、パティキュレートの焼却処理を安定的、かつ継続的
に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディーゼル機関用パティキュレートト
ラップの一実施例を示す概略側面図。
【図2】図1に示す装置において供給電力マップの一例
を示す説明図。
【図3】図1に示す装置において好適に用いられるフィ
ルタを示す斜視図。
【図4】本発明のディーゼル機関用パティキュレートト
ラップで用い得るフィルタの他の例を示す斜視図。
【図5】電気ヒータの制御手順を示すフローチャート。
【図6】本発明のディーゼル機関用パティキュレートト
ラップで用い得るフィルタの更に他の例を示す斜視図。
【図7】従来のディーゼル機関用パティキュレートトラ
ップの一例を示す側面図。
【符号の説明】
1,39,39a,39b:フィルタ 31,71:パティキュレートトラップ 33:ディーゼル機関 35 排気管 37a,37b:ケーシング 41:シール材 43:含塵ガス流路 45:清浄ガス流路 47a,47b:排出管 49a,49b:逆洗ノズル 51a,51b:パティキュレート受け部 53a,53b:電気ヒータ 55a,55b:導入管 57a,57b:開閉弁 59a,59b:電磁弁 61:圧縮空気容器 63:配管 81:パワートランジスター 82:制御ユニット 83:バッテリ 85:回転センサ 87:負荷センサ 89:アクセル開度センサ 91:排ガス温度センサ 93:酸素濃度センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濾壁で区画された含塵ガス流路と清浄ガス
    流路とを有するフィルタと、前記含塵ガス流路にパティ
    キュレートを含むディーゼル機関の排気ガスを導入する
    導入管と、前記清浄ガス流路から流出する清浄ガスを排
    出する排出管と、前記清浄ガス流路から前記含塵ガス流
    路へと逆方向に流れるガス流を間欠的に発生させる逆洗
    手段と、逆洗によって前記フィルタの濾壁から払い落と
    されるパティキュレートを受けるように配置され、底部
    に電気ヒータを有するパティキュレート受け部とからな
    るディーゼル機関用パティキュレートトラップにおい
    て、排気ガスの温度と流量を直接的または間接的に検知
    するセンサを配設し、前記センサから送られる信号に応
    じて前記電気ヒータに対する電力の供給量を制御する制
    御手段を設けたことを特徴とするディーゼル機関用パテ
    ィキュレートトラップ。
  2. 【請求項2】前記排気ガスの温度と流量を直接的または
    間接的に検知するセンサが、ディーゼル機関の回転セン
    サと負荷センサとの組合せ、またはディーゼル機関の回
    転センサとアクセル開度センサとの組合せからなる請求
    項1に記載のディーゼル機関用パティキュレートトラッ
    プ。
JP3349036A 1991-12-06 1991-12-06 ディーゼル機関用パティキュレートトラップ Withdrawn JPH05156926A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3349036A JPH05156926A (ja) 1991-12-06 1991-12-06 ディーゼル機関用パティキュレートトラップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3349036A JPH05156926A (ja) 1991-12-06 1991-12-06 ディーゼル機関用パティキュレートトラップ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05156926A true JPH05156926A (ja) 1993-06-22

Family

ID=18401063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3349036A Withdrawn JPH05156926A (ja) 1991-12-06 1991-12-06 ディーゼル機関用パティキュレートトラップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05156926A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3303722B2 (ja) 内燃機関の排気微粒子除去装置
JPH1030428A (ja) 排ガス浄化方法及び排ガスフィルタ並びにこれを用いた排ガスフィルタ浄化装置
JPH01159408A (ja) ディーゼルエンジンの排気ガスの処理装置および処理方法
KR101023438B1 (ko) 디젤엔진의 배기가스 저감 장치
JPH05156926A (ja) ディーゼル機関用パティキュレートトラップ
US5966928A (en) Particulate incinerating method and mechanism for exhaust black smoke removing system
JPH05163931A (ja) ディーゼル機関用パティキュレートトラップ
JP2552394B2 (ja) 黒煙除去装置の再生時期検出装置
JPH05133215A (ja) デイーゼル機関用パテイキユレートトラツプ
JPH05168834A (ja) 排気ガス微粒子浄化装置
JPH0579315A (ja) デイーゼル機関用パテイキユレートトラツプ
JPH0771226A (ja) 排気微粒子浄化装置
JP2926769B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3000762B2 (ja) 排気微粒子浄化装置
JP2847737B2 (ja) 排気黒煙の除去方法
JPH05163929A (ja) 排気微粒子浄化装置
JP2605826Y2 (ja) エンジンの排気ガス浄化装置
JP3087397B2 (ja) ディーゼル機関用パティキュレートトラップ
JP2954609B2 (ja) 排気黒煙除去装置
JPH08260944A (ja) Dpfバーナー再生装置
JP3580563B2 (ja) 内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置
JPH05156925A (ja) ディーゼル機関用パティキュレートトラップ
JPH04353210A (ja) パティキュレートトラップフィルタの再生方法
JPH0544431A (ja) デイーゼル機関用パテイキユレートトラツプ
JPH07233720A (ja) 排気ガス微粒子浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990311