JPH05156403A - 金色焼結合金 - Google Patents

金色焼結合金

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JPH05156403A
JPH05156403A JP31713591A JP31713591A JPH05156403A JP H05156403 A JPH05156403 A JP H05156403A JP 31713591 A JP31713591 A JP 31713591A JP 31713591 A JP31713591 A JP 31713591A JP H05156403 A JPH05156403 A JP H05156403A
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JP
Japan
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powders
elements
weight
metals
molding
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Application number
JP31713591A
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Inventor
Hiroshi Hamashima
浩 浜島
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】強度、硬度、耐食性に優れた鮮明な金色焼結合
金を得る。 【構成】鉄族金属、および5a族金属中に占めるNbの
割合を40重量%以上、非金属元素である炭素と窒素の
合量中に占める炭素の割合を3重量%以下に、そして平
均結晶粒径を2〜7μmにすることにより良好な金色を
した耐食性、耐チッピング性(加工性)に優れた焼結合
金を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、装飾用に使用
される金色を呈する金色焼結合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、装飾用に使用される金色
を呈する材料としては、純金やこれらの合金、黄銅等の
各種金属、または、金属表面に金メッキを施したものが
使用されていたが、これらはいずれも硬度が低く、これ
により、硬質物質との接触により表面に傷が生じ易く、
或は割れ等が発生するという欠点があった。そこで最近
においては、上記のような欠点を解決すべく、金属の窒
化物、例えば、窒化チタン(TiN)等をNi、Co等
の金属で結合させた金色焼結合金が用いられるようにな
ってきている(特公平2−58335号公報等参照)。
【0003】ところで、上記のような金色焼結合金は一
般に焼結性が悪いために、このような焼結性を改善すべ
く、周期律表第4a、5a、6a族元素の炭化物や炭窒
化物等の各種の添加物を添加して焼成する必要があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の各種添加物の添加により、焼結体本来の黄金色から色
調が著しく変化するという問題があった。特に、焼結性
の改善に良好である周期律表第4a、5a、6a族元素
の炭化物および炭窒化物の添加においては、焼結体の色
調が赤銅色に変化してしまい鮮明で良好な金色の呈色が
得られないという問題があった。又、これらの添加物の
添加量が増えるほど、焼結体の研削加工時に脱粒が顕著
になるとともに、焼結体中のボイド(空孔)も増加し、
これにより、強度や硬度が低下したり、研磨しても鏡面
が得られ難いという問題があった。さらに、添加物の増
加に伴い、例えば、人間の汗や海水に対する耐食性が低
下するようになるという問題もあった。又、これら焼結
体は、耐チッピング性に劣り、装飾加工時に脱粒等が発
生しやすく、シャープエッジ加工が困難であるという問
題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鮮明で良好
な金色の色調を有し、かつ、強度および硬度が高く、か
つ、耐食性に優れ、かつ、耐チッピング性に優れてお
り、シャープエッジ加工を容易に行うことができる良好
な金色焼結合金を得るべく、種々の検討を重ねた結果、
非金属元素の窒素に対する炭素の割合を一定以下とし、
かつ、結合金属としての各種添加物の添加量を所定量に
制限するとともに、焼結体中のニオブの割合を所定量以
上とすることで色調の色差を所定値に制限し、かつ、焼
結体中の平均結晶粒径を所定値に制限すると、上記のよ
うな効果を得ることができることを突き止めた。
【0006】即ち、本発明の金色焼結合金は、チタンが
全量中60〜70重量%、鉄族金属および周期律表第5
a族元素が全量中8〜25重量%、残部が非金属元素で
ある炭素、窒素により構成されるとともに、前記非金属
元素に対する炭素の割合を5重量%以下としてなるもの
であり、かつ、チタンを除く金属元素中におけるニオブ
の占める割合を40重量%以上としてなり、色調が色差
a≦+0.5、b≧+8.0であり、かつ、平均結晶粒
径を2〜7μmとしてなるものである。鉄族金属として
はNiをはじめFe、Coがあり、周期律表第5a族元
素としてはV、Nb,Taがあり、非金属元素としては
窒素、炭素等がある。
【0007】そして、チタンを全量中60〜70重量%
としたのは、60重量%よりも少なくなると金色の色調
が薄くなり、70重量%を超えると焼結性が低下し、強
度が低下するからである。この量は63〜68重量%で
あることが望ましい。尚、チタンは焼結体中において、
主にTiNやTiCNとして存在し硬質相を形成する。
【0008】さらに、鉄族金属および周期律表第5a族
元素を全量中8〜25重量%としたのは、これらの量を
8重量%未満とすると焼結が困難となる傾向にあるから
であり、また、焼結体の強度が低下するからである。一
方、25重量%よりも多いと、焼結体の硬度の低下が顕
著になるとともに耐食性が低下するからである。尚、鉄
族金属および周期律表第5a族元素量は10〜20重量
%であることが望ましい。この鉄族金属は焼結体中にお
いて結合相を形成し、周期律表第5a族元素は硬質相或
は結合相を形成する。また、具体的には、鉄族金属は3
〜15重量%、周期律表第5a族元素は3〜15重量%
の割合で存在することが望ましい。
【0009】また、非金属元素に対する炭素の割合を3
重量%以下とし色差a≦+0.5、b≧+8.0とした
のは、3重量%よりも多くなり色差a>+0.5、b<
+8.0となると、色調的には本来の黄金色から赤味が
強くなり、炭素比率の増加に伴い赤銅色から灰褐色へと
変化するようになる。従って、鮮明で良好な金色の色調
を保持するためには、非金属元素に対する炭素の割合を
3重量%以下にし、色差a≦+0.5、b≧+8.0に
する必要があるからである。特に、非金属元素の炭素の
割合は2.0重量%以下にすることが望ましい。
【0010】また、チタンを除く金属元素中におけるニ
オブの占める割合を40重量%以上としたのは、40重
量%未満とすると、焼結性が低下し、焼結体中にボイド
が発生し易くなり研削、研磨等の加工時に脱粒が著しく
発生し、強度が低下するようになり、また耐食性も低下
するからである。一方、焼結体中の結合金属に対するニ
オブの割合が40重量%以上であると焼結性が向上し、
上記のような問題が生じないからである。これは、Nb
の添加により、硬質相と結合相との濡れ性が改善される
からと考えられる。
【0011】また、金色焼結合金の平均結晶粒径を2〜
7μm以下としたのは、7μmより大きくするとクラッ
クの伸展が著しくなり、研削加工時に大きなチッピング
が発生し、シャープエッジ加工ができなくなるからであ
る。これらは、セラミックスが脆性材料であるため衝撃
力に弱く、クラックが発生し易いが、平均結晶粒径を7
μm以下とすると、研削加工等で粒子に応力が作用した
場合、粒子1個当りに作用する応力が小さくなるため脱
粒等が発生しにくくなるからと考えられる。よって、平
均結晶粒径が7μm以下であるとシャープエッジ加工を
容易に行うことができるようになる。しかし、一方で、
平均結晶粒径が2μm以下となると研削加工時のダイヤ
の目詰まり等により加工性が著しく低下する。尚、残部
には小量の不可避不純物が含有されている。
【0012】また、本発明の金色焼結合金は、原料粉末
として、チタンの窒化物および炭窒化物粉末に鉄族金属
および周期律表第5a族元素を混合したものをアセトン
等の有機溶媒中、所定時間混合粉砕した後、バインダー
を所定量加え、所定圧力で所望形状に加圧成形し、これ
を非酸化性雰囲気下において所定温度で脱バインダーし
た後、所定温度で焼成を行うことにより得られる。例え
ば、粒径が0.5〜3.0μmのチタンの窒化物および
炭窒化物と、鉄族金属として粒径0.1〜1.0μmの
NiやCoと、周期律表第5a族元素として粒径1.0
〜10.0μmのTaNやNbN等の各粉末をカサ量混
合し、これをアセトン等の有機溶媒中、約68時間混合
粉砕した後、パラフィンを加え、1.5ton/cm2
で所望形状に加圧成形する。得られた成形体を非酸化性
雰囲気下において所定温度で脱バインダーした後、真空
加熱炉において所定温度で真空焼成を1時間行うことに
より得られる。尚、この時、Ta、Nbは原料粉末とし
て窒化物として添加し、焼成する過程において金属N
b、金属Taとして結合金属中に溶触したり、TiNや
TiCN中に固溶し、NbN、TaNでは存在していな
い。また、TiNやTiCNは、粒径8μm以下の結晶
粒子として存在することが望ましい。
【0013】焼成方法としては真空度が10-1〜10-4
torrの雰囲気や、各種雰囲気中において減圧または
無加圧にて、温度1300〜1800℃で焼成する。焼
成時間は、試料の大きさにもよるが通常0.5〜5時間
である。そして、焼成後、焼結体の表面をダイヤモンド
ペースト等により鏡面研磨することにより、光沢のある
鮮明で良好な金色が出現する。
【0014】このようにして得られた金色焼結合金は、
例えば、時計ケース、時計バンド、ネックレス、ブロー
チ、ペンダント、記念メダル、ボタン等の装飾用やハサ
ミ、刃物、釣具、印材等に利用することができる。
【0015】
【実施例】原料粉末として粒径0.5〜3.0μmのT
iN、粒径0.5〜3.0μmのTiCN、粒径1.0
〜10.0μmのNbN、粒径1.0〜10.0μmの
TaN、粒径0.1〜1.0μmのNi、粒径0.1〜
1.0μmのCoの各粉末を用い、これらを最終焼結体
の各金属量が表1の割合になるようにカサ量混合し、こ
れをアセトン等の有機溶媒中、約68時間混合粉砕した
後、パラフィンを4〜5重量%加え、1.5ton/c
2 で所望形状に加圧成形する。成形されたものを非酸
化雰囲気下において所定温度で脱バインダーした後、真
空度10-2torrの真空加熱炉において1450〜1
550℃で真空焼成を1時間行った。このようにして得
られた最終焼結体の分析を、ICP発光分光分析等によ
り行い、その結果を表1に示す。
【0016】そして、焼結体を平面研削および鏡面研磨
し、この後、試料の色調、抗折強度、ビッカース硬度
(Hv)、気孔率および平均結晶粒径、耐チッピング性
および耐食性を試験した。抗折強度の測定はJISR1
601の3点曲げ試験法に従い、ビッカース硬度の測定
はJISZ2244試験法に従い、気孔率においてはア
ルキメデス法に従った。そして、耐食性試験について
は、ISO(国際標準化機構)規格に即した人口汗(p
H4.7)を腐食液として使用し、温度40℃±2℃に
保持した人口液中に、鏡面研磨した試料の下半分を24
時間浸し、浸した後の試料の研磨面の状況を観察するこ
とにより行った。また、色調の定量評価方法として、L
ab光学色差計(ミノルタ製)により45°環照明垂直
受光方式の高機能色彩色差計(JISZ8722に準
処)にて測定評価した。また、平均結晶粒径は、焼結体
表面の顕微鏡写真より算出した。また、耐チッピング性
は、鏡面研磨した試料をクリープ研削した時の最大チッ
ピング幅で示した。これらの結果を表2および表3に示
す。
【0017】表1、表2、表3において、*印を付した
試料番号のものは、本発明の範囲外のものを示してい
る。また、表3における気孔率については、○印は3%
未満の高緻密体、△印は3〜6%の中緻密体、×印は6
%より大きい低緻密体であることを示す。また、耐食性
試験の結果については、○印は変色および腐食が全くな
く、△印は変色が認められ、×印は変色に加え、腐食も
認められたことを示す。また、耐チッピング性について
は、○印はシャープエッジ加工として良好なもの、△印
は所々に1〜5μm幅のチッピングが発生し、シャープ
エッジ加工として適さないもの、×印は5μm幅以上の
大きなチッピングが多発してシャープエッジ加工不能な
ものを示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、チ
タンが全量中60〜70重量%、鉄族金属および少なく
ともニオブを含む周期律表第5a族元素が全量中8〜2
5重量%、残部が非金属元素である炭素、窒素により構
成されるとともに、前記非金属元素に対する炭素の割合
が3重量%以下であり、かつチタンを除く金属元素中に
おけるニオブの占める割合が40重量%以上であり、L
ab色差のa≦+0.5、b≧+8.0であり、かつ平
均結晶粒径が2〜7μmであるような金色焼結合金とし
たことによって、使用上何ら支障のない硬度及び強度を
有するとともに、耐食性に優れ、また、焼結性の著しい
向上により優美な黄金色の鏡面が容易に出現し、かつ、
製作上必要なシャープエッジ加工を容易に行うことがで
き、その結果、長期にわたり腐食やキズが発生しない美
しい色調の金色焼結合金として、例えば、時計ケース、
時計バンド、ネックレス、ブローチ、ペンダント、記念
メダル、ボタン等の装飾用や、釣具、ハサミ、刃物、印
材等に利用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタンが全量中60〜70重量%、鉄族金
    属および少なくともニオブを含む周期律表第5a族元素
    が全量中8〜25重量%、残部が非金属元素である炭
    素、窒素により構成されるとともに、前記非金属元素に
    対する炭素の割合が3重量%以下であり、かつチタンを
    除く金属元素中におけるニオブの占める割合が40重量
    %以上であることを特徴とする金色焼結合金。
JP31713591A 1991-11-29 1991-11-29 金色焼結合金 Pending JPH05156403A (ja)

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JP31713591A JPH05156403A (ja) 1991-11-29 1991-11-29 金色焼結合金

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JP31713591A JPH05156403A (ja) 1991-11-29 1991-11-29 金色焼結合金

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ID=18084834

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JP (1) JPH05156403A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003064433A (ja) * 2001-08-20 2003-03-05 Hohoemi Brains Inc 装飾用銅合金

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