JPH05156248A - 脂溶性抗酸化剤混合物 - Google Patents
脂溶性抗酸化剤混合物Info
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Abstract
な脂肪を含有する食品または化粧品を保護することを目
的とする。 【構成】 ビタミンB群および有機酸の複合体、特にナ
イアシンアミドアスコルベートおよびホスファチジルコ
リンの豊富なレシチンから成る抗酸化剤混合物を上記
油、食品および化粧品に添加する。特に混合物はビタミ
ンCを脂溶性化できる。
Description
溶性抗酸化剤混合物に関する。
性形の抗酸化剤有機酸を供する利点は、生物学的系にお
いてリピドの酸化に対し抑制効果を有する事実に基づ
く。ビタミンEと組み合せて、例えばビタミンCは相乗
的抗酸化効果を有する。その理由は、還元剤としてL−
アスコルビン酸はトコフェロール誘導体をトコフェロー
ルに転換してフリーラジカルをトコフェロール誘導体に
再固定しうるからである。
5または6の位置のヒドロキシル基をエステル化して脂
溶性にすることができる。こうして、6−O−パルミト
イル−L−アスコルビン酸またはアスコルビン酸パルミ
チン酸エステルは酸化に対し脂肪を保護する添加物とし
て、またビタミンC源としても使用される。しかしこの
化合物は分解しない温度では脂肪にきわめて徐々にしか
溶解しない不利がある。従って、部分グリセリドまたは
複合リピド、例えば大豆レシチンを添加する必要があっ
た。しかし、これらの添加物によってさえ、適当な抗酸
化効果を保証する量でアスコルビン酸パルミチン酸エス
テルの添加は、130℃のオーダの比較的高温である時
間、例えば30分行なうことができるに過ぎない。これ
は脂肪および115.5℃の融点を有する抗酸化剤自体
の分解を誘発する。
326,829号明細書はアスコルビン酸を含有する脂
溶性抗酸化剤混合物の製造法に関するもので、これは室
温で固体であり、レシチンのような極性リピドを基本と
する。このような混合物は乾燥固体生成物に容易に使用
できる。しかし、熱に敏感な高度不飽和脂肪酸の豊富な
油に添加するには極性溶媒、例えばエタノールの使用を
必要とし、これは次に除去しなければならない。さら
に、水を含有する生成物、例えばエマルジョンに添加す
るには問題があり、これは水の存在でアスコルビン酸は
その安定性に悪影響を及ぼすレシチンの脱ガム化を生ず
る傾向を有するからである。さらに、例えば米国特許第
2,432,698号明細書によれば、ビタミンAおよ
びBは酸化に対しナイアシンアミドを添加することによ
り保護できる。これらのビタミンは支持体として任意に
はトコフェロールを含む油により安定化しなければなら
ない場合、この特許によれば、ナイアシンアミドが脂溶
性でないので、例えばエチルアルコールおよびラウリル
アルコールのような天然溶媒を混合物に添加することが
必要である。
特にアスコルビン酸を天然成分から成る脂溶性抗酸化剤
混合物に添加する問題を解決することであった。これは
上記不利を有さず、無水生成物にも、水含有生成物、例
えばエマルジョンにも添加できる。
び有機酸の複合体および少なくとも40重量%のホスフ
ァチジルコリンを含有するレシチンから成ることを特徴
とする。ビタミンB群のうち、ピリジン塩基、例えばナ
イアシンアミド、ピリドキシンまたはピリドキサミンは
好ましく、特にナイアシンアミドは好ましい。
酸、酒石酸または、好ましくはアスコルビン酸のような
ビタシミンB群塩基と複合体を形成しうるポリ酸であ
る。
コールに可溶性の大豆レシチン画分であることが好まし
い。この画分は両性イオン、すなわち広いpH範囲にわた
って安定であり、複合化しうるホスフォリピドをほとん
ど含まない。レシチンは約40〜50重量%のホスファ
チジルコリンおよび約50〜60重量%の植物油、例え
ば大豆油、中鎖トリグリセリド(C8 〜10脂肪酸トリグ
リセリド)またはカカオバターを含有する混合物形で存
在することが好ましい。
有機酸およびビタミンB群の複合体、例えばナイアシン
アミドアスコルベートを好ましくは脱気した食品品質の
溶媒、例えばエタノールに溶解することが好ましい。複
合体自体は例えば、適当な極性溶媒、例えばエチルアル
コール、アセトンまたは水中でナイアシンアミドおよび
アスコルビン酸の等モル混合物を穏かに加熱することに
より製造できる。複合体は40〜50℃の温度で、好ま
しくは不活性雰囲気、例えば窒素中で、2〜10g複合
体対100ml溶媒の濃度で穏かに攪拌することにより溶
解できる。必要の場合、次にd,l−α−トコフェロー
ルを添加する。
タミンEを、ビタミンB群および有機酸が複合体を形成
できるように等モル割合で使用することを條件として、
上記と同一條件下で直接溶媒に溶解できる。次に5〜1
0容量部のこの溶液を1〜2容量部のレシチンと混合
し、好ましくは不活性雰囲気で50〜60℃で穏かに攪
拌しながら急速に溶解する。次に溶液は例えば、60〜
65℃の不活性ガス雰囲気で蒸留して溶媒を除去するこ
とにより濃縮でき、その後痕跡量の残留溶媒は例えば環
境温度で不活性ガスを通して泡立てることにより除去で
きる。得た混合物は精製植物油と同様の、そして標準市
販大豆レシチン、すなわち約30〜40%大豆油を含有
するレシチンの粘度を有する淡黄色半透明溶液形であ
る。これは琥珀色、半透明、無色で熱に対し安定であ
る。
するための油、例えば不飽和脂肪酸の豊富な油に、好ま
しくは1〜25重量%の量で容易に添加できる。好まし
い一態様では、一層流動形で供することができ、例えば
中鎖トリグリセリドを含有できる。
は、混合物はさらに、相乗効果を生ずるトコフェロール
を含有する。使用トコフェロールはα−トコフェロー
ル、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−ト
コフェロールまたはこれらのトコフェロール混合物、例
えば植物油、例えば大豆油、小麦胚芽油、綿実油の不鹸
化画分から得られる天然混合物でよい。トコフェロール
は抗酸化剤混合物に添加でき、または保護するための油
に天然に存在できる。
2.5重量%のトコフェロールおよび2.5〜30%、
好ましくは5〜20重量%の複合体、例えばナイアシン
アミドアスコルベートを含有することが有利である。
えばビタミンAの支持体として供することができ、例え
ば中鎖トリグリセリドを含有する場合、高栄養価を有す
る微量栄養物を形成できる。
の製造中リピド相に添加するためのビタミン支持体とし
て供することができ、こうして脂溶性でないビタミンB
およびCを導入する特に有利な手段を形成する。
油、例えば小麦胚芽油、黒スグリ種子油、キウイ油、ト
ウモロコシ油、大豆油、ベニバナ油、オリーブ油、月見
草油、ルリヂサ油、またはバター油、チキン脂肪および
特に魚油のような動物油を含有する食品に添加できる。
この食品は例えばサラダドレッシングまたは栄養食品で
ありうる。
混合物は長期貯蔵の場合、レシチンの脱ガム化を生ずる
ゼラチンと関連する残留水なしに、例えばゼラチンカプ
セルに容易にカプセル化できる。
るための組成物のリピドを酸化に対し保護するために使
用できる。抗酸化剤混合物は酸化に対し化粧組成物のリ
ピドを保護するために使用することもできる。
ない限り部および%は重量による。
で窒素流中で穏かに攪拌しながら、5リットルのエタノ
ール(遊離酸素を除去するために予め超音波処理により
脱気した)に溶解し、その後28.1gのd,l−α−
トコフェロールを形成溶液に添加する。次に50℃でベ
ニバナ油に溶解した45%大豆ホスファチジルコリンを
含有する1,000gのレシチンを予め満たした25リ
ットル回転蒸発機フラスコ中にポンプで送り(これはレ
シチンを急速溶解する)、この操作は窒素流中で行な
う。不溶性成分を含まない半透明溶液をこうして得る。
次に溶液は60℃の穏かな窒素流中で濃縮して溶媒を完
全に蒸発し、溶液を環境温度に冷却後、残留溶媒のすべ
ての痕跡を溶液を通して窒素を泡立てて除去する。得た
脂溶性抗酸化剤混合物は淡黄色で、標準市販レシチンの
ものと同様の粘度を有する。次の組成を有する: d,l−α−トコフェロール 2.5% ビタミンC(ナイアシンアミドアスコルベートとして) 5 % ビタミンB3(ナイアシンアミドアスコルベートとして) 3.6% ホスファチジルコリン 40 % ベニバナ油 100%までバランス
造するために、45%ホスファチジルコリン、50%中
鎖(C8 〜10)トリグリセリドおよび5%の他のホスフ
ァチドから成る2,000gのレシチンを添加して例1
を反復する。
し使用レシチンは45%ホスファチジルコリン、50%
カカオバターおよび5%の他のホスファチドを含有し
た。
し使用レシチンは45%ホスファチジルコリン、50%
大豆油および5%の他のホスファチドを含有した。
し使用レシチンは45%ホスファチジルコリン、50%
中鎖(C8 〜10)トリグリセリドおよび5%の他のホス
ファチドを含有した。
しd,l−α−トコフェロールは添加しなかった。
酸、130gのd,l−α−トコフェロールおよび9.
41kgのレシチン(50〜55%の中鎖トリグリセリド
に対し45〜50%のホスファチジルコリンを含有)を
50℃で窒素下で穏かに攪拌しながら50リットルのガ
ラス蒸発機で8リットルの食品品質エタノール(94
%)に溶解して透明溶液を得る。次に溶液は250〜6
0mbの真空および60〜70℃の温度で乾燥するまで濃
縮する。得た生成物は50℃で流体であり、40〜60
℃で油脂に急速に溶解する。
酸および2.37gのd,l−α−トコフェロールを5
0℃でエタノール(94%)に溶解し、188.47g
のレシチン(50〜55%の中鎖トリグリセリドに対し
45〜50%のホスファチジルコリンを含有)を溶液に
添加し、次に溶液は例7におけるように乾燥するまで濃
縮する。得た生成物は流体で、40〜60℃で油脂に急
速に溶解する。
77gのナイアシンアミド、2.5gのd,l−α−ト
コフェロールおよび190gのレシチン(45〜50%
のホスファチジルコリンおよび50〜55%の中鎖トリ
グリセリドを含有)を250mlのエタノール(94%)
に溶解し、その後溶液は乾燥するまで濃縮する。得た生
成物は流体で、40〜60℃で油脂に急速に溶解する。
3gのクエン酸1水物、2.67gのd,l−α−トコ
フェロールおよび183.33gのレシチン(45〜5
0%ホスファチジルコリンおよび50〜55%中鎖トリ
グリセリドを含有)を250mlのエタノール(94%)
に溶解し、その後溶液は乾燥するまで濃縮する。得た生
成物は50℃で流体で、その温度で油に急速に溶解す
る。
ない例1の抗酸化剤混合物を40〜50℃で窒素下に穏
かに攪拌しながら油に溶解し、下表1に示す量でd,l
−α−トコフェロールを形成溶液に添加して製造する:
物を含有するゼラチンカプセルを製造する。ビタミン含
有栄養調製物は次の組成を有する: 組 成 mg 黒スグリ種子油 280 ビタミンAアセテート 0.12 (黒スグリ種子油に溶解) ビタミンE(d,l−アルファ−トコフェロールとして) 1.33 (例1の抗酸化剤混合物により供する) ビタミンB2テトラブチレート 0.3 (黒スグリ種子油に溶解) ビタミンC 2.661 (例1の抗酸化剤混合物により供される ナイアシンアミドアスコルベートおよびレシチンとして) ビタミンB3 1.849 (例1の抗酸化剤混合物により供される ナイアシンアミドアスコルベートおよびレシチンとして) 大豆ホスファチジルコリン 125 (ベニバナ油中のホスファチジルコリンとして) ベニバナ油 125 ゼラチンカプセルは環境温度で長期貯蔵に対し安定であ
る。
の油を次の組成により製造する: 組 成 g 精製ベニバナ油、500mgのd,l−α−トコ 900 フェロール含有 例1の抗酸化剤混合物 100 生鮮野菜の中性味の1皿を10gの上記混合物でドレッ
シングし、それにより50mgのビタミンC、36mgのビ
タミンB3および400mgのホスファチジルコリンを供
することができる。
キウイ油の誘導期間はRancimat(商標)促進酸
化試験により測定する。この試験では、80℃および9
0℃で5gの脂肪試料を含有する試験管に空気を通し、
酸化中形成し、空気流により連行される揮発性二次生成
物の導電率を測定する。誘導期間は時間軸による曲線に
対し接線の交差により時間の関数として記録された導電
率曲線から図で測定される。結果は表2および表3に示
す。
測定したものに比し3.4〜3.9倍ほど誘導期間を延
長し、黒スグリ種子油の場合アスコルビン酸パルミチン
酸エステルより1.7〜2倍ほど高い抗酸化剤活性を有
することが分る。キウイ油の場合、さらにトコフェロー
ルを含有する混合物は添加物を含まずに測定したものに
比し5〜6倍ほど誘導期間を延長し、ヒドロキシブチル
アニソールのものより1.7〜2.2倍ほど高い抗酸化
剤活性を有する。
に添加して酸化に対し保護されるリピド成分を含有する
スキンケア化粧組成物の製造を説明する。これらの例で
使用した命名法は「Cosmetic,Toiletr
y and Fragrance Associati
on,Inc.,Washington D.C.」
(CFTA)の命名法である。エマルジョンを製造する
ために、リピド相Aの成分を混合し、75℃に加熱す
る。水性相Bを調製し、同様に75℃に加熱し、次にゆ
っくり攪拌しながらリピド相Aに添加する。次に混合物
はゆっくり攪拌しながら環境温度、すなわち約25℃に
冷却する。必要の場合、次に成分Cをその温度で処方の
順序で添加する。例20の無水生成物を製造するため
に、すべての成分はゆっくり攪拌しながら処方の順序で
冷混合する。
Claims (8)
- 【請求項1】 ビタミンB群および有機酸の複合体およ
び少なくとも40重量%のホスファチジルコリンを含有
するレシチンから成ることを特徴とする、有機酸をベー
スとする脂溶性抗酸化剤混合物。 - 【請求項2】 複合体はナイアシンアミドまたはピリド
キシンアスコルベートである、請求項1記載の混合物。 - 【請求項3】 さらにトコフェロールを含有する、請求
項1記載の混合物。 - 【請求項4】 中鎖トリグリセリドを含有する、請求項
2または3記載の混合物。 - 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
混合物および脂溶性形のビタミンを含有することを特徴
とする、微量栄養物。 - 【請求項6】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
混合物を含有する、酸化に対し保護された不飽和脂肪酸
の豊富な油。 - 【請求項7】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
混合物を含有することを特徴とする、酸化に対し保護さ
れた食品。 - 【請求項8】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
混合物を含有することを特徴とする、酸化に対し保護さ
れた化粧品。
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