JPH05155595A - 高所作業車 - Google Patents

高所作業車

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JPH05155595A
JPH05155595A JP34994991A JP34994991A JPH05155595A JP H05155595 A JPH05155595 A JP H05155595A JP 34994991 A JP34994991 A JP 34994991A JP 34994991 A JP34994991 A JP 34994991A JP H05155595 A JPH05155595 A JP H05155595A
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deep hole
rod
diameter
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Mitsuhiro Kishi
光宏 岸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速道路、高層建築の建設、組立、塗装等に
用いられ、作業員や資材を地上から上方に持ち上げた
り、不要となった資材を高い位置から積降ろしするため
に用いる高所作業車であり、昇降機構を構成する油圧伸
縮機構全体を一体のむく材質で形成し、この油圧伸縮機
構内に一対の油圧シリンダーに似た構造を収納させて構
造を簡易にした。 【構成】 移動出来る車体1と、この車体1に上方に位
置して上下に昇降できる昇降台5と、車体1と昇降台5
の間に介在されて上下に伸縮できる昇降機構4とから成
り、昇降機構4をX字形となるように組合せた一対の油
圧伸縮機構11、12とし、各油圧伸縮機構11、12
は一体成形されたむく材質のシリンダー体13、14で
あり、各シリンダー体13、14の両端から逆方向に出
没できる一対のロッド15〜18を設けて、一方のロッ
ド16、18を車体1に連結し、他方のロッド16、1
7を昇降台5に連結させたことを特徴とする高所作業
車。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速道路、高層建築の
建設、組立、塗装等のように高所での作業のために用い
られ、作業員や資材を上方に持ち上げたり、不要となっ
た資材を高い位置から積降ろしするために用いる高所作
業車に関し、特に、昇降台を昇降させるための昇降機構
を全体を油圧シリンダーと似た簡易な構造で形成した高
所作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】高速道路、高層ビル等の建築では、その
建設、組立、塗装の作業に昇降台を上下に昇降させる高
所作業車が多く用いられていた。また、高所にある信号
機や照明灯等の修理にも盛んに用いられていた。この高
所作業車では、昇降台に作業員、資材等を搭載させて持
ち上げたり、高所の作業現場から不要となった資材を積
み下ろす作業ができるものであった。
【0003】この従来の高所作業車においては、一対の
アームとその中央で軸着して1組とし、複数組アームを
上下方向に連結したパンタグラフ状の伸縮機構いわゆる
(シザースタイプ)が従来から盛んに用いられていた。
この機構おいて昇降台の最大上昇能力を高くするために
は、各組のアームの長さを長くするか、連結するアーム
の組数を多くしなければならないものであった。このた
め、上昇高さを高くできる昇降機構を設計するとなれ
ば、多数組のパンタグラフをもちいなければならないも
のであった。このような機構では、パンタグラフを折り
畳んだ状態での昇降機構の高さが高くなり、作業員が昇
降台に乗り降りしたり、資材を積込み、積降ろしする作
業が煩わしくなるものであった。
【0004】こういった欠点を解消するため、従来より
各種の提案がなされており、例えば英国特許38206
31号明細書のような構造も提案されている。この提案
された構造では、中段ブームの中にその中段ブームに対
して直線方向に移動できる下段ブームと上段ブームを抜
き差し自在に挿通しておき、下段ブームの下端の車体側
にピンで軸支し、上段ブームの上端をプラットホームに
ピンで軸支してX字形を構成するように組み立てられて
いる。この構造ではブーム自体の長さが長くなるため、
折り畳んだ状態の時、プラットホームの高さを低くでき
ると共に、プラットホームを高い位置に持ち上げること
が出来るものである。
【0005】しかしながら、この発明では中段ブームよ
り下段ブーム、上段ブームを伸ばす機構はスクリューと
これに噛み合うメネジによって構成されているため、中
段ブームに対する下段ブームと上段ブームの伸縮移動速
度が遅く、迅速にプラットホームを応動させることがで
きないものであった。また、各中段ブームの中央に設け
たスクリューによって下段ブームと上段ブームを摺動さ
せているため、下段ブームと上段ブームの全長は中段ブ
ームの長さの半分程度の長さしか設定することができな
いものである。このため、中段ブームから伸縮させる下
段ブーム、上段ブームの長さを中段ブームの半分程度の
長さしか設定させることができず、プラットホームをよ
り高く持ち上げることが出来ない欠点があった。
【0006】また、ブームの中に他のブームを挿入し、
伸縮させるブームの自体の全長を長くさせる構造も提案
されている。例えば、特許公開公報昭和53年1195
56号の図面中第4図においては、太い径の中段ブーム
に細い径の多段ブーム、上段ブームを挿通しておき、内
部に挿入したブームを中段ブームより引き出させること
でブームの全長を長くし、それによりプラットホームを
高く持ち上げる構造が提案されている。
【0007】しかしながら、この発明においては中段ブ
ームより引き出される下段ブームと上段ブームの間には
伸縮量を同期させる機構は無く、それぞれが個別に移動
するものであり、移動量はバーによるリンク機構によっ
て規制させるものである。このため、プラットホームを
水平に保持させたまま垂直方向に持ち上げることが出来
ず、目的とする垂直上方の位置に持ち上げることが出来
ないものであった。また、中段ブームに収納した下段ブ
ーム、上段ブームが伸縮する際に、それらの移動量の規
制はバーによって形成されたリンク機構によって行って
いるため、両者の移動量の完全な同期が不可能であっ
た。このため、下段ブームを車体に、上段ブームをプラ
ットホームにピン等により連結することができず、同期
させることができない誤差は車体及びプラットホームに
接触させたコロによって行わなければならないものであ
った。この構造のため、プラットホームはリンク機構に
よる転動をそのまま受け、揺れやすい構造となり、風等
によって容易に揺動して極めて不安定なものであり、作
業員に不安感を与えるものであった。
【0008】また、その図面中第4図において、X字形
となった中段ブームは外部に取り付けられた油圧シリン
ダーによって回動させられており、この中段ブームの回
動によって下段ブームと上段ブームが引き出される構成
が示されている。そして、上段ブームと下段ブームはそ
れぞれリンク機構によってその引き出し量が規制されて
いる。このため、油圧シリンダーの作動力は上段ブーム
と下段ブームに直進的に作用し、油圧シリンダーを最大
限に引き出した時に上段ブームと下段ブームの長さは中
段ブームの全長ほど引き出されない。従って伸長するブ
ーム全体の最大伸長長さを極めて長くすることは出来な
いものであった。
【0009】次に、その折り畳んだブームをその長さ方
向に渡って全長を伸ばす構成としては、例えば特願昭5
2年18492号のような構成も提案されている。
【0010】この構成では、車体の一部にアウトリガー
ボックスを水平に固定し、アウトリガーボックス内を隔
壁によって区分しておき、それぞれの収納室内にアウト
リガービームを摺動自在に挿通させたものであり、一方
の収納室内には作動シリンダーが収納させてある。そし
て、両アウトリガービームはロープによって連結されて
いる。この構成では作動シリンダーを作動させることに
よりアウトリガーボックス内よりアウトリガービームが
出没し、両アウトリガービームがそれぞれ反対方向に移
動することができ、アウトリガーボックス内より引き出
される各アウトリガービームはアウトリガーボックスの
長さ程度に伸長させることができものである。この構成
では、アウトリガービームをアウトリガーボックスから
長く引き出させるために効果的なものである。
【0011】しかし、この構成は車体を浮き上がらせて
地面に固定するためのアウトリガーのための構成が示さ
れているものであり、高所作業車にそのまま転用しても
昇降台を上下動させることが出来ないものであった。ま
た、この公報における図面記載中においては両アウトリ
ガービームの両端をそれぞれいずれの構造物にも連結さ
れておらず、単にアウトリガービームを左右水平方向に
対して自由に伸縮させるだけの構成が示されているに過
ぎないものである。
【0012】このような観点から、アームの内部に複数
のブームを伸縮自在に挿通し、1つのアームをその長さ
方向に伸長できるように構成した昇降機構も多数案出さ
れている。例えば、特願昭56年134487号、特願
昭56年191065等が挙げられる。
【0013】これらの新しく提案された昇降機構では、
3段となったブームがそれぞれその長さ方向に伸び、X
字形に中央が軸で連結された中段ブームが相互に回動す
ることにより側面から視て車体と昇降台がX字形になる
ように構成されるものである。この構造では下段ブーム
と上段ブームがそれぞれ中段ブームの長さ程度伸びるた
め、昇降台を高い位置にまで上昇させることができるも
のである。また、下段ブーム、上段ブームのそれぞれの
先端はピンによって車体または昇降台に連結させてある
ため、ガタツキが少なく、揺れに対して強固に保持する
ことができるものである。
【0014】このような複数段に伸縮できる伸縮ブーム
体を使用した昇降機構では、中段ブームより下段ブーム
及び上段ブームを伸縮させるためには、車体と中段ブー
ムの中央との間に介在された油圧シリンダーで中段ブー
ム自体を持ち上げるか、中段ブーム内に挿入させた油圧
シリンダーによって下段ブームもしくは上段ブームをそ
れぞれ押し出すことによって伸長させる構成が採られて
いた。
【0015】この構成では、中段ブームを持ち上げた
り、下段ブームと上段ブームを伸長させるために油圧シ
リンダーを必ず用いなければならないため、上段ブーム
と下段ブームの伸長量の同期を行わなければならないも
のである。この同期には、チェーンまたはワイヤー等で
構成された同調機構を設けなければならず、構成が複雑
となり、組立てが複雑となると共に、昇降機構自体の重
量がかさむむ欠点が生じていた。
【0016】このような従来の高所作業車ではそれぞれ
欠点があるため、昇降機構における油圧伸縮機構自体を
油圧シリンダーと似たような構造にし、この油圧伸縮機
構の両端からそれぞれロッドを出没させる構成も提案さ
れている。しかし、油圧シリンダーを上下または左右に
組み合わせた外殻では外部にその機構が露出し、見栄え
が悪いばかりか連結部分が突起して架線やワイヤーに引
っ掛かり易く事故の原因となるものであった。また、油
圧の配管が外部に露出するため、組立てや保守が面倒な
ものであった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上述の欠
点を解消した高所作業車を提供するものである。油圧伸
縮機構を構成するシリンダー体の全体を一体となった油
圧シリンダーの外殼として形成し、このシリンダー体よ
り反対方向にそれぞれロッドを出没させるように構成し
てある。この構成のため、シリンダー体は外観が単純と
なり、配管等が露出しないので組立てや保守が容易とな
る。また、単に油圧シリンダーを組み合わせた構造では
ないので、外部に突起物が露出せず、架線やワイヤー等
を引っ掛けることもなく、事故を防止することができ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動出来る車
体と、この車体に上方に位置して上下に昇降できる昇降
台と、車体と昇降台の間に介在されて上下に伸縮できる
昇降機構とを有する高所作業車において、昇降機構は少
なくとも一対の油圧伸縮機構から成り、両油圧伸縮機構
の中央を回動自在に連結して昇降機構をX字形となるよ
うに組合せ、各油圧伸縮機構のそれぞれは細長い形状と
したシリンダー体と、このシリンダー体の両端から逆方
向で平行に出没できる一対のロッドから構成され、各油
圧伸縮機構の一方のロッドを車体に連結し、他方のロッ
ドを昇降台に連結させたことを特徴とする高所作業車を
提供するものである。
【0019】
【作用】本発明では、昇降機構はX字形に組み合わされ
た一対の油圧伸縮機構によって構成され、各油圧伸縮機
構は一体となって形成されたシリンダー体で構成されて
いる。このシリンダー体は鋳物や引抜きなどの加工で製
造できるので、製作が容易であり、組立てや保守が容易
となる。このシリンダー体が複数の油圧シリンダーに似
た構成となり、このシリンダー体の両端からロッドを摺
動自在に挿入してあるので、各ロッドが伸長すると昇降
機構はX字形に拡大して昇降台を上下に移動させること
ができる。また、各シリンダー体のそれぞれロッドに加
えられる圧力断面積を特定の関係に設定することで、各
ロッドの伸長量を同期させることができ、昇降台を常に
水平の状態を維持したまま垂直方向に上昇させることが
できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。この実施例においては、図1は高所作業車の昇降台
を最大高さ位置に上昇させた状態を背面から視た斜視図
であり、図2は昇降台を最大高さに上昇させた状態の側
面図であり、図3は最低の高さに昇降台を下げた状態の
側面図であり、図4は最低の高さに昇降台を下げた状態
の背面図である。
【0021】先ず、これらの図において原動機、油圧発
生機構等を内蔵した車体1の下部の前後にはそれぞれ前
輪2、後輪3が軸支されている。この前輪2は左右に方
向を転換することができ、後輪3を駆動することで車体
1は自由にその位置を移動できるようになっている。こ
の車体1の上面にはX字形に組み立てられた昇降機構4
が連結してあり、この昇降機構4の上端には人や資材を
搭載するための昇降台5が連結してある。この昇降台5
の上面の周囲には作業員が落下しないように、作業員の
腰の高さ程度にパイプ製の手摺り6が固着してある。ま
た、手摺り6の前面には操作レバーやスイッチ等を収納
し、この高所作業車の全体の操作を行うための制御箱7
が固定してある。さらに、車体1の上面中央の左右には
ガススプリングで構成されて、常時上方に付勢されたキ
ック機構8が2組設けられている。
【0022】次に、前記昇降機構4は車体1の左右に配
置した2組の油圧伸縮機構11、12から構成されてい
る。これらの油圧伸縮機構11、12が一対に組み合わ
されてその中央で回転自在に連結され、X字形になるよ
うに構成されている。これらの油圧伸縮機構11と12
はその構造は全く同じであるが、油圧伸縮機構11と1
2の両者は構造上において上下に反転して配置させてあ
る。すなわち、油圧伸縮機構11はシリンダー体13が
骨格となっており、このシリンダー体13は例えばアル
ミ鋳物や軽合金の鋳物などで一体に形成されている。ま
た、油圧伸縮機構12はシリンダー体14が骨格となっ
ており、このシリンダー体14は例えばアルミやジュラ
ルミン等の軽合金を材料とした鋳物などで一体に形成さ
れている。
【0023】このシリンダー体13の下部には外径の大
きい太ロッド15が、その上部には外径の小さい細ロッ
ド16とが上下に平行となるように配置してあり、太ロ
ッド15と細ロッド16とはシリンダー体13に対して
摺動できるように挿入してある。また、シリンダー体1
4では、その下部には外径の小さい細ロッド18が、そ
の上部には外径の大きい太ロッド17とが上下に平行と
なるように組み合わせてり、太ロッド17と細ロッド1
8とはシリンダー体14に対して摺動できるように挿入
してある。これらの太ロッド15と細ロッド16はそれ
ぞれ反対方向に伸縮できる構成となっており、太ロッド
17と細ロッド18はそれぞれ反対方向に伸縮できる構
成となっており、シリンダー体13、14はそれぞれが
2本のシリンダーを持った油圧シリンダーに似た構造と
なっている。
【0024】さらに、各シリンダー体13、14の側面
の中央には水平方向にキックピン29、30が突起して
固着してあり、これらのキックピン29、30は前記キ
ック機構8の上端と接触し、昇降機構4の初期上昇を助
けるものである。
【0025】この車体1の上面の前方(図1、図2、図
3において左側)には軸支体21が固着してあり、車体
1の上面の後部(図1、図2、図3において右側)には
軸支体22が固着してある。また、昇降台5の下面の前
方には軸支体23が固着してあり、昇降台5の下面の後
方には軸支体24が固着してある。これらの軸支体2
1、22、23、24はそれぞれ薄肉鋼板を折り曲げる
ことで形成されており、やや台形にブロック状の構造を
している。これらの軸支体21と22の間隔と、軸支体
23と24の間隔はほぼ同一となるように配置させてあ
る。そして、この軸支体21には太ロッド15の先端に
ある連結リングが挿入され、太ロッド15と軸支体21
はピン25によって回動自在に連結されている。また、
軸支体22には細ロッド18の下端にある連結リングが
挿入されて、細ロッド18と軸支体22はピン26によ
って回動自在に連結されている。同様に、軸支体23に
は太ロッド17の先端にある連結リングが挿入されて、
太ロッド17と軸支体23はピン27によって回動自在
に連結されている。また、軸支体24には細ロッド16
の先端にある連結リングが挿入され、細ロッド16と軸
支体24はピン28によって回動自在に連結されてい
る。なお、軸支体21と軸支体22は、車体1の中心軸
に対して左右に偏位した位置に固定してあり、軸支体2
3と軸支体24も同様に、昇降台5の下面の中心軸に対
して左右に偏位した位置に固定されている。
【0026】次に、図5は前記昇降機構4を構成する2
組の油圧伸縮機構11、12の内の一方の油圧伸縮機構
11の内部の構造を示したものである。この油圧伸縮機
構11の断面構造は油圧伸縮機構12と同じであるが、
他方の油圧伸縮機構12ではこの図5の構造を上下に反
転した構造となっている。そして、油圧伸縮機構12の
構造の説明は省略してあるが、その構造は図5に示す油
圧伸縮機構11の構造と全く同一である。
【0027】この図5において、シリンダー体13は断
面がやや長方形をした細長い形状をした一体物であり、
一方の端部(図5中で左側)からはその長さ方向に太径
の太深穴37が穿孔してあり、他方の端部(図5中で左
側)からはその長さ方向に細径の細深穴38が穿孔して
ある。各太深穴37と細深穴38とはその最奥が閉鎖し
た構造であり、太深穴37の内部にはパイプ状をしたラ
イナー39が装着してあり、細深穴38の内部にはパイ
プ状をしたライナー40が装着してある。このライナー
39の外径は太深穴37の内径とほぼ同一に設定してあ
り、ライナー40の外径は細深穴38の内径とほぼ同一
に設定してある。このライナー39、40は耐磨耗性の
ある鋼管などで形成されていて、長期の使用においても
磨耗しない材料が使用されている。そして、太深穴3
7、細深穴38はそれぞれの軸線が平行となるように配
置されており、このことは両ライナー39、40が平行
になるように設定されている。
【0028】このようなシリンダー体13において、そ
の太深穴37の開口端(図5において右側)には中央に
開口を形成した摺動キャップ41がネジ43で固着して
あり、細深穴38の開口端(図5において左側)には中
央に開口を形成した摺動キャップ42がネジ44で固着
してある。そして、ライナー39の内部には、その外径
をこのライナー39の内径とほぼ同一としたピストン4
5が摺動自在でかつ気密に挿入されており、このピスト
ン45によってライナー39の内部が二分されている。
そして、摺動キャップ41の開口からパイプ状をした太
ロッド15が摺動自在で気密に挿入されている。この太
ロッド15の終端にはネジが形成してあり、このネジを
ピストン45の中央に開けた開口に挿通した後、このネ
ジにナット47をネジ込むことによってピストン45は
太ロッド15の終端に固着してある。なお、太ロッド1
5の先端にはピン連結するための連結リング49が嵌め
込み固着されている。また、ライナー40の内部には、
その外径をこのライナー40の内径とほぼ同一としたピ
ストン46が摺動自在でかつ気密に挿入されており、こ
のピストン46によってライナー40の内部が二分され
ている。そして、摺動キャップ42の開口からパイプ状
をした細ロッド16が摺動自在で気密に挿入されてい
る。この細ロッド16の終端にはネジが形成してあり、
このネジをピストン46の中央に開けた開口に挿通した
後、このネジにナット48をネジ込むことによってピス
トン46は細ロッド16の終端に固着してある。なお、
細ロッド16の先端にはピン連結するための連結リング
50が嵌め込み固着されている。このような構成によ
り、シリンダー体13は2本の油圧シリンダーとほぼ同
様の構造が形成されている。
【0029】この油圧伸縮機構11における、シリンダ
ー体13の断面形状と、ライナー39、40、太ロッド
15の関係を示したのが図6である。この図6では、図
5中におけるXーXの矢視断面を示すものである。この
シリンダー体13には導油穴51、52が左右に形成さ
れていて、各導油穴51、52は太深穴37と細深穴3
8と一定の距離を離して設置してある。そして、この図
6において、ライナー39の内周と太ロッド15の外周
によって形成された空間の断面積Aは、ライナー40の
内周によって形成された空間の断面積Bと一致させてお
く。
【0030】また、図7ではこのシリンダー体13の内
部における配管の接続状況を示したものである。シリン
ダー体13は鎖線で示してあり、導油穴51、52、5
3、54は実線で示してある。前述のように、シリンダ
ー体13内にはその中央から両端部に向けて4本の導油
穴51、52、53、54が形成してあり、それぞれが
独立させてある。導油穴51の一端はライナー39の内
部の排出側に連通させてあり、その他端はシリンダー体
13の中央寄りの側面に固着したポート55に連通させ
てある。導油穴52の一端はライナー40の内部の圧力
側に連通させてあり、その他端はシリンダー体13の中
央寄りの側面に固着したポート56に連通させてある。
導油穴53の一端はライナー39の内部の圧力側に連通
させてあり、その他端はシリンダー体13の中央寄りの
側面に固着したポート57に連通させてある。導油穴5
4の一端はライナー40の内部の排出側に連通させてあ
り、その他端はシリンダー体13の中央寄りの側面に固
着したポート58に連通させてある。
【0031】次に、図8は前記図1における一対の油圧
伸縮機構11、12、すなわちシリンダー体13、14
を回動自在かつ左右に外れないように両者を連結するた
めの回動機構35の内部構造を示したものである。
【0032】この回動機構35では、シリンダー体13
の内側面には内部が円形に開口した外固定リング61が
固着してあり、シリンダー体14の内側面には円筒形を
した内固定リング62が固着してある。この外固定リン
グ61と内固定リング62はそれぞれ円筒形をしてお
り、内固定リング62の外径は外固定リング61の内径
よりも少し小さく設定してある。そして、内固定リング
62の先端には全体がキャップ状をしており、その外周
端部が外方に向けてフランジ状に拡大した内キャップ6
3が被せてある。この内キャップ63の外周には、例え
ばMCナイロンのような滑り易い材料で形成した円筒形
の摺動体66を挿通してあり、この摺動体66の内径は
内キャップ63の外径とほぼ同一とし、その外径は外固
定リング61の内径とほぼ同一に設定してある。そし
て、内キャップ63の側面には外径が摺動体66の内径
より少し大きい円盤形をした押え板64が密着させてあ
り、内キャップ63、押え板64はボルト65によって
内固定リング62に締め付け固定されている。また、外
固定リング61の側面には、その終端が内側と外側でそ
れぞれフランジ状に拡大した円筒形状の外キャップ67
が密着させてあり、外キャップ67はボルト62によっ
て外固定リング61にネジ止めされている。この外キャ
ップ67の内径は摺動体66の外径とほぼ同一に設定し
てあり、摺動体66は内キャップ63の外周終端で突起
したフランジと、外固定リング61の側面と、外キャッ
プ67の内周周縁で突起したフランジによって嵌め込み
固定されている。この構造のため、摺動体66が滑りや
すい材料で形成してあるため、内固定リング62、内キ
ャップ63、押え板64が同時に回転すると、外固定リ
ング61、外キャップ67は相対的に回転し、摺動体6
6が潤滑剤の作用をするため、外固定リング61と内固
定リング62はそれぞれ遊びがなく、円滑に摺動できる
ように保持することになる。
【0033】次に、図9は本実施例における昇降機構4
を組み立てた場合において、油圧伸縮機構11と12の
間の配管接続の状況を示すものである。
【0034】この場合、シリンダー体13に形成した太
径のライナー39の排出側と連通するポート55には油
圧ホース76の一端が接続してあり、シリンダー体14
に形成した細径のライナー40の圧力側と連通するポー
ト72には油圧ホース76の他端が接続してある。そし
て、シリンダー体13に形成した太径のライナー40の
圧力側のポート56には油圧ホース77の一端が接続し
てあり、シリンダー体14の細径のライナー39の排出
側のポート71には前記油圧ホース77の他端が接続し
てある。このような2つのシリンダー体13、14の間
で交差させるようにした配管によって、昇降機構4が上
下に、かつ垂直に伸長するための同期回路が形成されて
いる。
【0035】次に、図10は本実施例における油圧回路
である。
【0036】車体1に内蔵した、モーター、エンジン等
の原動機79には油圧ポンプ78が接続してあり、この
油圧ポンプ78の吸引側には圧力油を貯留した油タンク
80を連通させてあり、油圧ポンプ78の吐出側には三
方に回路を切換える切換弁81が接続してある。切換弁
81の戻り側は前記油タンク80に連通させてある。そ
して、切換弁81の一方にはポート57とポート73が
並列に接続してあり、切換弁81の他方にはポート58
とポート74が並列に接続してある。そして、前述した
ようにポート55とポート72とは油圧ホース76によ
って連通されており、ポート56とポート71は油圧ホ
ース77によって連通されている。
【0037】次に、本実施例の作用に付いて説明する。
【0038】まず、この高所作業車を作動させるために
は、車体1に収納した原動機79をバッテリーあるいは
ガソリンにより始動し、原動機79によって油圧ポンプ
78を従動させる。この油圧ポンプ78が油タンク80
より圧力油を吸引し、高所作業車の各部に圧力油を供給
することで動作できることになる。この高所作業車の動
作を操作するには、昇降台5に搭乗した作業員が制御箱
7のレバー等を操作することによって行われる。
【0039】まず、昇降台5を図3のように最下位置に
降下した状態から、図2のように昇降台5を最大高さに
まで伸長させるには、切換弁81を「正側」に切換え
る。すると油圧ポンプ78から供給された圧力油はそれ
ぞれ油路を経由して、ポート57とポート73に同時に
供給される。ポート57より導油穴53を経てライナー
39の内部に供給された圧力油は、図5におけるピスト
ン45を図中左方向に押動し、太ロッド15を摺動キャ
ップ41の開口からシリンダー体13の外部に押し出す
作用をする。同様に、シリンダー体14においてもポー
ト73に供給された圧力油によって太ロッド17も押し
出されることになる。このため、太ロッド15と太ロッ
ド17はそれぞれ同時にシリンダー体13、14より押
し出され、シリンダー体13と太ロッド15の全長、お
よびシリンダー体14と太ロッド17の全長は長くな
る。
【0040】このように、圧力油がポート57と73に
供給されると、ピストン45がライナー39内で移動す
るため、図5中でライナー39のピストン45で区切ら
れた左側の空間に貯留していた圧力油はポート55、7
1より同時に吐出される。このポート55より吐出され
た圧力油は油圧ホース76を介しポート72に伝えら
れ、細径のライナー40の圧力側に供給される。また、
ポート71から吐出された圧力油は油圧ホース77を介
してポート56に伝えられ、細径のライナー40に供給
される。このように細径のライナー40内に圧力油が供
給されると、ライナー40内のピストン46を図5中で
右側に移動させ、細ロッド16、18はシリンダー体1
3、14の摺動キャップ42の開口から外部に押し出さ
れることになる。このため、細ロッド16、18はそれ
ぞれ同時にシリンダー体13、14より押し出され、シ
リンダー体13と細ロッド16の全長、およびシリンダ
ー体14と細ロッド18の全長は長くなる。
【0041】さて、図6で示したように、太径のライナ
ー39における吐出側の環状形をした空間の断面積Aは
細径のライナー40の圧力側の断面積Bと同じである。
このため、各断面積A、Bに供給される油圧量が同じで
あれば、シリンダー体13から押し出される太ロッド1
5の移動量と、シリンダー体14から押し出される細ロ
ッド18の移動量が同一となる。同様に、シリンダー体
14から押し出される太ロッド17の移動量と、シリン
ダー体13から押し出される細ロッド16の移動量とは
一致することになる。すると、シリンダー体13、14
よりそれぞれ押し出される太ロッド15、17、細ロッ
ド16、18の各移動量は何れも同一となる。このよう
な連動により、油圧伸縮機構11、12は回動機構35
を中心としてそれぞれ放射状に同一の伸長量で伸びるこ
とになる。
【0042】しかしながら、太ロッド15、17、細ロ
ッド16、18のそれぞれの先端は軸支体21、22、
23、24に連結されているので、油圧伸縮機構11、
12が平行に配置された図3の状態では伸長力は昇降台
5を上昇させる作用力が働かない。しかし、キック機構
8は常時上方に付勢しており、キック機構8の上面には
それぞれキックピン29、30が接触しているため、キ
ック機構8はキックピン29、30を上方に付勢させ
る。このため、キック機構8によって油圧伸縮機構1
1、12は少し上方に持ち上げられ、上下から潰した変
形のX字形に変化する。このとき、回動機構35では、
その中央に円筒形をした潤滑性のある摺動体66が外固
定リング61と内固定リング62の間に挟み込ませてあ
るため、外固定リング61と内固定リング62はその周
方向の回転を円滑に保持させる。従って、油圧伸縮機構
11と油圧伸縮機構12は相対的に逆方向に回動し、シ
リンダー体13、14がX字形となるのを妨げることが
ない。
【0043】このように油圧伸縮機構11と油圧伸縮機
構12が少しX字形と変化すると、シリンダー体13、
14より押し出される太ロッド15、17、細ロッド1
6、18の伸長力は上下方向の分力となり、昇降台5を
上方に持ち上げる作用をすることになる。こうして、昇
降機構4を構成する油圧伸縮機構11と油圧伸縮機構1
2は平行に折り畳んだ状態から上下が潰れたX字形とな
り、次いでX字形に変化し、昇降台5は最大に伸長して
図1、図2で示す状態まで上昇することになる。
【0044】そして、細径のライナー40の吐出側であ
るポート58、74から吐き出された圧力油はそれぞれ
切換弁81に戻り、油タンク80によって回収される。
【0045】このような順序により、シリンダー体1
3、14における太ロッド15と細ロッド16の両端の
間隔、及び太ロッド17と細ロッド18両端の間隔は、
シリンダー体13、14の長さのほぼ三倍の長さに伸長
することになる。この結果、昇降台5は車体1よりも高
い位置に持ち上げられることになる。所定の高さまで昇
降台5が持ち上げられたならば、作業員が切換弁81を
「中立」の位置に保持すると、ライナー39の圧力側に
供給された圧力油はその流動を停止し、昇降台5をその
高さ位置に維持することになる。この状態を維持するこ
とで、昇降台5に搭乗した作業員が高所における各種の
作業を行うことができる。
【0046】また、昇降台5を下降させるためには、前
述とは逆に切換弁81を「逆」側に切換え、圧力油をポ
ート58、74に供給させる。すると、圧力油は前述と
は逆の方向に流れ、細径のライナー40に流入してピス
トン46を図5中において左方向に移動させ、細ロッド
16をシリンダー体13内に、細ロッド18をシリンダ
ー体14内に引き込める作用をする。このピストン46
の移動により、ライナー40の図5中左側の空間にある
圧力油はポート56より排出される。こうして、ポート
56から吐出された圧力油は油圧ホース77、ポート7
1を介して太径のライナー39の吐出側の空間に供給さ
れ、同時にポート72から吐出された圧力油は油圧ホー
ス76、ポート55を介して太径のライナー39の吐出
側の空間に供給される。このため、太ロッド15、1
7、細ロッド16、18はそれぞれライナー39、40
内に引き込まれる。このため、太ロッド15と細ロッド
16の先端間の距離、および太ロッド17と細ロッド1
8の先端間の距離が縮小され、しかも、太ロッド15、
17、細ロッド16、18の移動量は同期することにな
る。すると、昇降機構4はX字形を保持したままその高
さを縮小させ、昇降台5は車体1に向かって除々に下降
する。そして、最終的にはキックピン29、30がキッ
ク機構8の上端と接触し、昇降機構4はキック機構8を
圧縮しながら、太シリンダー13、15、細シリンダー
14、16が平行となる状態にまで折り畳まれる。こう
して、図2ののように昇降台5が伸長した状態から、図
3に示すような昇降台5が車体1の上面に載置された状
態に変化して降下の動作を終了する。
【0047】次に、図11は本発明の他の実施例を示す
ものである。この実施例における昇降機構85を構成す
る油圧伸縮機構11、12は、図1で説明した第1の実
施例と構造が全く同じである。
【0048】この実施例では、油圧伸縮機構11、12
を構成する各シリンダー体13、14はその長手平面を
水平方向に配置した構成となっている。そして、シリン
ダー体13の太ロッド15とシリンダー体14の細ロッ
ド18は車体1の外側に配置されており、シリンダー体
13の細ロッド16とシリンダー体14の太ロッド17
は互いに接近して内側に配置されている。この構成であ
っても、各油圧伸縮機構11、12の内部構造と油圧の
配管は図1における第1の実施例と同一であり、各太ロ
ッド15、17、細ロッド16、18は同期をとりなが
らそれぞれ同一速度で伸縮し、昇降台5を上下に移動さ
せることができる。この構造では、太ロッド15と細ロ
ッド18が平面上で外側に配置されているため、安定性
が良好となる。なお、この図10ではキック機構8は省
略してある。
【0049】また、図12は本発明の第3の実施例を示
すものである。この実施例における昇降機構86は3組
の油圧伸縮機構87、88、89より構成されている。
これらの油圧伸縮機構87、88の構造は図1における
油圧伸縮機構11と同一であり、油圧伸縮機構89の構
造は図1における油圧伸縮機構12と同一である。
【0050】これらの油圧伸縮機構87、88はそれぞ
れアルミニューム、マグネシュームなどの軽合金により
一体となって形成されたシリンダー体90、91で本体
が形成されており、このシリンダー体90、91の両端
より太ロッド93、95と細ロッド94、95が平行に
摺動できるように収納してある。これらの太ロッド93
と細ロッド94はシリンダー体90よりそれぞれ逆方向
に向けられており、太ロッド94と細ロッド95はシリ
ンダー体91よりそれぞれ逆方向に向けられている。ま
た、油圧伸縮機構89はアルミニューム、マグネシュー
ムなどの軽合金により一体となって形成されたシリンダ
ー体82で本体が形成されており、このシリンダー体9
2の両端より太ロッド97と細ロッド98が平行にかつ
逆方向に向けて摺動できるように収納してある。
【0051】また、車体1の上面の前側(図12で左
側)には間隔を置いて軸支体99、100が固着してあ
り、車体1の上面の後側(図11で右側)の中央には軸
支体101が固着してある。この軸支体99と太ロッド
93の先端とはピン105により連結されており、軸支
体100と太ロッド95の先端とはピン100により連
結されており、軸支体101と細ロッド98の先端とは
ピン107により連結されている。さらに、昇降台5の
下面の後側には間隔を置いて軸支体102、103が固
着してあり、昇降台5の下面の前側の中央には軸支体1
04が固着してある。この軸支体102と細ロッド94
の先端とはピン108により連結されており、軸支体1
03と細ロッド96の先端とはピン109により連結さ
れており、軸支体104と太ロッド97の先端とはピン
110により連結されている。このようにして、車体
1、昇降機構86、昇降台5は側面から視てX字形とな
るように構成され、昇降台5は3組の油圧伸縮機構8
7、88、89で強固の支持されることになる。
【0052】次に、図13は図12の実施例における油
圧回路を示すものである。この構成では、中央にある油
圧伸縮機構89の細ロッド98の圧力側の断面積は、両
側にある油圧伸縮機構87、88の太ロッド93、95
の排出側の断面積の合計とほぼ同一に設定してある。ま
た、油圧伸縮機構89の太ロッド97の排出側の断面積
は、両側にある油圧伸縮機構87、88の細ロッド9
4、96の圧力側の断面積の合計とほぼ同一に設定して
ある。切換弁81の「正」側には太ロッド93、95、
97の圧力側に接続してあり、切換弁81の「逆」側に
は細ロッド94、96、98の排出側に接続してある。
また、太ロッド93、95の排出側と細ロッド98の圧
力側は同一油路で接続してあり、細ロッド94、96の
圧力側と太ロッド97排出側は同一油路で接続してあ
る。
【0053】この第3の実施例では、切換弁81を
「正」側に切換えると油圧ポンプ78からの圧力油は太
ロッド93、95、97の圧力側に供給され、太ロッド
93、95、97はそれぞれシリンダー体90、91、
92から押し出される。同時に、太ロッド93、95の
排出側から押し出された圧力油の合計は細ロッド98の
圧力側に供給され、細ロッド98をシリンダー体92よ
り押し出す作用をする。また、太ロッド97の排出側か
ら押し出された圧力油は細ロッド94、96の圧力側に
分散して供給され、細ロッド94、96をシリンダー体
90、91より押し出す作用をする。前述のように、太
ロッド93、95、97と細ロッド94、96、98の
圧力断面積はそれぞれが同期するように設定してあるた
め、各シリンダー体90、91、92から伸長する太ロ
ッド93、95、97、細ロッド94、96、98の伸
長量は同一となり、昇降機構86はX字形を形成して放
射状に拡大し、昇降台5を車体1に対して垂直上方に持
ち上げることができる。
【0054】さらに、図14は本発明の第4の実施例を
示すものである。この実施例では、車体1と昇降台5の
間には4組の昇降機構120が介在させてある。車体1
の上部の左右には、油圧伸縮機構121と122の組合
せと、油圧伸縮機構123と124の組合せが並列に4
組配置してある。これらの2組の油圧伸縮機構121、
122と油圧伸縮機構123、124は図1で説明した
2組の油圧伸縮機構11、12と同一の構成となってお
り、油圧伸縮機構121、122は油圧伸縮機構11、
12と同一の配置であるが、油圧伸縮機構123、12
4は油圧伸縮機構11、12を反転した配列となってい
る。このため、油圧伸縮機構121のシリンダー体12
5と油圧伸縮機構123のシリンダー体127は左右の
外側に平行になるように配置され、油圧伸縮機構122
のシリンダー体126と油圧伸縮機構124のシリンダ
ー体128は車体1の中央で平行になるように配置され
ている。
【0055】この構成では、昇降台5は4組の油圧伸縮
機構121、122、123、124によって支えられ
ており、昇降機構120は車体1と昇降台5にそれぞれ
4点で連結されているので極めて安定性がある。また、
各油圧伸縮機構121、122、123、124が均等
に上昇の作用を行うので、昇降台5を強力に持ち上げる
ことができ、荷重への耐久性が高いものである。
【0056】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、昇
降機構は油圧シリンダーに似た複数個の油圧伸縮機構で
構成することができ、構造が極めて簡単となる。そし
て、これらの太シリンダーと細シリンダーの圧力断面積
を同一とすることで、両者から伸縮する太ロッドと細ロ
ッドの速度を同期させることができる。
【0057】そして、昇降機構を構成する油圧伸縮機構
は、鋳物等で一体となったシリンダー体によって油圧シ
リンダーと同様の構成をとることができるので、外観が
極めて単純化される。このため、不要な突起物が無くな
り、架線やワイヤーを引っ掛けることがなくなる。ま
た、シリンダー体内に油圧の配管を形成することができ
るので、パイプ等の配管を露出させる必要が無くなり、
組立て、点検が容易となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の高所作業車の全体を示す斜
視図である。
【図2】高所作業車の昇降台を最大高さ位置に持ち上げ
た状態を示す側面図である。
【図3】高所作業車の昇降台を最低高さ位置に降ろした
状態を示す側面図である。
【図4】高所作業車の昇降台を最低高さ位置に降ろした
状態を示す背面図である。
【図5】昇降機構を構成する1組の油圧伸縮機構の構造
を示す断面図である。
【図6】図5中における油圧伸縮機構のXーX矢視断面
図である。
【図7】油圧伸縮機構におけるシリンダー体内の配管を
示す説明図である。
【図8】2組の油圧伸縮機構を連結する回動機構を示す
縦断面図である。
【図9】2組の油圧伸縮機構の配管接続を示す説明図で
ある。
【図10】本実施例における油圧回路図である。
【図11】本発明の第2の実施例の高所作業車の全体を
示す斜視図である。
【図12】本発明の第3の実施例の高所作業車の全体を
示す斜視図である。
【図13】第3の実施例における油圧回路図である。
【図14】本発明の第4の実施例の高所作業車の全体を
示す斜視図である。 1 車体 4 昇降機構 5 昇降台 11 油圧伸縮機構 12 油圧伸縮機構 13 シリンダー体 14 シリンダー体 15 太ロッド 16 細ロッド 17 太ロッド 18 細ロッド 35 回動機構 85 昇降機構 86 昇降機構 87 油圧伸縮機構 88 油圧伸縮機構 89 油圧伸縮機構 90 シリンダー体 91 シリンダー体 92 シリンダー体 93 太ロッド 94 細ロッド 95 太ロッド 96 細ロッド 97 太ロッド 98 細ロッド 120 昇降機構 121 油圧伸縮機構 122 油圧伸縮機構 123 油圧伸縮機構 124 油圧伸縮機構 125 シリンダー体 126 シリンダー体 127 シリンダー体 128 シリンダー体

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動出来る車体と、この車体に上方に位
    置して上下に昇降できる昇降台と、車体と昇降台の間に
    介在されて上下に伸縮できる昇降機構とを有する高所作
    業車において、昇降機構は少なくとも一対の油圧伸縮機
    構から成り、両油圧伸縮機構の中央を回動自在に連結し
    て昇降機構をX字形となるように組合せ、各油圧伸縮機
    構のそれぞれは細長い形状としたシリンダー体と、この
    シリンダー体の両端から逆方向で平行に出没できる一対
    のロッドから構成され、各油圧伸縮機構の一方のロッド
    を車体に連結し、他方のロッドを昇降台に連結させたこ
    とを特徴とする高所作業車。
  2. 【請求項2】 一方の油圧伸縮機構の一方のロッドの先
    端を車体の一方に連結し、一方の油圧伸縮機構の他方の
    ロッドの先端を昇降台の他方に連結し、他方の油圧伸縮
    機構のロッドの先端を車体の他方に連結し、他方の油圧
    伸縮機構のロッドの先端を昇降台の一方に連結し、車体
    での一対のロッドの連結間隔と昇降台での一対のロッド
    の連結間隔をほぼ同一としたことを特徴とする請求項1
    記載の高所作業車。
  3. 【請求項3】 各油圧伸縮機構のロッドを上下に配置し
    たことを特徴とする請求項1、2記載の高所作業車。
  4. 【請求項4】 各油圧伸縮機構のロッドを左右に配置し
    たことを特徴とする請求項1、2記載の高所作業車。
  5. 【請求項5】 各シリンダー体には両端で開口した一対
    の深穴を平行に穿孔し、各深穴にはそれぞれ気密に摺動
    するピストンを収納し、それぞれの開口から挿入した各
    ロッドをそれぞれピストンに連結させたことを特徴とす
    る請求項1、2記載の高所作業車。
  6. 【請求項6】 各シリンダー体の各深穴には円筒形のラ
    イナーを収納させ、各ライナー内でそれぞれ気密に摺動
    するピストンを収納させたことを特徴とする請求項5記
    載の高所作業車。
  7. 【請求項7】 各シリンダー体の深穴を太径と細径に形
    成し、一方のシリンダー体の太径の深穴に挿入したロッ
    ドの先端を車体の一方に連結し、他方のシリンダー体の
    細径の深穴に挿入したロッドの先端を車体の他方に連結
    し、一方のシリンダー体の細径の深穴に挿入したロッド
    の先端を昇降台の他方に連結し、他方のシリンダー体の
    太径の深穴に挿入したロッドの先端を昇降台の一方に連
    結したことを特徴とする請求項5、6記載の高所作業
    車。
  8. 【請求項8】 各シリンダー体の太径の深穴の排出側の
    断面積からこの深穴に挿入したロッドの外径の断面積を
    差し引いた断面積を、細径の深穴の圧力側の断面積とほ
    ぼ同一に設定し、一方のシリンダー体の太径の深穴の排
    出側と他方のシリンダー体の細径の深穴の圧力側を連通
    させ、他方のシリンダー体の太径の深穴の排出側と一方
    のシリンダー体の細径の深穴の圧力側を連通させたこと
    を特徴とする請求項7記載の高所作業車。
  9. 【請求項9】 移動出来る車体と、この車体に上方に位
    置して上下に昇降できる昇降台と、車体と昇降台の間に
    介在されて上下に伸縮できる昇降機構とを有する高所作
    業車において、昇降機構は3組の油圧伸縮機構から成
    り、この3組の油圧伸縮機構の中央を回動自在に連結し
    て昇降機構をX字形となるように組合せ、各油圧伸縮機
    構のそれぞれは細長い形状としたシリンダー体と、この
    シリンダー体の両端から逆方向で平行に出没できる一対
    のロッドから構成され、両側にある一対のシリンダー体
    の一方のロッドを車体の一方に連結し、両側にある一対
    のシリンダー体の他方のロッドを昇降台の他方に連結
    し、中央にあるシリンダー体の一方のロッドを車体の他
    方に連結し、中央にあるシリンダー体の他方のロッドを
    車体の一方に連結ししたことを特徴とする高所作業車。
  10. 【請求項10】 各油圧伸縮機構のシリンダーを上下に
    配置したことを特徴とする請求項9記載の高所作業車。
  11. 【請求項11】 各油圧伸縮機構のシリンダーを左右に
    配置したことを特徴とする請求項9記載の高所作業車。
  12. 【請求項12】 各シリンダー体には両端で開口した一
    対の深穴を平行に穿孔し、各深穴にはそれぞれ気密に摺
    動するピストンを収納し、それぞれの開口から挿入した
    各ロッドをそれぞれピストンに連結させたことを特徴と
    する請求項9記載の高所作業車。
  13. 【請求項13】 各シリンダー体の深穴を太径と細径に
    形成し、両側のシリンダー体の太径の深穴に挿入したロ
    ッドの先端を車体の一方に連結し、両側のシリンダー体
    の細径の深穴に挿入したロッドの先端を昇降台の他方に
    連結し、中央のシリンダー体の細径の深穴に挿入したロ
    ッドの先端を車体の他方に連結し、中央のシリンダー体
    の太径の深穴に挿入したロッドの先端を昇降台の一方に
    連結したことを特徴とする請求項9、10、11記載の
    高所作業車。
  14. 【請求項14】 両側のシリンダー体の太径の深穴の排
    出側の断面積より深穴に挿入してロッドの外径の断面積
    を差し引いた断面積の合計と、中央のシリンダー体の細
    径の深穴の圧力側の断面積をほぼ同一とし、両側のシリ
    ンダー体の太径の深穴の排出側と中央のシリンダー体の
    細径の深穴の圧力側を連通させたことを特徴とする請求
    項13記載の高所作業車。
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