JPH051553A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents
内燃機関の吸気装置Info
- Publication number
- JPH051553A JPH051553A JP3286590A JP28659091A JPH051553A JP H051553 A JPH051553 A JP H051553A JP 3286590 A JP3286590 A JP 3286590A JP 28659091 A JP28659091 A JP 28659091A JP H051553 A JPH051553 A JP H051553A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- intake
- valve
- intake air
- intake port
- lead
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】内燃機関の燃焼性,吸気充填効率と過渡応答性
を改善する。 【構成】吸気ポート4内に装着されたリード弁6によ
り、既燃ガスや吸気の逆流がリード弁6下流に留められ
ること等により燃焼性や吸気充填効率が向上する。ま
た、燃料噴射弁7から吸気弁2とリード弁6との間の吸
気ポート4に燃料を噴射するため、燃料がリード弁6の
取付け装置に溜まったり、付着したりすることなく、速
やかに燃焼室8に吸い込まれ過渡応答性が向上する。
を改善する。 【構成】吸気ポート4内に装着されたリード弁6によ
り、既燃ガスや吸気の逆流がリード弁6下流に留められ
ること等により燃焼性や吸気充填効率が向上する。ま
た、燃料噴射弁7から吸気弁2とリード弁6との間の吸
気ポート4に燃料を噴射するため、燃料がリード弁6の
取付け装置に溜まったり、付着したりすることなく、速
やかに燃焼室8に吸い込まれ過渡応答性が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気装置に
関し、特にスワール強さを制御できるようにした装置に
関する。
関し、特にスワール強さを制御できるようにした装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の吸気装置としては、例え
ば図5に示すようなものがある (特開昭58−1482
30号公報参照) 。このものの概要を説明すると、吸気
ポート11内に偏流板12を設け、低速・低負荷時等吸入空
気流量の小さい運転時は、前記偏流板12端部が吸気ポー
ト11底壁に当接し、両者の間に形成される偏流通路13,
14から燃焼室に流入する吸気により強いスワールを生成
させ、高速・高負荷時等吸入空気流量が大きい運転時
は、空気圧により偏流板12を上方に押し開かせて開口面
積を増大しつつ、スワールを弱めるようにしている。
ば図5に示すようなものがある (特開昭58−1482
30号公報参照) 。このものの概要を説明すると、吸気
ポート11内に偏流板12を設け、低速・低負荷時等吸入空
気流量の小さい運転時は、前記偏流板12端部が吸気ポー
ト11底壁に当接し、両者の間に形成される偏流通路13,
14から燃焼室に流入する吸気により強いスワールを生成
させ、高速・高負荷時等吸入空気流量が大きい運転時
は、空気圧により偏流板12を上方に押し開かせて開口面
積を増大しつつ、スワールを弱めるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の吸気装置にあっては、アイドリング時等に偏
流板12が吸気ポート13底壁と当接する状態でも、通路開
口面積は相当大きいため、吸気弁と排気弁とが同時に開
いている、いわゆるオーバーラップ期間中に既燃ガスの
吸気ポート11への吹き返しを抑制する効果が小さい。吹
き返しを抑制するには、吸気弁と排気弁とのオーバーラ
ップ期間を短縮すればよいが、このようにすると、一般
的に最大出力性能を低下させることとなり、バルブタイ
ミングの設定だけでアイドリング等低速・低負荷時の性
能と最大出力性能とを同時に満たすことは困難であり、
設計の自由度が制約されるという問題があった。
うな従来の吸気装置にあっては、アイドリング時等に偏
流板12が吸気ポート13底壁と当接する状態でも、通路開
口面積は相当大きいため、吸気弁と排気弁とが同時に開
いている、いわゆるオーバーラップ期間中に既燃ガスの
吸気ポート11への吹き返しを抑制する効果が小さい。吹
き返しを抑制するには、吸気弁と排気弁とのオーバーラ
ップ期間を短縮すればよいが、このようにすると、一般
的に最大出力性能を低下させることとなり、バルブタイ
ミングの設定だけでアイドリング等低速・低負荷時の性
能と最大出力性能とを同時に満たすことは困難であり、
設計の自由度が制約されるという問題があった。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、吸入空気流量が小さい運転時は、
スワールを強化しつつ既燃ガスの吹き返しを効果的に抑
制して、アイドリング等の性能を確保できると共に、吸
入空気流量が大きい運転時は、吸気ポート開口面積を増
大する一方、スワールは弱めるようにして最大出力性能
も向上できるようにした内燃機関の吸気装置を提供する
ことを目的とする。
してなされたもので、吸入空気流量が小さい運転時は、
スワールを強化しつつ既燃ガスの吹き返しを効果的に抑
制して、アイドリング等の性能を確保できると共に、吸
入空気流量が大きい運転時は、吸気ポート開口面積を増
大する一方、スワールは弱めるようにして最大出力性能
も向上できるようにした内燃機関の吸気装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、気
筒毎に1個の吸気弁と、吸気通路の途中から分岐して前
記吸気弁に至る吸気ポートとを備えた内燃機関の吸気装
置において、前記吸気ポート内に複数に分割される通路
断面を開弁圧の異なる複数のリードで覆ってなる逆止弁
を介設した構成とする。
筒毎に1個の吸気弁と、吸気通路の途中から分岐して前
記吸気弁に至る吸気ポートとを備えた内燃機関の吸気装
置において、前記吸気ポート内に複数に分割される通路
断面を開弁圧の異なる複数のリードで覆ってなる逆止弁
を介設した構成とする。
【0006】
【作用】かかる構成とすれば、吸入空気流量が小さい運
転時は、通路断面の一部を覆う開弁圧小のリードが開い
て、燃焼室内に導入される吸気によりスワールが強化さ
れると共に、バルブオーバーラップ期間中の吸気ポート
への排気の吹き返しは全てのリードが閉じることにより
抑制されるので、燃焼性が向上する。
転時は、通路断面の一部を覆う開弁圧小のリードが開い
て、燃焼室内に導入される吸気によりスワールが強化さ
れると共に、バルブオーバーラップ期間中の吸気ポート
への排気の吹き返しは全てのリードが閉じることにより
抑制されるので、燃焼性が向上する。
【0007】また、吸入空気流量が大きい運転時は、開
弁圧大の他のリードも開いて開口面積が増大し、かつ、
スワールは弱められるので、最大出力性能が向上する。
弁圧大の他のリードも開いて開口面積が増大し、かつ、
スワールは弱められるので、最大出力性能が向上する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。一実施例の要部構成を示す図1において、シリンダ
ヘッド1には各気筒毎に吸気弁2及び排気弁3と、これ
ら吸気弁2及び排気弁3に至る吸気ポート4及び排気ポ
ート5が1個ずつ設けられる。
る。一実施例の要部構成を示す図1において、シリンダ
ヘッド1には各気筒毎に吸気弁2及び排気弁3と、これ
ら吸気弁2及び排気弁3に至る吸気ポート4及び排気ポ
ート5が1個ずつ設けられる。
【0009】そして、吸気ポート4内には、シリンダ中
心軸Oに近い側の通路断面を覆う第1リード6Aと、シ
リンダ中心軸Oに遠い側の通路断面を覆う第2リード6
Bとを備えた逆止弁6が介設される。ここで、第1リー
ド6A及び第2リード6Bは、これらによって開閉され
る2つの開口を有し、かつ、V字形を為す頂角を吸気弁
2方向に向けた弁座部材6Cに夫々の上流側端縁部を固
定して装着されている。
心軸Oに近い側の通路断面を覆う第1リード6Aと、シ
リンダ中心軸Oに遠い側の通路断面を覆う第2リード6
Bとを備えた逆止弁6が介設される。ここで、第1リー
ド6A及び第2リード6Bは、これらによって開閉され
る2つの開口を有し、かつ、V字形を為す頂角を吸気弁
2方向に向けた弁座部材6Cに夫々の上流側端縁部を固
定して装着されている。
【0010】また、第1リード6Aと第2リード6Bと
は夫々材質 (ヤング率) ,板厚,初期形状等が異なり、
図4に示すような差圧−流量特性を有しており、第1リ
ード6Aは、第2リード6Bに対し、上下流間の差圧が
より小さな状態から開き始めるように設定されている。
次に作用を説明する。
は夫々材質 (ヤング率) ,板厚,初期形状等が異なり、
図4に示すような差圧−流量特性を有しており、第1リ
ード6Aは、第2リード6Bに対し、上下流間の差圧が
より小さな状態から開き始めるように設定されている。
次に作用を説明する。
【0011】アイドリング時等吸入空気流量が小さい運
転時は、第1リード6Aのみが開き、吸気は小開口面積
により流速を速められると共に、燃焼室7にその内周壁
接線に近い方向から流入するため、図中点線で示すよう
に、強力なスワールが形成される。このとき、吸気ポー
ト4の逆止弁4下流側の圧力は、上流側との差圧が吸入
空気流量に対してバランスする圧力になる。
転時は、第1リード6Aのみが開き、吸気は小開口面積
により流速を速められると共に、燃焼室7にその内周壁
接線に近い方向から流入するため、図中点線で示すよう
に、強力なスワールが形成される。このとき、吸気ポー
ト4の逆止弁4下流側の圧力は、上流側との差圧が吸入
空気流量に対してバランスする圧力になる。
【0012】そして、アイドリング時等吸気ポート4の
圧力が小さい場合には、吸気弁2と排気弁3とのオーバ
ーラップ時に燃焼室7から既燃ガスが吸気ポート4へ吹
き返そうとするが、この逆流に対しては図2に示すよう
に、第1リード6A,第2リード6Bが共に閉じるた
め、吹き返しは逆止弁6下流までに留められる。このよ
うに、既燃ガスの吹き返し量を少量に抑えることができ
るため、引き続く吸入行程で燃焼室内に再吸入される既
燃ガス量を減少させてアイドリング等の燃焼性を良好に
確保することができる。また、かかる逆止弁6の吹き返
し抑制作用により、吸気弁2と排気弁3とのオーバーラ
ップ期間を大きく設定することができ、高速・高負荷時
の最大出力を重視したバルブタイミングの設定が可能と
なる。
圧力が小さい場合には、吸気弁2と排気弁3とのオーバ
ーラップ時に燃焼室7から既燃ガスが吸気ポート4へ吹
き返そうとするが、この逆流に対しては図2に示すよう
に、第1リード6A,第2リード6Bが共に閉じるた
め、吹き返しは逆止弁6下流までに留められる。このよ
うに、既燃ガスの吹き返し量を少量に抑えることができ
るため、引き続く吸入行程で燃焼室内に再吸入される既
燃ガス量を減少させてアイドリング等の燃焼性を良好に
確保することができる。また、かかる逆止弁6の吹き返
し抑制作用により、吸気弁2と排気弁3とのオーバーラ
ップ期間を大きく設定することができ、高速・高負荷時
の最大出力を重視したバルブタイミングの設定が可能と
なる。
【0013】さらに、高速時の吸気慣性を利用すべく、
吸気弁2の閉時期を遅らせて設定した場合、吸気慣性が
小さい低速・高負荷時において、一旦吸入した空気がピ
ストンの上昇に伴い、吸気弁2開弁中に吸気ポート4に
吹き返してくる量も逆止弁6により可及的に制限でき、
吸気充填効率を高めることができる。一方、吸入空気流
量が増大して逆止弁6上下流間の差圧が所定値以上に増
大すると、図3に示すように第2リードBも開き始め
る。
吸気弁2の閉時期を遅らせて設定した場合、吸気慣性が
小さい低速・高負荷時において、一旦吸入した空気がピ
ストンの上昇に伴い、吸気弁2開弁中に吸気ポート4に
吹き返してくる量も逆止弁6により可及的に制限でき、
吸気充填効率を高めることができる。一方、吸入空気流
量が増大して逆止弁6上下流間の差圧が所定値以上に増
大すると、図3に示すように第2リードBも開き始め
る。
【0014】即ち、図4に示すように、吸入空気流量か
ら逆止弁6上下流間の差圧が定まり、該差圧に応じて第
1リード6A及び第2リード6Bからの吸入空気流量割
合が求まる。そして、第2リード6Bが開いて開口面積
が増大することにより、吸気流通抵抗が増大して吸気充
填効率を向上できると共に、第2リード6Bからの吸入
空気流量割合が増大するに従い、吸入空気の流線がシリ
ンダ中心軸O方向に近づけられて、スワールが弱められ
ることにより燃焼性の安定及び燃焼温度の上昇を図れ、
ひいては最高出力の向上を図れる。
ら逆止弁6上下流間の差圧が定まり、該差圧に応じて第
1リード6A及び第2リード6Bからの吸入空気流量割
合が求まる。そして、第2リード6Bが開いて開口面積
が増大することにより、吸気流通抵抗が増大して吸気充
填効率を向上できると共に、第2リード6Bからの吸入
空気流量割合が増大するに従い、吸入空気の流線がシリ
ンダ中心軸O方向に近づけられて、スワールが弱められ
ることにより燃焼性の安定及び燃焼温度の上昇を図れ、
ひいては最高出力の向上を図れる。
【0015】尚、各気筒の吸気ポート毎に燃料噴射弁を
設けたものにおいては、応答性を確保するように燃料噴
射弁からの燃料は逆止弁6の下流側に噴射するのが良
い。また、開弁圧の異なる複数のリードの取付位置は、
燃焼室に対する吸気ポートの形状,位置に応じて小吸入
空気流量時にスワールを強化できるように設定すればよ
い。
設けたものにおいては、応答性を確保するように燃料噴
射弁からの燃料は逆止弁6の下流側に噴射するのが良
い。また、開弁圧の異なる複数のリードの取付位置は、
燃焼室に対する吸気ポートの形状,位置に応じて小吸入
空気流量時にスワールを強化できるように設定すればよ
い。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アイドリング時等の吸入空気流量が小さい運転時は、開
弁圧小の一部のリードのみが開弁し、スワールが強化さ
れつつ既燃ガスの吹き返しが阻止されるので、燃焼性が
向上し、吸入空気流量が大きな運転時は他のリードも開
いて吸気充填効率を向上でき、かつ、スワールも弱めら
れることにより最高出力を向上できる等の効果が得られ
る。
アイドリング時等の吸入空気流量が小さい運転時は、開
弁圧小の一部のリードのみが開弁し、スワールが強化さ
れつつ既燃ガスの吹き返しが阻止されるので、燃焼性が
向上し、吸入空気流量が大きな運転時は他のリードも開
いて吸気充填効率を向上でき、かつ、スワールも弱めら
れることにより最高出力を向上できる等の効果が得られ
る。
【図1】本発明の一実施例に係る吸気装置の小吸入空気
流量時の状態を示す断面図
流量時の状態を示す断面図
【図2】同じく既燃ガス吹き返し時の状態を示す要部断
面図
面図
【図3】同じく大吸入空気流量時の状態を示す断面図
【図4】同上実施例の逆止弁の作動特性を示す線図
【図5】吸気装置の従来例を示し、 (A) は縦断面図、
(B) は横断面図、(C) は (A) のX−X矢視断面図
(B) は横断面図、(C) は (A) のX−X矢視断面図
2 吸気弁 4 吸気ポート 6 逆止弁 6A 第1リード 6B 第2リード
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】内燃機関の吸気装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気装置に
関し、特に燃焼性,吸気充填効率,過渡応答性等を同時
に向上させる技術に関する。
関し、特に燃焼性,吸気充填効率,過渡応答性等を同時
に向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】吸気ポートにリード弁を設けて、既燃ガ
スや吸気の吹き返しを防止し、吸入空気量の増加を図る
ものとしては、例えば特開昭55−12241号に開示
されているようなものがある。
スや吸気の吹き返しを防止し、吸入空気量の増加を図る
ものとしては、例えば特開昭55−12241号に開示
されているようなものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の吸気装置にあっては、燃料供給装置がリード
弁よりも上流側に配設されていたので、燃料がリード弁
取付け部に溜まったり、付着したりして燃焼室へ速やか
に吸い込まれず、空気に対して燃料の応答性が遅れると
いう問題点があった。
うな従来の吸気装置にあっては、燃料供給装置がリード
弁よりも上流側に配設されていたので、燃料がリード弁
取付け部に溜まったり、付着したりして燃焼室へ速やか
に吸い込まれず、空気に対して燃料の応答性が遅れると
いう問題点があった。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、既燃ガスや吸気の吸気ポートへの
吹き返しを防止して燃焼性や吸気充填効率の向上を図る
と同時に、噴射燃料を速やかに燃焼室に吸い込ませて応
答性をも満たせるようにした内燃機関の吸気装置を提供
することを目的とする。
してなされたもので、既燃ガスや吸気の吸気ポートへの
吹き返しを防止して燃焼性や吸気充填効率の向上を図る
と同時に、噴射燃料を速やかに燃焼室に吸い込ませて応
答性をも満たせるようにした内燃機関の吸気装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、燃
焼室に吸気を導く吸気ポートと、前記吸気ポートを燃焼
室に対して開閉する吸気弁と、前記吸気弁よりも上流側
の吸気ポート内に配設され、吸気弁側へは吸気を通過さ
せると共に吸気弁と反対側へは吸気を通過させないよう
に構成したリード弁と、前記吸気ポートに配設されて、
燃料を前記吸気弁と前記リード弁との間に噴射する燃料
噴射弁と、を含んで構成した。
焼室に吸気を導く吸気ポートと、前記吸気ポートを燃焼
室に対して開閉する吸気弁と、前記吸気弁よりも上流側
の吸気ポート内に配設され、吸気弁側へは吸気を通過さ
せると共に吸気弁と反対側へは吸気を通過させないよう
に構成したリード弁と、前記吸気ポートに配設されて、
燃料を前記吸気弁と前記リード弁との間に噴射する燃料
噴射弁と、を含んで構成した。
【0006】
【作用】かかる構成とすれば、リード弁により既燃ガス
や吸気の吸気ポートへの吹き返しを防止して燃焼性や吸
気充填効率を向上できると共に、燃料が燃料噴射弁から
吸気弁と前記リード弁との間に噴射供給されるので、リ
ード弁の取付け部に溜まったり、付着したりすることな
く速やかに燃焼室に吸い込ませることができ、以て良好
な応答性を確保できる。
や吸気の吸気ポートへの吹き返しを防止して燃焼性や吸
気充填効率を向上できると共に、燃料が燃料噴射弁から
吸気弁と前記リード弁との間に噴射供給されるので、リ
ード弁の取付け部に溜まったり、付着したりすることな
く速やかに燃焼室に吸い込ませることができ、以て良好
な応答性を確保できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。一実施例の要部構成を示す図1において、シリンダ
ヘッド1には各気筒毎に吸気弁2及び排気弁3と、これ
ら吸気弁2及び排気弁3に至る吸気ポート4及び排気ポ
ート5が1個ずつ設けられる。
る。一実施例の要部構成を示す図1において、シリンダ
ヘッド1には各気筒毎に吸気弁2及び排気弁3と、これ
ら吸気弁2及び排気弁3に至る吸気ポート4及び排気ポ
ート5が1個ずつ設けられる。
【0008】そして、吸気ポート4内には、シリンダ中
心軸Oに近い側の通路断面を覆う第1リード6Aと、シ
リンダ中心軸Oに遠い側の通路断面を覆う第2リード6
Bとを備えたリード弁6が介設される。ここで、第1リ
ード6A及び第2リード6Bは、これらによって開閉さ
れる2つの開口を有し、かつ、V字形を為す頂角を吸気
弁2方向に向けた弁座部材6Cに夫々の上流側端縁部を
固定して装着されている。
心軸Oに近い側の通路断面を覆う第1リード6Aと、シ
リンダ中心軸Oに遠い側の通路断面を覆う第2リード6
Bとを備えたリード弁6が介設される。ここで、第1リ
ード6A及び第2リード6Bは、これらによって開閉さ
れる2つの開口を有し、かつ、V字形を為す頂角を吸気
弁2方向に向けた弁座部材6Cに夫々の上流側端縁部を
固定して装着されている。
【0009】また、第1リード6Aと第2リード6Bと
は夫々材質 (ヤング率) ,板厚,初期形状等が異なり、
図4に示すような差圧−流量特性を有しており、第1リ
ード6Aは、第2リード6Bに対し、上下流間の差圧が
より小さな状態から開き始めるように設定されている。
これら開弁圧の異なる複数のリードの取付位置は、燃焼
室に対する吸気ポートの形状,位置に応じて小吸入空気
流量時にスワールを強化できるように設定すればよい。
は夫々材質 (ヤング率) ,板厚,初期形状等が異なり、
図4に示すような差圧−流量特性を有しており、第1リ
ード6Aは、第2リード6Bに対し、上下流間の差圧が
より小さな状態から開き始めるように設定されている。
これら開弁圧の異なる複数のリードの取付位置は、燃焼
室に対する吸気ポートの形状,位置に応じて小吸入空気
流量時にスワールを強化できるように設定すればよい。
【0010】一方、前記吸気弁2と前記リード弁6との
間の吸気ポート4に燃料を噴射供給する燃料噴射弁7を
配設する。ここで、燃料噴射弁7は図示しない電子式燃
料噴射装置から所定クランク角毎に出力される燃料噴射
パルスにより通電駆動され、機関運転状態に応じて設定
される量の燃料を噴射供給するようになっている。次に
作用を説明する。
間の吸気ポート4に燃料を噴射供給する燃料噴射弁7を
配設する。ここで、燃料噴射弁7は図示しない電子式燃
料噴射装置から所定クランク角毎に出力される燃料噴射
パルスにより通電駆動され、機関運転状態に応じて設定
される量の燃料を噴射供給するようになっている。次に
作用を説明する。
【0011】アイドリング時等吸入空気流量が小さい運
転時は、第1リード6Aのみが開き、吸気は小開口面積
により流速を速められると共に、燃焼室8にその内周壁
接線に近い方向から流入するため、図中点線で示すよう
に、強力なスワールが形成される。このとき、吸気ポー
ト4のリード弁4下流側の圧力は、上流側との差圧が吸
入空気流量に対してバランスする圧力になる。
転時は、第1リード6Aのみが開き、吸気は小開口面積
により流速を速められると共に、燃焼室8にその内周壁
接線に近い方向から流入するため、図中点線で示すよう
に、強力なスワールが形成される。このとき、吸気ポー
ト4のリード弁4下流側の圧力は、上流側との差圧が吸
入空気流量に対してバランスする圧力になる。
【0012】そして、アイドリング時等吸気ポート4の
圧力が小さい場合には、吸気弁2と排気弁3とのオーバ
ーラップ時に燃焼室7から既燃ガスが吸気ポート4へ吹
き返そうとするが、この逆流に対しては図2に示すよう
に、第1リード6A,第2リード6Bが共に閉じるた
め、吹き返しはリード弁6下流までに留められる。この
ように、既燃ガスの吹き返し量を少量に抑えることがで
きるため、引き続く吸入行程で燃焼室内に再吸入される
既燃ガス量を減少させてアイドリング等の燃焼性を良好
に確保することができる。また、かかるリード弁6の吹
き返し抑制作用により、吸気弁2と排気弁3とのオーバ
ーラップ期間を大きく設定することができ、高速・高負
荷時の最大出力を重視したバルブタイミングの設定が可
能となる。
圧力が小さい場合には、吸気弁2と排気弁3とのオーバ
ーラップ時に燃焼室7から既燃ガスが吸気ポート4へ吹
き返そうとするが、この逆流に対しては図2に示すよう
に、第1リード6A,第2リード6Bが共に閉じるた
め、吹き返しはリード弁6下流までに留められる。この
ように、既燃ガスの吹き返し量を少量に抑えることがで
きるため、引き続く吸入行程で燃焼室内に再吸入される
既燃ガス量を減少させてアイドリング等の燃焼性を良好
に確保することができる。また、かかるリード弁6の吹
き返し抑制作用により、吸気弁2と排気弁3とのオーバ
ーラップ期間を大きく設定することができ、高速・高負
荷時の最大出力を重視したバルブタイミングの設定が可
能となる。
【0013】さらに、高速時の吸気慣性を利用すべく、
吸気弁2の閉時期を遅らせて設定した場合、吸気慣性が
小さい低速・高負荷時において、一旦吸入した空気がピ
ストンの上昇に伴い、吸気弁2開弁中に吸気ポート4に
吹き返してくる量もリード弁6により可及的に制限で
き、吸気充填効率を高めることができる。一方、吸入空
気流量が増大してリード弁6上下流間の差圧が所定値以
上に増大すると、図3に示すように第2リードBも開き
始める。
吸気弁2の閉時期を遅らせて設定した場合、吸気慣性が
小さい低速・高負荷時において、一旦吸入した空気がピ
ストンの上昇に伴い、吸気弁2開弁中に吸気ポート4に
吹き返してくる量もリード弁6により可及的に制限で
き、吸気充填効率を高めることができる。一方、吸入空
気流量が増大してリード弁6上下流間の差圧が所定値以
上に増大すると、図3に示すように第2リードBも開き
始める。
【0014】即ち、図4に示すように、吸入空気流量か
らリード弁6上下流間の差圧が定まり、該差圧に応じて
第1リード6A及び第2リード6Bからの吸入空気流量
割合が求まる。そして、第2リード6Bが開いて開口面
積が増大することにより、吸気流通抵抗が減少して吸気
充填効率を向上できると共に、第2リード6Bからの吸
入空気流量割合が増大するに従い、吸入空気の流線がシ
リンダ中心軸O方向に近づけられて、スワールが弱めら
れることにより燃焼性の安定及び燃焼温度の上昇を図
れ、ひいては最高出力の向上を図れる。
らリード弁6上下流間の差圧が定まり、該差圧に応じて
第1リード6A及び第2リード6Bからの吸入空気流量
割合が求まる。そして、第2リード6Bが開いて開口面
積が増大することにより、吸気流通抵抗が減少して吸気
充填効率を向上できると共に、第2リード6Bからの吸
入空気流量割合が増大するに従い、吸入空気の流線がシ
リンダ中心軸O方向に近づけられて、スワールが弱めら
れることにより燃焼性の安定及び燃焼温度の上昇を図
れ、ひいては最高出力の向上を図れる。
【0015】このように、リード弁6を配設することに
より、燃焼性や吸気充填効率が可及的に高められる一
方、燃料をリード弁6と吸気弁2との間に噴射すること
により、リード弁の上流側に燃料噴射される場合のよう
に噴射された燃料がリード弁6の取付け装置に溜まった
り、付着したりすることを防止でき、以て、速やかに燃
料を燃焼室に吸い込ませることができるので良好な応答
性を確保でき、過渡運転性能等が向上する。
より、燃焼性や吸気充填効率が可及的に高められる一
方、燃料をリード弁6と吸気弁2との間に噴射すること
により、リード弁の上流側に燃料噴射される場合のよう
に噴射された燃料がリード弁6の取付け装置に溜まった
り、付着したりすることを防止でき、以て、速やかに燃
料を燃焼室に吸い込ませることができるので良好な応答
性を確保でき、過渡運転性能等が向上する。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
吸気ポートに配設したリード弁により既燃ガスや吸気の
吸気ポートへの吹き返しを防止して燃焼性や吸気充填効
率を高める一方、燃料を吸気弁とリード弁との間に噴射
供給する構成としたことにより、リード弁に阻害される
ことなく速やかに燃焼室に吸い込ませることができ、応
答性が向上して過渡運転性能も向上できるという効果が
得られる。
吸気ポートに配設したリード弁により既燃ガスや吸気の
吸気ポートへの吹き返しを防止して燃焼性や吸気充填効
率を高める一方、燃料を吸気弁とリード弁との間に噴射
供給する構成としたことにより、リード弁に阻害される
ことなく速やかに燃焼室に吸い込ませることができ、応
答性が向上して過渡運転性能も向上できるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る吸気装置の小吸入空気
流量時の状態を示す断面図
流量時の状態を示す断面図
【図2】同じく既燃ガス吹き返し時の状態を示す要部断
面図
面図
【図3】同じく大吸入空気流量時の状態を示す断面図
【図4】同上実施例のリード弁の作動特性を示す線図
【符号の説明】 2 吸気弁 4 吸気ポート 6 リード弁 7 燃料噴射弁 8 燃焼室 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】気筒毎に1個の吸気弁と、吸気通路の途中
から分岐して前記吸気弁に至る吸気ポートとを備えた内
燃機関の吸気装置において、前記吸気ポート内に複数に
分割される通路断面を開弁圧の異なる複数のリードで覆
ってなる逆止弁を介設したことを特徴とする内燃機関の
吸気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3286590A JP2561190B2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | 内燃機関の吸気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3286590A JP2561190B2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | 内燃機関の吸気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051553A true JPH051553A (ja) | 1993-01-08 |
JP2561190B2 JP2561190B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=17706388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3286590A Expired - Lifetime JP2561190B2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | 内燃機関の吸気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2561190B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4980405A (ja) * | 1972-12-06 | 1974-08-02 | ||
JPS5769962U (ja) * | 1980-10-16 | 1982-04-27 | ||
JPS57129222A (en) * | 1981-02-04 | 1982-08-11 | Yamaha Motor Co Ltd | Supercharger-equipped engine |
JPS59158321A (ja) * | 1983-02-28 | 1984-09-07 | Daihatsu Motor Co Ltd | 過給機付エンジン |
JPS6066826U (ja) * | 1983-10-14 | 1985-05-11 | 三菱自動車工業株式会社 | リ−ドバルブ付4サイクルエンジン |
-
1991
- 1991-10-31 JP JP3286590A patent/JP2561190B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4980405A (ja) * | 1972-12-06 | 1974-08-02 | ||
JPS5769962U (ja) * | 1980-10-16 | 1982-04-27 | ||
JPS57129222A (en) * | 1981-02-04 | 1982-08-11 | Yamaha Motor Co Ltd | Supercharger-equipped engine |
JPS59158321A (ja) * | 1983-02-28 | 1984-09-07 | Daihatsu Motor Co Ltd | 過給機付エンジン |
JPS6066826U (ja) * | 1983-10-14 | 1985-05-11 | 三菱自動車工業株式会社 | リ−ドバルブ付4サイクルエンジン |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2561190B2 (ja) | 1996-12-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS6060010B2 (ja) | 多気筒内燃機関の吸気装置 | |
EP1344926B1 (en) | Intake port of internal combustion engine | |
JPH04330329A (ja) | クランク室予圧縮式2サイクル内燃機関 | |
JPS5932656B2 (ja) | エンジンの吸気装置 | |
EP0769610B1 (en) | A fuel injection system for a lean burn engine | |
JPS6035533B2 (ja) | エンジンの吸気装置 | |
US4944266A (en) | Direct-injection diesel engine | |
US4292944A (en) | Intake control system for internal combustion engine | |
JPH051553A (ja) | 内燃機関の吸気装置 | |
US20080141968A1 (en) | Intake manifold assembly | |
JP3014802B2 (ja) | エンジンの吸気構造 | |
JPS5987229A (ja) | 内燃機関の吸気装置 | |
JPH0518254A (ja) | デイーゼルエンジンの吸気装置 | |
JP2994784B2 (ja) | エンジンの燃焼室構造 | |
JP3500701B2 (ja) | エンジンの吸気装置 | |
KR940003538B1 (ko) | 엔진의 흡기장치 | |
JPS6185535A (ja) | 内燃機関の吸気装置 | |
JPH051554A (ja) | エンジンの燃焼室構造 | |
JPH0159426B2 (ja) | ||
JP2006258077A (ja) | エンジン用リードバルブ | |
JP2005054603A (ja) | 吸気流制御弁 | |
JP2007016657A (ja) | 内燃機関の吸気装置 | |
JPH11201002A (ja) | エンジンの吸気装置 | |
JPS5810113A (ja) | エンジンの吸気装置 | |
JP2002266648A (ja) | 内燃機関の吸気装置 |