JPH0515330A - 保存性にすぐれた茹麺の製造方法 - Google Patents

保存性にすぐれた茹麺の製造方法

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JPH0515330A
JPH0515330A JP3165973A JP16597391A JPH0515330A JP H0515330 A JPH0515330 A JP H0515330A JP 3165973 A JP3165973 A JP 3165973A JP 16597391 A JP16597391 A JP 16597391A JP H0515330 A JPH0515330 A JP H0515330A
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JP
Japan
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noodles
boiled
noodle
adipic acid
aqueous solution
Prior art date
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Pending
Application number
JP3165973A
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English (en)
Inventor
Makoto Nakahara
誠 中原
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HAGAKURE KK
Original Assignee
HAGAKURE KK
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Publication date
Application filed by HAGAKURE KK filed Critical HAGAKURE KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成保存料を使用することなく、茹麺の長期
にわたる保存を可能にすると共に、従来の茹麺に見られ
るような酸味臭を除去した、食味感のすぐれた茹麺を提
供する。 【構成】 麺生地にグルコノデルタラクトンを添加して
製麺した後に茹で上げ、ついで、これをアジピン酸と甘
味料の混合水溶液に浸漬してpH4.5以下とし、常法
により包装殺菌する。 【効果】 麺生地にグルコノデルタラクトンを添加して
製麺した後に茹で上げることにより、麺表面からの成分
の溶出がなく、歩留りのすぐれたゆがき工程を実施する
ことができ、かつ、食味感にすぐれ、保存性にすぐれた
茹麺を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保存性にすぐれた茹麺
の製造方法に関するものでる。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】人間生活の基本をなす
食文化は、近年とみにバラエティーに富んだものとな
り、我々の食生活を楽しませてくれる。家庭での時間と
手間をかけた手造り料理を楽しむこともあれば、その反
面、多忙な人やあるいは不意の来客に、手早く食事を用
意しなければならない状況もしばしば生じることであ
る。
【0003】このような食生活上のニーズに応えて、う
どん、日本そば、中華そばあるいはスパゲティなどの麺
類を一旦茹であげて、プラスチックフィルムなどで殺菌
包装した状態で販売に供することも多く見られるように
なった。消費者はこれを購入し、家庭で軽く湯を通すだ
けで、茹でたての麺類を味わうことができることから、
今では食生活のひとつのスタイルとして定着している。
【0004】ところで、このように一旦茹であげた麺類
は、当然経時的に品質の劣化が始まり、そのままでは、
たとえ冷蔵庫に保存したとしても5日程度の日持ちしか
せず、その保存性を改良するための技術もいろいろと提
案されている。
【0005】古くから知られているものとしては、過酸
化水素を添加する方法があげられるが、人体に有害な過
酸化水素を、たとえ少量であっても食品に添加すること
は好ましい方法とはいえず、酢酸、酒石酸、リンゴ酸な
どの有機酸を使用する方法も、食味の低下を招くという
欠点があり、また、茹であげた麺をガスバリヤー性のす
ぐれたプラスチックフィルムで真空包装することも提案
されているが、この方法は、価格的に高くつくため、単
価の安い茹麺の包装方法としては採用しえないものであ
る。このような状況下にあって、包装麺の保存性を改良
する方法として、特公昭58−11182号公報には、
茹麺を酒石酸、ソルビットおよびL−アスコルビン酸の
混合水溶液に浸漬し、茹麺のpHを4.5以下にしたの
ち、フィルムにて密封包装して加熱殺菌する方法が開示
されている。
【0006】この技術は、茹麺のpHを4.5以下にす
ることにより麺の保存性を高めるものであるが、pHを
4.5以下とするために有機酸を使用するために、製品
中に僅かながら酸味ないし酸臭を有し、麺本来の食味感
が損なわれるという問題がある。
【0007】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、酸味などによ
り食味感を損なうことがなく、かつ、人体に有害な合成
保存料を使用することなく、著しく保存性にすぐれた茹
麺の製造方法を提供することにある。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明は、前記目的を
達成するために提案されたものであって、その特徴とす
るところは、麺生地に予めグルコノデルタラクトンを添
加して製麺したものを茹であげ、さらにこれをアジピン
酸と甘味料の混合水溶液に浸漬してpHを4.5以下と
して、常法によりフィルム包装・加熱殺菌する茹麺の製
造方法にある。
【0009】
【発明の具体的説明】本発明の重要な技術的特徴は、予
めグルコノデルタラクトンを添加した麺生地を製麺し茹
であげた後に、アジピン酸と甘味料の混合水溶液に浸漬
してpHを4.5以下に調整する点にある。グルコノデ
ルタラクトンは、融点が150ないし152℃の、式C
6 106 で表わされるグルコン酸のラクトンであり、
歯石を溶かす作用があることから、練り歯みがきの成分
として配合されることが知られている。
【0010】本発明においては、このグルコノデルタラ
クトンをアジピン酸と併用することにより、茹麺の味を
マイルドなものにするとともに、pHを4.5以下に安
定に保ち100日以上という長期の保存に耐えうる茹麺
を提供しうるものとなる。
【0011】さらに、本発明によれば、グルコノデルタ
ラクトンは、アジピン酸と最初から混合するのではなく
予め麺生地に配合され、茹麺工程でのpHを5.5ない
し6.0程度のものに調整することにより、茹麺の歩留
りをすぐれたものにするという作用を有するものであ
る。つまり、本発明においてはグルコノデルタラクトン
によってpHを5.5ないし6.0に調整する第1段階
と、茹麺のpHをさらにアジピン酸によって4.5以下
に調整する第2段階からなる工程を特徴とするものであ
る。
【0012】本発明者の研究によれば、茹麺の保存性を
すぐれたものにするには、pHを4.5以下に保つこと
が重要な要件となる。前記特公昭58−11182号公
報に開示された発明においても、茹麺のpHを4.5以
下にすることが要件となっており、そのために、酒石酸
とL−アスコルビン酸の混合水溶液に茹麺を浸漬するも
のであるが、この場合は、pHが4.5以下になるに十
分な量の酒石酸およびL−アスコルビン酸の高濃度の水
溶液にすると、茹麺の酸味,酸臭が強いものとなり、そ
れを緩和させるためにソルビットを併用しても、微妙な
酸味や酸臭が残存し、そのさらなる改善を目的として開
発したものが本発明である。
【0013】すなわち、本発明によれば、グルコノデル
タラクトンは、予め製麺前の麺生地に配合するものであ
り、具体的には麺生地をこねる際の食塩水に溶解してお
くことが好ましい。
【0014】麺生地には、5ないし15%程度の濃度の
食塩水をこね水として使用するが、この食塩水中に予め
麺生地に対して0.5ないし1.5重量%、好ましくは
0.8ないし1.2重量%程度のグルコノデルタラクト
ンを溶解しておき、製麺と同時に麺のpHを5.5ない
し6.0程度に調整しておく。この段階で麺のpHをこ
の程度に調整しておくことによって、麺を茹であげる際
に、麺表面からの成分の溶出が防止され、歩留りのすぐ
れた茹麺工程を実施することができる。
【0015】茹であげた麺は、ついでアジピン酸と甘味
料との混合水溶液に浸漬することにより、麺のpHを安
定に4.5以下に調整するとともに、酸味や酸臭が完全
に除去された、食味感のすぐれた茹麺となる。
【0016】アジピン酸は、通常水温を35℃程度に高
めても、精々1重量%程度の量の溶解性しか示さない。
また、このアジピン酸によって付与された微かな酸味
は、同時に混合する甘味料によって完全に除去される。
【0017】甘味料としては、甘草、ソルビット、グリ
シン、砂糖などの自体公知の食品用甘味料が使用される
が、アジピン酸による酸味をくせ味を残すことなく除去
しえ、かつ経済的な理由からも甘草が好ましく使用され
る。
【0018】甘味料の配合量は、配合する種類によって
も異なるが、前記アジピン酸との混合水溶液に対して通
常2.0重量%以上、とくに2.5ないし3.5重量%
程度の配合が好ましく、それ以上の配合は、製品に余分
な甘味性を与え、かつ経済的にも不利であることから、
前記した範囲にとどまることが好ましい。
【0019】かくして、pHを4.5以下に調整し、か
つ、食味感をマイルドなものに調整された茹麺は、常法
によって、ガスバリヤー性にすぐれたプラスチックフィ
ルムないしはラミネートフィルムによって自動包装され
た後加熱殺菌されて製品となるものである。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、製麺された麺を茹でる
(ゆがく)工程において、麺表面からの成分の溶出がな
く、歩留りのすぐれたゆがき工程を実施できるととも
に、包装前の段階でpHの調整および酸味臭の除去を行
うことにより、食味感にすぐれ、かつ、合成保存料を添
加することなく保存性にすぐれた茹麺を製造する方法を
提供することができる。
【0021】
【実施例】本発明を実施例について説明する。
【0022】小麦粉100重量部に対して37重量部の
食塩水(濃度5重量%)をこね水として使用し、この食
塩水には前もって1重量部のグルコノデルタラクトンを
溶解しておく。この生地を常法により茹麺にし、浸漬を
30ないし70秒間行う。この浸漬液は、水に対してア
ジピン酸0.5重量%を35℃のお湯に溶かし、甘味料
(甘草)を2.0重量%添加した液である。浸漬後茹麺
を合成樹脂の袋に入れ密封し加熱殺菌した。この袋入り
茹麺をパネルによる官能検査で酸味テストおよび異臭
(酸臭)テストを実施した結果は次の表1のとおりであ
る。
【0023】
【表1】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 麺生地にグルコノデルタラクトンを添加
    して製麺した後に茹であげ、さらに、これをアジピン酸
    と甘味料の混合水溶液に浸漬してpHを4.5以下とし
    た後、フィルム包装し加熱殺菌することを特徴とする保
    存性にすぐれた茹麺の製造方法。
JP3165973A 1991-07-05 1991-07-05 保存性にすぐれた茹麺の製造方法 Pending JPH0515330A (ja)

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JP (1) JPH0515330A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1462010A1 (en) * 2003-03-27 2004-09-29 Nisshin Foods Inc. Process for producing cooked noodles
EP1525806A1 (en) * 2003-10-22 2005-04-27 Nisshin Foods Inc. Process for producing cooked noodles
JP2006246768A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Nisshin Foods Kk 酸味・酸臭を低減させた低pH食品
KR100789208B1 (ko) * 2006-05-18 2008-01-02 변봉화 숙면(熟麵)의 보존료 조성물과 이를 이용한 개량숙면의제조방법
US7402326B2 (en) 2003-03-27 2008-07-22 Nisshin Foods Inc. Process for producing cooked noodles

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EP1462010A1 (en) * 2003-03-27 2004-09-29 Nisshin Foods Inc. Process for producing cooked noodles
US7402326B2 (en) 2003-03-27 2008-07-22 Nisshin Foods Inc. Process for producing cooked noodles
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KR100789208B1 (ko) * 2006-05-18 2008-01-02 변봉화 숙면(熟麵)의 보존료 조성물과 이를 이용한 개량숙면의제조방법

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