JPH05152113A - 希土類系異方性磁石粉末の製造方法 - Google Patents

希土類系異方性磁石粉末の製造方法

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JPH05152113A
JPH05152113A JP3205820A JP20582091A JPH05152113A JP H05152113 A JPH05152113 A JP H05152113A JP 3205820 A JP3205820 A JP 3205820A JP 20582091 A JP20582091 A JP 20582091A JP H05152113 A JPH05152113 A JP H05152113A
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Hiroaki Sakamoto
広明 坂本
Toshio Mukai
俊夫 向井
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Nippon Steel Corp
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    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、パック圧延による希土類系
異方性磁石粉末の製造において、結晶粒が粗大化する温
度範囲の加熱時間を短縮化すると共に、容器内充填物の
温度分布を均一にすることによって、高特性異方性粉末
を安定して製造できる方法を提供することである。 【構成】 Nd−Fe−B−(Cu)系急冷薄帯を金属
製容器に詰めて、内部を真空または不活性雰囲気に保持
した圧延素材を400℃以上700℃以下の温度T1
0%超40%未満の圧延率で圧延した後、再加熱し、5
00℃以上900℃以下の温度T2 (ただし、T1 <T
2 )で40%以上95%以下の圧延率で再び圧延する。
ただし、該薄帯の圧延前の厚さをt0 、圧延後の圧延圧
下方向の厚さをtとする場合、圧延率を{(t0 −t)
/t0 }×100(%)で定義する。この二段圧延法に
よって、均質な高特性異方性粉末を製造することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パック圧延法によるR
−Fe−(Co)−B系異方性粉末(ただし、RはNd
またはPrの少なくとも一種を含む希土類元素)の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】R−Fe−B急冷粉末の異方性化方法、
および異方性ボンド磁石の製造方法として、特開昭60
−100402号公報および特開昭64−7504号公
報には、液体超急冷法によって製造した薄帯を粉砕し、
得られた粉末をホットプレスによってバルク化し、さら
に、そのバルク体を熱間でダイアップセットすることが
開示され、その後粉砕して異方性粉末にするのである
が、その異方性粉末と樹脂を混練し、磁場中で成形して
異方性ボンド磁石を製造している(特開昭64−750
4号公報)。
【0003】しかし、これらの異方性粉末を製造する方
法は、工程が複雑であり、量産性に劣る。そこで、本発
明者らは、R−Fe−B系異方性粉末(ただし、RはN
dまたはPrの少なくとも一種を含む希土類元素)を簡
便であり、量産性に優れている圧延によって製造する方
法を発明し(特開平2−102504号公報)、さら
に、圧延によって製造した該異方性粉末の熱安定性を上
記成分系にCuを添加することによって改善した(特願
平1−202675号明細書参照)。この特願平1−2
02675号の製造方法について詳しく述べれば、原子
百分率で、12%超20%以下のR(RはNdまたはP
rの少なくとも一種を含む希土類元素)、4%以上10
%以下のB、0.05%以上5%以下のCu、残部Fe
(ただし、Fe量の20%までをCoで置換可能)およ
び不可避不純物なる組成の合金を溶解し、超急冷によっ
て製造した永久磁石薄帯を金属製の容器に詰めて、容器
内を真空または不活性雰囲気で置換し密閉した後、50
0℃以上900℃以下の温度で該容器を圧延し、必要に
応じ前記圧延後の粉末固化体を粉砕することを特徴とし
ている。圧延によって圧下方向に磁化容易軸が配向した
粉末固化体を粉砕して得られる粉末がここで言う異方性
粉末である。また、圧延された粉末に400℃以上80
0℃以下の温度の熱処理を施して磁気特性を向上させる
ことができる。
【0004】ここで、超急冷によって製造した永久磁石
薄帯を金属製の容器に詰めた圧延素材を加熱する場合、
該容器内の該薄帯どうしの熱伝導が悪いために、500
℃以上900℃以下の最適圧延温度までの加熱に長時間
かかってしまう。この長時間加熱は粗大粒発生を助長し
磁気特性の低下を招く。特に、この加熱時間の長時間化
は、金属製容器が大型化した場合に顕著になり磁気特性
を大きく低下させる原因となる。
【0005】希土類−鉄−ほう素系急冷粉末の異方性化
法として、同系合金を超急冷凝固させて得た急冷薄帯
を、室温でプレス成形した後容器に充填し、容器を密封
し容器内の充填物を塑性変形して異方性化する方法(特
開昭63−53238号公報)が開示されているが、こ
れは、加熱時間の短縮化について何も言及されていな
い。同様な希土類−鉄−ほう素系異方性粉末の製造方法
として特開昭63−116404号公報があるが、この
中でも、加熱時間の短縮化について何も言及されていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、従来の
方法は急冷薄帯を容器に詰めて容器ごと塑性変形させ異
方性粉末を製造する方法を開示しているが、その具体的
な圧延方法については言及されていない。
【0007】本発明は、金属製容器に急冷薄帯を充填し
た圧延素材を最適圧延温度まで加熱する場合、結晶粒が
粗大化する温度範囲の加熱時間を短縮化し、さらに、容
器内急冷薄帯の温度分布を均一にすることによって、均
質な高特性異方性粉末を製造することを可能にする方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記の通りである。
【0009】(1)原子百分率で、12%超20%以下
のR(RはNdまたはPrの少なくとも一種を含む希土
類元素)、4%以上10%以下のB、残部Fe(ただ
し、Fe量の20%までをCoで置換可能)および不可
避不純物なる組成の合金を溶解し、超急冷によって製造
した永久磁石薄帯を金属製の容器に詰めて、容器内を真
空または不活性雰囲気で置換し密閉した後、該容器を圧
延し、必要に応じ前記圧延後の粉末固化体を粉砕するこ
とを特徴とする希土類系異方性粉末の製造方法におい
て、該薄帯の圧延前の厚さをt0 、圧延後の圧延圧下方
向の厚さをtとし、圧延率を{(t0 −t)/t0 }×
100(%)で定義する場合、400℃以上700℃以
下の温度T1 で0%超40%未満の圧延率になるように
圧延した後、再加熱し、500℃以上900℃以下の温
度T2 (ただし、T1 <T2 )で40%以上95%以下
の圧延率になるように、再び、圧延することを特徴とす
る希土類系異方性粉末の製造方法。
【0010】(2)前項1記載の希土類系異方性粉末の
製造方法において、原子百分率で0.05%以上5%以
下のCuを含むことを特徴とする希土類系異方性粉末の
製造方法。
【0011】
【作用】以下、本発明の詳細について説明する。RはN
dまたはPrの少なくとも一種を含む希土類元素であ
る。ここで、NdまたはPrの少なくとも一種を含むの
は、NdまたはPrがR2 Fe141 型正方晶化合物を
構成した時に、特に磁気特性が優れるからである。好ま
しくは、NdとPrの和が全R量の50%以上であるこ
とが望ましい。さらに好ましくは、全R量の90%以上
がNdであることが望ましい。Rが12%以下の場合に
は、本発明の成分系においては塑性変形が困難になり十
分な異方性化が起こらない。また、Rが20%より多く
なると残留磁束密度が低下する。従って、Rを12%超
20%以下の範囲に限定した。
【0012】Bが4%未満の場合にはR2 Fe141
正方晶化合物の形成が不十分であり、保磁力および残留
磁束密度が低下する。Bが10%より多くなると残留磁
束密度が低下する。従って、Bを4%以上10%以下の
範囲に限定した。
【0013】Coを添加することによってキュリー温度
は上昇するが、Fe量に対して20%より多く添加する
と残留磁束密度が低下する。従って、Co量をFe量に
対して20%以下とした。残部はFeおよび不可避不純
物である。
【0014】また、本発明者は、Cuが結晶粒を微細化
し、熱安定性を向上させる効果があることを見い出した
(特願平1−202675)。従って、高熱安定性異方
性粉末の製造を目的とする場合にはCuを添加すること
ができる。Cuが0.05%未満の場合には結晶粒の微
細化が不十分で熱安定性の向上が不十分であり、5%よ
り多くなると残留磁束密度が低下する。従って、Cuを
0.05%以上5%以下の範囲に限定した。好ましくは
Cuを0.2%以上3%以下にすることが望ましい。
【0015】異方性粉末とは、磁化容易軸方向に平行に
測定した場合とそれに垂直に測定した場合において、残
留磁束密度が、平行に測定した場合の方が優れている粉
末を意味する。通常、等方性粉末の残留磁束密度は7.
5〜8.0kGである。従って、残留磁束密度が9kG以上
のR−Fe−B系異方性粉末を使用し、樹脂ボンド成形
することにより、等方性磁石よりも大きい残留磁束密度
と最大エネルギー積を有する異方性磁石を得ることがで
きる。
【0016】以上説明した異方性粉末は、以下の方法で
製造される。すなわち、Nd−Fe−B系合金を溶解し
た後、該合金を超急冷して得られる薄帯を熱間で塑性変
形させることによって得ることができる。通常の場合、
超急冷は単ロール法によって行われるが、その他、双ロ
ール法もしくはガスアトマイズ法によっても可能であ
る。単ロール法の場合には、厚さ20〜30μm、幅1
〜2mm、長さ10〜30mmのフレーク状の薄帯が得られ
る。
【0017】量産性に優れた塑性変形の手段としては、
超急冷法によって得られる薄帯を金属製の容器に詰め
て、容器内を真空または不活性雰囲気で置換し密閉した
後、熱間で該容器を圧延する方法が最適である。金属製
の容器に詰めるのは、塑性変形させるための外部応力に
対して、該薄帯に拘束力を与えるためである。また、該
合金は非常に酸化しやすいために、高温にする場合には
雰囲気を真空または不活性雰囲気にしなければならな
い。
【0018】ここで、通常は該薄帯を平均粒径が約20
0μmに粗粉砕して金属製容器に挿入する。該薄帯の圧
延前の厚さをt0 、圧延後の圧延圧下方向の厚さをtと
する場合、圧延率を{(t0 −t)/t0 }×100
(%)で定義する。本発明では、図1(b)に示したよ
うに加熱時間を短縮するために二段階の圧延を行う。通
常、結晶粒成長は500℃近傍から起こり始め温度の上
昇とともに成長速度は大きくなる。従って、図1(b)
に示したように高温にさらされる時間が少ない方が粒成
長を抑制できる。これによって、従来法(図1(a))
に比べて結晶粒成長帯の加熱時間を短縮化できる(ta
>tb )。
【0019】一段目の圧延は、400℃以上700℃以
下の温度T1 で0%超40%未満の圧延率で行う。これ
によって、該容器内の該薄帯の充填密度が上がり、該薄
帯どうしの熱伝導が高まる。その結果、該容器内薄帯の
温度分布が均一となる。400℃より低いと充填密度が
上がらず熱伝導性を高めることができない。また、70
0℃より高いと加熱に長時間を要するために結晶粒が粗
大化する。従って、一段目圧延温度T1 を400℃以上
700℃以下とした。また、一段目圧延の圧延率が0%
では該容器内の該薄帯の充填密度が上がらず、40%以
上であると二段目圧延の効果が減少し、残留磁束密度が
低下する。従って、一段目圧延率を0%超40%未満と
した。一段目圧延終了後、再加熱する。一段目圧延によ
って再加熱を短時間で行うことが可能となるばかりでな
く、圧延材の温度分布が均一となる。
【0020】二段目の圧延は、500℃以上900℃以
下の温度T2 で40%以上95%以下の圧延率で行う。
この圧延によって、磁化容易軸の配向性が高まり高特性
異方性粉末が得られる。圧延温度が500℃より低いと
変形抵抗が大きく、塑性変形が起こり難いために磁化容
易軸を配向させることが難しい。900℃より高いと結
晶粒の粗大化が起こり保磁力が低下する。従って、二段
目圧延温度T2 を500℃以上900℃以下の範囲とし
た。また、二段目圧延の圧延率が40%より小さいと磁
化容易軸を十分に配向させることができず残留磁束密度
が低下する。95%より大きいと保磁力が低下する。従
って、二段目圧延率を40%以上95%以下とした。こ
こで、二段目圧延温度T2が一段目圧延温度T1 以下の
場合は、本発明である短時間昇温加熱による粗大粒抑制
効果が減少する。従って、T2 はT1 より高い温度とし
た。
【0021】上述したように、本発明によって、結晶粒
が粗大化する温度範囲の加熱時間が短縮化され、かつ、
該容器内薄帯の温度分布が均一化され、均質な高特性異
方性粉末を製造することが可能になる。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 純度99.9%のネオジウム、99.9%の電解鉄およ
び99.5%のボロンをアルゴン中で高周波溶解し、2
5m/sで高速回転している水冷銅ロールへ溶湯を噴射
して幅1〜2mm、長さ10〜30mm、厚さ20〜30μ
mのフレーク状の薄帯を得た。その薄帯の組成は原子百
分率でNd14Fe806 である。次に、それらを350
μm以下に粉砕した後、厚さ32mmの低炭素鋼を用いて
圧延圧下方向の高さ(H)が125mm、圧延方向の長さ
(L)が260mm、圧延方向に対して直角に測った幅
(W)が360mmの箱型容器を作製した。この容器に粉
砕した粉末を充填した後、内部を10-3〜10-4torrに
減圧し密閉した。この圧延素材を、中心部の温度が53
0℃になるまで加熱した後、圧延素材を加熱炉から取り
出して容器の高さが95mmになるまで圧延した。この時
の圧延率(薄帯自身の厚さ減少率)は5%であった。圧
延後、直ちに再加熱し、中心部の温度が680℃に達し
た時に再び圧延し、全体の圧延率が78%になるように
した。圧延後は水冷した。
【0023】比較例として、全く同じ条件で作製した圧
延素材を加熱炉に挿入し、中心部の温度が680℃にな
るまで加熱した。その後、同様に圧延率が78%になる
ように圧延した。圧延後は水冷した。
【0024】二段圧延法によって、結晶粒成長帯の加熱
時間が1/1.5に減少した。これによって、粗大粒面
積率が1/6に減少した。
【0025】それぞれ得られた粉末固化体を297μm
以下に粉砕し、異方性粉末を得た。次にそれぞれの異方
性粉末に対して以下の処理を施し異方性ボンド磁石を作
製した。すなわち、異方性粉末に3wt%のエポキシ樹脂
を加え混練し、印加磁界が約16kOe の横磁場成形によ
って圧縮成形した。成形圧力は4トン/cm2 である。こ
の成形体を120℃で2時間保持し樹脂を硬化させた。
成形体の密度は5.9g/cm3 であった。それぞれの試
料を60kOe の磁場で着磁した後、磁気磁束計を用いて
残留磁束密度(Br )、最大エネルギー積((BH)
max )、保磁力( ic )を測定した。結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】以上の結果から、本発明に従って、二段階
の圧延を行うことによって高特性の異方性ボンド磁石が
得られるのがわかる。
【0028】実施例2 純度99.9%のネオジウム、99.9%の電解鉄、9
9.5%のボロンおよび99.9%の電解銅をアルゴン
中で高周波溶解し、25m/sで高速回転している水冷
銅ロールへ溶湯を噴射して幅1〜2mm、長さ10〜30
mm、厚さ20〜30μmのフレーク状の薄帯を得た。そ
の薄帯の組成は原子百分率でNd14Fe79.86.2 Cu
1 である。次に、それらを350μm以下に粉砕した。
その粉砕した粉末を実施例1と同じ寸法の金属製容器に
真空封印し圧延素材を作製した。この圧延素材を、中心
部の温度が530℃になるまで加熱した後、圧延素材を
加熱炉から取り出して容器の高さが95mmになるまで圧
延した。この時の圧延率(薄帯自身の厚さ減少率)は5
%であった。圧延後、直ちに再加熱し、中心部の温度が
680℃に達した時に再び圧延し、全体の圧延率が78
%になるようにした。圧延後は水冷した。
【0029】比較例として、全く同じ条件で作製した圧
延素材を加熱炉に挿入し、中心部の温度が680℃にな
るまで加熱した。その後、同様に圧延率が78%になる
ように圧延した。圧延後は水冷した。
【0030】二段圧延法によって、結晶粒成長帯の加熱
時間が1/1.5に減少した。これによって、粗大粒面
積率が1/6に減少した。
【0031】それぞれ得られた粉末固化体を297μm
以下に粉砕し、異方性粉末を得た。その後、実施例1と
同様に異方性ボンド磁石(密度=5.9g/cm3 )を作
製し磁気特性を評価した。結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】以上の結果から、本発明に従って、二段階
の圧延を行うことによって高特性の異方性ボンド磁石が
得られるのがわかる。
【0034】実施例3 実施例2と同様に、原子百分率でNd14Fe79.85.2
Cu1 の超急冷粉末を作製した。次に、厚さ32mmの低
炭素鋼を用いて圧延圧下方向の高さ(H)が170mm、
圧延方向の長さ(L)が440mm、圧延方向に対して直
角に測った幅(W)が360mmの箱型容器を作製した。
この容器に超急冷粉末を充填した後、内部を10-3〜1
-4torrに減圧し密閉した。この圧延素材を、中心部の
温度が420℃になるまで加熱した後、圧延素材を加熱
炉から取り出して容器の高さが100mmになるまで圧延
した。この時の圧延率(薄帯自身の厚さ減少率)は7%
であった。圧延後、直ちに再加熱し、中心部の温度が6
80℃に達した時に再び圧延し、全体の圧延率が78%
になるようにした。圧延後は水冷した。
【0035】比較例として、全く同じ条件で作製した圧
延素材を加熱炉に挿入し、中心部の温度が680℃にな
るまで加熱した。その後、同様に圧延率が78%になる
ように圧延した。圧延後は水冷した。
【0036】二段圧延法によって、結晶粒成長帯の加熱
時間が1/3.4に減少した。これによって、粗大粒面
積率が1/8に減少した。
【0037】それぞれ得られた粉末固化体を297μm
以下に粉砕し、異方性粉末を得た。その後、実施例1と
同様に異方性ボンド磁石(密度=5.9g/cm3 )を作
製し磁気特性を評価した。結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】以上の結果から、本発明に従って、二段階
の圧延を行うことによって高特性の異方性ボンド磁石が
得られるのがわかる。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に従って異方
性粉末を製造する場合、高特性の異方性粉末を、従来に
比べて安定に量産することができる。従って、本発明は
産業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は従来の加熱および圧延工程の概略図、
(b)は本発明である二段圧延法における加熱および圧
延工程の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/08 A 7371−5E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子百分率で、12%超20%以下のR
    (RはNdまたはPrの少なくとも一種を含む希土類元
    素)、4%以上10%以下のB、残部Fe(ただし、F
    e量の20%までをCoで置換可能)および不可避不純
    物なる組成の合金を溶解し、超急冷によって製造した永
    久磁石薄帯を金属製の容器に詰めて、容器内を真空また
    は不活性雰囲気で置換し密閉した後、該容器を圧延し、
    必要に応じ前記圧延後の粉末固化体を粉砕することを特
    徴とする希土類系異方性磁石粉末の製造方法において、
    該薄帯の圧延前の厚さをt0 、圧延後の圧延圧下方向の
    厚さをtとし、圧延率を{(t0 −t)/t0 }×10
    0(%)で定義する場合、400℃以上700℃以下の
    温度T1 で0%超40%未満の圧延率になるように圧延
    した後、再加熱し、500℃以上900℃以下の温度T
    2 (ただし、T1 <T2 )で40%以上95%以下の圧
    延率になるように、再び、圧延することを特徴とする希
    土類系異方性磁石粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の希土類系異方性磁石粉末
    の製造方法において、原子百分率で0.05%以上5%
    以下のCuを含むことを特徴とする希土類系異方性磁石
    粉末の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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