JPH05151733A - 磁気デイスクおよび磁気ヘツド - Google Patents
磁気デイスクおよび磁気ヘツドInfo
- Publication number
- JPH05151733A JPH05151733A JP31705991A JP31705991A JPH05151733A JP H05151733 A JPH05151733 A JP H05151733A JP 31705991 A JP31705991 A JP 31705991A JP 31705991 A JP31705991 A JP 31705991A JP H05151733 A JPH05151733 A JP H05151733A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic disk
- pattern
- magnetic
- magnetic head
- disk
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
させることができる磁気ディスクおよび磁気ヘッドを提
供することを目的とする。 【構成】 本発明は、磁気ヘッドによって情報の読み書
きがなされ、回転駆動される磁気ディスクにおいて、磁
気ディスクの表面と裏面の少なくとも一方に、磁気ディ
スクの回転方向前方側に向く空気圧縮部を具備する突起
状のパターンが複数形成されてなるものである。 【効果】本発明によれば、磁気ディスク回転時におい
て、各パターンの空気圧縮部が作用して磁気ディスク表
面部分に正圧領域を発生させ、これに起因する気流を磁
気ディスク表面に発生させることができる。従ってこの
気流を磁気ヘッドに作用させることで、磁気ディスクの
回転開始時に磁気ヘッドを速やかに浮上させることがで
きる。
Description
行を安定化させることができる磁気ディスクおよび磁気
ヘッドに関するものである。
られている円盤状の磁気ディスクにあっては、磁気ヘッ
ドによって信号の書き込みと読み取りがなされている。
この磁気ヘッドは、磁気ディスクが停止されている時は
磁気ディスク表面に接触し、磁気ディスクが回転される
と磁気ディスク表面に発生する気流の圧力によって浮上
し、この状態で信号の書き込みと読み取りを行なうよう
になっている。
状態について更に詳細に説明する。磁気ディスクの起動
時において、磁気ヘッドはそれ自身を支持するばね板部
材のばね圧により磁気ディスク表面に押し付けられた状
態になっている。この状態から磁気ディスクが回転を開
始すると、磁気ヘッドは回転する磁気ディスクに接触し
たまま摺動する。次に磁気ディスクの回転速度の向上に
伴ない、磁気ディスクの表面に生じた気流による揚力が
上昇し、この揚力が磁気ヘッドに対する前記ばね圧に打
ち勝つと、磁気ヘッドはゆるやかに磁気ディスク表面か
ら浮上し、磁気ヘッドの形状とばね圧と磁気ディスクの
周速とにより決定される浮上高さを保ちつつ磁気ディス
クに対して浮上走行する。
開始時点から磁気ヘッドの浮上開始時点までは、ばね圧
で抑え付けられながら磁気ディスク表面を擦り付けるこ
とになる。このため従来、磁気ディスク表面あるいは磁
気ヘッドの媒体対向面が摩耗し、場合によっては摩擦力
が異常に上昇して磁気ディスクの表面破壊(クラッシ
ュ)を起こし、磁気ディスクの記録内容を読み出すこと
ができなくなることがあった。また、磁気ヘッドと磁気
ディスクの摩擦力が異常に上昇して磁気ディスクの回転
トルク以上の値になると、もはや磁気ディスクは回転し
なくなり、磁気記録装置の故障につながることがある。
するために、従来、磁気ヘッドのスライダに浮上走行用
のレール部を設けたり、レール部の端部に傾斜面を形成
して浮上時の揚力を向上させ、磁気ヘッドが速やかに浮
上し得る構成を採用して磁気ヘッドを構成しているが、
このような構成を採用しても未だに磁気ディスクの表面
破壊が起こる可能性を有するものであった。なお、磁気
ヘッドの媒体対向面側の面は鏡面仕上とされ、磁気ディ
スクの表面も鏡面仕上が施されるが、鏡面仕上どうしの
部分が接触すると、鏡面どうしで吸着を引き起こす結
果、磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着して動かなくな
り、前記の場合と同様に磁気記録装置の故障につながる
問題がある。
し、その表面内周部分と表面外周部分では磁気ディスク
の周速に差異を生じるので、生じる気流の大きさは磁気
ディスクの場所によって差異を生じる。即ち、磁気ヘッ
ドの浮上量は、磁気ディスク表面内周部分では低く、表
面外周部分では高くなる傾向がある。ここで、磁気ヘッ
ドの記録磁界と、磁気ディスクのもれ磁界は、磁気ディ
スクとの距離に応じて小さくなる。従って磁気ヘッドの
浮上量が磁気ディスクの表面内周側と表面外周側で変化
することは、磁気記録再生の面では不都合なことであ
る。
目的で、磁気ヘッドにスキュー角と呼ばれる傾斜をつけ
て磁気ディスクに対向させ、磁気ディスク表面の内周部
では磁気ヘッドの中心線と磁気ディスクの接線方向を一
致させ、外周部ほどこれをずらすことで周速と浮上量の
関係を変えるように構成した磁気ヘッドが提供されてい
る。ところが、通常の磁気ヘッドの浮上量は0.1〜0.
3μm程度であって極めて小さい値であり、スキュー角
により磁気ヘッドの浮上量を磁気ディスク表面内周側で
同じにすることは、高い加工精度が要求される上、充分
な浮上量安定性を得ることが困難である。
で、磁気ディスクの回転時に磁気ヘッドを速やかに浮上
させることができるとともに、磁気ヘッドの浮上量を安
定化できる磁気ディスクと磁気ヘッドを提供することを
目的とする。
記課題を解決するために、磁気ヘッドによって情報の読
み書きがなされ、回転駆動される磁気ディスクにおい
て、磁気ディスクの表面と裏面の少なくとも一方に、磁
気ディスクの回転方向前方側に向く空気圧縮部を具備す
る突起状のパターンが複数形成されたものである。
ために、回転駆動時に磁気ヘッドが浮上走行され、回転
停止時に磁気ヘッドが接触される磁気ディスクにおい
て、磁気ディスクの表面と裏面の少なくとも一方に、2
本以上の空気案内部を相互に傾斜状態で股開き状に連結
してなる突起状のパターンが、複数、各パターンの開放
側を磁気ディスク本体の回転方向前方側に向けて形成さ
れてなるものである。
ために、磁気ディスクの内周側に形成されたパターン
が、磁気ディスクの外周側に形成されたパターンよりも
小さく形成されて密に配置されてなるものである。
ために、回転駆動状態の磁気ディスクに対して浮動走行
し、停止状態の磁気ディスクに対して接触する磁気ヘッ
ドにおいて、磁気ヘッドの磁気ディスク側の面に、磁気
ディスクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を具備する
突起状のパターンが形成されてなるものである。
ために、回転駆動状態の磁気ディスクに対して浮動走行
し、停止状態の磁気ディスクに対して接触する磁気ヘッ
ドにおいて、2本以上の空気案内部を相互に傾斜状態で
股開き状に連結してなる突起状のパターンが、1つ以
上、各パターンの開放側を磁気ディスクの回転方向後方
側に向けて形成されてなるものである。
部を備えたパターンを磁気ディスク表面に複数形成した
ので、磁気ディスク回転時において、各パターンの空気
圧縮部が作用して磁気ディスク表面部分に正圧領域を発
生させ、これに起因する気流を発生させる。そして、こ
の気流が磁気ヘッドに作用して磁気ヘッドを速やかに浮
上させる。パターンを形成していない通常の磁気ディス
クにおいても回転によって気流を生じるが、パターンを
形成した磁気ディスクにあっては、回転開始時にパター
ンの空気圧縮効果により生じる正圧により、直ちに強い
気流を発生させ得るので、従来よりも早く磁気ヘッドが
浮上する。よって磁気ディスクの回転開始時に磁気ヘッ
ドが磁気ディスクに接触してこれを擦り付ける時間が短
くなり、磁気ディスクの損傷のおそれも少なくなる。
気ヘッドが磁気ディスクに接触している際に、磁気ヘッ
ドは磁気ディスク上に形成された複数のパターンを介し
て磁気ディスクに接触する。すると、従来の鏡面どうし
の接触ではなくなるので、磁気ヘッドが磁気ディスクに
吸着する現象は生じない。よって磁気ヘッドの吸着現象
に伴って従来生じていた磁気記録装置の故障は生じな
い。
に磁気ディスクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を備
えたパターンを形成したので、磁気ディスク回転時にお
いて、パターンの空気圧縮部が作用して発生させた正圧
が磁気ヘッド底面側に生じる。従ってこの正圧により磁
気ヘッドが従来の磁気ヘッドよりも速やかに浮上する。
よって磁気ディスクの回転開始時に磁気ヘッドが磁気デ
ィスクに接触してこれを擦り付ける時間が短くなり、磁
気ディスクの損傷のおそれも少なくなる。
て説明する。図1は本発明構造を採用した磁気ディスク
の一実施例を示すものである。この例の磁気ディスク1
は、金属、ガラスあるいは樹脂製などの円盤状の基板の
表面あるいは表裏両面に磁性膜、保護膜あるいは必要に
応じて複数の中間膜などを被覆した構成であって、コン
ピュータの磁気記録装置などの磁気記録媒体として用い
られるものである。
裏両面側には、磁気ヘッド2が、ばね板3により所定の
ばね圧で押し付けられている。この磁気ヘッド2は、ば
ね板3を支持する図示略の駆動装置に接続されていて、
ばね板3を回転移動あるいは平行移動させることで磁気
ヘッド2が磁気ディスク1の内周側の所望の位置から外
周側の所望の位置まで移動できるようになっている。こ
の実施例の磁気ヘッド2は、図2に示すように、板状の
スライダ2aとこのスライダ2aの後端部側(トレーリ
ング側)に形成されたコア部2bとコア部2bに巻回さ
れた巻線コイル2cを具備するもので、スライダ2aの
先端部側(リーディング側)の底面には浮上用の傾斜面
2cが形成されている。
とも一方において、磁気ヘッド2の移動領域には、V字
状のパターン5…が磁気ディスク1の周方向に沿って所
定間隔で多数形成されている。このパターン5は、図2
に示すように磁気ディスク1の表面から突出したもの
で、図3に示すように直線状の空気案内部5a、5aを
V字状に接合して構成されたものである。また、傾斜状
態で接合されている空気案内部5a、5aに挟まれて構
成される平面三角状の空間領域は空気圧縮部5bとされ
ている。
備えた磁気ディスク1の作用について説明する。この実
施例の磁気ディスク1は、通常の磁気ディスクと同様に
コンピュータの磁気記憶装置用に用いられるもので、図
示略のモータにより定速回転されるものである。そし
て、磁気ヘッド2は、通常の磁気ヘッドと同様に、磁気
ディスク1の停止時に磁気ディスク1の表面に接触し、
磁気ディスク1の回転により浮上走行し、必要に応じて
磁気情報の書き込みと読み出しを行なうものである。
と、パターン5も空気中を移動する。そして、パターン
5はその空気圧縮部5bに入り込んだ空気を空気案内部
5a、5aで両側から圧縮するので、パターン5の上方
には気圧の高い正圧の領域が発生する。
形成されたパターン5はそれぞれその上方に正圧領域を
形成しつつ回転するので、大きな気流を生じさせ、磁気
ディスク1に押し付けられている磁気ヘッド2は、この
気流により生じる揚力によって容易に浮上して図2に示
す状態となり、磁気ディスク1に対して浮上走行する。
ここで、パターンを形成していない通常の磁気ディス
クにおいても回転によって気流を生じるが、パターン5
…を形成した磁気ディスク1にあっては、回転開始時に
パターン5の空気圧縮効果により生じる正圧により、直
ちに強い気流を発生させ得るので、従来よりも早く磁気
ヘッド2が浮上走行する。よって磁気ディスク1の回転
開始時に磁気ヘッド2が磁気ディスク1に接触してこれ
を擦り付ける時間が短くなり、磁気ディスク1を損傷さ
せるおそれも少なくなる。また、磁気ヘッド2の底面
(媒体対向面)は鏡面仕上され、磁気ディスク1の表面
も鏡面仕上されるが、この実施例の構成では、磁気ヘッ
ド2の底面と磁気ディスク1の表面のパターン5とが接
触するので、鏡面どうしの接触ではなくなり、吸着現象
を引き起こすこともなくなる。ところで、磁気ディスク
1においては磁性層を表面のみに形成する片面タイプと
磁性層を表裏面の両方に形成する両面タイプがあるの
で、片面タイプのものには表面のみにパターン5を形成
し、両面タイプの場合は表裏両面にパターン5を形成す
ることができる。
もので、この例では磁気ディスク1上に形成されたパタ
ーン5’の空気案内部5aにおいて、磁気ディスク1の
回転方向の前方側5Aを先の実施例のものよりも厚く形
成し、回転方向の後方側5Bを前方側5Aよりも薄く形
成している。その他の構成は前記実施例のパターン5と
同等である。
縮部5bの体積を大きくすることができ、パターン5’
の空気案内部5a、5aが圧縮する空気量を多くするこ
とができるので、図3に示すパターン5よりも高い正圧
を発生させることができ、磁気ヘッド2をより早く浮上
させることができる。
スク1の他の構成例を示すものである。この例の磁気デ
ィスク10においては、パターン5の空気圧縮部5bの
下方であって、磁気ディスク10の表面部分に、空気圧
縮補助用の溝部11を形成した例である。この溝部11
の深さは、パターン5において、磁気ディスク1の回転
方向の前方側5Aの下方側で深く、磁気ディスク1の回
転方向の後方側5Bの下方側で浅くなるように形成され
ている。
縮部5bの体積を大きくし、空気案内部5a、5aが圧
縮する空気量を多くすることができるので、これによ
り、図2と図3に示す構成よりも高い正圧を発生させる
ことができ、磁気ヘッド2をより早く浮上させることが
できる。
例を示すもので、この例のパターン12は、空気案内部
12a、12aを壁部12cで連結して構成したコ字状
に形成され、空気案内部12a、12aと壁部12cと
で囲まれた領域が空気圧縮部12bとされている。この
構成のパターン12によっても先に記載したパターン5
と同様な効果を得ることができる。
例を示すもので、この例のパターン13は、空気案内部
13a、13aをX字状に結合して構成され、空気案内
部13aの端部と他の空気案内部13aの端部との間に
空気圧縮部13bが形成されている。この構成のパター
ン13によっても先に記載したパターン5と同様な効果
を得ることができる。
例を示すもので、この例のパターン14は、横長の壁部
14cの両端部に、短い空気案内部14a、14aを直
角に延設したものである。この構成のパターン14によ
っても先に記載したパターン5と同様な効果を得ること
ができる。
例を示すもので、この例のパターン15はV字状のハー
フパターン15A、15Aを一対組み合わせてなるもの
である。この例では、磁気ディスク1の回転方向に沿っ
て左右対称にハーフターンを設けているので、一方のハ
ーフパターン15Aの空気圧縮部15bが発生させた正
圧領域と、他方のハーフパターン15Aの空気圧縮部1
5bが発生させる正圧領域との合成された正圧領域が磁
気ヘッド2を浮上させる作用を奏する。この例のように
2つのパターンにより合成正圧領域を生じさせて磁気ヘ
ッド2を浮上させるための気流を発生させる構成として
も良い。
成例を示すもので、この例のパターン16は2本の細長
い板状の空気案内部16a、16aをハの字状に対向さ
せてパターンとした構成である。この構成を採用した場
合、空気案内部16a、16aの間の間隙dから空気が
抜ける心配があるが、この間隙dの幅を空気の自由行程
長さである60nm以下に設定することが好ましい。
空気漏れを防止することができ、図3に示すパターン5
と同様に正圧を発生させることができる。なお、この例
において、発生させる正圧の大きさを多少小さくしても
良いのであれば、空気案内部16a、16aの間の間隙
dの幅を空気の自由行程長さよりも多少長く形成し、間
隙dから空気が抜けていてもそれ以上に大きな空気圧縮
効果を空気圧縮部16bで生じさせるように構成すれば
良い。
磁気ディスク1上に形成した場合、磁気ディスク1の径
方向でパターンの大きさを列毎に変えた例を示してい
る。この例では、図3に示す例と同一大きさのパターン
5と、それよりも多少小さく薄い形状のパターン5’’
を磁気ディスク1の径方向に順次配列して形成したもの
である。また、図11においては、磁気ヘッド2がパタ
ーン5、5の上に当接した状態を2点鎖線で示してい
る。
成例を示すもので、この例では、パターン17が、折れ
曲がった形状の空気案内部17a、17aと、これらを
結合する先細り状の壁部17cとから構成されている。
この構成のパターン17によっても先に記載したパター
ン5と同様な効果を得ることができる。
成例を示すもので、この例では、パターン18が若干湾
曲した空気案内部18a、18aを結合した形状になっ
ている。この構成のパターン18によっても先に記載し
たパターン5と同様な効果を得ることができる。
成例を示すもので、この例では、パターン19が3本の
直線状の空気案内部19aを結合した形状になってい
る。この構成のパターン19によっても先に記載したパ
ターン5と同様な効果を得ることができる。
々のものが考えられるが、パターンの形状は磁気ディス
クの回転により空気を圧縮できる構成であれば良いの
で、先に図示したものに限らないのは勿論である。
1の製造方法の一例について図15を基に説明する。な
お、この例においては最も一般的な積層構造の磁気ディ
スクを例にとって説明する。磁気ディスク1を製造する
には、Al、Al合金あるいはガラスなどからなる円盤
状の基板20を用意し、この基板20に面取加工や表面
加工を施した後に表面にNi-Pなどの被覆膜21をメ
ッキなどの手段により図15(a)に示すように形成す
る。
示す段階でポリッシュ加工する。この工程において、被
覆膜21の表面に、先に説明した形状のパターンを多数
切り欠いた形状のマスクを被せ、イオンミリングなどの
フォトリソグラフィ技術を用いて被覆膜21の上にパタ
ーンを多数形成する。次いでその上から必要に応じて図
15(c)に示すようにテクスチュアリング22を形成
する加工を施し、その後にスパッタなどの手段により、
図15(d)に示すようにCrなどからなる下地膜23
を被覆する。なお、前記工程においてテクスチュアリン
グ22を形成する工程は省略しても良い。
r膜などからなる磁性膜24をスパッタなどの手段で図
15(e)に示すように被覆し、更にカーボンなどから
なる保護膜25をスパッタなどの手段で図15(f)に
示すように被覆し、更にフッ素系の潤滑剤などからなる
潤滑膜26をディップコート法などにより形成して磁気
ディスク1を完成する。
示すポリッシュ加工後にパターンを形成するので、その
上に形成される各膜は順次パターン上に被覆される結
果、磁気ディスク1の表面には突条のパターンが多数形
成される。なお、前記工程の途中で形成されるテクスチ
ュアリング22は数十〜数百Å程度の大きさであるの
で、パターンの形状に影響を与えることはない。
することでパターンが形成された磁気ディスク1を得る
ことができる。
る途中でパターンを磁気ディスク1に形成したが、パタ
ーンを形成する工程を最終工程の保護膜26の形成後に
行ない、保護膜26の上面のみにパターンを形成しても
良い。この場合は保護膜26の上に、パターンの型を多
数形成したスタンパを押し付けて一度に多数のパターン
を転写するようにしても良い。また、保護膜26が硬い
膜である場合は、保護膜26を形成する工程の前に新た
な中間膜を形成する工程を組み込み、この中間膜にスタ
ンパを用いてパターンを多数形成し、これに保護膜26
を被せることもできる。
ンの配列状態と大きさの関係について説明する。図16
は磁気ディスクの回転方向に沿って配列されたパターン
の一例を示している。この例では、パターン30〜34
が配列されているが、磁気ディスクの外周側のパターン
34よりも内周側のパターンの方が順次小さくなるよう
に形成されている。
すものである。この例においては、磁気ディスクの径方
向にパターン30、31、32、33、34を順次配列
しているが、各パターンを磁気ディスクの周方向に千鳥
状に配置している。前記したようにパターンの配列には
種々の配列方法があるがいずれの配列方法を適用しても
良い。
きさについて説明する。このパターン40は、空気案内
部40a、40aからなるものである。このパターン4
0において、空気案内部40aの長さをAと仮定し、空
気案内部40aの高さをBと仮定し、空気案内部40a
の先端部どうしの幅をCと仮定し、空気案内部40a、
40aどうしが突き合わされた部分の先端幅をDと仮定
する。また、図19に示す磁気ディスク100の径方向
領域を図20に示すようにゾーン1とゾーン2とゾーン
3とに区画する。ここで全てのゾーンにおけるパターン
のDを5μmと仮定する。また、パターン間のピッチを
全てのゾーンにおいて0.1mmと仮定する。更に空気
圧縮比をKとする。
ーン1では、A=0.32〜0.46mm、C=0.07
mm、K=15〜22%、ゾーン2では、A=0.46
〜0.60mm、C=0.07mm、K=12〜15%、
ゾーン3では、A=0.60〜0.74mm、C=0.0
7mm、K=9〜12%とすることができる。この時、
磁気ディスク表面内周部は、外周部に対してKが大き
く、また、Aの長さが長いために磁気ヘッドに数多く対
向し、従って内周部ほど効果的に正圧を得ることができ
る。
成したパターンの内周部と外周部のそれぞれの配列状態
と大きさの関係を示したものである。図21は磁気ディ
スクの内周側のパターン45を示し、図22は磁気ディ
スクの外周側のパターン46を示している。この例のよ
うに配列した状態で内周側のパターン45の大きさと外
周側のパターン46の大きさを変えることもできる。な
お、図21と図22に、磁気ヘッドのスライダの長さ
(リーディング側端部からトレーリング側端部までの長
さ)とスライダのレール部の幅を示しているが、磁気デ
ィスクの回転数および磁気ヘッドの形状、寸法等に応じ
て図21と図22に示すスライダの長さとレール部の幅
は適宜変更されるものである。
が一定であり、内周側と外周側とで周速度に差異を生
じ、これにより磁気ヘッドの浮上量に差異を生じるとい
う現象に対処するための構成である。即ち、通常のパタ
ーンがない磁気ディスクにおいては、周速度の大きな外
周部では生じる気流が強いので、磁気ヘッドの浮上量が
大きくなり、周速度の小さな内周部では生じる気流が小
さいので磁気ヘッドの浮上量が小さくなる。これに対
し、図21に示す構成では、周速度の小さな内周部にお
いて、より強い気流を生じさせることができるようにパ
ターン45を小さくして密に配置し、外周部においては
パターン46を大きくして疎に配列してある。
気ディスクにおいて、周速の小さい内周側と周速の大き
な外周側で発生する気流の差異を少なくして磁気ヘッド
の浮上量を内周側と外周側で均一化することができる。
の3レール形式の磁気ヘッドに適用した第1実施例を示
すものである。この例の磁気ヘッド50は、3本のレー
ル部51を備えたスライダ52を備え、スライダ52の
後端部中央にコア部53を接合して構成されている。各
レール部51の先端部には浮上走行補助用の傾斜面55
が形成されている。この例の磁気ヘッド50において、
図の右側先端部がリーディング側、即ち磁気ディスクの
回転方向後方側になり、図の左側後端部がトレーリング
側、即ち、磁気ディスクの回転方向前方側となる。
ル部51にV字状のパターン56が形成されている。こ
のパターン56は2本の空気案内部56aを連結したも
のであり、それらの間に形成される空気圧縮部56bを
磁気ディスクの回転方向後方側に向けている。
ーンの無い磁気ディスクに対し、従来と同様に使用され
るか、あるいは、先に説明した構成の磁気ディスク1に
使用される。前記いずれの磁気ディスクに使用しても、
磁気ディスクの回転により生じる気流をパターン56の
空気圧縮部56bで圧縮して揚力に変換することができ
るので、従来の磁気ヘッドに比べてより早く浮上するこ
とができ、これにより磁気ヘッド50の浮上走行を安定
化して磁気ディスクの表面破壊のおそれを軽減すること
ができる。また、レール部51にパターン56を形成し
ているので、磁気ディスクの停止時に磁気ヘッド50が
パターン56を介して磁気ディスクに接触することにな
る。すると、磁気ディスクの鏡面と磁気ヘッドの鏡面と
の接触の場合とは異なり、鏡面どうしの吸着現象は生じ
ないので、吸着現象に起因して磁気ヘッドが走行しなく
なるといった問題は生じない。
ル形式の磁気ヘッドに適用した実施例を示す。この例の
磁気ヘッド60においては、スライダ61のレール部6
2、62に千鳥状に複数のパターン63を形成した例で
ある。なお、図中64はコア部を示している。
レール形式の磁気ヘッドに適用した実施例を示す。この
例の磁気ヘッド70においては、スライダ71のレール
部72、72に複数のパターン73を直線状に形成した
例である。なお、図中74はコア部を示している。
ッドにパターンを形成してもパターンにより気流を効率
良く揚力に変換して磁気ヘッドの浮上走行を安定化する
ことができる。
気ディスクの回転方向前方側に向く空気圧縮部を備えた
パターンを磁気ディスク表面に複数形成したので、磁気
ディスク回転時において、各パターンの空気圧縮部が作
用して磁気ディスク表面部分に正圧領域を発生させ、こ
れに起因する気流を磁気ディスク表面に発生させること
ができる。従ってこの気流を磁気ヘッドに作用させるこ
とで、磁気ディスクの回転開始時に磁気ヘッドを速やか
に浮上させることができる。なお、パターンを形成して
いない通常の磁気ディスクにおいても回転によって気流
を生じるが、パターンを形成した磁気ディスクにあって
は、回転開始時にパターンの空気圧縮効果により生じる
正圧により、直ちに強い気流を発生させ得るので、従来
の磁気ディスクよりも早く磁気ヘッドが浮上する。よっ
て磁気ディスクの回転開始時に磁気ヘッドが磁気ディス
クに接触してこれを擦り付ける時間が短くなり、磁気デ
ィスクが損傷するおそれがなくなる。
気ヘッドが磁気ディスクに接触している際に、磁気ディ
スク上に形成された複数のパターンを介して磁気ヘッド
を磁気ディスクに接触させることができる。すると、従
来の鏡面どうしの接触ではなくなるので、磁気ヘッドが
磁気ディスクに吸着する現象は生じない。よって磁気ヘ
ッドの吸着現象に伴って従来生じていた磁気記録装置の
故障は生じない。
磁気ディスクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を備え
たパターンを形成したので、磁気ディスク回転時におい
て、パターンの空気圧縮部が作用して発生させた正圧が
磁気ヘッドに作用する。従ってこの正圧の作用により強
い揚力を磁気ヘッドが受けることができ、磁気ヘッドが
従来の磁気ヘッドよりも速やかに浮上する。よって磁気
ディスクの回転開始時に磁気ヘッドが磁気ディスクに接
触してこれを擦り付ける時間が短くなり、磁気ディスク
損傷おそれを少なくすることができる。
磁気ヘッドの配置状態を示す平面図である。
配置状態の側面図である。
ターンの一例を示す斜視図である。
図である。
図である。
斜視図である。
斜視図である。
斜視図である。
斜視図である。
示す斜視図である。
を示す斜視図である。
示す斜視図である。
示す斜視図である。
示す斜視図である。
ための斜視図である。
の配列状態の一例を示す拡大斜視図である。
の配列状態の他の例を示す拡大斜視図である。
説明するための斜視図である。
の平面図である。
の拡大図である。
パターンの配列状態を示す拡大図である。
パターンの配列状態を示す拡大図である。
気ヘッドを示す斜視図である。
ある。
ある。
の第2の例を示す斜視図である。
の第3の例を示す斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 磁気ヘッドによって情報の読み書きがな
され、回転駆動される磁気ディスクにおいて、磁気ディ
スクの表面と裏面の少なくとも一方に、磁気ディスクの
回転方向前方側に向く空気圧縮部を具備する突起状のパ
ターンが複数形成されてなることを特徴とする磁気ディ
スク。 - 【請求項2】 回転駆動時に磁気ヘッドが浮上走行さ
れ、回転停止時に磁気ヘッドが接触される磁気ディスク
において、磁気ディスクの表面と裏面の少なくとも一方
に、2本以上の空気案内部を相互に傾斜状態で股開き状
に連結してなる突起状のパターンが、複数、各パターン
の開放側を磁気ディスクの回転方向前方側に向けて形成
されてなることを特徴とする磁気ディスク。 - 【請求項3】 磁気ディスクの内周側に形成されたパタ
ーンが、磁気ディスクの外周側に形成されたパターンよ
りも小さく形成されて密に配置されてなることを特徴と
する請求項1または2記載の磁気ディスク。 - 【請求項4】 回転駆動状態の磁気ディスクに対して浮
動走行し、停止状態の磁気ディスクに対して接触する磁
気ヘッドにおいて、磁気ヘッドの磁気ディスク側の面
に、磁気ディスクの回転方向後方側に向く空気圧縮部を
具備する突起状のパターンが形成されてなることを特徴
とする磁気ヘッド。 - 【請求項5】 回転駆動状態の磁気ディスクに対して浮
動走行し、停止状態の磁気ディスクに対して接触する磁
気ヘッドにおいて、2本以上の空気案内部を相互に傾斜
状態で股開き状に連結してなる突起状のパターンが、1
つ以上、各パターンの開放側を磁気ディスクの回転方向
後方側に向けて形成されてなることを特徴とする磁気ヘ
ッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3317059A JP2798833B2 (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 磁気ディスクおよび磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3317059A JP2798833B2 (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 磁気ディスクおよび磁気ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05151733A true JPH05151733A (ja) | 1993-06-18 |
JP2798833B2 JP2798833B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=18083963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3317059A Expired - Fee Related JP2798833B2 (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 磁気ディスクおよび磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2798833B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6205002B1 (en) | 1997-06-13 | 2001-03-20 | International Business Machines Corporation | Disk drive with textured slider contact region |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62219379A (ja) * | 1986-03-20 | 1987-09-26 | Mitsubishi Electric Corp | 浮動型磁気ヘツドのスライダ |
-
1991
- 1991-11-29 JP JP3317059A patent/JP2798833B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62219379A (ja) * | 1986-03-20 | 1987-09-26 | Mitsubishi Electric Corp | 浮動型磁気ヘツドのスライダ |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6205002B1 (en) | 1997-06-13 | 2001-03-20 | International Business Machines Corporation | Disk drive with textured slider contact region |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2798833B2 (ja) | 1998-09-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3139323B2 (ja) | 磁気ディスク装置及びスライダ | |
JP2739923B2 (ja) | 直接アクセス記憶装置 | |
US6075677A (en) | Method for positioning a read/write head to reduce wear for proximity recording in a magnetic disk storage system | |
JP2950837B2 (ja) | 磁気記録再生装置及び磁気ヘッド | |
US6181519B1 (en) | Tri-pad air bearing head slider having leading edge and trailing edge of air bearing side pads tapered to minimize takeoff and landing velocity and time | |
JP3050998B2 (ja) | 磁気ディスク | |
US7042678B2 (en) | Magnetic head slider and magnetic disc unit | |
JPH05151733A (ja) | 磁気デイスクおよび磁気ヘツド | |
JP2901437B2 (ja) | 磁気ディスク及び磁気ヘッド | |
JP2902839B2 (ja) | 磁気ディスクと磁気ヘッドおよびそれらの製造方法 | |
JP3012668B2 (ja) | 浮上式磁気ヘッド | |
JP2001508579A (ja) | 後縁カットで終了するサイド・レールを有するスライダー | |
US6657819B2 (en) | Magnetic head having protrusion on medium opposing surface and magnetic recording apparatus | |
JP2712090B2 (ja) | 磁気ヘッド | |
JP3226307B2 (ja) | 浮上式磁気ヘッド | |
JPH06150283A (ja) | 磁気ヘッドスライダ | |
JP2777499B2 (ja) | 磁気ディスク | |
JPH03127327A (ja) | 磁気デイスクとその製造法及び磁気デイスク装置 | |
JP2932865B2 (ja) | 磁気ヘッドの製造方法 | |
JP2910960B2 (ja) | 磁気ディスク及び磁気記録装置 | |
JP3240717B2 (ja) | 摺動型磁気ヘッド支持装置 | |
JP3134020B2 (ja) | 磁気ヘッド | |
JPH0620265A (ja) | 磁気ディスク | |
JP2002092833A (ja) | 磁気記録装置 | |
JPH05334665A (ja) | 磁気ディスク |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980616 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070703 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080703 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090703 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090703 Year of fee payment: 11 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090703 Year of fee payment: 11 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |