JPH05150786A - 非線形関数合成器および該非線形関数合成器を用いた楽音合成装置 - Google Patents

非線形関数合成器および該非線形関数合成器を用いた楽音合成装置

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JPH05150786A
JPH05150786A JP3286914A JP28691491A JPH05150786A JP H05150786 A JPH05150786 A JP H05150786A JP 3286914 A JP3286914 A JP 3286914A JP 28691491 A JP28691491 A JP 28691491A JP H05150786 A JPH05150786 A JP H05150786A
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Toshifumi Kunimoto
利文 国本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない数のテーブルまたは小さなサイズのテ
ーブルに記憶される非線形関数のデータから各種の非線
形関数のデータを合成する。また、この非線形関数のデ
ータを用いて金管楽器音等の持続系の自然楽器音を合成
する。 【構成】 指数関数テーブル1と、入力データに基づい
て指数関数データをシフトするシフタ2とかなる指数関
数変換器8と、入力データの内、1が立っている最上位
のビットのビット位置に関するデータを出力するプライ
オリティエンコーダ3と、プライオリティエンコーダ3
の出力データに基づいて入力データをシフトするシフタ
4と、シフタ4の出力データに応じた対数関数データを
出力する対数関数テーブル5とからなる対数関数変換器
10と、イクスクルーシブオアゲート7,8、加算器
9,11およびアンドゲート12からなる演算手段とを
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、指数関数や対数関数等
から他の非線形関数を合成する非線形関数合成器および
この非線形関数合成器を用いて金管楽器音等の持続系の
自然楽器音を合成する非線形関数合成器を用いた楽音合
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自然楽器の発音メカニズムをシミュレー
トすることにより得られたモデルを動作させ、これによ
り、自然楽器音を合成する楽音合成装置が知られてい
る。特に、クラリネット等の管楽器の最も基本的なモデ
ルとしては、リードの弾性特性をシミュレートした非線
形回路と、共鳴管をシミュレートした双方向伝送回路と
を接続した閉ループ構造のモデルが知られている。この
モデルでは、非線形回路から信号が出力されると、この
信号は、後退波信号が加算された後、進行波信号として
双方向伝送回路に入力される。
【0003】次に、この進行波信号は、双方向伝送回路
の終端部で反射され、双方向伝送回路を逆方向に伝搬さ
れる。しかる後に、反射波信号は、進行波信号に加算さ
れ、非線形回路(励振回路)に帰還される。このよう
に、非線形回路と双方向伝送回路とからなる閉ループ回
路によって、管楽器における空気圧力波の伝搬がシミュ
レートされる。なお、この種の技術の詳細については、
たとえば、特開昭63−40199号公報を参照された
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の楽音合成装置においては、様々な非線形回路が必要
である。たとえば、代表的な持続系のアルゴリズムであ
るサキソフォンの楽音を合成する場合、スリット関数、
グレアム関数、リパルシング関数およびサブトーン関数
の4つの非線形関数のデータを生成する非線形回路が必
要である。そして、このような非線形関数のデータが記
憶されるテーブルのサイズは、それぞれ1kワード程度
となり、今の場合、全部で4kワードのテーブルのサイ
ズが必要となってしまう。しかしながら、これらの非線
形関数には滑らかさが要求されるため、データが記憶さ
れるテーブルのサイズを縮小することができない。
【0005】この4kワードというテーブルサイズは、
上述した楽音合成装置をディジタルシグナルプロセッサ
(DSP)で実現する際、外部のRAMに各非線形関数
のデータを記憶するものであれば、あまり問題とならな
い。しかしながら、より高速で信号処理を行うDSPの
場合、その内部に各非線形関数のデータが記憶されるテ
ーブルを備える必要があるが、このような場合、4kワ
ードというテーブルサイズは、装置を実現する上で大き
な障害となってしまう。
【0006】本発明は、このような背景の下になされた
もので、少ない数のテーブルまたは小さなサイズのテー
ブルに記憶される非線形関数のデータから各種の非線形
関数のデータを合成できる非線形関数合成器を提供する
とともに、この非線形関数合成器を用いて金管楽器音等
の持続系の自然楽器音を合成できる非線形関数合成器を
用いた楽音合成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る非線形関数合成器は、指数関数テーブルと、対数関数
テーブルと、前記指数関数テーブルあるいは前記対数関
数テーブルから出力されるデータに対する各種の演算、
その演算結果の前記指数関数テーブルあるいは前記対数
関数テーブルへの供給の少なくとも1つの処理を行う演
算手段とを具備することを特徴としている。
【0008】請求項2記載の発明による非線形関数合成
器は、指数関数全体の一部の指数関数データが記憶され
た指数関数テーブルと、入力データに基づいて前記指数
関数データをシフトするシフタとかなる指数関数変換器
と、入力データの内、1が立っている最上位のビットの
ビット位置に関するデータを出力するプライオリティエ
ンコーダと、該プライオリティエンコーダの出力データ
に基づいて入力データをシフトするシフタと、対数関数
全体の一部の対数関数データが記憶され、前記シフタの
出力データに応じた対数関数データを出力する対数関数
テーブルとからなる対数関数変換器と、前記指数関数変
換器あるいは前記対数関数変換器から出力されるデータ
に対する各種の演算、その演算結果の前記指数関数変換
器あるいは前記対数関数変換器への供給の少なくとも1
つの処理を行う演算手段とを具備することを特徴として
いる。
【0009】請求項3記載の発明による非線形関数合成
器を用いた楽音合成装置は、複数のデータを記憶する記
憶手段と、前記記憶手段から読み出された前記データに
対して所定のプログラムに従って演算を行うプログラム
演算手段と、該プログラム演算手段の出力データを各種
の非線形関数データに変換して前記プログラム演算手段
に供給する請求項1または2記載の非線形関数合成器
と、前記プログラム演算手段の出力データを前記記憶手
段に書き込む制御手段とを具備することを特徴としてい
る。
【0010】
【作用】請求項1または2記載の構成によれば、データ
が入力されると、そのデータが各種の非線形関数データ
に変換される。請求項3記載の構成によれば、記憶手段
に記憶されたデータは、読み出されてプログラム演算手
段によって所定のプログラムに従って演算処理が施され
る。そして、プログラム演算手段の出力データは、非線
形関数合成器によって非線形関数データに変換され、再
びプログラム演算手段に供給されるとともに、制御手段
によって記憶手段に書き込まれる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例について説明する前に、上
述した課題を解決するための基本的な考え方について説
明する。本発明では、各種の非線形関数のデータは、単
純にそれぞれテーブルに記憶するのではなく、基本的な
非線形関数のデータに乗算や加算などの演算を施すこと
により合成する。この基本的な非線形関数としては、値
域のレンジに対して小さいサイズのテーブルにデータが
記憶できる指数関数と対数関数とがある。ディジタル回
路においては、指数関数としては、通常、2のべき乗が
用いられ、対数関数としては、通常、2を底とするlo
2( )が用いられる。以下、それぞれの関数のデー
タを生成する関数変換器について説明する。
【0012】(1)指数関数変換器 図3に指数関数変換器の構成の一例を示す。この図にお
いて、1は図4に示す入力データに対応した出力データ
からなる指数関数全体の一部の指数関数データが記憶さ
れた指数関数テーブル、2はシフト端子SFTに入力さ
れるデータに基づいて入力データを左シフトするシフタ
である。通常の持続系の楽音を合成する場合、指数関数
テーブル1のサイズは、256点(256ワード)程度
でよく、また、シフタ2のシフト数は、16ビット程度
でよい。
【0013】次に、図3に示す指数関数変換器の動作に
ついて説明する。まず、入力データが0〜1.0の場合
は、指数関数テーブル1の出力データがシフタ2におい
てシフトされずにそのまま出力される。そして、入力デ
ータが1.0以上、たとえば、2.0の場合、小数部が
0であるから、指数関数テーブル1において、入力デー
タを0として、出力データ1.0、すなわち、1(2)
得られる。次に、2.0の整数部が2(10(2))であ
るから、このデータがシフタ2のシフト端子SFTに入
力され、シフタ2において、入力データ1(2)が2ビッ
ト左シフトされ、100(2)、すなわち、4が得られ
る。以上説明したように、指数関数テーブル1とシフタ
2とを組み合わせることにより、指数関数変換器を簡単
に構成することができる。
【0014】(2)対数関数変換器 次に、図5に対数関数変換器の構成の一例を示す。この
図において、3は入力される8ビットの2進数のデータ
の内、1が立っている最上位のビットのビット位置を4
ビットの2進数データENCで出力するプライオリティ
エンコーダ、4はシフト端子SFTに入力されるデータ
ENCに基づいて入力データを右シフトするシフタ、5
は図6に示す8ビットの入力データに対応した4ビット
の出力データからなる対数関数全体の一部の対数関数デ
ータが記憶された対数関数テーブルである。通常の持続
系の楽音を合成する場合、指数関数変換器の場合と同
様、対数関数テーブル5のサイズは、256点(256
ワード)程度でよく、また、シフタ2のシフト数は、1
6ビット程度でよい。
【0015】次に、図5に示す対数関数変換器の動作に
ついて説明する。今、入力データの範囲は、0〜255
(00000000(2)〜11111111(2))とす
る。たとえば、入力データが5(0000010
(2))である場合、プライオリティエンコーダ3の出
力データENCは、2(0010(2))である。このデ
ータENCがシフタ4のシフト端子SFTに入力され、
シフタ4において、入力データ(0000010
(2))が2ビット右シフトされ、1.0100000
(2)、すなわち、1.25が得られる。
【0016】次に、対数関数テーブル5において、入力
データ1.0100000(2)に対して、log21.2
5=0.03219・・・の4ビットの2進数データ
0.xxxx(2)が得られる。これにより、データEN
C、0010(2)が整数部、対数関数テーブル5の出力
データ、0.xxxx(2)が小数部として8ビットのデ
ータ0010.xxxx(2)が得られる。以上説明した
動作は、次式に基づいている。 log25=2log22+log21.25
【0017】次に、入力データが105(011010
01(2))である場合、プライオリティエンコーダ3の
出力データENCは、6(0110(2))である。この
データENCがシフタ4のシフト端子SFTに入力さ
れ、シフタ4において、入力データ(01101001
(2))が6ビット右シフトされ、1.1010010
(2)、すなわち、1.640625が得られる。
【0018】次に、対数関数テーブル5において、入力
データ1.1010010(2)に対して、log
21.640625=0.71424・・・の4ビット
の2進数データ0.xxxx(2)が得られる。これによ
り、データENC、0110(2)が整数部、対数関数テ
ーブル5の出力データ、0.xxxx(2)が小数部とし
て8ビットのデータ0110.xxxx(2)が得られ
る。以上説明した動作は、次式に基づいている。 log2105=6log22+log21.640625 以上説明したように、プライオリティエンコーダ3、シ
フタ4および対数関数テーブル5を組み合わせることに
より、対数関数変換器を簡単に構成することができる。
【0019】ここで、指数関数および対数関数を用いた
簡単な飽和型非線形関数S1(x)の例を数式1に示
し、図7に数式1の飽和型非線形関数S1(x)をプロ
ットしたものを示す。
【数1】 図7からわかるように、数式1の関数は、負側が飽和し
た1次関数であり、この関数が1つあると、図8に示す
急激に飽和する関数、図9に示す上側に飽和する関数お
よび図10に示す上下に飽和する関数など様々な関数を
合成することができる。
【0020】次に、正側および負側がともに飽和する奇
数関数の飽和型非線形関数S2(x)の例を数式2に示
し、図11に数式2の飽和型非線形関数S2(x)をプ
ロットしたものを示す。
【数2】 図11においては、indexの値を0.05、0.1
および0.2の3つに変化させている。このindex
は、飽和の度合を制御する変数になっている。
【0021】このように、指数関数および対数関数とい
う互いに逆関数にある関数の性質を利用し、様々な飽和
関数を比較的簡単な式、すなわち、簡単な演算で得るこ
とができる。また、指数関数と対数関数とは、上述した
ように、値域のレンジに対して小さいサイズのテーブル
にデータが記憶できるので、従来のように、各種の飽和
型非線形関数のデータをそれぞれの大きなサイズのテー
ブルに記憶する必要がなく、DSP内部にテーブルを持
つことができる。
【0022】以下、図面を参照して、本発明の一実施例
について説明する。図1は本発明の一実施例による非線
形関数合成器の構成を示すブロック図であり、この図に
おいて、6は図示せぬ制御部から出力される絶対値制御
データABSCONTに応じて入力データの絶対値をと
って出力する絶対値回路である。絶対値制御データAB
SCONTは、たとえば、絶対値回路6において入力デ
ータの絶対値をとる場合に”1”となり、入力データの
絶対値をとらない場合に”0”となるデータである。
【0023】7は図示せぬ制御部から出力されるインバ
ートデータINVと絶対値回路6の出力データとの排他
的論理和をとるイクスクルーシブオアゲート、8は上述
した指数関数変換器である。インバートデータINV
は、絶対値回路6の出力データの符号を反転する場合
に”1”となり、符号を反転しない場合に”0”となる
データである。
【0024】また、9は図示せぬ制御部から出力される
オフセットデータOFFSET1を指数関数変換器8の
出力データに加算する加算器、10は上述した対数関数
変換器、11は図示せぬ制御部から出力されるオフセッ
トデータOFFSET2を対数関数変換器10の出力デ
ータに加算する加算器、12は入力データの符号ビット
SIGN(MSB)と図示せぬ制御部から出力される符
号制御データSIGNCNTとの論理積をとるアンドゲ
ート、13は加算器11の出力データとアンドゲート1
2との排他的論理和をとるイクスクルーシブオアゲート
である。符号制御データSIGNCNTは、たとえば、
加算器11の出力データの符号を反転する場合に”1”
となり、符号を反転しない場合に”0”となるデータで
ある。
【0025】このような構成において、数式1に示す飽
和型非線形関数を合成する場合には、図示せぬ制御部か
ら絶対値制御データABSCONTおよびインバートデ
ータINVとしてともに”0”、オフセットデータOF
FSET1として”1”、オフセットデータOFFSE
T2として”0”、符号制御データSIGNCNTとし
て”0”を出力する。これにより、この非線形関数合成
器から入力データxに対して数式1に示す出力データS
1(x)が得られる。
【0026】また、図1に示す非線形関数合成器によっ
て数式2に示す飽和型非線形関数を合成する場合には、
図示せぬ制御部から絶対値制御データABSCONTと
しておよびインバートデータINVとしてともに”
1”、オフセットデータOFFSET1として”ind
ex”、オフセットデータOFFSET2として”−l
og2(1+index)”、符号制御データSIGN
CNTとして”1”を出力する。これにより、この非線
形関数合成器から入力データxに対して数式2に示す出
力データS2(x)が得られる。以上説明したように、
図示せぬ制御部からこの非線形関数合成器に絶対値制御
データABSCONT等の各データをプログラム等によ
って供給することにより、数式1および2に代表される
様々な非線形関数データを合成することができる。
【0027】次に、図2は本発明の一実施例による非線
形関数合成器を用いた楽音合成装置の構成を示すブロッ
ク図である。この楽音合成装置は、ポリフォニックの音
源DSPによって構成されている。図2において、14
は図示せぬ駆動波形メモリから出力された駆動波形デー
タが入力される入力端子、15は所定のクロックを1ク
ロック毎カウントするカウンタ、16は所定のクロック
を4クロック毎カウントするマイクロプログラムカウン
タ、17はDSPにおける各種処理を制御するためのマ
イクロプログラムが記憶されたマイクロプログラムメモ
リであり、マイクロプログラムは、マイクロプログラム
カウンタ16から出力される所定のクロックに従って、
図示せぬ制御部によって実行され、各種制御信号が各部
へ出力される。
【0028】また、18は各種の係数データが記憶され
た係数メモリであり、これらの係数データは、マイクロ
プログラムの指示により、乗算器19の一方の入力端に
供給される。20は読み込みと書き込みとが別々に指定
できる2ポートのテンポラリメモリであり、同じアドレ
スに対して同時に読み込みと書き込みとを行なった場合
には、書き込まれる前のデータを読み込むようになって
いる。
【0029】テンポラリメモリ20に記憶されているデ
ータは、マイクロプログラムの指示により、多数の入力
データを切り換えてその1つを出力するマルチプレクサ
21および遅延量Dのシフトレジスタ22を介して乗算
器19の他方の入力端に供給されるとともに、マルチプ
レクサ23および遅延量2Dのシフトレジスタ24を介
して入力データに対して各種の演算を施す演算処理ユニ
ット(ALU)25の一方の入力端に供給される。
【0030】さらに、26は乗算器19の出力データを
遅延量Dだけ遅延してALU25の他方の入力端に供給
するシフトレジスタ、27および28は遅延量Dのシフ
トレジスタ、29は加算器、30は遅延量3Dのシフト
レジスタであり、加算器29は、シフトレジスタ30に
格納されたデータとシフトレジスタ27に格納されたデ
ータを加算し、これをシフトレジスタ28へ格納する。
【0031】そして、シフトレジスタ28に格納された
データは、シフトレジスタ30に格納されるとともに、
共通データバス31を介して出力端子32から楽音信号
として出力される。また、シフトレジスタ28に格納さ
れたデータは、共通データバス31を介して、テンポラ
リメモリ20に格納されるとともに、上述した非線形関
数合成器32に供給される。テンポラリメモリ20に格
納されたデータは、マイクロプログラムに従って、所定
の時期に読み出され、演算に用いられる。
【0032】いっぽう、非線形関数合成器33は、図示
せぬ制御部から絶対値制御データABSCONT等の各
データがプログラム等によって供給されることにより、
供給されたデータを入力し、数式1および2に代表され
る様々な非線形関数を合成して出力し、その出力データ
をマルチプレクサ21およびシフトレジスタ22並びに
マルチプレクサ23およびシフトレジスタ24を介して
乗算器19の他方の入力端およびALU25の一方の入
力端に供給する。
【0033】高速のDSPにおいては、乗算器19、A
LU25および加算器29は、すべてパイプライン処理
で動作するため、演算に必要なデータがマルチプレクサ
21および23で準備されてから共通バス31に演算結
果が出力されるまで数クロックかかってしまう。
【0034】そこで、この実施例においては、トータル
の演算時間を4クロックに統一している。たとえば、シ
フトレジスタ30の遅延量を3Dとし、シフトレジスタ
28の遅延量Dとあわせて4Dとしている。これによ
り、加算器29並びにシフトレジスタ28および30に
より演算する場合、見かけ上、次々と同一ノートに対し
て演算することができる。
【0035】このため、DSPは、見かけ上、4つの並
行した記述によって制御されることになるが、このDS
Pのプログラムを作成するプログラマは、4つの流れを
それぞれポリフォニックの4音など独立した処理に割り
振ることにより、並行記述のわずらわしさから解放され
る。この実施例においては、マイクロプログラムメモリ
17および係数メモリ18等は、4つのエリアに分割さ
れており、それぞれに独立したノート処理が記述されて
いるものとする。
【0036】以上説明した構成のDSPにおいては、先
に説明した非線形関数合成器33を周辺装置として用い
た場合、非線形関数合成器33に関する処理もパイプラ
インで同じクロック数だけ遅延させておく好都合であ
る。そこで、この実施例においては、非線形関数合成器
33におけるトータルの演算時間が4クロックとなるよ
うにしている。このようにすることにより、あるクロッ
クタイムに非線形関数合成器33に入力されたデータに
対する演算結果は、見かけ上、次のクロックサイクルで
得られるようになる。
【0037】以上説明したように、本発明による非線形
関数の合成の手法は、従来の技術において説明した自然
楽器の発音メカニズムをシミュレートしたモデルを動作
させて自然楽器音を合成する楽音合成装置においては、
持続系の自然楽器音を合成することに適しているが、そ
のほか、広いダイナミックレンジと滑らかさ(細かさ)
の両方の性質を有する非線形関数が必要な自然楽器音を
合成すること等にも適している。
【0038】すなわち、本発明による非線形関数合成器
は、通常、非常に大きなサイズのテーブルを用いなけれ
ば実現できないような非線形関数を、非常に小さいサイ
ズのテーブルで実現できる非線形関数を合成することに
より実現できるという利点がある。したがって、本発明
による非線形関数合成器は、合成された最終出力データ
を非線形関数合成器に入力してその出力データをそのま
ま合成された楽音信号として用いるような、たとえば、
電磁ピックアップをシミュレーションする場合などに
も、非常に適している。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1または2
記載の発明によれば、少ない数のテーブルまたは小さな
サイズのテーブルに記憶される非線形関数のデータから
各種の非線形関数のデータが合成できるという効果があ
る。また、請求項3記載の発明によれば、合成された非
線形関数のデータを用いて金管楽器音等の持続系の自然
楽器音を合成することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による非線形関数合成器の
構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施例による非線形関数合成器を
用いた楽音合成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 指数関数変換器の構成の一例を示すブロック
図である。
【図4】 指数関数テーブル1に記憶されるデータの一
例を示す図である。
【図5】 対数関数変換器の構成の一例を示すブロック
図である。
【図6】 対数関数テーブル5に記憶されるデータの一
例を示す図である。
【図7】 飽和型非線形関数の一例を示す図である。
【図8】 飽和型非線形関数の一例を示す図である。
【図9】 飽和型非線形関数の一例を示す図である。
【図10】 飽和型非線形関数の一例を示す図である。
【図11】 飽和型非線形関数の一例を示す図である。
【符号の説明】
1……指数関数テーブル、2,4……シフタ、3……プ
ライオリティエンコーダ、5……対数関数テーブル、6
……絶対値回路、7,13……イクスクルーシブオアゲ
ート、8……指数関数変換器、9,11……加算器、1
0……対数関数変換器、12……アンドゲート、17…
…プログラムメモリ、18……係数メモリ、19……乗
算器、20……テンポラリメモリ、21,23……マル
チプレクサ、22,24,26,27,28,30……
シフトレジスタ、25……ALU、29……加算器、3
3……非線形関数合成器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指数関数テーブルと、 対数関数テーブルと、 前記指数関数テーブルあるいは前記対数関数テーブルか
    ら出力されるデータに対する各種の演算、その演算結果
    の前記指数関数テーブルあるいは前記対数関数テーブル
    への供給の少なくとも1つの処理を行う演算手段とを具
    備することを特徴とする非線形関数合成器。
  2. 【請求項2】 指数関数全体の一部の指数関数データが
    記憶された指数関数テーブルと、入力データに基づいて
    前記指数関数データをシフトするシフタとかなる指数関
    数変換器と、 入力データの内、1が立っている最上位のビットのビッ
    ト位置に関するデータを出力するプライオリティエンコ
    ーダと、該プライオリティエンコーダの出力データに基
    づいて入力データをシフトするシフタと、対数関数全体
    の一部の対数関数データが記憶され、前記シフタの出力
    データに応じた対数関数データを出力する対数関数テー
    ブルとからなる対数関数変換器と、 前記指数関数変換器あるいは前記対数関数変換器から出
    力されるデータに対する各種の演算、その演算結果の前
    記指数関数変換器あるいは前記対数関数変換器への供給
    の少なくとも1つの処理を行う演算手段とを具備するこ
    とを特徴とする非線形関数合成器。
  3. 【請求項3】 複数のデータを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段から読み出された前記データに対して所定
    のプログラムに従って演算を行うプログラム演算手段
    と、 該プログラム演算手段の出力データを各種の非線形関数
    データに変換して前記プログラム演算手段に供給する請
    求項1または2記載の非線形関数合成器と、 前記プログラム演算手段の出力データを前記記憶手段に
    書き込む制御手段とを具備することを特徴とする非線形
    関数合成器を用いた楽音合成装置。
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