JPH05149833A - ロードシミユレーシヨン装置 - Google Patents

ロードシミユレーシヨン装置

Info

Publication number
JPH05149833A
JPH05149833A JP3143625A JP14362591A JPH05149833A JP H05149833 A JPH05149833 A JP H05149833A JP 3143625 A JP3143625 A JP 3143625A JP 14362591 A JP14362591 A JP 14362591A JP H05149833 A JPH05149833 A JP H05149833A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axle
vibrating
motorcycle
load
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3143625A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3059241B2 (ja
Inventor
Masayoshi Harashima
正吉 原島
Hiroshi Takahashi
弘 高橋
Masakazu Kadota
正和 門田
Kazutoyo Yasuda
和豊 保田
Kazuo Shinomiya
一雄 四宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP3143625A priority Critical patent/JP3059241B2/ja
Priority to TW081109613A priority patent/TW205093B/zh
Publication of JPH05149833A publication Critical patent/JPH05149833A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3059241B2 publication Critical patent/JP3059241B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実際の路面走行負荷を忠実に再現できるロー
ドシミュレーション装置を提供する。 【構成】 車体フレームに回動自在に支持されるアクス
ル(2,5)を加振するアクスル加振手段(10)を備
えている。さらに、負荷を加える対象が前後にアクスル
を有する自動二輪車(1)であって、前記アクスル加振
手段は、自動二輪車の後側のアクスル(5)を上下方向
に加振する第1の加振機(14)と、前側のアクスルを
上下方向に加振する第2の加振機(15)と、前側のア
クスルを前後方向に加振する第3の加振機(16)とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車や自動二輪車等
の車両に対して実走行路面負荷をテストベンチにて再現
できるロードシミュレーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ロードシミュレーション装置は、完成車
の実走行路面負荷をテストベンチで再現できることか
ら、自動車等車両の開発における有効な装置として、性
能評価、耐久テスト等に幅広く利用されている。ところ
で、従来の自動二輪車用ロードシミュレーション装置
は、アクスルに装着されている車輪を介して加振する構
造のものが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように車輪を介して加振するロードシミュレーション装
置では、比較的平坦な路面の走行負荷しか再現すること
ができず、加振速度を増した場合にタイヤが振動台から
跳ねてしまう現象が生じ、実際の路面走行負荷を忠実に
再現することが難しい欠点があった。本発明は上記事情
に鑑みてなされたもので、実際の路面走行負荷を忠実に
再現できるロードシミュレーション装置を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では係る目的を達
成するため、請求項1記載の発明では、自動二輪車の車
体フレームに回動自在に支持されるアクスルを加振する
アクスル加振手段を備えてなることを特徴とする。
【0005】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明に加えて、さらに負荷を加える対象が前後にアクス
ルを有する自動二輪車であって、前記アクスル加振手段
は、自動二輪車の後側のアクスルを上下方向に加振する
第1の加振機と、前側のアクスルを上下方向に加振する
第2の加振機と、前側のアクスルを前後方向に加振する
第3の加振機とを備えていることを特徴とする。
【0006】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
発明に加えて、前記アクスルの外周であって、車体フレ
ームから延びる左右の支持フォークの内側部分にはそれ
ぞれスペーサが介在され、該アクスルの略中央部分に加
振点が存することを特徴とする。
【0007】請求項4記載の発明では、請求項2または
3記載の発明に加えて、前記自動二輪車の後側のアクス
ルをリンク機構を介して反力治具により前後方向の移動
を拘束するものであって、前記リンク機構は、適宜間隔
をあけて平行に配置された左右のリンクアームと、それ
らリンクアームを互いに連結するクロスメンバーとから
構成され、前記左右のリンクアームは互いの相対長さが
調整可能に構成されていることを特徴とする。
【0008】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
発明に加えて、前記前側のアクスルを支持する左右のフ
ロントフォークにはそれぞれ歪ケージが貼り付けられて
いることを特徴とする。
【0009】請求項6記載の発明では、請求項2記載の
発明に加えて、前記自動二輪車の後側のアクスルをリン
ク機構を介して反力治具により前後方向の移動を拘束す
るものであって、前記第3の加振機の一構成部材である
加振ロッドには荷重検出手段が付設され、該荷重検出手
段による検出値がつねに一定値になるよう、第1および
第2の加振機の作動に伴い第3の加振機の作動を制御す
る制御器を備えていることを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、車輪を介することな
く直接アクスルを加振する構造であるため、タイヤから
アクスルに伝達されるまでの間に含まれるタイヤ内の空
気等の加振誤差要素の影響を受けることがなく、実走行
路面負荷を忠実に再現できる。
【0011】請求項2記載の発明では、アクスルを加振
するに際し前側のアクスルを前後方向に加振する第3の
加振機を備えているから、上下方向の加振だけ行なうも
のでは得難い、自動二輪車のフロントサスペンション回
りの負荷(特に前後方向の引張あるいは圧縮荷重)を実
走行時と同様に忠実に再現できる。
【0012】請求項3記載の発明では、アクスルの略中
央部分を加振することができるため、自動二輪車に見ら
れる特有な不具合、すなわち自動車等の車両に比べて車
幅が狭いことに起因する、シミュレーションの際に車体
が左右に揺れてしまうと言う不具合の発生を未然に防止
することができる。また、シミュレーションの際に、加
振用のロッドがアクスル近傍に存する消音器等の部材に
突き当たるといった不具合の発生も防止できる。
【0013】請求項4記載の発明では、後側のアクスル
を加振するリンク機構を、左右のリンクアームとそれら
リンクアームを連結するクロスメンバーとから構成して
おり、車体が左右に振れることなく加振することができ
ることから、シミュレーションの際に車体フレームに不
要な荷重が加わるのを防止できる。
【0014】請求項5記載の発明では、前側のアクスル
を支持する左右のフロントフォークに歪ゲージを貼り付
けているため、加振操作を行う前の前記左右のリンクア
ームの長さ調整を行う際に、歪ゲージによってフロント
フォークに加わる荷重を調べながらそれらが等しくなる
ようにセットすることができ、この状態で前記クロスメ
ンバーによってリンクアームを剛に連結することによ
り、より左右の振れを防止した状態でのシミュレーショ
ンが行える。
【0015】請求項6記載の発明では、第3の加振機の
一構成部材である加振ロッドに加わる荷重が一定になる
よう第1および第2の加振機の作動に伴い第3の加振機
の作動を制御するから、前後方向のアクスル拘束部がリ
ンク機構であることに起因する第1および第2の加振機
による上下方向への移動時に生じる不要な前後方向の圧
縮引張荷重をキャンセルする補償が行える。
【0016】
【実施例】
第1実施例 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。図
1は本発明にかかるロードシミュレーション装置の側面
図である。図中符号1は加振対象となる自動二輪車を示
し、該車両の前後の車輪はあらかじめ取り外されてい
る。2は自動二輪車の車体フレーム(図示略)に回転自
在に支持される前側のアクスルであり、該アクスル2は
テレスコピックタイプのサスペンション3に支持されて
いる。5は後側のアクスルであり、該アクスル5はリン
ク機構と組み合わされたリヤクッション(図示略)に揺
動自在に支持されるリヤフォーク6に取り付けられてい
る。
【0017】また10は前記自動二輪車1の前後のアク
スル2,5を直接加振するアクスル加振手段である。該
アクスル加振手段10は、実際にアクスルを加振する機
械的部分11と、該機械的部分11を制御する制御器1
2とから構成される。
【0018】アクスル加振手段の機械的部分11は、自
動二輪車1の後側のアクスル5を上下方向に加振する第
1の加振機14と、前側のアクスル2を上下方向に加振
する第2の加振機15と、前側のアクスル2を前後方向
に加振する第3の加振機16とから構成されている。そ
れら加振機14,15,16には例えば引張および圧縮
双方の力が付与できる複動形の油圧シリンダが利用され
る。
【0019】加振機14,15のピストンロッド14
a,15aの先端には連結棒17,17の一端がそれぞれ
ピン結合され、それら連結棒17,17の他端はそれぞ
れアクスル2,5にピン結合されている。また、加振機
16のピストンロッド16aの先端にはリンク16aaを
介して揺動板18の一端18bがピン結合されている。
揺動板18は、側面視三角形状に形成されたものであっ
て、中央基端部18aが支持体19の上部に回動自在に
支持されている。そして該揺動板18の他端18cは略
水平方向に延びる加振ロッド20の一端にピン結合さ
れ、該加振ロッド20の他端は前記前側のアクスル2に
ピン結合されている。
【0020】すなわち、第3の加振機16のピストンロ
ッド16aが上下方向に伸縮作動することにより、揺動
板18および加振ロッド20を介して自動二輪車の前側
のアクスル2が前後方向に加振される構造になってい
る。なお、前記加振ロッド20には荷重検出手段21が
介装されている。この荷重検出手段21は加振時の振動
を避けるために、できるだけ車体から離れる側(揺動板
18側)に介装される。
【0021】また、25は自動二輪車の車体の前後方向
の移動を規制する剛体の反力治具である。この反力治具
25にはリンク棒26を介して前記自動二輪車の後側の
アクスル5が連結されている。
【0022】次に、上記構造のロードシミュレーション
装置を用いた加振方法について説明する。なお、アクス
ル加振手段10の制御器12については、以下に説明す
る加振方法で明らかになるので単独の構成説明は省略す
る。
【0023】上記ロードシミュレーション装置において
第1〜第3の加振機14,15,16はそれぞれ変位制
御とする。変位制御は荷重制御に比べ高速度あるいは高
加速度の制御が行えることから、実走行路面負荷の再現
精度をより向上させることが可能になるためである。
【0024】ここで、上記ロードシミュレーション装置
では、反力治具25にピン結合されたリンク棒26によ
って後側のアクスル5の前後方向の動きを拘束してお
り、図1に示すように第1,第2の加振機14,15を
作動させるとリンク棒26の左端が円弧状の軌跡を描く
ことに伴い、車体に対し予期せぬ前後方向の圧縮荷重あ
るいは引張荷重を加えてしまうおそれがある。このよう
な不具合をなくすための以下の習い制御を行なってい
る。言い換えれば、以下の習い制御を行なっているがゆ
えに、極めて簡単な構成の反力治具による支持でありな
がら、第1〜第3の加振機14〜16による高速度の変
位制御が可能となる。
【0025】すなわち、第3の加振機16を荷重制御と
し、制御器12内に組み込んであるコンピュータから加
振機16に対して荷重検出手段21の出力が常にゼロに
なるよう、指令を出しておく。
【0026】次いで、コンピュータからの指令に基づき
第1,第2の加振機14,15を作動させてピストンロ
ッド14a,15aが最下点から最上点に至るまで低速で
移動させる(第3の加振機16を第1,第2の加振機1
4,15に追従させて作動させることにより、荷重検出
手段21の値をつねにゼロに保つことができる程度の速
度で移動させる)。このときの第3の加振機16のピス
トンロッド16aの軌跡をA/Dコンバータを介してコ
ンピュータのメモリに入力しておく。図2がその記憶マ
ップを表すものである。このように第1,第2の加振機
14,15の変位に関連させて第3の加振機16の変位
を入力しておく。
【0027】次いで、第3の加振機16を上記マップに
沿って作動する変位制御に切り換え、第1,第2の加振
機14,15を作動させて、それぞれのピストンロッド
14a,15aが加振中立点まで至るようにする。この
とき第3の加振機16は上記マップに沿った動きを行な
うこととなり、該第3の加振機16のピストンロッド1
6aは加振中立点まで至る。以下、各加振機14,1
5,16を後述する入力信号に基づき作動させること
で、自動二輪車に実走行路面負荷を加えることができ
る。
【0028】なお、上記加振機14,15,16を停止
させる場合にも、第3の加振機16に上記したマップに
沿った動きをさせて停止させる。なお、上記マップは一
つの車両に対して一度の学習によって得られるものであ
り、以後はこのマップに沿って何回でも安定して立ち上
げあるいは立ち下げることができる。
【0029】次に、実際の加振方法について説明する。
自動二輪車の濃縮耐久路テストでは、サスペンションの
ボトミングが起こりがちであり、最大負荷もこのボトミ
ングのときに発生する。強度/耐久性テストにとって、
実走行における最大負荷を忠実に再現できるか否かは重
要な問題である。
【0030】ところで、この種の加振システムで多く採
用されるコントロールプログラムは線形近似伝達関数の
成立を前提としており、サスペンションのボトミングの
ような非線形性の強い現象の再現には適さない。これに
対処するには、実走行時と同程度のボトミングを発生さ
せてこの時の伝達関数を計測するのが効果的である。
【0031】すなわち、図3に示すように、目標信号Y
を再現するためには、テスト信号Xaで計測された伝達
関数Gaよりも実走行時と同程度の大きさの信号Xbで計
測された伝達関数Gbの方が優れた近似度を持つ。この
ような条件を満たす信号Xbは、目標信号Yのフーリエ
スペクトルの絶対値の分布を、テストベンチで再現し得
るテスト信号であり、このテスト信号Xbおよびそれか
ら計測される伝達関数Gbは以下の手順に沿って求める
(図4参照)。
【0032】まず、ホワイトノイズ、1/f2などの特
性を持つノイズ信号(入力信号)で車両を加振しこのと
きの伝達関数を測定する。伝達関数の測定には、例えば
第1の加振機14の振動に伴うものを求める場合にはリ
ヤフォーク6上のアクスル5の上方に当たる位置に加速
度計C1を取り付け、これによりリヤフォーク6の挙動
を測定し、この値と前記入力信号であるノイズ信号とか
ら求めることとなる。また第2あるいは第3の加振機1
5,16の伝達関数を測定する場合には、前側のアクス
ル2の上部に加速度計C2を、またフロントサスペンシ
ョン3のボトムブリッジの下側のインナーパイプ3aに
歪みゲージC3を貼り付け、それら各トランスデューサ
の値と前記入力信号とからそれぞれ求める。
【0033】次いで、測定した伝達関数から逆伝達関数
を算出する一方、あからじめ車両をテストトラック上で
走行させたときのリヤフォーク6等に設けたトランデュ
ーサにより計測した加速度あるいは歪みの実走データを
フーリエ変換し、この値と前記逆伝達関数との積を求
め、その値をフーリエ逆変換して伝達関数測定用新ノイ
ズ信号を求め、このノイズ信号で車両を加振する。そし
て、このときの前記加速度計C1,C2あるいは歪みゲー
ジC3で測定された出力信号のフーリエスペクトル絶対
値の分布が実走のフーリエスペクトルの絶対値の分布に
近似しているか否か判断する。近似の程度が所定範囲内
に収まっていなければ、図4に示された反復修正を行
い、近似程度が所定範囲になるまで続ける。
【0034】そして、加振機による加振時の加速度計C
1,C2あるいは歪みゲージC3の出力信号のフーリエス
ペクトルの絶対値の分布が実走の分布に対し所定範囲内
に収まったとき、伝達関数測定用ノイズの各周波数に応
じたレベルを決定し、該伝達関数測定用ノイズ群で複数
回加振して伝達関数Gbを測定し、この伝達関数を基に
実際の路面走行負荷を再現するための反復修正処理を行
う。
【0035】以上の加振制御では、実走行時と同程度の
ボトミングを発生させその時点での伝達関数を求めてこ
れを基に実際の路面走行負荷を再現するための反復修正
処理を行うため、非線形な応答系でも実走行路面負荷に
近い状態の加振が行える。
【0036】以上の制御は説明の便宜上、単軸を例に採
って説明したが、実際の加振は、図1でも示したように
第1〜第3の加振機14,15,16による3軸加振で
行なう。なお、多軸加振システムでは、チャンネル間の
クロストークを見込む必要がある。具体的には、第1の
加振機14を単独で数回テスト加振し、各トランスデュ
ーサ(リヤフォーク6やフロントフォーク3上に設ける
加速度計C1,C2、あるいはフロントフォーク3に貼り
付けた歪ゲージC3)の出力を測定することにより伝達
関数G11,G12,G13を得る。次いで、第2,第3の加
振機15,16についても同様の処理を行ない、結果と
して図5に示すような3×3の伝達関数マトリクスを得
る。すなわち、この式に示すように例えばトランスデユ
ーサ1(リヤフォーク6上に設けた加速度計)の出力Y
1は、 Y1=G111+G212+G313 であらわされる。
【0037】ここでGmnの表記において、mは加振機の
番号、nはトランスデユーサの番号を示す。そして、図
5に示す式から図6に示すように逆伝達関数マトリクス
を用いた式を得る。これが3軸システムのシミュレーシ
ョン装置に関する基本式であり、これを基に入力信号を
得るのである。
【0038】第2実施例 図7〜図10は本発明の第2実施例の要部を示すもので
ある。この実施例では、後側のアクスル30の外周であ
って、車体フレーム31から延びる左右のリヤフォーク
32,33の内側部分にはそれぞれスペーサ34が介在
され、該アクスル30の略中央部分に加振点Pが存する
構成になっている。
【0039】すなわち、図7および図8に示すように、
スペーサ34は、ボルト部材35とそれに螺合するナッ
ト部材36とから構成され、それら部材を互いに相対回
転することにより、該スペーサ34自体の長さ調整が行
えるようになっている。これにより、上記加振点Pがア
クスル30の略中央に存するように調整される。また、
左右のスペーサ34の間には連結部材37が嵌装され、
該連結部材37の中央には加振機から延びる連結棒38
の先端が、連結部材39を介して球面支持されている。
なお、40はリヤフォークの外側からアクスルの端部に
螺合される固定用のナットである。
【0040】また、この実施例では、後側のアクスル3
0をリンク機構41を介して反力治具25により前後方
向の移動を拘束した状態で支持している。この点は前記
第1実施例と同様である。この実施例ではさらに、前記
リンク機構41を、適宜間隔をあけて平行に配置された
左右のリンクアーム42,42と、それらリンクアーム
42,42を互いに連結するクロスメンバー43,43
とから構成している。すなわち、これらの部材を互いに
連結することによりリンク機構41の全体の剛性を高め
ている。リンクアーム42の先端は連結部材39を介し
て前記アクスル30の外周であってリヤフォーク32,
33の内側部分に取り付けられる。
【0041】リンクアーム41とクロスメンバー42と
の連結は、上下方向に重ね合わされる3つの部材44
a,44b,44cの間にリンクアーム42とクロスメン
バー43とを挟み込み、ボルト45…で締め付けること
により行われる。上下方向に重ね合わされる3つの部材
44a〜44cの下面または上面には、リンクアーム42
等に対して強固な連結が行われるように、リンクアーム
42等の外形に対応する円弧状の溝が形成されている。
【0042】また、左右のリンクアーム42,42は互
いの相対長さが調整可能に構成されている。具体的に
は、図8に示すようにリンクアーム42は、同軸状に配
置された第1のアーム42aと第2のアーム42bとがナ
ット部材46によって互いに連結された構造とされ、第
1および第2のアーム42a,42bの端部には互いに逆
方向に切られたおねじ部42aa,42bbが設けられ、ナ
ット部材46を正逆回転させることによりリンクアーム
42の全体長さが調整できるようになっている。なお、
47…は緩み止め防止用のナットである。
【0043】この実施例によれば、加振点Pをアクスル
30の略中央部分に設定することにより、アクスル30
の中央部分を加振することができるため、自動二輪車に
見られる特有な不具合、すなわち自動車等の車両に比べ
て車幅が狭いことに起因する、シミュレーションの際に
車体が左右に揺れてしまうという不具合の発生を未然に
防止することができる。また、シミュレーションの際
に、自動二輪車の車体が左右に揺れて、加振用のロッド
がアクスル近傍に存する消音器等の部材に突き当たると
いった不具合の発生も防止できる。
【0044】さらに、前側のアクスルを支持する左右の
フロントフォークに歪ゲージを貼り付け、これら歪ゲー
ジの読みから左右のフロントフォークに加わる荷重が等
しくなるように、前記左右のリンクアーム42の長さ調
整を行い、その調整が完了した時点で左右のリンクアー
ム42どうしをクロスメンバー43によって剛に連結す
る。これにより、その後のシミュレーションを行うとき
に、車体の左右方向の振れを押さえた状態で加振するこ
とができる。
【0045】第3実施例 図11は本発明の第3実施例を示すものである。この例
では、前側のアクスル5を加振するのに、第2および第
3の加振機15,16によって互いに直交する両方向か
ら加振している。この点は前記した第1実施例と同様で
ある。この実施例ではさらに、一方の加振(第2の加振
機15による加振)をフロントフォーク3の長さ方向に
沿った方向から行うとともに、他方の加振をフロントフ
ォーク3に直交する方向から行っている。
【0046】また、前側のアクスル2を加振により上下
動させる際に、一方の加振をフロントフォーク3の長さ
方向から行っている関係上、前側のアクスル2は上下動
しながら前後方向にも移動することとなる。後側のアク
スルを加振する際には前側のアクスル2の前後方向の移
動をキャンセルすべく、前側のアクスル2に対応させて
前後方向にも移動させる必要がある。ここでは、前記図
1中前側のアクスル2を加振させるのと同様な構造の加
振装置を用いて対処している。
【0047】この実施例によれば、フロントフォーク3
に必要以上の曲げ力を加えることなく、過大な圧縮力あ
るいは引張力を加えることができる。なお、この実施例
では、一方の加振をフロントフォーク3の長さ方向に沿
った方向から行うようにしているが、若干ずらして加振
するようにしてもよい。
【0048】なお、上記第1実施例では、第3の加振機
16をリンク16aa揺動板18を介して加振ロッド20
に接続することにより第3の加振機の軸線が上下方向に
向くように配置しているが、揺動板18を廃止し第3の
加振機を軸線が水平に向くように配置して加振ロッド2
0に直接接続してもよい。
【0049】また、上記各実施例では、第1〜第3の加
振機14〜16により直接前後のアクスル2,5を加振
しているが、ホイールやハブ等のある程度の剛性を持つ
部材を介してアクスル2,5を加振するようにしてもよ
い。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば以下
の優れた効果を奏する。請求項1記載の発明では、車輪
を介することなく直接アクスルを加振する構造であるた
め、タイヤからアクスルに伝達されるまでの間に含まれ
るタイヤ内の空気等の加振誤差要素の影響を受けること
がなく、実走行路面負荷を忠実に再現できる。
【0051】請求項2記載の発明では、アクスルを加振
するに際し前側のアクスルを前後方向に加振する第3の
加振機を備えているから、上下方向の加振だけ行なうも
のでは得難い、自動二輪車のフロントサスペンション回
りの負荷(特に前後方向の引張あるいは圧縮荷重)を実
走行時と同様に忠実に再現することができる。
【0052】請求項3記載の発明では、アクスルの略中
央部分を加振することができるため、自動二輪車に見ら
れる特有な不具合、すなわち自動車等の車両に比べて車
幅が狭いことに起因する、シミュレーションの際に車体
が左右に揺れてしまうと言う不具合の発生を未然に防止
することができる。また、シミュレーションの際に、加
振用のロッドがアクスル近傍に存する消音器等の部材に
突き当たるといった不具合の発生も防止できる。
【0053】請求項4記載の発明では、後側のアクスル
を加振するリンク機構を、左右のリンクアームとそれら
リンクアームを連結するクロスメンバーとから構成して
おり、車体が左右に振れることなく加振することができ
ることから、シミュレーションの際に車体フレームに不
要な荷重が加わるのを防止できる。
【0054】請求項5記載の発明では、前側のアクスル
を支持する左右のフロントフォークに歪ゲージを貼り付
けているため、加振操作を行う前の前記左右のリンクア
ームの長さ調整を行う際に、歪ゲージによってフロント
フォークに加わる荷重を調べながらそれらが等しくなる
ようにセットすることができ、この状態で前記クロスメ
ンバーによって左右のリンクアームを剛に連結すること
により左右バランスの良いリンク支持が行え、より左右
の振れを防止した状態でのシミュレーションが行える。
【0055】請求項6記載の発明では、第3の加振機の
一構成部材である加振ロッドに加わる荷重が一定になる
よう第1および第2の加振機の作動に伴い第3の加振機
の作動を制御するから、前後方向のアクスル拘束部がリ
ンク機構であることに起因する第1および第2の加振機
による上下方向への移動時に生じる不要な前後方向の圧
縮引張荷重をキャンセルする補償が行える。この結果、
加振ロッドに加わる荷重が一定になるよう第1および第
2の加振機の作動に伴う第3の加振機の作動をあらかじ
めマップの形で記憶しておけば、これに従って第3の加
振機を作動させるようにすることにより、第1〜第3の
加振機を前後方向の過大荷重を発生させることなく変位
制御ができる。変位制御は荷重制御に比べて高速度の制
御が行えるため、実走行路面負荷をより忠実に再現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1実施例のロードシミュレー
ション装置の側面図である。
【図2】第3の加振機を変位制御する場合に用いる制御
マップである。
【図3】第1実施例の作用効果を示す図である。
【図4】加振制御の内容を示すフロー図である。
【図5】多軸システムにおける伝達関数と入出力信号の
関係を示す図である。
【図6】多軸システムにおける逆伝達関数と入出力信号
の関係を示す図である。
【図7】第2実施例における車体後部を加振構造を示す
斜視図である。
【図8】同実施例における車体後部の加振構造の平面図
である。
【図9】後側アクスル回りの詳細図である。
【図10】リンクアームとクロスメンバーとの連結構造
を示す斜視図である。
【図11】第3実施例の示す車体前部の加振構造を示す
側面図である。
【符号の説明】 1 自動二輪車 2 前側のアクスル 3 フロントサスペンション 5 後側のアクスル 6 リヤフォーク 10 アクスル加振手段 11 アクスル加振手段の機械的部分 12 アクスル加振手段の制御器 14 第1の加振機 15 第2の加振機 16 第3の加振機 20 加振ロッド 21 荷重検出手段 25 反力治具 26 リンク棒(リンク機構) 30 アクスル 34 スペーサ 42 リンクアーム 43 クロスメンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保田 和豊 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 四宮 一雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動二輪車の車体フレームに回動自在に
    支持されるアクスルを加振するアクスル加振手段を備え
    てなることを特徴とするロードシミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 負荷を加える対象が前後にアクスルを有
    する自動二輪車であって、前記アクスル加振手段は、自
    動二輪車の後側のアクスルを上下方向に加振する第1の
    加振機と、前側のアクスルを上下方向に加振する第2の
    加振機と、前側のアクスルを前後方向に加振する第3の
    加振機とを備えていることを特徴とする請求項1記載の
    ロードシミュレーション装置。
  3. 【請求項3】 前記アクスルの外周であって、車体フレ
    ームから延びる左右の支持フォークの内側部分にはそれ
    ぞれスペーサが介在され、該アクスルの略中央部分に加
    振点が存することを特徴とする請求項2記載のロードシ
    ミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 前記自動二輪車の後側のアクスルをリン
    ク機構を介して反力治具により前後方向の移動を拘束す
    るものであって、前記リンク機構は、適宜間隔をあけて
    平行に配置された左右のリンクアームと、それらリンク
    アームを互いに連結するクロスメンバーとから構成さ
    れ、前記左右のリンクアームは互いの相対長さが調整可
    能に構成されていることを特徴とする請求項2または3
    記載のロードシミュレーション装置。
  5. 【請求項5】 前記前側のアクスルを支持する左右のフ
    ロントフォークにはそれぞれ歪ケージが貼り付けられて
    いることを特徴とする請求項4記載のロードシミュレー
    ション装置。
  6. 【請求項6】 前記自動二輪車の後側のアクスルをリン
    ク機構を介して反力治具により前後方向の移動を拘束す
    るものであって、前記第3の加振機の一構成部材である
    加振ロッドには荷重検出手段が付設され、該荷重検出手
    段による検出値がつねに一定値になるよう、第1および
    第2の加振機の作動に伴い第3の加振機の作動を制御す
    る制御器を備えていることを特徴とする請求項2記載の
    ロードシミュレーション装置。
JP3143625A 1991-02-06 1991-06-14 ロードシミュレーション装置 Expired - Fee Related JP3059241B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3143625A JP3059241B2 (ja) 1991-02-06 1991-06-14 ロードシミュレーション装置
TW081109613A TW205093B (en) 1991-06-14 1992-12-01 Applied vibration device and control method

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1556991 1991-02-06
JP3-15569 1991-05-28
JP3143625A JP3059241B2 (ja) 1991-02-06 1991-06-14 ロードシミュレーション装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05149833A true JPH05149833A (ja) 1993-06-15
JP3059241B2 JP3059241B2 (ja) 2000-07-04

Family

ID=26351744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3143625A Expired - Fee Related JP3059241B2 (ja) 1991-02-06 1991-06-14 ロードシミュレーション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3059241B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529754A (ja) * 1998-11-13 2002-09-10 エムティエス・システムズ・コーポレーション シミュレーション試験のためのシステムの反復可能帯域幅測定
US6609912B1 (en) 1999-11-24 2003-08-26 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Road simulation apparatus
JP2012504765A (ja) * 2008-10-02 2012-02-23 エムティーエス システムズ コーポレイション 連結されたハイブリッド動的システムのシミュレーションをオフライン制御するための方法およびシステム
JP2018538519A (ja) * 2015-10-16 2018-12-27 ポリテクニコ ディ バーリ 道路車両又は鉄道車両のモーダルパラメーターを求める方法及び道路プロファイル又はレールプロファイルの間接的な特徴付けの方法
JP2020510219A (ja) * 2017-03-21 2020-04-02 アー・ファウ・エル・リスト・ゲー・エム・ベー・ハーAvl List Gmbh オートバイ試験台

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529754A (ja) * 1998-11-13 2002-09-10 エムティエス・システムズ・コーポレーション シミュレーション試験のためのシステムの反復可能帯域幅測定
US6609912B1 (en) 1999-11-24 2003-08-26 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Road simulation apparatus
US6726483B2 (en) 1999-11-24 2004-04-27 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Road simulation apparatus
JP2012504765A (ja) * 2008-10-02 2012-02-23 エムティーエス システムズ コーポレイション 連結されたハイブリッド動的システムのシミュレーションをオフライン制御するための方法およびシステム
JP2018538519A (ja) * 2015-10-16 2018-12-27 ポリテクニコ ディ バーリ 道路車両又は鉄道車両のモーダルパラメーターを求める方法及び道路プロファイル又はレールプロファイルの間接的な特徴付けの方法
JP2020510219A (ja) * 2017-03-21 2020-04-02 アー・ファウ・エル・リスト・ゲー・エム・ベー・ハーAvl List Gmbh オートバイ試験台

Also Published As

Publication number Publication date
JP3059241B2 (ja) 2000-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950007524B1 (ko) 가진장치 및 그 제어방법
JP3485676B2 (ja) ステアリング装置の試験装置
JP4523900B2 (ja) 質量特性測定装置
JP4465506B2 (ja) タイヤhilシミュレータ
US4691564A (en) High speed tire uniformity testing device
US6234011B1 (en) Vehicle testing apparatus and method thereof
Dodds et al. Laboratory road simulation for full vehicle testing: a review
JP3228490B2 (ja) 車体実装ショックアブソーバの減衰力測定方法、及び減衰力測定装置
WO2007119750A1 (ja) タイヤの制動特性試験装置
JPH09152389A (ja) ショックアブソーバの減衰力測定装置
JP3268092B2 (ja) 車両ロードシミュレータ
JP3131295B2 (ja) ロードシミュレーション装置
US6733294B2 (en) Motorcycle cornering simulator
JP3059241B2 (ja) ロードシミュレーション装置
JP3027229B2 (ja) 自動二輪車用ロードシミュレーション装置における乗員荷重付与構造
JP3129782B2 (ja) ロードシミュレーション装置の制御方法
JPH0943109A (ja) 車両の試験装置および試験方法
JPH0658305B2 (ja) 車両のロ−ドシミユレ−タ装置
JP2017075856A (ja) 車両拘束装置
JP4276572B2 (ja) 台上加振装置及び台上加振方法
JP2019158492A (ja) 加振装置及び車両振動再現装置
JP2005091144A (ja) 台上試験方法および台上試験装置
JP3252794B2 (ja) 振動発生体の励振力測定装置および方法
JP3224144B2 (ja) ロードシミュレーション装置の制御方法
JP6630203B2 (ja) 変位計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000314

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080421

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100421

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees