JP4465506B2 - タイヤhilシミュレータ - Google Patents
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Description
一方、実走行試験の場合、実際のタイヤ特性を直接得ることができるが、最適化を図る上で路面条件等の再現性に難点がある。
また、特許文献2においては、サスペンションの挙動を再現すべく演算器からタイヤ保持力に相当する力をタイヤに与えることによって、実走行試験状態に近づけようとする試みがなされている。しかし、該特許文献2の試験装置においては、タイヤ横力が変化するため、サスペンションを含めた車両の挙動が変化し、実走行状態を忠実に再現することは難しい。
そこで、上述の如き問題点を解決することが可能な装置として、実物のタイヤをハードウェアとして有するタイヤ試験装置にソフトウェアによるシミュレーションモデルの車両モデルをインターフェイスを介して接続したHILシミュレータが提案されている(非特許文献1参照)。該タイヤHILシミュレータは、ソフトウェアに複雑なタイヤモデルを用いることなく、実物のタイヤをハードウェアとして有する装置構成とされているので、実走行条件に近い条件で試験を行うことが可能である。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、タイヤ試験装置に車両モデルを組み込んだ試験装置において、3次元の車両モデルを用いた場合にも車両の3次元的挙動によるタイヤの挙動を再現することができる試験装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、タイヤ試験装置に装着した実物のタイヤの特性を計測することができる。そして、その計測データ(タイヤ横力)及びステアリング角度が車両モデルに入力値として入力されることにより、該車両モデルによって上述の如き車両の動特性(接地荷重、横滑り角及びキャンバ角)がリアルタイムに計算され、該計算によって得られた値をタイヤ試験装置の各アクチュエータに指令値として出力することによりこれらの各アクチュエータが作動し、これによって、タイヤの代用路面体に対する支持状態が制御されるのである。
前記タイヤ試験装置は、車両の前後左右の4本のタイヤを同時装着できるものが好ましい。前記車両モデルは、四輪乗用車を対象としてサスペンション機構を備えた3次元車両モデルであるのが好ましい。
また、サスペンション機構を考慮した3次元車両モデルを採用することにより、ヨーイング方向に加えて、ピッチング方向及びローリング方向の回転運動を考慮したの車両の動特性を計算することができる。
本発明によれば、タイヤにブレーキ力を作用させた場合のタイヤの特性を計測することができる。
前記タイヤ試験装置は代用路面体を駆動する駆動装置を有し、前記車両モデルは前記駆動装置への指令値を出力するものであるのが好ましい。
前記駆動装置には駆動トルク検出手段が設けられ、前記車両モデルは前記駆動トルク検出手段に基づき算出された転がり抵抗をパラメータの一つに有しているのが好ましい。
本発明によれば、転がり抵抗を考慮した車両の動特性を計算することができる。
なお、本発明における転がり抵抗とは、タイヤが代用路面体に接触することによって生じる代用路面体の駆動抵抗力であり、タイヤを代用路面体に押し付けている状態での前記駆動装置の駆動トルクとタイヤを代用路面体に押し付けていない状態での前記駆動装置の駆動トルクの差に比例する。
本発明によれば、トラクティブ荷重を考慮したタイヤの特性を計測することができる。
なお、本発明におけるトラクティブ荷重とは、図19中にF’xで示されるタイヤ走行時の牽引抵抗力であり、該牽引抵抗力をタイヤに作用させることによって、車両の走行速度を変化させることが可能である。 前記タイヤ試験装置はタイヤの横方向変位を付与する横方向変位アクチュエータを有し、前記車両モデルは前記横方向変位アクチュエータへ指令値を出力するものであるのが好ましい。
なお、本発明における横方向変位とは、タイヤ走行方向とは直角方向のタイヤの変位であり、所謂横滑りに相当する。
前記タイヤHILシミュレータにおいて、前記制御装置には、模擬運転席装置が接続されているのが好ましい。
なお、課題を解決するための手段として最も適する形態としては、代用路面体によりタイヤの走行試験を行うタイヤ試験装置と、該タイヤ試験装置における計測データを入力値として所定の計算を行い、該計算結果に基づき前記タイヤ試験装置のアクチュエータへ指令値を出力する車両モデルを備えた制御装置とを有するタイヤHILシミュレータにおいて、前記タイヤ試験装置は、車両の前後左右の4本のタイヤを同時装着できるものであり、タイヤ横力を計測する横力計測手段と、接地荷重、横滑り角度、およびキャンバ角を各々付与する各アクチュエータとを有し、前記車両モデルは、四輪乗用車を対象としてサスペンション機構を備えた3次元車両ソフトウエアモデルであって、ステアリング角度と前記横力計測手段からのタイヤ横力とを入力値として車両の3次元的な運動を計算し、その計算結果に基づき前記接地荷重、横滑り角度、およびキャンバ角の各指令値を前記各アクチュエータへ出力するものであり、前記制御装置には、少なくともステアリングハンドルを有する運転操作装置を備えた運転室と、この運転室を支持し且つ当該運転室に運動を与える運動装置と、からなる模擬運転席装置が接続されていて、前記運転操作装置の操作量を3次元車両ソフトウエアモデルに入力して車両の動的挙動を計算し、その計算結果から得られた指令値を基にタイヤ試験装置の各タイヤを制御すると共に、計算された車両の動的挙動に応じた指令値を運転操作装置及び運動装置に出力することにより、模擬運転装置に実走行と同じ車体の運動を付与するように構成されているものがある。
図1(a)は、本発明の実施の形態を示すシステム構成図である。
本発明に係るタイヤHILシミュレータ1は、タイヤ試験装置2と、該タイヤ試験装置2における計測データを入力し且つ該タイヤ試験装置2を制御する制御装置3とを有する。
なお、図1(a)において、その左側に描かれているタイヤ試験装置2は、上側が正面図で下側が平面図である(以下、図9、図11、図13、図15、図16及び図17において同じ)。
また、前記制御装置3は、タイヤ試験装置2における計測データを入力値として所定の計算を行い、該計算結果に基づきタイヤ試験装置2のアクチュエータへ指令値を出力する車両モデル5を備えている。
該車両モデル5は、コンピュータのソフトウェアとして構成されている。本実施の形態において、車両モデル5には、ステアリング機構が記述されていないので、別途、ステアリング機構が記述されたステアリングモデル6が接続されている。しかし、該ステアリングモデル6は、車両モデル5と一体化されたものであっても良い。
図2及び図3には、タイヤ試験装置2の一例が示されている。
タイヤ試験装置2は、代用路面部11とタイヤ装着部12とから主構成されている。
該代用路面部11は、4本の柱を横架材にて連結してなる本体フレーム13を備え、該本体フレーム13に前記代用路面体4が支持されている。本実施の形態においては、代用路面体4として円柱状の鋼製ドラムが例示されているが、特開2002−39919号公報に記載の如き無端ベルトを代用路面体4として採用することももちろん可能である。
また、本体フレーム13の上部には、代用路面体4を回転駆動させる駆動装置15が設けられており、本実施の形態においては、該駆動装置15として電動モータが例示されている。該駆動装置15は、前記本体フレーム13上に2台載置され、各駆動装置15と各代用路面体4とは巻き掛け伝動体16により連動連結されている。
該タイヤ装着部12には、代用路面体4の前記軸線と平行な回転軸上を回転するタイヤ4aが配備されている。タイヤ装着部12は、代用路面体4の水平な直径線上においてドラム外周面にタイヤ4aの外周面を近接自在に押圧させる接地荷重付与装置17を備えている。タイヤ装着部12は、タイヤ4aに横滑り角度を付与する横滑り角付与装置18を備えている。タイヤ装着部12は、タイヤ4aのキャンバ角度を付与するキャンバ角付与装置19を備えている。
図2及び図3に示す如く、前記揺動フレーム20は、縦フレーム22に突設されたアーム24を介してキャンバ角付与アクチュエータ23に連接されており、該キャンバ角付与アクチュエータ23は、アーム24に連結されたスクリュー軸25と、該スクリュー軸25に螺合されたナット26と、該ナット26を回動させる電動サーボモータ27とを備えると共に、図1(a)に示す如く、インターフェイス7を介して制御装置3の車両モデル5に接続されている。
なお、キャンバ角付与装置19は、例えば、油圧サーボモータや油圧シリンダなどで揺動フレームを揺動させるものや、特開平5−52711号公報に記載の円弧状ラックに噛み合うピニオンを駆動する形式のものであっても良い。
図5に示す如く、該接地荷重付与装置17は、前記揺動フレーム20に上下一対の横フレーム21、21に設けられた上下一対のガイドレール28、28に摺動自在に設けられたスライダ29を備えている。
該スライダ29は、接地荷重付与アクチュエータ30によって上下一対のガイドレール28、28間を前記代用路面体4に近接自在に移動する。この実施の形態において、該接地荷重付与アクチュエータ30は、スクリュジャッキ31ならびにモータを用いて前記スライダ29を駆動させ、ロードセル32によって荷重を検出することによってタイヤ接地荷重を制御するものとされているが、これに限定されるものではなく、図3の如く油圧シリンダ等を用いたものであっても良い。
図1(a)に示す如く、接地加重付与アクチュエータ30は、インターフェイス7を介して制御装置3の車両モデル5に接続されており、ロードセル32による計測データに基づいて車両モデル5によって導出された指令値が接地荷重付与アクチュエータ30に入力されることにより、該指令値に応じてスクリュジャッキ31が作動し、これに伴って前記スライダ29を代用路面体4に近接する。これによってタイヤ4aの接地荷重が制御されるのである。
該タイヤ4aは、締結具による締結を解除することによってタイヤ取付軸34から容易に取り外すことができ、これによって、タイヤ装着部12のタイヤ4aの取り替えが容易に行われるのである。
図1(a)に示す如く、該横滑り角度付与アクチュエータ35は、スクリュジャッキならびにモータを用いて前記垂直台33を傾斜させる構成とされ、インターフェイス7を介して制御装置3の車両モデル5に接続されている。
該横滑り角度付与アクチュエータ35に車両モデル5から出力された指令値が入力されることにより、該指令値に応じて垂直台33が傾斜し、これによってタイヤ取付軸34の軸心が水平状態から上下方向に傾斜することにより、タイヤ4aのタイヤ横滑り角が制御されるのである。
図2に示す如く、前記タイヤ試験装置2の各タイヤ装着部12には、横力計測手段37がそれぞれ設けられている。
該横力計測手段37は、タイヤ4aに加えられる横力を計測するためのものであって、前記タイヤ取付軸34のスライダ側の端部に連接されている。
図1(a)に示す如く、横力計測手段37は、インターフェイス7を介して前記車両モデル5に接続されている。該横力計測手段37によって計測されたタイヤ横力が車両モデル5に入力されることにより、実物のタイヤ4aのタイヤ横力を車両モデル5に付与した場合の車両の動的挙動が計算される。
該車両モデル5において、各節点は6自由度を有し、各節点間は、有限要素法における大回転を考慮したはり要素によって結合されている。これによって車両モデル5は、車両の上下方向、左右方向及び前後方向の運動に加えてピッチング方向、ローリング方向及びヨーイング方向の回転を考慮することができ、車両の3次元的な運動を全て表現することができる。
本実施の形態においては、図1(b)に概念的に示す如く、ステアリングモデル6によるステアリング角度と前記横力計測手段37によって計測されたタイヤ横力とが入力値として車両モデル5に入力されることにより、車両の3次元的な運動が計算され、その計算結果に基づいて導出された接地荷重、横滑り角度及びキャンバ角の各指令値が前記各アクチュエータへ出力されることにより、各タイヤ4aに付与される接地荷重、横滑り角度及びキャンバ角が制御され、これによって実走状態に近い状態が再現されるのである。
図20に示す如く、本実施の形態において、速度Vで走行中の車両モデル5に前記ステアリングモデル6によってステアリング角δが入力された場合、車両モデル5の前輪のX軸に対して成す角γfは以下の(1)によって与えられ、後輪のX軸に対してなす角γrは以下の(2)によって与えられる。
また、前輪の向いている方向とX軸のなす角θfは以下の(3)によって与えられ、後輪の向いている方向とX軸のなす角θrは以下の(4)によって与えられる。
そして、前輪の横滑り角βfは以下の(5)によって導出され、後輪の横滑り角βrは以下の(6)によって導出される。
同様に、図1(b)に示す如く前記ステアリング角δ及び横力計測手段37によって計測された各タイヤ4aのタイヤ横力Yf、Yrが車両モデル5に入力されることにより、車両モデル5によってこれらの入力値に基づく前輪の接地荷重Fzf及びキャンバ角αfと後輪の接地荷重Fzr及びキャンバ角αrが導出され、これら接地荷重Fzf、Fzr及びキャンバ角αf、αrを指令値として各タイヤ装着部12の接地荷重付与アクチュエータ30及びキャンバ角付与アクチュエータ23に入力することにより、各タイヤ4aに接地荷重及びキャンバ角が付与されるのである。
このように、本実施の形態によれば、実物のタイヤ4aの特性を車両モデル5に入力することができると共に、入力されたタイヤ特性の影響を受けた車両モデル5による車両の動特性を各アクチュエータを介して再びタイヤ試験装置2の実物のタイヤ4aに付与することでき、このタイヤ試験装置2と制御装置3の間の情報交換がリアルタイムに展開することにより、実走行試験状態に極めて近いシミュレーションが実現されるのである。
該ブレーキ力アクチュエータ38は、タイヤ4aにブレーキ力を付与するためのものであって、前記横力計測手段37の近傍にて各タイヤ4aに連接され、図9に示す如く、インターフェイス7を介して車両モデル5に接続されている。
該実施の形態においては、車両モデル5において導出された前輪及び後輪のブレーキ力を指令値としてブレーキ力アクチュエータ38に入力することにより、各タイヤ4aに車両モデル5によって導出されたブレーキ力を付与することができる。これによって、車両モデル5にピッチング方向の回転運動を発生させることができ、ブレーキ力を付与した場合のシミュレーションが可能となる。
該速度検出手段40及び駆動装置15は、図11に示す如く、インターフェイス7を介して車両モデル5に接続されている。
該実施の形態においては、代用路面体4のドラム速度を計測し制御する手段が設けられているので、車両モデル5において導出されたドラム速度を代用路面体4に付与することができ、これによって代用路面体4のドラム速度を変化させた場合のシミュレーションが可能となる。
該駆動トルク検出手段41は、図13に示す如く、インターフェイス7を介して車両モデル5に接続されており、該車両モデル5は、駆動トルク検出手段41に基づいて導出される転がり抵抗をパラメータの一つに有している。
該実施の形態においては、駆動トルク検出手段(ドラム速度制御用電動機)41によって検出されたドラム駆動トルクから転がり抵抗力が算出され、該転がり抵抗力を車両モデル5に入力することにより、転がり抵抗の影響を考慮したシミュレーションが可能となる。
図14及び図15は、本発明の第5の実施の形態である。該実施の形態においては、図14に示す如く、各タイヤ装着部12のスライダ29の上端部にトラクティブ荷重計測手段39がそれぞれ設けられている。
該トラクティブ荷重計測手段39は、代用路面体4を駆動してタイヤ4aを回転させた場合にタイヤ4aに生じる図19に示す牽引抵抗力F’xを計測するためのものであり、図15に示す如く、インターフェイス7を介して車両モデル5に接続されている。また、車両モデル5は、前記トラクティブ荷重をパラメータの一つに有している。
図16は、本発明の第6の実施の形態を示すシステム構成図である。タイヤ試験装置2の各タイヤ装着部12には、タイヤ4aの横方向変位を付与する横方向変位アクチュエータ42が配備されている。
該横方向変位アクチュエータ42は、インターフェイス7を介して車両モデル5に接続されている。
図17は、本発明の第7の実施の形態を示すシステム構成図であり、前記制御装置3に模擬運転席装置44が接続されている。
該模擬運転装置44は、枠体45によって覆われた運転室46を備え、該運転室46には、実際の車両と同様のシート47が配備されると共に、ステアリングハンドル48、アクセルペダル、ブレーキペダル、計器パネル等を有する運転操作装置49が配備されている。
また、運転室46は油圧装置等により駆動される運動装置51によって支持されており、該運動装置51は、前記車両モデル5にインターフェイス7を介して接続され、実走行と同じ車体の運動を与えるように構成されている。
運転操作装置49のステアリングハンドル48を操作することにより制御される車両モデル5のステアリング角を制御装置3のコンピュータに取り込み、その状態量およびタイヤ横力を車両モデル5に入力して車両の動的挙動を計算し、その計算結果から得られた指令値をタイヤ試験装置2の各タイヤ装着部12の上記各アクチュエータに出力することにより、タイヤ試験装置2の各タイヤ4aを制御することができると共に、前記車両の動的挙動に応じた指令値を運転操作装置49及び運動装置51に出力することにより、模擬運転装置44が制御されることとなる。
なお、本発明は、前記実施の形態に示したものに限定されるものではない。
例えば、タイヤ試験装置2に上述のブレーキ力アクチュエータ38、速度検出手段40、駆動トルク検出手段41、トラクティブ荷重計測手段39及び横方向変位アクチュエータ42を備え、さらに制御装置3に運転席操作装置44を接続した構成であってもよく、また、これらの内の複数を備えた構成であってもよい。
2 タイヤ試験装置
3 制御装置
4 代用路面体
4a タイヤ
5 車両モデル
6 ステアリングモデル
7 インターフェイス
11 代用路面部
12 タイヤ装着部
13 本体フレーム
15 駆動装置
17 接地荷重付与装置
18 横滑り角付与装置
19 キャンバ角付与装置
29 スライダ
37 横力計測手段
38 ブレーキ力アクチュエータ
39 トラクティブ荷重計測手段
40 速度計測手段
41 駆動トルク検出手段
42 横方向変位アクチュエータ
44 模擬運転装置
46 運転室
49 運転操作装置
51 運動装置
Claims (6)
- 代用路面体によりタイヤの走行試験を行うタイヤ試験装置と、該タイヤ試験装置における計測データを入力値として所定の計算を行い、該計算結果に基づき前記タイヤ試験装置のアクチュエータへ指令値を出力する車両モデルを備えた制御装置とを有するタイヤHILシミュレータにおいて、
前記タイヤ試験装置は、車両の前後左右の4本のタイヤを同時装着できるものであり、タイヤ横力を計測する横力計測手段と、接地荷重、横滑り角度、およびキャンバ角を各々付与する各アクチュエータとを有し、
前記車両モデルは、四輪乗用車を対象としてサスペンション機構を備えた3次元車両ソフトウエアモデルであって、ステアリング角度と前記横力計測手段からのタイヤ横力とを入力値として車両の3次元的な運動を計算し、その計算結果に基づき前記接地荷重、横滑り角度、およびキャンバ角の各指令値を前記各アクチュエータへ出力するものであり、
前記制御装置には、少なくともステアリングハンドルを有する運転操作装置を備えた運転室と、この運転室を支持し且つ当該運転室に運動を与える運動装置と、からなる模擬運転席装置が接続されていて、
前記運転操作装置の操作量を3次元車両ソフトウエアモデルに入力して車両の動的挙動を計算し、その計算結果から得られた指令値を基にタイヤ試験装置の各タイヤを制御すると共に、計算された車両の動的挙動に応じた指令値を運転操作装置及び運動装置に出力することにより、模擬運転装置に実走行と同じ車体の運動を付与するように構成されていることを特徴とするタイヤHILシミュレータ。 - 前記タイヤ試験装置はタイヤのブレーキ力を付与するブレーキ力アクチュエータを有し、前記車両モデルは前記ブレーキ力アクチュエータへの指令値を出力するものであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤHILシミュレータ。
- 前記タイヤ試験装置は代用路面体を駆動する駆動装置を有し、前記車両モデルは前記駆動装置への指令値を出力するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ
HILシミュレータ。 - 前記駆動装置には駆動トルク検出手段が設けられ、前記車両モデルは前記駆動トルク検出手段に基づき算出された転がり抵抗をパラメータの一つに有していることを特徴とする請求項3に記載のタイヤHILシミュレータ。
- 前記タイヤ試験装置にはタイヤのトラクティブ荷重計測手段が設けられ、前記車両モデルはトラクティブ荷重をパラメータの一つに有していることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載のタイヤHILシミュレータ。
- 前記タイヤ試験装置はタイヤの横方向変位を付与する横方向変位アクチュエータを有し、前記車両モデルは前記横方向変位アクチュエータへ指令値を出力するものであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載のタイヤHILシミュレータ。
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