JPH05149803A - モータのコギングトルク測定装置及び測定方法 - Google Patents

モータのコギングトルク測定装置及び測定方法

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JPH05149803A
JPH05149803A JP34000891A JP34000891A JPH05149803A JP H05149803 A JPH05149803 A JP H05149803A JP 34000891 A JP34000891 A JP 34000891A JP 34000891 A JP34000891 A JP 34000891A JP H05149803 A JPH05149803 A JP H05149803A
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JP
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stator
cogging torque
motor
rotor
torque measuring
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JP34000891A
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Akira Moriya
章 森谷
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Canon Inc
Canon Precision Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カップリングロスが小さく、構成上測定誤差
の少ないコギングトルク測定装置及び方法を得る。 【構成】 モータのステータを保持して回転させてステ
ータとロータの相対位置を検出する。ステータの或る位
置におけるロータに作用するトルクを検出する。相対位
置θとトルクTからT−θ特性を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータのコギングトル
ク測定装置及び測定方法に関し、特に、モータのロータ
とステータの任意の相対位置においてコギングトルクの
向きと大きさをモータの全周にわたって測定する装置及
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】モータのコギングトルクを測定する従来
の装置の代表的な3つの例を以下に説明する。
【0003】図13は従来例のうちの最初の測定装置の
例を説明するための側面図である。図13において、被
測定モータ1のロータの軸2にトルクゲージ21が取付
けられている。測定は、被測定モータ1のロータの軸2
に対して高い同軸度を保ちながらトルクゲージ21を回
転させて、コギングトルクの最大値を読み取ることによ
って行う。
【0004】図13で示す測定装置の問題点としては、
第1に、トルクゲージを回転させた角度θ1 と実際に被
測定モータのロータの軸2が回転した角度θ2 が一致せ
ず、被測定モータのロータとステータの相対位置θとコ
ギングトルクTとの関係を示すT−θ特性が得られない
ことである。第2に、トルクゲージ21を回転する際、
被測定モータ1のロータの軸2に対して高い同軸度を保
ちながら回転させることが難しく、同軸度が保てない
と、ロータの軸2に大きな側圧がかかり、軸と軸受との
間に大きな摩擦力(カップリングロス)が発生し、正確
な値が得られないことである。第3に、この測定装置で
は、コギングトルクの力の向きが反転する状態を測定す
ることができない。
【0005】図14は、従来例の第2の測定装置を示す
ものであり、図15は、従来例の第2の測定装置による
測定結果を示すグラフである。図14において、被測定
モータ1のロータの軸2には、回転角が読み取れるよう
になっている既知のプーリ22が取付けられている。コ
ギングトルクの測定は、このプーリ22におもり23を
かけることによって行う。この測定装置では、被測定モ
ータの軸と軸受との間の静止摩擦トルクの影響が大き
く、おもり23の重量を増やして釣り合った位置を測定
した場合と、おもりの重量を減らして測定した場合とで
は測定結果が異なる。図15に示した釣り合った位置と
荷重(おもりの重量)との関係を示すグラフは、被測定
モータのT−θ特性とは言いがたい。
【0006】図16〜図20は、従来の測定装置のうち
の第3の例を示す。図16は特にその測定装置の全体の
構成を示す。図16において、被測定モータ1のロータ
の軸2はカップリング24で市販のトルクメータ26に
接続されており、このトルクメータ26はエンコーダ3
0が接続された駆動モータ29にカップリング28で接
続されている。
【0007】図17はトルクメータ26の内部構造を示
す側面図である。図17において、トルクメータ26の
負荷側軸25と駆動側軸27との間はトルク伝達軸31
で連結されている。トルクはトルク伝達軸31のねじれ
角から求めるのであるが、それは負荷側軸25に設けた
歯車32aと駆動側軸27に設けた歯車32bの位置を
それぞれセンサ33a、33bで検出し、その位相差か
ら求められる。
【0008】次に、図16の測定装置を用いて、被測定
モータのロータとステータの相対位置θとコギングトル
クTとの関係を示すT−θ特性を求める手順を説明す
る。
【0009】最初に、例えばパソコンのようなコンピュ
ータ10の指令により駆動モータ29を起動する。駆動
モータ29の駆動力がカップリング28、トルクメータ
26、カップリング24を通して被測定モータ1のロー
タの軸2に伝達され、この軸2はゆっくり回転する。回
転中、ロータとステータの相対位置はエンコーダ30に
より検出され、コンピュータ10に位置情報として送
る。また、回転中、予め設定した位置ごとにコンピュー
タ10がセンサ33a、33bの出力信号を取り込み、
コギングトルクを算出する。以上のようにして、被測定
モータ1のロータ軸2を回転させながら360°(全
周)におけるコギングトルクTの測定を行う。
【0010】図16に示す測定装置では、被測定モータ
1のロータの軸2とトルクメータ26の負荷側軸25と
のカップリングロスが測定に大きな影響を与える。この
様子を図18〜図23を用いて説明する。
【0011】図18は、被測定モータ1のロータの軸2
とトルクメータ26の負荷側軸25との同軸度が保たれ
ていない状態を示す。図19は、被測定モータ1が傾い
て取付けられた状態を示す。図18、図19のいずれの
場合も被測定モータ1のロータの軸2に大きな側圧や摩
擦力がかかり、正確な測定ができない。
【0012】図20は、被測定モータ1のロータの軸2
を強く押したり引いたりした状態でトルクメータ26の
負荷側軸25に取付けた状態を示す。この場合は、常に
大きな摩擦力を受けやはり正確な測定ができない。な
お、図18〜図20以外のカプリングロスとしては測定
器側または被測定モータの軸の曲がりが挙げられる。厳
密にいえば、すべての軸には曲がりがあるので、測定器
側と被測定モータとが一致する回転中心線は存在せず、
そこを無理に回そうとするので、測定器または被測定モ
ータの軸に側圧がかかることになる。
【0013】図21は理想的なT−θ特性を示す図であ
る。ところが、図18〜図20に示す状態の場合に測定
すると、図22、図23に示すT−θ特性図となる。図
22は大きなうねり上にコギングトルクの結果が乗った
T−θ特性図の1例である。このような特性図は、主
に、図18、図19に示す状態の場合に生じ易い。図2
3は不規則なノイズが乗ったT−θ特性図の1例を示
す。このような特性図は、図18〜図20のいずれの場
合でも発生する。
【0014】図18〜図20以外にも種々の要因のカッ
プリングロスの影響で常に大きな摩擦力の上に乗ったT
−θ特性図になったり、図23に示すような不規則なノ
イズが乗ったT−θ特性図に図22に示すような大きな
うねりが乗ったT−θ特性図が組み合わさたT−θ特性
図になったりする。
【0015】なお、従来の測定装置では、いずれも被測
定モータを固定して測定を行うことである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の測定装置(又は測定方法)では、T−θ特性が得
られなかったり、たとえT−θ特性が得られても、厳密
に同軸度を保ちながら測定しなけらば、カップリングロ
スによる影響が大きく、測定精度が出ないという問題が
あった。
【0017】したがって、本発明の目的は、カップリン
グロスの影響を少なくし、簡単な構成で測定し易く、か
つ測定精度が高いT−θ特性を得ることができるコギン
グトルクの測定装置及び方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、モータのステータを保持するステータ
保持手段と、ステータ保持手段を回転させる回転手段
と、回転手段によるモータのステータの回転中、ステー
タのロータに対する相対位置を検出する相対位置検出手
段と、回転手段によるモータのステータの回転中の或る
位置において、ステータからの作用によりロータに発生
するトルクを検出するトルク検出手段と、を有すること
を特徴とするモータのコギングトルク測定装置を採用す
るものである。また、本発明は、モータのステータを保
持し、保持したステータを回転させてモータのロータに
対するステータの相対位置を検出し、ステータの或る位
置においてステータからの作用によりロータに発生する
トルクを検出することを特徴とするコギングトルク測定
方法を採用するものである。
【0019】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の好ましい実施
例について説明する。なお、具体的な実施例に入る前
に、本発明の測定装置の構成上の特徴を要約して以下に
列挙する。
【0020】(1) 被測定モータのコギングトルクT
を、ロータ回転軸中心から距離、即ち半径が既知rのア
ームまたはプーリにかかる力Fに変換し、その力Fをア
ームまたはプーリにすべらないように取付けたひもで2
つの荷重センサに伝えるという構成をとっている。
【0021】(2) 2つの荷重センサには予め等しい
力の張力Fa、Fbをかけておき、これを動作の基準
(バイアス点)にしている。
【0022】(3) 力Fの向きと大きさは、以下に示
すように、2つの荷重センサにかかる力Fa1 、Fb1
の差分から求める。 力の向き:Fa1 −Fb1 の符号(+又は−)で判別す
る。 力の大きさ:Fa1 −Fb1 の絶対値で求める。
【0023】(4) 前記(3)で求めた力Fからコギ
ングトルクTは以下の式で求める。 T=F・r ・・・・・(1)
【0024】(5) 被測定モータの360°全周のコ
ギングトルクを見るT−θ特性の測定では、被測定モー
タのステータを回転させて測定を行う(従来の測定装置
ではいずれも被測定モータのステータを固定して測定し
ていた)。
【0025】(6) 従来の測定装置で生じるカップリ
ングロスの影響を小さくする。具体的に説明すると、 (a) 位置ずれ(図5〜図7に示す)やその他の外乱
による力が2つの荷重センサに同時にかかり相殺され
る。 (b) 位置ずれ(図5、図6に示す)に対して測定値
の誤差が三角関数の余弦(コサイン)に比例して生じる
ので、比較的大きな位置ずれがあっても誤差の影響が小
さい。 (c) 従来の測定装置では、わずかな同軸度の狂いで
も金属同士の押し合いとなり、大きなカップリングロス
が発生していたが、本発明ではひもで取付けているの
で、自由度があり、位置ずれに対してもカップリングロ
スが少ない。
【0026】以下、図1〜図12を参照して本発明の実
施例を説明する。
【0027】図1は本発明のコギングトルク測定装置の
全体の構成を示す斜視図である。図1において、被測定
モータ1のロータの軸2にはプーリ3が取付けられてい
る。また、被測定モータ1のステータはチャッキング装
置(保持手段)4によってガタ無く緊密に支持されてい
る。このチャッキング装置4には、エンコーダ(相対位
置検出手段)5が取付けられており、被測定モータのロ
ータとステータとの相対位置を検出するようになってい
る。なお、検出された位置信号はコンピュータ10に送
られる。
【0028】なお、図1に示す実施例の測定装置では、
被測定モータ1を軸上の姿勢(垂直向き)で、ロータ回
転軸を中心として被測定モータのステータを回転させ、
測定を行うようになっている。この姿勢は、被測定モー
タのロータのアンバランス等による重力の影響を小さく
できるので好ましいが、本発明は、この姿勢に限定され
るものではなく、必要に応じて横軸の姿勢で測定を行う
こともできるものである。なお、チャッキング装置で被
測定モータのステータを保持するようにしたのは、ロー
タを保持するように堅固に構成されたステータで被測定
モータの全重量を受けるためである。
【0029】また、図1において、被測定モータのステ
ータを回転させる駆動装置(回転手段)の1例としてベ
ルト駆動装置6を示す。このような駆動装置としては、
被測定モータに衝撃や振動が加わらないこと、回転ムラ
が少ないこと、バックラッシュのないことなどが望まれ
る。また、駆動方法としては、チャッキング装置の外か
ら回転を与える外部駆動装置だけではなく、チャッキン
グ装置自体に駆動源を持たせて、直接駆動する方法をと
ってもよい。
【0030】図1において、荷重センサ(トルク検出手
段の一部)の1例として、ロードセル7を用いたものを
示す。そして、荷重センサとしては、センサ可動部の可
動距離が小さいものが望まれる。具体的な荷重センサと
しては、歪みゲージ、ピエゾ電気素子である圧力−電圧
トランスデューサ、ストレインゲージなどがある。
【0031】また、図1において、2つのロードセル7
を互いに引き合うように取付けであるひも(トルク検出
手段の一部)8の1例として、細い金属ワイヤを用いた
ものを示す。このひもとしては、柔軟性があり、伸縮が
少ないものが望まれる。
【0032】このように構成した本発明のコギングトル
ク測定装置の測定手順を次に説明する。最初に、測定す
べき被測定モータ1のロータの軸2にプーリ3を取付け
る。次に、被測定モータ1のステータをチャッキング装
置4に取付ける。続いて、コギングトルク測定装置に2
つあるロードセルの較正を行う。
【0033】図2はロードセル及び動ひずみ測定器の較
正方法の1例を示す。これはロードセル7におもり12
を吊り下げて較正を行う方法である。市販のロードセル
は動ひずみ測定器に接続して動作させるようになってい
る。各々のロードセルは固有の較正係数や出力特性を持
っているので、接続したロードセルに対応して動ひずみ
測定器の方で補正や調整を加えて較正を行わなければな
らない。
【0034】較正が終わったら、図3に示すように、2
つのロードセル7a、7bにひも8を取付け、プーリ3
にこのひも8を巻き付けて、ひも8とプーリ3が滑らな
いように両側に引っ張る。ひも(ワイヤ)を両側に引っ
張る力Fa、Fbの大きさはロードセルの定格負荷の約
半分に設定する。この力Fa、Fbの大きさは等しくな
るようにしなければならない。そして、大きさの等しい
力Fa、Fbがそれぞれのロードセル7a、7bの動作
の基点(バイアス点)となる。なお、ロードセル7a、
7bは、共に測定時にかかる力の絶対値の2倍以上の定
格負荷を持つものを選定する必要がある。
【0035】図1において、動ひずみ測定器8の出力は
A/Dボードを経てコンピュータ10に取り込まれ、こ
のコンピュータ10で演算処理した後、結果をプリンタ
11で出力する。
【0036】次に、図4を参照して、被測定モータのロ
ータとステータの任意の相対位置θにおけるコギングト
ルクTの算出方法を説明する。被測定モータ1のロータ
の軸2に取付けたプーリ3の半径をrとし、プーリ3に
かかる力をFとすると、コギングトルクTは次の式で求
められる。 T=F・r ・・・・・・ (1)
【0037】図4におけるロードセル7a、7b及び動
ひずみ測定器9a、9bを用いて前記(1)式の力Fの
向きと大きさは、次のようにして求められる。今、動ひ
ずみ測定器9aによる力の大きさの指示値をFa1
し、動ひずみ測定器9bによる力の大きさの指示値をF
1 とすると、 Fa1 −Fb1 >0 ・・・・・・ (2) ならば、
力の方向はロードセル7bからロードセル7aへ向かう
方向であり、 Fb1 −Fa1 >0 ・・・・・・ (3) ならば、
力の方向は力の方向はロードセル7aからロードセル7
bへ向かう方向であると判断できる。そして、力Fの大
きさはFa1 とFb1 の差分の絶対値 F=|Fa1 −Fb1 | ・・・・・ (4) とな
る。以上のようにして算出した力Fから前記(1)式に
よりモータの任意の位置におけるコギングトルクTが求
められる。
【0038】一方、図1において、被測定モータ1のロ
ータとステータの相対位置はエンコーダ5によって回転
角θで示される。この回転角とコギングトルクTの関
係、即ち被測定モータの360°全周におけるコギング
トルクTの様子を示すT−θ特性を以下のようにして求
める。
【0039】(1) コンピュータ10の指令により、
駆動装置(図1の実施例では、ベルト駆動装置6)を起
動する。
【0040】(2) ベルト駆動装置6により、被測定
モータ1のステータをゆっくり回転させ、その時のロー
タとステータの相対位置をエンコーダ5で検出し、コン
ピュータ10に位置情報として送る。
【0041】予め設定した位置ごとに動ひずみ測定器9
の指示値をコンピュータ10に取込み、コギングトルク
Tを求める。
【0042】以上のようにして、被測定モータのステー
タを1回転させてT−θ特性を求めることができる。な
お、より正確な値のT−θ特性を求めるため、被測定モ
ータの何回転分のデータを取込み、演算処理して平均化
したT−θ特性を算出してもよい。
【0043】次に、図1〜図4で説明した実施例におい
て、カップリング位置精度によりコギングトルクの測定
値がどのような影響を受けるか図5〜図8を参照して説
明する。
【0044】図5に示すように、正規の位置に対して被
測定モータが半径方向に角度αずれた状態で測定した場
合を考えると、ロードセル7にかかる力をFα1 とし、
検出される力をFα2 とすると、 Fα2 =Fα1 ・cosα ・・・・・・ (5) と
なり、cosα倍の誤差が発生する。しかし、誤差とず
れ角(角度α)の関係をみると、3%の誤差で14.0
7°、5%の誤差で18.19°、10%の誤差で2
5.84°であり、かなりカップリング位置精度が悪く
ても測定値に与える影響が少ないことがわかる。
【0045】図6に示すように、正規の位置に対して被
測定モータが垂直方向(上下方向)に角度βずれた状態
で測定した場合を考えると、この場合も、前述の場合と
同様に影響が少ない。また、図7に示すように、被測定
モータが垂直軸に対して角度γだけ傾斜した状態で測定
した場合も、同様に影響が少ない。
【0046】本実施例で特に注意しなけらばならないの
は、図8に示すように、被測定モータが角度δの軸振れ
を起こさないようにすることである。その理由は、図5
〜図7に示す状態では、カップリング位置が多少ずれて
も2つあるロードセル7に共に同様な力がかかるので、
演算上相殺されてしまい、力Fを求める際影響が小さい
のに対して、図8の場合では、軸振れによりひも8がさ
まざまな方向に引っ張られるので、力Fの測定に影響が
生じるからである。
【0047】ロードセルは受感部が微少であるが動くの
で(通常、1mm以下)、その分被測定モータのロータ
の軸が回転することになり、エンコーダが示すロータと
ステータの相対位置θに対して誤差を生じる。図9、図
10はそのような誤差を補正するための補正手段を示
す。
【0048】図9の補正手段では、反射シート13がロ
ードセル7の受感部に取付けられており、反射型フォト
インタラプタ15で反射シートの移動量、即ち受感部の
移動量を測定するものである。
【0049】図10の補正手段では、しゃ光板14がロ
ードセル7の受感部に取付けられており、透過型フォト
インタラプタ16でしゃ光板の移動量、即ち受感部の移
動量を測定するものである。なお、ロードセルの受感部
の移動量をx(mm)とし、プーリの半径がr(mm)
の場合、補正角Δθ(°)は、 Δθ=180x/πr ・・・・・・・ (6) で求
められる。
【0050】次に、被測定モータのロータに取付けられ
るプーリにひもを巻付ける好ましい方法を図11を参照
して説明する。この方法では、プーリに被測定モータの
ロータの軸を取付ける前に、また、ひもにロードセルを
取付ける前に、プーリ17にひも8を巻付け、巻線押さ
え18でひもをプーリに対して滑らないように固定す
る。図3に関連して既に説明したように、ロードセルに
は等しい大きさの力Fa、Fbをかけねばならないが、
図11のように予めプーリ17にひも8を巻付けたもの
を用意し、ひもの両端にロードセルを接続して、ロード
セルを介してひもを引っ張るようにすると、各ロードセ
ルにかかる力Fa、Fbは等しくなる。そして、力F
a、Fbの大きさを設定した動作の基点(バイアス点)
にした後、プーリ17に被測定モータのロータの軸を取
付ける。この方法では、各ロードセルにかかる力を自動
的に等しく設定できるので、測定作業が容易となる。
【0051】図12は、ロードセルに代えて荷重センサ
として3点式張力計19を使用した実施例を示す。この
実施例では、ひもとしてテープ20が用いられており、
ロードセルに代えて3点式張力計19がひもの両端に設
けられている。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は以下に記載するような種々の効果を有するものであ
る。
【0053】(1) 被測定モータのコギングトルクT
を、ロータの回転軸の中心からの距離、即ち半径が既知
rのアーム又はプーリをかかる力Fに変換し、その力F
をアーム又はプーリに取付けたひもで2つの荷重センサ
に伝える方法をとったので、 (a)カップリングロスが小さい。 (b)被測定モータの取付け位置の許容範囲が大きい。 (c)測定値の誤差が小さく、高精度が得られる。
【0054】(2) 2つの荷重センサの差分からコギ
ングトルクTを算出する方法をとったので、 (a)位置ずれや外乱による力を相殺して測定への影響
を小さくしている。 (b)コギングトルクTの大きさだけでなく力の向きも
わかる。
【0055】(3) 被測定モータのステータを回転さ
せる方法をとったので、 (a)横に長い装置側を回転させる必要がないため、装
置を小型化できる。 (b)被測定モータの360°全周にわたるコギングト
ルクの測定が可能である。 (c)ロータを保持する堅固なステータをチャッキング
装置で支持するため、被測定モータの全重量はステータ
で受けることができ、ロータの軸にはかからない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のコギングトルク測定装置の全
体を示す概略斜視図である。
【図2】図2は、図1のロードセル及び動ひずみ測定器
の較正方法の1例を示す側面図である。
【図3】図3は、図1のロードセルの動作の基点を得る
ために力をかけた状態を示す平面図である。
【図4】図4は、図1の測定装置のうち被測定モータの
ロータの軸に発生する力を測定する測定装置の部分を示
す概略構成図である。
【図5】図5は、被測定モータの半径方向の位置ずれが
測定に及ぼす影響を説明するための平面図である。
【図6】図6は、被測定モータの垂直方向の位置ずれが
測定に及ぼす影響を説明するための側面図である。
【図7】図7は、被測定モータの傾斜が測定に及ぼす影
響を説明するための側面図である。
【図8】図8は、被測定モータの軸振れが測定に及ぼす
影響を説明するための側面図である。
【図9】図9は、ロードセルの受感部の移動を補正する
補正手段の1例を示す側面図である。
【図10】図10は、ロードセルの受感部の移動を補正
する補正手段の他の例を示す側面図である。
【図11】図11は、ひもをアーム又はプーリに取付け
る方法の1例を示す平面図である。
【図12】図12は、ロードセルの代わりに3点式張力
計を用いた測定装置の平面図である。
【図13】図13は、従来のコギングトルク測定装置の
第1の例を示す側面図である。
【図14】図14は、従来のコギングトルク測定装置の
第2の例を示す斜視図である。
【図15】図15は、図14の測定装置で得られる測定
結果を示すグラフである。
【図16】図16は、従来のコギングトルク測定装置の
第3の例の全体の構成を示す概略図である。
【図17】図17は、図16の測定装置で用いるトルク
メータの内部構造を示す側面図である。
【図18】図18は、図16の測定装置における位置ず
れが測定に及ぼす影響を説明するための側面図である。
【図19】図19は、図16の測定装置における位置ず
れが測定に及ぼす影響を説明するための側面図である。
【図20】図20は、図16の測定装置における位置ず
れが測定に及ぼす影響を説明するための側面図である。
【図21】図21は、理想的なT−θ特性を示すグラフ
である。
【図22】図22は、カップリングロスの影響を受けた
T−θ特性の1例を示すグラフである。
【図23】図23は、カップリングロスの影響を受けた
T−θ特性の他の例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 被測定モータ 2 被測定モータのロータの軸 3、17、22 プーリ 4 チャッキング装置 5、30 エンコーダ 6 駆動装置 7、7a、7b ロードセル 8 ひも 9、9a、9b 動ひずみ測定器 10 コンピュータ 11 プリンタ 12、23 おもり 13 反射シート 14 しゃ光板 15 反射型フォトインタラプタ 16 透過型フォトインタラプタ 18 巻線押さえ 19 3点式張力計 20 テープ 21 トルクゲージ 24、28 カップリング 25 トルクメータの負荷側軸 26 トルクメータ 27 トルクメータの駆動側軸 29 駆動モータ 31 トルクメータのトルク伝達軸 32a トルクメータの負荷側軸に設けた歯車 32b トルクメータの駆動側軸に設けた歯車 33a、33b センサ

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータのステータを保持するステータ保
    持手段と、ステータ保持手段を回転させる回転手段と、
    回転手段によるモータのステータの回転中、ステータの
    ロータに対する相対位置を検出する相対位置検出手段
    と、回転手段によるモータのステータの回転中の或る位
    置において、ステータからの作用によりロータに発生す
    るトルクを検出するトルク検出手段と、を有することを
    特徴とするモータのコギングトルク測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコギングトルク測定装置
    において、モータのステータが垂直に配置されているこ
    とを特徴とするコギングトルク測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のコギングトルク測定装置
    において、前記ステータ保持手段がチャッキング装置で
    あり、前記回転手段がチャッキング装置を回転させるベ
    ルト装置であり、前記相対位置検出手段が前記チャッキ
    ング装置と同時に前記ベルト装置によって回転させられ
    るエンコーダであり、前記トルク検出手段がモータのロ
    ータに取付けられたプーリ又はアームと、プーリに巻き
    付けられたひも又はアームに取付けられたひもと、ひも
    の両端に連結された力検出手段とから成ることを特徴と
    するコギングトルク測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のコギングトルク測定装置
    において、前記力検出手段が荷重センサと荷重センサの
    動ひずみを検出する動ひずみ測定器とから成ることを特
    徴とするコギングトルク測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のコギングトルク測定装置
    において、前記荷重センサがロードセルであることを特
    徴とするコギングトルク測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のコギングトルク測定装置
    において、前記ロードセルが歪みゲージ、ピエゾ電気素
    子、又はストレインゲージであることを特徴とするコギ
    ングトルク測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のコギングトルク測定装置
    において、前記ロードセルに関連してロータとステータ
    の相対位置の誤差を補正する補正手段が設けられている
    ことを特徴とするコギングトルク測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のコギングトルク測定装置
    において、前記補正手段がロードセルの受感部に取付け
    られた反射シートと反射シートの移動量を測定する反射
    型フォトインタラプタとから成ることを特徴とするコギ
    ングトルク測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のコギングトルク測定装置
    において、前記補正手段がロードセルの受感部に取付け
    られたしゃ光板としゃ光板の移動量を測定する透過型フ
    ォトインタラプタとから成ることを特徴とするコギング
    トルク測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項3記載のコギングトルク測定装
    置において、前記力検出手段が前記ひもの両端に連結さ
    れた3点式張力計を有することを特徴とするコギングト
    ルク測定装置。
  11. 【請求項11】 モータのステータを保持し、保持した
    ステータを回転させてモータのロータに対するステータ
    の相対位置を検出し、ステータの或る位置においてステ
    ータからの作用によりロータに発生するトルクを検出す
    ることを特徴とするコギングトルク測定方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のコギングトルク測定
    方法において、トルクの検出を、モータのロータにプー
    リを取付け、プーリに滑らないようにひもを巻付け、ひ
    もの両端に荷重センサを取付け、各荷重センサによって
    検出される力の差分により算出することによって行うこ
    とを特徴とするコギングトルク測定方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のコギングトルク測定
    方法において、荷重センサによって検出される力の差分
    の符号及び絶対値から力の方向及び大きさを算出するこ
    とを特徴とするコギングトルク測定方法。
  14. 【請求項14】 請求項11記載のコギングトルク測定
    方法において、モータのステータを保持する前でかつモ
    ータのロータをプーリに取付ける前に、プーリにひもを
    巻き付けて固定し、ひもの両端に荷重センサを取付けて
    荷重センサを介してひもを引っ張ることにより、予め2
    つの荷重センサに等しい大きさの力をかけることを特徴
    とするコギングトルク測定方法。
  15. 【請求項15】 請求項11記載のコギングトルク測定
    方法において、ステータを少なくとも或る角度回転さ
    せ、ロータに対するステータの相対位置θとロータに発
    生するトルクTとからT−θ特性を求めることを特徴と
    するコギングトルク測定方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のコギングトルク測定
    方法において、ステータを360°回転させることを特
    徴とするコギングトルク測定方法。
  17. 【請求項17】 請求項15記載のコギングトルク測定
    方法において、ステータを360°以上回転させ、各位
    置の平均値を算出して一層正確なT−θ特性を求めるこ
    とを特徴とするコギングトルク測定方法。
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