JPH05149353A - 回転伝達装置 - Google Patents

回転伝達装置

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Publication number
JPH05149353A
JPH05149353A JP31621591A JP31621591A JPH05149353A JP H05149353 A JPH05149353 A JP H05149353A JP 31621591 A JP31621591 A JP 31621591A JP 31621591 A JP31621591 A JP 31621591A JP H05149353 A JPH05149353 A JP H05149353A
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JP
Japan
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inner member
retainer
rotation
outer ring
differential means
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Pending
Application number
JP31621591A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Ito
健一郎 伊藤
Tateo Adachi
健郎 安達
Makoto Yasui
誠 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP31621591A priority Critical patent/JPH05149353A/ja
Publication of JPH05149353A publication Critical patent/JPH05149353A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/08Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action
    • F16D41/086Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action the intermediate members being of circular cross-section and wedging by rolling
    • F16D41/088Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface with provision for altering the freewheeling action the intermediate members being of circular cross-section and wedging by rolling the intermediate members being of only one size and wedging by a movement not having an axial component, between inner and outer races, one of which is cylindrical

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、機械式クラッチによりトルクの伝
達と遮断を行なう回転伝達装置において、クラッチの作
動を切換える差動手段の耐久性を向上させる。 【構成】 外輪11の円筒面15と、内方部材12のカ
ム面17との間に、ローラ20を組込み、そのローラ2
0の保持器18に、差動手段28を連結する。この差動
手段28は、ピッチ円径の異なる2個の転がり軸受2
9、30を縦列配置し、その各軸受29、30の転動体
の保持器38を一体のもので共用する。上記の構造で
は、内方部材12が回転すると、両軸受29、30のピ
ッチ円径の違いと各転動体の公転運動により軸受30の
内輪の回転が遅れ、その回転差により保持器18が内方
部材12に対して相対回転し、ローラ20を係合位置に
移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転伝達装置に関
し、例えば、自動車の駆動軸と車輪の間において駆動ト
ルクの伝達と遮断の切換えに用いられる。
【0002】
【従来の技術】機械式クラッチの特性を利用し、入出力
間の速度差に応じて駆動トルクの伝達と遮断の切換えを
行なうようにした回転伝達装置を、本願人は、先に提案
している。(特願平3−28281号、特願平3−28
524号、特願平3−28655号)これら提案の装置
は、外輪又は内方部材と、その両者間に設けた係合子の
保持器とを回転方向すき間を介して共回り可能に連結
し、その保持器又はそれが連結する外輪又は内方部材の
一方に、両者間で速度差を生じさせる差動手段を連結
し、この差動手段の作用により保持器と外輪又は内方部
材を相対回転せしめ、係合子の係合と離脱を行なわせる
ようになっている。
【0003】ここで、機械式クラッチのオンオフを制御
する差動手段としては、転がり抵抗を大きくした差動軸
受や、歯車減速機構、或いはすべり摩擦によって減速力
を発生させるブレーキ機構等が提案され、これら差動手
段から保持器等に回転抵抗を与えて、速度差を生じせし
めるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構造の回転伝達装
置においては、装置の作動中、差動手段が常に回転抵抗
を発生させるため、その差動手段の発熱や耐久性が伝達
装置の安定した作動を図る上で重要になる。
【0005】これに対し、提案された差動軸受等の各機
構は、発熱性や摩耗性の点で優れた性能を備えている
が、高速の回転を連続して伝達しようとする場合には、
より一層発熱が小さく、摩耗発生の少ない差動機構が求
められる。
【0006】また、上記の提案された各差動手段は、い
ずれも保持器等に減速力を与えて速度差を生じさせるも
のであり、保持器等に速度差を付加する方法や構造は類
似した構造にならざるを得ない。しかし、保持器と外輪
又は内方部材を相対回転させるには、一方を減速させる
のではなく増速させてもよく、したがって、差動手段が
減速力だけでなく増速できる機能をもつものであれば、
保持器等に対する速度の制御方法も種々のものが可能に
なり、回転伝達装置の設計の自由度も大きく広がる可能
性がある。
【0007】そこで、この発明は、差動機構の発熱や摩
耗発生が極めて少なく、しかも減速と増速の両方の速度
差を与えることが可能な差動手段の構造を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、外輪とそれに嵌合する内方部材との間
に、外輪又は内方部材との相対回転によって係合子をそ
の外輪と内方部材の間に係合させる保持器を設け、この
保持器と外輪又は内方部材とを回転方向すき間を介して
共回り可能に連結すると共に、上記保持器とそれが連結
する外輪又は内方部材との間に回転差を生じさせる差動
手段を備えた回転伝達装置において、上記差動手段を、
転動体のピッチ円径が異なる複数の転がり軸受を縦列配
置し、その各転がり軸受の転動体の保持器を連結して構
成したのである。
【0009】
【作用】図1に示すように、ボールピッチ円径D1 、D
2 (D1 <D2 )が異なる2個の転がり軸受1、2を縦
列配置し、各軸受1、2の転動体3、4の保持器5を一
体で形成し、各軸受1、2の外輪を固定した場合、各転
がり軸受1、2が回転すると、各転動体3、4の公転数
は一体の保持器5によって同一に規制される。この場
合、各転動体3、4のピッチ円径D1 、D2 が異なるた
め、回転伝達の方向によって転がり軸受1、2の一方の
内輪は減速され、他方の内輪は増速される。
【0010】例えば、ピッチ円径の小さい軸受1が回転
し、ピッチ円径の大きい軸受2を駆動する場合、ピッチ
円径が異なる各転動体3、4が同一の公転数で回転する
ため、ピッチ円径が大きい軸受2の内輪7は、他方の軸
受1の内輪6に対して減速される。
【0011】逆に、ピッチ円径の大きい軸受2が回転し
てピッチ円径の小さい軸受1を駆動する場合は、ピッチ
円径の小さい軸受1の内輪6は増速される。
【0012】このように減速又は増速される転がり軸受
の回転数Nは、次の式で表すことができる。 N=(1−d/D)×n/2 ここで、dは転動体の直径、nは内輪の回転数である。
【0013】なお、上記の図では2個の転がり軸受1、
2を使用した例を示したが、3個以上の転がり軸受を縦
列配置して使用するようにしてもよい。
【0014】
【実施例】図2乃至図5は、この発明の第1実施例を示
している。図2に示すように、外輪11の内部に、中空
軸から成る内方部材12の一端が挿入され、その両者の
間に組込んだ軸受13、13により、外輪11を内方部
材12に対して回転自在に支持している。また、内方部
材12の他方の端部には、入力用リング14が連結さ
れ、その入力用リング14と外輪11の間に、後述する
差動手段28が組込まれている。
【0015】図3に示すように、上記外輪11の内周面
は円筒面15とされ、その円筒面15に対向する内方部
材12の円周部分は角軸部16となっており、この角軸
部16の外周に、上記円筒面15に対してくさび状の空
間をなす複数のカム面17が形成されている。
【0016】上記の円筒面15とカム面17の間には、
環状の保持器18が回動可能に組込まれ、その保持器1
8に形成した複数のポケット19に、それぞれ係合子で
ある一対のローラ20、21と、その各ローラ20、2
1をポケット19の周方向に対向する側面へ押圧するバ
ネ22とが組込まれている。上記各ローラ20、21
と、円筒面15及びカム面17との間には、通常の組立
て状態で、すきまが設けられており、保持器18と内方
部材12が正逆両方向に相対回転すると、両ローラ2
0、21がポケット19の側面で押され、ローラの一方
が円筒面15及びカム面17に交互に係合する。
【0017】また、内方部材12のカム面17に連続す
る外周面には、図4に示すように、円周方向の数か所に
軸方向に延びる溝23が形成され、その各溝23に、上
記保持器18に連結した連結子24が嵌め込まれてい
る。この連結子24の端部には、内方部材12の端面に
すべり接触する円板25が取付けられ、一方、内方部材
12の端面には、上記円板25のすべり抵抗を小さくす
るために低摩擦係数の滑り材26が取付けられている。
【0018】また、図4に示すごとく連結子24と各溝
23の側壁との間には、内方部材12の回転方向にすき
間Xが設けられている。この回転方向すき間Xは、保持
器18と内方部材12との相対移動量を決めるもので、
その大きさは、各ローラ20、21が中立位置から円筒
面15とカム面17の間に接触するまでの距離より大き
く設定されている。
【0019】一方、上記円板25には、図5に示すよう
に、押圧摩擦手段27を介して差動手段28が接続され
ている。この差動手段28は、転動体の軌道半径を異な
らせた2個の転がり軸受29、30を縦列に配置し、そ
の両転がり軸受29、30の各外輪を、外部の固定部材
に連結される外筒31に圧入嵌合して形成されており、
軌道半径の小さい転がり軸受29の内輪32を、スペー
サ34を介して内方部材12に圧入し、軌道半径の大き
い転がり軸受30の内輪33にセレーション付スリーブ
35を取付けている。
【0020】また、上記両転がり軸受29、30のそれ
ぞれの転動体(ボール)36、37は、一体の保持器3
8で保持されており、その保持器38により各転動体3
6、37の公転数が同じになるように連結されている。
【0021】さらに、上記各転がり軸受29、30の転
動体36、37には、各内輪32、33に圧入するスペ
ーサ34及びセレーション付スリーブ35により予圧が
かけられ、この予圧によって転動体36、37の公転時
のすべりが出来る限り小さくなるように設定されてい
る。また、転動体36、37の潤滑材には鉱油をベース
とした摩擦係数の大きなグリースが使用され、転動体3
6、37のすべりを防止している。
【0022】一方、上記差動手段28と連結子24の円
板25との間に組込まれた押圧摩擦手段27は、セレー
ション付スリーブ35のセレーション溝39に噛み合う
摩擦円板40と、その摩擦円板40を連結子24の円板
26に向かって押圧する皿バネ41とから成っており、
摩擦円板40が円板25にすべり接触し、発生する摩擦
力によって転がり軸受30の内輪33の回転を連結子2
4に伝達している。
【0023】この実施例の回転伝達装置は、上記のよう
な構造であり、内方部材12が回転すると、差動手段2
8の転がり軸受29、30の内輪32、33が回転する
が、この場合、両転がり軸受29、30の各外輪が外筒
31に固定され、各転動体36、37の公転数が一体の
保持器38によって同一に規制されているため、軌道半
径が大きな転がり軸受30の内輪33の回転速度が、他
方の転がり軸受31の内輪32よりも若干遅れる。
【0024】この内輪33の回転は、押圧摩擦手段27
を介して連結子24に伝わり、保持器18の回転を遅ら
せる。すなわち、保持器18は、上記回転方向すき間X
の範囲で内方部材12に対して相対回転し、この保持器
18の動きにより、ローラ20、21が内方部材12の
回転方向とは反対方向に押され、円筒面15とカム面1
7に接触して係合待機状態になる。
【0025】この状態で、内方部材12と外輪11との
間に、内方部材12側が速くなるような回転差が生じる
と、係合待機状態にあるローラが即座に係合し、外輪1
1と内方部材12を一体に回転させる。
【0026】逆に、外輪11が内方部材12より速く回
転すると、外輪11がローラ20、21に対してオーバ
ーランニングするため、ローラは係合せず、外輪は内方
部材と切離されて回転する。
【0027】一方、内方部材12が逆方向に回転する
と、保持器18が逆向きに相対移動し、ローラ20、2
1が係合作動位置に移動する。このため、上記と全く同
様に駆動力の伝達と遮断を行なうことができる。
【0028】このように駆動力の伝達方向は、内方部材
12から外輪11へ向かう一方向だけであり、外輪11
から内方部材12に向かうトルクは遮断され、その方向
における両者の回転差は吸収される。
【0029】上記のように、差動手段28の減速作用に
よって保持器18と内方部材12が相対回転する場合、
保持器18の移動距離はわずかなものであり、ローラの
位相切換え後は、保持器18と差動手段28の間は、連
結子24と押圧摩擦手段27の円板25、40同士の滑
りによる摩擦接触となる。
【0030】この場合、保持器18は、基本的に内方部
材12と同一回転で回ろうとするため、差動手段28に
おける減速比が小さければ、保持器18との相対的な回
転差が小さくなり、円板25、40間の接触部における
発熱や摩耗を格段に小さくすることができる。
【0031】したがって、差動手段28を構成する2個
の転がり軸受29、30は、各内輪32、33の回転差
が1:(0.9〜0.96)程度になるようにピッチ円
径や転動体を選定し、減速比を小さく設定するのがよ
い。
【0032】なお、この差動手段28の減速比の設定
は、前述の作用の項で示した計算に基づいて簡単に行な
うことができる。
【0033】また、上記の構造では、転がり軸受29、
30の転動径の差と転動体の公転運動を利用して差速を
発生させ、転がり軸受に大きな予圧をかけないため、従
来の差動手段の構造、例えば、転がり軸受に重予圧を加
えて回転抵抗を生じさせる差動軸受や、連続した滑り摩
擦を利用するブレーキ機構に比べて発熱量を格段に低く
できる。一方、多数の歯車を利用する歯車差速機構等に
比べては、構造が著しく簡単になるために、装置全体の
形状を極めてコンパクトに低コストで製作することがで
きる。
【0034】図6は、上記実施例の回転伝達装置Aを4
輪駆動車の駆動経路に組込んだ例を示している。図にお
いて、Bはトランスファ、Cはフロントプロペラシャフ
ト、Dはリヤプロペラシャフト、Eはフロントデフであ
り、上記回転伝達装置Aは、入力用リング14をフロン
トプロペラシャフトCに連結し、外輪11をフロントデ
フEに連結して装着される。
【0035】上記の構造において、車両の直進時は、後
輪による2輪駆動で前輪は後輪に共回りしており、内方
部材12と外輪11の間に回転差が生じないため、ロー
ラ20、21は係合せず、内方部材と外輪は切離されて
回転する。
【0036】いま、後輪がスリップして車速が落ちる
と、減速する前輪よりもフロントプロペラシャフトCの
回転が上回るため、内方部材12の回転が外輪11より
も速くなる。このため、ローラ20、21が係合し、ト
ルクが前輪に伝わり、4輪駆動状態に切換わる。
【0037】一方、タイトコーナの旋回中に4輪駆動に
切換わった場合、後輪より速く回ろうとする前輪の動き
によって外輪11が内方部材12より速く回転し、ロー
ラ20、21に対してオーバーランニングする。このた
め、ローラ20、21が係合せず、後輪に前輪の動きが
規制されることがなく、ブレーキング現象が生じない。
【0038】このように、上記の構造では、走行中主駆
動輪である後輪がスリップすると自動的に4輪駆動に切
換わり、タイトコーナの旋回によって前輪の回転が後輪
より速くなると、クラッチのオーバーランニングにより
前後輪の回転差が吸収されるため、スムーズで安定した
4輪駆動走行を行なうことができる。
【0039】図7及び図8は、第2の実施例を示す。こ
の例では、外輪51の内径面と、それに対向する内方部
材52の外径面が、同心の円筒面53、54で形成さ
れ、その円筒面53、54の間に、内方部材にピン止め
される固定保持器55と、回転可能な制御保持器56と
が組込まれている。
【0040】この固定保持器55と制御保持器56に
は、対向して周方向に複数のポケットが形成され、その
各ポケットに、係合子としてのスプラグ57と付勢バネ
58が組込まれている。
【0041】上記スプラグ57は、外径側と内径側がス
プラグの中央線上に曲率中心をもつ弧状面で形成され、
左右の両方向に所定角度傾くと、両円筒面53、54と
係合して内方部材52と外輪を一体化する。また、付勢
バネ58は、制御保持器56に支持され、各スプラグ5
7を両側から押圧して両円筒面53、54と係合しない
中立位置に保持している。
【0042】さらに、内方部材52の内部には、作動軸
59が回動自在に支持され、その作動軸59の中央部に
取付けた起動ピン60が、内方部材52の周壁に設けた
ピン穴61を挿通して制御保持器56に連結している。
【0043】また、作動軸59の入力用リング側14の
端部には、内方部材52の端部のピン穴63を挿通する
連結ピン62が取付けられ、その連結ピン62の先端
に、皿バネ64を介して差動手段28が連結されてい
る。この差動手段28の構造は、前述した第1実施例の
ものと同じであり、同一部品には同じ符号を付して、説
明を省略する。
【0044】上記起動ピン60は、内方部材52のピン
穴61に対して回転方向すき間Xをもって遊嵌され、そ
のすき間Xの大きさは、スプラグ57が円筒面53、5
4に係合しない中立位置から付勢バネ58を介して円筒
面53、54に接触するまでの距離よりも大きく設定さ
れている。
【0045】また、連結ピン62は、内方部材52のピ
ン穴63に円周方向すき間をもって遊嵌されるが、この
すき間の大きさは上記回転方向すき間Xよりも大きく設
定されている。
【0046】上記の構造で成る第2実施例の回転伝達装
置においては、入力用リング14と内方部材52に回転
が加えられると、差動手段28の作用によって減速され
る制御保持器56が、回転方向すき間Xの分だけ内方部
材52より回転が遅れ、固定保持器55に対して制御保
持器56が相対回転する。この相対回転により、スプラ
グ57が内方部材52の回転方向に対して反対方向に傾
き、円筒面53、54と接触して係合待機状態になる。
他の作用については、前述した第1実施例と同様であ
り、説明を省略する。
【0047】図9乃至図11は、第3の実施例を示して
いる。この例においては、外輪71と内方部材72の間
に、スプラグ57を保持する大径保持器73と小径保持
器74を設け、その大径保持器73の後端部73aを2
層構造の軸受75、76の間を挿通して後方に引き出
し、その引き出した端部に、皿バネ77を介して差動手
段28を連結している。この差動手段28の構造は、前
述した第1実施例のものと同様であり、同一の部品には
同じ符号を付して、説明を省略する。
【0048】また、小径保持器74の前端部に、内径側
に向かって屈曲する屈曲部78を設け、その屈曲部78
を内方部材72の端面にすべり接触させると共に、この
屈曲部78と軸受79との間に、皿バネから成る弾性部
材80を組込んでいる。
【0049】この弾性部材80は、屈曲部78を内方部
材72の端面に向かって圧着する方向付勢力を与えてお
り、その押圧力によって両者の接触部に摩擦力を生じさ
せ、その摩擦力により小径保持器74を内方部材72に
固定している。
【0050】また、小径保持器74の前端部には、スト
ッパピン81を取付け、そのストッパピン81を大径保
持器73に設けた角穴82に遊嵌しており、このピン8
1と角穴82の周壁との間に、両保持器73、73の相
対回転量を決定する回転方向すき間Xを設けている。
【0051】上記の構造で成る回転伝達装置では、入力
用リング14から内方部材72に回転が加えられると、
小径保持器74は、弾性部材80の圧着により内方部材
72と一体で回転するが、大径保持器73は、差動手段
28の作用により回転方向すき間Xの分だけ内方部材7
2より回転が遅れ、小径保持器74に対して相対回転す
る。この相対回転によりスプラグ57が傾き、係合位置
に待機する。
【0052】一方、スプラグ57が係合し、内方部材7
2により外輪71を駆動している状態で、外輪71に大
きなブレーキ力が加わり、スプラグ57に高トルクが負
荷されると、その負荷が弾性部材80の圧着によって小
径保持器74と内方部材72の接触部に生じる摩擦力よ
りも上回った時点で、小径保持器74が内方部材72に
対してすべり始め、スプラグ57と保持器73、74と
の干渉量だけ移動する。これにより、上記負荷は緩和さ
れ、両保持器73、74とスプラグ57には無理な力が
加わらず、保持器の破損事故やスプラグの摩耗が抑えら
れる。
【0053】なお、上述した各実施例では、内方部材を
入力側としたが、外輪を入力側とすることもできる。こ
の場合は、外輪に、係合子の動きを制御する側の保持器
を回転方向すき間を介して連結し、その保持器に差動手
段を連結する。
【0054】また、上記の各例における差動手段28
は、いずれも保持器に減速力を与えるようになっている
が、転がり軸受29、30の配置を逆にすれば、保持器
を微速増速させる手段に用いることができる。このよう
に保持器を増速して内方部材に対して相対回転させて
も、減速の場合と同様に、ローラやスプラグ等の係合子
をスムーズに係合待機状態に移動させることができると
共に、保持器の制御に種々の方法が可能になり、回転伝
達装置も多種類の構造のものが製作可能となる。
【0055】さらに、上記の各例では、スプラグとし
て、ローラ20、21や、正逆方向の回転で係合するス
プラグ57を示したが、回転の1方向だけに係合するス
プラグを左右対称に組合わせて使用するようにしてもよ
い。
【0056】
【効果】以上のように、この発明は、複数の転がり軸受
のピッチ円径の差と、その各軸受の転動体の公転運動を
利用して速度差を生じさせ、軸受自体に大きな予圧をか
けないため、高速で長時間稼働しても発熱や摩耗発生が
極めて少なく、高い耐久寿命を実現することができる。
【0057】また、減速と増速の両方の速度差を発生さ
せることができるので、保持器等に対する速度の制御方
法も多くの方法を採用でき、回転伝達装置の設計の自由
度を大きく拡大できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の差動手段の作用を説明する図
【図2】第1実施例の縦断正面図
【図3】図2のIII −III 線の断面図
【図4】図2のIV−IV線の断面図
【図5】差動手段を示す断面図
【図6】同上の車両の駆動経路への適用例を示す図
【図7】第2実施例の縦断正面図
【図8】図7のVIII−VIII線の断面図
【図9】第3実施例の縦断正面図
【図10】図9の一部を拡大した断面図
【図11】図10のXI−XI線からみた横断平面図
【符号の説明】
11、51、71 外輪 12、52、72 内方部材 18 保持器 20、21 ローラ 28 差動手段 29、30 転がり軸受 36、37 転動体 38 保持器 55 固定保持器 56 制御保持器 57 スプラグ 73 大径保持器 74 小径保持器 A 回転伝達装置 X 回転方向すき間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪とそれに嵌合する内方部材との間
    に、外輪又は内方部材との相対回転によって係合子をそ
    の外輪と内方部材の間に係合させる保持器を設け、この
    保持器と外輪又は内方部材とを回転方向すき間を介して
    共回り可能に連結すると共に、上記保持器とそれが連結
    する外輪又は内方部材との間に回転差を生じさせる差動
    手段を備えた回転伝達装置において、上記差動手段を、
    転動体のピッチ円径が異なる複数の転がり軸受を縦列配
    置し、その各転がり軸受の転動体の保持器を連結して構
    成したことを特徴とする回転伝達装置。
JP31621591A 1991-11-29 1991-11-29 回転伝達装置 Pending JPH05149353A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11280874A (ja) * 1998-03-27 1999-10-15 Koyo Seiko Co Ltd プーリユニット
JP2003042268A (ja) * 2002-07-03 2003-02-13 Koyo Seiko Co Ltd プーリユニット
JP2009293761A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Ntn Corp 回転伝達装置

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