JPH05148798A - 難燃紙または難燃ボード - Google Patents

難燃紙または難燃ボード

Info

Publication number
JPH05148798A
JPH05148798A JP19613391A JP19613391A JPH05148798A JP H05148798 A JPH05148798 A JP H05148798A JP 19613391 A JP19613391 A JP 19613391A JP 19613391 A JP19613391 A JP 19613391A JP H05148798 A JPH05148798 A JP H05148798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
flame
calcium carbonate
paper
board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19613391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2520336B2 (ja
Inventor
Yoshihiro Saito
芳廣 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokuetsu Paper Mills Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokuetsu Paper Mills Ltd filed Critical Hokuetsu Paper Mills Ltd
Priority to JP3196133A priority Critical patent/JP2520336B2/ja
Publication of JPH05148798A publication Critical patent/JPH05148798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2520336B2 publication Critical patent/JP2520336B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発煙性が低く、かつ優れた難燃性を有する難
燃紙または難燃ボ−ドを提供する。 【構成】 セルロ−ス繊維を固形分で5 〜60重量%、含
水無機化合物を固形分で15〜94重量%、炭酸カルシウム
を固形分で0.06〜52重量%含有し、かつ含水無機化合物
/炭酸カルシウムが固形分で99.6/0.4 〜45/55の重量
比である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃紙または難燃ボ−ド
に関し、更に詳しくはセルロ−ス繊維、含水無機化合物
及び炭酸カルシウムを所定の比率範囲で含有してなり、
発煙性が低く、かつ優れた難燃性を有する難燃紙または
難燃ボ−トに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物の高層化、大規模化、集中
化に伴って建築物の難燃化や低発煙化といった防火対策
が重要視されている。従来から、建築物の防火対策上、
各種建材に難燃性を付与する難燃紙または難燃ボ−ドと
して、アスベスト繊維を主成分とするもの、難燃化薬剤
処理を施したもの、あるいは水酸化アルミニウム粉体を
多量に含有せしめたもの等が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アスベ
スト繊維を主成分とするものは優れた難燃性を有し、発
煙も少ないという利点を有している反面、アスベスト繊
維は近年、肺癌の原因物質であるとされて以来、公害防
止及び作業環境衛生面の観点から特定物質に指定されて
おり、その使用が厳しく制限され、一部の国では使用が
禁止されている現状である。また、難燃化薬処理を施し
て製造した紙またはボ−ドは、有機リン化合物、含リン
含窒素化合物、スルファミン酸塩、無機リン酸塩、含ハ
ロゲン化合物、及びアンチモン系化合物等の難燃剤を含
有するために、発火時に有毒ガスを発生したり、多量の
発煙を生じ安全対策上、大きな問題を抱えている。この
点、水酸化アルミニウム粉体を多量に含有せしめて製造
した紙あるいはボ−ドは水酸化アルミニウムの200 〜30
0 ℃における脱水吸熱反応によって難燃化を図っている
ため、上記した難燃化薬剤処理を施したものほどには、
発火時の有毒ガスの発生及び発煙が問題となりにくい。
しかるに、この水酸化アルミニウム粉体を多量に含有せ
しめた、紙あるいはボ−ドにおいても、水酸化アルミニ
ウム粉体のみで紙あるいはボ−ドを製造することは今の
ところ技術的に不可能であり、セルロ−ス繊維に各種有
機質バインダ−で水酸化アルミニウム粉体を定着あるい
は結合せしめるのが一般的な方法である。従って、上記
した水酸化アルミニウム粉体を多量に含有せしめた紙あ
るいはボ−ドであっても強制燃焼させたとき、含有する
セルロ−ス繊維や有機質バインダ−などの燃焼による発
煙が避けられず、低発煙化対策上不十分である。よっ
て、さらに発煙性が低く、かつ優れた難燃性を有する難
燃紙または難燃ボ−ドの開発が急がれていた。本発明は
上記の課題を解決するためになされたもので、発煙性が
低く、かつ優れた難燃性を有する難燃紙または難燃ボ−
ドを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る難燃紙また
は難燃ボ−ドはセルロ−ス繊維を固形分で5 〜60重量
%、含有無機化合物を固形分で15〜94重量%、炭酸カル
シウムを固形分で0.06〜52重量%含有し、かつ、含水無
機化合物/炭酸カルシウムが固形分で99.6/0.4〜45/5
5の重量比とするものである。上記した含水無機化合物
としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
水酸化カルシウム、2水和石こう及びアルミン酸化カル
シウム等を挙げることができる。これらの含水無機化合
物は何れも分子内に結晶水を持ち化学的に類似した構造
を有する。また、含水無機化合物はその種類によって、
分解温度及び吸熱量に幾分差があるが、高温加熱時に分
解して吸熱作用により難燃効果を示すという点では全く
共通している。従って基本的に前記含水無機化合物のい
ずれを用いてもよいが入手価格等の経済性をも考慮する
と水酸化アルミニウムが最適である。本発明に係る難燃
紙または難燃ボ−ド中の炭酸カルシウムの含有率範囲は
固形分で0.06〜52重量%好ましくは0.4 〜45重量%であ
る。炭酸カルシウムの含有率が0.06重量%未満では発煙
量低減効果が十分に得られない。また反対に、その含有
率が52重量%を超えた場合にはセルロ−ス繊維の過少に
より十分な強度を有する難燃紙または難燃ボ−ドが得ら
れないか、あるいは含水無機化合物/炭酸カルシウムの
適性比率を確保できなくなり、十分な発煙量低減効果が
得られない。
【0005】含水無機化合物の含有率範囲は、固形分で
15〜94重量%好ましくは40〜90重量%である。含水無機
化合物の含有率が15重量%未満では、十分な難燃性と低
発煙化効果が得られない。反対に94重量%を超えた場合
は、含水無機化合物の過多により十分な強度を有する難
燃紙または難燃ボ−ドを得ることができない。セルロ−
ス繊維の含有率の範囲は、固形分で5 〜60重量%好まし
くは10〜40重量%である。セルロ−ス繊維の含有率が5
重量%未満では、十分な強度が得られず、また60重量%
を超えた場合は有機物質の過多により、十分な難燃性と
低発煙化効果を有する難燃紙または難燃ボ−ドを得るこ
とができない。含水無機化合物/炭酸カルシウムの含有
比率範囲は、固形分で99.6/0.4 〜45/55好ましくは99
/1 〜60/40の重量比である。その含有比率範囲が99.6
/0.4よりも含水無機化合物過多側あるいは45/55より
も炭酸カルシウム過多側では十分な発煙量低減効果が得
られない。本発明の難燃紙または難燃ボ−ドはセルロ−
ス繊維と含水無機化合物と炭酸カルシウムからなるが、
含水無機化合物または炭酸カルシウムの歩留を向上させ
るための各種の有機系歩留向上剤あるいはSBR、NB
R、アクリル系のラテックス等を含有していてもよい。
また必要に応じてガラス繊維、炭素繊維、ロックウ−ル
繊維等の無機繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリプロ
ピレン等の各種合成繊維、合成樹脂あるいは着色のため
の合成染料等を含有していてもよい。さらにまた用途に
よっては、難燃紙あるいは難燃ボ−トの機械的強度及び
後加工適性の改善等を図るべく、乾燥または湿潤紙力増
強剤、サイズ剤、耐水化剤等を含有せしめるべきことは
いうまでもない。
【0006】本発明の難燃紙または難燃ボ−ドに含水無
機化合物または炭酸カルシウムを含有せしめる方法とし
ては、含水無機化合物または炭酸カルシウムを含有する
塗料を紙またはボ−ドの表面に塗布して含有せしめるな
どの方法も考えられる。しかし、所定の含水無機化合物
または炭酸カルシウムの含有量を確保し、あるいは、厚
さ方向での品質の均一化を図るためには、原料スラリ−
中に含水無機化合物または炭酸カルシウムを粉体状ある
いはスラリ−状にて内添して、含有せしめる方法が最も
好ましい。この場合、セルロ−ス繊維、含水無機化合物
及び炭酸カルシウムの添加方法及び添加順序等は任意で
あり、必要に応じ叩解処理等を施してもよい。こうして
得た原料スラリ−を用いて本発明に係る難燃紙あるいは
難燃ボ−ドを製造するには、通常の抄造法に従って行え
ばよい。即ち、通常の長網、丸網あるいは傾斜網等の抄
造網上に前記原料スラリ−を供給し、濾渦、脱水した
後、圧搾、乾燥するばよい。また必要により各種コンビ
ネ−ション網や、多槽丸網及び各種ラミネ−タなどによ
り紙層を2層以上重ね合わせてもよい。さらに用途によ
っては、得られた難燃紙または難燃ボ−ドに各種塗料の
吹付け、もしくは塗布あるいは印刷などの表面処理を施
したり、あるいは化粧板、レザ−、合成樹脂膜等を貼り
合わせるなどして、該難燃紙あるいは難燃ボ−トの付加
価値を一段と高めることができることはいうまでもな
い。
【0007】本発明の難燃紙あるいは難燃ボ−ドは含水
無機化合物と炭酸カルシウムを含有するだけで優れた難
燃性を発揮するが、従来慣用の難燃剤の使用を妨げるも
のではない。併用可能な難燃剤としては、有機リン化合
物、含リン含窒素有機化合物、スルファミン酸塩、無機
リン酸塩、含ハロゲン化合物及びアンチモン系化合物等
の公知の難燃剤を挙げることができる。また、該難燃剤
の使用方法としては原料スラリ−中に内添せしめるか、
抄造工程中あるいは抄造後に含浸または塗布せしめて紙
あるいはボ−ド中に含ませる等の方法が挙げられる。た
だし、この場合、含水無機化合物及び炭酸カルシウムの
含有量を考慮して難燃剤の含有量を定めるべきことは当
然である。
【0008】
【作用】本発明における低発煙性の発現機構の詳細につ
いては未だ不明であるが、含水無機化合物と炭酸カルシ
ウムが所定の含有比率範囲にある場合、セルロ−ス繊維
等の有機物質あるいはその燃焼生成物と含水無機化合物
と炭酸カルシウムあるいはこれらの熱分解生成物との間
の物理的、化学的相互作用によるものと考えられる。即
ち、後述するように炭酸カルシウムを極く微量含有せし
めるだけで、きわめて顕著な低発煙化効果が認められ
る。また、含水無機化合物と炭酸カルシウムの含有比率
が所定範囲からはずれると、このような低発煙化効果は
顕著でなくなる。さらに、具体的には、図1、図2、図
3及び図4に示す通り、紙あるいはボ−ド中の含水無機
化合物/炭酸カルシウムの含有重量比率の変化に対応し
て発煙係数(発煙量)が鋭い極小値を示して変化するこ
とから、含水無機化合物の熱分解によって生成した水蒸
気と炭酸カルシウムの熱分解によって生成した二酸化炭
素とセルロ−ス繊維等の有機物質あるいはその燃焼生成
物との間の相剰的相互作用により、燃焼状態を規定する
パラメ−タの1つとして知られている燃焼雰囲気内の一
酸化炭素/二酸化炭素の比率への影響とも相挨って結果
的にきわめて特異、かつ大きな発煙量低減効果が発現す
るものと考えられる。また含水無機化合物と炭酸カルシ
ウムの併用によるこれらの熱分解温度の差による段階的
吸熱分解反応の効果も考えられよう。
【0009】
【実施例】次に本発明を以下の実施例に基いてさらに具
体的に説明する。本実施例中の各項目の測定は次の方法
により行なった。 米坪 :JIS P−8118による。 厚さ及び密度 :JIS P−8118による。 難燃性 :UL94規格V−0またはV−1によ
る。 発煙性(発煙係数) :JIS A−1321の表
面燃焼試験による。 実施例1 市販の針葉樹系末晒硫酸塩パルプを離解機にて離解して
得たセルロ−ス繊維分散液の所定量を取り、これに水酸
化アルミニウム粉体(平均粒径 5.7μm である。以下同
じ)を添加し、撹拌機にて十分に分散混合し、次いで炭
酸カルシウム粉体(平均粒径1.5 μm である。以下同
じ)を添加し、撹拌機にて十分に分散混合し、角型テス
ト抄紙機にて手抄を行い、セルロ−ス繊維26.6重量%、
水酸化アルミニウム71.8重量%、炭酸カルシウム1.6 重
量%含有するボ−ドAを得た。ボ−ドAについて米坪、
厚さ、密度、発煙係数及び難燃性をそれぞれ測定し、そ
の結果を表1及び図1に示した。 実施例2 実施例1においてセルロ−ス繊維分散液の取量、水酸化
アルミニウム粉体と炭酸カルシウム粉体の添加料を変化
させた以外は実施例1と同様にした。セルロ−ス繊維2
5.9重量%、水酸化アルミニウム65.3重量%、炭酸カル
シウム8.8 重量%を含有するボ−ドBを得た。 実施例3 実施例1においてセルロ−ス繊維分散液の取量、水酸化
アルミニウム粉体と炭酸カルシウム粉体の添加料を変化
させた以外は実施例1と同様にした。セルロ−ス繊維2
7.3重量%、水酸化アルミニウム53.0重量%、炭酸カル
シウム19.7重量%を含有するボ−ドCを得た。 比較例1 実施例1においてセルロ−ス繊維分散液の取量、水酸化
アルミニウム粉体と炭酸カルシウム粉体の添加料を変化
させた以外は実施例1と同様にした。セルロ−ス繊維2
8.1重量%、水酸化アルミニウム31.4重量%、炭酸カル
シウム40.5重量%を含有するボ−ドDを得た。上記実施
例2と3及び比較例1で得たボ−ドB、ボ−ドC及びボ
−ドDについて、米坪、厚さ、密度、発煙係数及び難燃
性をそれぞれ測定し、その結果を表1及び図1に示し
た。
【0010】比較例2 実施例1において、セルロ−ス繊維分散液の取量と水酸
化アルミニウム粉体の添加料を変化させ、炭酸カルシウ
ム粉体を添加しない以外は実施例1と同様にして、セル
ロ−ス繊維25.9重量%、水酸化アルミニウム74.1重量%
を含有するボ−ドEを得た。ボ−ドEについて、米坪、
厚さ、密度、発煙係数及び難燃性をそれぞれ測定し、そ
の結果を表1及び図1に示した。 実施例4 実施例1において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用い、セルロ−ス繊維分散液
の取量と、炭酸カルシウム粉体の添加量を変化させた以
外は実施例1と同様にした。セルロ−ス繊維32.4重量
%、水酸化マグネシウム65.4重量%、炭酸カルシウム2.
7 重量%を含有するボ−ドFを得た。 実施例5 実施例1において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用い、セルロ−ス繊維分散液
の取量と、炭酸カルシウム粉体の添加量を変化させた以
外は実施例1と同様にした。セルロ−ス繊維30.5重量
%、水酸化マグネシウム59.3重量%、炭酸カルシウム1
0.2重量%を含有するボ−ドGを得た。 実施例6 実施例1において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用い、セルロ−ス繊維分散液
の取量と、炭酸カルシウム粉体の添加量を変化させた以
外は実施例1と同様にした。セルロ−ス繊維31.1重量
%、水酸化マグネシウム40.5重量%、炭酸カルシウム2
8.4重量%を含有するボ−ドHを得た。 比較例3 実施例1において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用い、セルロ−ス繊維分散液
の取量と、炭酸カルシウム粉体の添加量を変化させた以
外は実施例1と同様にした。セルロ−ス繊維30.2重量
%、水酸化マグネシウム19.9重量%、炭酸カルシウム4
9.9重量%を含有するボ−ドIを得た。上記実施例4〜
6及び比較例3で得たボ−ドF、ボ−ドG、ボ−ドH及
びボ−ドIについて、米坪、厚さ、密度、発煙係数及び
難燃性をそれぞれ測定し、その結果を表1及び図2に示
した。
【0011】比較例4 比較例2において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用い、セルロ−ス繊維分散液
の取量を変化させた以外は、比較例2と同様にして、セ
ルロ−ス繊維32.8重量%、水酸化マグネシウム67.2重量
%を含有するボ−ドJを得た。ボ−ドJについて、米
坪、厚さ、密度、発煙係数及び難燃性をそれぞれ測定
し、その結果を表1及び図2に示した。 実施例7 実施例1において、セルロ−ス繊維分散液の取量、水酸
化アルミニウム粉体と炭酸カルシウム粉体の添加量を変
化させた以外は実施例1と同様にして、セルロ−ス繊維
23.8重量%、水酸化アルミニウム74.8重量%、炭酸カル
シウム1.4 重量%を含有する紙a得た。紙aについて米
坪、厚さ、密度及び難燃性をそれぞれ測定し、また紙a
を2枚重ねて発煙係数を測定し、その結果を表1及び図
3に示した。 実施例8 実施例7において、セルロ−ス繊維分散液の取量、水酸
化アルミニウム粉体と炭酸カルシウム粉体の添加量を変
化させた以外は実施例7と同様にした。セルロ−ス繊維
24.2重量%、水酸化アルミニウム67.2重量%、炭酸カル
シウム8.6 重量%を含有する紙bを得た。 実施例9 実施例7において、セルロ−ス繊維分散液の取量、水酸
化アルミニウム粉体と炭酸カルシウム粉体の添加量を変
化させた以外は実施例7と同様にした。セルロ−ス繊維
24.5重量%、水酸化アルミニウム55.7重量%、炭酸カル
シウム19.8重量%を含有する紙cを得た。 比較例5 実施例7において、セルロ−ス繊維分散液の取量、水酸
化アルミニウム粉体と炭酸カルシウム粉体の添加量を変
化させた以外は実施例7と同様にした。セルロ−ス繊維
25.1重量%、水酸化アルミニウム33.0重量%、炭酸カル
シウム41.9重量%を含有する紙dを得た。上記実施例8
と9及び比較例5で得た紙b、紙c及び紙dについて、
実施例7と同様にして、米坪、厚さ、密度、発煙係数及
び難燃性をそれぞれ測定し、その結果を表1及び図3に
示した。
【0012】比較例6 比較例2において、セルロ−ス繊維分散液の取量と水酸
化アルミニウム粉体の添加量を変化させた以外は比較例
2と同様にした。セルロ−ス繊維25.9重量%、水酸化ア
ルミニウム74.1重量%を含有する紙eを得た。紙eにつ
いて、実施例7と同様にして、米坪、厚さ、密度、発煙
係数及び難燃性をそれぞれ測定し、その結果を表1及び
図3に示した。 実施例10 実施例7において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用いセルロ−ス繊維分散液の
取量と、炭酸カルシウム粉体の添加量を変化させた以外
は実施例7と同様にした。セスルロ−ス繊維26.8重量
%、水酸化マグネシウム71.1重量%、炭酸カルシウム2.
1 重量%を含有する紙fを得た。 実施例11 実施例7において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用いセルロ−ス繊維分散液の
取量と、炭酸カルシウム粉体の添加量を変化させた以外
は実施例7と同様にした。セルロ−ス繊維27.0重量%、
水酸化マグネシウム63.1重量%、炭酸カルシウム9.9 重
量%を含有する紙gを得た。 実施例12 実施例7において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用いセルロ−ス繊維分散液の
取量と、炭酸カルシウム粉体の添加量を変化させた以外
は実施例7と同様にした。セルロ−ス繊維27.4重量%、
水酸化マグネシウム45.3重量%、炭酸カルシウム27.3重
量%を含有する紙hを得た。 比較例7 実施例7において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用いセルロ−ス繊維分散液の
取量と、炭酸カルシウム粉体の添加量を変化させた以外
は実施例7と同様にした。セルロ−ス繊維28.1重量%、
水酸化マグネシウム24.3重量%、炭酸カルシウム47.6重
量%を含有する紙iを得た。上記実施例10〜12及び
比較例7で得た紙f、紙g、紙h及び紙iについて実施
例7と同様にして米坪、熱さ、密度、発煙係数及び難燃
性をそれぞれ測定し、その結果を表1及び図4に示し
た。
【0013】比較例8 比較例2において、水酸化アルミニウム粉体の代わりに
水酸化マグネシウム粉体を用い、セルロ−ス繊維分散液
の取量を変化させた以外は比較例2と同様にした。セル
ロ−ス繊維27.3重量%、水酸化マグネシウム72.7重量%
を含有する紙jを得た。紙jについては実施例7と同胞
にして米坪、熱さ、密度、発煙係数及び難燃性をそれぞ
れ測定し、その結果を表1及び図4に示した。
【0014】
【表1】
【0015】表1、図1、図2、図3及び図4から明ら
かなように紙あるいはボ−ド中に含水無機化合物と炭酸
カルシウムの所定量を含有せしめることにより、発煙係
数、即ち発煙量が飛躍的に減少した。また、優れた難燃
性を保持できることがわかった。特に、炭酸カルシウム
の含有量が極く微量であっても顕著な発煙量低減効果が
得られることがわかった。
【0016】
【発明の効果】本発明は上記の説明から判るように、紙
あるいはボ−ド中に含水無機化合物と炭酸カルシウムの
所定量を含有せしめたので、発煙量を飛躍的に減少させ
ることができた。また、発煙性が低くかつ優れた難燃性
を有する難燃紙または難燃ボ−ドが得られる。さらに、
炭酸カルシウムが水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウムなどの含水無機化合物の数分の1から10分の1以
下の価格であることから経済的に安価な難燃紙または難
燃ボ−ドが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発煙係数とボ−ドの中の含水無機化合物/炭酸
カルシウムの含有重量比率との関係図で、含水無機化合
物が水酸化アルミニウムの場合を示す。
【図2】発煙係数とボ−ドの中の含水無機化合物/炭酸
カルシウムの含有重量比率との関係図で、含水無機化合
物が水酸化マグネシウムの場合を示す。
【図3】発煙係数と紙中の含水無期化合物/炭酸カルシ
ウム含有重量比率との関係図で、含水無機化合物が水酸
化アルミニウムの場合を示す。
【図4】発煙係数と紙中の含水無期化合物/炭酸カルシ
ウム含有重量比率との関係図で、含水無機化合物が水酸
化マグネシウムの場合を示す。
【符号の説明】
A〜J ボ−ド a〜j 紙
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 難燃紙または難燃ボード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7199−3B D21H 3/78

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロ−ス繊維を固形分で5 〜60重量
    %、含水無機化合物を固形分で15〜94重量%、炭酸カル
    シウムを固形分で0.06〜52重量%含有し、かつ含水無機
    化合物/炭酸カルシウムが固形分で99.6/0.4〜45/55 の
    重量比であることを特徴とする難燃紙または難燃ボ−
    ド。
  2. 【請求項2】 含水無機化合物は水酸化アルミニウム、
    水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、2水和石こう
    及びアルミン酸化カルシウムの中から選ばれた少なくと
    も1種類からなる請求項1記載の難燃紙または難燃ボ−
    ド。
  3. 【請求項3】 2層以上の紙層の積層体からなる請求項
    1または2記載の難燃紙または難燃ボ−ド。
JP3196133A 1991-07-11 1991-07-11 難燃紙または難燃ボ―ド Expired - Lifetime JP2520336B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3196133A JP2520336B2 (ja) 1991-07-11 1991-07-11 難燃紙または難燃ボ―ド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3196133A JP2520336B2 (ja) 1991-07-11 1991-07-11 難燃紙または難燃ボ―ド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05148798A true JPH05148798A (ja) 1993-06-15
JP2520336B2 JP2520336B2 (ja) 1996-07-31

Family

ID=16352792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3196133A Expired - Lifetime JP2520336B2 (ja) 1991-07-11 1991-07-11 難燃紙または難燃ボ―ド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2520336B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220800A (ja) * 2001-01-24 2002-08-09 Hokuetsu Paper Mills Ltd シート状難燃成形体及びその製造方法
JP2002309500A (ja) * 2001-04-11 2002-10-23 Hokuetsu Paper Mills Ltd シート状不燃成形体及びその製造方法
JP2002339297A (ja) * 2001-05-18 2002-11-27 Hokuetsu Paper Mills Ltd シート状不燃成形体及びその製造方法
JP2002339296A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Hokuetsu Paper Mills Ltd シート状不燃化粧材
JP2008047460A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Hokuetsu Paper Mills Ltd 照明調整具用シート及びそのシートを用いた照明調整具

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59223400A (ja) * 1983-05-31 1984-12-15 小泉 洋 無機質シ−ト
JPS60106605A (ja) * 1983-11-14 1985-06-12 Kawasaki Steel Corp 管の連続式絞り圧延機
JPS60181400A (ja) * 1984-02-21 1985-09-17 鈴木 貞夫 無機質シ−ト
JPS61101438A (ja) * 1984-10-22 1986-05-20 太平洋セメント株式会社 石膏紙の製造方法
JPH03897A (ja) * 1989-05-29 1991-01-07 Hokuetsu Paper Mills Ltd 難燃紙または難燃ボードの製造方法
JPH03199500A (ja) * 1989-12-28 1991-08-30 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59223400A (ja) * 1983-05-31 1984-12-15 小泉 洋 無機質シ−ト
JPS60106605A (ja) * 1983-11-14 1985-06-12 Kawasaki Steel Corp 管の連続式絞り圧延機
JPS60181400A (ja) * 1984-02-21 1985-09-17 鈴木 貞夫 無機質シ−ト
JPS61101438A (ja) * 1984-10-22 1986-05-20 太平洋セメント株式会社 石膏紙の製造方法
JPH03897A (ja) * 1989-05-29 1991-01-07 Hokuetsu Paper Mills Ltd 難燃紙または難燃ボードの製造方法
JPH03199500A (ja) * 1989-12-28 1991-08-30 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220800A (ja) * 2001-01-24 2002-08-09 Hokuetsu Paper Mills Ltd シート状難燃成形体及びその製造方法
JP2002309500A (ja) * 2001-04-11 2002-10-23 Hokuetsu Paper Mills Ltd シート状不燃成形体及びその製造方法
JP2002339296A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Hokuetsu Paper Mills Ltd シート状不燃化粧材
JP4678631B2 (ja) * 2001-05-17 2011-04-27 北越紀州製紙株式会社 シート状不燃化粧材
JP2002339297A (ja) * 2001-05-18 2002-11-27 Hokuetsu Paper Mills Ltd シート状不燃成形体及びその製造方法
JP2008047460A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Hokuetsu Paper Mills Ltd 照明調整具用シート及びそのシートを用いた照明調整具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2520336B2 (ja) 1996-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3754102A1 (en) Flame-retardant composite fiber and method for producing same
DD202836A5 (de) Verbundfaserstoffe sowie deren herstellung und anwendung
KR101203393B1 (ko) 시트형상 불연 성형체
JP4849954B2 (ja) 印刷対応用の難燃塗工紙
JPH04185799A (ja) 難燃紙もしくは難燃ボードまたは難燃成形体の製造方法
JPH05148798A (ja) 難燃紙または難燃ボード
JPH03897A (ja) 難燃紙または難燃ボードの製造方法
US4032393A (en) Fire retardant webs and internal treatment therefor
JPH08198980A (ja) 不燃性シ−トまたは不燃性成形体及びその製造方法
JP2520336C (ja)
JP4110431B2 (ja) 難燃紙
JPH1143543A (ja) シート状不燃成形体
US3779861A (en) Fireproofing cellulose-containing materials
JPH0778127B2 (ja) 難燃シ−トまたは難燃成形体
JPH0214861A (ja) 断熱パネルの製造方法
JP4678631B2 (ja) シート状不燃化粧材
JP3761954B2 (ja) 難燃剤組成物
JP3664192B2 (ja) 不燃シートまたは不燃成形体
JPS59100798A (ja) 壁紙用難燃性裏打紙
JP3654308B2 (ja) 不燃性成形体
Yeh et al. Preparation of novel non-halogen flame-retardant papers
JP3079459B2 (ja) 不燃性の複合板または複合成形体
JPS6297999A (ja) 熱セツト性の優れた難燃紙
JPH06287892A (ja) 難燃紙及びその製造方法
JP4587006B2 (ja) シート状不燃成形体

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960206