JPH05148732A - 織機たて糸制御装置 - Google Patents

織機たて糸制御装置

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JPH05148732A
JPH05148732A JP3337964A JP33796491A JPH05148732A JP H05148732 A JPH05148732 A JP H05148732A JP 3337964 A JP3337964 A JP 3337964A JP 33796491 A JP33796491 A JP 33796491A JP H05148732 A JPH05148732 A JP H05148732A
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finger
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heald
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千晴 渡辺
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    • D03WEAVING
    • D03CSHEDDING MECHANISMS; PATTERN CARDS OR CHAINS; PUNCHING OF CARDS; DESIGNING PATTERNS
    • D03C3/00Jacquards
    • D03C3/20Electrically-operated jacquards
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D49/00Details or constructional features not specially adapted for looms of a particular type
    • D03D49/04Control of the tension in warp or cloth

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  • Textile Engineering (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Knitting Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】往復運動をする制御棒の終端部を選択的に係合
保持する制御棒保持器1を有する織機たて糸制御装置に
おいて、当該制御棒保持器1は、当該制御棒の終端部を
選択的に係合保持することのできるフック部91または
穴を有するフィンガ9と、プレートに圧電素子を貼着し
てなる圧電体2とを備えて成り、当該圧電体2は、その
一端部を当該制御棒保持器1に可動可能に支持させると
ともに、その他端部を前記フィンガ9に可動可能に連結
させ、かつ、当該圧電体2の一端部と他端部との中途位
置を、当該制御棒保持器に回転可能に付設した回転体1
6に固定して成る織機たて糸制御装置。 【効果】従来の電磁石を用いた装置に比して、応答速度
が速く、熱の発生がなく、消費電力が低く、小型化する
ことのできる圧電方式によるヘルドのたて糸制御装置を
提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、織機たて糸制御装置に
関し、特に、たて糸の制御を行ない織物に柄を付与する
際に使用される織機たて糸制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】織機の一般的な原理は、平織の場合、た
て糸をヘルド(綜こう)に通し、該ヘルドの上下によっ
て二つのグル−プに分け、開口を形成し、よこ糸をシャ
トルによって開口内に入れ、織前に押し付け、次いで、
たて糸の別の組み合わせを作り、これによこ糸を入れ織
り進んでいく。よこ糸を開口内に入れるに、シャトルを
使用せずに、エア−や水などの噴射流を使用するシャト
ルレス織機も提案されている。織機は、それに用いるヘ
ルド枚数の増加に伴ない、踏木を用いた装置から、ドビ
ー装置に、更に、ジャガ−ド装置などへと移行してお
り、ジャガ−ド装置は、1紋様を完成するのにより多く
の経糸数が必要で、従って、ドビ−(装置)ではヘルド
数が多くなりすぎて開口が困難なことを考慮して提案さ
れたもので、ヘルドの代りに経糸を1本1本ずつ上下で
きるようにしたものである。ジャガ−ド装置において
は、ジャガ−ドにより提唱された紋様に応じて孔の開け
られたカ−ドを用い、カ−ドの孔に対応する位置の竪針
だけを引上げ、通糸を介して、その竪針に連結されてい
る経糸だけを引上げ、引上げた経糸と原位置にとどまる
経糸との間にひぐちを作るようにした装置が著名である
が、近時は、当該ひぐちの作成に、電磁石を用いたもの
も提唱されている。
【0003】その従来例には、当該ジャガ−ド装置にお
ける横針の横方向の動きをソレノイドの励磁により行な
わせるようにしたものなど各種提案されている。特開昭
59−199833号公報には、図9に示すように、ヘ
ルド棒保持器50に、一対のソレノイド51を有しさせ
るようにし、これらソレノイド51をS極、N極とし
て、当該ソレノイド51を励磁させ電磁石とすると、電
磁石の吸引作用により、ヘルド棒52の上部が折り曲げ
られ、その孔53が、当該ヘルド棒保持器50に設けら
れたフック部54に係合されると、ヘルド棒52は持上
げられた状態に保持され、一方、当該ソレノイド51を
励磁させないときには、フック部54には係合されず、
従って、往復運動をするヘルド棒52の終端部を選択的
に係合保持することができるとする綜こう制御装置が提
案されている。尚、図9において、55は端子、56は
リ−ド線、57は磁極条片である。一方、同様にソレノ
イドを用いた綜こう制御装置として、図10に示すよう
な装置も提案されている。図10にて、61はソレノイ
ド、62は滑車、63はヘルド、64はナイフ、65は
固定台、66はフック部である。当該装置では、ヘルド
63を滑車62に吊下げ、ソレノイド61の作用によ
り、フック部66内に留まるときには、ヘルド63が下
方に進まず、一方、逆の場合には、ヘルド63が下方に
進むようになっている。即ち、当該装置では、ソレノイ
ド61の作用と滑車62の上下運動により、ヘルド63
の選択を行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな電磁石を用いた装置では、コアに多数回にもわたり
巻き付けた巻線(コイル)を有するソレノイドを用いる
ために、著しく発熱が起こり、その放熱のために、消費
電力が大きくなるという問題を有する。特に、このよう
な1紋様を完成するのに何千本にもわたる経糸数が必要
な紋織物(柄織物)では、それに応じたヘルド棒保持器
が必要で、当然それに応じて当該ソレノイドが配設され
るので、上記特開昭59−199833号公報中にも述
べられているように、ソレノイドを用いたことによる発
熱問題を生ずる。また、電磁石の吸引力などを利用して
当該綜こう制御装置のヘルド棒保持器により、ヘルド棒
の終端部を選択的に係合保持するためには、ソレノイド
の両極に電流を与える必要があるが、このような電磁石
を用いている場合には、電流を与えて後、電磁石により
ヘルド棒を吸引させるのに、多くの時間を要するなど、
電磁石自体の機能面から、応答速度の高速化には限界が
生じるという問題がある。更に、このような電磁石を用
いた装置では、コアの周りに多数回にもわたり巻き付け
た巻線(コイル)を有するソレノイドを用いるために、
装置が勢い大型化してしまい、大なる設置スペ−スを必
要とするという問題がある。又、滑車を用いた装置で
は、当該滑車を用いることにより、高速度化を図ってい
るが、同様に電磁石自体の機能面から、応答速度の高速
化には限界が生じるという問題がある。本発明は、従来
例における当該装置の上述した欠点を解消することがで
き、従来の電磁石を用いた綜こう制御装置に比して、応
答速度が速く、熱の発生がなく、消費電力が低く、さら
に小型化することのできる圧電方式によるヘルドにおけ
るたて糸の制御装置を提供することを目的とし、又その
圧電方式にも特徴を持たせた当該装置を提供することを
目的としたものである。本発明の他の目的や新規な特徴
は本明細書全体の記載および添付図面からも明らかとな
るであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、往復運動をす
る制御棒の終端部を選択的に係合保持する制御棒保持器
を有する織機タテ糸制御装置において、当該制御棒保持
器は、当該制御棒の終端部を選択的に係合保持すること
のできるフック部または穴を有するフィンガと、プレー
トに圧電素子を貼着してなる圧電体とを備えて成り、当
該圧電体は、その一端部を当該制御棒保持器に可動可能
に支持させるとともに、その他端部を前記フィンガに可
動可能に連結させ、かつ、当該圧電体の一端部と他端部
との中途位置を、当該制御棒保持器に回転可能に付設し
た回転体に固定して成ることを特徴とする織機たて糸制
御装置に係るものである。
【0006】
【作用】本発明の織機たて糸制御装置における制御棒保
持器は、圧電方式により作動する。圧電体の圧電素子に
電圧(パルス)を印加すると、圧電体は、湾曲運動を行
ない、当該圧電体にはフィンガが連結されているので、
このフィンガも圧電体の湾曲運動に追従して動く。フィ
ンガには、フック部または穴が設けられているので、同
様にフック部または穴が設けられている制御棒を、当該
フィンガにより、係合し、一方、圧電体の圧電素子に電
圧(パルス)が印加されていないときには、フィンガ
は、制御棒と係合せず、離れた位置を保持し、かくて、
フィンガは、制御棒を選択的に係合保持することができ
る。制御棒は、ヘルドに作動的に連動し、ヘルドを制御
し、たて糸の制御を行なう。このように、圧電方式によ
るたて糸装置によれば、その圧電素子は、応答速度が迅
速であるので、高サイクルのパルスを印加することがで
き、少なくとも従来公知の電磁石利用のものに比し、2
倍以上の回転数の速度で当該そうこう作用を行うことが
できる。また、この発明による装置のフィンガは、薄い
プレートと圧電素子で構成されているので、従来の電磁
石利用のソレノイドを用いたものに比し、装置自体の大
きさを一段と小型にすることができる。更に、従来の電
磁石利用のものでは、電力消費効率が極めて低く、その
大部分が熱などで散失され、消費電力が大きくなるのに
対して、本発明の圧電方式によるたて糸制御装置によれ
ば、放熱がなく、消費電力が格段に小さくなる。一方、
本発明では、当該圧電体について、その一端部を当該制
御棒保持器に設けた溝部に当該溝部内において可動可能
に支持させるとともに、その他端部を前記フィンガに可
動可能に連結させ、かつ、当該圧電体の一端部と他端部
との中途位置を、当該制御棒保持器に回転可能に付設し
た回転体に固定させて成る。このように、圧電体の一端
部や他端部を、当該圧電体の湾曲運動に追従して可動し
得るようにし、当該圧電体の湾曲運動を阻害しないよう
にし、また、圧電体の一端部と他端部との中途位置につ
いても回転体の回転により当該湾曲運動を阻害しないよ
うにし、かつ、当該回転体により圧電体の中途位置を固
定して、途中支点をもつようにしたので、制御棒動作、
延ては、ヘルド、更には、たて糸選択制御動作のスピー
ドをより一層向上させることができ、また、圧電体の寿
命も長くすることができ、印加電圧もより一層低くする
ことができるなどの利点を有しさせることができた。
【0007】
【実施例】次に、本発明の実施例を、図面を参照しつつ
説明する。図1は本発明の実施例を示す制御棒保持器と
制御棒との係合保持を説明する要部説明図、図2は本発
明の実施例を示す制御棒保持器の一部を断面で示す構成
図、図3(A)は図2の要部中央縦断面図、図3(B)
は圧電体の断面図である。制御棒保持器1の圧電体2の
上端部に、球状体3を取付ける。図4に、当該球状体3
の一例斜視図を示す。図示のように、球状体3Aの端部
には溝部30Aが溝設されており、当該溝部30Aに圧
電体2の一端部を挿入し、固定する。図2および図3に
示すように、当該球状体3の球状部は、オフセット板4
に、ボルト5により取り付けられたオフセッタ−6の溝
部7内で保持され、当該オフセッタ−6の溝部7内で回
動できるので、圧電体2の上端部は、図3矢標に示すよ
うに可動し得る。尚、図2にて、8は座金である。図示
が省略されているが、オフセット板4にはボルト穴が垂
設されており、ボルト5を止める位置を調節することに
より、オフセッタ−6の位置を、延ては、圧電体2の上
端部の位置を調節し、圧電体2の上端部を適切な位置と
なし得るように調節することができるようになってい
る。
【0008】図2および図3に示すように、圧電体2の
下端部にも、上記球状体3と同様の球状体8が取付けら
れており、当該球状体8がフィンガ9の上端部の開放端
部90内で連結されている。図3で示すように、当該球
状体8は当該フィンガ9の当該開放端部90内で可動す
ることができる。
【0009】フィンガ9の上端部開放端部90反対側に
は、当該フィンガの幅方向に孔が孔設されており、図示
のように、当該フィンガ9の孔に、ピン10を通し、当
該フィンガ9をフレ−ム11に固定する。フレ−ム11
の下端には面板12をボルト13により取り付ける。
図示のように、帯状のフィンガ9は、長方形状の圧電体
2と一直線上(同一方向)にくるように、当該圧電体2
と連結させる。フィンガ9の下端部には、制御棒の終端
部(上端部)を選択的に係合保持することのできるフッ
ク部91が設けられている。図示していないが、フック
部91に代えて、制御棒の上端部を選択的に係合保持す
ることのできる穴を有しさせるようにしてもよい。フィ
ンガ9は、軽くしてその動作を早めるために、できるだ
け短かめとする。同様の目的で、フィンガ9には、図示
のように、貫通孔92を有しさせるようにするとよい。
当該フィンガ9は、圧電体2の湾曲運動に追従して、そ
のフック部91が、図1に例を示すように、制御棒14
の終端部(上端部)に開口された穴140などと係合す
ると、当該制御棒140を上方向に持上げたままにし、
当該制御棒140の下方向への動きを阻止する。一方、
フック部91が、制御棒14の上端部に開口された穴1
40と係合しないときには、制御棒14をその位置に保
持する。図1では、制御棒14の終端部(上端部)に
は、穴140を開口している例を示したが、穴140に
代えてフック部を設けてもよいし、また、これらを併用
した形態でも良い。フィンガ9の下端部は、図2に示す
ように、面板12に開口した開口部から突出される。当
該開口部は、フィンガ9が上記動作を行なうことができ
るようなそれに対応した幅、大きさなどを有するように
構成される。当該面板12の開口部側壁面は、フィンガ
9のストッパ−機能を果たす。フィンガ9は、後述の圧
電体2のプレートと同様に例えば金属により構成されて
いる。フィンガ9は横長帯状の例えば1m/m 厚程度の薄
板に構成してあるが、均一な厚さでなく、制御棒14と
の衝撃を緩和するためには、その下端部をテ−パ−状に
厚く構成してもよい。尚フィンガ9の厚さを薄くする
程、その応答速度は向上する。また、フィンガ9には、
その一端部からその他端部にかけてテーパー状に構成し
てもよい。これにより、フィンガ9の重量を軽減し、フ
ィンガ9の応答速度をより一層向上させることができ
る。
【0010】圧電体2の一端部(上端部)と他端部(下
端部)との中途位置を、ブラケット15に回転可能に付
設された回転体16に保持させる。図5に、この実施例
で使用される回転体16の一例断面図を示す。回転体1
6には同図に示すように、圧電体2を挿通できる程度の
大きさの貫通穴160が設けられている。圧電体2を回
転体16の貫通穴160に挿通し、圧電体2を回転体1
6に挟持固定させる。回転体16の両端部は、ブラケッ
ト15に孔設された孔にネジを通し、当該ネジにより回
転可能に架設されている。圧電体2は、回転体16の貫
通穴160内で、モールド成型や接着剤などにより固定
する。回転体16は、圧電体2の動作につれ、動き、圧
電体2の湾曲運動を阻害しないようになっている。当該
圧電体2の上端部と下端部との中途位置のどこを回転体
16に固定するかついては、重要であり、圧電体2はこ
こを途中支点として湾曲しようとする。フィンガ9に近
づく程フィンガ9のスピードが早くなり、振幅も小さ
く、かつ、トルクも出、印加電圧も下げることができる
が、近づき過ぎるとトルクが出なくなったりする。一
方、フィンガ9から遠ざかると逆の現象が起こり、振幅
が大となるが、トルクが減少したりする。従って、適宜
位置を選択することが必要であり、当該位置を適宜選択
できるような形態にしておくと良い。上記実施例では、
圧電体2の上端部と下端部との略中間に設けている例を
示す。
【0011】本発明に使用される圧電体2は、図3
(B)に示すように、プレート200と該プレート20
0に取付けた圧電素子(圧電シート)210とを有して
成る。上記圧電体2において、プレート200にはキャ
ビティ部(空間部)を設け、このキャビティ部内に圧電
素子210,210を貼着してもよい。このようにキャ
ビティ部を設けることにより、プレート200の重量を
軽くすることができるので、プレート200が湾曲し易
くなり、圧電素子210へ電圧(パルス)を印加する際
に低い電圧でプレート200を湾曲させることができ
る。圧電素子210は例えば、エポキシ系接着剤などの
接着剤を用いてプレート200に貼着することができ
る。2枚の圧電素子はその+極と−極を同一方向にして
貼合せる必要がある。圧電素子210としては逆圧電効
果を有する素子であればどのような圧電素子でも用いる
ことができる。しかし工業的に安定した品質を有する圧
電素子を大量に供給するためにはチタン酸バリウム等か
ら成るセラミック圧電素子を用いるとよい。圧電素子2
10は薄い方が電界を高めることができるので、好まし
くは、100μから200μ程度のものが用いられ、且
つ、プレート200の長手方向に細長く形成される。圧
電素子210の両面には、電極用にペースト等が焼付か
れ、その電極220にはそれぞれ導線230が取付けら
れ(図7(A)参照)、これら導線230の他端には、
コネクタ240が取付けられる。上記プレート200は
例えば金属により構成されている。
【0012】図2に示すように、オフセット板4には、
絶縁板17を介してコネクト基板18が接合され、該コ
ネクト基板18にはコネクタ19およびコネクタ20が
連結され、前記した圧電体2から延在したコネクタ24
0と当該コネクタ19がコネクトされ、コネクタ20に
は、制御装置(コントローラ)(図示せず)が接続され
る。当該コントローラから、各圧電素子210にパルス
を印加する。当該コントローラは、紋様に応じた柄組織
を記憶し、その記憶された紋様編成手順に基き、複数の
圧電素子にパルスを印加する装置である。このような装
置は、電磁式のヘルド装置に用いられるようなコントロ
ーラが使用でき、プロミング如何かにより織機における
紋様編成手順に適用することができ、公知の構造である
ので詳細な説明は省略する。このようにしてコントロー
ラから印加されたパルスに基いて、圧電体2は、回転体
16が設けられた途中支点を支点として湾曲し、フィン
ガ9は、上記コントローラの紋様編成手順に基づき、作
動する。
【0013】図7に、図1に示す動作の更に詳細を示
す。図7(A)は、フィンガ9のフック部91が、制御
棒14の穴140に係止された状態を、また、図7
(B)は、その断面を、さらに、図7(C)は、当該係
止が解かれた状態を示す。制御棒14の下端部には、フ
ック部141が設けられ、その図示が省略されている
が、当該フック部141は、ヘルド63に接続される。
【0014】当該制御棒保持器1は、図8に示すよう
に、多数配設される。当該制御棒保持器1により制御棒
14の一本一本を制御する。
【0015】本発明の織機たて糸制御装置における制御
棒保持器1は、圧電方式により作動する。圧電体2の圧
電素子210に電圧(パルス)を印加すると、圧電体2
は、湾曲運動を行ない、当該圧電体2にはフィンガ9が
連結されているので、このフィンガ9が圧電体2の湾曲
運動に追従して動く。フィンガ9には、フック部91ま
たは穴が設けられているので、同様にフック部または穴
140が設けられている制御棒14を、当該フィンガ9
により、係合し、圧電体の圧電素子に電圧(パルス)が
印加されていないときには、フィンガ9は、制御棒14
と係合せず、離れた位置を保持し、かくて、フィンガ9
は、制御棒14を選択的に係合保持することができる。
このように、圧電方式によるヘルド装置によれば、その
圧電素子は、応答速度が迅速であるので、高サイクルの
パルスを印加することができ、少なくとも従来公知の電
磁石利用のものに比し、2倍以上の回転数の速度で当該
そうこう作用を行うことができる。また、本発明による
装置の圧電体2は、薄いプレート200と圧電素子21
0で構成されているので、従来の電磁石利用のソレノイ
ドを用いたものに比し、装置自体の大きさを一段と小型
にすることができる。更に、従来の電磁石利用のもので
は、電力消費効率が極めて低く、その大部分が熱などで
散失され、消費電力が大きくなるのに対して、本発明の
圧電方式によるヘルド装置によれば、熱が発生せず、消
費電力が格段に小さくなる。一方、本発明では、当該圧
電体2について、その上端部をオフセッタ−6の溝部7
内で可動可能に支持させるとともに、その下端部をフィ
ンガ9に可動可能に連結させ、かつ、当該圧電体2の上
端部と下端部との中途位置を、当該保持器に回転可能に
付設した回転体16に挟持させて成る。このように、圧
電体2の上端部や下端部を、当該圧電体2の湾曲運動に
追従して可動し得るようにし、当該圧電体2の湾曲運動
を阻害しないようにし、また、圧電体2の上端部と下端
部との中途位置についても回転体16の回転により当該
湾曲運動を阻害しないようにし、かつ、当該回転体16
により圧電体2の中途位置を挟持して、途中支点をもつ
ようにしたので、ヘルド動作のスピードをより一層向上
させることができ、また、圧電体の寿命も長くすること
ができ、印加電圧もより一層低くすることができるなど
の利点を有しさせることができた。さらに、本発明で
は、フィンガ9は、長方形状の圧電体2と一直線上(同
一方向)にくるように、当該圧電体2と連結している。
この点、フィンガ9を、プレートと圧電素子よりなる圧
電体2に対し直角方向に取付けすることが考えられる
が、その場合、当該圧電体2の横方向の幅が広くなり、
装置を大型化してしまう。当該ヘルド棒保持器1は、特
開昭59−199833号公報でも述べられているよう
に、多数配設されるので、装置が小型化されることは重
要なこととなる。また、上記装置において、プレート2
00に貼着した圧電素子210の表面に、フィンガ9の
上端部を取付することが考えられるが、プレート200
に圧電素子210を貼着してなる圧電体2にフィンガ9
が重なる形になり、この場合も、装置を大きなものにし
てしまう。さらに、このように、圧電素子210の表面
にフィンガ9を取付けすると、フィンガ9の負荷が圧電
素子210にかかり易く、圧電素子210に電圧を印加
し、湾曲運動させるときに、その運動を阻害し、長期に
わたり使用する際に、当該フィンガ9の取付けられた部
位で圧電素子210が破壊するおそれもある。
【0016】本発明の完成過程において、圧電体2がで
きるだけ湾曲運動し易くなるような上述した工夫をして
いるときに、たまたま圧電体の圧電素子210表面を指
で押圧したところ、格段にフィンガ9の動作スピードが
向上し、また、フィンガ9先端のトルクが大きくなるこ
とが判った。本発明はかかる知見を利用して、圧電体2
はできるだけ湾曲運動し易いようにし、但し、上記のよ
うに圧電体2の上端部と下端部との間の中途位置を、ブ
ラケット15に回転可能に付設した回転体16に挟持さ
せ、途中支点を設けると、格段にフィンガ9の動作スピ
ードを向上させることができた。
【0017】以上本発明によってなされた発明を実施例
にもとづき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、球
状体3Aに代えて、図6に示すようなスリット部30B
を有する棒3Bを用いてもよい。球状体8も同様であ
る。上記実施例では、圧電体2の上端部と下端部との間
の中途位置を、ブラケット15に回転可能に付設した回
転体16に挟持させ、途中支点を設ける例を示したが、
圧電体2の上端部と下端部との間の中途位置を、回転体
16の上面及び/又は下面に固定する形態でも良い。
【0018】
【発明の効果】本発明の圧電方式による織機たて糸制御
装置によれば、圧電素子に、高サイクルのパルスを印加
することができ、少なくとも従来公知の電磁石利用のも
のに比し、2倍以上の回転数の速度で当該そうこう作用
を行うことができる。また、この発明による装置のフィ
ンガは、薄いプレートと圧電素子で構成されているの
で、従来の電磁石利用のソレノイドを用いたものに比
し、装置自体の大きさを一段と小型にすることができ
る。更に、従来の電磁石利用のものでは、電力消費効率
が極めて低く、その大部分が熱などで散失され、消費電
力が大きくなるのに対して、本発明の圧電方式によるた
て糸制御装置によれば、熱が発生せず、消費電力が格段
に小さくなる。一方、本発明では、圧電体について、で
きるだけ湾曲運動を阻害しないようにして、ヘルド動作
のスピードをより一層向上させることができようにして
おり、、圧電体の寿命も長くすることができ、印加電圧
もより一層低くすることができるなどの利点を有しさせ
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す要部説明図、
【図2】本発明の実施例を示す制御棒保持器の構成図、
【図3】(A)は図2に示す制御棒保持器の断面図、
(B)は圧電体の断面図、
【図4】本発明の実施例を示す球状体の斜視図、
【図5】本発明の実施例を示す回転体の断面図、
【図6】本発明の実施例を示すスリット部を有する棒の
断面図、
【図7】(A)、(B)および(C)はそれぞれ本発明
の実施例を示す動作説明図、
【図8】本発明の実施例を示す説明図、
【図9】従来例を示す説明図、
【図10】従来例を示す説明図、
【符号の説明】
1・・・制御棒保持器 2・・・圧電体 200・・・プレート 201・・・圧電素子 3A・・・球状体 3B・・・棒 30B・・・スリット部 4・・・オフセット板 6・・・オフセッター 7・・・オフセッター溝部 9・・・フインガ 91・・・フインガフック部 10・・・ピン 11・・・フレーム 14・・・制御棒 16・・・回転体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】往復運動をする制御棒の終端部を選択的に
    係合保持する制御棒保持器を有する織機たて糸制御装置
    において、当該制御棒保持器は、当該制御棒の終端部を
    選択的に係合保持することのできるフック部または穴を
    有するフィンガと、プレートに圧電素子を貼着してなる
    圧電体とを備えて成り、当該圧電体は、その一端部を当
    該制御棒保持器に可動可能に支持させるとともに、その
    他端部を前記フィンガに可動可能に連結させ、かつ、当
    該圧電体の一端部と他端部との中途位置を、当該制御棒
    保持器に回転可能に付設した回転体に固定して成ること
    を特徴とする織機たて糸制御装置。
  2. 【請求項2】圧電体の一端部を、当該制御棒保持器に可
    動可能に支持させるに、当該圧電体の一端部に球状体を
    取付け、当該球状体をオフセッターの溝部内に嵌挿して
    成る、請求項1に記載の織機たて糸制御装置。
  3. 【請求項3】圧電体の他端部を、フィンガに可動可能に
    連結させるに、当該圧電体の他端部に球状体を取付け、
    当該球状体をフィンガのフック部または穴とは反対側端
    部内に挿入して成る、請求項1に記載の織機たて糸制御
    装置。
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