JPH05148172A - パーフルオロアルキルブロマイドの製造方法 - Google Patents

パーフルオロアルキルブロマイドの製造方法

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JPH05148172A
JPH05148172A JP31662491A JP31662491A JPH05148172A JP H05148172 A JPH05148172 A JP H05148172A JP 31662491 A JP31662491 A JP 31662491A JP 31662491 A JP31662491 A JP 31662491A JP H05148172 A JPH05148172 A JP H05148172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bromine
perfluoroalkyl
reaction
perfluoroalkyl iodide
bromide
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JP31662491A
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English (en)
Inventor
Koji Kato
幸治 加登
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NIPPON HARON KK
Original Assignee
NIPPON HARON KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高純度のパーフルオロアルキルブロマイドを
高収率で工業的にしかも運続的に製造する方法を提供す
る。 【構成】 一般式Cn2n+1I(nは6〜8の整数を示
す)で表されるパーフルオロアルキルアイオダイドを臭
素と250〜250℃で反応させることを特徴とする一
般式Cn2n+1Br(nはб〜8の整数を示す)で表さ
れるパーフルオロアルキルブロマイドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パーフルオロアルキル
ブロマイドの製造方法に関するものである。パーフルオ
ロアルキルブロマイドは、例えば医薬、界面活性剤など
の各種化学品の中間体として、あるいはX線造影剤、人
工血液等として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】これらのパーフルオロアルキルブロマイ
ドの従来の合成法としては例えばパーフルオロカルボン
酸の銀塩を臭素と封管中で加熱する方法(JACS,
,4016;JACS,74,849)、アルキルメ
ルカプタン(Cn2n+1SH)を電解フッ素化して得ら
れるCn2n+1SF5 をNiチツプを含むアルミナチユ
ーブの中500℃で臭素と接触させる方法(米国特許第
3,456,024号)、パーフルオロアルキルアイオ
ダイドをアゾビスイソブチロニトリルなどの開始剤の存
在下、臭素と反応させる方法(特開昭60−18403
3)、パーフルオロアルキルアイオダイドから誘導され
るCn2n+1SO2 ClとHBrをテトラブチルアンモ
ニウムブロマイドの存在下反応する方法(Eur.Pa
t.Appl.EP298,870)、パーフルオロア
ルキルアイオダイドと金属臭化物を有機溶剤中反応させ
る方法(Ger.Offen.DE3,937,56
7)などが知られている。
【0003】しかし、銀塩を用いる方法は、実験室的方
法であり、銀を用いることからも工業的とは言い難い。
電解法はフッ素化の過程でアルキル基に分岐を生じるこ
とが多く、純粋なパーフルオロアルキル基が得られにく
く、また、含水素化合物も残存しやすく、高純度なパー
フルオロアルキルブロマイドを得ることが困難である。
開始剤を用いパーフルオロアルキルアイオダイドを臭素
化する方法は、収率が40%と低く、大量の開始剤を用
いるのであまり効率の良くない反応である。Cn2n+1
SO2 Clを原料として反応する方法は、パーフルオロ
アルキルアイオダイドを原料とする方法と比ベ工程が増
え、全工程の総収率が低くこれも効率的とは言い難い。
金属臭化物を用いる方法は、目的物の収率が29%と低
く、同時に還元体も生成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
ごとき状況に鑑みパーフルオロアルキルブロマイドの合
成法を種々検討した結果、パーフルオロアルキルアイオ
ダイドを加熱下、気相で臭素と連続的に反応させること
によりパーフルオロアルキルブロマイドが得られること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】本発明の目的は、高純度のパーフルオロア
ルキルブロマイドを高収率で工業的にしかも運続的に製
造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式Cn
2n+1I(nは6〜8の整数を示す)で表されるパーフル
オロアルキルアイオダイドを臭素と250℃以上で連続
的に気相で反応させることを特徴とする一般式Cn
2n+1Br(nは6〜8の整数を示す)で表されるパーフ
ルオロアルキルブロマイドの製造方法に関するものであ
る。
【0007】本発明で出発原料として用いられる上記一
般式で表されるパーフルオロアルキルアイオダイドは、
直鎖でも分岐状のものでも良く、例えば、CF3 (CF
2 7 I、CF3 (CF26 I、(CF32 CF
(CF24 I、CF3 (CF25 I等を挙げること
ができる。
【0008】本発明においては前出のパーフルオロアル
キルアイオダイドを臭素と反応させる。原料と臭素の割
合は、例えばCn2n+1Ilモルに対して臭素1〜3モ
ルとするのが好ましい。臭素が1モル以下では、転化率
が低下し、3モルを越えると、大量の未反応臭素が発生
するので好ましくない。
【0009】反応は例えばニッケル製の気相反応管に加
熱下、原料のパーフルオロアルキルアイオダイドと臭素
を、例えばポンプで気化器に送入した後、反応器に送る
方法により連続的に行われる。
【0010】反応は250℃以上で行われ得るが、転化
率を100%とするためには350℃以上で行うことが
望ましい。また、反応温度が550℃を越えると副生物
の生成が見られ、若干選択率が低下する。このことから
反応は350〜550℃で行われることが推奨される。
実施例に示したごとく、350℃で転化率100%、選
択率98.8%の好成績をおさめることが出来た。
【0011】反応混合物は、例えば水の中に吹き込み、
過剰の臭素ならびに生成した沃素を含む層、生成物を含
む有機層および水層の三層に分離せしめ、有機層を取出
し、アルカリ又は還元剤で洗浄した後、蒸留することに
より容易に高純度の目的とするパーフルオロアルキルブ
ロマイドを得ることができる。
【0012】
【発明の効果】本発明の方法によれば、パーフルオロア
ルキルアイオダイドをかってない高収率で目的とするパ
ーフルオロアルキルブロマイドに変換することができ
る。生成物は、未反応の臭素および副生物の沃素の混合
物と、目的物のパーフルオロアルキルブロマイドに層分
離することができる。又、簡単な蒸留により効率よく高
純度なパーフルオロアルキルブロマイドを得ることがで
きる。層分離により得た沃素と過剰の臭素の混合物は、
精製することで、臭素は回収品として再利用することが
でき、沃素は副生物として利用できる。
【0013】本発明は、以上のように、パーフルオロア
ルキルアイオダイドからパーフルオロアルキルブロマイ
ドを直接合成する上で、従来にない高収率かつ容易な工
業的製造法を提供するものである。
【0014】
【実施例】以下に実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0015】実施例1 加熱器を備えた内径15.2mmで長さ500mmの堅
型気相反応器を使用し、温度35O℃まで加熱した。反
応管にC817Iと臭素を気化器を通してポンプで送入
した。このときの反応条件としては、C817I送入量
111gHr-1、滞在時間18秒、モル比C817I/
臭素=lmol/3molとした。反応器下部から出て
くる反応生成物を500mlの水に吹き込み、過剰の臭
素ならびに生成した沃素の層、有機層、水層に分離し
た。反応は5時間行ない、C817Iを550g消費し
た。最下層の過剰の臭素ならびに生成した沃素の層およ
び中間層の有機層を取出した。有機層をチオ硫酸ナトリ
ウム水溶液で洗浄した後、ガスクロマトグラフィーで組
成分析した。C817Iの転化率100%、C817
r選択率98.8%であった。水洗後、465gのC8
17Brが得られた。C817Brの純度が98.8
%、C817Brの収率が93%であった。
【0016】反応生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧蒸留により純度99.8%のC817Brを得
た。C817Brの沸点は89℃/145mmHg、常
圧で142℃であった。
【0017】実施例2 実施例1と同じ方法で、反応条件のうち反応温度だけ変
えて生成物の組成を分析した。その結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】実施例3 実施例1と同じ方法で、反応温度を350℃に固定し、
滞在時間18秒で一定にし、C817I/臭素のモル比
だけ変えて生成物の組成を分析した。その結果を表2に
示す。
【0020】
【表2】
【0021】実施例4 実施例lと同じ方法でC613Iと臭素を反応した。こ
のときの反応条件としては、C613I挿入量l45g
Hr-1、滞在時間18秒、モル比C613I/臭素=1
mol/1.5molとした。反応器下部から出てくる
反応生成物を、500mlの水に吹き込み実施例1と同
様に有機層を分離した。反応は3時間行ない、431g
のC613Iを消費した。有機層をチオ硫酸ナトリウム
水溶液で洗浄した後、ガスクロマトグラフィーで組成分
析した。C613Iの転化率100%、C613Brの
選択率99.O%であった。水洗後、352gのC6
13Brが得られた。C613Brの純度が99%、C6
13Brの収率が92%であった。
【0022】反応生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧蒸留により純度99.4%のC613Brを得
た。C613Brの沸点は99℃であった。
【0023】参考例l 50ml還流管付フラスコにC817I27.0g及び
臭素11.0gを入れN2 雰囲気下加熱還流した。
【0024】2時間後、生成物を取り出しガスクロマト
グラフィーで分析したがC817Brの生成は認められ
なかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Cn2n+1I(nは6〜8の整数
    を示す)で表されるパーフルオロアルキルアイオダイド
    を臭素と気相で反応させることを特徴とする一般式Cn
    2n+1Br(nはб〜8の整数を示す)で表されるパー
    フルオロアルキルブロマイドの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応温度が250〜550℃である請求
    項1記載のパーフルオロアルキルブロマイドの製造方
    法。
JP31662491A 1991-11-29 1991-11-29 パーフルオロアルキルブロマイドの製造方法 Pending JPH05148172A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994012453A1 (en) * 1992-11-30 1994-06-09 Daikin Industries, Ltd. Process for producing perfluoroalkyl bromide

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1994012453A1 (en) * 1992-11-30 1994-06-09 Daikin Industries, Ltd. Process for producing perfluoroalkyl bromide

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